JP2015035486A - 積層型コイル部品 - Google Patents

積層型コイル部品 Download PDF

Info

Publication number
JP2015035486A
JP2015035486A JP2013165372A JP2013165372A JP2015035486A JP 2015035486 A JP2015035486 A JP 2015035486A JP 2013165372 A JP2013165372 A JP 2013165372A JP 2013165372 A JP2013165372 A JP 2013165372A JP 2015035486 A JP2015035486 A JP 2015035486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
magnetic permeability
low magnetic
coil conductor
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013165372A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6264774B2 (ja
Inventor
雄介 永井
Yusuke Nagai
雄介 永井
高弘 佐藤
Takahiro Sato
高弘 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2013165372A priority Critical patent/JP6264774B2/ja
Publication of JP2015035486A publication Critical patent/JP2015035486A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6264774B2 publication Critical patent/JP6264774B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

【課題】インダクタンス値の低下を抑制しつつ、交流損失の低減を図ることができる積層型コイル部品を提供する。【解決手段】積層型コイル部品は、螺旋状のコイル10を形成する複数のコイル導体5とセラミック層とが積層された素体2と、素体2の外表面に配置され、コイル10の両端部と電気的に接続された複数の端子電極とを備え、コイル導体5及びセラミック層の積層方向において対向して配置されたコイル導体5,5の間には、セラミック層よりも透磁率の小さい低透磁率部7が配置されており、低透磁率部7は、層方向において対向する一方のコイル導体5と接触していると共に、他方のコイル導体5と離間しており、低透磁率部7の幅は、コイル導体5の幅以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、積層型コイル部品に関する。
従来の積層型コイル部品として、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載の積層型コイル部品は、磁性体層とコイル導体とが交互に積層され、内部にコイルが形成された素体を備えている。この積層型コイル部品では、コイル導体の層間の全てに非磁性体層が配置されている。
特開2007−317892号公報
積層型コイル部品において、交流損失を低減させるためには、交流電流がコイル導体に流れたときにコイル導体を取り囲むように発生する磁束ループ(微小磁路ループ)を抑制し、コイル導体の内側周面での磁気飽和を抑制する必要がある。この点、上記特許文献1に記載の構成は、コイル導体の間に非磁性体層が配置されているため、磁束ループの発生の抑制を図ることには有効である。しかしながら、従来の積層型コイル部品のように、コイル導体の層間の全てに非磁性体層が配置されている構成では、コイル導体の層間に磁束ループがほとんど発生しないため、インダクタンス値が低下してしまう。
本発明は、インダクタンス値の低下を抑制しつつ、交流損失の低減を図ることができる積層型コイル部品を提供することを目的とする。
本発明に係る積層型コイル部品は、螺旋状のコイルを形成する複数のコイル導体と磁性体層とが積層された素体と、素体の外表面に配置され、コイルの両端部と電気的に接続された複数の端子電極と、を備えた積層型コイル部品であって、コイル導体及び磁性体層の積層方向において対向して配置されたコイル導体の間には、磁性体層よりも透磁率の小さい低透磁率部が配置されており、低透磁率部は、積層方向において対向する一方のコイル導体と接触していると共に、他方のコイル導体と離間しており、低透磁率部の幅は、コイル導体の幅以下であることを特徴とする。
この積層型コイル部品では、コイル導体の間に低透磁率部が配置されている。これにより、積層型コイル部品では、コイル導体の周囲における磁束ループの発生を抑制でき、コイル導体の内側周面での磁気飽和を抑制できる。したがって、交流損失の低減を図ることができる。また、低透磁率部は、積層方向において対向する一方のコイル導体と接触していると共に、他方のコイル導体と離間している。つまり、コイル導体の間には、低透磁率部と磁性体層とが存在している。また、低透磁率部の幅は、コイル導体の幅以下である。これにより、積層型コイル部品では、コイル導体の間を磁束が通るため、コイル導体の間の全てに非磁性体層を配置する構成に比べて、インダクタンス値の低下を抑制できる。
一実施形態においては、コイルの中心軸側に位置する低透磁率部の幅方向の端部は、コイル導体の幅方向における中央部よりもコイルの中心軸側に位置していてもよい。これにより、積層型コイル部品では、磁束が特に集中するコイル導体の内側に低透磁率部の端部が位置しているため、コイル導体の端部における磁束の集中をより好適に抑制でき、磁気飽和を効果的に抑制することができる。
一実施形態においては、コイルの中心軸側に位置する低透磁率部の端部と、コイルの中心軸側に位置するコイル導体の端部とは、積層方向において同じ位置に配置されていてもよい。これにより、積層型コイル部品では、コイル導体の端部における磁束の集中をより一層抑制でき、磁気飽和をより効果的に抑制することができる。
一実施形態においては、低透磁率部は、積層方向においてコイル導体を挟んで配置されていてもよい。
本発明によれば、インダクタンス値の低下を抑制しつつ、交流損失の低減を図ることができる。
一実施形態に係る積層型コイル部品を示す斜視図である。 図1におけるII−II線に沿った断面構成を示す図である。 低透磁率部の構成を示す図である。 低透磁率部の構成を示す図である。 低透磁率部の構成を示す図である。 磁束密度の分布を示す図である。 磁束密度の分布を示す図である。 磁束密度の分布を示す図である。 磁束密度の分布を示す図である。 磁束密度の分布を示す図である。 磁束密度の分布を示す図である。 磁束密度の分布を示す図である。 磁束密度の分布を示す図である。 磁束密度の分布を示す図である。 磁束密度の分布を示す図である。 他の形態に係る低透磁率部の構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、一実施形態に係る積層型コイル部品を示す斜視図である。図2は、図1におけるII−II線に沿った断面構成を示す図である。図1及び図2に示す積層型コイル部品1は、積層型インダクタであり、例えば比較的大きな交流電流が流れる部分に設けられる。積層型コイル部品1は、略直方体形状の素体2と、素体2の長手方向の両端部にそれぞれ形成された端子電極3,4とを備えている。
素体2は、長手方向に向かい合って互いに平行をなす一対の端面2a,2bと、一対の端面2a,2b間を連結するように伸び且つ互いに対向する一対の主面2c,2dと、一対の主面2c,2dを連結するように伸び且つ互いに対向する一対の側面2e,2fと、を有する。主面2c,2dのうちの一方は、積層型コイル部品1が外部基板(図示しない)に実装されたときに、当該外部基板に対応する面である。
端子電極3は、一方の端面2a及び端面2aと直交する主面2c,2d及び側面2e,2fの各縁部の一部を覆うように形成されている。端子電極4は、他方の端面2b及び端面2bと直交する主面2c,2d及び側面2e,2fの各縁部の一部を覆うように形成されている。
素体2は、複数のセラミック層(磁性体層)が積層されることにより構成された積層体である。セラミック層の厚みは、例えば60μm程度である。
素体2は、内部にコイル導体5からなるコイル10を備えている。コイル導体5のそれぞれは、図示しないスルーホール電極により電気的に接続されており、コイル10は、素体2内に螺旋状に形成されている。コイル10は、その中心軸AXがコイル導体5とセラミック層との積層方向(主面2c,2dの対向方向)に沿っている。コイル導体5は、幅方向に沿った断面形状が略矩形形状を呈している。各コイル導体5は、Ag又はNiを主成分とする導電性ペーストにて形成されている。素体2は、セラミック層とコイル導体5とを交互に積層し、同時焼成することによって形成されている。
素体2の内部には、低透磁率部7が配置されている。低透磁率部7は、素体2を構成するセラミック層よりも透磁率が低い部分(層)である。具体的には、例えば、セラミック層の透磁率は、3〜800程度であるが1より大きければよく、低透磁率部7の透磁率は、1(以上)〜20程度であるが、セラミック層の透磁率よりも低ければ100を超えてもかまわない。低透磁率部7は、幅方向に沿った断面形状が例えば略矩形形状を呈している。低透磁率部7は、非磁性のCu−Zn系フェライト、ガラスセラミック、磁性体のNi−Cu−Zn系フェライト等を主成分とするペーストにて形成されている。低透磁率部7は、セラミック層とコイル導体5との積層方向において対向して配置されたコイル導体5,5の間に配置されている。
具体的には、低透磁率部7は、対向して配置された一対のコイル導体5,5のうち、一方のコイル導体5に接触していると共に、他方のコイル導体5と離間している。低透磁率部7は、一方のコイル導体5の一面(図2では上面)側に位置し、低透磁率部7の一面(図2では下面)とコイル導体5の一面とが接触(面接触)して配置されている。低透磁率部7の積層方向における厚みは、積層方向において対向して配置されたコイル導体5,5の間隔よりも小さい。例えば、低透磁率部7の厚みは、コイル導体5,5の間隔(層間)の2/3程度とされている。つまり、低透磁率部7は、コイル導体5,5間の全てに配置されておらず、コイル導体5,5間には、セラミック層と低透磁率部7とが存在している。
低透磁率部7の幅は、コイル導体5の幅以下である。例えば、低透磁率部7の幅は、コイル導体5の幅の2/3程度とされている。低透磁率部7の幅方向における内側の端部7E、すなわちコイル10の中心軸AX側に位置する低透磁率部7の端部7Eは、コイル導体5の幅方向における中央部よりも内側に配置されている。本実施形態では、低透磁率部7の幅方向における内側の端部7Eの端面は、コイル導体5の幅方向における内側の端部5Eの端面と略面一となっている。つまり、低透磁率部7の端部7Eは、コイル導体5の端部5Eと、積層方向において同じ位置に配置されている。
続いて、上記構成を有する積層型コイル部品1の製造方法について説明する。
最初に、セラミック層の前駆体であるグリーンシートを作製する。グリーンシートは、フェライト(例えば、Ni−Cu−Zn系フェライト、Ni−Cu−Zn−Mg系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Cu系のフェライト)等を原料としたスラリーを、例えばドクターブレード法によってPETフィルム上に塗布することによって作製される。
次に、セラミック層となるグリーンシートの所定位置に、レーザ加工等によってスルーホール(図示せず)をそれぞれ形成する。そして、スクリーン印刷により、各グリーンシートの表面に所定のパターン(コイル導体5のパターン)でAg又はNiを主成分とする導電性ペーストを塗布する。続いて、導電性ペーストを乾燥させる工程を経てから、所定のパターン上に低透磁率部7の前駆体であるペーストを、所定の位置に、所定の幅及び厚みとなるように、スクリーン印刷により塗布する。その後、このペーストを乾燥させる工程を経てから、各グリーンシートを所定の順序で積層する。さらに、積層方向から圧力を加えて各グリーンシートを圧着させ、グリーンシートの積層体を形成する。
圧着後、グリーンシートの積層体をチップ単位に切断する。そして、例えば900℃程度の温度でチップ化した積層体を焼成する。これにより、各グリーンシートがセラミック層となり、導電性ペーストがコイル導体5となり、また、前駆体ペーストが低透磁率部7となり、素体2が形成される。
最後に、素体2に端子電極3,4を形成する。端子電極3,4は、素体2の長手方向の両端部に、銀、ニッケル、又は銅を主成分とする電極ペーストを塗布し、例えば600℃で焼付を行うことにより形成される。その後、端子電極3,4の表面にCu、Ni、及びSn等のめっき層を形成すると、図1に示した積層型コイル部品1が完成する。
続いて、低透磁率部7の作用効果について説明する。最初に、低透磁率部7の構成について説明する。
図3〜図5は、低透磁率部の構成を示す図である。図3(a)〜図3(c)には、低透磁率部7a,7b,7cがそれぞれ配置されている構成を示している。
図3(a)に示すように、低透磁率部7aの幅寸法L1は、コイル導体5の幅寸法Lの33%程度とされている。図3(b)に示すように、低透磁率部7bの幅寸法L2は、コイル導体5の幅寸法Lの67%程度とされており、低透磁率部7aの幅寸法L1よりも大きい(L1<L2)。図3(c)に示すように、低透磁率部7cの幅寸法L3は、コイル導体5の幅寸法Lの100%(コイル導体5の幅寸法Lと同等)とされており、低透磁率部7a,7bそれぞれの幅寸法L1,L2よりも大きい(L1<L2<L3)。図3(a)〜図3(c)に示すように、低透磁率部7a〜7cの厚み寸法T1は、コイル導体5,5間の寸法Tの33%程度とされている。
図4(a)〜図4(c)には、低透磁率部7d〜7fがそれぞれ配置されている構成を示している。図4(a)に示すように、低透磁率部7dの幅寸法L1は、コイル導体5の幅寸法Lの33%程度とされている。図4(b)に示すように、低透磁率部7eの幅寸法L2は、コイル導体5の幅寸法Lの67%程度とされている。図4(c)に示すように、低透磁率部7fの幅寸法L3は、コイル導体5の幅寸法Lの100%(コイル導体5の幅寸法Lと同等)とされている。図4(a)〜図4(c)に示すように、低透磁率部7d〜7fの厚み寸法T2は、コイル導体5,5間の寸法Tの67%程度とされており、低透磁率部7a〜7cの厚み寸法T1よりも大きい(T1<T2)。
図5(a)〜図5(c)には、低透磁率部7g〜7iがそれぞれ配置されている構成を示している。図5(a)に示すように、低透磁率部7gの幅寸法L1は、コイル導体5の幅寸法Lの33%程度とされている。図5(b)に示すように、低透磁率部7hの幅寸法L2は、コイル導体5の幅寸法Lの67%程度とされている。図5(c)に示すように、低透磁率部7iの幅寸法L3は、コイル導体5の幅寸法Lの100%(コイル導体5の幅寸法Lと同等)とされている。図5(a)〜図5(c)に示すように、低透磁率部7g,7h,7iの厚み寸法T3は、コイル導体5,5間の寸法Tの100%(コイル導体5の厚み寸法Tと略同等)とされており、低透磁率部7a〜7cの厚み寸法T1及び低透磁率部7d〜7fの厚み寸法T2よりも大きい(T1<T2<T3)。
続いて、上述の構成を有する積層型コイル部品1において発生する磁束密度の分布について、図6〜図15を参照して説明する。図6〜図15は、磁束密度の分布を示す図であり、シミュレーションによる結果である。各図において共通する部分(コイル導体5の端部5E)を○で囲っている。図6では、コイル導体5,5間に低透磁率部7が配置されていない構成での磁束密度の分布を示している。図6において、磁束密度の高い部分は、○で囲った部分において色の濃度が濃い部分である。図6に示すように、コイル導体5の端部5Eには、磁束が集中しており、磁束密度が高くなっている。
図7では、図3(a)に示す構成、すなわちコイル導体5,5間に低透磁率部7aが配置された構成での磁束密度の分布を示している。図7に示すように、低透磁率部7aが配置されている構成では、図6に示す構成に比べて、コイル導体5の端部5Eでの磁束密度の高い領域が小さくなっている(色の濃度の濃い領域が小さくなっている)。すなわち、低透磁率部7aを配置することにより、コイル導体5の端部5E(内側の周面)での磁束の集中が抑制されている。
図8及び図9は、低透磁率部7aよりも幅寸法の大きい低透磁率部7b(図3(b))及び低透磁率部7c(図3(c))の配置された構成での磁束密度の分布を示している。低透磁率部7b,7cを配置した構成であっても、低透磁率部7aと同様に、コイル導体5の端部5Eでの磁束密度の高い領域が小さくなっており、コイル導体5の端部5Eでの磁束の集中が抑制されている。
図10〜図12は、図4(a)〜図4(c)のそれぞれに示す構成での磁束密度の分布を示している。低透磁率部7d〜7fは、その厚みを低透磁率部7a〜7cの厚みよりも2倍程度大きくしている。図10〜図12に示すように、低透磁率部7d〜7fが配置されている構成では、図6に示す構成に比べて、コイル導体5の端部5Eでの磁束密度の高い領域が小さくなっている。また、低透磁率部7d〜7fが配置されている構成では、低透磁率部7a〜7cが配置されている構成に比べて、コイル導体5の端部5Eでの磁束密度の高い領域が更に小さくなっている。つまり、低透磁率部7の厚みを大きくすることにより、コイル導体5の端部5Eでの磁束の集中がより効果的に抑制されている。
図13〜図15は、図5(a)〜図5(c)のそれぞれに示す構成での磁束密度の分布を示している。低透磁率部7g〜7iは、その厚みを低透磁率部7a〜7cの厚みよりも3倍程度大きくしている。図13〜図15に示すように、低透磁率部7g〜7iが配置されている構成では、低透磁率部7a〜7eに比べて、コイル導体5の端部5Eでの磁束密度の高い領域が更に小さくなっている。しかしながら、コイル導体5,5間の全てに低透磁率部7g,7h,7iが配置される構成(コイル導体5,5間を全て低透磁率部7g〜7iで埋める構成)では、コイル導体5,5間を磁束が通り難いため、インダクタンス値が低下する。
以上の図6〜図15に示すように、低透磁率部7(低透磁率部7a〜7i)を配置することにより、低透磁率部7を配置しない場合に比べて、コイル導体5の端部5Eでの磁束の集中が抑制(緩和)されている。上記のシミュレーション結果においては、磁束密度の緩和及びインダクタンス値の確保の観点からは、図4(b)に示す構成が特に好ましい。図4(b)に示す低透磁率部7eを配置した構成では、コイル導体5の端部5Eでの磁気飽和の割合は、図6に示す構成での磁気飽和の割合を100%とした場合に、例えば78.8%程度となる。また、インダクタンス値は、図6に示す構成でのインダクタンス値を100とした場合に、例えば97.1程度となる。このように、低透磁率部7eを配置した構成では、インダクタンス値の低下を抑制しつつ、磁気飽和を抑制できる。
以上説明したように、本実施形態では、コイル導体5,5の間に低透磁率部7が配置されている。これにより、積層型コイル部品1では、コイル導体5の周囲における磁束ループの発生を抑制でき、コイル導体5の端部5E(内側周面)での磁気飽和を抑制できる。したがって、交流損失の低減を図ることができる。また、低透磁率部7は、積層方向において対向する一方のコイル導体5と接触していると共に、他方のコイル導体5と離間している。つまり、コイル導体5,5の間には、低透磁率部7とセラミック層とが存在している。また、低透磁率部7の幅は、コイル導体5の幅以下である。これにより、積層型コイル部品1では、コイル導体5,5の間を磁束が通るため、コイル導体5,5の間の全てに非磁性体層(低透磁率部)を配置する構成に比べて、インダクタンス値の低下を抑制できる。
本実施形態では、低透磁率部7の幅方向における内側の端部7Eは、コイル導体5の幅方向における中央部よりも内側に配置されており、コイル導体5の幅方向における内側の端部5Eと略面一となっている。磁束は、コイル10の中心軸AX側のコイル導体5の端部5Eに集中する。したがって、低透磁率部7の端部7Eとコイル導体5の端部5Eとを略面一にすることにより、コイル導体5の端部5Eにおける磁束の集中を効果的に緩和することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、コイル導体5の一面側に低透磁率部7が配置されている構成を一例に説明したが、図16に示すように、低透磁率部7は、積層方向においてコイル導体5を挟んで両面側に配置されていてもよい。このような構成においては、コイル導体5,5間において対向して配置される低透磁率部7を合計した厚みはコイル導体5,5の間隔よりも小さい。なお、対向して配置された低透磁率部7,7が接触する構成、すなわち低透磁率部7,7の間にセラミック層が配置されていない構成は、一つの低透磁率部がコイル導体5,5の間の全てに配置されている構成とみなす。そのため、この構成では、積層方向において対向する一方のコイル導体5と接触していると共に、他方のコイル導体5と離間している構成に含まれない。
上記実施形態では、低透磁率部7の端部7Eがコイル導体5の端部5Eと略面一となっている構成を一例に説明したが、低透磁率部7の端部7Eの位置はこれに限定されない。
上記実施形態では、低透磁率部7の幅寸法L1,L2,L3がコイル導体5の幅寸法Lに対して33%、67%、100%である構成を一例に説明したが、低透磁率部7の幅寸法は適宜設定されればよい。
上記実施形態では、低透磁率部7の厚み寸法T1,T2,T3がコイル導体5,5間の寸法Tに対して33%、67%、100%である構成を一例に説明したが、低透磁率部7の厚み寸法は適宜設定されればよい。
1…積層型コイル部品、2…素体、3,4…端子電極、5…コイル導体、5E…端部、7…低透磁率部、7E…端部、10…コイル、AX…中心軸。

Claims (4)

  1. 螺旋状のコイルを形成する複数のコイル導体と磁性体層とが積層された素体と、
    前記素体の外表面に配置され、前記コイルの両端部と電気的に接続された複数の端子電極と、を備えた積層型コイル部品であって、
    前記コイル導体及び前記磁性体層の積層方向において対向して配置された前記コイル導体の間には、前記磁性体層よりも透磁率の小さい低透磁率部が配置されており、
    前記低透磁率部は、前記積層方向において対向する一方の前記コイル導体と接触していると共に、他方の前記コイル導体と離間しており、
    前記低透磁率部の幅は、前記コイル導体の幅以下であることを特徴とする積層型コイル部品。
  2. 前記コイルの中心軸側に位置する前記低透磁率部の幅方向の端部は、前記コイル導体の幅方向における中央部よりも前記コイルの中心軸側に位置していることを特徴とする請求項1記載の積層型コイル部品。
  3. 前記コイルの中心軸側に位置する前記低透磁率部の端部と、前記コイルの中心軸側に位置する前記コイル導体の端部とは、前記積層方向において同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の積層型コイル部品。
  4. 前記低透磁率部は、前記積層方向において前記コイル導体を挟んで配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の積層型コイル部品。
JP2013165372A 2013-08-08 2013-08-08 積層型コイル部品 Active JP6264774B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013165372A JP6264774B2 (ja) 2013-08-08 2013-08-08 積層型コイル部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013165372A JP6264774B2 (ja) 2013-08-08 2013-08-08 積層型コイル部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015035486A true JP2015035486A (ja) 2015-02-19
JP6264774B2 JP6264774B2 (ja) 2018-01-24

Family

ID=52543824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013165372A Active JP6264774B2 (ja) 2013-08-08 2013-08-08 積層型コイル部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6264774B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016100344A (ja) * 2014-11-18 2016-05-30 株式会社村田製作所 高周波コイル装置
JP2019149535A (ja) * 2018-02-27 2019-09-05 国立大学法人信州大学 インダクタ
JP2020129598A (ja) * 2019-02-08 2020-08-27 国立大学法人信州大学 平面トランス
JP2020136365A (ja) * 2019-02-15 2020-08-31 国立大学法人信州大学 平角導線

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57173918A (en) * 1981-04-21 1982-10-26 Tdk Corp Laminated inductor
JPS5928305A (ja) * 1982-08-10 1984-02-15 Toko Inc インダクタンス素子とその製造方法
JPH01173611A (ja) * 1987-12-26 1989-07-10 Toko Inc 積層インダクタの製造方法
JPH056823A (ja) * 1991-06-03 1993-01-14 Murata Mfg Co Ltd ソリツドインダクタ
JPH06275453A (ja) * 1993-03-17 1994-09-30 Taiyo Yuden Co Ltd セラミックグリーンシートの積層方法
WO2008004633A1 (fr) * 2006-07-05 2008-01-10 Hitachi Metals, Ltd. composant STRATIFIE
JP2008078229A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Tdk Corp 積層型インダクタ
JP2013140958A (ja) * 2011-12-28 2013-07-18 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 積層型インダクタ

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57173918A (en) * 1981-04-21 1982-10-26 Tdk Corp Laminated inductor
JPS5928305A (ja) * 1982-08-10 1984-02-15 Toko Inc インダクタンス素子とその製造方法
JPH01173611A (ja) * 1987-12-26 1989-07-10 Toko Inc 積層インダクタの製造方法
JPH056823A (ja) * 1991-06-03 1993-01-14 Murata Mfg Co Ltd ソリツドインダクタ
JPH06275453A (ja) * 1993-03-17 1994-09-30 Taiyo Yuden Co Ltd セラミックグリーンシートの積層方法
WO2008004633A1 (fr) * 2006-07-05 2008-01-10 Hitachi Metals, Ltd. composant STRATIFIE
JP2008078229A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Tdk Corp 積層型インダクタ
JP2013140958A (ja) * 2011-12-28 2013-07-18 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 積層型インダクタ

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016100344A (ja) * 2014-11-18 2016-05-30 株式会社村田製作所 高周波コイル装置
JP2019149535A (ja) * 2018-02-27 2019-09-05 国立大学法人信州大学 インダクタ
JP7144835B2 (ja) 2018-02-27 2022-09-30 国立大学法人信州大学 インダクタ
JP2022172333A (ja) * 2018-02-27 2022-11-15 国立大学法人信州大学 インダクタ
JP2020129598A (ja) * 2019-02-08 2020-08-27 国立大学法人信州大学 平面トランス
JP7288651B2 (ja) 2019-02-08 2023-06-08 国立大学法人信州大学 平面トランス
JP2020136365A (ja) * 2019-02-15 2020-08-31 国立大学法人信州大学 平角導線
JP7288652B2 (ja) 2019-02-15 2023-06-08 国立大学法人信州大学 平角導線

Also Published As

Publication number Publication date
JP6264774B2 (ja) 2018-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4539630B2 (ja) 積層型インダクタ
US8159322B2 (en) Laminated coil
US8988180B2 (en) Multilayer coil component
JP5168234B2 (ja) 積層型コモンモードフィルタ
JP5900373B2 (ja) 電子部品
JP5807650B2 (ja) 積層コイル及びその製造方法
US20120062348A1 (en) Laminated coil
JP6264774B2 (ja) 積層型コイル部品
KR20140011694A (ko) 칩소자, 적층형 칩소자 및 이의 제조 방법
JP5223821B2 (ja) 積層型電子部品
JPWO2005024863A1 (ja) 積層コイル部品及びその製造方法
JP6528075B2 (ja) 積層コイル部品
JP4213679B2 (ja) 積層型インダクタ
JP2016139742A (ja) コイル部品
JP6221250B2 (ja) 積層コイル部品
WO2012144103A1 (ja) 積層型インダクタ素子及び製造方法
JP2018170429A (ja) 電子部品
JP2020102491A (ja) 積層コイル部品
JP4661746B2 (ja) 積層型インダクタ及びその製造方法
JP7234552B2 (ja) 積層コイル部品
JP6784183B2 (ja) 積層コイル部品
JP2012204475A (ja) 積層電子部品
JP4216856B2 (ja) 積層型電子部品
JP2016171160A (ja) 積層インピーダンス素子
KR20170032017A (ko) 적층 인덕터

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170321

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6264774

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150