JPWO2005024863A1 - 積層コイル部品及びその製造方法 - Google Patents

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寛司 田中
寛司 田中
高弘 山本
高弘 山本
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元 荒川
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Abstract

コイルの軸心方向に沿って隣接しあうバイアホール同士の離間間隔が狭くなることを防止しながら各バイアホールの内容積をより大きくすることが可能とする。 積層コイル部品1のバイアホール3は、各セラミック層16に形成され、かつ、導体が充填された貫通孔5が積層方向Xに連なってなり、該貫通孔5の各々は、セラミック層16の一方側開口5aの開口面におけるコイル4の軸心方向Yに沿う径と、その他方側開口5bの開口面におけるコイル4の軸心方向Yに沿う径との差が、セラミック層16の一方側開口5aの開口面におけるコイル4の軸心方向Yに直交する方向Zの径と、その他方側開口5bの開口面におけるコイル4の軸心方向yに直交する方向Z径との差よりも小さくなる立体形状を有している。

Description

本発明は積層コイル部品及びその製造方法に係り、特には、積層コイル部品におけるバイアホールの形状と、その形成方法とに関する。
積層コイル部品の例としては特許文献1で開示されたチップインダクタが周知であり、図9に外観構造を示し、図10にはその分解構造を示している。図9、図10に示すように、縦積層横巻型といわれる従来のチップインダクタ11は、積層体12の積層方向Xと直交する方向Yに沿って周回するコイル13が積層体12の内部に設けられた構造を有している。このコイル13は、積層体12における上部側及び下部側の所定位置ごとに配置される積層面に沿って形成された導体パターン(帯状導体)14のそれぞれの端部同士が、多数個のバイアホール15で接続されることにより構成されている。バイアホール15は、積層方向Xに沿って多数個が形成されている。
すなわち、これらのバイアホール15は、図10で示すように、セラミックグリーンシート16それぞれの所定位置ごとに対するレーザ光照射等によって貫通孔17を形成し、これら貫通孔17の内部に導電ペースト等の導体を充填して形成したものである。そして、貫通孔17のそれぞれは、図11及び図12で拡大して示すように、略円形の平面形状を有し、かつ、その内面全体が積層方向Xに沿って同等の傾斜角(テーパ角)となる立体形状を有している。なお、セラミックグリーンシート16は積層体12のセラミック層となるものである。
なお、ここでの図12は、平面状態を示す図11中のA−A線に沿った断面状態を示している。つまり、これら貫通孔17の各々は、下面側開口17aよりも上面側開口17bの直径の方が大きな立体形状とされている。また、このとき、積層体12の上部側における端部位置に形成された導体パターン14の各々は積層体12の端面にまで引き出されており、この積層体12の端面を覆って形成された外部電極18と各別に接続されている。
一方、積層体12の作製時には、バイアホール15のみが形成されたセラミックグリーンシート16の多数枚を積層方向Xの中央位置に配置する。そして、導体パターン14及びバイアホール15が形成されたセラミックグリーンシート16の複数枚をその上部側及び下部側に配置する。さらに、導体パターン14及びバイアホール15のいずれも形成されていないセラミックグリーンシート16の複数枚をその上部側及び下部側に配置することが行われる。そして、積層方向Xに沿って圧着し、かつ、焼成することにより積層体12を得た後、この積層体12の端面上に外部電極18を形成すると、図9で示したチップインダクタ11が完成する。
特開2002−252117号公報
ところで、チップインダクタ11においては、多数個のバイアホール15が形成されているため、チップインダクタ11全体における直流抵抗値(Rdc)に占めるバイアホール15の形成部分でのRdcの比率が大きくなる。その影響が素子全体のRdcにまで及ぶことが避けられない。そこで、このような不都合が生じるのを防止するため、バイアホール15の平面形状を大きくし、その結果としてバイアホール15の内容積をより大きくすることが考えられている。
しかしながら、ただ単純にバイアホール15の平面形状を大きくしたのでは、これらバイアホール15の平面形状が略円形であることに起因してコイル13の軸心方向Yに沿って隣接しあうバイアホール15同士の離間間隔が狭くなってしまう。また、バイアホール15の平面形状を大きくしながらも、バイアホール15同士間の離間間隔を適切に確保しようとする場合には、コイル13のターン(周回)数が減ることとなり、その結果として大きなインピーダンスを確保することができなくなる。
本発明はこれらの不都合に鑑みて創案されたものであり、コイルの軸心方向に沿って隣接しあうバイアホール同士の離間間隔が狭くなることを防止しながら、各バイアホールの内容積をより大きくすることが可能な構成とされた積層コイル部品と、その製造方法とを提供することを目的としている。
請求項1記載の発明に係る積層コイル部品は、積層体の積層方向に沿って形成されたバイアホールと、前記積層体の積層面に沿って形成され、かつ、所定の端部同士が前記バイアホールで接続される帯状導体とにより、前記積層方向と直交する方向に沿って周回するコイルが前記積層体の内部に構成されているものである。そして、ここでのバイアホールは、積層体となる各セラミック層に形成され、かつ、導体が充填された貫通孔が前記積層方向に連なってなるものであり、該貫通孔の各々は、前記セラミック層の一方側開口の開口面における前記コイルの軸心方向に沿う径と、その他方側開口の開口面における前記コイルの軸心方向に沿う径との差が、前記セラミック層の一方側開口の開口面における前記コイルの軸心方向に直交する径と、その他方側開口の開口面における前記コイルの軸心方向に直交する径との差よりも小さくなる立体形状を有している。
例えば、これらの貫通孔は、前記コイルの軸心方向と合致する側の内面部分の方が、前記コイルの軸心方向と前記積層方向との双方に対して直交する側の内面部分よりも、前記積層方向に沿って急峻な傾斜角(テーパ角)となる立体形状を有している。言い換えると、各貫通孔における前記コイルの軸心方向と前記積層方向との双方に対して直交する側の内面部分は、前記コイルの軸心方向と合致する側の内面部分よりも、前記積層方向に沿って緩やかな傾斜角となる立体形状を有している。
請求項2記載の発明に係る積層コイル部品は請求項1に記載したものであり、前記貫通孔は略楕円形の平面形状を有し、かつ、その短軸方向が前記コイルの軸心方向に沿った方向と合致している。
請求項3記載の発明に係る積層コイル部品の製造方法は請求項1または請求項2に記載した積層コイル部品を製造する方法であり、前記バイアホールは、レーザ光照射によって貫通孔を形成した後、該貫通孔に対して導体を充填する手順で形成されることを特徴としている。
請求項1に記載の発明に係る積層コイル部品では、セラミック層の一方側の開口面におけるコイルの軸心方向に沿う径と、その他方側の開口面におけるコイルの軸心方向に沿う径との差が、セラミック層の一方側の開口面におけるコイルの軸心方向に直交する径と、その他方側の開口面におけるコイルの軸心方向に直交する径との差よりも小さくなる立体形状を、バイアホールとなる貫通孔の各々が有している。すなわち、この積層コイル部品においては、内面部分の傾斜角が方向ごとに対応して相違する立体形状のバイアホールを形成しているので、内面全体が同一の傾斜角とされた立体形状を有するバイアホールに比し、その内面積が全体として増加することになる。その内容積が増大する結果として、バイアホールの形成部分におけるRdcが低下する。
従って、コイルの軸心方向に沿って隣接しあうバイアホール同士の離間間隔が狭くなったり、コイルのターン数が減少したりすることを有効に防止できる。その結果、バイアホール同士の離間間隔を適切に確保してコイルのターン数を維持することが可能となり、積層コイル部品の全体におけるRdcに占めるバイアホールの形成部分でのRdcの比率が低下する。このような理由により、大きなインピーダンスを確保することができるという効果が得られる。
請求項2に記載の発明に係る積層コイル部品では、バイアホールとなる貫通孔の各々が略楕円形の平面形状を有し、かつ、その短軸方向がコイルの軸心方向に沿った方向と合致する構成が採用されている。そして、このような貫通孔であれば、その立体形状が請求項1で説明したのと同じであることになり、このような立体形状のバイアホールを容易に形成することができる。
請求項3に記載の発明に係る積層コイル部品の製造方法であれば、レーザ光のエネルギー分布を調整することによって貫通孔の内面部分の傾斜角を容易に制御し得る。従って、請求項1または請求項2で説明した立体形状または平面形状とされたバイアホールを容易に形成できるという効果が得られる。
コイルの軸心方向に沿って隣接するバイアホール同士の間隔が狭くなることを防止しながら、各バイアホールの内容積をより大きくするという目的を、バイアホールとなる貫通孔の立体形状の構成で可能とした。
図1は本実施例に係るチップインダクタの外観構造を示す斜視図、図2はその分解構造を示す斜視図であり、図3は本実施例に係るチップインダクタのバイアホールとなる貫通孔を拡大して示す斜視図である。また、図4はバイアホールとなる貫通孔を拡大して示す平面図、図5は貫通孔を拡大して示す断面図であり、図5(a)は図4中のA−A線に沿った断面状態、図5(b)は図4中のB−B線に沿った断面状態をそれぞれ示している。
さらに、図6は貫通孔とレーザ光のエネルギー分布との関係を模式化して示す説明図、図7は第1の変形例に係るチップインダクタの分解構造を示す斜視図であり、図8は第2の変形例に係るチップインダクタの分解構造を示す斜視図である。なお、図1〜図8において、従来例を示す図9〜図12と互いに同一となる部分には、同一符号を付している。
本実施例に係るチップインダクタ1は、図1で外観構造を示し、かつ、図2で分解構造を示すように、積層体2の積層方向Xに沿って形成されたバイアホール3と、所定の端部同士がバイアホール3で接続される導体パターン(帯状導体)14とを有している。そして、チップインダクタ1は、バイアホール3と、積層体2の積層面に沿って形成されて、かつ、接続された導体パターンにより、積層方向Xと直交する方向Yに沿って周回するコイル4が積層体2の内部に構成されている。
すなわち、このチップインダクタ1のコイル4は、積層体2における上部側及び下部側の所定位置ごとに配置される積層面に沿って形成された導体パターン(帯状導体)14のそれぞれが、積層方向Xと合致する方向に沿って形成された多数個のバイアホール3を介して電気的に接続されることにより構成されている。そして、このとき、積層体2の上部側における積層面の端部位置に形成された導体パターン14の各々は積層体2の端面にまで引き出されており、この積層体2の端面を覆って形成された外部電極18と各別に接続されている。なお、図2において、導体パターン14は3層に形成されているが、1層であってもよい。
一方、この際におけるバイアホール3のそれぞれは、図2で示すように、積層体2のセラミック層となるセラミックグリーンシート16それぞれの所定位置ごとに対するレーザ光照射により貫通孔5を形成し、かつ、この貫通孔5の内部に導電ペースト等の導体を充填することによって形成したものである。また、このとき、これら貫通孔5のそれぞれは、図3及び図4で示すように、略楕円形の平面形状を有しており、かつ、その長軸方向はコイル4の軸心方向Yと積層体2の積層方向Xとの双方に対して直交する方向Zと合致している。
なお、図3及び図4では、セラミックグリーンシート16の上面に開口した各貫通孔5の上面側開口5aのみが略楕円形の平面形状を有している。セラミックグリーンシート16の下面に開口した各貫通孔5の下面側開口5bは円形の平面形状を有するとしている。しかしながら、このような構成に限定されず、各貫通孔5の下面側開口5bが略楕円形の平面形状とされていてもよく、バイアホール3の形成部分におけるRdcを低減するには下面側開口5bも略楕円形である方がよい。
この際、貫通孔5の各々は、図3〜図5で示すように、セラミックグリーンシート16の一方側開口、つまり、上面側開口5aの開口面におけるコイル4の軸心方向Yに沿う方向の径と、その他方側の開口面、つまり、下面側開口5bの開口面におけるコイル4の軸心方向Yに沿う方向の径とに差を設けている。その差が、上面側開口5aの開口面におけるコイル4の軸心方向Yと積層方向Xとの双方に対して直交する方向Zの径と、下面側開口5bの開口面におけるコイル4の軸心方向Yと積層方向Xとの双方に対して直交する方向Zの径との差よりも小さくなる立体形状を有している。
すなわち、各貫通孔5は、コイル4の軸心方向Yと合致する側の内面部分5cの方が、コイル4の軸心方向Yと積層体2の積層方向Xとの双方に対して直交する方向Zと合致する側の内面部分5dよりも、積層体2の積層方向Xに沿って急峻な傾斜角(テーパ角)となる立体形状を有している。言い換えると、各貫通孔5におけるコイル4の軸心方向Yと積層方向Xとの双方に対して直交する側の内面部分5dは、コイル4の軸心方向Yと合致する側の内面部分5cよりも、積層方向Xに沿って緩やかな傾斜角となる立体形状を有している。
このような立体形状を有する貫通孔5の場合には、従来例で示した立体形状を有する貫通孔17に比し、その内面積が全体として増加することになり、その内容積が増大している。そこで、これら貫通孔5の内部に導体を充填してなるバイアホール3が設けられたチップインダクタ1である場合には、従来例で示したチップインダクタ11の場合に比し、バイアホール3の形成部分におけるRdcが小さくて済むことになる。その結果、チップインダクタ1全体のRdcに占めるバイアホール3の形成部分でのRdcの比率が低下する。
つぎに、本実施例に係るチップインダクタ1の製造方法を説明する。まず最初に、磁性体材料であるNiCuZn系フェライトに水系バインダ(酢酸ビニルや水溶性アクリル等)あるいは有機系バインダ(ポリビニルブチラール等)を加える。それとともに、分散剤や消泡剤等を添加したうえ、ドクターブレード法やリバースロールコータを用いた方法でキャリアフィルム上にセラミックグリーンシート16を成形する。
引き続き、セラミックグリーンシート16の所定位置ごとに対するレーザ光の照射によって貫通孔5を形成する。この際においては、図6で示すように、レーザ光のエネルギー分布を調整することにより平面形状が略楕円形の貫通孔5、例えば、上面側開口5aが略楕円形であり、かつ、下面側開口5bが略円形である貫通孔5を形成する。すなわち、このとき、レーザ光のエネルギーが図6中に付記する閾値Sを超える場合にはセラミックグリーンシート16を貫通する孔が形成されることになり、閾値Sを超える付近でエネルギーが急激に変化していれば貫通孔5内面の傾斜角は小さくなる。また、閾値Sを超える付近でエネルギーが緩やかに変化していれば貫通孔5内面の傾斜角は大きくなる。
ところで、チップインダクタ1が3216サイズであってコイル4のターン数が25.5であり、しかも、上面側開口5a及び下面側開口5bがともに略楕円形の平面形状である貫通孔5を形成するとした場合は次のようになる。図示省略しているが、貫通孔5における上面側開口5aの長軸方向、つまり、コイル4の軸心方向Yと積層体2の積層方向Xとの双方に対して直交する方向Zと合致する長軸方向の寸法は150μmとされる。そして、その短軸方向、つまり、コイル4の軸心方向Yと合致する短軸方向の寸法は90μmとされる。また、貫通孔5における下面側開口5bの長軸方向の寸法は110μm、その短軸方向の寸法は80μmとされる。
このような構成であれば、導体が充填されてバイアホール3となる貫通孔5における短軸方向の寸法が小さくて済む。そのため、コイル4の軸心方向Yに沿って隣接しあうバイアホール3同士の離間間隔が狭くなり過ぎることは起こらず、積層体2の外形が大きくなり過ぎることも起こらない。また、3216サイズのチップインダクタ1でターン数25.5を確保する場合には、貫通孔5における上面側開口5aの短軸方向の寸法は90μmが上限である。すなわち、貫通孔5の短軸方向寸法がより大きくなっていると、焼成後のAg拡散やクラック等による短絡(ショート)が発生しやすくなる。
つぎに、Agを主成分とする導体ペーストを用意し、導体ペーストのスクリーン印刷によりセラミックグリーンシート16に形成された貫通孔5のそれぞれに導体を充填してバイアホール3を形成する。それとともに、セラミックグリーンシート16の表面上における所定位置に対し、コイル4の一部分となる導体パターン14を形成する。その後、図2で示すように、バイアホール3のみが形成された所定枚数のセラミックグリーンシート16を積層方向Xの中央に配置する。これらの上下位置それぞれに対し、バイアホール3及び導体パターン14が形成された所定枚数のセラミックグリーンシート16を配置する。
さらに、バイアホール3及び導体パターン14が形成されていない所定枚数のセラミックグリーンシート16を上下位置それぞれに重ねて配置したうえ、積層方向Xに沿って圧着した後、所定の寸法で裁断し、脱脂及び焼成すると、積層体2が得られる。その後、積層体2の両端面にペーストを焼き付け、Niメッキ及びSnメッキを施すことによって外部電極18を形成すると、図1で示したようなチップインダクタ1が完成する。
本実施例にあっては、積層体2の内部に1つのコイル4を設けてなるチップインダクタ1が積層コイル部品であるとしているが、本発明の適用対象となる積層コイル部品が上記したようなチップインダクタ1のみに限られないことは勿論である。すなわち、図7で分解構造を示すようなチップインダクタ、つまり、積層体2の内部に2つのコイル4が並列状として設けられており、分離巻きといわれるチップインダクタが積層コイル部品であってもよく、このような構成のチップインダクタは、トランスやコモンチョークコイルとして利用される。
さらに、図8で分解構造を示すようなチップインダクタ、つまり、積層方向Xに沿って交互となるように2つのコイル4a,4bが積層体2の内部に設けられたチップインダクタ、いわゆる交互巻きのチップインダクタに対して本発明を適用してもよい。すなわち、このチップインダクタは、導体パターン14aとバイアホール3a(図8中、一点鎖線で示す)とにより第1のコイル4aが構成され、かつ、導体パターン14bとバイアホール3b(図8中、二点鎖線で示す)とによって第2のコイル4bが構成されたものである。このような交互巻きのチップインダクタであれば、分離巻きのチップインダクタよりも2つのコイル4a,4b間の結合係数が高くなる。
そして、このような交互巻きのチップインダクタである場合には、その積層体2の長手方向に沿って数多くのバイアホール3が並んでいるため、本発明の適用によるRdcの低減効果が顕著に現れる。
本発明の積層コイル部品は、チップインダクタ、積層型複合LC部品等のような積層コイル部品に対して適用することが可能である。
[図1]実施例に係るチップインダクタの外観構造を示す斜視図である。
[図2]実施例に係るチップインダクタの分解構造を示す斜視図である。
[図3]実施例に係るチップインダクタのバイアホールとなる貫通孔を拡大して示す斜視図である。
[図4]実施例に係るチップインダクタのバイアホールとなる貫通孔を拡大して示す平面図である。
[図5]実施例に係るチップインダクタのバイアホールとなる貫通孔を拡大して示す断面図であり、図5(a)は図4中のA−A線に沿った断面状態、図5(b)は図4中のB−B線に沿った断面状態をそれぞれ示している。
[図6]実施例に係る貫通孔とレーザ光のエネルギー分布との関係を模式化して示す説明図である。
[図7]第1の変形例に係るチップインダクタの分解構造を示す斜視図である。
[図8]第2の変形例に係るチップインダクタの分解構造を示す斜視図である。
[図9]従来例に係るチップインダクタの外観構造を示す斜視図である。
[図10]従来例に係るチップインダクタの分解構造を示す斜視図である。
[図11]従来例に係るチップインダクタのバイアホールとなる貫通孔を拡大して示す平面図である。
[図12]従来例に係るチップインダクタのバイアホールとなる貫通孔を拡大して示す断面図であり、図11中のA−A線に沿った断面状態を示している。
符号の説明
1 チップインダクタ(積層コイル部品)
2 積層体
3 バイアホール
4 コイル
5 貫通孔
5a 上面側開口
5b 下面側開口
5c 内面部分(コイルの軸心方向と合致する側の内面部分)
5d 内面部分(コイルの軸心方向と積層体の積層方向との双方に対して直交する側の内面部分)
14 導体パターン(帯状導体)
16 セラミックグリーンシート(セラミック層)
X 積層方向
Y コイルの軸心方向
Z コイルの軸心方向と積層体の積層方向との双方に対して直交する方向

Claims (3)

  1. 積層体の積層方向に沿って形成されたバイアホールと、前記積層体の積層面に沿って形成され、かつ、所定の端部同士が前記バイアホールで接続される帯状導体とにより、前記積層方向と直交する方向に沿って周回するコイルが前記積層体の内部に構成されている積層コイル部品であって、
    前記バイアホールは、前記積層体となる各セラミック層に形成され、かつ、導体が充填された貫通孔が前記積層方向に連なってなり、
    該貫通孔の各々は、前記セラミック層の一方側開口の開口面における前記コイルの軸心方向に沿う径と、その他方側開口の開口面における前記コイルの軸心方向に沿う径との差が、前記セラミック層の一方側開口の開口面における前記コイルの軸心方向に直交する径と、その他方側開口の開口面における前記コイルの軸心方向に直交する径との差よりも小さくなる立体形状を有していることを特徴とする積層コイル部品。
  2. 前記貫通孔の各々は略楕円形の平面形状を有し、かつ、その短軸方向が前記コイルの軸心方向に沿った方向と合致していることを特徴とする請求項1に記載の積層コイル部品。
  3. 請求項1または請求項2に記載した積層コイル部品の製造方法であって、
    前記バイアホールは、レーザ光照射によって貫通孔を形成した後、該貫通孔に対して導体を充填する手順で形成されることを特徴とする積層コイル部品の製造方法。
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