JP2006352018A - 積層型電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱の前後においてインダクタンス値の変動を効果的に低減できる積層型電子部品を提供すること。
【解決手段】 そのような積層型電子部品の一つである積層型チップビーズ1は、絶縁体を積層して形成された積層体10(外装部11)と、積層体10内部に配置されるコイル部30とを備え、コイル部30を形成するコイル導体間において、外装部11のみによって囲繞される空洞40が1箇所以上形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、積層型電子部品に関する。
積層型電子部品の一つとして、下記特許文献1に記載されているような積層型インダクタがある。この積層型インダクタは、コイル導体と外部電極との間に空隙が設けられているものである。この空隙は、静電容量の低減を目的として形成されていることが下記特許文献1には記載されている。
特許第3159201号公報
ところでコイル部を備える積層型電子部品では、実装作業の前後でインダクタンス値に変動が生じる。この変動は実装作業時に加えられる熱によるものと思われるが、加熱を行わずに実装作業を行うことは困難であるため、インダクタンス値の変動を低減できる積層型電子部品が望まれている。しかしながら、上記従来の積層型電子部品では、加熱の前後においてインダクタンス値の変動を効果的に低減することができなかった。
そこで本発明では、加熱の前後においてインダクタンス値の変動を効果的に低減できる積層型電子部品を提供することを目的とする。
本発明に係る積層型電子部品は、絶縁体を積層して形成された素体と、素体内部に配置されるコイル部とを備える積層型電子部品であって、コイル部を形成するコイル導体間において、素体のみによって囲繞される空洞が1箇所以上形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、コイル導体間に形成される空洞が1箇所以上、好ましくはコイル導体層数の1/2以上とすることによって積層型電子部品の形成時に応力緩和が行われるので、この積層型電子部品に熱を加えた場合の応力緩和を相対的に低減することができる。
また本発明では、素体の積層方向における空洞の幅aと、積層方向において互いに隣接するコイル導体間の距離bとの比が、0<a/b≦1/2を満たすことも好ましい。空洞の幅aとコイル導体間の距離bとの比をこの領域に設定することで、応力緩和効果と素体のクラック発生防止とを両立できる。
また本発明では、素体の積層方向と直交する方向において、空隙の幅がコイル導体の幅の2/3以上、好ましくはコイル導体の幅以上に形成されていることも好ましい。空隙の幅をこの領域に設定することで、応力緩和効果を発現させることができる。
また本発明では、空隙には素体の焼結温度よりも焼結温度が高い粉体が充填されていることも好ましい。空隙に粉体を充填することで、めっき液の素体内への浸入をより効果的に抑制できる。
本発明によれば、加熱の前後における応力緩和を相対的に低減することができるので、加熱の前後においてインダクタンス値の変動を効果的に低減できる。
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
この実施形態においては、積層型電子部品として積層型チップビーズを例にとって説明する。図1は、本実施形態の積層型チップビーズ1を示した斜視図である。図2は、積層型チップビーズ1の断面構成を説明するための図である。
図1に示すように、積層型チップビーズ1は、直方体形状の積層体10と、一対の端子電極20とを備えている。図2の(a)は、積層体10の略中央付近において一方の端子電極20から他方の端子電極20を見通す方向の断面を示している。図2の(a)に示すように、積層体10は、コイル部30(コイル導体)と、外装部11(素体)とを有しており、空洞40が形成されている。
空洞40は各コイル部30の間に形成されていて、外装部11のみによって囲繞されている。従って、空洞40は外装部11のみに囲繞されることによって形成されている。
図2の(b)は、コイル部30及び空洞40の近傍を拡大した図である。図2の(b)に示すように、積層体10(外装部11)の積層方向における空洞40の幅aと、積層体10(外装部11)の積層方向において互いに隣接するコイル部30間の距離bとの比は、0<a/b≦1/2となるように形成されている。0<a/bとするのは、応力緩和効果を発現させるためであり、a/b≦1/2とするのは、クラック発生防止効果を発現させるためである。尚、幅aは、0<a≦24μmに設定することが好ましく、4≦a≦18μmに設定することがより好ましい。
続いて、積層型チップビーズ1の製造方法について説明する。図3は、積層型チップビーズ1の積層体10の積層前の状態を示した分解図である。図3に示すように、磁性体グリーンシート51,52,53,54,55をそれぞれ所定枚数準備する。2枚の磁性体グリーンシート51と、1枚の磁性体グリーンシート51との間に、磁性体グリーンシート52及び55がそれぞれ最外層となるように配置し、更にその間に磁性体グリーンシート53及び54をそれぞれ交互に配置する。引き続いて各磁性体グリーンシート51〜55について説明する。
磁性体グリーンシート51は、電気絶縁性を有するグリーンシートである。磁性体グリーンシート51は、Ni−Cu−Zn系フェライト粉末を原料としたスラリーをフィルム上にドクターブレード法により塗布して形成した磁性体グリーンシートを用いている。尚、原料粉末としては、Ni−Cu−Zn系フェライト粉末に限られず、Ni−Cu−Zn−Mg系フェライト粉末、Cu−Zn系フェライト粉末、又は、Ni−Cu系フェライト粉末等を用いることができる。
磁性体グリーンシート52及び55は、電気絶縁性を有するグリーンシートに引出導体パターン301,307をそれぞれ形成したグリーンシートである。磁性体グリーンシート52は、磁性体グリーンシート51と同様の方法で形成した磁性体グリーンシートにスルーホール302をレーザ加工によって形成し、銀を主成分としたペーストを用いたスクリーン印刷によって引出導体パターン301を形成して作製される。磁性体グリーンシート55は、磁性体グリーンシート51と同様の方法で形成した磁性体グリーンシートに、銀を主成分としたペーストを用いたスクリーン印刷によって引出導体パターン307を形成して作製される。
磁性体グリーンシート53及び54は、電気絶縁性を有するグリーンシートにコイル導体パターン303,305(コイル部30)及び樹脂パターン401,402をそれぞれ形成したグリーンシートである。磁性体グリーンシート53は、磁性体グリーンシート51と同様の方法で形成した磁性体グリーンシートにスルーホール304をレーザ加工によって形成している。更に磁性体グリーンシート53には、銀を主成分としたペーストを用いたスクリーン印刷によってコイル導体パターン303が形成されていると共にシリコンを用いたスクリーン印刷によって樹脂パターン401が形成されている。
コイル導体パターン303は焼成後に、磁性体グリーンシート53に沿った方向の幅が約60μmであり、積層方向(磁性体グリーンシート53に直交する方向)の幅(厚み)が約10μmとなるように形成されている。コイル導体パターン303は、コイル部30の1/2ターン分形成されている。樹脂パターン401は焼成後に、磁性体グリーンシート53に沿った方向の幅が約70μmであり、積層方向(磁性体グリーンシート53に直交する方向)の幅(厚み)が約7μmとなるように形成されている。
磁性体グリーンシート53は、図4の(a)〜(c)に示すように、磁性体グリーンシート53上にまず樹脂パターン401を形成し、その後スルーホール304を形成した後に、コイル導体パターン303を形成する。この工程によって磁性体グリーンシート53を形成することで、スルーホール304に導体ペーストが充填される。また、このように先に樹脂パターン401を形成することで、スルーホール304を樹脂ペーストによって塞いでしまうことを防止できる。
図3に戻り、磁性体グリーンシート54は、磁性体グリーンシート53のコイル導体303、スルーホール304、樹脂パターン401を磁性体グリーンシート53の重心周りに180°回転させた位置に、コイル導体305、スルーホール306、樹脂パターン402を形成して作製されている。従って、磁性体グリーンシート53及び54は、同様の形状の磁性体グリーンシートである。
上述のように形成した磁性体グリーンシート52,53,54,55を積層すると、スルーホール302,304,306によって各層が接続され、コイル導体303,304及び引出導体301,307によってコイル部30が形成される。
尚、本実施形態では、引出導体301,307及びコイル導体303,305は銀を主成分としたペーストを用いたが、ニッケルを主成分としたペーストを用いてもよい。また、樹脂パターン401,402はシリコンを用いたが、カーボン、エチルセルロース、ブチラール、アクリル、又は油脂系を主成分とするペーストを用いてもよい。シリコンやこれらのペーストを用いた場合、樹脂パターン401,402は焼成によって消失して空洞40となる。
また、樹脂パターン401,402を、粉体ペーストを用いたスクリーン印刷によって形成してもよい。この場合、空洞40には粉体が充填される。粉体ペーストとしては、酸化物セラミック材料としての、Al、SiO、ZrO、フォルステライト、ステアタイト、コージライト等や、窒化物セラミック材料としての、AlN、Si、ZrN、TiN等を主成分としたペーストを用いることができる。これらの粉体ペーストに含まれる粉体の焼結温度は、積層体10の焼結温度よりも高いことが好ましい。
続いて、上述した磁性体グリーンシート51〜55を積層して圧着する。圧着後に、800℃〜900℃にて焼成することで、積層体10を得ることができる。その後、積層体10の引出導体301,307が臨む端部に、銀を主成分とする電極ペーストを塗布して640℃〜740℃にて焼き付ける。更に、焼き付けた電極ペースト上に電気めっきを施して端子電極20を形成し、積層型チップビーズ1を得ることができる。尚、銀を主成分とする電極ペーストの他に、ニッケルや銅を主成分とする電極ペーストを用いてもよい。
上述の説明では、磁性体グリーンシート上での1個取りを仮定して説明したが、磁性体グリーンシート上に多数個取りが可能となるようにコイル導体パターン、引出導体パターン、樹脂パターン、スルーホールを形成するのが一般的である。この場合、積層及び圧着後に、完成寸法が1005(L=1.0mm、W=0.5mm、T=0.5mm)となるようにチップ単体に切断し、焼成及び電極形成を行う。
上述した寸法でコイル導体パターン303,305及び樹脂パターン401,402を形成すると、応力緩和効果を発現することができると共に、焼成後におけるクラック発生を抑制できる。応力緩和効果を発現させるためには、磁性体グリーンシート53に沿った方向(積層方向に直交する方向)において、樹脂パターン401,402を焼成消失後に形成される空洞40の幅が、コイル導体パターン303,305を焼成して形成されるコイル部30の相当部分の幅の2/3以上、好ましくはコイル導体パターン303,305の幅以上とする必要がある。また、クラック発生を抑制するためには、樹脂パターン401,402を焼成消失後に形成される空洞40の幅が、積層体10の寸法に対して過大にならないように設定する。
続いて、本実施形態の変形例について説明する。図5及び図6は本実施形態の第1変形例を説明するための図である。図5は、積層体10を構成する磁性体グリーンシートの変形例を示す分解図である。図6は、図5の磁性体グリーンシートを詳細に説明するための図である。尚、この変形例においても、各部材を形成する材料は既に説明した材料を用いている。
図3に示した分解図との違いは、コイル導体パターン303,305が形成された磁性体グリーンシート53,54を、磁性体グリーンシート63,64に変更した点である。磁性体グリーンシート63には、コイル部30の1/2ターン分のコイル導体パターン313と、樹脂パターン411と、スルーホール314とが形成されている。磁性体グリーンシート64にも、コイル導体パターン315と、樹脂パターン412と、スルーホール316とが形成されており、磁性体グリーンシート63と同様の形状を成している。
磁性体グリーンシート63について、図6を参照しながらより具体的に説明する。図6の(A)は、磁性体グリーンシート63を形成する第1の方法を、(B)は第2の方法をそれぞれ示している。図6の(A)に示す第1の方法では、まず磁性体グリーンシート63に樹脂パターン411を形成する(図6の(A)の(a))。樹脂パターン411は、磁性体グリーンシート52のスルーホール302(図5参照)に相当する位置から、スルーホール314が形成される位置にかけてコイル部30の1/2ターン分に相当するように形成される。
続いて、スルーホール314が形成される(図6の(A)の(b))。その後、コイル導体パターン313が形成される(図6の(A)の(c))。コイル導体パターン313は、磁性体グリーンシート52のスルーホール302(図5参照)に相当する位置から、スルーホール314が形成される位置にかけて1/2ターン分形成される。従って、コイル導体パターン313と樹脂パターン411とは同じ形状とすることができ、スクリーン印刷のパターンを共用できる。
図6の(B)に示す第2の方法では、まず磁性体グリーンシート63aに樹脂パターン411aを形成する(図6の(B)の(a))。樹脂パターン411aは、磁性体グリーンシート52のスルーホール302(図5参照)に相当する位置及びスルーホール314が形成される位置を含むコイル部30の1ターン分に相当する形状で形成される。
続いて、スルーホール314が形成される(図6の(B)の(b))。その後、コイル導体パターン313が形成される(図6の(B)の(c))。コイル導体パターン313は、磁性体グリーンシート52のスルーホール302(図5参照)に相当する位置から、スルーホール314が形成される位置にかけてコイル部30の1/2ターン分形成される。
続いて、本実施形態の第2変形例について説明する。図7及び図8は本実施形態の第2変形例を説明するための図である。図7は、積層体10を構成する磁性体グリーンシートの変形例を示す分解図である。図8は、図7の磁性体グリーンシートを詳細に説明するための図である。尚、この変形例においても、各部材を形成する材料は既に説明した材料を用いている。
図3に示した分解図との違いは、引出導体パターン301,307が形成された磁性体グリーンシート52,55を磁性体グリーンシート72,77に変更し、コイル導体パターン303,305が形成された磁性体グリーンシート53,54を、磁性体グリーンシート73,74,75,76に変更した点である。
磁性体グリーンシート72に形成されている引出導体パターン321は、磁性体グリーンシート72の短辺略中央付近から当該短辺に略直交して内側に延びると共に、磁性体グリーンシート73に形成されるコイル導体パターン323(後述する)の端部に向けて折れ曲がって形成されている。引出導体パターン321の端部にはスルーホール322が形成されている。
磁性体グリーンシート73には、コイル部30の3/4ターン分に相当するコイル導体パターン323と、樹脂パターン421と、スルーホール324とが形成されている。樹脂パターン421は、コイル導体パターン323の一端と多端とを結ぶように形成されている。スルーホール324は、コイル導体パターン323の一端に形成されている。コイル導体パターン323は、磁性体グリーンシート73上で略U字状に伸びている。
磁性体グリーンシート74には、コイル部30の3/4ターン分に相当するコイル導体パターン325と、樹脂パターン422と、スルーホール326とが形成されている。樹脂パターン422は、コイル導体パターン325の一端と多端とを結ぶように形成されている。スルーホール326は、コイル導体パターン325の一端に形成されている。コイル導体パターン325は、磁性体グリーンシート74上で略C字状に伸びている。
磁性体グリーンシート75には、コイル部30の3/4ターン分に相当するコイル導体パターン327と、樹脂パターン423と、スルーホール328とが形成されている。樹脂パターン423は、コイル導体パターン327の一端と多端とを結ぶように形成されている。スルーホール328は、コイル導体パターン327の一端に形成されている。コイル導体パターン327は、磁性体グリーンシート75上で略U字状に伸びている。従って、磁性体グリーンシート75は磁性体グリーンシート73と同様の形状であって、180°回転させたものである。
磁性体グリーンシート76には、コイル部30の3/4ターン分に相当するコイル導体パターン329と、樹脂パターン424と、スルーホール330とが形成されている。樹脂パターン424は、コイル導体パターン329の一端と多端とを結ぶように形成されている。スルーホール330は、コイル導体パターン329の一端に形成されている。コイル導体パターン329は、磁性体グリーンシート76上で略C字状に伸びている。従って、磁性体グリーンシート76は磁性体グリーンシート74と同様の形状であって、180°回転させたものである。
磁性体グリーンシート73について、図8を参照しながらより具体的に説明する。図8は、磁性体グリーンシート73を形成する方法を示している。まず、磁性体グリーンシート73の短辺に沿って樹脂パターン421を形成する(図8の(a))。樹脂パターン421は、磁性体グリーンシート72のスルーホール322(図7参照)に相当する位置から、スルーホール324が形成される位置にかけてコイル部30の1/4ターン分に相当するように形成される。
続いて、スルーホール324が形成される(図8の(b))。その後、コイル導体パターン323が形成される(図8の(c))。コイル導体パターン323は、磁性体グリーンシート72のスルーホール322(図7参照)に相当する位置から、スルーホール324が形成される位置にかけて1/2ターン分形成される。従って、各磁性体グリーンシート73〜76に形成するコイル導体パターン323〜329をそれぞれ3/4ターン分とすることができるので、磁性体グリーンシートの積層数を減らすことができる。
続いて、本実施形態の効果を説明するために、積層型チップビーズ1のインダクタンス値変化について説明する。比較例として用いたのは、コイル部の各部分を覆うように、コイル部と外装部との間に空隙が形成されているものである。実施例として用いたのは、上述した積層型チップビーズ1のコイル導体の巻回数を7.5ターンとしたものである。尚、比較例におけるコイル導体の巻回数も7.5ターンである。
この比較例と実施例それぞれについて、インダクタンス値の初期値と熱処理後値とを比較した。この比較結果を図9に示す。尚、検体数はいずれも30個である。図9において、「熱処理後」とは、実装工程を仮定して、常温に対し検体に約250℃の温度差を与え、積層体10の応力解放を試みたものである。
熱処理前の初期状態において応力解放が十分に行われていれば、熱処理後においてもインダクタンス値の変化は少ないはずであるが、比較例においては顕著に変化(約30%の変動)が生じている。これは、比較例においては初期状態において応力解放が十分に行われていないことを示している。
一方、実施例においては、熱処理後においてもインダクタンス値の変化は顕著に少なくなっている(約1%の変動)。これは、実施例においては、コイル部30間に素体のみによって囲繞されて形成されている空洞40の作用によって、応力解放が十分に行われていることを示している。
また、従来例と実施例とにおいては共に巻回数が7.5ターンと同じであるが、初期値のインピーダンス値が従来例を基準として約50%実施例の方が高くなっている。従って、同じインピーダンス値の積層型チップビーズを設計する場合に、実施例では直流抵抗を約半分にすることができる。また、製品寸法厚み(積層方向の厚み)も約半分にすることが可能となる。
上述した本実施形態では、積層型電子部品として積層型チップビーズを例示したが、チップインダクタ、LCフィルタ、LCフィルタアレイといったものに適用することも可能である。
本発明の実施形態に係る積層型チップビーズを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る積層型チップビーズを示す断面図である。 図1の積層体の分解斜視図である。 図3の磁性体グリーンシートを説明するための図である。 本実施形態の第1変形例を説明するための図である。 本実施形態の第1変形例を説明するための図である。 本実施形態の第2変形例を説明するための図である。 本実施形態の第2変形例を説明するための図である。 本実施形態の効果を説明するための図である。
符号の説明
1…積層型チップビーズ、10…積層体、11…外装部、20…端子電極、30…コイル部、40…空洞。

Claims (4)

  1. 絶縁体を積層して形成された素体と、前記素体内部に配置されるコイル部とを備える積層型電子部品であって、
    前記コイル部を形成するコイル導体間において、前記素体のみによって囲繞される空洞が1箇所以上形成されていることを特徴とする積層型電子部品。
  2. 前記素体の積層方向における前記空洞の幅aと、前記積層方向において互いに隣接するコイル導体間の距離bとの比が、0<a/b≦1/2を満たすことを特徴とする請求項1に記載の積層型電子部品。
  3. 前記素体の積層方向と直交する方向において、前記空隙の幅が前記コイル導体の幅の2/3以上となるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層型電子部品。
  4. 前記空隙には前記素体の焼結温度よりも焼結温度が高い粉体が充填されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層型電子部品。

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