JP2000091152A - 積層電子部品とその製造方法 - Google Patents

積層電子部品とその製造方法

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JP2000091152A
JP2000091152A JP10255398A JP25539898A JP2000091152A JP 2000091152 A JP2000091152 A JP 2000091152A JP 10255398 A JP10255398 A JP 10255398A JP 25539898 A JP25539898 A JP 25539898A JP 2000091152 A JP2000091152 A JP 2000091152A
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internal electrodes
extraction electrode
electrode
conductive paste
forming
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JP10255398A
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Keiichi Kobayashi
啓一 小林
Toshifumi Kawada
敏文 川田
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層体の内部に形成された内部電極の引出電
極と積層体の端部に形成された外部電極との確実な電気
的導通を図り、外部電極と引出電極間の接続抵抗を低減
することにより、その導通不良を低減し、併せて積層電
子部品としての所要の特性を維持する。 【解決手段】 積層電子部品は、複数層のセラミック層
1、1’を積層した積層体11と、この積層体11のセ
ラミック層1の層間に形成された内部電極5a〜5f
と、少なくとも一部の内部電極5e、5fに導通し、積
層体11の端面に導出された引出電極4と、この引出電
極4に接続されるよう積層体11の端部に設けられた外
部電極14とを有する。少なくとも前記引出電極4の空
隙率が、内部電極5a〜5fの引出電極4以外の部分の
空隙率より小さくなっている。そのために、少なくとも
前記引出電極4を形成するための導電ペーストの導体含
有率を、内部電極5a〜5fの引出電極4以外の部分を
形成する導電ペーストの導体含有率より大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層セラミックコ
ンデンサ、積層セラミックインダクタ或いはこれらを組
み合わせた積層複合電子部品等の積層電子部品とその製
造方法に関する。具体的には、誘電体セラミック層や磁
性体セラミック層が積層され、それらセラミック層の層
間に内部電極が形成されると共に、この内部電極が導出
した積層体の端部に外部電極を設けた積層電子部品とそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】前述のような積層電子部品の製造におい
て、積層体を得る手法に、スラリビルト法とシートラミ
ネート法との2つがある。前者のスラリビルト法は、セ
ラミックペーストと導電ペーストとをスクリーン印刷等
によって順次塗り重ねてセラミック層と内部電極パター
ンとを交互に形成していく方法である。また、後者のシ
ートラミネート法は、予めシート状のセラミックグリー
ンシートを成型し、このセラミックグリーンシートにス
クリーン印刷等によって導電ペーストにより内部電極パ
ターンそ印刷し、これらのセラミックグリーンシートを
積層するものである。後者の手法により製造される積層
セラミックインダクタやインダクタを含む積層複合電子
部品では、各セラミックグリーンシートに形成したター
ン状の内部電極パターンは、セラミックグリーンシート
に設けたスルーホール導体で順次接続され、コイル状に
接続される。
【0003】前記の何れの方法で得られた積層体でも、
最終的にはそれが焼成され、さらに導体の露出している
両端面に導電ペーストを焼き付け、外部電極が形成され
る。これによって積層電子部品が得られる。こうして作
られた積層電子部品のうち、たとえば積層セラミックイ
ンダクタは、その積層体の積層方向に重畳して周回する
コイル状の内部電極が形成され、この一部の内部電極の
端部は、引出電極として前記積層体の端面に導出し、積
層体の端面で外部電極に接続される。また、積層セラミ
ックコンデンサの場合は、セラミック層を介して交互に
対向する一対以上の内部電極が形成され、この内部電極
が前記積層体の対向する端面に交互に導出され、同端面
でそれぞれ外部電極に接続される。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】このような積層電
子部品では、その製造工程において、セラミックの積層
体を高温で焼成する。ところが、この積層体の焼成工程
において、積層体の内部に形成された内部電極のうち、
積層体の端面に導出した引出電極の一部が蒸発、昇華
し、その結果、導体成分が粗密となり、接続抵抗の増大
を招く。そのため、積層体の端部に設けた外部電極との
導通が不良となり、いわゆるオープン不良が発生する原
因となっていた。
【0005】従来では、このような引出電極と外部電極
との導通不良を解消するため、いくつかの手段がとられ
ていた。第一に、引出電極を形成するための導体パター
ンを導電ペーストの2回にわたる印刷により行う手段で
ある。第二に、引出電極を形成するための導体パターン
を導電ペーストで印刷する際、印刷用スクリーンの乳剤
の厚さを厚くし、導体パターンの印刷厚を内部電極の他
の部分より厚くする手段である。第三に、引出電極の幅
を内部電極の他の部分の幅より広く形成する手段であ
る。
【0006】しかし、前記の手段にはそれぞれ次のよう
な課題があった。第一の引出電極を形成するための導体
パターンを2回印刷する手段では、2回にわたる印刷の
位置を精度良く位置合わせすることが困難で、印刷位置
のずれやそれによる印刷にじみ等の不良が生じやすかっ
た。第二の引出電極を形成するための導体パターンを乳
剤の厚い印刷用スクリーンで印刷する手段では、乳剤の
厚さにばらつきが生じやすく、所定の膜厚を安定して再
現することが困難であり、膜厚精度の不良が生じやすか
った。さらに第三の引出電極のみを幅広く形成する手段
では、引出電極と外部電極との間の浮遊容量が大きくな
るので、自己共振周波数が低くなり、高周波回路用の電
子部品としては使用できない。
【0007】本発明は、このような従来の積層電子部品
とその製造方法における課題に鑑み、積層体の内部に形
成された内部電極の引出電極と積層体の端部に形成され
た外部電極との確実な電気的導通を図り、外部電極と引
出電極間の接続抵抗を低減することにより、その導通不
良を低減し、併せて積層電子部品としての所要の特性を
維持することができる積層電子部品とその製造方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明では、積層体11の内部に形成された内部電
極5a〜5fのうち、少なくとも積層体11の端面に引
き出される引出電極4の空隙率を、内部電極5a〜5f
の他の部分より小さくしたものである。このために、少
なくとも引出電極4を形成する導電ペーストの導体含有
率を、内部電極5a〜5fの他の部分を形成する導電ペ
ーストに比べて大きくする。より具体的には、引出電極
4を形成する導電ペーストの導体含有率を、内部電極5
a〜5fの他の部分を形成する導電ペーストより2〜6
重量%大きくする。
【0009】すなわち、本発明による積層電子部品は、
複数層のセラミック層1、1’を積層した積層体11
と、この積層体11のセラミック層1の層間に形成され
た内部電極5a〜5fと、少なくとも一部の内部電極5
e、5fに導通し、積層体11の端面に導出された引出
電極4と、この引出電極4に接続されるよう積層体11
の端部に設けられた外部電極14とを有する。そして、
少なくとも前記引出電極4の空隙率が、内部電極5a〜
5fの引出電極4以外の部分の空隙率より小さくなって
いる。ここで言う電極の空隙率とは、導電ペーストの焼
き付けにより形成された導体膜である電極の単位容積当
たりに空隙が占める容積の比である。
【0010】ここでは、前記引出電極4のみの空隙率
が、内部電極5a〜5fの引出電極4以外の全ての部分
の空隙率より小さくなっている場合はもちろん、引出電
極4と一体に印刷される一部の内部電極5e、5fの空
隙率が、他の内部電極5a〜5dの空隙率より小さくな
っていることをも含む。前者の場合、引出電極4と内部
電極5e、5fとを別に印刷して形成する必要がある。
この場合において、引出電極4と内部電極5e、5fと
を同じセラミック層1に形成する場合は、それら引出電
極4と内部電極5e、5fとが一部で互いに重なり合う
重畳部10を設け、確実な接触を図る。さらに、引出電
極4と内部電極5e、5fとを隣接する別のセラミック
層1に形成する場合は、それら引出電極4と内部電極5
e、5fとをセラミック層1に設けたスルーホール6に
充填した導体を介して接続する。
【0011】さらに、本発明による前記積層電子部品を
製造する方法は、未焼成のセラミック層を積層する工程
と、このセラミック層の層間に導電ペーストを使用して
内部電極パターンを形成する工程と、この積層体を焼成
する工程と、積層体11の層間に形成された内部電極5
a〜5fの一部の内部電極5e、5fに導通し、積層体
11の端面に露出した引出電極4に導通するよう、同積
層体11の端部に外部電極14を形成する工程とを有す
る。そして、少なくとも前記引出電極4を形成するため
の導電ペーストの導体含有率を、内部電極5a〜5fの
引出電極4以外の部分を形成する導電ペーストの導体含
有率より大きくする。
【0012】ここでは、前記引出電極4を形成する導電
ペーストのみの導体含有率を、内部電極5a〜5fの引
出電極4以外の全ての部分を形成する導電ペーストの導
体含有率より大きくすることはもちろん、引出電極4と
一体に印刷される一部の内部電極5e、5fを形成する
導電ペーストの導体含有率を、他の内部電極5a〜5d
を形成する導電ペーストの導体含有率より大きくするこ
とも含む。前者の場合は、引出電極4を形成するパター
ンと、同引出電極4と接続される内部電極5e、5fを
形成するパターンとをそれぞれ別の導電ペーストを使用
して印刷する必要がある。
【0013】このように、引出電極4を形成する導電ペ
ーストの導体含有率を、内部電極5a〜5fの他の部分
を形成する導電ペーストの導体含有率より大きくするこ
とにより、引出電極4の空隙率が、内部電極5a〜5f
の他の部分を形成する導電ペーストの空隙率より小さく
なる。換言すると、引出電極4の導体密度が高くなり、
導体が緻密となる。これによって、積層体11の端面に
導出する引出電極4と、積層体11の端部に形成される
外部電極14との導通性が良好となり、導通不良を低減
することができる。
【0014】ここで、引出電極4を含め、全ての内部電
極5a〜5fの空隙率を小さくした場合、引出電極4と
外部電極14との導通不良は同様に低減されるが、全て
の内部電極5a〜5fを形成するための導電ペーストの
導体含有率を大きくしなければならない。しかしそうす
ると、積層体11の焼成時に同積層体11に残留応力が
生じ、電気特性の劣化を起こしやすい。たとえば、積層
セラミックインダクタ等ではμが抑えられ、インピーダ
ンスが低下する等の電気特性の変動を生じる。これに対
し本発明では、引出電極4のみまたはそれに一体に形成
される一部の内部電極5e、5fのみの空隙率を内部電
極5a、5b…の他の部分より小さくしており、内部電
極5a、5b…の他の部分は、引出電極4より空隙率が
大きいため、このような電気特性の変動は生じにくい。
【0015】積層電子部品の内部電極5a〜5fを形成
するための導電ペーストの適当な導体含有率は、その導
体成分の平均粒径にもよるが、導体成分の平均粒径が
0.3〜2.0μmの通常の導電ペーストにおいて、導
電ペーストの適当な導体含有率は、60〜70重量%で
ある。前記引出電極4を形成する導電ペーストの導体含
有率は、内部電極5a〜5fの引出電極4以外の部分を
形成する前記の導電ペーストの適当な導体含有率より2
〜6重量%大きくする。
【0016】引出電極4を形成する導電ペーストの導体
含有率が、内部電極5a〜5fの他の部分を形成する導
電ペーストに比して+2重量%に満たないと、引出電極
4と外部電極14との導通不良の低減効果に乏しい。他
方、引出電極4を形成する導電ペーストの導体含有率
が、内部電極5a〜5fの他の部分を形成する導電ペー
ストに比して+6重量%を越えると、引出電極4と外部
電極14との導通不良の低減効果は得られるものの、前
記のような積層体11の焼成時の残留応力の問題から、
積層セラミックインダクタ等では、例えばインピーダン
スの低下等の電気特性の変動が生じやすくなる。
【0017】また、引出電極4の空隙率を、内部電極5
a〜5fの引出電極4以外の部分の空隙率より小さくす
る他の手段として、引出電極4を形成するための導電ペ
ーストの平均導体粒径を、内部電極5a〜5fの引出電
極4以外の部分を形成する導電ペーストより小さくする
ことがあげられる。この手段を用いた積層電子部品の製
造方法もまた、基本的には前記の製造方法と同じ工程を
経て積層電子部品を製造する。このような製造方法によ
り製造された積層電子部品でも、その引出電極4の空隙
率が、内部電極5a〜5fの他の部分を形成する導電ペ
ーストの空隙率より小さくなる。換言すると、引出電極
4の導体密度が高くなり、導体が緻密となる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1は、本発明による積層電子部品の例として、積層セ
ラミックインダクタの積層体の積層構造を示す分解概念
図である。このような積層体は、通常次のようにして多
数のものが同時に製造される。
【0019】まず、フェライト粉末等の磁性体粉末をバ
インダー中に分散した磁性体スラリーを用い、ドクター
ブレード法、押出成形法等の手段で薄い磁性体セラミッ
クグリーンシートを作る。これらのセラミックグリーン
シートの所定の位置に予めスルーホール(バイアホー
ル)を打ち抜く。その後、銀ペースト等の導電ペースト
を使用し、このセラミックグリーンシートの上に周回状
の内部電極電極パターンを縦横に列べて多数組分印刷す
ると共に、前記スルーホールに導電ペーストを吸引し、
スルーホール導体を印刷する。
【0020】次に、これらのセラミックグリーンシート
を積層する。まず、内部電極パターンを印刷していない
磁性体セラミックグリーンシートを数枚積層し、その上
に必要とするコイルの巻数により、異なる形状の内部電
極パターンを有するセラミックグリーンシートを順次積
層する。そして、これらセラミックグリーンシートの上
に内部電極パターンが印刷されていないセラミックグリ
ーンシートを積層する。この積層体を圧着した後、個々
のチップ毎に裁断し、この未焼成の積層チップを焼成し
することにより、焼成済みの積層体11を得る。
【0021】こうして得られた積層体11の積層構造を
分解して示したのが図1である。図1に示すように、こ
の積層体11は、複数のセラミック層1、1…、1’、
1’…が積層され、一体となったものである。磁性体セ
ラミック層1には、周回状の内部電極5a〜5fが形成
されている。これら内部電極5a〜5fは、スルーホー
ル6、6…に設けられたスルーホール導体を介して順次
接続され、積層体11の内部でコイル状に連なってい
る。磁性体セラミックからなるセラミック層1、1…
は、このコイルの磁芯となる。
【0022】内部電極5a〜5fを有するセラミック層
1、1…のうち、図1において上下の端のセラミック層
1、1に形成された内部電極積5e、5fの端部は、積
層体11の対向する一対の端面にそれぞれ導出した引出
電極4、4となっている。前記内部電極5a〜5fが形
成されたセラミック層1、1…の両側に、内部電極が形
成されていないセラミック層1’、1’…、いわゆるブ
ランクのセラミック層1’、1’…が積層されている。
【0023】図2に示すように、このような積層体11
の両端に銀ペースト等の導電ペーストを塗布し、これを
焼き付け、さらに必要に応じてその上にニッケルメッキ
や半田メッキ等を施して外部電極14、14が形成され
る。この外部電極14、14には、積層体11の端面に
導出された前記引出電極4、4(図1参照)に電気的に
接続される。これにより、図示の例では、内部電極5a
〜5fにより形成されるインダクタの両端に外部電極1
4、14が接続された状態となる。
【0024】このような積層セラミックインダクタにお
いて、前記引出電極4、4は、積層体11の内部の他の
内部電極5a〜5fより空隙率が小さい。図1に示した
例では、引出電極4、4は、両端にある内部電極5e、
5fとそれぞれ一体の導体膜により形成されており、こ
の場合は、引出電極4、4を含む最も端の内部電極5
e、5fが、その間の他の内部電極5a〜5dより空隙
率が小さくなっている。
【0025】このようにして、引出電極4、4を他の内
部電極5a〜5fより空隙率を小さくするためには、前
述のようにしてセラミックグリーンシートに導電ペース
トを印刷する際、引出電極4、4を含む内部電極5e、
5fを形成するための導電ペーストの導体含有率を、他
の内部電極5a〜5dを形成するための導電ペーストよ
り大きくする。導電ペーストは粒子状の導体成分を溶剤
に溶解したバインダ成分やガラス成分等の混合体の中に
均一に分散したものであるが、前記の導体含有率とは、
導電ペースト中に占める導体成分の重量比を言う。
【0026】例えば積層セラミックインダクタの場合、
導体成分として通常は銀粉末を使用した導電ペーストが
使用される。含まれる銀粉末の平均粒径が1.0μmの
場合、65重量%程度の導体含有率の導電ペーストが内
部電極5a〜5fを形成するために最も適当なものとし
て使用される。前記引出電極4を形成する導電ペースト
の導体含有率は、内部電極5a〜5fの引出電極4以外
の部分を形成する前記導電ペーストの適当な導体含有率
より2〜6重量%大きくする。例えば、内部電極5a〜
5fを形成する導電ペーストの導体含有率を前記のよう
に65重量%とした場合、引出電極4、4を形成するた
めの導電ペーストとして、導体含有率67〜71重量%
のものを使用する。
【0027】但し、内部電極5a〜5fを形成するため
の導電ペーストの適当な導体含有率は、それに含まれる
導体成分の平均粒径にもよる。導体成分の平均粒径が
0.3〜2.0μmの導電ペーストにおいて、導電ペー
ストの適当な導体含有率は、60〜70重量%である。
具体的には、内部電極5a〜5fを形成するのに適当な
導電ペーストの導体含有率は、平均導体粒径が0.3μ
mの導電ペーストにおいて60重量%、平均導体粒径が
0.8μmの導電ペーストにおいて63重量%、平均導
体粒径が1.0μmの導電ペーストにおいて65重量
%、平均導体粒径が1.0μmの導電ペーストにおいて
65重量%、平均導体粒径が1.5μmの導電ペースト
において68重量%、平均導体粒径が2.0μmの導電
ペーストにおいて70重量%である。引出電極4、4を
形成するための導電ペーストは、これら内部電極5a〜
5fを形成するための導電ペーストの導体含有率より2
〜6重量%大きくする。
【0028】さらに、引出電極4、4またはこの引出電
極4、4を含む内部電極5e、5fの導体の空隙率を他
の内部電極5a〜5dよりより小さくするための他の手
段として、引出電極4、4またはこの引出電極4、4を
含む内部電極5e、5fを形成するための導電ペースト
の導体成分の平均粒径を他の内部電極5a〜5dを形成
するための導電ペーストより小さくすることがあげられ
る。この手段により作られた積層電子部品では、引出電
極4、4を形成するための導電ペーストの導体含有率を
それ程大きくしなくても、引出電極4、4の導体の空隙
率を他の内部電極5a〜5dよりも小さくすることがで
きる。これにより、引出電極4、4の導体を緻密とし、
積層体11の焼成時後も、引出電極4、4と外部電極1
4、14との確実な導通を図ることができる。但し、導
電ペーストの導体成分の平均粒径が小さくなると、導体
粒子の二次凝集が起こりやすくなるという弊害がある。
導体粒子の二次凝集は、その平均粒径が0.3μmを下
回ると特に起こり易くなる。このため、導体成分の平均
粒径は、0.5μm程度或いはそれ以上が適当である。
【0029】次に図3は、本発明による積層セラミック
インダクタの他の実施形態を示すもので、引出電極4と
これに接続される一方の端の内部電極5fを形成したセ
ラミック層1の平面を示している。この実施形態では、
セラミック層1の上に形成される内部電極5fと引出電
極4とをそれぞれ個別に形成している。まず、内部電極
5fを形成するための内部電極パターンを印刷した後、
この内部電極パターンの端部に重畳するように引出電極
4を形成するための電極パターンを印刷する。その後、
前述と同様にしてセラミックグリーンシートの積層体を
裁断し、これを焼成して焼成済の積層体を得る。この積
層体の端部に外部電極を形成することにより、積層セラ
ミックインダクタが完成する。
【0030】焼成後の積層体では、図3に示すように、
内部電極5fが形成されたセラミック層1上において、
同内部電極5fの端部に一部重畳するように、引出電極
4が形成されており、符号10はこの重畳部を示す。な
お、図示はしていないが、他方の端の内部電極5e(図
1参照)も同様にして引出電極4と接続する。この実施
形態では、内部電極は、他の内部電極5a〜5d(図1
参照)と同様の導体含有率の小さな導電ペーストで印刷
し、これらの内部電極5a〜5fとは別に、引出電極4
だけを、より導体含有率の大きな導電ペーストで印刷す
ることができる。従って、引出電極4のみの空隙率を小
さくし、この引出電極4に連なる内部電極5e、5fを
含めて、引出導体4以外の内部電極5a〜5fの全ての
部分の空隙率を比較的大きくすることができる。これに
より、焼成時の積層体11の残留応力の影響を最小限に
抑えることができ、電気特性の劣化を防止することがで
きる。
【0031】この実施形態においては、セラミック層1
の長さaと引出電極4の同方向の長さbの比b/aを1
/8〜1/3の範囲とするのがよい。b/aが1/8未
満であると、aのセラミック層1の長さに対する引出電
極4のa寸法が小さくなり過ぎるため、引出電極4とし
ての機能を果たせなくなる。他方、b/aが1/3を越
えると、積層体11の焼成時における空隙率を高くした
引出電極4の影響が現れやすく、しかも外部電極14と
間の浮遊容量も大きくなるため、電気特性の劣化を生じ
やすい。
【0032】次に図4と図5は、本発明による積層セラ
ミックインダクタの他の実施形態を示すものである。引
出電極4に接続される一方の端の内部電極5fを形成し
たセラミック層1と、その上に積層される引出電極4を
形成したセラミック層1を示している。図5(a)は内
部電極5fが形成されたセラミック層1の平面であり、
図5(b)は引出電極4が形成され、図5(a)に示し
たセラミック層1の上に積層されたセラミック層1の平
面である。
【0033】この実施形態による積層セラミックインダ
クタの積層体では、一方の端の内部電極5fと引出電極
4とがそれぞれ別のセラミック層1に形成され、これら
内部電極5fと引出電極4とがスルーホール6に充填し
たスルーホール導体で接続されている。すなわち、一方
の端の内部電極5fは図5(a)に示されたセラミック
層1の上に形成され、このセラミック層1の上に図5
(b)に示すように、引出電極4が形成されたセラミッ
ク層1が積層されている。そして、内部電極5fの端部
と引出電極4とは、スルーホール6内に充填したスルー
ホール導体を介して接続されている。なお、図示はして
いないが、他方の端の内部電極5e(図1参照)も同様
の積層構造となっている。
【0034】このような積層セラミックインダクタの製
造工程では、内部電極5fを形成するための内部電極パ
ターンを形成したセラミックグリーンシートと、この内
部電極パターンの端部と対応する位置にスルーホール6
を形成し、このスルーホール6とその周囲に引出電極4
を形成するための導電ペーストを印刷したセラミックグ
リーンシートとを用意する。そして、これらのこのセラ
ミックグリーンシートを含む所要のセラミックグリーン
シートを積層し、この積層体を裁断し、焼成することに
より、焼成済みの積層体を得る。この積層体の端部に外
部電極を形成することにより、図2に示すような積層セ
ラミックインダクタが完成する。
【0035】この実施形態でも、引出電極4のみの空隙
率を小さくし、内部電極パターン5fは、他の内部電極
パターン5a〜5f(図1参照)と同様に引出電極4よ
り空隙率を比較的大きくすることができる。また、この
実施形態においても、前記の実施形態と同様の理由か
ら、セラミック層1の長さaと引出電極4の同方向の長
さbの比b/aを1/8〜1/3の範囲とするのがよ
い。
【0036】次に図6は、本発明による積層セラミック
インダクタの他の実施形態を示すもので、図1と同様に
して積層体11を各セラミック層1毎に分解して示して
いる。図1と同じ部分を全て対応する符号で示してお
り、それらは図1に示した実施形態と同じであるため、
詳細な説明は省略する。また、この積層体11を用いた
積層セラミックインダクタの外観は図2と同じである。
【0037】この実施形態では、引出電極4の幅を広く
し、これによって図2に示す外部電極14と引出電極4
との導通を確実にしたものである。この実施形態による
積層セラミックインダクタは、引出電極4の幅を広くし
たことにより、引出電極4と外部電極14との間の浮遊
容量が大きくなるため、特に比較的低周波回路用の部品
として使用するのに適している。
【0038】次に図7は、本発明による積層電子部品の
実施形態として、積層複合電子部品を本発明に適用した
例を示している。図1と同様にして積層体11を各セラ
ミック層1毎に分解して示している。図1と同じ部分
は、対応する符号で示しており、それらは図1に示した
実施形態と同じであるため、詳細な説明は省略する。こ
の積層複合電子部品を製造するに当たっては、前述の磁
性体セラミックグリーンシートの他に、酸化チタン等の
誘電体粉末を含む誘電体セラミックグリーンシートを用
意し、銀ペースト等の導電ペーストを使用し、この誘電
体セラミックグリーンシートの一部に内部電極パターン
を縦横に列べて多数組分印刷する。
【0039】次に、前述の積層セラミックインダクタを
製造したのと同様してにして積層された磁性体セラミッ
クグリーンシートの上に、内部電極が印刷されていない
誘電体セラミックグリーンシートを何枚か積層し、この
上に互いにずれた内部電極パターンを有するセラミック
グリーンシートを交互に積層する。この内部電極を有す
る誘電体セラミックグリーンシートを必要とする静電容
量により、適当な枚数積層する。さらにこの誘電体セラ
ミックグリーンシートの上に、内部電極パターンが印刷
されていない誘電体セラミックグリーンシートを積層す
る。
【0040】誘電体セラミックグリーンシートと磁性体
セラミックグリーンシートとの積層順序は、前後しても
よい。すなわち、誘電体セラミックグリーンシートを予
め積層し、その上に磁性体セラミックグリーンシートを
積層するができるのは、言うまでもない。この積層体を
圧着した後、個々のチップ毎に裁断し、この未焼成の積
層チップを焼成しすることにより、焼成済みの積層体1
1を得る。
【0041】こうして得られた積層体11の積層構造を
分解してして示したのが図7である。図7に示すよう
に、この積層体11は、複数のセラミック層1、1’、
7、7’が積層され、一体となったものである。磁性体
セラミック層1には、周回状の内部電極5a〜5fが形
成されている。これら内部電極5a〜5fは、スルーホ
ール6、6…に設けられたスルーホール導体を介して順
次接続され、積層体11の内部でコイル状に連なってい
る。磁性体セラミックからなるセラミック層1、1…
は、このコイルの磁芯となる。
【0042】内部電極5a〜5fを有するセラミック層
1、1…のうち、図1において上下の端のセラミック層
1、1に形成された内部電極積5e、5fの端部は、積
層体11の対向する一対の端面にそれぞれ導出した引出
電極4、4となっている。前記内部電極5a〜5fが形
成されたセラミック層1、1…の両側に、内部電極が形
成されていないセラミック層1’、1’…、いわゆるブ
ランクのセラミック層1’、1’…が積層されている。
【0043】このブランクのセラミック層1’、1’…
の上に、内部電極8a、8bを有していない、いわゆる
ブランクの誘電体セラミック層7’が積層され、この上
に内部電極8a、8bを有する誘電体セラミック層7、
7…が積層され、さらにこの上に内部電極8a、8bを
有していない誘電体セラミック層7’が積層されてい
る。誘電体セラミック層7、7…に設けられた内部電極
8a、8bは、同セラミック層7、7…を介して対向し
ている共に、前記内部電極5e、5fが導出された積層
体11の対向する一対の端面に交互に導出されている。
【0044】この内部電極8a、8bの積層体11の端
面に導出された引出電極4’は、内部電極8a、8b…
の他の部分より空隙率が小さくなっている。この引出電
極4’は、内部電極8a、8b…の他の部分を形成する
導電ペーストの導体含有率より大きな導体含有率を有す
る導電ペーストを使用して形成する。これは、前述の実
施形態と同様である。
【0045】なお、前述の実施形態では、導電ペースト
の導体成分として銀粉末を使用したものを使用したが、
導電ペーストとしてはこの他に、銅、ニッケル、パラジ
ウム或いはそれらの合金等を使用したものでも本発明を
同様に適用することができる。また前述の実施形態で
は、シートラミネート法による積層電子部品の製造方法
を例として説明したが、スラリビルト法においても、ほ
ぼ同様にして本発明を適用することができる。未焼成の
セラミックの積層体を得る工程において、既に形成され
たセラミックグリーンシートを積層していくか、セラミ
ックペーストを重ね塗りしていくかの点が異なるだけで
ある。それ以外はほぼ同様にして積層電子部品を製造す
ることができる。
【0046】さらに、積層体11の焼成と外部電極1
4、14の焼き付けは同時であってもよい。すなわち、
未焼成11の積層体の端部に予め外部電極14、14を
形成するための導電ペーストを塗布しておき、この導電
ペーストの焼き付けと積層体11の焼成とを同時に行う
ものである。但しこの場合は、高温焼成可能な導電ペー
ストを使用することが必要となる。
【0047】
【実施例】次に、本発明の実施例について、具体的数値
をあげて詳細に説明する。フェライト系磁性体粉末を作
るため、Fe23とNiOを主体するする原料粉末を用
意し、これらの磁性体材料粉末をそれぞれ680℃で仮
焼きした後、これらを有機バインダー中に分散し、磁性
体スラリを作った。この磁性体スラリをドクターブレー
ド法により成形し、厚さ30μmの磁性体セラミックグ
リーンシートを作った。
【0048】一部のセラミックグリーンシートの所定の
位置に予めスルーホールを打ち抜いた後、銀ペーストを
使用し、このセラミックグリーンシートの上に周回状の
内部電極電極パターンを縦横に列べて多数組分印刷する
と共に、上記スルーホールに銀ペーストを吸引し、スル
ーホール導体を印刷した。このとき使用した導電ペース
トは、何れも平均粒径1.0μmの銀粉末をポリビニル
アルコールを主体とするバインダ中に分散したものであ
る。但し、引出電極4、4を含む内部電極5e、5fを
形成するための導電ペーストは、銀含有率が67重量%
のものを使用し、またその間の内部電極5a〜5dを形
成するための導電ペーストは、銀含有率が65重量%の
ものを使用して印刷した。
【0049】次に、前記内部電極パターンが印刷されて
いないブランクの磁性体セラミックグリーンシートを積
層し、この上に前記の内部電極パターンを印刷した磁性
体セラミックグリーンシートを順次積層した。さらに、
これら磁性体セラミックグリーンシートの上に内部電極
パターンが印刷されていないブランクのセラミックグリ
ーンシートを積層した。
【0050】この積層体を390Kgf/cm2 の圧力
で圧着した後、個々のチップ毎に裁断した。この未焼成
の積層チップを、500℃の温度で脱バインダー処理し
た後、900℃の温度で焼成することにより、図1に示
すような焼成済みの積層体11を得た。図1において、
磁性体セラミック層1、1…と磁性体セラミック層
1’、1’は、前記磁性体セラミックグリーンシートが
焼成されて形成されたものである。このうち、積層体1
1の両側に積層された磁性体セラミック層1’、1’は
内部電極が形成されていないものであり、その中間に積
層された磁性体セラミック層1には、内部電極5a〜5
fが所定の積層順序で形成され、これら内部電極5a〜
5fが磁性体セラミック層1に設けられたスルーホール
6に充填された導体で順次接続されている。これによ
り、内部電極5a〜5fは、積層体11の内部で順次コ
イル状に連なっている。
【0051】内部電極5a〜5fのうち、中間の内部電
極5a〜5dは、銀含有率が65%の導電ペーストを印
刷し、積層体11の焼成と同時に焼き付けて形成された
ものであり、その両側の引出電極4、4を含む内部電極
5e、5fは、銀含有率が67%の導電ペーストを印刷
し、積層体11の焼成と同時に焼き付けて形成されたも
のである。
【0052】図2に示すように、この焼成済の積層体1
1の両端部に導電ペーストを塗布し、これを焼き付け、
積層体11の両端面に導出した前記引出電極4、4に導
通するように外部電極14、14を設けた。これにより
積層セラミックインダクタが完成した。この積層セラミ
ックインダクタは、標準長さ1.6mm、標準縦横寸法
0.8mmのもので、15ターンの周回状内部電極を有
するものである。
【0053】この積層セラミックインダクタの1000
個について、そのインピーダンス(Ω)、直流抵抗(m
Ω)、引出電極4、4と外部電極14、14との導通不
良率(%)及び引出電極の空隙率(%)を測定した。さ
らにこれとは別に、引出電極4、4を含む内部電極5
e、5fを、65重量%、69重量%、71%重量、7
3重量%及び75重量%の銀含有率の導電ペーストを使
用してそれぞれ印刷した以外は、前記の積層セラミック
インダクタと同様にして5種類の積層セラミックインダ
クタを作った。そしてやはり、これら5種類の積層セラ
ミックインダクタのそれぞれ1000個ずつについて、
そのインピーダンス(Ω)、直流抵抗(mΩ)、引出電
極4、4と外部電極14、14との導通不良率(%)及
び引出電極の空隙率(%)を測定した。その測定結果を
表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】この表1の結果から明らかな通り、中間の
内部電極5a〜5dを形成するための導電ペーストの銀
含有率65重量%より銀含有量が2重量%以上大きい導
電ペーストを使用して引出電極4、4を含む内部電極5
e、5fを形成した積層セラミックインダクタでは、外
部電極14、14と引出電極4、4との導通不良率が
0.32%と極めて少なかった。また直流抵抗も、33
2mΩと低い。
【0056】これに対し、中間の内部電極5a〜5dも
引出電極4、4を含む内部電極5e、5fも、共に銀含
有率65重量%の導電ペーストを使用して形成した積層
セラミックインダクタでは、外部電極14、14と引出
電極4、4との導通不良率が5.34%と、前記のもの
に比べて1桁以上大きくなっている。また直流抵抗も、
345mΩと高い。
【0057】他方、引出電極4、4を含む内部電極5
e、5fを、銀含有率71重量%以下の導電ペーストを
使用してそれぞれ形成した積層セラミックインダクタで
は、インピーダンスが578Ω以上である。これに対
し、引出電極4、4を含む内部電極5e、5fを、銀含
有率73重量%、75重量%、つまり65重量%の+8
重量%及び+10重量%の導電ペーストを使用してそれ
ぞれ形成した積層セラミックインダクタでは、インピー
ダンスが561以下と急激に低くなっている。これらの
ことから、引出電極4、4を含む内部電極5e、5fを
形成する導電ペーストの銀含有率は、他の内部電極5a
〜5eを形成する導電ペーストの銀含有率より2〜6重
量%大きい範囲が適当であることが理解される。
【0058】前記の内部電極5a〜5dを形成する導電
ペーストの適当な銀含有率65重量%は、導体成分とし
て平均粒径1.0μmの銀粉末を使用した導電ペースト
の試験使用や実際の使用による結果として定められたも
のである。但し、この内部電極5a〜5dを形成するの
に適当な導電ペーストの銀含有率は、導体成分である銀
粉末の平均粒径によって異なる。この内部電極5a〜5
dを形成する導電ペーストの適当な銀含有率を、使用す
る銀粒子の平均粒径別に表2に示す。また、この表2に
は、引出電極4、4またはそれを含む内部電極5e、5
fを形成するのに適当な導電ペーストの銀含有率の範囲
も示している。
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、積
層体の内部に形成された内部電極の引出電極と積層体の
端部に形成された外部電極との確実な導通を図り、外部
電極と引出電極間の接続抵抗を低減すると共に、その導
通不良を低減し、併せて積層電子部品としての所要の特
性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による積層電子部品の実施形態としての
積層セラミックインダクタの積層体のセラミック層を分
離して示した斜視図である。
【図2】同積層電子部品の例としての積層セラミックイ
ンダクタの外観を示した斜視図である。
【図3】本発明による積層電子部品の他の実施形態とし
ての積層セラミックインダクタの引出電極を有するセラ
ミック層を示す平面図である。
【図4】本発明による積層電子部品の他の実施形態とし
ての積層セラミックインダクタの引出電極とそれに接続
される内部電極とをそれぞれ有するセラミック層を分離
して示すした斜視図である。
【図5】同積層セラミックインダクタの引出電極とそれ
に接続される内部電極とをそれぞれ有するセラミック層
を重ねて示すした平面図である。
【図6】本発明による積層電子部品の他の実施形態とし
ての積層セラミックインダクタの積層体のセラミック層
を分離して示した斜視図である。
【図7】本発明による積層電子部品の他の実施形態とし
ての積層セラミックインダクタの積層体のセラミック層
を分離して示した斜視図である。
【符号の説明】
1 セラミック層 1’ セラミック層 4 引出電極 4’ 引出電極 5a 内部電極 5b 内部電極 5c 内部電極 5d 内部電極 5e 内部電極 5f 内部電極 6 スルーホール 8a 内部電極 8b 内部電極 10 重畳部 11 積層体 14 外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E043 AA08 EB06 5E062 DD04 5E070 AA01 AA05 AB03 BA12 CB03 EA01 5E082 AA01 AB03 BC38 DD08 DD09 EE04 EE23 EE35 FG26 FG54 GG10 GG28 JJ15 LL01 LL03 MM24

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数層のセラミック層(1)、(1’)
    を積層した積層体(11)と、この積層体(11)のセ
    ラミック層(1)の層間に形成された内部電極(5
    a)、(5b)…と、少なくとも一部の内部電極(5
    e)、(5f)に導通し、積層体(11)の端面に導出
    された引出電極(4)と、この引出電極(4)に接続さ
    れるよう積層体(11)の端部に設けられた外部電極
    (14)とを有する積層電子部品において、少なくとも
    前記引出電極(4)の空隙率を、内部電極(5a)〜
    (5f)の引出電極(4)以外の部分の空隙率より小さ
    くしたことを特徴とする積層電子部品。
  2. 【請求項2】 前記引出電極(4)のみの空隙率が、内
    部電極(5a)〜(5f)の引出電極(4)以外の全て
    の部分の空隙率より小さくなっていることを特徴とする
    請求項1に記載の積層電子部品。
  3. 【請求項3】 前記引出電極(4)とそれに接続される
    内部電極(5e)、(5f)とが同じセラミック層
    (1)の上に形成されると共に、それらが一部で互いに
    重なり合う重畳部(10)を有することを特徴とする請
    求項2に記載の積層電子部品。
  4. 【請求項4】 前記引出電極(4)とそれに接続される
    内部電極(5e)、(5f)とが隣接する別のセラミッ
    ク層(1)、(1)の上にそれぞれ形成されると共に、
    それらがセラミック層(1)に設けたスルーホール
    (6)に充填されたスルーホール導体により接続されて
    いることを特徴とする請求項2に記載の積層電子部品。
  5. 【請求項5】 前記引出電極(4)とそれに一体に印刷
    された一部の内部電極(5e)、(5f)との空隙率
    が、他の内部電極(5a)、(5b)…の空隙率より小
    さくなっていることを特徴とする請求項1に記載の積層
    電子部品。
  6. 【請求項6】 未焼成のセラミック層を積層する工程
    と、このセラミック層の層間に導電ペーストを使用して
    内部電極パターンを形成する工程と、この積層体を焼成
    する工程と、積層体(11)の層間に形成された内部電
    極(5a)〜(5f)の一部の内部電極(5e)、(5
    f)に導通し、積層体(11)の端面に露出した引出電
    極(4)に導通するよう、同積層体(11)の端部に外
    部電極(14)を形成する工程とを有する積層電子部品
    の製造方法において、少なくとも前記引出電極(4)を
    形成するための導電ペーストの導体含有率を、内部電極
    (5a)〜(5f)の引出電極(4)以外の部分を形成
    する導電ペーストの導体含有率より大きくしたことを特
    徴とする積層電子部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記引出電極(4)のみを形成する導電
    ペーストの導体含有率を、内部電極(5a)〜(5f)
    の引出電極(4)以外の全ての部分を形成する導電ペー
    ストの導体含有率より大きくしたことを特徴とする請求
    項6に記載の積層電子部品。
  8. 【請求項8】 前記引出電極(4)とこれに一体に印刷
    される一部の内部電極(5e)、(5f)とを形成する
    導電ペーストの導体含有率を、他の内部電極(5a)、
    (5b)…を形成する導電ペーストの導体含有率より大
    きくしたことを特徴とする請求項6に記載の積層電子部
    品。
  9. 【請求項9】 前記引出電極(4)または引出電極
    (4)を含む内部電極(5e)、(5f)を形成する導
    電ペーストの導体含有率を、内部電極(5a)〜(5
    f)の他の部分を形成する導電ペーストの導体含有率よ
    り2〜6重量%大きくしたことを特徴とする請求項6〜
    8の何れかに記載の積層電子部品の製造方法。
  10. 【請求項10】 セラミックグリーンシートを積層する
    工程と、このセラミックグリーンシートの層間に導電ペ
    ーストを使用して内部電極パターンを形成する工程と、
    この積層体を焼成する工程と、積層体(11)の層間に
    形成された内部電極(5a)〜(5f)の一部の内部電
    極(5e)、(5f)に導通し、積層体(11)の端面
    に露出した引出電極(4)に導通するよう、同積層体
    (11)の端部に外部電極(14)を形成する工程とを
    有する積層電子部品の製造方法において、少なくとも前
    記引出電極(4)を形成するための導電ペーストの平均
    導体粒径を、内部電極(5a)〜(5f)の引出電極
    (4)以外の部分を形成する導電ペーストの平均導体粒
    径より小さくしたことを特徴とする積層電子部品の製造
    方法。
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