JP2020129598A - 平面トランス - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で高効率な平面トランスを提供する。【解決手段】平板状または薄膜状の一次コイル導体21と一次コイル導体21に積層する二次コイル導体22とを有する平面トランス1であって、一次コイル導体21と二次コイル導体22の間に非磁性絶縁層34と、一次コイル導体21の非磁性絶縁層34と反対側の面内に第1の非磁性絶縁体31と、二次コイル導体22の非磁性絶縁層34と反対側の面内に第2の非磁性絶縁体32とを有し、非磁性絶縁層34、一次コイル導体21、二次コイル導体22、第1の非磁性絶縁体31および第2の非磁性絶縁体32を覆う磁性体11、12を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、DC−DCコンバーター等におけるスイッチング電源用途の、高効率でしかも小型の平面トランスに関する。
一般にトランスは、スイッチング電源を構成する他の素子と比較して体積が大きく、電源の大型化の要因となっている。そこで近年、導体埋め込み平面トランス(以下、埋め込みトランス)が提案されている(特許文献1)。当文献では、トランスを平面状に構成するのみならず、一次コイル導体と二次コイル導体とを、上下位置に重畳して相対向した状態で螺旋状に積層し、且つ一次コイル導体と二次コイル導体との間に、非磁性絶縁体を介在させて、その一部或いは全部を磁性体で囲むことにより、コイルが生成する漏れ磁束のうち磁性体内を鎖交する成分を少なくし、磁性体の比透磁率の損失成分による実効抵抗を小さくしている。
また、同じく導体埋め込み平面トランスであって、非磁性基板両側にそれぞれ薄膜状の一次コイル導体と二次コイル導体を設け、各コイルを磁性膜で覆いかつ基板両側の磁性膜がビアを通して結合する構成としたことにより、交流損失を低減する技術も提案されている(特許文献2)
トランスに限らず、平面コイルの表面の一部または全面を、コイル線間隔に対する所定の厚み比の非磁性絶縁層で被覆し、さらに全体を磁性体で覆うことにより、インダクタンスやQ値の減少を招くことなしに、コイルの許容電流を向上させる技術も既に開示されている(特許文献3)
特開平5−258958号公報 特開平10−74626号公報 特開2002−299121号公報
しかし、前記従来の平面トランスはコイルの占有率を高めるため、断面形状が長方形にならざるを得ず、その結果、表皮効果が顕著に現れる。さらに、コイルの占積率の増加に伴って巻線間の距離が近くなるため、近接効果に起因する交流抵抗も増加する
本開示の平面トランスは、平板状または薄膜状の一次コイル導体と前記一次コイル導体に積層する二次コイル導体とを有する平面トランスであって、前記一次コイル導体と前記二次コイル導体の間に非磁性絶縁層と、前記一次コイル導体の前記非磁性絶縁層と反対側の面内に第1の非磁性絶縁体と、前記二次コイル導体の前記非磁性絶縁層と反対側の面内に第2の非磁性絶縁体とを有し、前記非磁性絶縁層、前記一次コイル導体、前記二次コイル導体、前記第1の非磁性絶縁体、および前記第2の非磁性絶縁体を覆う磁性体を有する。
前記第1の非磁性絶縁体の前記一次コイル導体の面に垂直な方向の厚みは、前記一次コイル導体の幅の0.8倍以上であってもよく、前記第2の非磁性絶縁体の前記二次コイル導体の面に垂直な方向の厚みは、前記二次コイル導体の幅の0.8倍以上であってもよい。
前記第1の非磁性絶縁体の幅は前記一次コイル導体の幅の0.6〜0.8倍であってもよく、前記第2の非磁性絶縁体の幅は前記二次コイル導体の幅の0.6〜0.8倍であってもよい。
前記非磁性絶縁層と前記第1の非磁性絶縁体と前記第2の非磁性絶縁体の組成は空気であってもよい。
本開示の一実施形態の上面図および断面図 本開示の一実施形態の動作説明図 本開示の実施例1のシミュレーション条件を示す構成図 本開示の実施例1のシミュレーション結果を示すグラフ 本開示の実施例2および比較例のシミュレーション条件を示す構成図 本開示の実施例2および比較例のシミュレーション結果を示す濃淡図 本開示の実施例2および比較例のシミュレーション結果を示すグラフ 本開示の実施例3の全体図、回路図、および断面図 本開示の実施例3の外観図および断面図 本開示の実施例4の全体図、回路図、および断面図 本開示の実施例4の外観図および断面図 本開示の実施例5の全体図、回路図、および断面図 本開示の実施例5の外観図および断面図 本開示の実施例6の全体図、回路図、および断面図 本開示の実施例6の外観図および断面図
以下、本開示の一態様に係る実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1に本実施形態における平面トランス(1)の上面図(上)およびA−A‘における半断面図(下)を示す。なお、図1における平面トランス(1)は円筒形状を成す。図1において、11、12は磁性体である。磁性体11、12は、後述のように予め成型された固体をそれぞれ貼り合わせたものであってもよく、流動性のある磁性コンポジット材料等を固めて一体に成型したものであってもよい。
21、22はそれぞれ一次コイル導体と二次コイル導体であり、例えばスパイラル状に形成された平板状または薄膜状の導体より成る。34は一次コイル導体21と二次コイル導体22の間に設けられた非磁性絶縁層である。材質としては使用される電圧において十分な絶縁性が維持できるものであれば特には限定されず、油紙、樹脂、セラミック、空気、等であってもよい。また本実施の形態においては、非磁性絶縁層34は一次コイル導体21および二次コイル導体22と同一の幅であり、一次コイル導体21および二次コイル導体22に沿って設けられている。
さらに、図1において、31および32は非磁性絶縁体であり、それぞれ一次コイ
ル導体21および二次コイル導体22のそれぞれの表面の、非磁性絶縁層34と反対の面内に設けられている。非磁性絶縁体31、32の材質は特に限定されず、例えば、樹脂、セラミック、空気(空隙)であってもよい。コイル導体表面の「面内に設けられ」とは、言い換えれば、非磁性絶縁体31および32の幅は一次コイル導体21および二次コイル導体22の幅よりも狭く形成されていることを意味する。ただ狭すぎると効果が出ないので、具体的寸法については、後述の実施例で示されるように、コイル導体の0.6〜0.8倍程度が好ましい。また、非磁性絶縁体31および32の厚み(一次コイル導体21および二次コイル導体22の表面に対する垂線方向の長さ)は平面コイル1の形状寸法の制約内であれば、できるだけ大きい方が良い。好ましくは、後述の実施例に示されるように、一次コイル21および二次コイル22の幅の0.8倍以上がよい。
さらに、一次コイル導体21、二次コイル導体22、非磁性絶縁層34、非磁性絶縁体31、非磁性絶縁体32は磁性体11、12で覆われている。磁性体11、12は被被覆物の形状を予め型取りして成形されたフェライト等の磁性体であってもよい。また、被被覆物の周囲にコンポジット磁性材料を流し込んで成型したものであってもよい。なお、非磁性絶縁体31、32が空気の場合、空隙にコンポジット材料が流れ込まないように、薄い覆いで空隙部を保護するような部材を予め設けても良い。
図1に示された本実施の形態の動作および効果を図2に示す。図2は最内周部の巻における一次コイル導体21および22、非磁性絶縁層34、非磁性絶縁体31および32の断面を表す。併せて図2に、コイルの内周側に生じる磁力線の例を示す(図中、実曲線)。任意の巻のコイルに電流が流れると磁力線が発生するが、従来は、この磁力線は隣の巻のコイルにより発生する磁力線の影響(近接効果)を受け、特に最内周に位置する巻のコイル(21、22)が発する磁力線は、外周側のコイルから、外周側に引き寄せられる力を受けていた(図中、破曲線)。磁力線が外周側に強く引き寄せられると、内周側の一部の磁力線はコイルの導体の中に入り込み、渦電流を発生させる。その結果、交流抵抗が増えることとなる。最外周の巻きでは、これとは反対に、磁力線が内周側に引き寄せられる現象が生じる。
そこで本実施の形態では、磁力線の通り道であるコイル表面上部に非磁性絶縁体31、32を設ける。すると、磁力線はこの非磁性絶縁体31、32を避けて通ろうと紙面上向きに進もうとする。このため、外周側に引き寄せられても、コイル導体内に入り込む磁力線は圧倒的に少なくなる。その結果、磁性層11、12を設けないタイプや、非磁性絶縁体31、32を設けずに一次コイル導体21と二次コイル導体22を直接磁性体11、12で覆ったタイプの従来方式の平面トランスと比べて交流抵抗の少ない、言い換えればコイル間効率が高い、平面トランスを実現することができる。
以下、本開示の実施例について説明する。
(実施例1)
本実施例では非磁性絶縁体31、32のパラメータ解析を行う。図3に本実施例の解析モデルを示す。本実施例においては、非磁性絶縁層34と非磁性絶縁体31、32は空気で構成されているとする。すなわち、一次(Primary)コイル導体と二次(Secondary)コイル導体の層間に磁性体がなく、一次側コイル導体上部と二次側コイル導体下部にそれぞれ空隙(Void)が設けられている構造を有する。
表1に本実施例における解析条件を示す。


解析にはJSOL社のJMAG−Designer(登録商標)ver.17.0を用いた。解析方法は二次元軸対称周波数応答解析である。z軸を中心としてzr平面をθ方向に回転させた軸対称モデルを解析モデルとした。平面トランスは外半径8.8mm、高さ2.5mmの円筒形状とした。一次コイル導体、二次コイル導体ともに巻数N=6のスパイラルコイルとし、外半径を8.3mm、銅箔パターンの幅を0.8mm、銅箔パターンの厚さを0.1mm、銅箔パターン間の幅を0.5mmとしている。さらに空隙(Void)(非磁性絶縁体31、32)の高さをh、幅をwとし、h=0.1〜1mm、w=0.1〜0.8mmとした条件で解析を行った。コアである磁性体11、12は高周波で低損失な磁性コンポジット材料を想定し複素比透磁率をμ’=10、μ” =0.1とした。電流はI=1Amax、周波数はISMバンドである13.56MHzとし、二次側開放時における鉄損を考慮した抵抗R、インダクタンスL、および二次側短絡時におけるインダクタンスLshを解析した。
なお、トランス一次側コイルのQ値は下式を用いて算出した。
ここに、ω:角周波数(rad/s)、L:二次側開放時のインダクタンス(H)、R:二次側開放時の一次側抵抗(Ω)である。さらに結合係数kは下式を用いて算出した。
ここに、L:二次側開放時のインダクタンス(H)、Lsh:二次側短絡時のインダクタンス(H)である。
以下、解析結果を示す。図4はμ”=0.1のときの平面トランス1のインピーダンス特性を示したものである。まず、図4(a)は二次側開放時の抵抗Rを示す。空隙が大きくなる(h=0.1→1.0、w=0.1→0.7)と磁性体が減り、鉄損に起因する抵抗が減るため、結果としてRは小さくなることが示される。
次に、同図(b)に二次側開放時のインダクタンスLを示す。空隙が大きくなるにしたがい磁性体が減るため、L(二次側開放時のインダクタンス)も小さくなる。
次に、同図(c)は二次側開放時のQ値を示す。Q値の場合、空隙の大きさに最適値が存在する。本実施例の場合、h=1.0、w=0.7において、Qは最大値120.6を示す。
同図(d)は二次側短絡時のインダクタンス(Laekage inductance)Lshを示す。この場合、空隙のパラメータ変化に対しLshは0.03%程度しか変動しなかった。
同図(e)は結合係数kを示す。結合係数kは空隙が大きくなるほど低下する傾向にはあるが、本実施例のパラメータの範囲において0.96以上は確保できている。全体的に見れば、h=1.0、w=0.7においてQ値は最大となり、h=1.0、w=0.8またはh=1.0、w=0.6では却ってQ値は低下する。そこで、w=0.6〜0.8の範囲で空隙を設けることでコイル間効率は向上すると考えられる。
以上、本実施例によれば、h=1、w=0.6〜0.8の範囲で空隙(非磁性絶縁体)を設けることにより、交流抵抗の低減とQ値の向上が実現でき、全体としてコイル間効率を向上させることができる。
以下、本開示の実施例2について説明する。
(実施例2)
図5(a)に従来の平面トランス(比較例)を、図5(b)に本実施の形態における平面トランスの解析モデルを示す。比較例の平面トランスは一次コイル導体も二次コイル導体も磁性材料に完全に埋め込まれている。本実施の形態に係る埋め込みトランスは一次コイル導体と二次コイル導体の層間に磁性体が設けられず、さらに一次コイル導体上部と二次コイル導体下部に高さ1mm、幅0.7mmの空隙が設けられている。さらに、巻線両端に幅0.05mmの磁性キャップ構造が形成されている。
表2に二次側開放時の抵抗R、インダクタンスL、二次側短絡時の抵抗RshおよびインダクタンスLshの解析結果を示す。なお、表2において、上段(Embedded transformer)は比較例を、下段(Embedded transformer with MPC)は本実施例の解析結果である。ここでMPCとはMagnetic Flux Path Control Technologyの略称であり、磁性体を適切に配置することにより磁力線を制御する技術を意味する。本実施の形態において、非磁性絶縁体を空気とした場合(要所に磁性体を設けない場合)と等価である。解析には、実施例1と同様、JSOL社のJMAG−Designer(登録商標)ver.17.0を用いた。

図6に実動状態に近い二次側短絡時の埋め込みトランスの電流密度分布を示す。比較例(同図(a))では、コイルの端部、特に最内周内周側に電流密度が偏っている。しかし、非磁性絶縁体である空隙を設けた本実施例では、導線内の電流密度分布がほぼ一様となっている。これは、空隙を設けて磁性キャップ構造をとることにより、平角線の端部に鎖交する磁束が減少したためである。
本実施例においては、二次側開放時の抵抗Rは0.32Ωと計算され、従来の0.96Ωより66.7%も低減した。これは、空隙を設けることにより磁性キャップ構造になり、銅線端部に鎖交する磁束が減少したためである。また空隙を開けた分の鉄損に起因する抵抗の減少も考えられる。
また、本実施例においては二次側開放時のインダクタンスLは0.45μHとなり、比較例の1.04μHの56.9%に低下する。これは空隙を設けたことにより、磁性体の総量が減ったためと考えられる。さらに、本実施例では二次側短絡時のインダクタンス、つまり漏れインダクタンスLshは0.03μHになり、比較例の0.21μHの85.2%に低下する。これは一次側巻線と二次側巻線の線間に空隙を設けたことにより、閉磁路が塞がったためと考えられる。
以下、本実施例におけるコイル間効率を求める。コイル間効率ηは、結合係数kとQ値の積を用いて以下のように求められる。
図7に(3)式よりコイル間効率ηを算出した結果を示す。本実施例(Embedded transformer with MPC)ではη=98.3%になり、比較例(Embedded transformer)の97.6%よりも0.7%向上した。
以上、実施例1と実施例2をまとめると、h=1、w=0.7においてQ値は最高値120.6となった。このとき、銅線内部の電流密度の偏りは減っているため交流抵抗は低減した。また、従来の埋め込み型の比較例と比較して、コイル導体の端部に鎖交する磁束が減少し、開放抵抗Rが66.7%低減した。また漏れインダクタンスLshが85.2%低減したことにより結合係数kは7.6%向上し、最終的に0.965となった。
結合係数kとQ値からコイル間効率ηを求めると、上記実施例(Embedded transformer with MPC)では比較例(Embedded transformer)よりも0.7%向上し、損失は30%減少した。以上の実施例において、結合係数kとQ値を増加させコイル間効率を向上させることができることが実証された。
以下、形状を変えた平面トランス1の他の実施例について説明する。
(実施例3)
図8に実施例3の平面トランス1の全体図(a)、回路図(b)、断面図(c)を示す。本実施例は一時側と二次側で巻線比を変え、昇圧機能を持たせたものである。一次側と二次側のコイル導体が同じ巻数で対向している場合、昇圧比は1:1となるが、本実施例は、図8(c)に示されているように一次コイル導体21が巻数(N=)4であるのに対し、二次側は二次コイル導体22と二次コイル導体23を直列に接続(回路図上は同図(b)に示す通り)して、巻数(N)を実質8としたものであり、昇圧比を1:2とすることができる。
本実施例における平面トランスの外観および、一次コイル導体と二次コイル導体の平面形状(それぞれB−B‘断面、C−C’断面)を図9に示す。なお、二次側のコイルは同図右下のコイルを2枚重ねたものになるが、直列接続のための配線については省略する。
(実施例4)
図10に実施例4に係る平面トランス1の実施例の全体図(a)、回路図(b)、断面図(c)を、図11にその外観と一次コイル導体と二次コイル導体の平面図(それぞれB−B‘断面、C−C’断面)を示す。本実施例においては一次側の巻数は(N=)3、二次側の巻数は(N=)2であるので、昇圧比は3:2となる(図10(b)参照)。一次側と二次側でコイル導体のピッチは異なるが、一次コイル導体の上部と二次コイル導体の下部には空隙(非磁性絶縁体)が設けられている。
(実施例5)
図12に実施例5に係る平面トランス1の実施例の全体図(a)、回路図(b)、断面図(c)を、図13にその外観と一次コイル導体と二次コイル導体の平面図を示す。本実施例はスパイラルでも同心円でもなく、ミアンダ(九十九折)形状のコイル導体を有することを特徴とする。コイルをミアンダ状にすることにより、それぞれのコイルの2端を並べて配置することができる。
(実施例6)
図14に実施例6に係る平面トランス1の実施例の全体図(a)、回路図(b)、断面図(c)を、図15にその外観と一次コイル導体と二次コイル導体の平面図を示す。本実施例は一次側と二次側とで巻線数を変えたミアンダ形状コイル型の平面トランスに係る。本実施例において、一次側の巻数は(N=)2、二次側の巻数は(N=)1であるので、昇圧比は2:1となる(図14(b)参照)。一次側と二次側でコイル導体のピッチは異なるが、一次コイル導体の上部と二次コイル導体の下部には空隙(非磁性絶縁体)が設けられている。
以上、本実施の形態によれば、平板状の一次コイル導体21と二次コイル導体22とを、非磁性絶縁層(空隙)34を介在させて積層し、一次コイル導体21の非磁性絶縁層34と反対側に非磁性絶縁体(空隙)31を、二次コイル導体22の非磁性絶縁層34と反対側に非磁性絶縁体(空隙)32を設け、非磁性絶縁層34、一次コイル導体21、二次コイル導体22、非磁性絶縁体31、32をすべて覆う磁性体を設けたことにより、小型でコイル間効率が高い平面トランスを実現することができる。
なお、本実施形態において、非磁性絶縁体は空隙としたが、これに限定されず、例えばエポキシ等の樹脂やセラミック等、非磁性で絶縁性が保証できるものであれば、他の材質を用いてもよい。
本発明は、スイッチング電源のトランスに応用することにより、機器の小型化と高効率化を図ることができる。特に精密なコイル導体が強固な磁性体で覆われていることから、構造的にも頑丈であり人工衛星搭載機器など過酷な状況下での用途に向いている。
1 平面トランス
11、12 磁性体
21 一次コイル導体
22、23 二次コイル導体
31、32 非磁性絶縁体
34 非磁性絶縁層

Claims (4)

  1. 平板状または薄膜状の一次コイル導体と前記一次コイル導体に積層する二次コイル導体とを有する平面トランスであって、
    前記一次コイル導体と前記二次コイル導体の間に非磁性絶縁層と、
    前記一次コイル導体の前記非磁性絶縁層と反対側の面内に第1の非磁性絶縁体と、
    前記二次コイル導体の前記非磁性絶縁層と反対側の面内に第2の非磁性絶縁体とを有し、
    前記非磁性絶縁層、前記一次コイル導体、前記二次コイル導体、前記第1の非磁性絶縁体、および前記第2の非磁性絶縁体を覆う磁性体を有する、平面トランス。
  2. 前記第1の非磁性絶縁体の前記一次コイル導体の面に垂直な方向の厚みは、前記一次コイル導体の幅の0.8倍以上であり、前記第2の非磁性絶縁体の前記二次コイル導体の面に垂直な方向の厚みは、前記二次コイル導体の幅の0.8倍以上であることを特徴とする、請求項1に記載の平面トランス。
  3. 前記第1の非磁性絶縁体の幅は前記一次コイル導体の幅の0.6〜0.8倍であり、前記第2の非磁性絶縁体の幅は前記二次コイル導体の幅の0.6〜0.8倍であることを特徴とする、請求項1に記載の平面トランス。
  4. 前記非磁性絶縁層と前記第1の非磁性絶縁体と前記第2の非磁性絶縁体の組成は空気であることを特徴とする請求項1に記載の平面トランス。

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