JP6064424B2 - 電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品の製造方法に関し、より特定的には、複数の絶縁体層及び導体層が積層されてなる積層体を有する電子部品の製造方法に関する。
従来の電子部品の製造方法としては、例えば、特許文献1に記載の電子部品の製造方法が知られている。以下に、特許文献1に記載の電子部品の製造方法について説明する。図6は、特許文献1に記載のマザー積層体500の分解斜視図である。また、マザー積層体500の積層方向をz軸方向と定義し、z軸方向から平面視したときの各辺に沿った方向をx軸方向及びy軸方向と定義する。
マザー積層体500は、電子部品の積層体がマトリクス状に配列されて構成されており、図6に示すように、マザー絶縁体層516a〜516g、コイル導体層518a〜518f、ダミー導体層522a〜522f、カットマーク520a〜520c及びビアホール導体(図示せず)により構成されている。マザー絶縁体層516a〜516gは、大判の磁性体シートである。
カットマーク520a〜520cは、マザー絶縁体層516a上に等間隔に配置されている丸型の導体層である。コイル導体層518a〜518fはそれぞれ、マザー絶縁体層516b〜516g上にマトリクス状に配列されている。なお、コイル導体層518a〜518fは、z軸方向から平面視したときに、カットマーク520a〜520cと重ならない位置に設けられている。また、コイル導体層518a〜518gは、図示しないビアホール導体によりz軸方向に隣り合うもの同士で接続され、螺旋状のコイルを構成している。ダミー導体層522a〜522fは、マザー絶縁体層516b〜516g上において、z軸方向から平面視したときに、カットマーク520a〜520cと重なる位置に設けられている。
以上のようなマザー絶縁体層516a〜516gを圧着することにより、未焼成のマザー積層体500を得る。次に、未焼成のマザー積層体500を、図6の点線に示すカットラインに沿ってカットすることにより、複数の未焼成の積層体を得る。この際、カメラでマザー積層体500のz軸方向の正方向側の主面を撮像し、画像認識によりカットマーク520a〜520cの位置を識別する。そして、識別したカットマーク520a〜520cの位置を基準として、点線に示すカットラインを決定し、マザー積層体500をカットする。この後、複数の未焼成の積層体を焼成し、外部電極を形成することによって、電子部品が得られる。
以上の特許文献1に記載の電子部品の製造方法では、コイル導体層518a〜518fの存在によりマザー積層体500の上面で発生する凹凸を、ダミー導体層522a〜522fを形成することにより防止している。これにより、カットマーク520a〜520cがz軸方向の正方向側を向き、カメラによるカットマーク520a〜520cの画像認識を容易にしている。
ところで、特許文献1に記載の電子部品の製造方法では、マザー積層体500をカットする際に、ダミー導体層522a〜522fをカットする。従って、マザー積層体500をカットした刃にはダミー導体層522a〜522fの破片が付着する。そして、ダミー導体層522a〜522fの破片が付着したカット刃で、次のマザー積層体500をカットすると、カット刃とマザー積層体500との間に、カット刃に付着したダミー導体層522a〜522fの破片が介在し、マザー積層体500をスムーズにカットできないおそれがあった。
特開2011−86744号公報
そこで、本発明の目的は、マザー積層体をスムーズにカットすることができる電子部品の製造方法を提供することである。
本発明に係る電子部品の製造方法は、複数の絶縁体層が積層されてなる積層体であって、導体層からなる電子素子を含む積層体を有する電子部品の製造方法において、複数の前記積層体がマトリクス状に配列されてなり、かつ、主面上においてカットマークが設けられているマザー積層体を作製する第1の工程と、前記カットマークに基づいて、x軸方向に延在する複数本のカットラインCLx及びy軸方向に延在する複数本のカットラインCLyに沿って前記マザー積層体を前記複数の積層体にカットする第2の工程と、を備え、前記カットマークは、前記カットラインCLxと前記カットラインCLyとの交点上に設けられることにより、積層方向から見たときに、4つの前記積層体に跨っており、前記第1の工程において、積層方向から平面視したときに、前記カットマークの全体と重なる形状を有し、かつ、前記マザー積層体を構成するマザー絶縁体層の層間に位置する第1の絶縁体層であって、前記4つの積層体に相当する部分の略全体を覆う第1の絶縁体層を形成し、電子部品の製造方法は、前記第2の工程後に、前記4つの積層体を破棄する第7の工程を、更に備えていること、を特徴とする。
本発明によれば、マザー積層体をスムーズにカットすることができる。
本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法により作製される電子部品の外観斜視図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法により作製される電子部品の積層体の分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法により作製される電子部品の積層体の集合体であるマザー積層体の分解斜視図である。 本発明の構成要件を満たさない電子部品の製造方法により作製される電子部品の積層体の集合体であるマザー積層体の断面図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法により作製される電子部品の積層体の集合体であるマザー積層体のA−Aにおける断面図である。 特許文献1に記載の発明に係る電子部品の製造方法により作製される電子部品のマザー積層体の分解斜視図である。
以下に、本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法について説明する。
(電子部品の構成)
以下に、本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法により作製される電子部品の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法により作製される電子部品10の外観斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法により作製される電子部品10の積層体12の分解斜視図である。以下、電子部品10の積層方向をz軸方向と定義し、電子部品10の短辺に沿った方向をx軸方向と定義し、電子部品10の長辺に沿った方向をy軸方向と定義する。
電子部品10は、図1及び図2に示すように、積層体12、外部電極14(14a,14b)、及び、コイルL(図1には図示せず)を備えている。積層体12は、直方体状をなしており、コイルLを内蔵している。以下では、z軸方向の正方向側の面を上面と称する。
外部電極14a,14bはそれぞれ、積層体12に内蔵されているコイルLに接続されている。また、外部電極14aは、y軸方向の負方向側に位置する積層体12の側面に設けられている。さらに、外部電極14bは、y軸方向の正方向側に位置する積層体12の側面に設けられている。すなわち、外部電極14a,14bは、積層体12の互いに対向する側面に設けられている。
積層体12は、図2に示すように、絶縁体層15a〜15e,16a〜16f,20a〜20fにより構成されている。絶縁体層15a〜15eはそれぞれ、長方形状をなしており、Ni−Cu−Zn系フェライトからなる1枚のシート状の磁性体層である。絶縁体層15a〜15cは、コイル導体層18a〜18fが設けられている領域よりもz軸方向の正方向側においてこの順に積層され、外層を構成している。また、絶縁体層15d,15eは、コイル導体層18a〜18fが設けられている領域よりもz軸方向の負方向側にこの順に積層され、外層を構成している。
絶縁体層20a〜20fは、図2に示すように、長方形状を成しており、Ni−Cu−Zn系フェライトからなる1枚のシート状の磁性体層である。
コイルLは、図2に示すようにコイル導体層18a〜18f及びビアホール導体b1〜b5により構成されている。コイルLは、z軸方向に延在する軸を有しており、反時計回り方向に旋回しながらz軸方向の正方向側から負方向側に向かって進行する螺旋状を成している。
コイル導体層18は、Agを主成分とする導電性材料から成り、螺旋状のコイルLの一部を構成している。具体的には、コイル導体層18a〜18fはそれぞれ、図2に示すように、絶縁体層20a〜20fの表面上に設けられた線状導体である。なお、コイル導体層18a〜18eにおいて、反時計回り方向の上流側の端部を上流端と称し、反時計回り方向の下流側の端部を下流端と称す。
コイル導体層18aは、絶縁体層20aの上面に設けられ、5/8周分の長さを有している。コイル導体層18aの上流端は、絶縁体層20aのy軸方向の負方向側の辺に引き出されている。また、コイル導体層18aの下流端は、絶縁体層20aのx軸方向の負方向側の辺の中点の近傍で、ビアホール導体b1のz軸方向の正方向側の端部と接続されている。
コイル導体層18bは、絶縁体層20bの上面に設けられ、7/8周分の長さを有している。コイル導体層18bの上流端は、絶縁体層20bのx軸方向の負方向側の辺の中点の近傍で、ビアホール導体b1のz軸方向の負方向側の端部と接続されている。また、コイル導体層18bの下流端は、絶縁体層20bのx軸方向の負方向側の辺とy軸方向の正方向側の辺とが成す角の近傍で、ビアホール導体b2のz軸方向の正方向側の端部に接続されている。
コイル導体層18cは、絶縁体層20cの上面に設けられ、7/8周分の長さを有している。コイル導体層18cの上流端は、絶縁体層20cのx軸方向の負方向側の辺とy軸方向の正方向側の辺とが成す角の近傍で、ビアホール導体b2と接続されている。また、コイル導体層18cの下流端は、絶縁体層20cのy軸方向の正方向側の辺の中点の近傍で、ビアホール導体b3のz軸方向の正方向側の端部に接続されている。
コイル導体層18dは、絶縁体層20dの表面に設けられ、7/8周分の長さを有している。コイル導体層18dの上流端は、絶縁体層20dのy軸方向の正方向側の辺の中点の近傍で、ビアホール導体b3のz軸方向の負方向側の端部に接続されている。また、コイル導体層18dの下流端は、絶縁体層20dのx軸方向の正方向側の辺とy軸方向の正方向側の辺とが成す角の近傍で、ビアホール導体b4のz軸方向の正方向側の端部に接続されている。
コイル導体層18eは、絶縁体層20eの上面に設けられ、7/8周分の長さを有している。コイル導体層18eの上流端は、絶縁体層20eのx軸方向の正方向側の辺とy軸方向の正方向側の辺とが成す角の近傍で、ビアホール導体b4のz軸方向の負方向側の端部に接続されている。また、コイル導体層18eの下流端は、絶縁体層20eのx軸方向の正方向側の辺の中点の近傍で、ビアホール導体b5のz軸方向の正方向側の端部に接続されている。
コイル導体層18fは、絶縁体層20fの上面に設けられ、絶縁体層20fのx軸方向の正方向側の辺の中点の近傍から、y軸方向の正方向側に向かって延在している。コイル導体層18fの上流端は、絶縁体層20fのx軸方向の正方向側の辺の中点の近傍で、ビアホール導体b5のz軸方向の負方向側の端部に接続されている。また、コイル導体層18fの下流端は、絶縁体層20fのy軸方向の正方向側の辺に引き出さている。なお、コイル導体層18a〜18fは、z軸方向から平面視したときに、互いに重なりあって長方形の環状の軌道を構成している。
ビアホール導体b1〜b5は、図2に示すように、絶縁体層20a〜20eをz軸方向に貫通しており、上述のとおりz軸方向に隣り合っているコイル導体層18a〜18fを接続している。
絶縁体層16a〜16fはそれぞれ、図2に示すように、絶縁体層20a〜20fの上面においてコイル導体層18a〜18f以外の部分に設けられている。従って、絶縁体層20a〜20fの表面は、絶縁体層16a〜16f及びコイル導体層18a〜18fにより覆い隠されている。また、絶縁体層16a〜16f及びコイル導体層18a〜18fの上面はそれぞれ、一つの平面を構成している。すなわち、絶縁体層16a〜16f及びコイル導体層18a〜18fの上面の継ぎ目には、段差がない。
(電子部品の製造方法)
以下に、電子部品10の製造方法について図1乃至図3を参照しながら説明する。図3は、積層体12の集合体であるマザー積層体112の分解斜視図である。なお、図3では、新たな絶縁体層22の形状の理解を容易にするために、新たな絶縁体層22a〜22fにハッチングを施してある。
本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法では、複数の電子部品10を同時に作製する。まず、図2の絶縁体層15,20となるべきセラミックグリーンシート(マザー絶縁体層)115,120を準備する。具体的には、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケル及び酸化銅を所定の比率で秤量したそれぞれの材料を原材料としてボールミルに投入し、湿式調合を行う。得られた混合物を乾燥してから粉砕し、得られた粉末を800℃で1時間仮焼する。得られた仮焼粉末をボールミルにて湿式粉砕した後、乾燥してから解砕して、フェライトセラミック粉末を得る。
このフェライトセラミック粉末に対して結合剤(酢酸ビニル、水溶性アクリル等)と可塑剤、湿潤及び分散剤を加えてボールミルで混合を行い、その後、減圧により脱泡を行う。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法により、キャリアシート上にシート状に形成して乾燥させ、セラミックグリーンシート115,120を作製する。
次に、絶縁体層16となるべきセラミックグリーン層のフェライトペースト(絶縁ペースト)を準備する。具体的には、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケル及び酸化銅を所定の比率で秤量したそれぞれの材料を原材料としてボールミルに投入し、湿式調合を行う。得られた混合物を乾燥してから粉砕し、得られた粉末を800℃で1時間仮焼する。得られた仮焼粉末をボールミルにて湿式粉砕した後、乾燥してから解砕して、フェライトセラミック粉末を得る。
このフェライトセラミック粉末に対して結合剤(酢酸ビニル、水溶性アクリル等)と可塑剤、湿潤及び分散剤を加えてボールミルで混合を行い、その後、減圧により脱泡を行って、絶縁体層16となるべきセラミックグリーン層のフェライトペーストを得る。
次に、絶縁体層20a〜20fとなるべきセラミックグリーンシート120a〜120eのそれぞれに、ビアホール導体b1〜b5を形成する。具体的には、セラミックグリーンシート120a〜120eにレーザービームを照射してビアホールを形成する。次に、このビアホールに対して、Ag,Pd,Cu,Auやこれらの合金などの導電性ペーストを印刷塗布などの方法により充填する。
次に、セラミックグリーンシート120a〜120fの上面にAg,Pd,Cu,Auやこれらの合金などの導電性ペーストをスクリーン印刷法やフォトリソグラフィ法などの方法で塗布することにより、コイル導体層18a〜18f及びカットマーク21a〜21cを形成する。
具体的には、セラミックグリーンシート115aの表面(主面)上に、セラミックグリーンシート115aの辺に沿って等間隔にカットマーク21を形成する。カットマーク21は、図3に示すように、マザー積層体112の上面に設けられている円形の導体層であり、点線で示すカットラインCLx,CLyの交点上に設けられる。
カットラインCLx,CLyはそれぞれ、x軸方向又はy軸方向に延在しており、マザー積層体112をカットする位置を示している。そして、マザー積層体112のカットの際には、該カットマーク21に基づいて、カットラインCLx,CLyの位置決めを行う。なお、図3では、図面が煩雑になることを防止するために、カットラインCLx,CLyの代表的なものにのみ参照符号を付した。
次に、セラミックグリーンシート120a〜120fのそれぞれの表面に、コイル導体層18a〜18fを形成する。すなわち、セラミックグリーンシート120a〜120fのそれぞれの表面に、コイル導体層18a〜18fをマトリクス状に配列させて形成する。コイル導体層18a〜18fの形成は、スクリーン印刷により行われる。なお、コイル導体層18a〜18fを形成する工程とビアホールに対して導電性ペーストを充填する工程とは、同じ工程において行われてもよい。
次に、セラミックグリーンシート120a〜120fの表面であって、コイル導体層18a〜18fが形成された領域以外の領域に絶縁体層16a〜16fとなるべきセラミックグリーンシート116a〜116fを形成する。セラミックグリーンシート116a〜116fの形成は、スクリーン印刷により行われる。
次に、セラミックグリーンシート120a〜120fのそれぞれの表面に、絶縁体層22a〜22f(第1の絶縁体層)を形成する。絶縁体層22a〜22fは、z軸方向から平面視したときに、カットマーク21と重なる位置に形成される。絶縁体層22a〜22fの形成は、スクリーン印刷により行われる。また、絶縁体層22a〜22fの形状は、z軸方向から平面視したときに、カットマーク21と重なる形状を有する。なお、後述する積層工程において、セラミックグリーンシート120a〜120fを積層することにより、絶縁体層22a〜22fはそれぞれ、セラミックグリーンシート(マザー絶縁体層)115,120の各層間に位置する。以下に、カットマーク21a及び絶縁体層22aを例にとって、より詳細に説明する。
カットマーク21aは、図3に示すように、カットラインCLx,CLyの交点に設けられている。よって、カットマーク21aは、z軸方向から平面視したときに、4つの積層体12に跨っている。そして、セラミックグリーンシート120aにおいて該4つの積層体12に相当する部分に、z軸方向から平面視したときにカットマーク21の全体と重なる絶縁体層22aを形成する。なお、絶縁体層22aは、4つの積層体12に相当する部分の略全体を覆う膜状の絶縁体層である。また、絶縁体層22a〜22fを形成する工程とセラミックグリーンシート116a〜116fを形成する工程とは、同じ工程において行われてもよい。
次に、セラミックグリーンシート115a〜115c、コイル導体層18等が形成されたセラミックグリーンシート120a〜120f、及び、セラミックグリーンシート115d,115eを、z軸方向の正方向側から負方向に向かってこの順に並ぶように積層して、未焼成のマザー積層体を得る。具体的には、セラミックグリーンシート115e,115d、コイル導体層18等が形成されたセラミックグリーンシート120e,120d,120c,120b,120a、及び、セラミックグリーンシート115b,115aを、この順にz軸方向の負方向側から正方向側へと並ぶように、1枚ずつ積層及び仮圧着を行う。この後、未焼成のマザー積層体を静水圧プレスにより加圧して本圧着を行う。静水圧プレスの条件は、例えば、100MPaの圧力及び45℃の温度である。
次に、マザー積層体112をダイシングソーにより所定寸法の積層体12にカットする。この際、カメラ、テーブル、送り装置及びダイシングソーを有するカット装置を用いる。まず、テーブル上にマザー積層体112を載置する。次に、カメラでマザー積層体112の上面を撮像し、画像認識によりカットマーク21の位置を識別する。次に、識別したカットマーク21に基づいて、カットラインCLx,CLyを決定する。そして、ダイシングソーによりカットラインCLx,CLyに沿ってマザー積層体112を複数の積層体12にカットする。この際、送り装置によりテーブルを所定距離だけ移動させる動作と、ダイシングソーを通過させてマザー積層体112をカットする動作とを繰り返す。以上の工程により、複数の未焼成の積層体12を得る。なお、絶縁体層22が含まれている積層体12については、破棄する。
次に、未焼成の積層体12に、脱バインダー処理及び焼成を施す。脱バインダー処理は、例えば、低酸素雰囲気中において850℃で2時間の条件で行う。焼成は、例えば、870℃〜900℃で2.5時間の条件で行う。
以上の工程により、焼成された積層体12が得られる。積層体12には、バレル加工を施して、面取りを行う。その後、Agを主成分とするAg,Pd,Cu,Auやこれらの合金などの導電性ペーストを、積層体12の表面に塗布する。そして、塗布した導電性ペーストを約800℃の温度で1時間の条件で焼き付ける。これにより、外部電極14a,14bとなるべき銀電極を形成する。
最後に、銀電極の表面に、Niめっき/Snめっきを施すことにより、外部電極14a,14bを形成する。以上の工程を経て、図1に示すような電子部品10が完成する。
(効果)
以上のような電子部品10の製造方法によれば、以下に説明するように、マザー積層体112をスムーズにカットすることができる。
従来の電子部品の製造方法では、マザー積層体500をカットする際に、ダミー導体層522a〜522fをカットする。従って、マザー積層体500をカットした刃にはダミー導体層522a〜522fの破片が付着する。そして、ダミー導体層522a〜522fの破片が付着した刃で、次のマザー積層体500をカットすると、刃とマザー積層体500との間に、刃に付着したダミー導体層522a〜522fの破片が介在し、マザー積層体500をスムーズにカットできないおそれがあった。
そこで、電子部品10の製造方法では、カットマーク21下のセラミックグリーンシート120a〜120fに、ダミー導体層の代わりに、図3に示すような絶縁体層22a〜22fを設けている。従って、カットマークをカットした刃には絶縁体層22a〜22fの破片が付着する。しかし、刃に付着した絶縁体層22a〜22fの破片は柔らかい。そのため、絶縁体層22a〜22fの破片が付着した刃で、次のマザー積層体112をカットしても、マザー積層体112の切断と同時に、刃に付着した絶縁体層22a〜22fの破片も切断される。従って、マザー積層体112をスムーズにカットできる。
また、従来の電子部品の製造方法では、マザー積層体500をカットした刃にはダミー導体層522a〜522fの破片が付着する。これにより、刃とマザー積層体500との間において、ダミー導体層522a〜522fの破片が介在し、この部分に応力が集中して、マザー積層体500にヒビが入るおそれがあった。
一方、電子部品10の製造方法では、刃に絶縁体層22a〜22fの破片が付着するものの、刃に付着した絶縁体層22a〜22fの破片は柔らかい。そのため、マザー積層体112の切断と同時に、刃に付着した絶縁体層22a〜22fの破片も切断される。従って、マザー積層体112のカット際に、マザー積層体112にヒビが入らない。
更に、従来の電子部品の製造方法では、マザー積層体500をカットする際に、ダミー導体層522a〜522fをカットする。ダミー導体層522a〜522fは、絶縁体層22a〜22fの材料よりも硬質なAgにより構成されている。従って、従来の電子部品の製造方法では、カット刃が傷みやすく、カット刃の交換頻度が高くなることが多かった。
一方、電子部品10の製造方法では、カット刃は、ダミー導体層522a〜522fより柔らかい絶縁体層22a〜22fをカットする。従って、電子部品10の製造方法では、従来の電子部品の製造方法に比べ、カット刃が傷みにくく、カット刃の交換頻度も低くすむ。
また、電子部品10の製造方法では、z軸方向から平面視したときに、カットマーク21と重なる積層体12内には、該カットマーク21(21a〜21c)の全体と重なる形状を有する絶縁体層22(22a〜22f)を形成している。すなわち、図3に示すように、カットマーク21のz軸方向の負方向側には、複数の絶縁体層22(22a〜22f)が位置する。
ここで、仮に、絶縁体層22(22a〜22f)を形成していないマザー積層体を例に挙げて考える。この場合、図4に示すように、カットマーク21が形成された積層体12の周囲に、コイル導体層18a〜18f及び絶縁体層16a〜16fが形成された積層体12が存在する。このとき、コイル導体層18a〜18f及び絶縁体層16a〜16fの分だけ、コイル導体層18a〜18f及び絶縁体層16a〜16fが形成された積層体12のz軸方向の厚さが、カットマーク21が形成された積層体12より厚くなる。従って、マザー積層体112の上面に窪みが生じる。
しかし、電子部品10の製造方法では、図5に示すように、カットマーク21のz軸方向の負方向側には、複数の絶縁体層22(22a〜22f)を設けて、マザー積層体112の上面に窪みが生じることを抑制している。これにより、カットマーク20a〜20cがz軸方向の正方向側を向き、カメラによるカットマーク20a〜20cの画像認識が容易となる。
また、電子部品10の製造方法では、コイル導体層18a〜18fが設けられているセラミックグリーンシート120a〜120fの全てに対して、新たな絶縁体層22a〜22fを設けている。これにより、電子部品10の製造方法では、新たな絶縁体層を一層だけ設けた場合と比較して、マザー積層体112の上面に窪みが生じることをさらに抑制している。
更に、電子部品10の製造方法では、絶縁体層16a〜16fを形成する工程と、絶縁体層22a〜22fを形成とをスクリーン印刷により同時に行うことができる。これにより、電子部品10の製造工程をより簡略化できる。
ところで、電子部品10の製造方法では、前記の通り、コイル導体層18a〜18fが設けられているセラミックグリーンシート120a〜120fの全てに対して、新たな絶縁体層22a〜22fを設けている。しかしながら、新たな絶縁体層22は、セラミックグリーンシート120a〜120fの内の少なくとも1つに対して設けられていればよい。
なお、電子部品10の製造方法では、複数のセラミックグリーンシート120を積層及び圧着してマザー積層体112を作製している。しかしながら、マザー積層体112の作製方法は、これに限らない。マザー積層体112は、例えば、印刷法によって作製されてもよい。
また、電子部品10には、電子素子としてコイルLが内蔵されているものとした。しかしながら、電子素子は、コイルLに限らない。すなわち、電子素子は、コンデンサやその他の素子であってもよい。
以上のように、本発明は、電子部品の製造方法に有用であり、特に、マザー積層体をスムーズにカットすることができる点において優れている。
CLx,CLy カットライン
L コイル
b1〜b5 ビアホール導体
10 電子部品
12 積層体
14a,14b 外部電極
15a〜15e,16a〜16f,20a〜20f,22a〜22f 絶縁体層
18a〜18f コイル導体層
21a〜21c カットマーク
112 マザー積層体
115a〜115e,116a〜116f,120a〜120f セラミックグリーンシート

Claims (6)

  1. 複数の絶縁体層が積層されてなる積層体であって、導体層からなる電子素子を含む積層体を有する電子部品の製造方法において、
    複数の前記積層体がマトリクス状に配列されてなり、かつ、主面上においてカットマークが設けられているマザー積層体を作製する第1の工程と、
    前記カットマークに基づいて、x軸方向に延在する複数本のカットラインCLx及びy軸方向に延在する複数本のカットラインCLyに沿って前記マザー積層体を前記複数の積層体にカットする第2の工程と、
    を備え、
    前記カットマークは、前記カットラインCLxと前記カットラインCLyとの交点上に設けられることにより、積層方向から見たときに、4つの前記積層体に跨っており、
    前記第1の工程において、積層方向から平面視したときに、前記カットマークの全体と重なる形状を有し、かつ、前記マザー積層体を構成するマザー絶縁体層の層間に位置する第1の絶縁体層であって、前記4つの積層体に相当する部分の略全体を覆う第1の絶縁体層を形成し、
    電子部品の製造方法は、
    前記第2の工程後に、前記4つの積層体を破棄する第7の工程を、
    更に備えていること、
    を特徴とする電子部品の製造方法。
  2. 前記第1の工程において、前記導体層が形成される複数の前記マザー絶縁体層間にはそれぞれ、積層方向から平面視したときに、前記カットマークの全体と重なる形状を有する第1の絶縁体層を形成すること、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品の製造方法。
  3. 前記導体層は、コイル導体層であること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  4. 複数の前記コイル導体層は、積層方向から平面視したときに、互いに重なりあうことにより環状の軌道を構成していること、
    を特徴とする請求項3に記載の電子部品の製造方法。
  5. 前記第1の工程は、
    前記マザー積層体を構成するマザー絶縁体層に対して、前記カットマークを形成する第3の工程と、
    前記カットマークを形成した前記マザー絶縁体層とは異なる前記マザー絶縁体層に、前記導体層を形成する第4の工程と、
    前記導体層を形成した前記マザー絶縁体層に、前記第1の絶縁体層を形成する第5の工程と、
    前記マザー絶縁体層を積層及び圧着して、前記マザー積層体を得る第6の工程と、
    を含んでいること、
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  6. 前記第5の工程において、前記カットマークを形成した前記マザー絶縁体層とは異なる前記マザー絶縁体層上の前記導体層以外の部分に第2の絶縁体層を、前記第1の絶縁体層と共に形成すること、
    を特徴とする請求項5に記載の電子部品の製造方法。
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