JP2005191409A - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

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勉 西村
Yukihiro Shimazaki
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聡志 富岡
Tetsuo Fuchi
鉄男 渕
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Abstract

【課題】寸法精度に優れ、薄層高積層化してもショート不良、内部構造欠陥の少ない小型大容量の積層セラミックコンデンサの製造方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】内部電極パターン21が形成された誘電体グリーンシートと拘束用グリーンシート32を作製する工程と、誘電体グリーンシートを所定の層数に積層しその上下に拘束用グリーンシートを積層する工程と、誘電体材料の焼結温度以上でかつ拘束用グリーンシートを構成する無機材料の焼結温度未満の温度で焼成する工程と、焼成済みの積層体から無機材料を除去する工程と、この焼成済みの積層体を個片に分割する工程からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は小型大容量の積層セラミックコンデンサの製造方法に関するものである。
積層セラミックコンデンサは、電極と誘電体材料とが層状に構成されているものであり、セラミック技術により誘電体層の薄層化と積層数の増大化により小型、大容量のものが得られている。またチップ型は部品実装の際に直付けが可能であり、電子機器の小型軽量化への要求にもマッチしている。この積層セラミックコンデンサの形状は2.0mm×1.25mmから1.6mm×0.8mmに主流は移りつつあり、さらに携帯電話などの高密度実装が要求される用途では1.0mm×0.5mm、0.6mm×0.3mmの形状を有するものが数多く使われている。
また、低価格化については内部電極の卑金属化が進展し、現在ニッケルを内部電極とする積層セラミックコンデンサが大容量品の販売数量の過半数を占めるようになってきている。
従来、この種の積層セラミックコンデンサは図14に示すように内部電極パターン121を誘電体グリーンシートの上に形成した電極形成済み誘電体グリーンシートをPETフィルムなどの積層支持体100の上に所望の層数を積層してグリーンシート積層体101を作製し、その後図15に示すように切断機を用いて個片に切断分割してチップ状の積層体110とし、この個片化したチップ状の積層体110を焼成して作製される(例えば、特許文献1参照)。
また、図16は個片に切断分割したチップ状の積層体110の断面構造を示すものであり、内部電極パターン121の間に誘電体層111が形成されている。この誘電体層111の間隔が薄層化されることによって静電容量の増大を実現することができ、このような積層セラミックコンデンサにおける技術動向は誘電体層111の薄層化と高積層化による容量範囲の拡大である。とりわけ、誘電体層111の薄層化は規格寸法内でできるだけ大きな容量を得ようとする時に最も有効な方法である。そのために工法面から多くの技術開発がなされている。
ここで、誘電体層111を薄層/高積層化するにあたって重要となるのが内部電極パターン121の存在である。通常の積層セラミックコンデンサは図16に示されるように内部電極パターン121を有する誘電体層111が多数積み重ねられ、内部電極パターン121が積層体110の端面に交互に引き出された構造をしており、積層数が多くなれば多くなるほど静電容量を大きくすることができる。
しかしながら、積層セラミックコンデンサの内部電極パターン121の存在する部分と存在しない部分では積層したときの厚みが異なってくる。実際には、積層プレス時に内部電極パターン121の厚みは誘電体層111の圧縮により少し吸収されることとなるが、誘電体層111が薄層化した際には充分に吸収することができずに積層不良の原因となる。このような積層不良は焼成後のデラミネーションなどの構造欠陥を招くことがある。
また、誘電体層111の薄層化を実現するには内部電極パターン121の薄層化が最も有効な手段である。内部電極パターン121の薄層化については薄膜形成法により内部電極パターン121を形成する方法が開示されている(例えば特許文献2参照)。
特開昭60−204152号公報 特開昭62−200605号公報
しかしながら、上記従来の技術において焼成による収縮バラツキが積層セラミックコンデンサの寸法精度に強く依存していることから、今後小型化を実現するためには更なる寸法形状の高精度化が望まれている。また大容量化を実現するためには更なる誘電体層の薄層化が不可欠であるが、より耐圧性、耐ショート性に優れた誘電体層の形成技術が要求されることとなる。
さらに、上記従来の技術において内部電極パターン121を薄膜形成法や無電解メッキ法により薄層化した場合、チップ状の積層体110の状態では積層不良を改善できるものの、焼成時に三次元方向に収縮しようとする誘電体層111に対して内部電極パターン121は収縮しないことから、デラミネーション(デラミ)、クラックなどの内部構造欠陥を発生するという問題点を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、寸法精度に優れ、誘電体層が薄層高積層化しても耐ショート性に優れた内部構造欠陥の少ない積層セラミックコンデンサの製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。
本発明の請求項1に記載の発明は、内部電極パターンが形成された誘電体材料からなる誘電体グリーンシートと前記誘電体材料の焼成温度では実質的に焼結しない無機材料によって構成される拘束用グリーンシートを作製する工程と、前記誘電体グリーンシートを交互に所定の層数に積層しその上下に前記拘束用グリーンシートを積層する工程と、誘電体材料の焼結温度以上でかつ拘束用グリーンシートを構成する無機材料の焼結温度未満の温度で焼成する工程と、前記焼成で得られた焼成済み積層体からその焼成済み積層体の上下面に残存する前記無機材料を除去する工程と、この無機材料が除去された焼成済み積層体を個片に分割する工程からなる積層セラミックコンデンサの製造方法であり、拘束用グリーンシートが上下に存在するため、積層体の焼結収縮は平面方向には起こらず、厚み方向にのみ起こる。そのため、焼結後に必要な誘電体層の厚みを得るためには誘電体グリーンシートの厚みを厚く形成することができるため、内部電極パターンの形成による段差を吸収しやすくなるという作用効果が得られるとともに、誘電体材料と内部電極材料の焼成時における焼結のタイミングや焼成収縮率の不一致が原因となって起こるデラミネーションやクラックなどの内部構造欠陥を抑制することができる。従って、デラミネーション、クラックなどの内部構造欠陥を生じることがない高寸法精度の積層セラミックコンデンサの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、内部電極パターンが形成された誘電体材料からなる誘電体グリーンシートと前記誘電体材料の焼成温度では実質的に焼結しない無機材料によって構成される拘束用グリーンシートを作製する工程と、前記誘電体グリーンシートを交互に所定の層数に積層する工程と、その上下に前記拘束用グリーンシートを積層する工程と、前記積層する工程中もしくは積層する工程後に積層した誘電体グリーンシートの少なくとも一部を個片分割時の分割位置に合わせて分断するように切り込みを形成する工程と、誘電体材料の焼結温度以上でかつ拘束用グリーンシートを構成する無機材料の焼結温度未満の温度で焼成する工程と、前記焼成で得られた焼成済み積層体からその焼成済み積層体の上下面に残存する前記無機材料を除去する工程と、この無機材料が除去された焼成済み積層体を個片に分割する工程からなる積層セラミックコンデンサの製造方法であり、請求項1の作用に加えて、あらかじめ個片分割用の切り込みが形成されているため、焼成後の個片分割が容易となる。またダイシングなどの方法では切断寸法のマージンを広めにしておく必要がある。これに対して、切り込みを入れた場合にはその必要がないことから、積層セラミックコンデンサの取り数を多くすることができるという作用効果も得られる。
本発明の請求項3に記載の発明は、内部電極パターンが形成された誘電体材料からなる誘電体グリーンシートと前記誘電体材料の焼成温度では実質的に焼結しない無機材料によって構成される拘束用グリーンシートを作製する工程と、前記誘電体グリーンシートを交互に所定の層数に積層しその上下に前記拘束用グリーンシートを積層する工程と、前記積層工程中もしくは積層工程後に個片分割時の分割位置に合わせて下側の拘束用グリーンシートに届くように前記切り込みを形成する工程と、切り込みを形成したコンデンサ部あるいは未焼結積層体を加圧する工程と、誘電体材料の焼結温度以上でかつ拘束用グリーンシートを構成する無機材料の焼結温度未満の温度で焼成する工程と、前記焼成で得られた焼成済み積層体からその焼成済み積層体の上下面に残存する前記無機材料を除去する工程と、この無機材料が除去された焼成済み積層体を個片に分割する工程からなる積層セラミックコンデンサの製造方法であり、請求項2の作用に加えて拘束層を除去した段階で個片分割されるため、個片分割がより容易となる。
本発明の請求項4に記載の発明は、内部電極用パターンを真空蒸着法、スパッタリング法、めっき法のいずれかにより誘電体グリーンシート上に形成する請求項1〜3のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法であり、内部電極パターンを薄層化することが可能となり、内部電極パターンの段差による積層不良を抑制した積層体を得ることができるとともに、積層数を増やすことができるので積層セラミックコンデンサの静電容量をより大きくすることができる。
本発明の請求項5に記載の発明は、有機フィルムからなる支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、めっき法のいずれかにより形成した内部電極パターンを接着剤層を介して誘電体グリーンシート上に転写して内部電極パターンを誘電体グリーンシートに形成する請求項1〜3のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法であり、接着剤層により誘電体グリーンシートと電極パターンの接着をより確実にすることができることから脱バイ時などにデラミの発生要因を低減することができる。
本発明の請求項6に記載の発明は、内部電極パターンの電極材料をニッケル、銅とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法であり、電極材料コストを低減することが可能となり、それによって積層数が多い大容量の積層セラミックコンデンサを安価に作製することができる。
本発明の請求項7に記載の発明は、誘電体材料を少なくともチタン酸バリウム、アルカリ土類金属化合物、希土類酸化物、遷移金属酸化物から構成する請求項1〜3のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法であり、誘電体材料の誘電率が高いために、積層セラミックコンデンサの容量を大きくすることができる。
本発明の請求項8に記載の発明は、未焼結積層体を得る積層工程中もしくは積層工程後に、個片分割時の分割位置もしくは切り込みを入れる位置を示すマーカーを設ける請求項1〜3のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法であり、切り込みを入れる工程を容易にする、あるいは、焼成後の個片分割を容易にすることができる。
本発明の請求項9に記載の発明は、無機材料を酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムまたは酸化アルミニウムのいずれかを用いる請求項1〜3のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法であり、焼成時に誘電体材料と反応することなく拘束用グリーンシートの効果を高めることができる。
本発明の請求項10に記載の発明は、無機材料の粒径を5〜100μmとする請求項9に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法であり、平滑性に優れ拘束用グリーンシートの効果をより高めることができる。
本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、未焼結積層体の両面を拘束用グリーンシートで挟んで焼成することにより、平面方向への焼成収縮が拘束用グリーンシートで挟まれることにより、厚み方向にのみ焼成収縮することから平面方向における寸法精度を高くできることと同じ厚みの誘電体層を形成するためには従来の方法と比較して誘電体グリーンシートの厚みを厚く設定できることからショート率の少ない誘電体層を形成できるという効果を奏するものである。
さらに、デラミネーションやクラックなどの内部構造欠陥を抑制することができるという効果も発揮することができる。このように本発明により、市場の要望である小型大容量の積層セラミックコンデンサの製造方法を実現することができ、ひいては電子機器の小型軽量化をも可能にすることができるという効果を奏するものである。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1、4〜10に記載の発明について説明する。
図1は本発明における積層セラミックコンデンサの焼成前の未焼結積層体2を示す斜視図である。図1において1はコンデンサ部であり、誘電体層11と内部電極パターン21で構成されている。このコンデンサ部1の両面には拘束層31が積層されている。まず、誘電体層11となる誘電体グリーンシートは誘電体材料に樹脂成分、可塑剤、溶剤などを添加し、混合して作製した誘電体スラリーをドクターブレード法、マイクログラビア法、ダイコーター法などのグリーンシート成型法によりPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムなどのベースフィルム61の上に任意の厚みに塗工して作製する。この誘電体材料としては一般に積層セラミックコンデンサ用に使用される材料系であれば温度特性なども特に限定されない。しかし、誘電率が高くかつ誘電率の温度特性が良好な、少なくともチタン酸バリウム、アルカリ土類金属化合物、希土類酸化物、遷移金属酸化物からなる誘電体材料を用いることにより本発明はより効果を発揮する。なお、樹脂成分、可塑剤、溶剤は一般のスラリー化に用いられるものが本発明においても使用可能であり、特に限定されるものではない。
次に、内部電極パターン21は前記誘電体グリーンシートの上に電極ペーストをスクリーン印刷やグラビアなどの方法により直接印刷して得ることができる。また別の方法として、離型性のPETフィルムの上に真空蒸着、スパッタリング、めっきなどの方法により作製した後誘電体グリーンシートに転写する方法でも良い。ここで、内部電極パターン21に用いる電極材料としてはニッケル、パラジウム、銀−パラジウム、銅などの一般的に積層セラミックコンデンサに使用されるものであれば用いることができるが、コストの観点から特にニッケル、銅を用いることが好ましい。また、内部電極パターン21を真空蒸着、スパッタリング、めっきなどの方法により形成した場合、内部電極パターン21を薄く形成しても容量抜けを起こすことが少なくなり、同時に電極段差をより低減できることから積層性の観点においてより好ましい。
また、誘電率が高くかつ誘電率の温度特性が良好なチタン酸バリウム、アルカリ土類金属化合物、希土類酸化物、遷移金属酸化物からなる誘電体材料を用いた場合、電極材料として本発明の効果をより発揮するためにはニッケルが好ましい。
次に、内部電極パターン21を形成した誘電体グリーンシートを所望の層数に積層して図2に示すコンデンサ部1を得る。また、内部電極パターン21を転写しながら誘電体グリーンシートを所望の層数に転写積層する方法でも図2に示すコンデンサ部1を得ることができる。また図3はコンデンサ部1の断面図を示し、12は誘電体層であり、22は内部電極パターンであり、45は個片分割時の切断位置を示す。このようにして作製したコンデンサ部1の上下を前記の拘束用グリーンシート32で挟むことにより、図1の未焼結積層体2を得ることができる。
この拘束層31となる拘束用グリーンシート32は誘電体層11の焼結温度よりも高い焼結温度を有する無機組成物に樹脂成分、可塑剤、溶剤などを添加し、混合して作製したスラリーをドクターブレード法、マイクログラビア法、ダイコーター法などの成型法によりPETフィルムなどのベースフィルム61の上に任意の厚みに塗工して作製することができる(図4参照)。
この拘束用グリーンシート32を構成する材料としては焼結温度が高い無機材料を用いることができるが、特に焼成温度において誘電体材料と反応しないものの中から適宜選定すればよい。その中でより好ましくは酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムのいずれかあるいはこれらの混合物を用いると良い。またこの無機材料の粒径は5〜100μmの範囲が好ましい。5μmより小さい粒径の無機材料では平滑性が良くなることによりコンデンサ部1の平面方向への焼成収縮を拘束する効果が少なくなり、100μmより大きくなると拘束力は大きくなるがコンデンサ部1の表面の平滑性を損なうという弊害があり好ましくない。
また、この拘束用グリーンシート32の作製においても樹脂成分、可塑剤、溶剤などの選定については特に限定されるものではなく、成形方法および成形後の厚みについても特に限定されるものではない。
なお、図1の未焼結積層体2を得る積層方法としては下側の拘束用グリーンシート32から順次、転写積層を繰り返しながら下から上へ積み上げていく方法もある。この転写積層は一般に温度と圧力をかけて一軸加圧により行われ、その条件は誘電体グリーンシートの性状等により最適条件は決定されるが、温度;50〜130℃、圧力;100kg/cm前後が一般的である。
次に、内部電極パターン21を作製する別の方法として、離型性のPETフィルムの上に真空蒸着、スパッタリング、めっきなどの方法により内部電極パターン21を作製した後、誘電体グリーンシートに転写する場合、接着剤層71を介して誘電体グリーンシートに内部電極パターン21を接着することにより、積層圧着を容易に確実にすることができ、最適な積層条件の範囲を広げることが可能となり、デラミをより低減することが可能となる。
その方法は図5に示すように内部電極パターン21をベースフィルム61の上に形成し、その表面に接着剤層71を形成する。この接着剤層71を介して誘電体グリーンシートの上に前記内部電極パターン21を転写することにより形成することができる。さらに、図6に示すようにベースフィルム61の上に接着剤層71を形成した後、その接着剤層71の上に誘電体グリーンシート13を形成し、その後ベースフィルム61を剥がして接着剤層71の上に他のベースフィルム61の上に形成した内部電極パターン21を転写することにより形成することもできる。
この接着剤層71の材料としてはポリビニルブチラール系樹脂とフタル酸系の可塑剤を酢酸ブチルなどの有機溶剤に溶かしたものが一例として用いられ、マイクログラビアやダイコーターで成形される。乾燥後の厚みとしては0.5μm以下が望ましい。なお、接着剤層71の材料としては前記のものに限るものではなく、常温の乾燥状態においては接着力がなく、熱圧着時に接着性を発揮するものであれば特に限定されるものではない。
次に、図7は図1の未焼結積層体2の拘束層31の表面にマーカー51を入れた状態を示し、このマーカー51は個片分割時の分割位置を示すことにより生産性の効率化を図ることができる。また図8はコンデンサ部1の上面にマーカー52を入れた状態を示し、未焼結積層体2の作製途中の段階を示している。この未焼結積層体2を得る積層工程中もしくは積層工程後に、個片分割時の分割位置を示すマーカー52を形成することにより、焼成後の個片分割を容易にするという効果が得られる。そして図9は拘束層31を形成した未焼結積層体2を示しており、マーカー52の位置を解りやすく示すために上の拘束層31に隠れるマーカー52をあえて示している。
また、図7のマーカー51は後述する個片分割時の切り込み42,44を入れるときの位置を表示することができ、図8のマーカー52は後述する個片分割時の切り込み41,43を入れるときの位置を表示するとともに、焼成後拘束層31を除去した後にダイサー(切断機)を用いて切断分割するときの位置を表示することも可能である。
また、このマーカー52は内部電極パターン21の電極材料と同じ材料で形成すると効率的であるが、誘電体材料特性に対して悪影響を及ぼさず、焼成後においても拡散消失するものでなければ特に限定されるものではない。
次に、このようにして作製した未焼結積層体2を誘電体層11が焼結し、拘束層31が未焼結となる温度で焼成する。そのときの焼成雰囲気は内部電極パターン21に用いる電極材料によって選択される。貴金属の銀やパラジウムを使用する時は空気中にて焼成できるが、卑金属の銅やニッケルが選択された場合は電極材料の平衡酸素分圧以下の雰囲気焼成が必要となる。この焼成工程において、拘束層31は焼結しないことから焼成収縮はほとんど起こらない。そのため、本来三次元方向に焼結収縮しようとするコンデンサ部1は平面方向の収縮を拘束され、厚み方向にのみ収縮する。その結果、平面方向への焼成収縮はほとんど起こらないので切断分割の寸法精度を高く維持することができる。
また、焼成収縮がコンデンサ部1の厚み方向にのみ焼成収縮を起こすことから従来の三次元的に焼成収縮する積層セラミックコンデンサの誘電体層と同じ厚みの誘電体層11を得るためには誘電体グリーンシートの厚みを厚く設定しておいても同じ厚みの誘電体層11を得ることができる。このことはショート不良の低減に大きく影響を及ぼし、誘電体層11の薄層化には効果が大きいことが分かった。
特に、これらの効果は焼結後の誘電体層11の厚みが3μm以下の領域においてよりその効果を発揮することができる。
さらに、誘電体層11と内部電極パターン21の焼結収縮挙動や焼成収縮率の不一致が原因で起こるデラミネーションやクラックなどの内部構造欠陥を抑制することもできる。
次に、焼成後のコンデンサ部1の上下面には未焼結の拘束層31が残存しているため、この拘束層31を取り除く。その取り除く方法としてはブラッシング、サンドブラスト、ウェットブラスト、高圧水あるいは超音波などの方法があるが、特に限定されるものではない。このようにして取り出したコンデンサ部1をダイシングなどの方法により個片に切断して積層セラミックコンデンサを得る。
なお、ダイシングはセラミック専用のブレードを用い、回転数30000rpm程度の標準的な条件で行えばよい。しかしながら、約200μmの切りシロが必要であるため、内部電極パターン21を設計する段階においてこの点を考慮する必要がある。
以上説明してきたように、平面方向への焼成収縮が拘束用グリーンシート32で挟まれることによって厚み方向にのみ焼成収縮するために平面方向における寸法精度を高くできることと、同じ厚みの誘電体層を形成するためには従来の方法と比較して誘電体グリーンシートの厚みを厚く設定できることからショート率の少ない誘電体層を形成できる積層セラミックコンデンサの製造方法を実現することができる。さらに、デラミネーションやクラックなどの内部構造欠陥を抑制することができるという効果も発揮することができる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2に記載の発明について説明する。
図10、図11は本実施の形態2における積層セラミックコンデンサの焼成工程前の未焼結積層体2の構成を示す斜視図である。
図10および図11において、1はコンデンサ部であり、誘電体層11と内部電極パターン21から構成されており、そのコンデンサ部1の両面には拘束層31を積層した構成としている。ここで、実施の形態1と相違する点は切り込み41,42を形成することであり、積層工程中もしくは積層工程後に、誘電体グリーンシートと内部電極パターン21が積層された部分の少なくとも一部に個片分割時の分割位置に合わせて分断するように切り込み41,42を形成する点である。
図10はコンデンサ部1を作製した後に切り込み41を入れ、その後上側の拘束層31を積層形成した場合を示している。また図11は未焼結積層体2を作製した後に拘束層31の上から切り込み42を入れた場合を示している。この切り込み41,42を入れる方法としては一般的にトムソン切断を利用することができる。このトムソン切断に使用する刃としては約150μmの厚み、先端角度15度の超鋼刃などを用いて行うことができる。
そして、その後の焼成工程、拘束層31を構成する無機材料の除去工程は実施の形態1の方法と同様にて作製することができる。
このようにして作製された焼成後のコンデンサ部1の表面には切り込み41,42が形成されているため、焼成後に切り込み41,42に沿って力を加えることにより、容易に積層セラミックコンデンサの個片に分離することができる。なお、切り込み深さについてはコンデンサ部1の30%程度まで入れることが好ましい。また、図7、図8に示したマーカーを利用することによって切り込みを容易に入れることができる。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項3に記載の発明について説明する。
図12および図13は本発明における積層セラミックコンデンサの焼成工程前の未焼結積層体2の他の例を示す斜視図である。
図12および図13において、コンデンサ部1の構成は前記と同様であるので説明を省略する。図12および図13において、図10および図11と相違する点は積層工程中もしくは積層工程後に個片分割時の分割位置に合わせて下側の拘束層31に届くように切り込み43,44を形成する点である。
図12は切り込み43を積層工程途中に入れた状態であり、図13は積層工程終了後に切り込み44を入れた場合を示している。本実施の形態3においても、切り込み43,44を入れる方法としてはトムソン切断を利用することができるが、この方法に限定されるものではない。
その後、切り込み43,44を形成したコンデンサ部1あるいは未焼結積層体2を加圧する。これはコンデンサ部1が下部の拘束層31を残し切断された状態になるため、そのままでは強度が弱くなっており、10kg/cm以下の圧力で加圧することによって切り込み43,44の面が仮接着された状態となり、その後の取り扱いを容易にするために行うものである。
その後の焼成工程、拘束層31を構成する無機材料の除去工程は実施の形態1に示した方法と同様である。また焼成後は切り込み43,44によってコンデンサ部1が完全に切断された状態になるため、拘束層31の除去工程後において一括して同時に個片分離をすることができる。
また、実施の形態2と同様にしてマーカー51,52を利用することによって切り込み43,44を容易に入れることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
誘電体グリーンシートにはチタン酸バリウムを主成分として炭酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化ディスプロシウム、酸化マンガン、ガラスフリットを添加した平均粒径約0.3μmの誘電体材料粉末と有機バインダ、可塑剤、溶剤を混合分散して作製したスラリーを用い、このスラリーをドクターブレード法によりPETフィルム上に成形した。このとき、有機バインダにはポリビニルブチラール樹脂、可塑剤にはベンジルブチルフタレート、溶剤には酢酸ブチルを用いた。この誘電体グリーンシートは乾燥後約4μm、3μm、2.5μmの厚みになるように調節した。
次に、上下の無効層を形成するための誘電体グリーンシートとして、上記のスラリーで乾燥後約50μmの厚みの誘電体グリーンシートも成形した。
一方、拘束用グリーンシート32は無機材料として平均粒径50μmの酸化ジルコニウムを使用して上記方法でスラリー化、グリーンシート成形を行った。
なお、拘束用グリーンシート32の乾燥後の厚みは約100μmとした。
また、内部電極パターン21には市販のニッケルペーストを用いて、PETフィルム上にスクリーン印刷で形成したものを用いた。乾燥後の電極層の厚みは約1.5μmとした。この内部電極パターン21は最終的に2.0mm×1.25mmの積層セラミックコンデンサを作製することを想定して設計した。
以上のようにして準備した誘電体グリーンシート、内部電極パターン21および拘束用グリーンシート32を用いて、誘電体層11の厚みの異なる3種類の未焼結積層体2を作製した。なお、未焼結積層体2のワークサイズは7cm×7cmとし、コンデンサ部1の構成は上下の無効層が50μmシートを3枚積層し、誘電体層11を100層積層した。また、拘束層31は拘束用グリーンシート32を上下2層とした。そして、この未焼結積層体2の積層はSUSのプレートの上に発泡シートを貼り付け、その上に拘束用グリーンシート32をまず転写積層し、その後コンデンサ部1が上記構成になるように無効層用の誘電体グリーンシート、誘電体グリーンシート、内部電極パターン21を順次転写積層する。
そして、無効層用の誘電体グリーンシートの転写後に切断時の位置を示すマーカー52を転写積層し、さらにその上に拘束用グリーンシート32を積層して未焼結積層体2を作製した。マーカー52はPETフィルム上に内部電極用ペーストをスクリーン印刷により印刷し準備した。その転写条件は95℃、100kg/cmとした。
このようにして作製した未焼結積層体2を脱脂、焼成した。脱脂方法は未焼結積層体2を厚み1mmのアルミナ基板の上に載せ、熱風循環式のオーブンを用いて窒素雰囲気中で行った。そのときの昇温スピードは50℃/h、450℃保持時間;4時間で行い、終了後は放冷、雰囲気ガスである窒素の流量は全域50l/minで行った。
次に、焼成は雰囲気調整が可能な箱形の電気炉を用いて焼成を行った。このときの焼成条件は昇降温速度;200℃/h、焼成温度;1250℃、保持時間;4時間で行い、雰囲気は一定量の窒素ガスをキャリアとした上で焼成温度での酸素濃度がニッケルの平衡酸素分圧に対して約2桁還元側の雰囲気となるように水素と水蒸気により調節した。なお、降温時に1000℃以下の温度領域では水素と水蒸気を止め、窒素ガスのみを流して再酸化を行った。この窒素ガス中には約10ppmの酸素を含有している。
次に、焼成後の積層体の上下面に未焼結状態で残存している拘束層31をブラッシングにより取り除き、その後、コンデンサ部1をマーカー52に沿ってダイシングし、個片に分割して積層セラミックコンデンサを得た。ダイシングはセラミック専用のブレードを用い、回転数30000rpmで行った。
以上のようにして準備した積層セラミックコンデンサを用いて後述する評価を行った。
次に、従来の方法である比較例の作製方法について説明する。誘電体グリーンシート、内部電極パターン121には本発明の実施例1に用いたものと同じものを用いてコンデンサ部101を作製した。その後、個片に分割した後、脱脂、焼成を行った。ただし、内部電極パターン121については、焼成収縮後に実施例1と同じ形状になるように設計した。さらに切断後の積層体110も焼結後に2.0mm×1.25mmになるように配慮して準備した。そして、誘電体層111には同じ厚みの誘電体グリーンシートを用いた。これは、本発明の実施例1と比較例では厚み方向の焼結収縮と三次元方向の焼結収縮という違いがあり、焼成後の誘電体層11,111において有効層厚みが異なることが容易に予想されるが、未焼結時の積層状態を同一にすることを考慮したためである。
上記のようにして準備して比較例の積層体110も本発明の実施例1と同条件で脱脂、焼成した。
以上のようにして作製した比較例の積層セラミックコンデンサと前述の本発明の積層セラミックコンデンサを評価した。
評価は、それぞれの条件で作製した積層セラミックコンデンサを長手方向と幅方向に各100個を熱硬化性樹脂に埋め込み、研磨した後、内部構造欠陥を実体顕微鏡で観察し、構造欠陥のある積層セラミックコンデンサ数を数えた。その結果を(表1)に示した。
Figure 2005191409
(表1)の結果より明らかなように、比較例1〜3と比べても本発明品1〜3のショート率、内部構造欠陥の発生における有効性は明らかである。本発明の実施例1により、誘電体層11が薄層高積層化してもショート率に優れ、デラミネーション、クラックなどの内部構造欠陥を生じることがない積層セラミックコンデンサを作製することができる。
(実施例2)
誘電体グリーンシート、拘束用グリーンシート32は実施例1と同じものを使用した。なお、誘電体グリーンシートは乾燥後の厚みが約2μmのものを作製した。本実施例2において、内部電極パターン21にはニッケルを蒸着によりPETフィルム上に形成したものを用いた。その方法は、内部電極パターン21となる部分に穴を設けた所定のパターンを有するマスク用フィルムを用意し、これをPETフィルムと重ね合わせて真空蒸着装置に挿入配置する。そして、蒸着源のニッケルを加熱蒸発させて蒸着し、PETフィルムの上に所定の内部電極パターン21を作製した。内部電極パターン21の電極厚みは約0.5μmとし、最終的に1.6mm×0.8mmの積層セラミックコンデンサを作製することを想定して設計した。
このようにして作製した内部電極パターン21の上に接着剤層71を形成した。この接着剤層71の材料としてはポリビニルブチラール樹脂と可塑剤のベンジルブチルフタレートが重量比3対1で含まれる固形分比率10%の酢酸ブチル溶液を用い、内部電極パターン21の上にマイクログラビアにより塗布して形成した。乾燥後の接着剤層71の厚みは約0.2〜0.3μmとした。この接着剤層71の厚みは1μm以下が好ましく、それ以上の厚みの場合、積層時の位置ずれや焼成後のデラミネーションの原因となる。
以上のようにして準備した誘電体グリーンシート、内部電極パターン21および拘束用グリーンシート32を用いて、有効層厚み3種類の未焼結積層体2を作製した。なお、積層時のワークサイズは7cm×7cmとした。またコンデンサ部1の構成は上下の無効層が50μmシートを3枚積層し、誘電体層11を100層まで積層した。さらに拘束層31は拘束用グリーンシート32を上下2層とした。
これらの積層方法はSUSのプレートの上に発泡シートを貼り付け、その上に拘束用グリーンシート32をまず転写積層し、その後コンデンサ部1が上記構成になるように無効層用の誘電体グリーンシート、誘電体グリーンシート、内部電極パターン21を順次転写積層する。そしてその上に拘束用グリーンシート32を転写積層した後、切り込み位置を示すマーカー51を拘束用グリーンシート32の上に転写積層し、未焼結積層体2を作製した。今回、マーカー51はPETフィルムの上に市販のニッケルペーストをスクリーン印刷により印刷し準備した。そのときの転写条件は80℃、100kg/cmとした。
その後、このようにして得られた未焼結積層体2に対してマーカー51を基準にして前述の超鋼刃により切り込み42,44を入れた。本実施例2では2種類の切り込み42,44を入れた未焼結積層体2を準備した。切り込み44は下側の拘束層31に届く位置まで入れ、切り込み42は積層セラミックコンデンサ部の約3分の1まで入れた二種類を用意した。その後、室温100kg/cmで加圧し未焼結積層体2を作製した。その後の脱脂、焼成条件は実施例1と同条件で行った。
焼成後の積層体に対して、まず切り込み42を積層セラミックコンデンサ部の3分の1まで入れたものの上下面に未焼結状態で残存している拘束層31をブラッシングにより取り除き、その後切り込み42に沿ってブレークして個片に分割することにより所定の形状の積層セラミックコンデンサを得た。
一方、下側の拘束層31まで切り込み44を入れた積層体は焼成後において、静置状態では一体物のように外観上は見えているが、ブラッシングによる拘束層31の除去工程後では少しの振動を加えることによりバラバラになり、所定の形状の積層セラミックコンデンサの個片に分割することができた。
以上のようにして作製した実施例2の積層セラミックコンデンサと従来の方法で作成した積層セラミックコンデンサを比較評価した。
評価方法は実施例1と同じ方法で行った。その結果を(表2)に示した。
(表2)において、下側の拘束層31に届く位置まで切り込み44を入れたものを方法1、コンデンサ部1の約3分の1まで切り込み42を入れたものを方法2として記載した。
Figure 2005191409
(表2)の結果より明らかなように、比較例4〜7に対して本発明品4〜11は薄層高積層化してもショート率に優れ、デラミネーション、クラックなどの内部構造欠陥を生じることがない積層セラミックコンデンサを作製することができた。これらの結果より、誘電体層11が薄層高積層化し、内部電極段差を低減するために内部電極パターン21に薄膜電極を用いた場合においてもショート率に優れ、デラミ、クラックなどの内部構造欠陥を生じることがない積層セラミックコンデンサを作製することができる。
なお、本実施例2において薄膜電極は蒸着により作製したものを用いたが、スパッタリング法、めっき法により作製したものにおいてもデラミが生じないことは確認済みである。また、本実施例2において接着剤層71は内部電極パターン21に形成したが、図6に示すように誘電体グリーンシート13に形成した場合においても、内部電極パターン21に形成した場合と同様に優れた積層性を有していることから、コンデンサ部1に積層不良を生じないことは確認済みである。
本発明にかかる積層セラミックコンデンサの製造方法は、コンデンサ部を拘束用グリーンシートで挟んだ未焼結積層体で焼成することにより、平面方向への焼成収縮は起こらず、厚み方向のみに焼成収縮することから平面方向における寸法精度を高くできることと従来と同じ厚みの誘電体層を形成するためには誘電体グリーンシートの厚みを厚く設定できることからショート率の少ない誘電体層を形成できる。また誘電体材料と内部電極材料の焼成時における焼結のタイミングや焼成収縮率の不一致が原因となって起こるデラミネーションやクラックなどの内部構造欠陥を抑制することができるという効果を有し、とりわけ小型大容量の積層セラミックコンデンサとして有用である。
本発明の実施の形態1における未焼結積層体の斜視図 同コンデンサ部の斜視図 同コンデンサ部の断面図 同拘束用グリーンシートの作製方法を説明するための断面図 同接着層を有する内部電極パターンの作製方法を説明するための断面図 同接着層を有する誘電体グリーンシートの作製方法を説明するための断面図 同未焼結積層体の斜視図 同上層の拘束層のない未焼結積層体の斜視図 同未焼結積層体の斜視図 本発明の実施の形態2における未焼結積層体の斜視図 同他の例の未焼結積層体の斜視図 本発明の実施の形態3における未焼結積層体の斜視図 同他の例の未焼結積層体の斜視図 従来の積層セラミックコンデンサの積層状態の斜視図 同積層セラミックコンデンサの斜視図 同積層セラミックコンデンサの断面図
符号の説明
1 コンデンサ部
2 未焼結積層体
11 誘電体層
13 誘電体グリーンシート
21 内部電極パターン
31 拘束層
32 拘束用グリーンシート
41,42,43,44 切り込み
45 個片分割時の切断位置
51,52 マーカー
61 ベースフィルム
71 接着剤層

Claims (10)

  1. 内部電極パターンが形成された誘電体材料からなる誘電体グリーンシートと前記誘電体材料の焼成温度では実質的に焼結しない無機材料によって構成される拘束用グリーンシートを作製する工程と、前記誘電体グリーンシートを交互に所定の層数に積層しその上下に前記拘束用グリーンシートを積層する工程と、誘電体材料の焼結温度以上でかつ拘束用グリーンシートを構成する無機材料の焼結温度未満の温度で焼成する工程と、前記焼成で得られた焼成済み積層体からその焼成済み積層体の上下面に残存する前記無機材料を除去する工程と、この無機材料が除去された焼成済み積層体を個片に分割する工程からなる積層セラミックコンデンサの製造方法。
  2. 内部電極パターンが形成された誘電体材料からなる誘電体グリーンシートと前記誘電体材料の焼成温度では実質的に焼結しない無機材料によって構成される拘束用グリーンシートを作製する工程と、前記誘電体グリーンシートを交互に所定の層数に積層する工程と、その上下に前記拘束用グリーンシートを積層する工程と、前記積層する工程中もしくは積層する工程後に積層した誘電体グリーンシートの少なくとも一部を個片分割時の分割位置に合わせて分断するように切り込みを形成する工程と、誘電体材料の焼結温度以上でかつ拘束用グリーンシートを構成する無機材料の焼結温度未満の温度で焼成する工程と、前記焼成で得られた焼成済み積層体からその焼成済み積層体の上下面に残存する前記無機材料を除去する工程と、この無機材料が除去された焼成済み積層体を個片に分割する工程からなる積層セラミックコンデンサの製造方法。
  3. 内部電極パターンが形成された誘電体材料からなる誘電体グリーンシートと前記誘電体材料の焼成温度では実質的に焼結しない無機材料によって構成される拘束用グリーンシートを作製する工程と、前記誘電体グリーンシートを交互に所定の層数に積層しその上下に前記拘束用グリーンシートを積層する工程と、前記積層工程中もしくは積層工程後に個片分割時の分割位置に合わせて下側の拘束用グリーンシートに届くように前記切り込みを形成する工程と、切り込みを形成したコンデンサ部あるいは未焼結積層体を加圧する工程と、誘電体材料の焼結温度以上でかつ拘束用グリーンシートを構成する無機材料の焼結温度未満の温度で焼成する工程と、前記焼成で得られた焼成済み積層体からその焼成済み積層体の上下面に残存する前記無機材料を除去する工程と、この無機材料が除去された焼成済み積層体を個片に分割する工程からなる積層セラミックコンデンサの製造方法。
  4. 内部電極用パターンを真空蒸着法、スパッタリング法、めっき法のいずれかにより誘電体グリーンシート上に形成する請求項1〜3のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  5. 有機フィルムからなる支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、めっき法のいずれかにより形成した電極パターンを接着剤層を介して誘電体グリーンシート上に転写して内部電極パターンを誘電体グリーンシートに形成する請求項1〜3のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  6. 内部電極パターンの電極材料をニッケル、銅とした請求項1〜5のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  7. 誘電体材料を少なくともチタン酸バリウム、アルカリ土類金属化合物、希土類酸化物、遷移金属酸化物から構成した請求項1〜3のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  8. 未焼結積層体を得る積層工程中もしくは積層工程後に、個片分割時の分割位置もしくは切り込みを入れる位置を示すマーカーを設ける請求項1〜3のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  9. 無機材料を酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムまたは酸化アルミニウムのいずれかを用いる請求項1〜3のいずれか1つに記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
  10. 無機材料の粒径を5〜100μmとする請求項9に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
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