JP4475076B2 - 多層セラミック基板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、互いに異なる電気的特性および/または物理的特性を有する複数のセラミック材料を組み合わせることによって構成される多層セラミック基板の製造方法に関する。
多層セラミック基板は、複数のセラミック層からなり、各セラミック層間には、それらの界面に沿うように配線導体が形成されている。通常、多層セラミック基板は、多機能化、多性能化のために、互いに異なる電気的特性や物理的特性を有する複数種類のセラミック材料のグリーンシートを積層し、得られた複合積層体を同時に焼成して製造されている。これは、多層セラミック基板の内部に、コンデンサやインダクタなどのように異なる誘電率特性などが要求される電子素子を一体に作り込むためである。
このような多層セラミック基板を得るため、従来、次のような手段が提案されていた。
(1)互いに異なる電気的特性を与えるセラミック材料をそれぞれ含む複数種類のセラミック層を積層する方法。例えば、互いに異なる誘電率を有する誘電体セラミック材料をそれぞれ含む複数種類のセラミック層と磁性体セラミック材料を含むセラミック層とを積層するもの(例えば特許文献1を参照。)。
(2)焼成前のグリーンシートの積層体の内部に空間を形成し、この空間に、焼成前の成形体ブロックを嵌め込み、その後に成形体ブロックとグリーンシートの積層体を同時に焼成する方法(例えば特許文献2〜5を参照。)。
(3)フォトリソ工法を用いて焼成前のグリーンシートに空間を形成し、その空間に異材質ペーストを充填して異材質複合グリーンシートを作製し、さらに同工法でその上に導体を形成し、積層し、焼成する方法(例えば特許文献6を参照。)。
(4)焼成前のグリーンシートに部分的に空隙を設け、異種材料のグリーンシートをその空隙に嵌め込み、シート単位で複合体を作製し、積層、同時焼成する方法(例えば特許文献7を参照。)。
特開2001−144438号公報 特開昭61−288498号公報 特許第3322199号公報 特開平11−163530号公報 特開平11−87918号公報 特許第3066455号 特開2004−148610号公報
しかし、特許文献1に記載された技術では、誘電体が基板内部に層状に配置されるため、設計の自由度が低い。また、誘電率に適合した素子を各層の主面方向に形成するため、層の厚みを十分に確保しなければならず、多層セラミック基板全体の厚みが増してしまう。
また、特許文献2〜特許文献5に記載された技術では、それぞれの部材が基板の厚み方向でしか接続できないため設計の自由度が低い。また、積層体内部の空間に成形体ブロックを精度良く挿入することが困難である。さらにそれぞれの部材間に空隙が生じ易く、信頼性に欠ける。また、積層体と成形ブロックの積層方向が90度異なるため、積層体の空間寸法と成形体ブロック寸法を調整する事が難しく、またその為の不必要なスペースが必要になる。
また、特許文献6に記載された技術では、フォトリソ工法を使用するため高価である。空間形状、レイアウトが変更になるたびにマスクを作製する必要が生じ、リードタイムが長くなる。
また、特許文献7に記載された技術では、厚み50〜300μmのグリーンシートに設けられた空隙に異種材料のシートを凸金型で切断すると同時に挿入するが、多量に、高速にその作業を行なう場合、凸金型の下死点停止位置がばらつき、さらに凸金型と挿入するグリーンシートとの間にエアーを抱き込むことによって、グリーンシートが凹状に変形し、挿入シートと空隙を設けたシートの厚み方向に位置がずれる。大きくずれた場合、挿入したグリーンシートが脱落する場合がある。特に挿入したグリーンシートのサイズが大きく、且つ薄い場合は顕著である。さらに、挿入後の異材質複合体のグリーンシートをハンドリングする場合に挿入したグリーンシートが脱落しやすい。これについても挿入したグリーンシートのサイズが大きく、且つ薄い場合は顕著である。また、グリーンシートを挿入しただけでは、その後の印刷でペーストが異材質複合体のグリーンシートのうち異材質境界部分に染み込み、積層後の上下層の絶縁を低下させる。
さらに近年、多層セラミック基板においてより多くの多層化或いは小型化並びに設計の自由度向上のためにグリーンシート1枚あたりの薄型化が要求される。
そこで本発明の目的は、多層セラミック基板を製造する方法において、(1)グリーンシートが50μm以上の厚いときはもちろんのこと、多層セラミック基板のより多くの多層化或いは小型化並びに設計の自由度向上のために、50μm未満と薄層化しても異材質複合グリーンシートの厚み制御が容易であること、(2)異材質のグリーンシートを所定部分に精度良く挿入できること、(3)異材質複合グリーンシートのうち、異材質の嵌めこんだグリーンシートを製造工程中で脱落させないこと、(4)異材質複合グリーンシートにおける異材質の境界部分にまたがる導体印刷を行なっても、境界部分の隙間をなくしておき、導体の染み込みを防止すること、(5)支持体付着の状態でグリーンシートをハンドリングすることで寸法悪化を防ぐこと、である。
本発明者らは、グリーンシートを載せた支持体を打ち抜かずに異材質複合グリーンシートまで製造することにより、異材質複合グリーンシートのうち、異材質の嵌めこんだグリーンシートが製造工程中で脱落しにくいことを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明に係る多層セラミック基板の製造方法は、シート状の支持体の表面に密着させた第1グリーンシートを、該第1グリーンシート側が凹金型に向き、前記支持体側が凸金型に向くように、パンチャーにセットし、前記凸金型が前記支持体を打ち抜かないように前記パンチャーを作動させて前記第1グリーンシートの所定部分の周縁に切り込み若しくはクラックを入れ、同時に前記凹金型側から吸引して前記第1グリーンシートの所定部分を除去する工程と、前記第1グリーンシートに第2グリーンシートを重ねて仮接着する工程と、前記第1グリーンシートの所定部分の抜き取り孔に、前記第2グリーンシートを挿入し、前記シート状の支持体に載せた状態で異材質複合グリーンシートを形成する工程と、前記第1グリーンシートの表面に仮接着された前記第2グリーンシートを剥がす工程と、前記異材質複合グリーンシートを加圧して異材質境界部の隙間をなくす工程と、前記異材質複合グリーンシートを少なくとも1枚含むグリーンシート積層体を成形する工程と、前記グリーンシート積層体を焼成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明に係る多層セラミック基板の製造方法では、前記第1グリーンシートの厚さが5μm以上50μm未満である場合が含まれる。多層セラミック基板のより多くの多層化或いは小型化並びに設計の自由度向上のためである。
本発明に係る多層セラミック基板の製造方法では、前記第2グリーンシートとして、2層以上に仮スタックし層間に内部導体層を介在させたグリーンシートを使用することを含む。第1グリーンシートに挿入する第2グリーンシートとして2層以上に仮スタックし層間に内部導体層を介在させたグリーンシートとすることで、多層セラミック基板のうちの一層内に積層コンデンサ等の積層型素子を嵌め込むことが可能となる。
本発明に係る多層セラミック基板の製造方法では、前記第1グリーンシート又は前記第2グリーンシートのいずれか一方若しくはその両方にビアホールを形成する工程を有する場合を含む。第1グリーンシートへのビアホールの形成は、異材質複合グリーンシートのうち第1グリーンシート部分に行なうか、或いは第2グリーンシートを嵌めこむ前の第1グリーンシートに行なうか、のいずれであっても良い。第2グリーンシートへのビアホールの形成は、異材質複合グリーンシートのうち第2グリーンシート部分に行なうか、或いは第2グリーンシートを嵌めこむ前の第2グリーンシートに行なうか、のいずれであっても良い。第1グリーンシートは、焼成によりベースとなる基板になるものであり、ここに設けられたビアホールは積層した基板同士の導通を確保するため、立体的な回路を設けることができる。もちろん第2グリーンシート側にもビアホールを形成することができる。
本発明に係る多層セラミック基板の製造方法では、前記異材質複合グリーンシートに導体ペーストを印刷する工程を有することが好ましい。ここで、前記異材質複合グリーンシートに導体ペーストを印刷する工程において、前記第1グリーンシートと前記第2グリーンシートとの境界をまたがって導体ペーストを印刷することがより好ましい。前記第1グリーンシートの所定箇所に前記第2グリーンシートを嵌め込んだ上で導体ペーストを印刷するため、第1グリーンシートと第2グリーンシートとの境界をまたがって導体ペーストを印刷することも可能であり、配線層の設計は極めて柔軟に設計できる。
本発明に係る多層セラミック基板の製造方法では、前記グリーンシート積層体を形成したときに、前記第2グリーンシート同士が積層方向の上下で重なる部分を有するように前記第1グリーンシートの所定部分をあわせ、該所定部分に挿入された前記第2グリーンシートの表面に導体ペーストを印刷し、前記第2グリーンシート同士の層間に内部導体層を介在させる場合を含む。多層セラミック基板の内部に積層型コンデンサ素子等の積層型素子を配置することが可能である。
本発明に係る多層セラミック基板の製造方法では、前記第1グリーンシートと前記第2グリーンシートとは、焼成後に誘電率が異なる材料で形成されていることが好ましい。同一セラミック層内にコンデンサ素子やインダクタ素子を形成するためである。
本発明に係る多層セラミック基板の製造方法では、前記第1グリーンシートと前記第2グリーンシートとは、厚みが同じであることが好ましい。積層される各セラミック層の厚さは同一である必要性は無いが、各セラミック層内では表面(界面)を平坦としたほうが層間剥離の発生を抑制できる。
本発明に係る多層セラミック基板の製造方法では、前記第1グリーンシートと前記第2グリーンシートとは、同程度のプレス圧縮率、及び焼成時に同程度の焼成縮率と熱膨張係数を有することが好ましい。剥離やクラックの発生が抑制される。
なお、前記セラミック基板は、低温焼成(以下、LTCCという)基板であることが好ましい。LTCC基板は、内部に電子回路素子又は配線を有する多層基板とすることが容易で装置の高密度化・小型化が可能である。
本発明に係る多層セラミック基板の製造方法は、グリーンシートが50μm以上の厚いときはもちろんのこと、多層セラミック基板のより多くの多層化或いは小型化並びに設計の自由度向上のために、50μm未満と薄層化したとしても、異材質複合グリーンシートのうち、異材質の嵌めこんだグリーンシートを製造工程中で脱落させないため、歩留まりが良く、寸法精度も良い。そして異なる誘電体をシート主面方向に電気的に容易に接続できるので、得られた多層セラミック基板は、回路設計の自由度が高く、基板自体をコンパクト化できる。また、必要部位のみに、必要なサイズで誘電体を形成し、焼成縮率や熱膨張係数の制限を受けず比較的自由に組み合わせる誘電体を選択できる。さらに異なる誘電体が所定の部位に精度良く嵌められているため、剥離やクラックの発生も抑制される。
以下、本発明に実施の形態を示して本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。なお、図中、同一部材には同一符号を付している。まず、本実施形態に係る多層セラミック基板の製造方法について説明する。図1に、本実施形態で使用する異材質複合グリーンシートの製造プロセスを示す概略図を示した。
図1(1)に示すように、プラスチックシート等のシート状の支持体2に第1グリーンシート1を形成する。プラスチックシートとしては表面が平滑なシートであればいずれでも良いが、例えばPET(ポロエチレンテレフタレート)シートである。支持体2の厚さは、工程中に変形せず且つ扱いやすい厚さであることが好ましく、一般的には50〜150μmである。グリーンシートの作製方法としては、例えば、誘電体ペーストとして、セラミック粉末と有機ビヒクルを混合しスラリーを作り、ドクターブレード法等のシート成形法によりPETシート等の樹脂シート上に成膜し、グリーンシートを得る。ガラスセラミック基板を得る場合には、セラミック粉末とガラス粉末と有機ビヒクルを混合したスラリーを使用する。有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中に溶解したものであり、主としてテルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエン、イソプロピルアルコール等の溶媒、エチルセルロース、ポリビニルブチラール等のバインダ、ジ−n−ブチルフタレート等の可塑剤で構成される。その他、解こう剤、湿潤剤等を入れても良い。有機ビヒクルの含有量は、特に限定されず、通常の含有量、例えば、バインダは1〜5重量%、溶剤は10〜50重量%とすればよい。
有機ビヒクルを含有する上記有機系塗料のほか、水に水溶性バインダ、分散剤等を溶解させた水溶系塗料であっても良い。ここで、水溶系バインダは、特に限定されず、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性アクリル樹脂、エマルジョン等から適宜選択すればよい。
誘電体ペーストの誘電体原料には、誘電体磁器組成物の組成に応じ、主成分と副成分とを構成する原料が用いられる。なお、原料形態は、特に限定されず、主成分及び副成分を構成する酸化物及び/又は焼成により酸化物となる化合物が用いられ、それらの原料は、液相合成法或いは固相法のいずれから得られた粉末であっても良い。なお、焼成により酸化物になる化合物としては、例えば炭酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、有機金属化合物等が例示される。もちろん、酸化物と、焼成により酸化物になる化合物とを併用してもよい。誘電体原料中の各化合物の含有量は、焼成後に上記した誘電体磁器組成物の組成となるように決定すればよい。
LTCC基板であるガラスセラミック基板を作製する場合には、ガラス成分とセラミック成分は目的とする比誘電率や焼成温度に基づいて適宜選択すればよく、1000℃以下で焼成して得たアルミナ(結晶相)と酸化ケイ素(ガラス相)からなる基板が例示できる。その他、セラミックス成分として、マグネシア、スピネル、シリカ、ムライト、フォルステライト、ステアタイト、コージェライト、ストロンチウム長石、石英、ケイ酸亜鉛、ジルコニア、チタニア等を用いることができる。ガラス成分としては、ホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸バリウムガラス、ホウケイ酸ストロンチウムガラス、ホウケイ酸亜鉛ガラス、ホウケイ酸カリウムガラス等を用いることができる。ガラス成分は60〜80体積%とし、骨材であるセラミックス成分を40〜20体積%とすることが好ましい。ガラス成分が上記の範囲を外れると複合組成物となりにくく、強度及び焼結性が低下するからである。
各第1グリーンシートの厚みは、焼成後に基板内に作り込まれる素子や配線などの用途などによって決定され、一般的には、20〜245μmである。例えば、インダクタ素子を多数作り込みたい用途の場合には、第1グリーンシートの厚みは薄くすることが好ましい。また、Q値の高い配線を形成する場合や放熱用ビアホールを形成する場合には、第1グリーンシートの厚みは厚くすることが好ましい。第1グリーンシートの積層枚数は、特に制限されないが、4〜50枚である。しかし、多層セラミック基板の更なる多層化若しくは薄型による小型化を行なうためにより薄厚化とすることが望まれる。また、薄型のセラミック層を多層セラミック基板に含ませて、回路設計の自由度を向上させたい場合もある。本実施形態では、図1(1)〜(11)の各工程、特に第1グリーンシートの所定部分に第2グリーンシートを挿入する工程である図1(6)〜(9)において、第2グリーンシートの脱落を防止するために、工程中で支持体2に打ち抜き孔を形成させることなく、第1グリーンシート1を常に支持体2に載せておく。これにより、第1グリーンシートを20〜245μmの厚さはもちろんのこと、さらに薄くして5〜20μmの厚さとすることもできる。本実施形態では、第1グリーンシートの厚さは5〜245μmとすることができるが、セラミック層の薄厚化を行なう場合には5μm以上50μm未満、用途に応じて例えば5μm以上20μm未満、20〜40μm或いは40μmを超えて50μm未満とする場合が含まれる。なお、多層セラミック基板において、各層の厚みを異なるように設定しても良く、5μm以上50μm未満のうち、例えば5μm以上20μm未満、20〜40μm又は40μmを超えて50μm未満と薄厚化した各グリーンシートをグリーンシート積層体のうちの一つの層としてそれぞれ含ませても良い。
次に、凹金型5と凸金型4を有するパンチャー6を準備する。図1(2)に示すように、支持体2の表面に密着させた第1グリーンシート1を、第1グリーンシート側が凹金型5に向き、支持体側が凸金型4に向くように、パンチャー6にセットする。そして、凸金型4が支持体2を打ち抜かないように凸金型4の下降点をセットした上でパンチャー6を作動させて第1グリーンシート1の所定部分3の周縁に切り込み若しくはクラック60を入れる。同時に凹金型5側から所定部分3を吸引してその所定部分を除去する。これにより、第1グリーンシート1の所定部分に抜き取り孔12が形成される。所定部分3の形状は、凹金型5の形状により決定される。なお、凹金型5の縁を凸起こさせてグリーンシートに切り込みが入りやすいようにしても良い。また、第1グリーンシート1の所定部分3をパンチングしたときに、所定部分3が押されることで第1グリーンシートのうち所定部分3とそれ以外の部分とので密度差や段差が生じて、所定部分3の周縁にクラック60が入る場合がある。これらの切り込み若しくはクラックを形成することで、上記の吸引によって、所定部分3の周縁を境にして所定部分3が容易に抜き取られる。
図1(2)における吸引量は、凹金型5の大きさ、形状によって適宜調整するが、吸引により支持体2が湾曲等の変形を起こさず、且つ所定部分3の周縁を境にして所定部分3のみを抜き取る程度の吸引量とする。
このようにして、支持体2上に、抜き取り孔12を有する第1グリーンシート1が形成される。このときの状態を図1(3)に示した。
次に図1(4)に示すように、第1グリーンシートと同様の方法で、PETシート等の支持体9上に第2グリーンシート10を形成する。ここで第2グリーンシート10は、第1グリーンシート1と比較して、焼成後に誘電率が異なる材料で形成することが好ましい。第2グリーンシート10の誘電率は、形成するコンデンサ素子やインダクタ素子の特性に応じて適宜選択する。ただし、第1グリーンシート1と第2グリーンシート10とは、最終的に平坦な異材質複合グリーンシート11を形成するため、厚みを同一とすることが好ましい。さらに、第1グリーンシート1と第2グリーンシート10とは、同程度のプレス圧縮率、及び焼成時に同程度の焼成縮率と熱膨張係数を有するように、誘電ペーストの組成を調製することが好ましい。ただし、本実施形態に係る多層セラミック基板を製造する方法によれば、層状構造レベルで誘電材料を変更する場合と比較して、必要な部位のみに必要なサイズで異誘電体を形成できるので、組み合わせる誘電体の材料物性(焼成縮率、熱膨張係数)の制限が緩くなっている。これらの特性を満足する組合せとしては、例えば以下に示す材料組成の組合せが例示される。
例えば第1グリーンシートの誘電体原料の組成が、酸化アルミニウム系誘電体原料(A1−ガラス(SiO−B−A1−MgO−CaO−SrO))である場合には、第2グリーンシートの誘電体原料の組成は、次に示す組成であることが好ましい。すなわち、酸化アルミニウム−酸化チタン系誘電体原料(A1−TiO−ガラス(SiO−B−A1−MgO−CaO−SrO)、酸化アルミニウム−酸化チタン−酸化ストロンチウム系誘電体原料(SiO−A1−La−B−TiO−Bi−Nd−SrO)などが好ましい。
次に図1(5)に示すように、支持体9から第2グリーンシート10を剥離させる。
次に図1(6)に示すように、剥離した第2グリーンシート10を第1グリーンシート1に重ねて仮接着する。接着は圧着で行なうことが好ましい。仮圧着の条件は、特に限定されないが、好ましくは圧着の圧力が3〜5MPaで、その加熱温度は35〜80℃であり、圧着時間は0.1〜1.0秒である。なお、図1(4)〜図1(6)では、第2グリーンシート10から支持体9をはがした後に第2グリーンシート10を第1グリーンシート1に重ねて仮接着した場合を示したが、第2グリーンシート10を第1グリーンシート1に重ねて仮接着したのち、第2グリーンシート10から支持体9を剥がしても良い。
次に図1(7)及び(8)に示すように、パンチャー6を挿入機として用いる。すなわち凸金型4の凹金型5への挿入程度を調整し、第1グリーンシート1の所定部分の抜き取り孔12に、第2グリーンシート10を凸金型4で挿入して異材質複合グリーンシート11を形成する。凸金型4と凹金型5は、図1(2)で示した工程で使用したものと同様のものを用いることができる。ここで、第1グリーンシート1、第2グリーンシート10及び凸金型4、凹金型5との位置関係を合わせることで、打ち抜いた第2グリーンシート10を第1グリーンシート1の抜き取り孔12に高精度に嵌め込むことが可能である。このとき凸金型4で支持体2を打ち抜かない。ここで、挿入した第2グリーンシート部分13を軽く押し当てて、支持体2に軽く接着させる工程を含ませることとしても良い。これにより、異材質複合グリーンシート11は、支持体2に安定して載った状態となり、挿入された第2グリーンシート部分13が工程途中で脱落することが防止される。
次に第1グリーンシート(異材質複合グリーンシート11となっている)の表面に仮接着された第2グリーンシート10を剥がし、図1(9)に示した状態とする。これにより、打ち抜いた第2グリーンシート部分13を第1グリーンシート1の抜き取り孔に高精度に嵌め込んだ異材質複合グリーンシート11が得られる。そして、異材質複合グリーンシート11を加圧して異材質境界部14の隙間をなくす。加圧条件は、異材質複合グリーンシート11の厚さにより適宜変更されるが、例えば、圧着の圧力が3〜8MPaで、その加熱温度は35〜90℃であり、圧着時間は3〜10秒である。好ましくは、85℃、4.9MPa(50kg/cm)、5秒間とする。この加圧により、異材質境界部14の隙間がなくなり、異材質複合グリーンシート11が一体化され、以降の工程で支持体2を剥がしたとしても、挿入された第2グリーンシート部分13が脱落することが防止される。また、導体ペーストを印刷したときに、異材質境界部14の隙間に導体ペーストが染み込むこともない。なお、この隙間をなくす工程は、異材質複合グリーンシート11の厚さに関らず、厚い場合においても隙間に導体ペーストが染み込むことがないため、行なうことが好ましい。
図1(10)に示すように、導体ペーストの印刷の前に、支持体2上に接着した異材質複合グリーンシート11の第1グリーンシート側又は第2グリーンシート側のいずれか一方若しくは両方にレーザー加工等のビアホール形成法によりビアホール15を形成する工程を入れても良い。なお、第1グリーンシート側へのビアホール15の形成は、異材質複合グリーンシート11の形成後に限られず、例えば第1グリーンシートの形成後(図1(1)の後)に行なっても良い。第2グリーンシート側へのビアホールの形成は、異材質複合グリーンシート11の形成後に限られず、例えば第2グリーンシートの形成後(図1(4)の後)に行なっても良い。
異材質複合グリーンシート11の表面及び図1(10)の工程で設けたビアホール15内に導体ペーストを印刷し、次に図1(11)に示すように、導体層16やビア17を形成し、導体ペースト印刷後の異材質複合グリーンシート18とする。異材質複合グリーンシート11を形成した後に導体ペーストを印刷するため、第1グリーンシート側及びこれに嵌めこんだ第2グリーンシート側のいずれの表面上にも印刷が可能である。しかも、第1グリーンシート側と第2グリーンシート側との境界をまたがって導体ペーストを印刷することも可能である。したがって、異材質複合グリーンシート11における第2グリーンシートの嵌めこみ位置に関係なく、自由に配線層や電極のパターンを印刷できる。
導体ペーストは、Ag、Ag-Pd合金、Cu、Ni等の各種導電性金属や合金からなる導電材料と上述した有機ビヒクルとを混練して調製される。有機ビヒクルの含有量は、特に限定されず、通常の含有量、例えば、バインダは1〜5重量%、溶剤は10〜50重量%とすればよい。また、各ペースト中には必要に応じて各種分散剤、可塑剤等から選択される添加物が含有されても良い。
その後、異材質複合グリーンシート11から支持体2を剥がし取る(不図示)。
以上の工程により、異材質複合グリーンシートが形成される。次に異材質複合グリーンシートを複数重ねて積層方向に本加圧してグリーンシート積層体を成形する。このとき、異材質複合グリーンシートのほか、第1グリーンシートや第2グリーンシートを混ぜてグリーンシート積層体としても良い。本加圧の圧力は、特に限定されないが好ましくは40〜100MPaであり、その加熱温度は35〜80℃である。
その後に脱バインダ処理及び焼成処理され、図2に示す焼成後の多層セラミック基板100が得られる。図2は、本実施形態に係る多層セラミック基板の一形態を示す概略断面図である。
焼成温度は、グリーンシートの材質などにより決定され特に限定されないが、一般的には、850〜1000℃である。また、焼成雰囲気は、導体ペースト中の導電材の種類に応じて適宜決定すればよいが、導電材としてCu、Ni、Cu合金、Ni合金等の卑金属を用いる場合には、還元雰囲気とすることが好ましく、焼成雰囲気の酸素分圧を、好ましくは10−10〜10−3Paとし、より好ましくは10−7〜10−3Paとする。焼成時の酸索分圧が低すぎると内部電極の導電材が異常焼結を起こして途切れてしまう傾向にあり、酸素分圧が高すぎると内部電極が酸化される傾向にある。
その後に、多層セラミック基板100の表面に回路パターン38や端子33を印刷する。なお、回路パターンの印刷は、多層セラミック基板100を焼成する前に行っても良い。
多層セラミック基板100は、基板内に誘電体層31やこれと異なる誘電体層35を所望の位置、大きさに形成することが可能であり、各セラミック層の主面方向への電気的な接続39も容易に形成できる。図2において、各セラミック層の主面方向への電気的な接続39は外電極層36を含み、一体的に印刷されたものである。また、従来どおり導電性スルーホール34の形成も容易である。
本実施形態に係る多層セラミック基板の製造方法では、厚さが5μm以上50μm未満の第1グリーンシートを使用してそれとほぼ同じ厚さである異材質複合グリーンシートを形成し、その異材質複合グリーンシートを1つ以上含ませて、グリーンシート積層体を焼成する場合が含まれる。このとき、グリーンシートは焼成により、厚さ方向で60〜72%、おおよそ三分の二の厚さに収縮する。すなわち厚さが5μm以上50μm未満の異材質複合グリーンシートは、焼成によって厚さが3.3μm以上33.3μm未満の異材質複合セラミック層となり、上下のセラミック層同士と焼結される。したがって、この多層セラミック基板は、3.3μm以上33.3μm未満の薄い異材質複合セラミック層を1層以上有している。なお、基板主面方向の収縮率は、80〜90%である。ここで、本実施形態に係る多層セラミック基板の製造方法により得られた基板は、用途に応じて例えば3.3μm以上13.3μm未満、13.3〜26.7μm或いは26.7μmを超えて33.3μm未満とする場合が含まれる。各層の厚みを異なるように設定しても良く、3.3μm以上33.3μm未満のうち、例えば3.3μm以上13.3μm未満、13.3〜26.7μm又は26.7μmを超えて33.3μm未満と薄厚化した各層を多層セラミック基板のうちの一つの層として含ませても良い。本実施形態に係る多層セラミック基板の製造方法により得られた基板は、3.3μm以上33.3μm未満の異材質複合セラミック層のほか、厚さが33.3μm以上163μm以下の層若しくは163μmを越える厚さの層を有していても良い。この厚い層には、異材質複合グリーンシートの焼成層、第1グリーンシートのみの焼成層及び/又は第2グリーンシートのみの焼成層が含まれる。
3.3μm以上33.3μm未満の薄層基板を含む多層セラミック基板は、本実施形態に係る多層セラミック基板の製造方法のように、薄い異材質複合グリーンシートを安定して作製出来てはじめて作製しうるものである。そして本実施形態に係る多層セラミック基板では、異材質複合セラミック層の界面のうち、第1セラミック基板と第2セラミック基板との境界をまたがる部分に導体層を有することで、回路設計の自由度を向上させている。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
図3に多層セラミック基板内に積層型コンデンサを形成したときの断面概略図を示した。このように多層セラミック基板200内に積層型コンデンサを形成する場合には次のプロセスを行なう。すなわちグリーンシート積層体を形成したときに、第2グリーンシート同士が積層方向の上下で重なる部分を有するように各第1グリーンシートの抜き取り孔位置を合わせてそれぞれのグリーンシートを形成する。この抜き取り孔に嵌め込まれた第2グリーンシートの表面に導体ペーストを印刷する。これによって、多層セラミック基板200としたときに第2グリーンシートの焼成層22同士の層間に内部導体層24が介在される。また外電極層23を形成しておく。これにより多層セラミック基板200内に積層型コンデンサが形成できる。なお、内部電極層24は、異材質複合グリーンシートにおける第2グリーンシートの嵌めこみ位置に関係なく、自由に配線層や電極のパターンを印刷できるため、内部電極層同士の電気的接続は容易である。
図4は、本実施形態に係るグリーンシート積層体の構造例を示す図である。例えば、図1で示した実施形態は、図4(a)で示したように第1グリーンシート50と同一厚さの第2グリーンシート51を挿入した場合である。これに対して、図4(b)に示したように、第2グリーンシート52a,52bの厚さをそれぞれ第1グリーンシート50の厚さの2分の1として2枚重ねで仮スタックし、その層間に内部導体層37を設けたものを第1グリーンシートに挿入しても良い。或いは図4(c)に示したように、第2グリーンシート53a,53b,53cの厚さをそれぞれ第1グリーンシート50の厚さ2枚分の3分の1として3枚重ねで仮スタックし、その層間に内部導体層37a,37bを設けたものを第1グリーンシートに挿入しても良い。第2グリーンシートを4枚以上重ねてそれよりも少ない枚数の第1グリーンシートに挿入する場合も同様にする。なお、図4(b)(c)では、第2グリーンシート52a,52b又は第2グリーンシート53a,53b,53cの厚さはそれぞれ均等としたが、相互に異なっていても良い。
(実施例1)
図1に示したプロセスにしたがって、焼成後、誘電率εが7.3となる組成(SiO−B−A1−MgO−CaO−SrO)の第1グリーンシートと、焼成後、誘電率εが21.1となる組成(SiO−A1−La−B−BaO−TiO−Bi−Nd−SrO)の第2グリーンシートを使って、異材質複合グリーンシートを作製した。異材質複合グリーンシートの厚さは、240μm、120μm、60μm、30μm、10μmのものをそれぞれ30シート作製した。挿入した第2グリーンシートの大きさを3mm角の角形とし、1シート内に、42個の第2グリーンシートを均等に配列するように挿入した。図1(9)のステップにおいて、挿入した第2グリーンシートの脱落率を評価した。すなわち、各厚さの30枚の異材質複合グリーンシートに挿入した1260個の第2グリーンシートの挿入部分の脱落率である。一方、第1グリーンシートを支持体に載せずに図1に示したプロセスと同様のプロセスを行なった場合を比較例1とした。比較例1においても異材質複合グリーンシートの厚さは、240μm、120μm、60μm、30μm、10μmのものをそれぞれ30シート作製し、各厚さの30枚の異材質複合グリーンシートに挿入した1260個の第2グリーンシートの挿入部分の脱落率を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0004475076
実施例では、シート厚みが例えば240μmと厚くても、或いは例えば10μmと薄くても、打ち抜き孔のない支持体上で工程が進むため、脱落率が0%であった。したがって、歩留まり良く、高精度な異材質複合グリーンシートが作製出来ることがわかる。これに対して、比較例では、支持体がないため、シート厚みが例えば120μmであっても脱落率が6.0%ある。そして、シート厚みが例えば60μmであれば脱落率が28.8%と、歩留まりを考慮すると、経済上、異材質複合グリーンシートは作製できないと判断できる。さらに、シート厚みが例えば30μmであれば、事実上、異材質複合グリーンシートは作製できず、シート厚みが例えば10μmであれば、第2グリーンシートが挿入できなかった。したがって、シート厚みが例えば60μm以下の薄い場合に、支持体を常に使う工程を有する実施例1の優位性が示された。
(実施例2)
図3に示すコンデンサ素子を有する多層セラミック基板を形成し、静電容量とIRを測定した。なお、第2グリーンシートを嵌めこんだ第1グリーンシートの厚さは30μmであり、第2グリーンシートを嵌めこんでいない第1グリーンシートの厚さは60μmとした。第1グリーンシートの焼成層21は、焼成後、誘電率εが5.9となる組成(BaO−A1−SiO−B)とし、第2グリーンシートの焼成層22は、焼成後、誘電率εが72.3となる組成(BaO−Nd−TiO−B−CaO−ZnO)とした。第1グリーンシートに嵌めこんだ第2グリーンシートの焼成後の寸法は2.57mm×2.57mm×20μmとし、内部電極24の大きさは1.71mm×1.71mmとした。第2グリーンシートを嵌めこんでいない第1グリーンシートは、焼成後の厚さが40μmであった。外電極は23である。これを実施例2とした。焼成後の多層セラミック基板の厚さは220μmであった。
実施例2について、容量測定周波数1kHz、測定温度25℃、IR測定印加電圧を10Vとしてコンデンサ容量と絶縁抵抗との関係を図5に示した。測定器はHP社製PRECISION LCR METER、型番:4284Aを用いた。図5を参照すると、10Ω以上の絶縁抵抗値を有しており、一定品質以上の特性を有していた。
本実施形態で使用する異材質複合グリーンシートの製造プロセスを示す概略図を示した。 本実施形態に係る多層セラミック基板の一形態を示す概略断面図を示した。 焼成した多層セラミック基板内に積層型コンデンサが形成されているときの断面概略図を示した。 本実施形態に係るグリーンシート積層体の構造例を示す図であり、(a)は第1グリーンシートと同一厚みの第2グリーンシートを挿入した場合、(b)は一層の第1グリーンシートに二層の仮スタックした第2グリーンシートを挿入した場合、(c)は二層の第1グリーンシートに三層の仮スタックした第2グリーンシートを挿入した場合、を示す。 実施例2について、容量測定周波数1kHz、測定温度25℃、IR測定印加電圧を10Vとしたときのコンデンサ容量と絶縁抵抗との関係を示した。
符号の説明
1,50,第1グリーンシート
2,9,支持体
3,第1グリーンシートの所定部分
4,凸金型
5,凹金型
6,パンチャー(切り込み加工・挿入加工機)
10,51,52a,52b,53a,53b,53c,第2グリーンシート
11,異材質複合グリーンシート
12,第1グリーンシートの所定部分の抜き取り孔
13,挿入された第2グリーンシート部分
14,異材質境界部
15,ビアホール
16,導体層
17,ビア
18 異材質複合グリーンシート(導体ペースト印刷後)
21,30 第1グリーンシートの焼成層
22,31,35 第2グリーンシートの焼成層
23,36 導体層(外電極層)
24,37 内部導体層
31,誘電体層
32 配線層
33,端子
34,スルーホール
35,誘電体層
37,37a,37b,内部導体層
38,回路パターン
39,電気的な接続
60,切り込み若しくはクラック
100,200,多層セラミック基板

Claims (10)

  1. シート状の支持体の表面に密着させた第1グリーンシートを、該第1グリーンシート側が凹金型に向き、前記支持体側が凸金型に向くように、パンチャーにセットし、前記凸金型が前記支持体を打ち抜かないように前記パンチャーを作動させて前記第1グリーンシートの所定部分の周縁に切り込み若しくはクラックを入れ、同時に前記凹金型側から吸引して前記第1グリーンシートの所定部分を除去する工程と、
    前記第1グリーンシートに第2グリーンシートを重ねて仮接着する工程と、
    前記第1グリーンシートの所定部分の抜き取り孔に、前記第2グリーンシートを挿入し、前記シート状の支持体に載せた状態で異材質複合グリーンシートを形成する工程と、
    前記第1グリーンシートの表面に仮接着された前記第2グリーンシートを剥がす工程と、
    前記異材質複合グリーンシートを加圧して異材質境界部の隙間をなくす工程と、
    前記異材質複合グリーンシートを少なくとも1枚含むグリーンシート積層体を成形する工程と、
    前記グリーンシート積層体を焼成する工程と、を有することを特徴とする多層セラミック基板の製造方法。
  2. 前記第1グリーンシートは、厚さが5μm以上50μm未満であることを特徴とする請求項1記載の多層セラミック基板の製造方法。
  3. 前記第2グリーンシートとして、2層以上に仮スタックし層間に内部導体層を介在させたグリーンシートを使用することを特徴とする請求項1又は2記載の多層セラミック基板の製造方法。
  4. 前記第1グリーンシート又は前記第2グリーンシートのいずれか一方若しくはその両方にビアホールを形成する工程を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の多層セラミック基板の製造方法。
  5. 前記異材質複合グリーンシートに導体ペーストを印刷する工程を有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の多層セラミック基板の製造方法。
  6. 前記異材質複合グリーンシートに導体ペーストを印刷する工程において、前記第1グリーンシートと前記第2グリーンシートとの境界をまたがって導体ペーストを印刷することを特徴とする請求項5記載の多層セラミック基板の製造方法。
  7. 前記グリーンシート積層体を形成したときに、前記第2グリーンシート同士が積層方向の上下で重なる部分を有するように前記第1グリーンシートの所定部分をあわせ、該所定部分に挿入された前記第2グリーンシートの表面に導体ペーストを印刷し、前記第2グリーンシート同士の層間に内部導体層を介在させたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の多層セラミック基板の製造方法。
  8. 前記第1グリーンシートと前記第2グリーンシートとは、焼成後に誘電率が異なる材料で形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の多層セラミック基板の製造方法。
  9. 前記第1グリーンシートと前記第2グリーンシートとは、厚みが同じであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の多層セラミック基板の製造方法。
  10. 前記第1グリーンシートと前記第2グリーンシートとは、同程度のプレス圧縮率、及び焼成時に同程度の焼成縮率と熱膨張係数を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の多層セラミック基板の製造方法。
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