JP6018402B2 - 4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法 - Google Patents

4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6018402B2
JP6018402B2 JP2012097208A JP2012097208A JP6018402B2 JP 6018402 B2 JP6018402 B2 JP 6018402B2 JP 2012097208 A JP2012097208 A JP 2012097208A JP 2012097208 A JP2012097208 A JP 2012097208A JP 6018402 B2 JP6018402 B2 JP 6018402B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
butanediol
hydroxybutyl acrylate
acrylate
extraction
hydrocarbon compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012097208A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013224278A (ja
Inventor
田中 幸夫
幸夫 田中
康平 岡村
康平 岡村
豊幸 杉浦
豊幸 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Organic Chemicals Ind.,Ltd.
Original Assignee
Osaka Organic Chemicals Ind.,Ltd.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Organic Chemicals Ind.,Ltd. filed Critical Osaka Organic Chemicals Ind.,Ltd.
Priority to JP2012097208A priority Critical patent/JP6018402B2/ja
Priority to CN201380019941.3A priority patent/CN104220413B/zh
Priority to EP13778712.3A priority patent/EP2860170B1/en
Priority to PCT/JP2013/061460 priority patent/WO2013157597A1/ja
Publication of JP2013224278A publication Critical patent/JP2013224278A/ja
Priority to US14/516,979 priority patent/US9670129B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6018402B2 publication Critical patent/JP6018402B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

本発明は、4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、自動車用塗料、建材用塗料、電子材料用コーティング剤、感光性樹脂組成物などの原料として有用な4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法に関する。
4−ヒドロキシブチルアクリレートを製造する方法として、硫酸、パラトルエンスルホン酸などの触媒を用いて1,4−ブタンジオールとアクリル酸とを脱水エステル化反応させることによって4−ヒドロキシブチルアクリレートを製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、前記方法には、副反応物の生成量が多く、さらに触媒として酸が使用されているため、煩雑な中和工程を必要とするとともに、中和によって生成した多量の塩が廃棄物となるという欠点がある。
そこで、前記方法が有する技術的課題を解決する方法として、触媒としてジスタノキサンまたはスタノキサンを用いて1,4−ブタンジオールとアクリル酸メチルとをエステル交換反応させることによって4−ヒドロキシブチルアクリレートを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2〜4参照)。しかし、触媒として用いられるジスタノキサンおよびスタノキサンは、いずれも高価であり、しかも工業的に入手することが困難である。
また、エステル交換触媒としてジブチル錫酸化物(ジ−n−ブチルすず酸化物)などのアルキルスズオキシドを用いることが知られている(例えば、特許文献5参照)。当該アルキルスズオキシドは、その使用量が少量であっても触媒活性に優れており、比較的安価であることから、魅力のある触媒である。
しかし、1,4−ブタンジオールとアクリル酸メチルとをエステル交換反応させることによって4−ヒドロキシブチルアクリレートを調製する際に、エステル交換触媒としてジオクチルスズオキシド(ジオクチル錫オキシド)などのアルキルスズオキシドを用いた場合、当該アルキルスズオキシドは、抽出操作による分離が困難である(例えば、特許文献2の段落[0079]参照)。このため、生成した4−ヒドロキシブチルアクリレートは、当該4−ヒドロキシブチルアクリレートに含まれているアルキルスズオキシドにより、式(I):
で表わされるように不均化反応を起こし、1,4−ブタンジオールジアクリレートが副生する。この副生した1,4−ブタンジオールジアクリレートは、4−ヒドロキシブチルアクリレートに近い沸点を有するうえに、触媒であるアルキルスズオキシドの存在下にあるため自己重合しやすく、さらにアクリレート基2個を有することから架橋反応も生じやすいため、副生した1,4−ブタンジオールジアクリレートを蒸留などの精製方法によって分離することが極めて困難であるとされている。
独国特許第1518572号明細書 特開平11−43466号公報 特開2003−155263号公報 特開2007−161636号公報 特公昭46−39848号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させることによって4−ヒドロキシブチルアクリレートを製造する際にエステル交換触媒としてアルキルスズオキシドを用いても1,4−ブタンジオールジアクリレートの副生量が少なく、4−ヒドロキシブチルアクリレートを効率よく製造することができる4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させることによって4−ヒドロキシブチルアクリレートを製造する方法であって、エステル交換触媒としてジアルキルスズオキシドを用い、当該ジアルキルスズオキシドの存在下で1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させ、生成した4−ヒドロキシブチルアクリレートを含有する反応混合物を15〜35℃の温度で抽出溶媒としてシクロヘキサンおよび水を用いて抽出し、得られたシクロヘキサン層および水層のうち水層を15〜65℃の温度で抽出溶媒として芳香族炭化水素化合物を用いて抽出し、得られた芳香族炭化水素化合物層および水層のうち芳香族炭化水素化合物層を回収することを特徴とする4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法に関する。
本発明の4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法によれば、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させることによって4−ヒドロキシブチルアクリレートを製造する際にエステル交換触媒としてアルキルスズオキシドを用いても1,4−ブタンジオールジアクリレートの副生量が少なく、4−ヒドロキシブチルアクリレートを効率よく製造することができるという優れた効果が奏される。
本発明の4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法は、前記したように、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させることによって4−ヒドロキシブチルアクリレートを製造する方法であり、エステル交換触媒としてジアルキルスズオキシドを用い、当該ジアルキルスズオキシドの存在下で1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させ、生成した4−ヒドロキシブチルアクリレートを含有する反応混合物を15〜35℃の温度で抽出溶媒として脂肪族または脂環式炭化水素化合物および水を用いて抽出し、得られた脂肪族または脂環式炭化水素化合物層および水層のうち水層を15〜65℃の温度で抽出溶媒として芳香族炭化水素化合物を用いて抽出し、得られた芳香族炭化水素化合物層および水層のうち芳香族炭化水素化合物層を回収することを特徴とする。
本発明においては、まず、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させる。
アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、式(II):
(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を示す)
で表わされるアクリル酸アルキルエステル、式(III):
(式中、nは1〜8の整数を示す)
で表わされるアクリル酸アルキルエステルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのアクリル酸アルキルエステルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
式(II)で表わされるアクリル酸アルキルエステルは、アルキル基の炭素数が1〜4であるアクリル酸アルキルエステルである。式(II)で表わされるアクリル酸アルキルエステルにおいて、R1は、炭素数1〜4のアルキル基である。式(II)で表わされるアクリル酸アルキルエステルの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチルなどが挙げられ、これらのアクリル酸アルキルエステルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。式(II)で表わされるアクリル酸アルキルエステルのなかでは、生成する4−ヒドロキシブチルアクリレートとアクリル酸アルキルエステルとを効率よく分離する観点から、アルキル基の炭素数が1〜3であるアクリル酸アルキルエステルが好ましく、アクリル酸メチルがより好ましい。
式(III)で表わされるアクリル酸アルキルエステルにおいて、nは、1〜8の整数であるが、好ましくは1〜6の整数、より好ましくは1〜4の整数、さらに好ましくは4である。
アクリル酸アルキルエステルのなかでは、生成する4−ヒドロキシブチルアクリレートとアクリル酸アルキルエステルとを効率よく分離する観点から、式(II)で表わされるアクリル酸アルキルエステルが好ましい。
1,4−ブタンジオール1モルあたりのアクリル酸アルキルエステルの量は、反応速度を高める観点から、好ましくは0.5モル以上であり、未反応のアクリル酸アルキルエステルの量を低減させる観点から、好ましくは5モル以下、より好ましくは3モル以下である。
本発明においては、エステル交換触媒としてジアルキルスズオキシドが用いられる。このようにエステル交換触媒としてジアルキルスズオキシドが用いられる点に本発明の特徴の1つがある。本発明では、触媒として触媒活性に優れているジアルキルスズオキシドが用いられているので、4−ヒドロキシブチルアクリレートを効率よく製造することができる。
ジアルキルスズオキシドとしては、例えば、ジブチルスズオキシド、ジオクチルスズオキシド、ジラウリルスズオキシドなどのアルキル基の炭素数が4〜18のジアルキルスズオキシドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみ限定されるものではない。これらのジアルキルスズオキシドは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのジアルキルスズオキシドのなかでは、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとのエステル交換反応を促進させる観点から、アルキル基の炭素数が4〜12のジアルキルスズオキシドが好ましく、アルキル基の炭素数が4〜8のジアルキルスズオキシドがより好ましく、ジブチルスズオキシドおよびジオクチルスズオキシドがさらに好ましく、ジオクチルスズオキシドがさらに一層好ましい。
アクリル酸アルキルエステル1モルあたりのジアルキルスズオキシドの量は、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとのエステル交換反応を促進させる観点から、好ましくは0.00001モル以上、より好ましくは0.0001モル以上であり、4−ヒドロキシブチルアクリレートの不均化反応を抑制する観点から、好ましくは0.01モル以下、より好ましくは0.005モル以下である。
なお、4−ヒドロキシブチルアクリレートの不均化反応は、前記式(I)で表わされるように、4−ヒドロキシブチルアクリレートが1,4−ブタンジオールジアクリレートと1,4−ブタンジオールに変化する反応である。
1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとを反応させる際には、アクリル酸アルキルエステルが重合することを抑制する観点から、重合防止剤の存在下で1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとを反応させることが好ましい。
重合防止剤としては、例えば、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アセトアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシルなどのN−オキシラジカル系化合物;パラメトキシフェノール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−N,N−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、4−tert−ブチルカテコール、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)などのフェノール系化合物;メトキノン、ハイドロキノン、2,5−ジtert−ブチルハイドロキノン、2,6−ジtert−ブチルハイドロキノン、ベンゾキノンなどのキノン系化合物;ジメチルジチオカルバミン酸銅などのジアルキルジチオカルバミン酸銅;塩化第一銅、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、フェニル−β−ナフチルアミン,N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミンなどのアミン化合物;1,4−ジヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどのヒドロキシアミン系化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合禁止剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アクリル酸アルキルエステル100質量部あたりの重合防止剤の量は、アクリル酸アルキルエステルの重合を抑制する観点から、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.005質量部以上、さらに好ましくは0.01質量部以上であり、4−ヒドロキシブチルアクリレートの純度を高める観点から、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは1質量部以下である。
なお、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させる際には、有機溶媒を用いることができる。
有機溶媒は、エステル交換反応の反応系内で1,4−ブタンジオールおよびアクリル酸アルキルエステルに対して不活性な有機溶媒であることが好ましい。好適な有機溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素化合物、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素化合物、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素化合物、テトラヒドロフランなどのエーテル化合物、ジクロロメタン、1,1−ジクロロエタンなどの有機塩素化合物、ニトロベンゼンなどの芳香族ニトロ化合物、トリエチルホスフェートなどの有機リン化合物、ジメチルスルホキシドなどの有機硫黄化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
有機溶媒の量は、特に限定されないが、通常、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとの合計量100質量部あたり5〜200質量部程度であればよい。
1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとのエステル交換反応を行なう際の反応温度は、反応速度を高める観点から、好ましくは30℃以上、より好ましくは50℃以上であり、生成する4−ヒドロキシブチルアクリレートの重合を防止する観点から、好ましくは150℃以下である。
1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとのエステル交換反応を行なう際の雰囲気は、アクリル酸アルキルエステルの重合を防止する観点から酸素を含有する雰囲気であることが好ましく、安全性を高める観点から酸素濃度が5体積%〜大気濃度のガスであることが好ましい。また、その雰囲気の圧力は、通常、大気圧であればよいが、加圧または減圧であってもよい。例えば、その雰囲気の圧力を減圧させた場合には、還流温度を低下させることができるので、副反応を抑制することができるという利点がある。
1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとのエステル交換反応を行なう際の反応時間は、1,4−ブタンジオールおよびアクリル酸アルキルエステルの量、反応温度などによって異なるので一概には決定することができないことから、通常、エステル交換反応が完了するまでの時間が選択される。エステル交換反応の終点は、例えば、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィーなどによって確認することができる。
1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとのエステル交換反応は、例えば、精留塔、流動床、固定床、反応蒸留塔などを用いて行なうことかできるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。また、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとのエステル交換反応は、流通式および回分式のいずれの方式によって行なってもよい。
1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとのエステル交換反応の進行とともにアルコールが副生する。副生するアルコールは、通常、反応を進行させるために反応系外に除去することが好ましい。副生するアルコールは、例えば、アクリル酸エステルまたは適当な溶媒との共沸混合物として反応系外に除去することができる。
1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとのエステル交換反応後、生成した反応混合物から、反応に使用した有機溶媒、未反応のアクリル酸エステルおよびアルコールを留去することにより、目的化合物であるヒドロキシブチルアルコールを回収することができる。反応混合物からの未反応のアクリル酸エステルおよびアルコールの除去は、蒸留または抽出処理によって行なうことができる。
本発明においては、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させることによって生成した4−ヒドロキシブチルアクリレートを含有する反応混合物を15〜35℃の温度で抽出溶媒として脂肪族または脂環式炭化水素化合物および水を用いて抽出する点にも本発明の特徴の1つがある。本発明では、抽出溶媒として脂肪族または脂環式炭化水素化合物および水が用いられ、前記反応混合物の抽出操作が特定温度で行なわれるので、エステル交換触媒としてアルキルスズオキシドが用いられているにもかかわらず、1,4−ブタンジオールジアクリレートの副生量が少なく、4−ヒドロキシブチルアクリレートを効率よく製造することができる。
本明細書において、脂肪族または脂環式炭化水素化合物は、脂肪族炭化水素化合物または脂環式炭化水素化合物を意味する。本明細書では、便宜上、脂肪族または脂環式炭化水素化合物と記載されているが、脂肪族炭化水素化合物および脂環式炭化水素化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。
脂肪族炭化水素化合物としては、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、イソヘキサン、イソオクタン、イソデカンなどの炭素数が6〜12の脂肪族炭化水素化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの脂肪族炭化水素化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
脂環式炭化水素化合物としては、例えば、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどの炭素数が6〜12の脂環式炭化水素化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの脂環式炭化水素化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記反応混合物100mL(ミリリットル)あたりの脂肪族または脂環式炭化水素化合物の量は、1,4−ブタンジオールジアクリレートを効率よく除去する観点から、好ましくは50mL以上、より好ましくは100mL以上、さらに好ましくは150mL以上であり、4−ヒドロキシブチルアクリレートを効率よく抽出する観点から、好ましくは300mL以下、より好ましくは250mL以下、さらに好ましくは200mL以下である。また、前記反応混合物100mLあたりの水の量は、4−ヒドロキシブチルアクリレートを効率よく抽出する観点から、好ましくは20mL以上、より好ましくは30mL以上、さらに好ましくは40mL以上であり、1,4−ブタンジオールジアクリレートを効率よく除去する観点から、好ましくは100mL以下、より好ましくは90mL以下、さらに好ましくは80mL以下である。
前記反応混合物からの4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出は、前記反応混合物に脂肪族または脂環式炭化水素化合物および水を供給することによって行なうことができる。なお、前記反応混合物からの4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出は、前記反応混合物と脂肪族または脂環式炭化水素化合物と水とを均一な組成となるように混合した後、静置することにより、行なうことが好ましい。
前記反応混合物から4−ヒドロキシブチルアクリレートを抽出する際の抽出温度は、4−ヒドロキシブチルアクリレートを効率よく抽出するとともに1,4−ブタンジオールジアクリレートを効率よく除去する観点から、15℃以上、好ましくは20℃以上であり、エステル交換触媒として用いられるアルキルスズオキシドを効率よく除去する観点から、35℃以下、好ましくは30℃以下である。
以上のようにして前記反応混合物に脂肪族または脂環式炭化水素化合物および水を供給し、前記反応混合物と脂肪族または脂環式炭化水素化合物と水とを混合し、抽出温度を所定の温度に調整し、静置することにより、水層と脂肪族または脂環式炭化水素化合物層とに分離する。4−ヒドロキシブチルアクリレートおよび1,4−ブタンジオールは、主として水層に抽出され、1,4−ブタンジオールジアクリレート、アクリル酸アルキルエステルおよびアルキルスズオキシドは、主として脂肪族または脂環式炭化水素化合物層に抽出される。
前記脂肪族または脂環式炭化水素化合物層に含まれているアルキルスズオキシドは、回収することにより、エステル交換触媒として再利用することができる。エステル交換触媒として再利用する際には、回収されたアルキルスズオキシドは、触媒活性を維持する観点から、エステル交換反応を行なう系内の含水率が1000ppm以下となるように調整した後に用いることが好ましい。
また、前記脂肪族または脂環式炭化水素化合物層に含まれている1,4−ブタンジオールジアクリレートは、回収することにより、例えば、架橋剤などとして用いることができる。
次に、前記脂肪族または脂環式炭化水素化合物層および前記水層のうち、水層を回収し、当該水層に含まれている1,4−ブタンジオールを除去するために、当該水層を15〜65℃の温度で抽出溶媒として芳香族炭化水素化合物を用いて抽出し、得られた芳香族炭化水素化合物層および水層のうち芳香族炭化水素化合物層を回収する。
本発明においては、前記水層を15〜65℃の温度で抽出溶媒として芳香族炭化水素化合物を用いて抽出する点にも本発明の特徴の1つがある。本発明では、抽出溶媒として芳香族炭化水素化合物が用いられ、前記水層の抽出操作が特定温度で行なわれるので、4−ヒドロキシブチルアクリレートを効率よく製造することができる。
芳香族炭化水素化合物としては、例えば、トルエン、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの芳香族炭化水素化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記水層100mLあたりの芳香族炭化水素化合物の量は、4−ヒドロキシブチルアクリレートを効率よく抽出する観点から、好ましくは100mL以上、より好ましくは150mL以上、さらに好ましくは200mL以上であり、1,4−ブタンジオールを効率よく除去する観点から、好ましくは500mL以下、より好ましくは450mL以下、さらに好ましくは400mL以下である。
前記水層からの4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出は、前記水層に芳香族炭化水素化合物を供給することによって行なうことができる。なお、前記水層からの4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出は、前記水層と芳香族炭化水素化合物とを均一な組成となるように混合した後、静置することにより、行なうことが好ましい。
前記水層から4−ヒドロキシブチルアクリレートを抽出する際の抽出温度は、4−ヒドロキシブチルアクリレートを効率よく抽出する観点から、15℃以上であり、抽出溶媒として用いられる芳香族炭化水素化合物の飛散を抑制する観点から、65℃以下、好ましくは60℃以下である。
以上のようにして抽出溶媒として芳香族炭化水素化合物を前記水層に供給し、水層と芳香族炭化水素化合物とを混合し、抽出温度を所定温度に調整し、静置することにより、水層と芳香族炭化水素化合物層とに分離する。4−ヒドロキシブチルアクリレートは、主として芳香族炭化水素化合物層に抽出され、1,4−ブタンジオールは、主として水層に抽出される。
前記水層に含まれている1,4−ブタンジオールは、回収することにより、例えば、4−ヒドロキシブチルアクリレートなどの原料などとして再利用することができる。
前記芳香族炭化水素化合物層に含まれている4−ヒドロキシブチルアクリレートは、そのままの状態で、すなわち芳香族炭化水素化合物を溶媒として用いて当該芳香族炭化水素化合物の溶液として用いることができるほか、当該芳香族炭化水素化合物層から芳香族炭化水素化合物を除去した後に用いてもよい。
以上のようにして回収された4−ヒドロキシブチルアクリレートは、必要により、蒸留精製、洗浄などにより、高純度化させてもよい。例えば、4−ヒドロキシブチルアクリレートに1,4−ブタンジオールが含まれている場合、当該1,4−ブタンジオールは、水酸基を2個有することから、ポリイソシアネート化合物などの多官能化合物と反応し、架橋構造を形成するおそれがある。したがって、架橋構造を形成するのに適さない用途に4−ヒドロキシブチルアクリレートが用いられる場合には、水などを用いて4−ヒドロキシブチルアクリレートを洗浄することが好ましい。この場合、4−ヒドロキシブチルアクリレートに含まれている1,4−ブタンジオールの架橋反応を十分に抑制するためには、4−ヒドロキシブチルアクリレートにおける1,4−ブタンジオールの含有率が0.1質量%以下となるまで4−ヒドロキシブチルアクリレートを洗浄することが好ましい。
以上のようにして本発明の製造方法によって得られた4−ヒドロキシブチルアクリレートは、例えば、自動車用塗料、建材用塗料、電子材料用コーティング剤、感光性樹脂組成物などの原料として有用である。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
2L容のガラス製の4口フラスコにオールダショウ20段、還流冷却器および空気導入管を取り付け、当該フラスコ内に1,4−ブタンジオール676g(7.5モル)、アクリル酸メチル430.5g(5.0モル)、シクロヘキサン101gおよび重合防止剤としてフェノチアジン0.72gを仕込んだ後、ジオクチルスズオキシド3.62gを添加し、酸素ガスを7体積%含有する窒素ガスを20mL/分の流量で吹き込みながら1,4−ブタンジオールとアクリル酸メチルとを85℃の温度で10時間反応させた。
生成したメタノールとシクロヘキサンとの共沸混合物をデカンター内に入れた後、水50mLをデカンター内に連続添加し、分離したメタノール水溶液をデカンターから除去しながらメタノールの留出がほとんどなくなるまで1,4−ブタンジオールとアクリル酸メチルとを85℃の温度で反応させた。
1,4−ブタンジオールとアクリル酸メチルとの反応終了後、得られた反応液を88℃に加熱し、未反応のアクリル酸メチルをシクロヘキサンとの共沸によって留去することにより、反応混合物1220gを得た。
第1抽出操作として、脈動型連続抽出塔(25mmφ×1.4m充填塔)全体の温度を20℃に維持しながら、当該連続抽出塔の上部から前記で得られた反応混合物1220gを40mL/hrの流量で供給するとともに純水を23.6mL/hrの流量で供給し、当該連続抽出塔の下部からシクロヘキサンを70.2mL/hrの流量で24時間かけて供給し、連続抽出することにより、副生した1,4−ブタンジオールジアクリレートを含むシクロヘキサン層と、生成した4−ヒドロキシブチルアクリレートおよび未反応の1,4−ブタンジオールを含む水層を得た。
前記で得られた水層に含まれている1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、第1抽出操作により、前記反応混合物からシクロヘキサン層への1,4−ブタンジオールジアクリレートの除去率が98.58%であることが確認された。
次に、第2抽出操作として、脈動型連続抽出塔(25mmφ×1.4m充填塔)全体の温度を20℃に維持しながら、前記で得られた水層1200mLを連続抽出塔の上部から30mL/hrの流量で供給し、連続抽出塔の下部から抽出溶媒としてトルエンを100mL/hrの流量で24時間かけて供給した。その結果、4−ヒドロキシブチルアクリレートを含むトルエン層と1,4−ブタンジオールを含む水層とを得た。
前記第1抽出操作で抽出された水層からトルエン層への4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率は86.3%であった。
次に、前記で得られたトルエン層を85℃に加熱しながら7時間かけて280hPaから20hPaまで減圧させて濃縮したところ、得られた濃縮物における1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率は0.61質量%であった。
実施例2
実施例1において、第1抽出操作及び第2抽出操作を行なう際の脈動型連続抽出塔全体の温度を20℃から30℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行なった。
前記操作を行なう際に、第1抽出操作で抽出された水層に含まれている1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、前記反応混合物からシクロヘキサン層への1,4−ブタンジオールジアクリレートの除去率が98.89%であることが確認された。
また、第2抽出操作により、第1抽出操作で抽出された水層からトルエン層への4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率をガスクロマトグラフィーで分析したところ、4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率は89.32%であった。
次に、前記で得られたトルエン層を85℃に加熱しながら7時間かけて280hPaから20hPaまで減圧させて濃縮したところ、得られた濃縮物における1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率は、1.26質量%であった。
実施例3
実施例1において、第1抽出操作及び第2抽出操作を行なう際の脈動型連続抽出塔全体の温度を20℃から35℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行なった。
前記操作を行なう際に、第1抽出操作で抽出された水層に含まれている1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、前記反応混合物からシクロヘキサン層への1,4−ブタンジオールジアクリレートの除去率が98.93%であることが確認された。
また、第2抽出操作により、第1抽出操作で抽出された水層からトルエン層への4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率をガスクロマトグラフィーで分析したところ、4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率は90.46%であった。
次に、前記で得られたトルエン層を85℃に加熱しながら7時間かけて280hPaから20hPaまで減圧させて濃縮したところ、得られた濃縮物における1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率は、1.94質量%であった。
比較例1
実施例1において、第1抽出操作及び第2抽出操作を行なう際の脈動型連続抽出塔全体の温度を20℃から40℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行なった。
前記操作を行なう際に、第1抽出操作で抽出された水層に含まれている1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、前記反応混合物からシクロヘキサン層への1,4−ブタンジオールジアクリレートの除去率が98.94%であることが確認された。
また、第2抽出操作により、第1抽出操作で抽出された水層からトルエン層への4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率をガスクロマトグラフィーで分析したところ、4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率は91.62%であった。
次に、前記で得られたトルエン層を85℃に加熱しながら7時間かけて280hPaから20hPaまで減圧させて濃縮したところ、得られた濃縮物における1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率は、3.60質量%であった。
比較例2
実施例1において、第1抽出操作及び第2抽出操作を行なう際の脈動型連続抽出塔全体の温度を20℃から50℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行なった。
前記操作を行なう際に、第1抽出操作で抽出された水層に含まれている1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、前記反応混合物からシクロヘキサン層への1,4−ブタンジオールジアクリレートの除去率が98.94%であることが確認された。
また、第2抽出操作により、第1抽出操作で抽出された水層からトルエン層への4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率をガスクロマトグラフィーで分析したところ、4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率は92.86%であった。
次に、前記で得られたトルエン層を85℃に加熱しながら7時間かけて280hPaから20hPaまで減圧させて濃縮したところ、得られた濃縮物における1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率は、4.04質量%であった。
比較例3
実施例1において、第1抽出操作及び第2抽出操作を行なう際の脈動型連続抽出塔全体の温度を20℃から60℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行なった。
前記操作を行なう際に、第1抽出操作で抽出された水層に含まれている1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、前記反応混合物からシクロヘキサン層への1,4−ブタンジオールジアクリレートの除去率が98.94%であることが確認された。
また、第2抽出操作により、第1抽出操作で抽出された水層からトルエン層への4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率をガスクロマトグラフィーで分析したところ、4−ヒドロキシブチルアクリレートの抽出率は94.45%であった。
次に、前記で得られたトルエン層を85℃に加熱しながら7時間かけて280hPaから20hPaまで減圧させて濃縮したところ、得られた濃縮物における1,4−ブタンジオールジアクリレートの含有率は、4.77質量%であった。
以上の結果から、各実施例では、抽出溶媒として脂肪族または脂環式炭化水素化合物が用いられ、第1抽出操作の際の抽出温度が所定温度の範囲内にあることから、各比較例と対比して、1,4−ブタンジオールジアクリレートの残存量を大幅に低減させることができることがわかる。
また、各実施例では、第2抽出操作の際に抽出溶媒として芳香族炭化水素化合物が用いられ、抽出温度が所定温度に調整されていることから、4−ヒドロキシブチルアクリレートを90%以上の抽出率で安定して抽出させることができることがわかる。
したがって、各実施例の4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法によれば、1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させることによって4−ヒドロキシブチルアクリレートを製造する際にエステル交換触媒としてアルキルスズオキシドが用いられているので4−ヒドロキシブチルアクリレートを効率よく製造することができ、当該アルキルスズオキシドが用いられているにもかかわらず1,4−ブタンジオールジアクリレートの副生量を低減させることができることがわかる。
実験例
各実施例の第1抽出操作で得られたシクロヘキサン層(ジオクチルスズオキシド含有)と第2抽出操作で得られた水層(1,4−ブタンジオール含有)とをそれぞれ濃縮し、得られた濃縮液を用い、さらに1,4−ブタンジオールおよびアクリル酸メチルを用いて実施例1と同様の組成となるように各成分量を調整した後、実施例1と同様の操作を行なうことにより、4−ヒドロキシブチルアクリレートを調製した。その結果、1,4−ブタンジオールジアクリレートおよび1,4−ブタンジオールの含有率が低く、実施例1と同様の抽出率で4−ヒドロキシブチルアクリレートが得られることが確認された。
以上の結果から、各実施例の第1抽出操作で得られたシクロヘキサン層および第2抽出操作で得られた水層を再利用することができることから、廃棄の対象となる廃液の量を低減させることができるので、各実施例の4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法は、いずれも環境保護の面でも優れていることがわかる。

Claims (1)

  1. 1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させることによって4−ヒドロキシブチルアクリレートを製造する方法であって、エステル交換触媒としてジアルキルスズオキシドを用い、当該ジアルキルスズオキシドの存在下で1,4−ブタンジオールとアクリル酸アルキルエステルとをエステル交換反応させ、生成した4−ヒドロキシブチルアクリレートを含有する反応混合物を15〜35℃の温度で抽出溶媒としてシクロヘキサンおよび水を用いて抽出し、得られたシクロヘキサン層および水層のうち水層を15〜65℃の温度で抽出溶媒として芳香族炭化水素化合物を用いて抽出し、得られた芳香族炭化水素化合物層および水層のうち芳香族炭化水素化合物層を回収することを特徴とする4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法。
JP2012097208A 2012-04-21 2012-04-21 4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法 Active JP6018402B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012097208A JP6018402B2 (ja) 2012-04-21 2012-04-21 4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法
CN201380019941.3A CN104220413B (zh) 2012-04-21 2013-04-18 丙烯酸-4-羟丁酯的制造方法
EP13778712.3A EP2860170B1 (en) 2012-04-21 2013-04-18 Process for preparing 4-hydroxybutyl acrylate
PCT/JP2013/061460 WO2013157597A1 (ja) 2012-04-21 2013-04-18 4-ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法
US14/516,979 US9670129B2 (en) 2012-04-21 2014-10-17 Process for preparing 4-hydroxybutyl acrylate

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012097208A JP6018402B2 (ja) 2012-04-21 2012-04-21 4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013224278A JP2013224278A (ja) 2013-10-31
JP6018402B2 true JP6018402B2 (ja) 2016-11-02

Family

ID=49594614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012097208A Active JP6018402B2 (ja) 2012-04-21 2012-04-21 4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6018402B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6039281B2 (ja) * 2012-07-13 2016-12-07 大阪有機化学工業株式会社 4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4401132A1 (de) * 1994-01-17 1995-07-20 Roehm Gmbh Verfahren zur Umesterung von (Meth)acrylsäureestern
JP4042212B2 (ja) * 1997-05-30 2008-02-06 三菱化学株式会社 ヒドロキシアルキルモノアクリレートの製造方法
JP2000063371A (ja) * 1998-08-12 2000-02-29 Osaka Organic Chem Ind Ltd オキセタン環含有(メタ)アクリル酸エステルの製法
JP4196454B2 (ja) * 1998-11-30 2008-12-17 日本化成株式会社 ヒドロキシアルキルアクリレートの製造方法
JP2003155263A (ja) * 2001-11-16 2003-05-27 Nippon Kasei Chem Co Ltd 4−ヒドロキシブチルアクリレート
JP2011126836A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Toagosei Co Ltd (メタ)アクリル酸エステルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013224278A (ja) 2013-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5582032B2 (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
WO2010016493A1 (ja) (メタ)アクリル酸無水物の製造方法及び保存方法、並びに(メタ)アクリル酸エステルの製造方法
KR20120018362A (ko) N,n-다이알킬아미노에틸 (메트)아크릴레이트의 제조
WO2013157597A1 (ja) 4-ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法
JP6008600B2 (ja) 4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法
JP4520310B2 (ja) (メタ)アクリル酸n−アルキルアミノアルキルエステルの製造方法
JP6018402B2 (ja) 4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法
JP6039281B2 (ja) 4−ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法
JP2003342268A (ja) エポキシ基末端(メタ)アクリレートの製造方法
JP2004529203A (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2009523145A (ja) (メタ)アクリレートの精製法
JP5981763B2 (ja) 4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートの製造方法
JP5516090B2 (ja) ヒドロキシアルキル(メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2009029809A (ja) アミノ安息香酸エステルの製造方法
JP2008106019A (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造法
JP6159538B2 (ja) ヒドロキシアルキルアクリレートの製造方法
JP2003190819A (ja) エステル交換触媒の回収方法
JP5606132B2 (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
WO2010064514A1 (ja) ヒドロキシアルキル(メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2005194201A (ja) 4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートの製造法およびその製造装置
JP2004010551A (ja) ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法
JP5964180B2 (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP5709083B2 (ja) エポキシ基末端(メタ)アクリレートの製造方法
JP2005015398A (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2006290850A (ja) (メタ)アルキル酸モルホリノアルキル類の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160920

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160930

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6018402

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250