JP5983570B2 - 車両側部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ロッカの前端部周りの車両側部構造に関する。
車両が、フロントサイドメンバよりも車幅方向外側部分で衝突体と前面衝突(所謂微小ラップ衝突)した場合には、車両後方側へ移動した前輪がフロントピラー及びロッカの前端部に当たり、フロントピラーが車両後方側へ倒れ込もうとする。
これに対して、下記特許文献1に記載された車両の側部車体構造では、フロントピラーにおける下端部の内側に第1補強部材(ガセット)が設けられている。このため、微小ラップ衝突時におけるフロントピラーの倒れ込みが抑制される。なお、関連する車両側部構造として、例えば下記特許文献2や下記特許文献3に記載されたものがある。
特開2013−001226号公報 特開平11−342869号公報 特開平10−059218号公報
しかしながら、上記車両の側部車体構造では、フロントピラーが車両後方側へ倒れ込むと、第1補強部材にモーメントが生じて、第1補強部材の後端部における下端部からロッカに車両下方側への荷重が入力される。このため、第1補強部材からロッカに入力される荷重が集中して、ロッカの折れ曲がり(断面崩れ)が生じる可能性がある。
本発明は、上記事実を考慮し、微小ラップ衝突時におけるフロントピラーの倒れ込みを抑制しつつ、ロッカの変形を抑制できる車両側部構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の車両側部構造は、車両下部の車幅方向両側において車両前後方向に延びると共に、側壁部と上下壁部とを有するロッカアウタリインフォースメント及びロッカインナパネルで閉断面を構成するロッカと、前記ロッカの前端部から車両上方側へ延びるフロントピラーと、前記フロントピラーの下端部に設けられ、板厚方向を車幅方向にして配置され且つ前記フロントピラーと接合された本体壁部及び前記本体壁部の下端部において車幅方向内側へ屈曲され且つ前記ロッカアウタリインフォースメントの前記上壁部の上面に接合された底壁部を含んで構成されたガセットと、を備えている。
請求項1に記載の車両側部構造では、車両下部の車幅方向両側にロッカが設けられており、ロッカは車両前後方向に延びている。また、ロッカは、ロッカアウタリインフォースメント及びロッカインナパネルで閉断面を構成しており、ロッカアウタリインフォースメントは側壁部と上下壁部とを有している。さらに、ロッカの前端部からフロントピラーが車両上方側へ延びている。
ところで、車両の微小ラップ衝突時には、前輪が車両後方側へ移動してロッカの前端部及びフロントピラーに当たる。そして、前輪がフロントピラーに当たると、フロントピラーが車両後方側へ倒れ込もうとする。これにより、車両左側において微小ラップ衝突した場合には、車両左側から見て時計回りのモーメント(車両右側において微小ラップ衝突した場合には、車両右側から見て反時計回りのモーメント)がフロントピラーに生じる。
ここで、フロントピラーの下端部には、ガセットが設けられている。このガセットは、板厚方向を車幅方向にして配置された本体壁部と、本体壁部の下端部において車幅方向内側へ屈曲された底壁部と、を含んで構成されている。そして、本体壁部はフロントピラーと接合されており、底壁部はロッカアウタリインフォースメントの上壁部の上面に接合されている。
これにより、微小ラップ衝突時にフロントピラーが車両後方側へ倒れ込もうとすると、上述したモーメントによってガセットの底壁部からロッカアウタリインフォースメントの上壁部に車両下方側への荷重(モーメント荷重)が作用する。このとき、ロッカアウタリインフォースメントの上壁部がガセットの底壁部を車両下方側から支えているため、フロントピラー40の車両後方側への倒れ込みが抑制される。
また、ロッカアウタリインフォースメントは、ガセットの底壁部から入力される荷重を面で受けるため、ロッカアウタリインフォースメントに入力される荷重が分散されて、ロッカアウタリインフォースメントにおける荷重の集中を抑制できる。これにより、ロッカの折れ曲がり(断面崩れ)を抑制できる。
さらに、ガセットの底壁部は、本体壁部の下端部において車幅方向内側へ屈曲されているため、ガセットには、底壁部と本体壁部との境界部分の稜線が車両前後方向に延在されている。これにより、フロントピラーに入力された車両後方側への衝突荷重が当該稜線を伝って車両後方側へ伝達される。その結果、車両前後方向のロッカの座屈を抑制できる。
以上により、車両の微小ラップ衝突時におけるフロントピラーの倒れ込みを抑制しつつ、ロッカの変形を抑制できる。
請求項2に記載の車両側部構造は、請求項1に記載の車両側部構造において、前記ガセットの前記底壁部が、車両正面視で車幅方向外側へ向かうに従い車両下方側へ傾斜されている。
請求項2に記載の車両側部構造では、正面視でガセットの底壁部が車幅方向外側へ向かうに従い車両下方側へ傾斜されているため、ガセットの本体壁部と底壁部との成す角度が鋭角に設定される。このため、ガセットの底壁部からロッカアウタリインフォースメントの上壁部へ入力される車両下方側への荷重が、ガセットの底壁部の傾斜方向にも作用する。つまり、当該荷重が、ガセットの底壁部とロッカアウタリインフォースメントの上壁部との重合部分をガセットの底壁部の傾斜方向にせん断する方向にも作用する。これにより、ガセットの底壁部が仮に水平に配置された場合に比べて、ロッカの折れ曲がり(断面崩れ)を抑制できる。
また、上述したように、ガセットでは、本体壁部と底壁部との成す角度が鋭角に設定される。このため、本体壁部と底壁部との成す角度を仮に直角に設定した場合に比べて、本体壁部と底壁部との境界部分の稜線によって伝達される荷重を大きくできる。これにより、ガセット(フロントピラー)に入力された車両後方側への衝突荷重を効率よく車両後方側へ伝達できる。その結果、車両前後方向のロッカの座屈を一層抑制できる。
請求項3に記載の車両側部構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両側部構造において、前記ガセットにおける前記本体壁部の車幅方向外側面と、前記ロッカアウタリインフォースメントにおける前記側壁部の車幅方向外側面と、が面一を成すように配置されている。
請求項3に記載の車両側部構造では、ガセットからロッカアウタリインフォースメントへ入力される車両下方側への荷重がロッカアウタリインフォースメントの側壁部に効率よく伝達される。その結果、当該荷重がロッカアウタリインフォースメントの側壁部を伝って下壁部にも伝達されるため、フロントピラーの倒れ込みを一層抑制できる。しかも、側壁部は、正面視で車両上下方向に延びている。このため、車両下方側への荷重に対して曲げ剛性の高い側壁部で当該荷重を受けることができる。これにより、ロッカの折れ曲がりをより一層抑制できる。
請求項4に記載の車両側部構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両側部構造において、前記ロッカにおける前端部の内側には、前記ロッカアウタリインフォースメントを補強する前側補強部材が設けられ、前記前側補強部材が、前記ロッカアウタリインフォースメントの前記上壁部と共に、前記ガセットの前記底壁部の後端部を支持している。
請求項4に記載の車両側部構造では、前側補強部材がロッカアウタリインフォースメントの上壁部と共にガセットの底壁部の後端部を支持している。これにより、ロッカの前端部における折れ曲がりを効果的に抑制することができる。
すなわち、上述したように、微小ラップ衝突時にフロントピラーが車両後方側へ倒れ込もうとすると、車両左側から見て時計回りのモーメント(車両右側から見て反時計回りのモーメント)がガセットに作用する。このため、ガセットの底壁部からロッカアウタリインフォースメントの上壁部に作用する荷重(モーメント荷重)が、車両後方側へ向かうに従い大きくなる。これに対して、請求項4に記載の発明では、ロッカアウタリインフォースメントの上壁部と共に、前側補強部材がガセットの底壁部の後端部を支持している。このため、ロッカアウタリインフォースメントの上壁部に入力される大きな荷重を前側補強部材によっても受けることができる。これにより、ロッカの前端部における折れ曲がりを効果的に抑制することができる。
請求項5に記載の車両側部構造は、請求項4に記載の車両側部構造において、前記フロントピラーの下端部には、ドア開口部の角部を構成するコーナー部が形成されると共に、前記コーナー部の終端部には、前記フロントピラーと前記ロッカとを接合するための接合領域が設定されており、前記ロッカの内側には、前記前側補強部材の車両後方側の位置において、前記ロッカアウタリインフォースメントを補強する後側補強部材が設けられ、前記後側補強部材が、前記接合領域に対して車両下方側に配置されている。
請求項5に記載の車両側部構造では、ロッカの内側に後側補強部材が設けられている。そして、後側補強部材は、ドア開口部のコーナー部の終端部に設定された、フロントピラーとロッカとを接合するための接合領域に対して、車両下方側に配置されている。これにより、微小ラップ衝突時におけるロッカの折れ曲がり位置を、フロントピラーのコーナー部の終端部よりも車両後方側の位置に設定できる。その結果、微小ラップ衝突時におけるフロントピラーの車両後方側への後退量を低減させることができる。
すなわち、ガセット及び前側補強部材によってフロントピラー及びロッカが補強された場合では、上記コーナー部の終端部に大きなモーメントが生じるようになる。これに対して、請求項5に記載の発明では、コーナー部の終端部に設定された、フロントピラーとロッカとが接合される接合領域に対して、車両下方側に後側補強部材が配置されているため、コーナー部の終端部が後側補強部材によって支持されるようになる。このため、上記モーメントによるモーメント荷重を後側補強部材によって受けることができる。これにより、コーナー部の終端部における折れ曲がりが抑制されて、ロッカの折れ曲がり位置がコーナー部の終端部よりも車両後方側の位置に設定される。その結果、微小ラップ衝突時におけるフロントピラーの車両後方側への後退量を低減させることができる。
請求項6に記載の車両側部構造は、請求項5に記載の車両側部構造において、前記接合領域において、前記ロッカと前記フロントピラーとが接合された部分が接合部とされ、前記後側補強部材が当該接合部よりも車両後方側に配置されている。
請求項6に記載の車両側部構造では、後側補強部材が、接合領域における接合部よりも車両後方側に配置されているため、フロントピラーのコーナー部の終端部に生じるモーメント荷重を、接合部によっても後側補強部材へ伝達できる。これにより、コーナー部の終端部における折れ曲がりを効果的に抑制できる。
請求項7に記載の車両側部構造は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両側部構造において、前記ガセットの前記本体壁部の後端部には、車両後方側への荷重に対して変形の起点となる脆弱部が形成されている。
請求項7に記載の車両側部構造では、微小ラップ衝突時に車両後方側への衝突荷重がガセットに作用すると、ガセットが脆弱部を起点として車両後方側へ倒れ込むように変形する。このため、ガセットに入力された衝突荷重がガセットの変形によって吸収されるため、ロッカアウタリインフォースメントに入力されるモーメント荷重を低減できる。
請求項8に記載の車両側部構造は、請求項4〜請求項6の何れか1項に記載の車両側部構造において、前記前側補強部材が前記ロッカアウタリインフォースメントの前記上壁部と前記下壁部とを連結している。
請求項8に記載の車両側部構造では、前側補強部材が、ロッカアウタリインフォースメントの上壁部と下壁部とを連結しているため、前側補強部材によってロッカアウタリインフォースメントの上壁部と下壁部とを車両上下方向に支持できる。これにより、ロッカの前端部における折れ曲がりを一層抑制できる。
請求項9に記載の車両側部構造は、請求項4〜請求項6、請求項8の何れか1に記載の車両側部構造において、前記前側補強部材は、車両前後方向に並ぶ一対のバルク部材によって構成され、前記ガセットの前記底壁部の後端部が側面視で一対の前記バルク部材の間に配置されている。
請求項9に記載の車両側部構造では、前側補強部材は、車両前後方向に並ぶ一対のバルク部材によって構成されており、ガセットの底壁部の後端部が、側面視で一対のバルク部材の間に配置されている。つまり、一対のバルク部材によってガセットの底壁部の後端部が支持されている。このため、例えば、車両前後方向に亘ってガセットを連続的に支持するように前側補強部材を構成する場合に比べて、車両の軽量化を図ることができる。また、例えば、一対のバルク部材の間にガセットとロッカアウタリインフォースメントの上壁部との接合部がある場合には、この接合部を避けて前側補強部材を配置できる。
請求項10に記載の車両側部構造は、請求項6に記載の車両側部構造において、前記接合領域の前記接合部が側面視で前記前側補強部材と前記後側補強部材との間に配置されている。
請求項10に記載の車両側部構造では、コーナー部の終端部に設定された接合領域の接合部が、側面視で前側補強部材と後側補強部材との間に配置されている。このため、例えば、車両前後方向に亘ってガセット及びコーナー部を連続的に支持するように前側補強部材と後側補強部材を構成する場合に比べて、車両の軽量化を図ることができる。また、例えば、前側補強部材と後側補強部材との間に他の部材等がある場合に、これを避けて後側補強部材を配置できる。
請求項11に記載の車両側部構造は、請求項5、請求項6、請求項10の何れか1項に記載の車両側部構造において、前記前側補強部材又は前記後側補強部材には、車両後方側へ延びる上側フランジ部及び下側フランジ部が形成され、前記上側フランジ部及び前記下側フランジ部が、前記ロッカアウタリインフォースメントの前記上壁部及び前記下壁部に接合されている。
請求項11に記載の車両側部構造では、前側補強部材又は後側補強部材に、車両後方側へ延びる上側フランジ部及び下側フランジ部が形成されている。このため、ロッカアウタリインフォースメントに作用するモーメントに抗するように上側フランジ部及び下側フランジ部が配置される。これにより、ロッカの折れ曲がりを抑制する点において、前側補強部材又は後側補強部材の形状を有効な形状にできる。
請求項12に記載の車両側部構造は、請求項5、請求項6、請求項10、請求項11の何れか1項に記載の車両側部構造において、前記前側補強部材及び前記後側補強部材と前記ロッカアウタリインフォースメントの上壁部との間には、車両前後方向に延びる上側補強部材が設けられている。
請求項12に記載の車両側部構造では、前側補強部材及び後側補強部材とロッカアウタリインフォースメントの上壁部との間には、上側補強部材が設けられており、上側補強部材は車両前後方向に延びている。これにより、上側補強部材によって前側補強部材と後側補強部材とを連結できる。また、ロッカアウタリインフォースメントの上壁部が上側補強部材によっても補強される。これにより、ロッカの前端部における曲げ剛性を高くすることができる。
請求項13に記載の車両側部構造は、請求項12に記載の車両側部構造において、前記上側補強部材は、板厚方向を車両上下方向にした長尺板状に形成され、前記上側補強部材の車幅方向両端部の少なくとも一方には、車両下方側へ屈曲された屈曲部が形成されている。
請求項13に記載の車両側部構造では、上側補強部材の車幅方向両端部の少なくとも一方に、車両下方側へ屈曲された屈曲部が形成されているため、上側補強部材の曲げ剛性を高くすることができる。その結果、ロッカの前端部における曲げ剛性を一層高くすることができる。
請求項1に記載の車両側部構造によれば、車両の微小ラップ衝突時におけるフロントピラーの倒れ込みを抑制しつつ、ロッカの変形を抑制できる。
請求項2に記載の車両側部構造によれば、ロッカの変形を一層抑制できる。
請求項3に記載の車両側部構造によれば、フロントピラーの倒れ込みを一層抑制しつつ、ロッカの変形をより一層抑制できる。
請求項4に記載の車両側部構造によれば、ロッカの前端部における変形を効果的に抑制することができる。
請求項5に記載の車両側部構造によれば、微小ラップ衝突時におけるフロントピラーの車両後方側への後退量を低減させることができる。
請求項6に記載の車両側部構造によれば、コーナー部の終端部におけるロッカの変形を効果的に抑制できる。
請求項7に記載の車両側部構造によれば、ロッカアウタリインフォースメントに入力されるモーメント荷重を低減できる。
請求項8に記載の車両側部構造によれば、ロッカの前端部における変形を一層抑制できる。
請求項9に記載の車両側部構造によれば、車両の軽量化を図ることができ、一対のバルク部材の配置自由度を向上できる。
請求項10に記載の車両側部構造によれば、車両の軽量化を図ることができ、前側補強部材と後側補強部材の配置自由度を向上できる。
請求項11に記載の車両側部構造によれば、ロッカの折れ曲がりを抑制する点において、前側補強部材又は後側補強部材の形状を有効な形状にできる。
請求項12に記載の車両側部構造によれば、ロッカの前端部における曲げ剛性を高くすることができる。
請求項13に記載の車両側部構造によれば、ロッカの前端部における曲げ剛性を一層高くすることができる。
本実施の形態に係る車両側部構造が適用された車両のロッカの前端部及びフロントピラーの下端部を示す車幅方向内側から見た模式的な一部分解斜視図である。 図1に示されるロッカの前端部及びフロントピラーの下端部を車幅方向外側から見た模式的な側面図である。 図2に示されるロッカを車両前方側から見た拡大断面図(図2の3−3線断面図)である。 図2に示されるフロントピラーを車両上方側から見た拡大断面図(図2の4−4線断面図)である。 図2に示されるロッカの前端部及びフロントピラーの下端部を車幅方向外側から見た拡大側面図である。 図1に示されるガセットを拡大して示す車幅方向内側から見た模式的な斜視図である。 図2に示されるロッカアウタリインフォースメント及びガセットを車両後方側から見た拡大断面図(図2の7−7線位置における断面図)である。 図1に示される第1バルク部材、第2バルク部材、及び第3バルク部材を拡大して示す車幅方向内側から見た模式的な斜視図である。 (A)〜(C)は微小ラップ衝突時におけるフロントピラーの下端部及びロッカ前端部の状態を時系列に示した車幅方向内側から見た模式図である。(A)は、微小ラップ衝突の初期段階におけるフロントピラーの下端部及びロッカ前端部の状態を示す模式図であり、(B)は、(A)の状態からさらに時間が経過したときのフロントピラーの下端部及びロッカ前端部の状態を示す模式図である。(C)は、(B)の状態からさらに時間が経過したときのフロントピラーの下端部及びロッカ前端部の状態を示す車幅方向内側から見た模式図である
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る車両側部構造Sが適用された車両(自動車)10について説明する。なお、図面に適宜示される矢印FRは車両前方を示し、矢印LHは車両左方(車幅方向一側)を示し、矢印UPは車両上方を示している。また、車両側部構造Sは、車両10の前輪12よりも車両後方側の部位に適用されており、車幅方向において左右対称に構成されている。このため、車両10の車両左側部分について説明して、車両10の車両右側部分についての説明は省略する。
図2には、車両側部構造Sが適用された車両10における車両左側部分が側面図にて示されている。車両10は、車両10の車幅方向両側下部において車両前後方向に延びるロッカ20と、ロッカ20の前端部から車両上方側へ延びるフロントピラー40と、を含んで構成されている。このロッカ20及びフロントピラー40は、車体骨格を成す閉断面状の部材であり、図示しないルーフサイドレール及びセンタピラーと共に乗員乗降用のドア開口部14を形成している。
図1及び図3に示されるように、ロッカ20は、ロッカアウタリインフォースメント(以下、「ロッカアウタRF」という)22を備えている。ロッカアウタRF22は、車両前後方向を長手方向とする長尺状に形成されると共に、正面視で車幅方向内側へ開口した断面ハット形状を成している。具体的には、図3に示されるように、ロッカアウタRF22は、板厚方向を車幅方向にした側壁部22Aと、側壁部22Aの車両上下端から車幅方向内側へ延出された上壁部22B及び下壁部22Cと、上壁部22Bの車幅方向内端から車両上方側へ張り出されたフランジ22Dと、下壁部22Cの車幅方向内端から車両下方側へ張り出されたフランジ22Eと、を含んで構成されている。さらに、上壁部22Bは、正面視で車幅方向外側へ向かうに従い車両下方側へ傾斜されている。
また、ロッカアウタRF22の車幅方向内側には、ロッカインナパネル24が設けられている。このロッカインナパネル24は、板厚方向を車幅方向にして配置され、ロッカアウタRF22のフランジ22D,22Eにスポット溶接等によって接合されている。これにより、ロッカアウタRF22とロッカインナパネル24とによって閉断面が形成されている。
さらに、ロッカアウタRF22の車両幅外側には、サイドアウタパネル26が設けられている。このサイドアウタパネル26は、ロッカ20及びフロントピラー40の外壁を構成する大型プレス部品とされている。そして、サイドアウタパネル26におけるロッカ20を構成する部分が、ロッカアウタ部28とされており、ロッカアウタ部28は、車両前方側から見て断面略逆L字形を成している。具体的には、ロッカアウタ部28は、ロッカアウタRF22の側壁部22Aにスポット溶接等によって接合された側壁部28Aと、側壁部28Aの上端から車幅方向内側へ延出された上壁部28Bと、を含んで構成されている。また、上壁部28Bの車幅方向内側端部には、車両上方側へ屈曲されたフランジ28Cが形成されている。そして、ロッカアウタRF22のフランジ22Dが、ロッカアウタ部28のフランジ28C及びロッカインナパネル24によって挟み込まれた状態でスポット溶接等によって接合されている。
さらに、ロッカアウタRF22の内面には、内側ロッカリインフォースメント(以下、「内側ロッカRF」という)30が設けられている。内側ロッカRF30は、車両前方から見て車幅方向内側へ開口した断面略U字状に形成されている。具体的には、内側ロッカRF30は、ロッカアウタRF22の側壁部22Aの内面と接合された側壁部30Aと、側壁部30Aの車両上下端から車幅方向内側へ延出された上壁部30B及び下壁部30Cとを有している。また、内側ロッカRF30の前端部には、前壁部30D(図1参照)が一体に形成されており、前壁部30Dは、側壁部30Aの前端から車幅方向内側へ延出されている。
一方、図2に示されるように、サイドアウタパネル26は、フロントピラー40の車幅方向外側部分を構成するフロントピラーアウタ部42を有している。図4に示されるように、フロントピラーアウタ部42は、平面視で車幅方向内側へ開口した断面ハット形状に形成されており、これにより、フロントピラーアウタ部42の開口部には、車幅方向内側端から車両前後方向に延出された一対のフランジ42A,42Bが形成されている。
また、図2に示されるように、フロントピラーアウタ部42における後壁部42Cの下端部は、車両下方側へ向かうに従い車両後方側へ曲線状に傾斜されて、ロッカアウタ部28の上壁部28Bに滑らかに接続されている。これにより、フロントピラー40の下端部には、ドア開口部14の前下の角部を構成するコーナー部44が形成されており、コーナー部44が側面視で車両前方側且つ車両下方側へ凹となる円弧状に形成されている。つまり、フロントピラーアウタ部42の車両後方側のフランジ42Aが、コーナー部44に沿って湾曲されると共に、車両後方側へ延びて、ロッカアウタ部28のフランジ28Cと接続されている。また、フランジ42Aには、複数の切欠部46が形成されており、切欠部46の間の部分が接合フランジ部48A〜48Cとされている。さらに、フロントピラー40のコーナー部44の終端部には、接合領域A(図5参照)が設定されている。この接合領域Aは、フロントピラー40のコーナー部44の終端44Aに対応する接合フランジ部48Bの前端から接合フランジ部48C(接合フランジ部48Bの車両後方側に隣接する接合ブランジ部)の前端までの領域とされている。
図1及び図4に示されるように、フロントピラーアウタ部42の車幅方向内側には、フロントピラーインナパネル50が設けられている。フロントピラーインナパネル50は、サイドアウタパネル26のフランジ42A,42Bとスポット溶接等によって接合されており、これにより、フロントピラー40が閉断面状に形成されている。また、フロントピラーインナパネル50の下端部は、ロッカ20の前端部まで延びて、ロッカアウタRF22の前端部の車幅方向内側に隣接して配置されている(図1参照)。
図4に示されるように、フロントピラー40の閉断面内には、フロントピラーアウタリインフォースメント(以下、「ピラーアウタRF」という)54が設けられている。ピラーアウタRF54は、平面視で車幅方向内側に開口した断面略U形状を成している。具体的には、ピラーアウタRF54は、板厚方向を車幅方向にして配置された側壁部54Aと、側壁部54Aの車両前後端から車幅方向内側へ延出された前壁部54B及び後壁部54Cと、を含んで構成されている。また、ピラーアウタRF54は、後壁部54Cの車幅方向内端から車両後方側へ張り出されたフランジ54Dを有している。このフランジ54Dは、フロントピラーアウタ部42とフロントピラーインナパネル50との間に挟まれて、スポット溶接等により接合されている。そして、フロントピラー40のコーナー部44では、前述したロッカアウタRF22のフランジ22D及びピラーアウタRF54のフランジ54Dが、フロントピラーインナパネル50とサイドアウタパネル26(ロッカアウタ部28及びフロントピラーアウタ部42)とによって挟み込まれて、スポット溶接等によって接合されている。そして、この接合された部分が接合部52,52Aとされている(図2参照)。なお、接合部では、接合領域Aの接合部に符号52Aを付して、接合領域A以外の接合部に符号52を付している。
また、ピラーアウタRF54の内側には、ヒンジリインフォースメント(以下、「ヒンジRF」という)56が設けられている。ヒンジRF56は、平面視で車幅方向内側へ開口した断面略U字状を成している。具体的には、ヒンジRF56は、板厚方向を車幅方向にした側壁部56Aと、側壁部56Aの車両前後端から車幅方向内側へ延出された前壁部56B及び後壁部56Cとを有している。そして、前壁部56B及び後壁部56Cが、ピラーアウタRF54の前壁部54B及び後壁部54Cの内面に、スポット溶接等によって接合されている。また、前壁部56Bの下端部は、ピラーアウタRF54の前壁部54B及び内側ロッカRF30の前壁部30Dに挟み込まれて、スポット溶接等によって接合されている。さらに、後壁部56Cの下端部は、コーナー部44に沿うように側面視で車両下方側へ向かうに従い車両後方側へ湾曲されている。なお、フロントピラーアウタ部42とフロントピラーインナパネル50の板厚は略等しく、ピラーアウタRF54の板厚、さらにはヒンジRF56の板厚が順に厚く設定されている。
次に本発明の要部であるガセット60と、「上側補強部材」としてのパッチ70と、「前側補強部材」及び「バルク部材」としての第1バルク部材72及び第2バルク部材74と、「後側補強部材」として第3バルク部材76と、について説明する。
図1に示されるように、ガセット60は、ロッカアウタRF22の前端部の車両上方側で且つヒンジRF56の内側に設けられている。すなわち、ガセット60はフロントピラー40の下端部に設けられている。図6に示されるように、ガセット60は、側面視で略台形板状に形成された本体壁部60Aを備えており、本体壁部60Aは板厚方向を車幅方向にして配置されている。本体壁部60Aには、一対のガセット側接合部62が形成されており、ガセット側接合部62は、本体壁部60Aから車幅方向外側へ突出されると共に、側面視で略円形状に形成されている。そして、本体壁部60Aは、ガセット側接合部62の部位において、ヒンジRF56の側壁部56Aの内面にスポット溶接等によって接合されている。
さらに、本体壁部60Aの車幅方向外側面60AAが、ロッカアウタRF22の側壁部22Aの車幅方向外側面22AAと面一を成すように、本体壁部60Aの車幅方向の位置が設定されている(図7参照)。これにより、ガセット60(本体壁部60A)からロッカアウタRF22へ車両下方側への荷重が入力される場合には、当該荷重がロッカアウタRF22の側壁部22Aに効率よく伝達されるようになっている。すなわち、本発明における「本体壁部の車幅方向外側面と、ロッカアウタリインフォースメントにおける側壁部の車幅方向外側面と、が面一を成すように配置された」とは、本体壁部60Aの車幅方向外側面60AAと側壁部22Aの車幅方向外側面22AAとが同一面上に配置されている場合に限らず、上述したように、車両下方側への荷重が側壁部22Aに効率よく伝達されるように本体壁部60Aと側壁部22Aとが配置されている場合も含んでいる。
また、ガセット60の前端部には、前壁部60Bが形成されており、前壁部60Bは本体壁部60Aの前端から車幅方向内側へ延出されている。そして、前壁部60Bは、ヒンジRF56の前壁部56Bにスポット溶接等によって接合されている(図1参照)。
図7に示されるように、ガセット60の下端部には、底壁部60Cが形成されており、底壁部60Cは、本体壁部60Aの下端から車幅方向内側へ延出されている。また、底壁部60Cは、ロッカアウタRF22の上壁部22Bと平行に配置されると共に、正面視で車幅方向外側へ向かうに従い車両下方側へ傾斜されている。すなわち、正面視で、本体壁部60Aと底壁部60Cとの成す角度が鋭角に設定されている。そして、底壁部60Cは、ロッカアウタRF22の上壁部22B上に配置されて、上壁部22Bの上面にスポット溶接等によって接合されている。なお、ガセット60では、底壁部60Cの前端部と前壁部60Bの下端部とが接続されて、底壁部60Cと前壁部60Bとが一体に形成されている。また、図7では、便宜上、ガセット60の底壁部60CとロッカアウタRF22の上壁部22Bとを離間させて図示している。
図6に示されるように、本体壁部60Aの後端部は、ヒンジRF56の後壁部56Cの下端部に沿うように、側面視で車両下方側へ向かうに従い車両後方側へ曲線状に形成されている。さらに、ガセット60の後端部における上部には、後壁部60Dが一体に形成されており、後壁部60Dは本体壁部60Aの後端から車幅方向内側へ延出されている。また、後壁部60Dの上部は、平面視で略クランク状に屈曲されて車幅方向内側へ延びており、後壁部60Dが、ヒンジRF56の後壁部56Cにスポット溶接等によって接合されている。
さらに、本体壁部60Aの後端部には、「脆弱部」としての変形起点部64が形成されており、変形起点部64は、後壁部60Dの下端に隣接して配置されている。そして、変形起点部64は、後壁部60Dの下端から車両前方斜め下方側へ切れ込まれて、側面視で略車両後方斜め上方側へ開口した略U字形状に形成されると共に、本体壁部60Aの後端外周部に滑らかに接続されている。このため、車両左側から見て時計回りのモーメントが、ガセット60の前壁部60Bに作用した際には、ガセット60が変形起点部64を起点に変形するように構成されている。
ところで、上記モーメントがガセット60の前壁部60Bに作用した際には、ガセット60の底壁部60CからロッカアウタRF22の上壁部22Bに車両下方側への荷重が作用する。そして、この荷重は、底壁部60Cにおいて車両後方側へ向かうに従い大きくなる。また、上述したように、上記モーメントがガセット60の前壁部60Bに作用した際には、ガセット60が変形起点部64を起点に変形するように構成されているため、上記荷重が、主として底壁部60Cの後端部66(具体的には、底壁部60Cにおける変形起点部64から車両後方側の領域)からロッカアウタRF22の上壁部22Bに作用する。これにより、本発明における「ガセットの底壁部の後端部」とは、ロッカアウタRF22の上壁部22Bに対して上記荷重を主に作用させる底壁部60Cの車両後方側の領域をいう。
図1及び図3に示されるように、パッチ70は、ロッカアウタRF22の内側に設けられている。このパッチ70は、車両前後方向に延びる略長尺板状に形成されると共に、正面視で車両下方側へ開口した略U字形状を成している。具体的には、パッチ70は、頂壁部70Aと、頂壁部70Aの車幅方向両側端からそれぞれ車両下方側へ延出された「屈曲部」としての外側壁部70B及び内側壁部70Cを有しており、外側壁部70Bの上下寸法が内側壁部70Cの上下寸法よりも長く設定されている。そして、パッチ70の頂壁部70Aが、内側ロッカRF30の上壁部30Bを介して、ロッカアウタRF22の内面(下面)にスポット溶接等によって接合されている。また、パッチ70の前端部は、ガセット60の車両下方側に配置されており、パッチ70の後端部は、フロントピラー40のコーナー部44の終端44Aよりも車両後方側に配置されている。
図1及び図8に示されるように、第1バルク部材72は、ロッカアウタRF22内(ロッカ20の閉断面内)に設けられると共に、ガセット60の車両下方側に配置されている。この第1バルク部材72は、正面視で長手方向を車両上下方向とする略矩形板状に形成されて、板厚方向を車両前後方向にして配置されている。また、第1バルク部材72の上端部には、アッパフランジ部72Aが一体に形成されており、アッパフランジ部72Aは第1バルク部材72の上端から車両前方側へ延出されている。そして、パッチ70の頂壁部70Aが、アッパフランジ部72AとロッカアウタRF22の上壁部22Bとによって挟み込まれた状態で、アッパフランジ部72Aが、内側ロッカRF30の上壁部30Bを介して、ロッカアウタRF22の上壁部22Bの内面(下面)にスポット溶接等によって接合されている。
また、第1バルク部材72の下端部には、ロアフランジ部72Bが一体に形成されており、ロアフランジ部72Bは第1バルク部材72の下端から車両前方側へ延出されている。また、ロアフランジ部72Bの車幅方向中間部は、略クランク状に屈曲されて、ロアフランジ部72Bの車幅方向外側部分が、車両上方側へ隆起している。そして、内側ロッカRF30の下壁部30Cが、ロアフランジ部72Bの車幅方向外側部分とロッカアウタRF22の下壁部22Cとによって挟み込まれた状態で、ロアフランジ部72BがロッカアウタRF22の下壁部22Cの内面(上面)にスポット溶接等によって接合されている。
さらに、第1バルク部材72には、第1バルク部材72の車幅方向外側端から車両前方側へ延出された外側フランジ部72C及び第1バルク部材72の車幅方向内側端から車両前方側へ延出された内側フランジ部72Dが、一体に形成されている。この外側フランジ部72C及び内側フランジ部72Dは、それぞれアッパフランジ部72A及びロアフランジ部72Bを連結している。そして、外側フランジ部72Cは、内側ロッカRF30の側壁部30Aと若干の隙間を有して配置されている。また、内側フランジ部72Dの先端部(前端部)は、車幅方向内側へ屈曲されると共に、フロントピラーインナパネル50に対して若干の隙間を有して配置されている。
第2バルク部材74は、ロッカアウタRF22内(ロッカ20の閉断面内)に設けられると共に、第1バルク部材72の車両後方側に配置されている。この第2バルク部材74は、正面視で長手方向を車両上下方向とする略矩形板状に形成されて、板厚方向を車両前後方向にして配置されている。また、第2バルク部材74の上端部には、「上側フランジ部」としてのアッパフランジ部74Aが一体に形成されており、アッパフランジ部74Aは第2バルク部材74の上端から車両後方側へ延出されている。そして、パッチ70の頂壁部70Aが、アッパフランジ部74AとロッカアウタRF22の上壁部22Bとによって挟み込まれた状態で、アッパフランジ部74Aが、内側ロッカRF30の上壁部30Bを介して、ロッカアウタRF22の上壁部22Bの内面(下面)にスポット溶接等によって接合されている。
また、第2バルク部材74下端部には、「下側フランジ部」としてのロアフランジ部74Bが一体に形成されており、ロアフランジ部74Bは第2バルク部材74の下端から車両後方側へ延出されている。また、ロアフランジ部74Bの車幅方向中間部は、略クランク状に屈曲されて、ロアフランジ部74Bの車幅方向外側部分が、車両上方側へ隆起している。そして、内側ロッカRF30の下壁部30Cが、ロアフランジ部74Bの車幅方向外側部分とロッカアウタRF22の下壁部22Cとによって挟み込まれた状態で、ロアフランジ部74BがロッカアウタRF22の下壁部22Cの内面(上面)にスポット溶接等によって接合されている。
さらに、第2バルク部材74には、第2バルク部材74の車幅方向外側端から車両後方側へ延出された外側フランジ部74C及び第2バルク部材74の車幅方向内側端から車両後方側へ延出された内側フランジ部74Dが、一体に形成されている。この外側フランジ部74C及び内側フランジ部74Dは、それぞれアッパフランジ部74A及びロアフランジ部74Bを連結している。そして、外側フランジ部74Cは、内側ロッカRF30の側壁部30Aと若干の隙間を有して配置されている。また、内側フランジ部74Dの先端部(後端部)は、車幅方向内側へ屈曲されると共に、フロントピラーインナパネル50と若干の隙間を有して配置されている。さらに、外側フランジ部74Cの上下方向中間部には、車両後方側へ延びる突出片74Eが一体に形成されており、突出片74Eの後端部には、円形状の位置決孔75が貫通形成されている。この位置決孔75内には、内側ロッカRF30の側壁部30Aに形成された位置決ボス31A(図1参照)が挿入されており、内側ロッカRF30(ロッカアウタRF22)に対する第2バルク部材74の位置が決定するように構成されている。
そして、第1バルク部材72及び第2バルク部材74は、ガセット60の底壁部60Cにおける後端部66をロッカアウタRF22の上壁部22Bを介して支持するように配置されている。具体的には、側面視で、第1バルク部材72が、ガセット60の底壁部60Cにおける後端部66の車両下方側に配置され、第2バルク部材74が、当該後端部66の車両後方側に配置されている。これにより、第1バルク部材72と第2バルク部材74との間に底壁部60Cの後端部66が配置されて、後端部66が第1バルク部材72及び第2バルク部材74によっても支持されるようになっている(図2及び図5参照)。
第3バルク部材76は、ロッカアウタRF22内(ロッカ20の閉断面内)に設けられると共に、第2バルク部材74の車両後方側に配置されている。そして、第3バルク部材76は、第2バルク部材74と同様に構成されている。すなわち、第3バルク部材76は、正面視で長手方向を車両上下方向とする略矩形板状に形成されて、板厚方向を車両前後方向にして配置されている。また、第3バルク部材76の上端部には、「上側フランジ部」としてのアッパフランジ部76Aが一体に形成されており、アッパフランジ部76Aは第3バルク部材76の上端から車両後方側へ延出されている。そして、パッチ70の頂壁部70Aが、アッパフランジ部76AとロッカアウタRF22の上壁部22Bとによって挟み込まれた状態で、アッパフランジ部76Aが、内側ロッカRF30の上壁部30Bを介して、ロッカアウタRF22の上壁部22Bの内面(下面)にスポット溶接等によって接合されている。
また、第3バルク部材76下端部には、「下側フランジ部」としてのロアフランジ部76Bが一体に形成されており、ロアフランジ部76Bは第3バルク部材76の下端から車両後方側へ延出されている。また、ロアフランジ部76Bの車幅方向中間部は、略クランク状に屈曲されて、ロアフランジ部76Bの車幅方向外側部分が、車両上方側へ隆起している。そして、内側ロッカRF30の下壁部30Cが、ロアフランジ部76Bの車幅方向外側部分とロッカアウタRF22の下壁部22Cとによって挟み込まれた状態で、ロアフランジ部76BがロッカアウタRF22の下壁部22Cの内面(上面)にスポット溶接等によって接合されている。
さらに、第3バルク部材76には、第3バルク部材76の車幅方向外側端から車両後方側へ延出された外側フランジ部76C及び第3バルク部材76の車幅方向内側端から車両後方側へ延出された内側フランジ部76Dが、一体に形成されている。この外側フランジ部76C及び内側フランジ部76Dは、それぞれアッパフランジ部76A及びロアフランジ部76Bを連結している。そして、外側フランジ部76Cは、内側ロッカRF30の側壁部30Aと若干の隙間を有して配置されている。また、内側フランジ部76Dの先端部(後端部)は、車幅方向内側へ屈曲されると共に、フロントピラーインナパネル50と若干の隙間を有して配置されている。さらに、外側フランジ部76Cの上下方向中間部には、車両後方側へ延びる突出片76Eが一体に形成されており、突出片76Eの後端部には、円形状の位置決孔77が貫通形成されている。この位置決孔77内には、内側ロッカRF30の側壁部30Aに形成された位置決ボス31B(図1参照)が挿入されており、内側ロッカRF30(ロッカアウタRF22)に対する第3バルク部材76の位置が決定するように構成されている。
そして、図5に示されるように、第3バルク部材76は、フロントピラー40のコーナー部44の終端部に設定された接合領域Aの車両下方側に配置されている。換言すると、側面視で接合領域Aと第3バルク部材76とが車両上下方向にオーバーラップして配置されている。さらに、第3バルク部材76は、接合領域Aにおける接合部52Aに対して車両後方側に配置されている。
次に本実施の形態の作用及び効果について説明する。
上記のように構成された車両側部構造Sを備えた車両10が微小ラップ衝突した場合には、前輪12が、車両後方側へ移動して、ロッカ20の前端部及びフロントピラー40に当たる。前輪12がフロントピラー40に当たると、フロントピラー40が車両後方側へ倒れ込もうとして、車両左側から見て時計回りのモーメントがフロントピラー40に生じる。
ここで、フロントピラー40の下端部には、ガセット60が設けられている。そして、ガセット60の本体壁部60AがヒンジRF56(フロントピラー40)に接合されており、ガセット60の底壁部60CがロッカアウタRF22の上壁部22Bの上面に接合されている。
これにより、微小ラップ衝突時にフロントピラー40が車両後方側へ倒れ込もうとすると、上述したモーメントによってガセット60の底壁部60CからロッカアウタRF22の上壁部22Bに車両下方側への荷重(モーメント荷重)が作用する。このとき、ロッカアウタRF22の上壁部22Bがガセット60の底壁部60Cを車両下方側から支えているため、フロントピラー40の車両後方側への倒れ込みが抑制される。
また、ロッカアウタRF22は、ガセット60の底壁部60Cから入力される荷重を面で受けるため、ロッカアウタRF22に入力される荷重が分散されて、ロッカアウタRF22における荷重の集中を抑制できる。これにより、ロッカ20の折れ曲がり(断面崩れ)を抑制できる。
さらに、ガセット60の底壁部60Cは、本体壁部60Aの下端部において車幅方向内側へ屈曲されているため、ガセット60には、底壁部60Cと本体壁部60Aとの境界部分の稜線が車両前後方向に延在されている。これにより、フロントピラー40に入力された車両後方側への衝突荷重が当該稜線を伝って車両後方側へ伝達される。その結果、ロッカ20の座屈を抑制できる。
以上により、車両10の微小ラップ衝突時におけるフロントピラー40の後方側への倒れ込みを抑制でき、ロッカ20の変形を抑制できる。
また、ガセット60の底壁部60Cは、正面視で車幅方向外側へ向かうに従い車両下方側へ傾斜されている。すなわち、正面視で、本体壁部60Aと底壁部60Cとの成す角度が鋭角に設定されている。このため、ガセット60の底壁部60CからロッカアウタRF22の上壁部22Bへ入力される車両下方側への荷重が、ガセット60の底壁部60Cの傾斜方向にも作用する。つまり、当該荷重が、ガセット60の底壁部60CとロッカアウタRF22の上壁部22Bとの重合部分をガセット60の底壁部60Cの傾斜方向にせん断する方向にも作用する。これにより、ガセット60の底壁部60Cが仮に水平に配置された場合に比べて、ロッカ20の折れ曲がり(断面崩れ)を抑制できる。
また、上述したように、ガセット60では、本体壁部60Aと底壁部60Cとの成す角度が鋭角に設定される。このため、本体壁部60Aと底壁部60Cとの成す角度が仮に直角に設定された場合に比べて、本体壁部60Aと底壁部60Cとの境界部分の稜線によって伝達される荷重を大きくできる。これにより、ガセット60(フロントピラー40)に入力された車両後方側への衝突荷重を効率よく車両後方側へ伝達できる。その結果、ロッカ20の座屈変形を一層抑制できる。
さらに、本体壁部60Aの車幅方向外側面60AAが、ロッカアウタRF22の側壁部22Aの車幅方向外側面22AAと面一を成すように、本体壁部60Aの車幅方向の位置が設定されている。このため、ガセット60からロッカアウタRF22へ入力される車両下方側への荷重がロッカアウタRF22の側壁部22Aに効率よく伝達される。その結果、当該荷重が、側壁部22Aを伝って下壁部22Cにも伝達されるため、フロントピラー40の後方側への倒れ込みを一層抑制できる。しかも、側壁部22Aは、正面視で車両上下方向に延びている。このため、車両下方側への荷重に対して曲げ剛性の高い側壁部22Aによって、ガセット60からロッカアウタRF22へ入力される車両下方側への荷重を受けることができる。これにより、ロッカ20の折れ曲がりを一層抑制できる。
また、ロッカ20の前端部の内側(閉断面内)には、第1バルク部材72及び第2バルク部材74が設けられている。そして、第1バルク部材72及び第2バルク部材74が、ガセット60の車両下方側に配置されて、ロッカアウタRF22の上壁部22Bと共にガセット60の底壁部60Cの後端部66を支持している。これにより、ロッカ20の前端部における折れ曲がりを効果的に抑制することができる。
すなわち、上述したように、微小ラップ衝突時にフロントピラー40が車両後方側へ倒れ込もうとすると、車両左側から見て時計回りのモーメントがガセット60に作用する。このため、ガセット60の底壁部60CからロッカアウタRF22の上壁部22Bに作用する荷重(モーメント荷重)が、車両後方側へ向かうに従い大きくなる。これに対して、本実施の形態では、第1バルク部材72及び第2バルク部材74が、ロッカアウタRF22の上壁部22Bと共にガセット60の底壁部60Cの後端部66を支持している。このため、ロッカアウタRF22の上壁部22Bに入力される大きな荷重を第1バルク部材72及び第2バルク部材74によっても受けることができる。これにより、ロッカ20の前端部における折れ曲がりを効果的に抑制することができる。
さらに、ロッカ20の内側(閉断面内)に第3バルク部材76が設けられており、第3バルク部材76は、フロントピラー40のコーナー部44の終端部に設定された接合領域Aの車両下方側に配置されている。これにより、微小ラップ衝突時におけるロッカ20の折れ曲がり位置を、フロントピラー40のコーナー部44の終端部よりも車両後方側の位置に設定でき、微小ラップ衝突時におけるフロントピラー40の車両後方側への後退量を低減させることができる。
すなわち、上述したガセット60、第1バルク部材72、及び第2バルク部材74によってフロントピラー40及びロッカ20が補強された場合では、フロントピラー40のコーナー部44の終端部に大きなモーメントが生じるようになる。これに対して、本実施の形態では、コーナー部44の終端部に設定された接合領域Aの車両下方側に第3バルク部材76が配置されているため、コーナー部44の終端部が第3バルク部材76によって支持されるようになる。このため、上記モーメントによるモーメント荷重を第3バルク部材76によって受けることができる。これにより、車両10の微小ラップ衝突時では、ロッカ20及びフロントピラー40が、図9(A)に示される微小ラップ衝突の初期段階から図9(B)の状態に変化して、最終的に図9(C)の状態になる。したがって、図9(C)に示されるように、本実施の形態では、コーナー部44の終端部における折れ曲がりが抑制されて、ロッカ20の折れ曲がり位置がコーナー部44の終端部よりも車両後方側の位置に設定される。具体的には、ロッカ20の折れ曲がり位置が、パッチ70よりも車両後方側の位置に設定される。その結果、微小ラップ衝突時におけるフロントピラー40の車両後方側への後退量を低減させることができる。
しかも、第3バルク部材76が、接合領域Aの接合部52Aよりも車両後方側に配置されている。このため、上記モーメントによってフロントピラー40のコーナー部44の終端部に生じるモーメント荷重を、接合部52Aによっても第3バルク部材76へ伝達できる。これにより、コーナー部44の終端部における折れ曲がりを一層抑制できる。
また、ガセット60の本体壁部60Aの後端部には、変形起点部64が形成されている。このため、ガセット60に上記モーメントが作用すると、ガセット60が変形起点部64を起点として車両後方側へ倒れ込むように変形する。このため、ガセット60に入力された衝突荷重がガセット60の変形によって吸収されるため、ロッカアウタRF22に入力されるモーメント荷重を低減できる。なお、フロントピラー40の倒れ込みを抑制するためには、ガセット60が変形しないほうが好ましい。しかし、仮にガセット60が全く変形しない場合には、フロントピラー40からガセット60に作用する荷重が、ロッカアウタR/F22の上壁部22Bの上面に伝達される。このため、ロッカ20の折れ曲がりが生じて、フロントピラー40の後退量がかえって増加する。そこで、ガセット60の本体壁部60Aに変形起点部64を形成して、ロッカ20の変形よりも先にガセット60を変形させることで、ロッカ20の折れ曲がりを抑制して、フロントピラー40の後退量増加の抑制に寄与することができる。
さらに、第1バルク部材72には、アッパフランジ部72A及びロアフランジ部72Bが設けられており、アッパフランジ部72A及びロアフランジ部72Bは、それぞれロッカアウタRFの上壁部22B及び下壁部22Cに接合されている。また、第2バルク部材74には、アッパフランジ部74A及びロアフランジ部74Bが設けられており、アッパフランジ部74A及びロアフランジ部74Bは、それぞれロッカアウタRFの上壁部22B及び下壁部22Cに接合されている。つまり、ロッカアウタRFの上壁部22B及び下壁部22Cは、第1バルク部材72及び第2バルク部材74によっても連結されている。このため、第1バルク部材72及び第2バルク部材74によって当該上壁部22Bと当該下壁部22Cとを車両上下方向に支持できる。これにより、ロッカ20の先端部における折れ曲がりを一層効果的に抑制することができる。
また、ガセット60の底壁部60Cにおける後端部66が、側面視で第1バルク部材72と第2バルク部材74との間に配置されている。つまり、一対の第1バルク部材72及び第2バルク部材74によってガセット60の底壁部60Cの後端部66を支持している。このため、例えば、車両前後方向に亘ってガセット60を連続的に支持するように第1バルク部材72及び第2バルク部材74を構成する場合に比べて、車両の軽量化を図ることができる。また、例えば、第1バルク部材72と第2バルク部材74との間に、ガセット60とロッカアウタRF22の上壁部22Bとの接合部がある場合には、この接合部を避けて第1バルク部材72及び第2バルク部材74を配置できる。
さらに、コーナー部44の終端部に設定された接合領域Aにおける接合部52Aが、側面視で第2バルク部材74と第3バルク部材76との間に配置されている。このため、例えば、車両前後方向に亘ってガセット60及びコーナー部44を連続的に支持するように第2バルク部材74と第3バルク部材76を構成する場合に比べて、車両の軽量化を図ることができる。また、例えば、第2バルク部材74と第3バルク部材76との間に他の部材等がある場合に、これを避けて第3バルク部材76を配置できる。
また、第2バルク部材74(第3バルク部材76)には、車両後方側へ延びるアッパフランジ部74A(アッパフランジ部76A)及びロアフランジ部74B(ロアフランジ部76B)が形成されている。そして、アッパフランジ部74A(アッパフランジ部76A)及びロアフランジ部74B(ロアフランジ部76B)は、ロッカアウタRF22の上壁部22B及び下壁部22Cに接合されている。
このため、ロッカアウタRF22に作用するモーメントに抗するようにアッパフランジ部74A(アッパフランジ部76A)及びロアフランジ部74B(ロアフランジ部76B)が配置される。これにより、ロッカ20の折れ曲がりを抑制する点において、第2バルク部材74(第3バルク部材76)を有効な形状にできる。
さらに、第1バルク部材72、第2バルク部材74、及び第3バルク部材76と、ロッカアウタRF22の上壁部22Bと、の間には、車両前後方向に延びるパッチ70が設けられている。これにより、パッチ70によって第1バルク部材72、第2バルク部材74、及び第3バルク部材76が連結される。また、ロッカアウタRF22の上壁部22Bがパッチ70によっても補強される。これにより、ロッカ20の前端部における曲げ剛性を高くすることができる。
また、パッチ70の車幅方向両端部は車両下方側へ屈曲されており、パッチ70には外側壁部70B及び内側壁部70Cが形成されている。これにより、パッチ70の曲げ剛性を高くすることができる。その結果、ロッカ20の前端部における曲げ剛性を一層高くすることができる。
さらに、ヒンジRF56における前壁部56Bの下端部が、ピラーアウタRF54の前壁部54Bと、ロッカ20の内側ロッカRF30の前壁部30Dと、に挟み込まれて、スポット溶接等によって接合されている。このため、ヒンジRF56の下端部が、内側ロッカRF30の前壁部30Dによって車両後方側から支持される。これにより、微小ラップ衝突時におけるフロントピラー40の車両後方側への倒れ込みの抑制効果を高めることができる。
なお、本実施の形態では、「接合」としてスポット溶接を例示したが、「接合」をアーク溶接やレーザ溶接等の他の溶接や接着としてもよい。
また、本実施の形態では、ガセット60の底壁部60Cが正面視で車幅方向外側へ向かうに従い車両下方側へ傾斜されている。これに代えて、ガセット60の底壁部60Cを略水平に配置してもよい。
さらに、本実施の形態では、ガセット60における変形起点部64は、車両前方斜め下方に切欠かれているが、変形起点部64の形状はこれに限らない。例えば、変形起点部64をビード状に形成して、車用後方側へのモーメントに対してガセット60が変形起点部64を起点に変形するように構成してもよい。
また、本実施の形態では、第1バルク部材72、第2バルク部材74、及び第3バルク部材76が別体で構成されているが、第1バルク部材72、第2バルク部材74、及び第3バルク部材76を一体で構成してもよい。
さらに、本実施の形態では、パッチ70が第1バルク部材72、第2バルク部材74、及び第3バルク部材76と、ロッカアウタRF22の上壁部22Bと、の間に設けられているが。パッチ70を省略してもよい。
また、本実施の形態では、パッチ70には、外側壁部70B及び内側壁部70Cが形成されているが、外側壁部70B及び内側壁部70Cの何れか一方を省略してもよい。
14 ドア開口部
20 ロッカ
22 ロッカアウタRF(ロッカアウタリインフォースメント)
22A ロッカアウタリインフォースメントの側壁部
22B ロッカアウタリインフォースメントの上壁部
22C ロッカアウタリインフォースメントの下壁部
22AA 側壁部の車幅方向外側面
40 フロントピラー
44 コーナー部
52 接合部
52A 接合領域の接合部
60 ガセット
60A ガセットの本体壁部
60C ガセットの底壁部
60AA 本体壁部の車幅方向外側面
64 変形起点部(脆弱部)
66 ガセットの底壁部の後端部
70 パッチ(上側補強部材)
70B 外側壁部(屈曲部)
70C 内側壁部(屈曲部)
72 第1バルク部材(バルク部材)(前側補強部材)
74 第2バルク部材(バルク部材)(前側補強部材)
74A アッパフランジ部(上側フランジ部)
74B ロアフランジ部(下側フランジ部)
76 第3バルク部材(後側補強部材)
76A アッパフランジ部(上側フランジ部)
76B ロアフランジ部(下側フランジ部)
A 接合領域
S 車両側部構造

Claims (13)

  1. 車両下部の車幅方向両側において車両前後方向に延びると共に、側壁部と上下壁部とを有するロッカアウタリインフォースメント及びロッカインナパネルで閉断面を構成するロッカと、
    前記ロッカの前端部から車両上方側へ延びるフロントピラーと、
    前記フロントピラーの下端部に設けられ、板厚方向を車幅方向にして配置され且つ前記フロントピラーと接合された本体壁部及び前記本体壁部の下端部において車幅方向内側へ屈曲され且つ前記ロッカアウタリインフォースメントの前記上壁部の上面に接合された底壁部を含んで構成されたガセットと、
    を備えた車両側部構造。
  2. 前記ガセットの前記底壁部が、車両正面視で車幅方向外側へ向かうに従い車両下方側へ傾斜された請求項1に記載の車両側部構造。
  3. 前記ガセットにおける前記本体壁部の車幅方向外側面と、前記ロッカアウタリインフォースメントにおける前記側壁部の車幅方向外側面と、が面一を成すように配置された請求項1又は請求項2に記載の車両側部構造。
  4. 前記ロッカにおける前端部の内側には、前記ロッカアウタリインフォースメントを補強する前側補強部材が設けられ、
    前記前側補強部材が、前記ロッカアウタリインフォースメントの前記上壁部と共に、前記ガセットの前記底壁部の後端部を支持する請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両側部構造。
  5. 前記フロントピラーの下端部には、ドア開口部の角部を構成するコーナー部が形成されると共に、前記コーナー部の終端部には、前記フロントピラーと前記ロッカとを接合するための接合領域が設定されており、
    前記ロッカの内側には、前記前側補強部材の車両後方側の位置において、前記ロッカアウタリインフォースメントを補強する後側補強部材が設けられ、
    前記後側補強部材が、前記接合領域に対して車両下方側に配置された請求項4に記載の車両側部構造。
  6. 前記接合領域において、前記ロッカと前記フロントピラーとが接合された部分が接合部とされ、
    前記後側補強部材が当該接合部よりも車両後方側に配置された請求項5に記載の車両側部構造。
  7. 前記ガセットの前記本体壁部の後端部には、車両後方側への荷重に対して変形の起点となる脆弱部が形成された請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両側部構造。
  8. 前記前側補強部材が前記ロッカアウタリインフォースメントの前記上壁部と前記下壁部とを連結している請求項4〜請求項6の何れか1項に記載の車両側部構造。
  9. 前記前側補強部材は、車両前後方向に並ぶ一対のバルク部材によって構成され、
    前記ガセットの前記底壁部の後端部が側面視で一対の前記バルク部材の間に配置された請求項4〜請求項6、請求項8の何れか1に記載の車両側部構造。
  10. 前記接合領域の前記接合部が側面視で前記前側補強部材と前記後側補強部材との間に配置された請求項6に記載の車両側部構造。
  11. 前記前側補強部材又は前記後側補強部材には、車両後方側へ延びる上側フランジ部及び下側フランジ部が形成され、前記上側フランジ部及び前記下側フランジ部が、前記ロッカアウタリインフォースメントの前記上壁部及び前記下壁部に接合された請求項5、請求項6、請求項10の何れか1項に記載の車両側部構造。
  12. 前記前側補強部材及び前記後側補強部材と前記ロッカアウタリインフォースメントの上壁部との間には、車両前後方向に延びる上側補強部材が設けられた請求項5、請求項6、請求項10、請求項11の何れか1項に記載の車両側部構造。
  13. 前記上側補強部材は、板厚方向を車両上下方向にした長尺板状に形成され、
    前記上側補強部材の車幅方向両端部の少なくとも一方には、車両下方側へ屈曲された屈曲部が形成された請求項12に記載の車両側部構造。
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