JP4992798B2 - 自動車のルーフサイドレール構造 - Google Patents
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Description
また、ミニバンなどではリヤドア開口をスライドドアにより開閉するようにしたものが多いことから、後側レール部1bは、スライドドア用のアッパレールを設置するスペースを備え断面形状が複雑のため、図8に示すように、後側レール部1bの前端12にこれを前方へ延長するリテーナ1cを設け、該リテーナ1cにセンタピラー5の上端50および前側レール部1aの後端11を結合したものもある。
かかる場合、上記従来構造では、前側レール部1aと後側レール部1bとの連結部が破損し、センタピラーの5の上端の前後のコーナー部に6,7に亀裂が発生する傾向がある。
また、連結部の補強構造として、下記特許文献1には、フロントピラーの先端部とルーフサイドレールの前端部との連結部において、ルーフサイドレールの前端部のアウタ上面(レールリィンフォースの上面)に前方へ延出する延出部を設け、該延出部の基端を含むルーフサイドレールの前端部をフロントピラーの前端部に重ね合わせて結合するとともに、上記延出部をフロントピラーに重ね合わせて結合することが提案されている。
これによればフロントピラーとルーフサイドレールとの連結部の上面側は強化されるが、フロントピラーとルーフサイドレールとの連結部の側面側や下面側での補強が充分になされない。
ルーフサイドレールの前側レール部と後側レール部およびセンタピラーは、それぞれ他の二部材と結合され、ルーフサイドレールとセンタピラーは三部材一体の結合構造としたから、衝突荷重が分散され衝撃に対する剛性が強化される。また前後のコーナー部はルーフサイドレール側とセンタピラーとが重合する構造としたから衝撃による亀裂の発生が防止される。
ルーフサイドレールは、前後のレール部をともにインナとリィンフォースとで閉断面を形成し、センタピラーもインナパネルとリィンフォースとで閉断面を形成する構造においては、三者のインナ同士およびリィンフォース同士をそれぞれ相互に結合し、前後のコーナー部は三者の幅拡大部同士を重ね合わせ結合して、ルーフサイドレールとセンタピラーとの結合部の剛性を強化する。
前側レール部および後側レール部のインナ同士およびリィンフォース同士を連結する場合において、インナ側およびリィンフォース側の連結構造を同じ構造としたものである。
センタピラー5の上端の前後には、前側レール部1aの下縁とセンタピラー5の前縁との交わるコーナー部6、および後側レール部1bの下縁とセンタピラー5の後縁との交わるコーナー部7が形成される。
また図1、図4に示すように、センタピラー5はピラーインナ5aとピラーリィンフォース5bとで閉断面をなし、ルーフサイドレール1と同様にアウタパネル19で被覆してある。
前側レールインナ2aの後端21と後側レールインナ2bの前端22は互いに重ね合わせて、複数箇所でスポット溶接(図2において丸バツ印で表す)し、前後方向に一連に連結してある。
前方の幅拡大部51の前縁は前側レールインナ2aの幅拡大部23の湾曲部に沿う形状に形成してある。また後方の幅拡大部52の後縁は後側レールインナ2bの幅拡大部24の湾曲部に沿う形状としてある。
かつピラーリィンフォース5bの上端前側および上端後側にはそれぞれ、ピラーインナ5aと同様に前後の幅拡大部51,52が形成してある。
そして前後のレールリィンフォース3a,3bおよびピラーリィンフォース5bは、前後のレールインナ2a,2bおよびピラーインナ5aにおけると同様に相互に結合してある。
ルーフサイドレール1とセンタピラー5の結合部においては、インナ側で重合する前側レールインナ2aおよびピラーインナパネル5aの前側の幅拡大部23,51の湾曲部に、リィンフォース側で重合する前側レールリィンフォース3aおよびピラーリィンフォース5bの前側の幅拡大部24,51の湾曲部を重合溶接するとともに、インナ側で重合する後側レールインナ2bおよびピラーインナパネル5aの後側の幅拡大部24,52の湾曲部に、リィンフォース側で重合する後側レールリィンフォース3bおよびピラーリィンフォース5bの後側の幅拡大部34,52の湾曲部を重合溶接重合することにより一体化してある。
またセンタピラー5上端の前後のコーナー部6,7は、ルーフサイドレール1側とセンタピラー5側とで4枚重ねとされ、強化されているから衝突荷重に対して亀裂の発生が防止される。
前側レールリィンフォース3aの後端31は前側レールインナ2a(図2)の後端よりも後方に延出し、その分、後側レールリィンフォース3bの前端32は短くなっており、これにより両者の連結部はセンタピラー5の上端50の後寄りの位置となっている。
前側レールリィンフォース3aの後端31および後側レールリィンフォース3bの前端32にはそれぞれ下方へ幅が拡大する幅拡大部33,34が形成してある。これらに対応してピラーリィンフォース5bの上端には前後にそれぞれ幅拡大部51,52が形成してある。
そしてピラーリィンフォース5bは、前側の幅拡大部51の湾曲部を前側レールリィンフォース3aの幅拡大部33の湾曲部に重ね合わせるとともに、後側の幅拡大部52の湾曲部を後側レールリィンフォース3bの幅拡大部34の湾曲部に重ね合わせ、上端50の上縁部分を前側レールリィンフォース3aの後端31および後側レールリィンフォース3bの前端32にわたって重ね合わせ部分を両リィンフォース3a,3bに溶接結合せしめてある。
これに対して本実施形態では、後側レールリィンフォース3bの前端32と前側レールインナ2aの後端31との連結部をセンタピラー5の後縁寄りとし、前端32の長さを短くして後側レールリィンフォース3bの生産性を確保する。
1a 前側レール部
11 後端
1b 後側レール部
12 前端
2a 前側レールインナ
2b 後側レールインナ
23,24 幅拡大部
3a 前側レールリィンフォース
3b 後側レールリィンフォース
33,34 幅拡大部
5 センタピラー
50 上端
51,52 幅拡大部
5a ピラーインナ
5b ピラーリィンフォース
6,7 コーナー部(湾曲部)
Claims (3)
- 自動車のルーフ側縁に沿って前後方向に延びるルーフサイドレールであって、
分割された前側レール部の後端と後側レール部の前端とが連結され、前後中間位置で車体側面のセンタピラーの上端と結合され、上記センタピラーの上端の前後に上記前側レール部および上記後側レール部の下縁との間で前後のコーナー部が形成された自動車のルーフサイドレール構造において、
上記センタピラーの上端には、その前側および後側に幅が上方へ向かって拡大する幅拡大部を形成し、
上記前側レール部の後端および後側レール部の前端はそれぞれ、幅が端末に向かって下方へ拡大する幅拡大部を形成し、
上記ルーフサイドレールは、上記前側レール部と後側レール部の連結部をセンタピラーの上端の直上に位置せしめ、上記両レール部の幅拡大部をそれぞれ上記センタピラー上端の前後の幅拡大部に重ね合わせ結合して上記前後のコーナー部を形成し、
上記センタピラーの上端上縁部を上記前側レール部の後端および後側レール部の前端に結合せしめた自動車のルーフサイドレール構造。 - 上記前側レール部は前側レールインナとその車外側に設けた前側レールリィンフォースとで閉断面をなし、上記後側レール部は後側レールインナとその車外側に設けた後側レールリィンフォースとで閉断面をなし、
上記センタピラーはピラーインナとその車外側に設けたピラーリィンフォースとで閉断面をなし、
上記ピラーインナおよびピラーリィンフォースの上端は、これらの前側および後側に上記幅拡大部を形成し、
上記前側レールインナと前側レールリィンフォースの後端、および上記後側レールインナと後側レールリィンフォースの前端には、それぞれ上記幅拡大部を形成し、
前側レールインナと後側レールインナの端末を前後に連結するとともに、前側レールリィンフォースと後側レールリィンフォースの端末を前後に連結することにより前側および後側レール部を連結し、
上記前側レールインナおよび前側レールリィンフォースの上記幅拡大部を重ね合わせ、かつこれらに上記センタピラーの前側の幅拡大部を重ね合わせ結合して上記前側のコーナー部を形成し、
上記後側レールインナおよび後側レールリィンフォースの上記幅拡大部を重ね合わせ、かつこれらに上記センタピラーの後側の幅拡大部を重ね合わせ結合して上記後側のコーナー部を形成し、
上記センタピラーのピラーインナの上端上縁部を上記前側レールインナの後端および後側レールインナの前端に重ね合わせ結合するとともに、上記センタピラーのピラーリィンフォースの上端上縁部を上記前側レールリィンフォースの後端および後側レールリィンフォースの前端に重ね合わせ結合した請求項1に記載の自動車のルーフサイドレール構造。 - 上記前側レールインナと後側レールインナは、これらの端末同士を重ね合わせて前後に連結し、
上記前側レールリィンフォースと後側レールリィンフォースは、これら端末同士を重ね合わせて前後に連結した請求項2に記載の自動車のルーフサイドレール構造。
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