JP2014043133A - 車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小ラップ衝突やオフセット衝突時に、前輪を介してロッカに加えられる平面曲げモーメントを効率よく低減させる。
【解決手段】車体フロア下側に車体前後方向に沿って配置された左右一対のアンダーリインフォースメント14と傾斜部を介して連設され、車体前部上側に車体前後方向に沿って配置された左右一対のフロントサイドメンバと、傾斜部から立設され、車体前部と車室とを隔成するダッシュパネル18と、各フロントサイドメンバよりも車幅方向外側に位置する両端部20Aが車体後方下側へ延在するようにダッシュパネル18の後面18A側に設けられ、両端部20Aがそれぞれ左右一対のロッカ30の前端部30Aに連結されたダッシュクロスメンバ20と、を備えた車体前部構造10とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車体前部構造に関する。
ダッシュクロスメンバの両側部を車両後方に折曲し、フロントサイドメンバとダッシュクロスメンバの折曲部とにサイドメンバブレースを架設して両者を連結し、フロントサイドメンバへの衝突荷重をフロントピラー、ロッカ、及びフロントフロアサイドメンバへ分散して伝達させるようにした車体構造は、従来から提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−300484号公報
ところで、フロントサイドメンバよりも車幅方向外側のフロントバンパリインフォースメントが衝突する微小ラップ衝突や、オフセット衝突時に、前輪を介してロッカへ衝突荷重が入力されると、そのロッカに対して、外突折れさせようとする平面曲げモーメントが発生する。この平面曲げモーメントを低減させる対策としては、ロッカの板厚を厚くしたり、ロッカに補強部材を追加したりすることが考えられる。
しかしながら、このような対策では、重量の増加や製造コストの増加を招いてしまう。また、前輪を介してロッカへ衝突荷重が入力されると、ロッカとフロアパネルとの間に相対的に前後逆方向へ剪断力が加えられることになるため、フロアパネルが破断してしまうおそれもある。
そこで、本発明は、微小ラップ衝突やオフセット衝突時に、前輪を介してロッカに加えられる平面曲げモーメントを効率よく低減させられる車体前部構造を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の車体前部構造は、車体フロア下側に車体前後方向に沿って配置された左右一対のアンダーリインフォースメントと傾斜部を介して連設され、車体前部上側に車体前後方向に沿って配置された左右一対のフロントサイドメンバと、前記傾斜部から立設され、車体前部と車室とを隔成するダッシュパネルと、前記各フロントサイドメンバよりも車幅方向外側に位置する両端部が車体後方下側へ延在するように前記ダッシュパネルの後面側に設けられ、前記両端部がそれぞれ左右一対のロッカの前端部に連結されたダッシュクロスメンバと、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、フロントサイドメンバとアンダーリインフォースメントとを連設する傾斜部からダッシュパネルが立設され、そのダッシュパネルの後面側に設けられたダッシュクロスメンバの両端部が各ロッカの前端部に連結されている。したがって、微小ラップ衝突やオフセット衝突時には、前輪を介してロッカへ衝突荷重が伝達されるとともに、フロントサイドメンバに入力された衝突荷重がダッシュクロスメンバを介してロッカへ伝達される。
ここで、前輪を介してロッカに伝達される衝突荷重は、ロッカに対して外突折れさせようとする平面曲げモーメントを発生させる。一方、ダッシュクロスメンバを介してロッカに伝達される衝突荷重は、ロッカに対して内突折れさせようとする平面曲げモーメントを発生させる。
したがって、ロッカに対して外突折れさせようとする平面曲げモーメントの一部は、ロッカに対して内突折れさせようとする平面曲げモーメントによってキャンセルされる。つまり、本発明によれば、微小ラップ衝突やオフセット衝突時に、前輪を介してロッカに加えられる平面曲げモーメントが効率よく低減される。
また、請求項2に記載の車体前部構造は、請求項1に記載の車体前部構造であって、前記ダッシュクロスメンバは、開口部を車体前方側へ向けた断面略ハット型形状に形成されており、その上フランジ部及び下フランジ部が、それぞれ前記ダッシュパネルの後面側に接合されるとともに、前記ダッシュクロスメンバの上面が前記フロントサイドメンバの上面と同一高さ位置に配置されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、ダッシュクロスメンバの上面とフロントサイドメンバの上面とが同一高さ位置に配置されている。したがって、微小ラップ衝突やオフセット衝突時に、フロントサイドメンバに入力された衝突荷重は、ダッシュクロスメンバへ効率よく伝達される。
また、請求項3に記載の車体前部構造は、請求項2に記載の車体前部構造であって、前記ダッシュクロスメンバの車体後方側で前記ダッシュパネル上に設けられたフロアパネルと、前記フロアパネル上に設けられるとともに、前端部が前記ダッシュパネルに接合されたフロアリインフォースメントと、を備え、前記ダッシュクロスメンバの下フランジ部は、前記フロアリインフォースメントの前端部に接合されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、ダッシュクロスメンバの下フランジ部が、フロアリインフォースメントの前端部に接合されている。ここで、その前端部は傾斜部から立設されたダッシュパネルに接合されている。したがって、その下フランジ部により傾斜部が補強され、微小ラップ衝突やオフセット衝突時に、傾斜部を起点としたフロントサイドメンバの起き上がり変形が抑制される。つまり、これにより、傾斜部の後退が抑制される。
また、請求項4に記載の車体前部構造は、請求項3に記載の車体前部構造であって、前記ダッシュパネルの後面側における車幅方向中央部に車体前後方向に延在するように設けられたフロアトンネル部と、前記フロアパネル上に設けられ、前記フロアトンネル部と前記各ロッカとをそれぞれ車幅方向で連結する左右一対のフロアクロスメンバと、を備え、前記ダッシュクロスメンバと前記各ロッカと前記各フロアクロスメンバとで枠体が構成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、ダッシュクロスメンバと各ロッカと各フロアクロスメンバとで枠体が構成されている。したがって、前輪を介してロッカへ衝突荷重が入力されたときに、ロッカとフロアパネルとの間に相対的に前後逆方向に加えられる剪断力が抑制される。
以上、説明したように、請求項1に係る発明によれば、微小ラップ衝突やオフセット衝突時に、前輪を介してロッカに加えられる平面曲げモーメントを効率よく低減させることができる。
請求項2に係る発明によれば、微小ラップ衝突やオフセット衝突時に、フロントサイドメンバに入力された衝突荷重をダッシュクロスメンバへ効率よく伝達することができる。
請求項3に係る発明によれば、微小ラップ衝突やオフセット衝突時に、車室の変形を抑制又は防止することができる。
請求項4に係る発明によれば、微小ラップ衝突やオフセット衝突時に、フロアパネルの破断を抑制又は防止することができる。
本実施形態に係る車体前部構造を示す斜視図である。 本実施形態に係る車体前部構造の要部を拡大して示す側断面図である。 本実施形態に係る車体前部構造の要部を拡大して示す斜視図である。 本実施形態に係る車体前部構造における枠体を示す平面図である。 本実施形態に係る車体前部構造における荷重伝達経路を示す模式図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印OUTを車幅方向外側とする。また、以下の説明で、特記することなく前後、上下、左右の方向を記載した場合は、車体前後方向の前後、車体上下方向の上下、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。更に、図3、図5では車体の左側を示しているが、車体の右側も左右対称で同一であるため、車体の右側についての説明は適宜省略する。
図2、図5に示されるように、車両の車体前部上側には、車体前後方向に沿って延在する矩形閉断面形状のフロントサイドメンバ12が左右一対で配設されている。なお、各フロントサイドメンバ12の前端部には、車幅方向に延在する矩形閉断面形状のフロントバンパリインフォースメント(図示省略)が架設されている。
また、車両の車体フロア下側には、車体前後方向に沿って延在する矩形閉断面形状のアンダーリインフォースメント14(図5参照)が左右一対で配設されている。そして、各アンダーリインフォースメント14と各フロントサイドメンバ12とは、図2に示される傾斜部16(キック部)を介して一体に連設されている。
また、図1、図2に示されるように、傾斜部16からダッシュパネル18が立設されている。すなわち、ダッシュパネル18は、傾斜部16に沿って車体上方側へ延在されるとともに、傾斜部16に沿って車体後方側へも(傾斜部16の後端部を少し越えた位置まで)延在されており、車体前部側と車室とを隔成するようになっている。
ダッシュパネル18の後面18A側には、ダッシュクロスメンバ20が配設されている。図2に示されるように、ダッシュクロスメンバ20は、開口部20Bを車体前方側へ向けた断面略ハット型形状に形成されており、傾斜部16を含む側断面視で、車体上方側を向く上板22と、車体下方側を向く下板24と、上板22と下板24とを一体に連結する中板26と、を有している。
また、上板22の車体前方側端部には、上板22の長手方向全体に亘って、上フランジ部23が車体上方側へ一体に連設されており、下板24の車体下方側端部には、下板24の長手方向全体に亘って、下フランジ部25が車体下方側へ一体に連設されている。この上フランジ部23及び下フランジ部25が、それぞれダッシュパネル18の後面18A側に接合されるようになっている。
詳細には、上フランジ部23は、ダッシュパネル18の後面18Aに溶接されるようになっている。そして、下フランジ部25は、後述するフロアパネル34の前端部34A、フロアリインフォースメント36の前端部36A、フロアトンネル部38の前端部38Aに溶接されるようになっている。これにより、ダッシュクロスメンバ20とダッシュパネル18とで矩形閉断面形状が構成されるようになっている(図2参照)。
また、図1、図3に示されるように、このダッシュクロスメンバ20は、各フロントサイドメンバ12よりも車幅方向外側に位置する両端部20Aが車体後方下側へ延在されている。そして、その両端部20Aは、車体骨格部材としての左右一対のロッカ30の前端部30Aに連結(接合)されている。
ロッカ30は、車体骨格部材としてのフロントピラー32の下端側から車体後方側へ向けて延在されており、矩形閉断面形状に形成されている。そして、ダッシュクロスメンバ20の両端部20Aは、ロッカ30の前端部30Aに上から重ねられてスポット溶接によって接合されるようになっている。なお、両端部20Aにおける上フランジ部23は、フロントピラー32の内壁32Aにスポット溶接によって接合されるようになっている。
また、図1に示されるように、ダッシュクロスメンバ20の車体後方側におけるダッシュパネル18の左右両辺縁部は、後述するフロアパネル34の車幅方向外側における両辺縁部と共に、ロッカ30の内壁30Bに接合されるようになっている。そして、ダッシュクロスメンバ20の車体上方側におけるダッシュパネル18の左右両辺縁部は、フロントピラー32の内壁32Aに接合されるようになっている。
また、図2に示されるように、ダッシュクロスメンバ20の上板22における上面22Aが、フロントサイドメンバ12の上壁12Aにおける上面12Bと同一高さ位置に配置されている。フロントサイドメンバ12の上壁12Aの後端部には、切り起こしによってフランジ部12Cが形成されており、そのフランジ部12Cがダッシュパネル18の前面18Bに溶接によって接合されている。
このフランジ部12Cと、ダッシュクロスメンバ20の上フランジ部23とが、ダッシュパネル18を挟んで対向配置されており、ダッシュクロスメンバ20の上板22における上面22Aと、フロントサイドメンバ12の上壁12Aにおける上面12Bと、が同一平面上に配置されるようになっている。
また、図1、図2に示されるように、ダッシュクロスメンバ20の中板26には、その長手方向全体に亘って凹部28が形成されている。この凹部28は、中板26を車体前方側へ向けて凸となるように屈曲成形することで構成されており、中板26において、稜線部26Aが複数(この場合は4つ)形成されるようになっている。
また、図1、図2に示されるように、ダッシュクロスメンバ20の車体後方側におけるダッシュパネル18上から車室側へ向けて、車体フロアを構成するフロアパネル34が設けられている。このフロアパネル34の車幅方向内側における両辺縁部は、後述するフロアトンネル部38の左右のフランジ部39上に接合されている。そして、このフロアパネル34上で、傾斜部16及びアンダーリインフォースメント14と上下に対向する部位には、フロアリインフォースメント36が設けられている。
すなわち、フロアリインフォースメント36は、断面略ハット型形状に形成されており、その左右のフランジ部37が、フロアパネル34の上面に接合されている。なお、図2に示されるように、フロアリインフォースメント36の前端部36Aは、フロアパネル34の前端部34Aを越えて、傾斜部16上のダッシュパネル18に接合されるようになっている。
つまり、フロアパネル34の前端部34Aの一部は、フロアリインフォースメント36の前端部36Aを許容するように切り欠かれている。これにより、フロアパネル34の前端部34Aとフロアリインフォースメント36の前端部36Aとが、車幅方向で略面一となる構成になっている。
そして、図1に示されるように、フロアパネル34の前端部34A上に、ダッシュクロスメンバ20の下フランジ部25が接合されるとともに、フロアリインフォースメント36の前端部36A上に、ダッシュクロスメンバ20の下フランジ部25が接合されるようになっている(図2参照)。
また、図1、図4に示されるように、ダッシュパネル18の後面18A側における車幅方向中央部には、車体前後方向に延在するフロアトンネル部38が設けられている。このフロアトンネル部38は、上側に凸となる断面略ハット型形状に形成されており、上記したように、左右のフランジ部39上に、フロアパネル34の車幅方向内側における両辺縁部が接合されるようになっている。
なお、図1に示されるように、左右のフランジ部39は、下側に凸となる断面略ハット型形状に形成されており、フロアパネル34の車幅方向内側における辺縁部がフランジ部39に接合されることにより、矩形閉断面形状が構成されるようになっている。これにより、フランジ部39の剛性及び強度が向上されるようになっている。
そして、フロアトンネル部38の前端部38A上に、ダッシュクロスメンバ20の車幅方向中央部側の下フランジ部25が接合されるようになっている。したがって、ダッシュクロスメンバ20の車幅方向中央部は、フロアトンネル部38を許容するように車体上方側に向かって盛り上がるように屈曲されている。
また、平面視でセンターピラー(図示省略)間におけるフロアパネル34上には、フロアトンネル部38と左右のロッカ30とをそれぞれ車幅方向で連結する左右一対のフロアクロスメンバ40が設けられている。各フロアクロスメンバ40は、断面略ハット型形状に形成されており、前後のフランジ部41がフロアパネル34に接合されることで、矩形閉断面形状を構成するようになっている。
そして、各フロアクロスメンバ40の車幅方向外側端部に一体に形成されたフランジ部42が、それぞれロッカ30の内壁30Bに溶接によって接合され、各フロアクロスメンバ40の車幅方向内側端部に一体に形成されたフランジ部43が、それぞれフロアトンネル部38の側壁38Bに溶接によって接合されるようになっている。
これにより、図4に仮想線で示されるように、ダッシュクロスメンバ20と各ロッカ30と各フロアクロスメンバ40とで平面視略矩形状の枠体Gが構成されるようになっている。なお、ダッシュクロスメンバ20、各ロッカ30、各フロアクロスメンバ40は、それぞれ矩形閉断面形状に構成されているため、枠体Gは強固な構造となっている。
以上のような構成の車体前部構造10において、次にその作用について説明する。
図5に示されるように、車両がオフセット前面衝突(又は微小ラップ前面衝突)した場合には、前輪44及びフロントサイドメンバ12に、それぞれ衝突荷重F1、F2が入力される。前輪44に入力された衝突荷重F1は、その前輪44が後退してロッカ30の前端部30Aに干渉(衝突)することにより、そのロッカ30に伝達される。
ここで、その前輪44は、ロッカ30の前端部30Aの車幅方向内側に車体前方側から衝突する。したがって、前輪44を介してロッカ30に伝達される衝突荷重F1は、ロッカ30に対して外突折れさせようとする(ロッカ30の中途部を車幅方向外側へ突出させるように折れ曲げようする)平面曲げモーメントを発生させる。
一方、フロントサイドメンバ12に入力された衝突荷重F2は、傾斜部16を介してアンダーリインフォースメント14へ伝達されるとともに、ダッシュクロスメンバ20を介してロッカ30及びフロアトンネル部38へ伝達される。つまり、フロントサイドメンバ12に入力された衝突荷重F2は、アンダーリインフォースメント14とロッカ30とフロアトンネル部38へ分散される(それぞれ衝突荷重F21、F22、F23とする)。
ここで、ダッシュクロスメンバ20は、ロッカ30の前端部30Aに略車幅方向内側から衝突荷重F22を伝達する。したがって、ダッシュクロスメンバ20を介してロッカ30に伝達される衝突荷重F22は、ロッカ30に対して内突折れさせようとする(ロッカ30の中途部を車幅方向内側へ突出させるように折れ曲げようする)平面曲げモーメントを発生させる。
なお、ダッシュクロスメンバ20を介してロッカ30に伝達される衝突荷重F22は、フロントサイドメンバ12に入力された衝突荷重F2から、アンダーリインフォースメント14へ伝達された衝突荷重F21及びフロアトンネル部38へ伝達された衝突荷重F23を引いた衝突荷重であるため、前輪44を介してロッカ30に伝達される衝突荷重F1よりも少ない。
したがって、ロッカ30に対して外突折れさせようとする平面曲げモーメントの一部が、ロッカ30に対して内突折れさせようとする平面曲げモーメントによってキャンセルされる。これにより、オフセット衝突(微小ラップ衝突)時において、前輪44を介してロッカ30に加えられる平面曲げモーメントを効率よく低減させることができる。
しかも、図2に示されるように、ダッシュクロスメンバ20の上板22における上面22Aは、フロントサイドメンバ12の上壁12Aにおける上面12Bと同一高さ位置に(同一平面上に)配置されている。したがって、ダッシュクロスメンバ20の上板22における上面22Aが、フロントサイドメンバ12の上壁12Aにおける上面12Bと同一高さ位置に(同一平面上に)配置されていない構成に比べて、フロントサイドメンバ12に入力された衝突荷重F2をダッシュクロスメンバ20へ効率よく伝達することができる。
更に、本実施形態に係る車体前部構造10では、それぞれ矩形閉断面形状とされたダッシュクロスメンバ20と各ロッカ30と各フロアクロスメンバ40とにより、平面視略矩形状となる強固な枠体Gが構成されている(図4参照)。したがって、前輪44を介してロッカ30へ衝突荷重F1が入力されたときに、ロッカ30とフロアパネル34との間に相対的に前後逆方向に加えられる剪断力が抑制される。
つまり、ロッカ30とフロアパネル34とは、上記した枠体Gにより一体化されているため、前輪44を介してロッカ30へ衝突荷重F1が入力されたときには、共に前後同方向に移動するようになる。よって、フロアパネル34が破断されるのを抑制又は防止することができる。
また、ダッシュクロスメンバ20の下フランジ部25は、傾斜部16上においてフロアリインフォースメント36の前端部36Aに接合されている。したがって、この下フランジ部25は、フロアリインフォースメント36の前端部36Aとダッシュパネル18との接合部位を補強することができる。つまり、これにより、傾斜部16における断面耐力を向上させる(断面耐力の低下を抑制する)ことができる。
更に、ダッシュクロスメンバ20の中板26には、凹部28が形成されることにより、稜線部26Aが複数(この場合は4つ)形成されている。つまり、この複数の稜線部26Aにより、ダッシュクロスメンバ20の剛性及び強度が向上され、ダッシュクロスメンバ20は変形し難い構造となっている。
したがって、フロントサイドメンバ12に衝突荷重F2が入力されても、そのフロントサイドメンバ12の傾斜部16を起点とした起き上がり変形を抑制する(変形量を低減させる)ことができる。つまり、これにより、オフセット衝突(微小ラップ衝突)時における傾斜部16の車体後方側への移動(後退)を抑制することができ、傾斜部16が後退することによる車室の変形を抑制又は防止することができる。
また、ダッシュクロスメンバ20の両端部20Aをロッカ30の前端部30Aに連結(接合)して、ロッカ30に加えられる平面曲げモーメントを低減させたので、ロッカ30に掛かる荷重負荷を軽減させることができる。したがって、ロッカ30の耐力を下げる(板厚を減らす)ことが可能となり、車両の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
以上、本実施形態に係る車体前部構造10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る車体前部構造10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。
例えば、ダッシュクロスメンバ20の上面22Aが、フロントサイドメンバ12の上面12Bと同一高さ位置に配置されていなくてもよい。また、ダッシュクロスメンバ20の下フランジ部25が、フロアリインフォースメント36の前端部36Aに接合されていなくてもよいし、ダッシュクロスメンバ20と各ロッカ30と各フロアクロスメンバ40とで枠体Gが構成されていなくてもよい。
但し、ダッシュクロスメンバ20の上面22Aが、フロントサイドメンバ12の上面12Bと同一高さ位置に配置されたり、ダッシュクロスメンバ20の下フランジ部25が、フロアリインフォースメント36の前端部36Aに接合されたり、ダッシュクロスメンバ20と各ロッカ30と各フロアクロスメンバ40とで枠体Gが構成されたりしていると、より効果的となるので望ましい。
10 車体前部構造
12 フロントサイドメンバ
12B 上面
14 アンダーリインフォースメント
16 傾斜部
18 ダッシュパネル
18A 後面
20 ダッシュクロスメンバ
20A 両端部
20B 開口部
22A 上面
23 上フランジ部
25 下フランジ部
30 ロッカ
30A 前端部
34 フロアパネル
36 フロアリインフォースメント
36A 前端部
38 フロアトンネル部
40 フロアクロスメンバ
G 枠体

Claims (4)

  1. 車体フロア下側に車体前後方向に沿って配置された左右一対のアンダーリインフォースメントと傾斜部を介して連設され、車体前部上側に車体前後方向に沿って配置された左右一対のフロントサイドメンバと、
    前記傾斜部から立設され、車体前部と車室とを隔成するダッシュパネルと、
    前記各フロントサイドメンバよりも車幅方向外側に位置する両端部が車体後方下側へ延在するように前記ダッシュパネルの後面側に設けられ、前記両端部がそれぞれ左右一対のロッカの前端部に連結されたダッシュクロスメンバと、
    を備えたことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記ダッシュクロスメンバは、開口部を車体前方側へ向けた断面略ハット型形状に形成されており、その上フランジ部及び下フランジ部が、それぞれ前記ダッシュパネルの後面側に接合されるとともに、前記ダッシュクロスメンバの上面が前記フロントサイドメンバの上面と同一高さ位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記ダッシュクロスメンバの車体後方側で前記ダッシュパネル上に設けられたフロアパネルと、
    前記フロアパネル上に設けられるとともに、前端部が前記ダッシュパネルに接合されたフロアリインフォースメントと、
    を備え、
    前記ダッシュクロスメンバの下フランジ部は、前記フロアリインフォースメントの前端部に接合されていることを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 前記ダッシュパネルの後面側における車幅方向中央部に車体前後方向に延在するように設けられたフロアトンネル部と、
    前記フロアパネル上に設けられ、前記フロアトンネル部と前記各ロッカとをそれぞれ車幅方向で連結する左右一対のフロアクロスメンバと、
    を備え、
    前記ダッシュクロスメンバと前記各ロッカと前記各フロアクロスメンバとで枠体が構成されていることを特徴とする請求項3に記載の車体前部構造。
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