JP2011037291A - フロントピラー構造 - Google Patents

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Yohei Yamamoto
洋平 山本
Seiji Furusako
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Abstract

【課題】軽量化を図りつつ、車両前方から入力される荷重に対する所要の強度を確保することができるフロントピラー構造を得る。
【解決手段】フロントピラー構造10は、それぞれ車幅方向内向きに開口された断面ハット形状のフロントピラーアウタ部26とピラーリインフォースメントロア30との接合によって、車幅方向内向きに開口された開断面構造のフロントピラーロア12Lが形成される。ピラーリインフォースメントロア30における前壁30B、前側のフランジ30Dは、他の部分よりも高強度の厚板部32とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、フロントピラー構造に関する。
ピラーアウタとピラーインナとで形成された閉断面内にリインフォースメントを配設したフロントピラーの下部構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−226358号公報
上記の如き従来の技術では、ピラーの強度の確保と軽量化とを両立することが困難であり、この観点からは改善の余地がある。
本発明は、軽量化を図りつつ、車両前方から入力される荷重に対する所要の強度を確保することができるフロントピラー構造を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係るフロントピラー構造は、フロントピラーにおける少なくとも車両上下方向の下部を構成するピラーアウタ部材と、車幅方向内向きに開口された形状を成し、前記フロントピラーが車幅方向内向きに開口された開断面構造とされるように、前記ピラーアウタ部材に車幅方向内側から接合されたピラー補強部材と、前記ピラー補強部材における車両前後方向の前部に設けられ、該ピラー補強部材における他の部分に対し高強度とされた高強度部と、を備えている。
請求項1記載のフロントピラー構造では、車幅方向内向きに開口する開断面形状のピラー補強部材をピラーアウタ部材に車幅方向内側から接合することで、全体として車幅方向内向きに開口する開断面構造のフロントピラー下部が構成されている。このフロントピラー下部は、閉断面構造のフロントピラーに対し軽量化が図られる。このフロントピラー構造が適用された車両の前面衝突の際には、フロントピラーに車両前後方向の前側から大きな荷重が入力される。
ここで、本フロントピラー構造では、ピラー補強部材の前部には高強度部が設けられているので、フロントピラーは、車両前方から入力される荷重に対する強度が高められている。すなわち、一般にフロントピラーは、車両前方から入力される荷重に対し車両前部が大きく変形しやすいが、この前部の強度が高いため、全体として変形が抑制される。また、高強度部は、ピラー補強部材の他の部分に対し高強度であるため、換言すれば、高強度部が部分的に設けられているので、上記した開断面構造による軽量化効果が維持される。
このように、請求項1記載のフロントピラー構造では、軽量化を図りつつ、車両前方から入力される荷重に対する所要の強度を確保することができる。
請求項2記載の発明に係るフロントピラー構造は、請求項1記載のフロントピラー構造において、前記ピラー補強部材は、外側壁の車両前後方向の端部から前壁及び後壁が車幅方向内向きに延設されて構成されており、前記高強度部は、少なくとも前記ピラー補強部材の前記前壁の一部に形成され、他の部分に対し板厚が厚くされた厚板部を含む。
請求項2記載のフロントピラー構造では、ピラー補強部材の前壁の少なくとも一部を含む部分を厚板部とすることで、曲げや断面潰れに対する強度が高い高強度部が形成されている。すなわち、ピラー補強部材は、厚板部を前壁に設ける簡単な構造で、前壁を他の部分と同じ板厚とした場合と比較して、車両前方から入力される荷重に対する強度が向上されている。
請求項3記載の発明に係るフロントピラー構造は、請求項1記載のフロントピラー構造において、前記ピラー補強部材は、外側壁の車両前後方向の端部から前壁及び後壁が車幅方向内向きに延設されて構成されており、前記高強度部は、前記ピラー補強部材の前記前壁と前記外側壁との間に、該外側壁及び前壁のそれぞれとの境界部に屈曲部が形成されるように設けられた傾斜壁を含む。
請求項3記載のフロントピラー構造では、ピラー補強部材の前壁と傾斜壁との間、該傾斜壁と外側壁との間にそれぞれ屈曲部(稜線)が形成されており、この屈曲部が形成された部分が曲げや断面潰れに対する強度が高い高強度部とされている。すなわち、ピラー補強部材は、前壁と外側壁との間に傾斜壁を設ける簡単な構造で、傾斜壁を設けない構成と比較して車両前方から入力される荷重に対する強度が向上されている。
請求項4記載の発明に係るフロントピラー構造は、請求項1記載のフロントピラー構造において、前記ピラー補強部材は、外側壁の車両前後方向の端部から前壁及び後壁が車幅方向内向きに延設されて構成されており、前記高強度部は、少なくとも前記ピラー補強部材の前記前壁の一部に形成され、他の部分に対し板厚が厚くされた厚板部と、前記ピラー補強部材の前記前壁と前記外側壁との間に、該外側壁及び前壁のそれぞれとの境界部に屈曲部が形成されるように設けられた傾斜壁と、を含む。
請求項4記載のフロントピラー構造では、ピラー補強部材の前壁の少なくとも一部を含む部分が厚板部とされると共に、ピラー補強部材の前壁と傾斜壁との間、該傾斜壁と外側壁との間にそれぞれ屈曲部(稜線)を設けることで、曲げや断面潰れに対する強度が高い高強度部が形成されている。すなわち、ピラー補強部材は、前壁の少なくとも一部を厚板部とすると共に前壁と外側壁との間に傾斜壁を設ける構造で、これらを設けない構成と比較して車両前方から入力される荷重に対する強度が向上されている。なお、傾斜壁は、厚板部に形成されても良く、厚板部以外の部分に形成されても良い。
請求項5記載の発明に係るフロントピラー構造は、請求項2又は請求項4記載のフロントピラー構造において、前記ピラー補強部材は、前記前壁の車幅方向内端から車両前後方向の前側に延設され、前記ピラーアウタ部材に接合されたフランジ部を有し、前記厚板部は、少なくとも前記前壁の車幅方向内端側から前記フランジ部の車両前後方向の後端側にかけて連続して形成されている。
請求項5記載のフロントピラー構造では、ピラー補強部材における前壁からピラーアウタ部材に接合されたフランジにかけて厚板部が連続して形成されている。すなわち、本フロントピラー構造では、厚板部に屈曲部(稜線)が形成されており、車両前方から入力される荷重に対する強度が一層向上されている。また、フロントピラーにおけるフランジ(車体との結合部)の強度が向上される。
以上説明したように本発明に係るフロントピラー構造は、軽量化を図りつつ、車両前方から入力される荷重に対する所要の強度を確保することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1実施形態に係るフロントピラー構造を示す平面断面図である。 本発明の実施形態に係るフロントピラー構造を含む車体の一部を示す分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るフロントピラー構造を示す平面断面図である。 本発明の第3実施形態に係るフロントピラー構造を示す平面断面図である。 本発明の実施形態との比較例に係るフロントピラー構造を示す断面図である。視図である。
本発明の実施形態に係るフロントピラー構造10について、図1〜図2に基づいて説明する。なお、図中に適宜記す矢印FRは車両前後方向の前方向を、矢印UPは車両上下方向の上方向を、矢印INは車幅方向内側を、矢印OUTは車幅方向外側をそれぞれ示す。先ず、フロントピラー構造10が適用された自動車11の概略構成を説明し、次いでフロントピラー構造10の要部を説明することとする。
(自動車の概略構成)
図2には、フロントピラー構造10が適用された自動車11の一部が車室内側から見た分解斜視図が示されている。この図に示される如く、自動車11の前部における車幅方向外端部には、後に詳述するフロントピラー12が設けられている。フロントピラー12は、左右一対設けられるが、図1、図2では一方側のみ図示している。
このフロントピラー12は、車両下方向に延在する車体骨格部とされている。フロントピラー12の車両上下方向の下端は、車両下端側で車両前後方向に延在する骨格部材であるロッカ14の車両前後方向の前端に連結されている。一方、フロントピラー12の車両上下方向の上端は、車両上端側で車両前後方向に延在する骨格部材であるルーフサイドレール16の車両前後方向の前端に連結されている。ロッカ14、ルーフサイドレール16の車両前後方向の中間部は、図示しないセンタピラーに連結されている。これにより、自動車11には、フロントピラー12とロッカ14とルーフサイドレール16とセンタピラーとで囲まれた乗員乗降用の開口18が形成されている。
なお、この実施形態におけるフロントピラー12、ロッカ14、ルーフサイドレール16、センタピラー等におけるアウタパネルは、大型のプレス部品であるサイドメンバアウタパネル20として一体に形成されている。図2では、サイドメンバアウタパネル20とでロッカ14、ルーフサイドレール16を構成するインナパネルの図示は省略している。
また、自動車11では、ロッカ14の車幅方向内面には、フロアパネル22の車幅方向外端部が接合されるようになっている。さらに、フロントピラー12の下部であるフロントピラーロア12Lの車幅方向内側には、フロアパネル22の車両前後方向の前端に下端が接合されたダッシュパネル24の車幅方向外端部(後述するフランジ24A)が接合されている。ダッシュパネル24には、左右のフロントピラーロア12Lを架け渡す図示しないダッシュクロスメンバが接合されており、このダッシュクロスメンバには、図示しないフロントサイドメンバを介して自動車11の前面衝突に伴う荷重が入力されるようになっている。
また、ダッシュパネル24における車幅方向外端部でかつ車両上下方向の下部には、図示しないホイールハウスを形成すべく車室内側に膨出された膨出部24Bが形成されている。この膨出部により形成されたホイールハウス内には、自動車11を構成する図示しない前輪(タイヤ)が配設されている。すなわち、自動車11では、フロントピラーロア12Lの直前方に前輪が配置されている。
(フロントピラーの構造)
フロントピラー構造10が適用されたフロントピラー12は、車両上下方向の各部が2部品構成とされている。具体的には、図1及び図2に示される如く、フロントピラー12は、サイドメンバアウタパネル20におけるフロントピラー12を構成するピラーアウタ部材としてのフロントピラーアウタ部26に、ピラーリインフォースメントアッパ28を接合することで、その上部であるフロントピラーアッパ12Uが構成されている。そして、フロントピラー12は、フロントピラーアウタ部26に、ピラー補強部材としてのピラーリインフォースメントロア30を接合することで、その下部であるフロントピラーロア12Lが構成されている。
図1にも示される如く、フロントピラーアウタ部26は、底壁である外側壁26Aの車両前後端から車幅方向内向きに前壁26B及び後壁26Cが延設されると共に、該前壁26B及び後壁26Cの車幅方向内端からフランジ26D、26Eが張り出されて構成されている。すなわち、フロントピラーアウタ部26は、長手方向に直交する断面視で車幅方向内向きに開口する断面ハット形状を成している。
また、ピラーリインフォースメントアッパ28及びピラーリインフォースメントロア30は、それぞれの長手方向に直交する断面視で車幅方向内向きに開口する断面ハット形状を成している。本発明の要部であるフロントピラーロア12Lについてより具体的に説明すると、ピラーリインフォースメントロア30は、底壁である外側壁30Aの車両前後端から車幅方向内向きに前壁30B及び後壁30Cが延設されると共に、該前壁30B及び後壁30Cの車幅方向内端からフランジ30D、30Eが張り出されて構成されている。そして、ピラーリインフォースメントロア30は、図1に示される如く、そのフランジ30D、30E及び前壁30Bにおいて、フロントピラーアウタ部26のフランジ26D、26E、前壁26Bにスポット溶接にて接合されている(図1に示す「×」がスポット溶接による接合点を示している)。
これにより、フロントピラーロア12Lは、全体として車幅方向内向きに開口した開断面構造を成す2部品構成とされている。また、フロントピラーロア12Lは、フランジ26D、30Dの接合部に、ダッシュパネル24のフランジ24Aが接合されている(3枚重ね合わせのスポット溶接とされている)。
また、フロントピラー構造10では、上記の通り開断面構造を成すフロントピラー12を構成(補強)するピラーリインフォースメントアッパ28、ピラーリインフォースメントロア30は、それぞれ高張力鋼板にて構成されている。ここで、この実施形態(自動車用途)における高張力鋼板とは、例えば引張強さ(公称、以下同じ)が350MPa以上の自動車用鋼板をいい、引張強さが590MPa以上のものを超高張力鋼板という場合もある。なお、この実施形態にかかるフロントピラーアウタ部26自動車用鋼板(普通鋼)にて構成されている。
そして、フロントピラー構造10では、フロントピラーロア12Lを構成するピラーリインフォースメントロア30における車両前後方向の前部に、該ピラーリインフォースメントロア30における他の部分よりも高強度とされた高強度部が設けられている。具体的には、図1に示される如く、ピラーリインフォースメントロア30の前部には、板厚が他の部分よりも厚肉とされた高強度部の一態様である厚板部32が形成されている。
この実施形態における厚板部32は、前壁30Bにおける車幅方向内端を含む一部、及びフランジ30Dにおける車両前後方向の後端を含む部分(全部)に亘り形成されている。すなわち、この実施形態では、前壁30Bとフランジ30Dとの間の稜線を成す屈曲部30F(折り曲げ部)を含んで、厚板部32が形成されている。したがって、フランジ30Dは、本発明におけるフランジ部に相当する。また、この実施形態では、ピラーリインフォースメントロア30の前壁30Bは、厚板部32においてフロントピラーアウタ部26の前壁26Bにスポット溶接されている。
以上説明した厚板部32は、ピラーリインフォースメントロア30における他の部分を構成する板材に、例えばテーラードブランク等の突合せ溶接方法によって、ピラーリインフォースメントロア30の一般部(厚板部32以外の部分)を構成する板材に相対的に厚肉の板材を接合することで、該ピラーリインフォースメントロア30の部分的な厚肉部として形成することができる。
次に、本形態の作用を説明する。
上記構成のフロントピラー構造10では、フロントピラー12のフロントピラーロア12がフロントピラーアウタ部26(サイドメンバアウタパネル20)とピラーリインフォースメントロア30との2部品構成であるため、フロントピラー12を軽量にすることができる。例えば、図5に示す比較例に係るフロントピラー構造100では、フロントピラーロア102は、ピラーインナパネル104とフロントピラーアウタ部26とで形成された閉断面構造内に、自動車用綱板(普通鋼)より成るピラーリインフォースメントロア106を設けた3部品構造とされている。これにより、フロントピラーロア102は、前面衝突、特にオフセット前面衝突に対する必要強度が確保されるものの、質量が大きくなる。
これに対してフロントピラー構造10では、上記の通り2部品構造とすることで、換言すれば、ピラーインナパネル104に相当する部品を有しないことで、フロントピラー構造100のフロントピラーロア102に対し、フロントピラー12の軽量化が図られる。特に、ピラーリインフォースメントロア30を高張力鋼板にて構成することで、該ピラーリインフォースメントロア30の板厚を抑え、一層の軽量化が図られている。
そして、フロントピラー構造10では、ピラーリインフォースメントロア30に厚板部32が形成されているので、上記の軽量化の効果を維持しつつ自動車11の前面衝突に対する所要の強度が確保される。以下、この点につき説明する。
フロントピラー構造10では、例えば自動車11が前面衝突に至ると、フロントピラーロア12Lには、車両後方に変位された前輪を介して前面衝突に伴う車両後向きの荷重が入力される。また、フロントピラーロア12L(フランジ26D、30D)には、図示しないフロントサイドメンバ、ダッシュクロスメンバ(ダッシュパネル24)を介して、前面衝突に伴う車両後向きの荷重が入力される。
ここで、本フロントピラー構造10では、ピラーリインフォースメントロア30の前壁30Bに厚板部32が設けられているため、フロントピラーロア12Lは、長手方向の曲げや断面潰れに対する強度が高い。
例えば、ピラーリインフォースメントロア30の板厚が各部で略均一(厚板部32以外の部分と同等)の図示しない比較例では、フロントピラーロア12Lは、前輪からの車両後向きの荷重(及びダッシュパネル24からの荷重)によって、先ずフランジ30Dが車幅方向内側に倒れ、次いで外側壁30Aが前部から徐々に車幅方向内側に折れ曲がるように変形する。すなわち、フロントピラーロア12Lは、車両前側の部分ほど大きく変形する。
これに対してフロントピラー構造10では、ピラーリインフォースメントロア30の前壁30Bに厚板部32が設けられているので、車両前方からの荷重によって相対的に変形し易い前部の強度が高い。特に、厚板部32が前壁30Bからフランジ30Dにかけて設けられているので、前輪からの車両後向きの荷重によるフランジ30Dの車幅方向内側への倒れ変形が効果的に抑制される。
また、厚板部32が屈曲部30Fを有するため、換言すれば、車両前方からの荷重による曲げ、断面潰れに対し高強度となる折り曲げ部が設けられているので、ピラーリインフォースメントロア30の前部は、板厚による補強効果及び折り曲げ形状による補強効果を得ることができる。これにより、前輪からの車両後向きの荷重によるフランジ30Dの車幅方向内側への倒れ変形が一層効果的に抑制され、それに続く外側壁30Aの変形も抑制されることとなる。このようにフロントピラーロア12Lの変形が抑制されることで、前面衝突に伴う荷重は、開口18を開閉するサイドドア等を介して車両後方に効果的に伝達(分散)される。
さらに、フロントピラー構造10では、ピラーリインフォースメントロア30のフランジ30Dを含み厚板部32とされているので、すなわちフランジ30Dの強度が高いので、フロントピラーロア12Lにおける車体との接合強度が高い。これにより、ダッシュパネル24経由でフロントピラーロア12Lに伝達される荷重を、該フロントピラーロア12Lにて効率的に支持する(より後方へ伝達、分散させる)ことができる。
そして、フロントピラー構造10では、ピラーリインフォースメントロア30における前面衝突に対する補強効果の高い前部にのみ厚板部32が設けられているので、フロントピラー12の軽量化効果を維持しながら、該フロントピラー12の所要の強度を確保することができる。
このように、第1の実施形態に係るフロントピラー構造10では、ピラーインナパネル104に相当する部品を有しないことで軽量化が図られた構成において、車両前方から入力される荷重に対する所要の強度を確保することができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。なお、上記した第1の実施形態又は前出の構成と基本的に同一の部品、部分については、第1の実施形態又は前出の構成と同一の符号を付して説明を省略する。
(第2の実施形態)
図3には、第2の実施形態に係るフロントピラー構造40が模式的な平断面図にて示されている。この図に示される如く、フロントピラー構造40は、厚板部32に代えて、高強度部の別の態様である面取り部42を備える点で、第1の実施形態に係るフロントピラー構造10とは異なる。
面取り部42は、外側壁30Aと前壁30Bとの間に、車両前後方向の前方及び車幅方向の外方を共に向くように傾斜された傾斜壁44を形成することで、形成されている。したがって、フロントピラー構造40を構成するピラーリインフォースメントロア30は、外側壁30Aと傾斜壁44との間に形成された屈曲部30G、傾斜壁44と前壁30Bとの間に形成された屈曲部30Hを有する点で、フロントピラー構造10を構成するピラーリインフォースメントロア30とは異なる。フロントピラー構造40における他の部分は、フロントピラー構造10における対応する部分と同様に構成されている。
したがって、第2の実施形態に係るフロントピラー構造40によっても、フランジ30Dの高強度化による車体との接合強度の向上効果を除いて、基本的に第1の実施形態に係るフロントピラー構造10と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。
ここで、フロントピラー構造40において、ピラーリインフォースメントロア30の面取り部42が高強度部として機能するメカニズムについて補足する。フロントピラー構造40では、面取り部42を備えたピラーリインフォースメントロア30には、屈曲部30G、30Hが傾斜壁44の両側に形成されている。すなわち、面取り部42を設けることで、車両前方からの荷重による曲げ、断面潰れに対し高強度となる折り曲げ部が複数形成される。このため、ピラーリインフォースメントロア30の前部は、複数の折り曲げ部(形状)による補強効果を得ることができる。
しかも、フロントピラー構造40では、面取り部42を設けることで、外側壁30Aの車両前後方向に沿った長さ(幅)が短くなる。このため、外側壁30Aは、車両前後方向に作用する荷重に対する座屈強度が向上し、該外側壁30Aが車幅方向内側に折れ曲がるように変形することが抑制されることとなる。
このように、第2の実施形態に係るフロントピラー構造40では、ピラーインナパネル104に相当する部品を有しないことで軽量化が図られた構成において、車両前方から入力される荷重に対する所要の強度を確保することができる。
(第3の実施形態)
図4には、第3の実施形態に係るフロントピラー構造50が模式的な平断面図にて示されている。この図に示される如く、フロントピラー構造50は、厚板部32に加えて、高強度部としての面取り部42を備える点で、第1の実施形態に係るフロントピラー構造10とは異なる。
すなわち、フロントピラー構造50を構成するピラーリインフォースメントロア30は、前壁30Bからフランジ30Dにかけて連続する厚板部32と、外側壁30Aと前壁30Bとに跨る面取り部42(傾斜壁44)とを共に有して構成されている。フロントピラー構造50における他の部分は、フロントピラー構造10、40における対応する部分と同様に構成されている。
したがって、第3の実施形態に係るフロントピラー構造50によっても、基本的に第1、第2の実施形態に係るフロントピラー構造10、40と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。特に、フロントピラー構造50では、ピラーリインフォースメントロア30が厚板部32及び面取り部42を共に備えるので、車両前方から入力される荷重に対する強度を一層向上させることができる。
なお、第3の実施形態では、面取り部42が厚板部32と独立して形成された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、面取り部42が厚板部32にて構成され(厚板部32が面取り部42を含んで構成され)ても良い。また、第1の実施形態において、厚板部32を前壁30Bの車幅方向に沿った全幅に亘り形成しても良い。
また、上記した各実施形態では、ピラーリインフォースメントロア30が高張力鋼板より成る例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ピラーリインフォースメントロア30が自動車用鋼板(普通鋼)にて構成されても良い。
さらに、上記した各実施形態では、ピラーリインフォースメントロア30の外側壁30A、前壁30B、後壁30Cがフロントピラーアウタ部26の外側壁26A、前壁26B、後壁26Cに接触又は極近接する例を示した(図示した)が、本発明はこれに限定されず、例えば、外側壁30Aと外側壁26Aとが全体的又は部分的に離間した(閉断面部が形成された)構成としても良い。すなわち、本発明におけるフロントピラー12は、全体として開断面構造とされれば良く、車幅方向の外端側に部分的に閉断面部が形成されても良い。
10 フロントピラー構造
12 フロントピラー
12L フロントピラーロア(フロントピラーの下部)
26 フロントピラーアウタ部(ピラーアウタ部材)
30 ピラーリインフォースメントロア(ピラー補強部材)
30D フランジ(フランジ部)
32 厚板部(高強度部)
40・50 フロントピラー構造
42 面取り部(高強度部)
44 傾斜壁(高強度部)

Claims (5)

  1. フロントピラーにおける少なくとも車両上下方向の下部を構成するピラーアウタ部材と、
    車幅方向内向きに開口された形状を成し、前記フロントピラーが車幅方向内向きに開口された開断面構造とされるように、前記ピラーアウタ部材に車幅方向内側から接合されたピラー補強部材と、
    前記ピラー補強部材における車両前後方向の前部に設けられ、該ピラー補強部材における他の部分に対し高強度とされた高強度部と、
    を備えたフロントピラー構造。
  2. 前記ピラー補強部材は、外側壁の車両前後方向の端部から前壁及び後壁が車幅方向内向きに延設されて構成されており、
    前記高強度部は、少なくとも前記ピラー補強部材の前記前壁の一部に形成され、他の部分に対し板厚が厚くされた厚板部を含む請求項1記載のフロントピラー構造。
  3. 前記ピラー補強部材は、外側壁の車両前後方向の端部から前壁及び後壁が車幅方向内向きに延設されて構成されており、
    前記高強度部は、前記ピラー補強部材の前記前壁と前記外側壁との間に、該外側壁及び前壁のそれぞれとの境界部に屈曲部が形成されるように設けられた傾斜壁を含む請求項1記載のフロントピラー構造。
  4. 前記ピラー補強部材は、外側壁の車両前後方向の端部から前壁及び後壁が車幅方向内向きに延設されて構成されており、
    前記高強度部は、
    少なくとも前記ピラー補強部材の前記前壁の一部に形成され、他の部分に対し板厚が厚くされた厚板部と、
    前記ピラー補強部材の前記前壁と前記外側壁との間に、該外側壁及び前壁のそれぞれとの境界部に屈曲部が形成されるように設けられた傾斜壁と、
    を含む請求項1記載のフロントピラー構造。
  5. 前記ピラー補強部材は、前記前壁の車幅方向内端から車両前後方向の前側に延設され、前記ピラーアウタ部材に接合されたフランジ部を有し、
    前記厚板部は、少なくとも前記前壁の車幅方向内端側から前記フランジ部の車両前後方向の後端側にかけて連続して形成されている請求項2又は請求項4記載のフロントピラー構造。
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