JP5693438B2 - 基板処理装置、基板処理方法および記憶媒体 - Google Patents

基板処理装置、基板処理方法および記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、水平に保持された基板を回転させながら薬液により基板の液処理を行う基板処理装置および基板処理方法に関する。また本発明は、基板処理装置に基板処理方法を実行させるためのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体に関する。
半導体装置の製造工程には、基板を鉛直軸周りに回転自在に保持し、基板を回転させながらその被処理面に種々の薬液を供給する枚葉式の液処理工程が含まれる。このような薬液を用いた液処理においては、処理目的に応じて異なる薬液が適宜使い分けられる。
例えば特許文献1において、第1薬液を基板の周縁部に向けて吐出する第1薬液吐出口と、第2薬液を基板の周縁部に向けて吐出する第2薬液吐出口と、を含むノズルを備えた基板処理装置が提案されている。第1薬液および第2薬液としては、例えば、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、アンモニア水、過酸化水素水、リン酸、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤、腐食防止剤のうちの少なくとも1つを含む液が例示されている。
また特許文献1において、ノズルは、ノズルに供給された第1薬液が第1薬液流路を通って第1薬液供給口に供給され、かつ、ノズルに供給された第2薬液が第2薬液流路を通って第2薬液供給口に供給されるよう構成されている。このようにノズルを構成することにより、ノズルの内部において第1薬液と第2薬液とが混ざり合うことが防がれている。
特開2011−135014号公報
ノズルから吐出された第1薬液および第2薬液は、所定の速度で基板に衝突する。この場合、基板に衝突した薬液が基板から跳ね返り、跳ね返った薬液がノズルに付着することがある。また、衝突によるエネルギーに起因して、基板上に既に存在していた薬液が跳ね上がることも考えられる。ここで、上述の特許文献1の場合のように1つのノズルに第1薬液吐出口および第2薬液吐出口が設けられている場合、基板から跳ね返ったり跳ね上がったりした第1薬液が第2薬液吐出口に付着し、または、基板から跳ね返ったり跳ね上がったりした第2薬液が第1薬液吐出口に付着し、これによって第1薬液と第2薬液とが混ざり合ってしまうことが考えられる。このように異なる種類の薬液が混ざり合うと、化学反応によって異物やガスが発生し、これによって基板が汚染されてしまうことが考えられる。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る基板処理装置、基板処理方法および記憶媒体を提供することを目的とする。
本発明は、水平に保持された基板を回転させながら薬液により基板の周縁部の液処理を行う基板処理装置であって、基板を水平に保持する基板保持部と、前記基板保持部を回転させる回転駆動部と、基板の周縁部上の第1薬液到達領域に向けて第1薬液を吐出する第1薬液ノズルと、基板の周縁部上の第2薬液到達領域に向けて第2薬液を吐出する第2薬液ノズルと、を備え、前記回転駆動部は、前記第1薬液ノズルが第1薬液を吐出する際、前記基板保持部を第1回転方向に回転させ、かつ、前記第2薬液ノズルが第2薬液を吐出する際、前記基板保持部を、第1回転方向とは逆の第2回転方向に回転させることを特徴とする基板処理装置である。
本発明は、水平に保持された基板を回転させながら薬液により基板の周縁部の液処理を行う基板処理方法であって、基板を水平に保持する基板保持部を第1回転方向に回転させることと、基板保持部が第1回転方向に回転している際、基板の周縁部上の第1薬液到達領域に向けて第1薬液ノズルによって第1薬液を吐出することと、基板保持部を、第1回転方向とは逆の第2回転方向に回転させることと、基板保持部が第2回転方向に回転している際、基板の周縁部上の第2薬液到達領域に向けて第2薬液ノズルによって第2薬液を吐出することと、を備えたことを特徴とする基板処理方法である。
本発明は、基板処理装置に基板処理方法を実行させるためのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体において、前記基板処理方法は、基板を水平に保持する基板保持部を第1回転方向に回転させることと、基板保持部が第1回転方向に回転している際、基板の周縁部上の第1薬液到達領域に向けて第1薬液ノズルによって第1薬液を吐出することと、基板保持部を、第1回転方向とは逆の第2回転方向に回転させることと、基板保持部が第2回転方向に回転している際、基板の周縁部上の第2薬液到達領域に向けて第2薬液ノズルによって第2薬液を吐出することと、を備えた方法からなっていることを特徴とする記憶媒体である。
本発明によれば、基板から跳ね返ったり跳ね上がったりした第1薬液が第2薬液ノズルに付着することを防ぐことができ、同様に、基板から跳ね返ったり跳ね上がったりした第2薬液が第1薬液ノズルに付着することを防ぐことができる。これによって、第1薬液と第2薬液とが混ざり合うことを防ぐことができ、このことにより、基板周辺の雰囲気を清浄に保つことができる。
図1は、本発明の実施の形態における基板処理装置を備えた基板処理システムの概略構成を示す平面図。 図2は、基板処理装置の概略構成を示す平面図。 図3は、図2に示す基板処理装置をIII−III方向から見た縦断面図。 図4は、図2に示す基板処理装置をIV−IV方向から見た縦断面図。 図5は、図2に示す基板処理装置をV−V方向から見た縦断面図。 図6は、ノズル駆動部によって支持された薬液ノズルおよびリンスノズルを斜め下方から見た場合を示す図。 図7(a)は、外方位置にある薬液ノズルを示す図、図7(b)は、処理位置にある薬液ノズルを示す図、図7(c)は、リンス処理位置にあるリンスノズルを示す図、図7(d)は、待機位置にある薬液ノズルを示す図。 図8は、カップ体に形成された薬液吐出口、リンス処理液吐出口および洗浄液吐出口を示す図。 図9は、傾斜するよう形成されたカップ体の液受け空間の液受け底面の作用を概略的に示す図。 図10(a)〜(f)は、本発明の実施の形態にける液処理方法を示す図。 図11(a)〜(f)は、本発明の実施の形態の変形例による液処理方法を示す図。 図12(a)〜(d)は、リンスノズルの変形例を示す図。
以下、図1乃至図10を参照して、本発明の実施の形態について説明する。ここでは、円形の基板である半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と記す)Wの液処理を行う基板処理装置1について説明する。
本実施の形態による基板処理装置1によって処理されるウエハWには、例えばSiNからなる膜が形成されており、この膜は、ウエハWの上面からウエハWの側端部を介してウエハWの下面側の周縁部に跨るように形成されている。ここで基板処理装置1は、少なくとも2種類の異なる薬液をウエハWに対して供給することにより、ウエハWに形成されている膜のうちウエハWの周縁部に位置する膜を除去するよう構成さている。はじめに図1を参照し、このような基板処理装置1を含む基板処理システム100について説明する。
なおウエハWの上面または下面とは、ウエハWが後述の基板保持部21によって水平に保持されているときに上または下を向いている面である。またウエハWの周縁部とは、ウエハWの側端部近傍の領域であって、半導体装置のパターンが形成されない領域のことである。
基板処理システム
図1は、基板処理システム100の概略構成を示す平面図である。図1に示すように、基板処理システム100は、複数のウエハWを収容するウエハキャリアCが設けられ、ウエハWの搬入・搬出を行う搬入出ステーション10Aと、ウエハWの液処理を行うための処理ステーション10Bと、を備えている。搬入出ステーション10A及び処理ステーション10Bは、隣接して設けられている。
(搬入出ステーション)
搬入出ステーション10Aは、キャリア載置部101、搬送部102、受け渡し部103及び筐体104を有している。キャリア載置部101には、複数のウエハWを水平状態で収容するウエハキャリアCが載置されている。搬送部102において、ウエハWの搬送が行われ、受け渡し部103において、ウエハWの受け渡しが行われる。搬送部102および受け渡し部103は筐体104に収容されている。
搬送部102は、搬送機構105を有している。搬送機構105は、ウエハWを保持するウエハ保持アーム106と、ウエハ保持アーム106を前後に移動させる機構と、を有している。また搬送機構105は、図示はしないが、ウエハキャリアCが配列されたX方向に延びる水平ガイド107に沿ってウエハ保持アーム106を移動させる機構と、垂直方向に設けられた垂直ガイドに沿ってウエハ保持アーム106を移動させる機構と、水平面内でウエハ保持アーム106を回転させる機構と、をさらに有している。搬送機構105により、ウエハキャリアCと受け渡し部103との間でウエハWが搬送される。
受け渡し部103は、ウエハWが載置される載置部を複数備えた受け渡し棚200を有している。受け渡し部103は、この受け渡し棚200を介して処理ステーション10Bとの間でウエハWの受け渡しを行うよう構成されている。
(処理ステーション)
処理ステーション10Bは、筐体201と、筐体201内に収容された複数の基板処理装置1と、搬送室202と、搬送室202内に設けられた搬送機構203と、を備えている。複数の基板処理装置1の下方には、各基板処理装置1に液やガスを供給するための機構が収容されていてもよい。
搬送機構203は、ウエハWを保持するウエハ保持アーム204と、ウエハ保持アーム204を前後に移動させる機構と、を有している。また搬送機構203は、図示はしないが、搬送室202に設けられた水平ガイド205に沿ってウエハ保持アーム204をY方向に移動させる機構と、垂直方向に設けられた垂直ガイドに沿ってウエハ保持アーム204を移動させる機構と、水平面内でウエハ保持アーム204を回転させる機構(図示せず)と、をさらに有している。搬送機構203により、各基板処理装置1に対するウエハWの搬入出が実施される。
基板処理装置
次に図2乃至図9を参照して、基板処理装置1について説明する。
はじめに、基板処理装置1の各構成要素のうちウエハWの上面に対する液処理を行うための構成要素について説明する。図2に示すように、基板処理装置1は、ウエハWの上面に向けて第1薬液を吐出する第1薬液ノズル73と、ウエハWの上面に向けて第2薬液を吐出する第2薬液ノズル83と、第1薬液ノズル73および第2薬液ノズル83の近傍にそれぞれ設けられ、ウエハWの上面に向けてリンス処理液を吐出する第1リンスノズル76および第2リンスノズル86と、を備えている。
また図2に示すように、基板処理装置1は、ウエハWを側方から覆うよう設けられたカップ体3をさらに備えている。カップ体3は、ウエハWから飛散した薬液を受け止めるよう構成されたカバー部45と、ウエハWから飛散した薬液をカップ体3内の後述する液受け空間に導くフランジ部44と、を有している。また図2においては、カップ体3内の後述する液受け空間に形成され、薬液を外部に排出するための排液口38と、液の流れを促進するためのキャリア液を液受け空間に供給するキャリア液供給口35bと、がそれぞれ点線で示されている。
第1薬液および第2薬液としては、互いに異なる薬液が用いられる。例えば第1薬液としては、アンモニア、過酸化水素および純水の混合溶液(SC−1液)などのアルカリ性の薬液が用いられ、また第2薬液としては、フッ化水素酸および純水の混合溶液(HF液)などの酸性の溶液が用いられる。またリンス処理液としては、ウエハW上に残っている薬液を洗い流すことができる液が用いられ、例えば純水(DIW)が用いられる。
ところで、異なる種類の薬液が混ざり合うと、化学反応によって異物やガスが発生することが考えられる。例えば、アルカリ性の薬液と酸性の薬液とが混ざり合うと、化学反応によって塩が生成され、この塩によってウエハWや基板処理装置1内の雰囲気が汚染されることが考えられる。本実施の形態においては、このような異なる種類の薬液同士が混ざり合うことを防ぐことができるよう、上述の第1薬液ノズル73および第2薬液ノズル83が構成されている。以下、各薬液ノズル73,83の構成の概略について説明する。
まず、各薬液ノズル73,83および各リンスノズル76,86から吐出される液の到達点および方向について説明する。図2において、後述する第1処理位置にある第1薬液ノズル73から吐出された第1薬液が到達するウエハWの上面上の領域(以下、第1薬液到達領域と称する)が、符号74aが付された実線で示されており、第1リンスノズル76から吐出されたリンス処理液が到達するウエハWの上面上の領域(以下、第1リンス液到達領域と称する)が、符号77aが付された実線で示されている。同様に、後述する第2処理位置にある第2薬液ノズル83から吐出された第2薬液が到達するウエハWの上面上の領域(以下、第2薬液到達領域と称する)が、符号84aが付された実線で示されており、第2リンスノズル86から吐出されたリンス処理液が到達するウエハWの上面上の領域(以下、第2リンス液到達領域と称する)が、符号87aが付された実線で示されている。
本実施の形態において、ウエハWの中心点Wと、上述の第1薬液到達領域74aの中心点74cおよび第2薬液到達領域84aの中心点84cとを結ぶことにより形成される薬液ノズル間中心角φは、第1薬液到達領域74aを基準として図2に示す第1回転方向Rに沿って薬液ノズル間中心角φを見た場合に180度よりも大きくなっている。好ましくは、当該薬液ノズル間中心角φは240度以上となっており、例えば図2に示す例においては薬液ノズル間中心角φが約300度となっている。このような薬液ノズル間中心角φに関する条件が満たされるよう第1薬液ノズル73および第2薬液ノズル83を構成することにより、後述するように、一方の薬液ノズルから吐出される薬液が他方の薬液ノズルに付着することを防ぐことができ、これによって、異なる種類の薬液が混ざり合うことを防ぐことができる。
後述するように、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76からの液は、ウエハWが第1回転方向Rに回転している間に吐出される。また、第2薬液ノズル83および第2リンスノズル86からの液は、ウエハWが第2回転方向Rに回転している間に吐出される。ここで好ましくは、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76は、吐出される第1薬液およびリンス処理液の吐出方向が第1回転方向Rに傾斜するように形成されている。ここで「吐出方向が第1回転方向Rに傾斜する」とは、第1薬液およびリンス処理液の吐出方向を示すベクトル(図2において第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76から出ている矢印)がウエハWの第1回転方向Rの成分を有していることを意味している。同様に、第2薬液ノズル83および第2リンスノズル86は、吐出される第2薬液およびリンス処理液の吐出方向が第2回転方向Rに傾斜するように形成されている。このように薬液やリンス処理液などの液の吐出方向にウエハWの回転方向と同一の成分を持たせることにより、ウエハWの上面に到達した液の速度と、ウエハWの回転速度との差を小さくすることができる。これによって、各ノズル73,76,83,86から吐出された液がウエハWの上面に到達することによって生じる衝突エネルギーを小さくすることができる。このことにより、ウエハWの上面に到達した液が跳ね返ったり、ウエハWの上面上に存在していた液が跳ね上がったりし、これによって各ノズル73,76,83,86において異なる種類の薬液が混ざり合ってしまうことを防ぐことができる。また、液の跳ね返りを防ぐことにより、吐出した液を無駄にすることなく吐出した液の多くをウエハWの処理に有効に利用することができる。
好ましくは、図2に示すように、第1リンスノズル76は、第1回転方向Rに関して第1薬液ノズル73の上流側に配置されている。これによって、第1薬液ノズル73から吐出される第1薬液が第1リンスノズル76に付着することを防ぐことができる。同様に、第2リンスノズル86は、第2回転方向Rに関して第2薬液ノズル83の上流側に配置されている。これによって、第2薬液ノズル83から吐出される第2薬液が第2リンスノズル86に付着することを防ぐことができる。このように第1リンスノズル76および第2リンスノズル86を配置することにより、リンスノズル76,86上において第1薬液と第2薬液とが混ざり合ってしまうことをより確実に防ぐことができる。
また好ましくは、第1リンス液到達領域77aは、第1薬液到達領域74aよりもウエハWの中心側に位置している。すなわち、リンス処理液は、第1薬液よりもウエハWの中心側に供給される。これによって、ウエハWの上面のうち第1薬液が流れた領域をリンス処理液によって確実に洗浄することができる。同様に、好ましくは、第2リンス液到達領域87aは、第2薬液到達領域84aよりもウエハWの中心側に位置している。
次に、基板処理装置1の各構成要素のうちウエハWの下面に対する液処理を行うための構成要素について説明する。図2に示すように、基板処理装置1は、ウエハWの下面に向けて第1薬液を吐出する第1薬液吐出口90と、ウエハWの下面に向けて第2薬液を吐出する第2薬液吐出口95と、をさらに備えている。第1薬液吐出口90および第2薬液吐出口95から吐出される第1薬液および第2薬液としては、上述の第1薬液ノズル73および第2薬液ノズル83から吐出される第1薬液および第2薬液と同一のものが用いられる。なお後述するように、ウエハWの下面に向けてリンス処理液を吐出するリンス処理液吐出口などのさらなる吐出口が基板処理装置1に含まれていてもよい。
次に、各薬液吐出口90,95から吐出される液の到達点および方向について説明する。図2において、第1薬液吐出口90から吐出された第1薬液が到達するウエハWの下面上の領域(以下、第3薬液到達領域と称する)が、符号91aが付された点線で示されており、第2薬液吐出口95から吐出された第2薬液が到達するウエハWの下面上の領域(以下、第4薬液到達領域と称する)が、符号96aが付された点線で示されている。
ここで、ウエハWの中心点Wと、上述の第3薬液到達領域91aの中心点91cおよび第4薬液到達領域96aの中心点96cとを結ぶことにより形成される薬液吐出口間中心角φは、第3薬液到達領域91aを基準として図2に示す第1回転方向Rに沿って薬液吐出口間中心角φを見た場合に180度よりも大きくなっている。好ましくは、当該薬液吐出口間中心角φは240度以上となっており、例えば図2に示す例においては薬液吐出口間中心角φが約260度となっている。このような薬液吐出口間中心角φに関する条件が満たされるよう第1薬液吐出口90および第2薬液吐出口95を構成することにより、後述するように、一方の薬液吐出口から吐出された薬液が他方の薬液吐出口に付着することを防ぐことができ、これによって、異なる種類の薬液が混ざり合うことを防ぐことができる。
後述するように、第1薬液吐出口90からの第1薬液は、第1薬液ノズル73からの第1薬液と同時に、ウエハWが第1回転方向Rに回転している間に吐出される。また、第2薬液吐出口95からの第2薬液は、第2薬液ノズル83からの第2薬液と同時に、ウエハWが第2回転方向Rに回転している間に吐出される。ここで好ましくは、第1薬液吐出口90は、吐出される第1薬液の吐出方向が第1回転方向Rに傾斜するように形成されている。同様に、第2薬液吐出口95は、吐出される第2薬液の吐出方向が第2回転方向Rに傾斜するように形成されている。これによって、上述の薬液ノズル73,83の場合と同様に、各薬液吐出口90,95から吐出された薬液がウエハWの下面に到達することによって生じる衝突エネルギーを小さくすることができる。このことにより、ウエハWの下面に到達した液が大きく飛散することを防ぐことができる。
ところで、各薬液吐出口90,95からウエハWの下面に到達した薬液は、ウエハWが回転している間にウエハWの上面側に回りこむことがある。この場合、仮にウエハWの上面上に回り込んだ薬液が存在している領域に向けて、ウエハWの上側にある薬液ノズル73,83からの薬液が吐出されると、薬液吐出口90,95から吐出された薬液と薬液ノズル73,83から吐出された薬液とが衝突してミストが発生することがある。ここで本実施の形態によれば、図2に示すように、第1薬液吐出口90は、第1回転方向Rに関して第3薬液到達領域91aがウエハWの上面上の第1薬液到達領域74aの下流側に配置されるよう、構成されている。このため、第1回転方向Rに沿って見た場合の、第3薬液到達領域91aから第1薬液到達領域74aまでの距離が長くなっている。従って、第1薬液吐出口90から吐出されてウエハWの下面に到達した第1薬液は、ウエハWが回転することによって第1薬液到達領域74aまで運ばれるよりも前に、遠心力によってウエハWから振り切られる。これによって、第1薬液吐出口90から供給された第1薬液が第1薬液到達領域74a内に存在することを防ぐことができる。このことにより、第1薬液吐出口90から供給された第1薬液と第1薬液ノズル73から供給された第1薬液とがウエハWの上面側において衝突することを防ぐことができ、これによって、第1薬液のミストの発生を防ぐことができる。同様に、第2薬液吐出口95は、第2回転方向Rに関して第4薬液到達領域96aがウエハWの上面上の第2薬液到達領域84aの下流側に配置されるよう、構成されている。このことにより、第2薬液吐出口95から供給された第2薬液と第2薬液ノズル83から供給された第2薬液とがウエハWの上面側において衝突することを防ぐことができ、これによって、第2薬液のミストの発生を防ぐことができる。
第1薬液吐出口90の具体的な配置は特には限られないが、好ましくは、ウエハWの中心点Wと、第3薬液到達領域91aの中心点91cおよび第1薬液到達領域74aの中心点74cとを結ぶことにより形成される中心角φが10度以上となるよう、第1薬液吐出口90が構成される。同様に、好ましくは、ウエハWの中心点Wと、第4薬液到達領域96aの中心点96cおよび第2薬液到達領域84aの中心点84cとを結ぶことにより形成される中心角φが10度以上となるよう、第2薬液吐出口95が構成される。
上述の到達点や方向を満たす薬液およびリンス処理液の吐出を可能とするための、基板処理装置1の具体的な構造について、図3乃至図5を参照して以下に説明する。図3は、図2に示す基板処理装置1をIII−III方向から見た縦断面図であり、図4は、図2に示す基板処理装置をIV−IV方向から見た縦断面図であり、図5は、図2に示す基板処理装置1をV−V方向から見た縦断面図である。なお図3においては、説明の便宜上、基板処理装置1をIII−III方向から見た縦断面図に第1薬液ノズル73、第1リンスノズル76および第1薬液吐出口90のいずれもが描かれている。同様に図4においては、説明の便宜上、基板処理装置1をIV−IV方向から見た縦断面図に第2薬液ノズル83、第2リンスノズル86および第2薬液吐出口95のいずれもが描かれている。
図3乃至図5に示すように、基板処理装置1は、ウエハWを水平に保持する基板保持部21と、基板保持部21の下側に接続され、基板保持部21を回転させる回転駆動部24と、ウエハWを側方から覆うよう設けられた上述のカップ体3と、ウエハWの上面と空間を介して対向するよう設けられたカバー部材5と、を備えている。以下、各構成要素について順に説明する。
(基板保持部および回転駆動部)
基板保持部21は、ウエハWの周縁部に接触することなくウエハWを水平に保持するよう構成されており、例えば、ウエハWの下面の中央部を吸着保持するバキュームチャックとして構成されている。回転駆動部24は、基板保持部21を支持する回転駆動軸22と、回転駆動軸22を回転させるモーター23と、を含んでいる。回転駆動軸22を回転させることによって、基板保持部21に保持されたウエハWを鉛直方向軸周りに回転させることができる。なお回転駆動部24の回転駆動軸22は、第1回転方向Rおよび第1回転方向Rとは逆の第2回転方向Rのいずれにも回転可能であるよう構成されている。
(カップ体)
カップ体3はリング状の部材であり、基板保持部21およびウエハWの側端部を側方から取り囲むとともに、ウエハWが挿入され得る開口部46を有するよう構成されている。はじめにカップ体3の内部構造について説明する。図3乃至図5に示すように、カップ体3の内部には、上方に向かって開口され、円周方向に沿って延びる溝部33が形成されている。溝部33は、液処理の間に発生する気体やウエハW周辺に送り込まれる気体を外部に排出するための流路となるリング状の排気空間34と、排気空間34と連通する排気口37と、液処理の間にウエハWから飛散する薬液やリンス処理液などの液を受けて外部に排出するための流路となるリング状の液受け空間35と、液受け空間35と連通する排液口38と、を含んでいる。排気空間34と液受け空間35とは、溝部33に形成された壁36によって区画されている。壁36は、気体流中に分散されている液体成分が、液受け空間35で当該気体流から分離されるように構成されている。さらに、図2および図5に示すように、カップ体3には、排液口38への液の流れを促進するためのキャリア液を液受け空間35に供給するキャリア液供給口35bが形成されている。
排気空間34に流入した気体は、排気口37を介して外部に排出される。また液受け空間35によって受けられた液は、排液口38から排液機構38sを介して外部に排出される。排気口37および排液口38は、図5に示すように互いに近接するようカップ体3の同一の側に配置されている。なお、排気口37と排液口38は異なる側に配置されていてもよい。さらに、排液機構38sは、排出される液の種類に応じて異なる経路で排出されるように構成されていてもよい。例えば図5に示すように、排液機構38sは、第1切替バルブ38aと、第1切替バルブ38aに接続された第1排液管38cと、第2切替バルブ38bと、第2切替バルブ38bに接続された第2排液管38dと、を含んでいてもよい。この場合、液受け空間35内に存在している液の種類に応じて切替バルブ38a,38bのいずれか一方を開くことにより、異なる液を異なる経路で排出することができる。例えば、第1薬液を排出するときには第1切替バルブ38aを開けて第1排液管38cに第1薬液を排出し、第2薬液を排出するときには第2切替バルブ38bを開けて第2排液管38dに第2薬液を排出する。液の種類に応じてさらに細かく排出経路を分けるため、3つ以上の切替バルブおよび排液管が設けられていてもよい。
次にカップ体3の外形について説明する。ここで、カップ体3のうち溝部33よりも内側に位置する部分を内周部31と定義し、カップ体3のうち溝部33よりも外側に位置する部分を外周部32と定義する。図3乃至図5に示すように、カップ体3は、内周部31の上端部から外方へ延びるフランジ部44と、外周部32の上端部から内方へフランジ部44の上方において延びるカバー部45と、を有している。このうちフランジ部44は、ウエハWから飛散した液やウエハW周辺からの気体流をカップ体3の内部に導くよう構成されている。またカバー部45は、回転するウエハWから飛散した液をその内面で受け止め、カップ体3の内部に導くよう構成されている。
また、カップ体3を昇降させるための昇降機構47がカップ体3に取り付けられている。
(カバー部材)
カバー部材5は、液処理時にカップ体3の開口部46を上方から覆うよう構成されており、例えば円板形状に構成されている。カバー部材5には、カバー部材5を昇降させる昇降機構48が取り付けられている。これによって、カバー部材5をカップ体3に対して近接させ、若しくはカバー部材5をカップ体3から遠ざけることができる。図3乃至図5においては、ウエハWの液処理時におけるカバー部材5の位置が示されている。
次に、ウエハWに対して液や気体を吐出するノズルおよび吐出口の構造について説明する。
はじめに、ウエハWに対して上方から処理を施すための、上述の薬液ノズル73,83およびリンスノズル76,86などの構成要素の構造について説明する。図3に示すように、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76は共に、第1ノズル駆動部70によって支持されている。第1ノズル駆動部70は、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76を一体として移動させることができる。第1薬液ノズル73には、第1薬液ノズル73にSC−1液などの第1薬液を供給する第1薬液供給部75が供給管75aを介して接続されており、第1リンスノズル76には、第1リンスノズル76にDIWなどのリンス処理液を供給するリンス処理液供給部78が供給管78aを介して接続されている。同様に、図4に示すように、第2薬液ノズル83および第2リンスノズル86は共に、第2ノズル駆動部80によって支持されている。第2ノズル駆動部80は、第2薬液ノズル83および第2リンスノズル86を一体として移動させることができる。第2薬液ノズル83には、第2薬液ノズル83にHF液などの第2薬液を供給する第2薬液供給部85が供給管85aを介して接続されており、第2リンスノズル86には、第2リンスノズル86にDIWなどのリンス処理液を供給するリンス処理液供給部88が供給管88aを介して接続されている。各ノズル駆動部70,80は、後述するようにカバー部材5に取り付けられている。
(ノズル駆動部)
図6を参照して、ノズル駆動部70,80について詳細に説明する。図6は、第1ノズル駆動部70によって支持された第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76を斜め下方から見た場合を示す図である。
図6に示すように、第1ノズル駆動部70は、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76を支持する第1ノズルヘッド72と、第1ノズルヘッド72に接続され、その軸方向に移動可能に構成されたヘッド支持シャフト71と、を有している。同様に、図示はしないが、第2ノズル駆動部80は、第2薬液ノズル83および第2リンスノズル86を支持する第2ノズルヘッドと、第2ノズルヘッドに接続され、その軸方向に移動可能に構成されたヘッド支持シャフトと、を有している。各ノズル駆動部70,80のヘッド支持シャフトは、その軸方向がウエハWの半径方向に略平行するよう配置されている。このようなノズル駆動部70,80を用いることにより、状況に応じて各薬液ノズル73,83およびリンスノズル76,86をウエハW上の所望の位置に配置させることができる。
以下、図7(a)(b)(c)(d)を参照して、各薬液ノズル73,83およびリンスノズル76,86がとり得る、ウエハWの半径方向における位置について説明する。なお第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76と第2薬液ノズル83および第2リンスノズル86とがとり得る半径方向位置は略同一であるので、ここでは第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76についてのみ説明する。図7(a)(b)(c)(d)において第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76から吐出される第1薬液およびリンス処理液の液流がそれぞれ符号74bおよび77bによって表されている。
図7(a)は、後述する第1処理位置よりも外側の位置であって、第1薬液ノズル73から吐出される第1薬液がウエハWに到達しない位置(以下、第1外方位置と称する)にある第1薬液ノズル73を示している。なお図7(a)およびそれ以降の図において、第1外方位置にある第1薬液ノズル73が符号73(1)によって表されている。同様に他の構成要素についても、後に示す括弧付きの符号(1)は、その構成要素が外方位置にあることを意味している。
第1外方位置においては、例えば、液流74bを安定させるためのいわゆるダミーディスペンスを、ウエハWの周縁部に向けて第1薬液を吐出する前に実施することができる。図7(a)においては、第1外方位置にある第1薬液ノズル73から吐出される第1薬液の液流74bが、ウエハWの周縁部よりも外側に向かう様子が示されている。
図7(b)は、ウエハWの周縁部に向けて第1薬液を吐出するために第1薬液ノズル73が配置される位置(以下、第1処理位置と称する)を示している。なお図7(b)およびそれ以降の図において、第1処理位置にある第1薬液ノズル73が符号73(2)によって表されている。同様に他の構成要素についても、後に示す括弧付きの符号(2)は、その構成要素が処理位置にあることを意味している。薬液ノズル73が第1処理位置にあるとき、薬液ノズル73から吐出された第1薬液の液流74bが、ウエハWの周縁部に到達する。ウエハWの周縁部に到達した第1薬液は、図7(b)において符号74で示すように、ウエハWの回転に起因して発生する遠心力によって、ウエハWの上面において周縁側に広がっていく。
図7(c)は、ウエハWの周縁部に向けてリンス処理液を吐出するために第1リンスノズル76が配置される位置(リンス処理位置)を示している。第1リンスノズル76がリンス処理位置にあるとき、第1リンスノズル76から吐出されたリンス処理液が、ウエハWの周縁部に到達する。このとき、ウエハW上におけるリンス処理液の到達領域は、薬液ノズル73から吐出されてウエハW上に到達する第1薬液の到達領域よりもウエハWの中心側となっている。ウエハW上に到達した第1リンス処理液は、図7(c)において符号77で示すように、ウエハWの回転に起因して発生する遠心力によって、ウエハWの上面において周縁側に広がっていく。
図7(d)は、第1薬液を吐出していない間に第1薬液ノズル73が配置され得る位置(以下、第1待機位置と称する)を示している。なお図7(d)およびそれ以降の図において、第1待機位置にある第1薬液ノズル73が符号73(3)によって表されている。同様に他の構成要素についても、後に示す括弧付きの符号(3)は、その構成要素が待機位置にあることを意味している。なお本実施の形態においては、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76は一体として移動するよう構成されており、そして第1薬液ノズル73が第1待機位置にある場合、第1リンスノズル76もその待機位置にある。
図7(d)に示すように、第1薬液ノズル73の第1待機位置は、上述の第1外方位置および第1処理位置、および第1リンスノズル76のリンス処理位置よりもウエハWの中心側に存在している。また第1リンスノズル76の待機位置は、第1薬液ノズル73の第1外方位置および第1処理位置、および第1リンスノズル76のリンス処理位置よりもウエハWの中心側に存在している。第1薬液ノズル73の第1待機位置および第1リンスノズル76の待機位置は、第2薬液ノズル83などの他のノズルによる液処理が行われている間、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76に他のノズルからの薬液などが付着することを防止するために第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76を退避させる位置である。
このように状況に応じて第1ノズル駆動部70によって第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76を移動させることにより、後述するように、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76が汚染されることを防ぎながら、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76による液処理を効果的に実施することができる。
図7(a)に示すように、第1リンスノズル76は、第1薬液ノズル73よりもウエハWの中心側に配置されている。すなわち、図7(c)に示すように、第1ノズル駆動部70によって第1薬液ノズル73を第1外方位置に位置づけると、同時に第1リンスノズル76がその処理位置(リンス処理位置)に位置づけられるよう、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76が第1ノズルヘッド72に取り付けられている。これによって、後述するように、第1薬液ノズル73から吐出される第1薬液による液処理が終了した後、即座にウエハWの周縁部にリンス処理液を供給することができる。また第1リンスノズル76を中心側に配置することによって、第1薬液ノズル73から吐出される第1薬液によって第1リンスノズル76が汚染されることを防ぐことができる。なお第1リンスノズル76が汚染されるという効果は、後述する気体供給口49から噴出される気体によってウエハWの中心側から外側へ向かう気体の流れを生成することによってさらに高められる。図示はしないが、好ましくは、第2リンスノズル86もまた、第2薬液ノズル83が外方位置にある際に第2リンスノズル86から吐出されたリンス処理液の液流がウエハWの周縁部に到達するよう、第2薬液ノズル83よりもウエハWの中心側に配置されている。
図7(d)に示すように、第1待機位置にある第1薬液ノズル73とウエハWとの間には、第1薬液ノズル73から滴下する第1薬液を受けるための第1液受け部51が設けられている。このような第1液受け部51を設けることにより、第1待機位置にある第1薬液ノズル73から滴下する第1薬液によってウエハWが汚染されることを防ぐことができる。第1液受け部51の具体的な構成は特には限られないが、例えば第1液受け部51は、カバー部材5に固定され、液が溢れることを防止するための縁部が形成された部材として構成される。また図4に示すように、第1液受け部51と略同一の第2液受け部52が、待機位置にある第2薬液ノズル83から滴下する第2薬液を受けるために設けられていてもよい。
好ましくは、図6に示すように、第1薬液ノズル73の近傍には、第1薬液ノズル73に向けて洗浄液を吐出する洗浄液吐出口54bが形成された洗浄液供給管54aを有する第1薬液ノズル洗浄機構53が設けられていてもよい。また第1薬液ノズル洗浄機構53の洗浄液供給管54aには、第1リンスノズル76に向けて洗浄液を吐出する洗浄液吐出口54bがさらに形成されていてもよい。このような第1薬液ノズル洗浄機構53を設けることにより、第1薬液ノズル73や第1リンスノズル76に付着した液などを洗い流すことができる。このような第1薬液ノズル洗浄機構53は、第1ノズル駆動部70に設けられている。洗浄液としては、例えばDIWなどが用いられる。また好ましくは、図示はしないが、第2薬液ノズル83に向けて洗浄液を吐出する洗浄液吐出口を有する第2薬液ノズル洗浄機構が第2薬液ノズル83の近傍に設けられている。第2薬液ノズル洗浄機構の構成は、上述の第1薬液ノズル洗浄機構53の構成と略同一であるので、詳細な説明は省略する。
図3および図4に示すように、好ましくは、各ノズル73、76、83、86は各々、吐出される薬液およびリンス処理液の吐出方向が、ウエハWの半径方向外側を向いた成分を持つように形成されている。具体的には、図3および図4において薬液ノズル73,83について点線の円で囲まれた部分に拡大して示すように、各薬液ノズル73,83の吐出口73a,83aから吐出される第1薬液および第2薬液の液流74b,84bが水平面Hとの間でなす角θ,θが、90度よりも小さくなるよう、各薬液ノズル73,83が構成されている。これによって、薬液ノズル73,83から吐出されてウエハW上に到達した薬液が、より迅速にウエハWの半径方向外側へ飛散していくようになる。このことにより、ウエハW近傍の雰囲気をより清浄に保つことができる。図3および図4に示すように、リンスノズル76,86もまた、同様に形成されている。
図3乃至図5に示すように、基板処理装置1は、第1薬液ノズル73および第2薬液ノズル83よりもウエハWの中心側においてカバー部材5に設けられ、ウエハWの上面に向けて清浄な気体を噴出する気体供給口49をさらに備えていてもよい。気体としては、例えば、窒素などの不活性ガスや、ドライエアなどが好ましい。このような気体供給口49を設けることにより、カバー部材5とウエハWとの間の空間において矢印によって示されているように、ウエハWの周辺においてウエハWの中心側から外側へ向かう気体の流れを生成することができる。このことにより、薬液による液処理工程の際にウエハW周辺で薬液のミストが発生したとしても、薬液やミストがウエハW中心側へ入り込むことを防止し、薬液やミストを迅速にウエハWの外側に排出することができる。これによって、第1薬液ノズル73、第2薬液ノズル83やその他の構成要素(リンスノズルなど)が薬液のミストによって汚染されることを防ぐことができ、したがって、ウエハW周辺の雰囲気を清浄に保つことができる。
次に、ウエハWに対して下方から処理を施すための、上述の薬液吐出口90,95などの構成要素の構造について説明する。図3に示すように、第1薬液吐出口90はカップ体3の内周部31に形成されており、また第1薬液吐出口90には、SC−1液などの第1薬液を供給する第1薬液供給部92が供給管92aを介して接続されている。同様に、図4に示すように、第2薬液吐出口95はカップ体3の内周部31に形成されており、また第2薬液吐出口95には、HF液などの第2薬液を供給する第2薬液供給部97が供給管97aを介して接続されている。
好ましくは、第1薬液吐出口90および第2薬液吐出口95は各々、第1薬液ノズル73および第2薬液ノズル83と同様に、吐出される第1薬液および第2薬液の吐出方向が、ウエハWの半径方向外側を向いた成分を持つように形成されている。これによって、薬液吐出口90,95から吐出されてウエハWに到達した薬液が、より迅速にウエハWの半径方向外側へ飛散していくようになる。このことにより、第1薬液吐出口90および第2薬液吐出口95が薬液のミストによって汚染されることを防ぐことができ、したがって、ウエハW近傍の雰囲気をより清浄に保つことができる。
図3に示すように、第1回転方向Rに関して第1薬液吐出口90の上流側には、ウエハWの下面の周縁部に向けてリンス処理液を吐出するリンス処理液吐出口93が形成されている。同様に、図4に示すように、第2回転方向Rに関して第2薬液吐出口95の上流側には、ウエハWの下面の周縁部に向けてリンス処理液を吐出するリンス処理液吐出口98が形成されている。リンス処理液吐出口93,98を薬液吐出口90,95よりも上流側に配置することによって、薬液吐出口90,95から吐出される薬液がリンス処理液吐出口93,98に付着することを防ぐことができる。またリンス処理液吐出口93,98は、薬液吐出口90,95よりもウエハWの中心側に設けられている。この結果、リンス処理液吐出口93,98から吐出されたリンス処理液が到達するウエハWの下面上の領域が、ウエハWの下面上の薬液到達領域91a,96aよりもウエハWの中心側に形成される。すなわち、ウエハWの上面側の場合と同様に、ウエハWの下面側においても、リンス処理液は、薬液よりもウエハWの中心側から供給される。これによって、ウエハWの下面のうち薬液が流れた領域をリンス処理液によって確実に洗浄することができる。
なお、リンス処理液が薬液よりもウエハWの中心側から供給される限りにおいて、リンス処理液吐出口93,98の配置が特に限られることはなく、例えば、薬液吐出口90,95とリンス処理液吐出口93,98とがウエハWの円周方向に沿って並べられていてもよい。
図5に示すように、薬液吐出口90,95およびリンス処理液吐出口93,98よりもウエハWの中心側において、カップ体3のフランジ部44に向けてDIWなどの洗浄液を吐出する洗浄液吐出口40がカップ体3の内周部31に形成されていてもよい。洗浄液吐出口40は、図3乃至図5および図8に示すように、ウエハWの円周方向に沿って延びるスリット状の形状を有している。なお図8は、洗浄液吐出口40や薬液吐出口90,95およびリンス処理液吐出口93,98などが形成されたカップ体3を斜め上方から見た場合を示す斜視図である。このような洗浄液吐出口40を設けることにより、図8に示すように、洗浄液吐出口40から外方へ向かう洗浄液の液流41bを全方向において生成することができる。これによって、薬液が付着しているフランジ部44を全域にわたって洗浄液によって洗浄することができる。洗浄液吐出口40に洗浄液を供給するための具体的な構成は特には限定されないが、例えば図3乃至図5に示すように、洗浄液吐出口40には、洗浄液を貯留するリング状のバッファ40aが接続されており、バッファ40aには、洗浄液を供給する洗浄液供給部41が供給管41aを介して接続されている。
また図5に示すように、薬液吐出口90,95およびリンス処理液吐出口93,98よりもウエハWの中心側において、ウエハWの下面に向けて気体を噴出する気体供給口42がカップ体3の内周部31に形成されていてもよい。気体供給口42には、窒素などの不活性ガスや、ドライエアなどの気体を供給する気体供給部43が供給管43aを介して接続されている。このような気体供給口42を用いてウエハWの下面に気体を吹き付けることにより、ウエハWの中心側へ薬液やリンス処理液が入り込むことを防止することができる。さらに、薬液やリンス処理液による液処理が完了した後のウエハWの下面を迅速に乾燥させることができる。なお上述の洗浄液吐出口40によって洗浄されるフランジ部44の場合とは異なり、気体供給口42によって気体が吹き付けられるウエハWは、回転駆動軸22によって回転自在となっている。このため、気体供給口42がスリット状ではなく点状で構成されている場合であっても、ウエハWの下面に対してウエハWの円周方向に沿って隙間無く気体供給口42からの気体を吹き付けることができる。
(カップ体の液受け空間)
次に、カップ体3の液受け空間35に関して、考えられる課題、および、その課題を解決するための好ましい構成について説明する。
上述のように、本実施の形態による基板処理装置1によって実施される液処理は、ウエハWの周縁部に対する液処理となっている。すなわち、処理対象となるウエハWの領域が限定されている。このため、本実施の形態による基板処理装置1において使用される薬液やリンス処理液の量は、ウエハWの全域に対して液処理を行うタイプの基板処理装置に比べて少なくなっている。例えば、液処理の際にウエハWに対して吐出される薬液の量は、毎分あたり約30mlとなっている。この場合、用いられる薬液の種類によっては、カップ体3の液受け空間35内における薬液の流動性が不足し、このため、薬液が排液口38に到達することに時間がかかる、ということが考えられる。薬液が液受け空間35内において長時間留まると、薬液からのミストや、異なる薬液が混ざり合うことによる異物などを発生させることになり得るため、好ましくない。
ここで本実施の形態によれば、液受け空間35の底面が、排液口38に向かって下方に傾斜している液受け底面39によって構成されており、そして排液口38は、液受け底面39のうち最も低い位置にある液受け底面39bに形成されている。この液受け底面39bの高さは、例えば図5に示すように、液受け底面39のうち最も高い位置にある(最も高位になっている)液受け底面39aよりもΔhだけ低くなっている。このように排液口38に向かう下方への傾斜を液受け底面39に設けることにより、排液口38へ向かう流れを液受け空間35内の薬液に対して発生させることができる。このことにより、液受け空間35内に存在している薬液をより迅速に排液口38に到達させることができる。なお、最も高い位置にある液受け底面39aと排液口38とは、180度離して設けられていることが好ましい。この場合、最も高い位置にある液受け底面39aから左右両方に、排液口38に向けた傾斜が形成される。なお本実施の形態において、最も高い位置にある液受け底面39aは、第1薬液到達領域74aと第2薬液到達領域84aとの間に位置している。具体的には、最も高い位置にある液受け底面39aは、第1回転方向Rに沿って第1薬液到達領域74aの上流側であって、かつ、第2回転方向Rに沿って第2薬液到達領域84aの上流側に位置している。
好ましくは、図2および図5に示すように、最も高い位置にある液受け底面39aにおいて、液受け底面39上にキャリア液35cを供給するキャリア液供給口35bが設けられている。ここで「キャリア液」とは、液受け空間35内における液の流量を増加させ、これによって液受け底面39に沿って排液口38に向かう安定した液流を形成するために、液受け空間35内に供給される液である。このようなキャリア液の種類が特に限られることはないが、例えばDIWが用いられる。
キャリア液供給口35bは、好ましくは、図2に示すように、第1薬液到達領域74aと第2薬液到達領域84aとの間、さらに好ましくは中間点に対応する位置に設けられている。なお「中間点に対応する位置」とは、第1薬液到達領域74aの中心点74cと第2薬液到達領域84aの中心点84cとを結ぶ直線の中点と、ウエハWの中心点Wとを通る直線上にキャリア液供給口35bが配置されていることを意味している。このような位置にキャリア液供給口35bを設けることにより、第1薬液ノズル73から吐出されて液受け空間35に至った第1薬液、および、第2薬液ノズル83から吐出されて液受け空間35に至った第2薬液のいずれをも効果的に排液口38に向かわせることができる。
図9は、ウエハWから飛散して液受け空間35に至った薬液などの液35dが排液口38に向かう様子を概略的に示す図である。図9に示すように、液受け空間35においては、液受け底面39における傾斜と、キャリア液供給口35bから供給されたキャリア液35cとによって、液受け底面39に沿って排液口38に向かう液流が形成されている。このため、ウエハWから飛散して液受け空間35に至る液35dの量が少ない場合であっても、キャリア液35cをキャリアとして液35dを迅速に排液口38に至らせることができる。これによって、薬液などが液受け空間35内に長時間留まることを防ぐことができる。
なお、液受け底面39の傾斜の程度や、キャリア液供給口35bから供給されるキャリア液35cの量が特に限定されることはなく、ウエハWから飛散して液受け空間35に至る液35dの量などに応じて適宜設定される。
(制御部)
基板処理装置1は、その全体の動作を統括制御する制御部7を有している。制御部7は、基板処理装置1の全ての機能部品(例えば回転駆動軸22、昇降機構47,48、洗浄液供給部41、気体供給部43、ノズル駆動部70,80、薬液供給部75,85,92,97、リンス処理液供給部78,88,94,99など)の動作を制御する。制御部7は、ハードウエアとして例えば汎用コンピュータと、ソフトウエアとして当該コンピュータを動作させるためのプログラム(装置制御プログラムおよび処理レシピ等)とにより実現することができる。ソフトウエアは、コンピュータに固定的に設けられたハードディスクドライブ等の記憶媒体に格納されるか、或いはCDROM、DVD、フラッシュメモリ等の着脱可能にコンピュータにセットされる記憶媒体に格納される。プロセッサは必要に応じてユーザーインターフェースからの指示等に基づいて所定の処理レシピを記憶媒体から呼び出して実行させ、これによって制御部7の制御の下で基板処理装置1の各機能部品が動作して所定の処理が行われる。
次に、上述した基板処理装置1を用いて、ウエハWの周縁部にある不要な膜や物質を除去する液処理の一連の工程について説明する。
<ウエハ搬入および設置工程>
はじめに、カバー部材5を上方へ退避させ、カップ体3を下方に退避させる。その後、ウエハWを基板処理装置1の内部に搬入し、ウエハWを基板保持部21上に載置する。基板保持部21は、吸着などによってウエハWを保持する。その後、ウエハWがカップ体3の開口部46に配置されるようカップ体3を上昇させる。また、カップ体3の開口部46がカバー部材5によって覆われるよう、カバー部材5を下降させる。これによって、図3乃至図5に示すように、カバー部材5がウエハWの上面と所定の空間を介して対向している、液処理のための状態が実現される。
次に、気体供給口49より、ウエハWの上面に向けて清浄な気体が供給される。これによって、ウエハWとカバー部材5との間の空間において、ウエハWの中心側から外側へ向かう気体の流れが生成される。なお以下の工程において、特に言及しない限り、気体供給口49からウエハWに向けて常に気体が送り込まれている。
<第1薬液処理工程>
次に図10(a)〜(f)を参照して、ウエハWの液処理工程について説明する。はじめに、第1薬液(SC−1液)をウエハWに向けて吐出する第1薬液処理工程について説明する。
はじめに、回転駆動部24によってウエハW(ウエハWを保持する基板保持部21)を第1回転方向Rに回転させる。回転数は例えば2000〜3000rpmとなっている。また図10(a)に示すように、第1薬液ノズル73を第1外方位置へ移動させる。このとき第2薬液ノズル83は、第2薬液ノズル83がウエハWの周縁部に向けて第2薬液を吐出する際に位置する後述の第2処理位置よりもウエハWの中心側にある第2待機位置に配置されている。次に、第1薬液ノズル73における第1薬液のダミーディスペンスを開始し、これによって第1薬液の液流74bを安定させる。
液流74bが安定したら、第1薬液の吐出を行いながら第1薬液ノズル73を第1処理位置へ移動させる。これによって、図10(b)に示すように、ウエハWの上面の周縁部に第1薬液が供給される。また、第1薬液吐出口90を用いて、ウエハWの下面の周縁部に第1薬液を供給する。図10(b)において、ウエハWの上面に存在する第1薬液が符号74で表され、ウエハの下面に存在する第1薬液が符号91で表されている。図10(b)に示すように、第1回転方向Rに回転しているウエハWの周縁部に供給された第1薬液74,91は、回転による遠心力によってウエハWの外側へ移動していき、そしてウエハWから振り切られて外方へ飛散する。ウエハWの外方へ飛散した第1薬液は、カップ体3の液受け空間35を介して排液口38から外部へ排出される。この際、キャリア液供給部35aがキャリア液供給口35bを介して液受け底面39上にキャリア液35cを供給してもよい。これによって、液受け空間35内の第1薬液を迅速に排液口38に至らせることができる。
ウエハW上において第1薬液74がウエハWから振り切られる位置は、第1薬液ノズル73から吐出される第1薬液の速度、ウエハWの回転速度、および上述の第1薬液到達領域74aからウエハWの側端部までの距離などのパラメータに依存する。本実施の形態において、これらのパラメータは、ウエハWに到達した第1薬液がウエハWから振り切られるまでに要するウエハWの回転角度ψ(以下、振り切り角ψと称する)が、上述の薬液ノズル間中心角φ以下となるよう設定されている。これによって、ウエハWの上面の周縁部に供給された第1薬液74が、第2薬液ノズル83の近傍に至ることを防ぐことができる。なお上述の振り切り角ψは、第1薬液到達領域74aの中心点74cとウエハWの中心点Wとを結ぶ直線と、第1薬液74が振り切られる点(図10(b)において符号74dで示される点)とウエハWの中心点Wとを結ぶことにより形成される直線と、の間に形成される角度として定義される。
好ましくは、第1薬液74が振り切られる点74dが第1回転方向Rに関して排液口38の上流側に存在するよう、ウエハWの回転速度などの上述の各パラメータが調整される。これによって、ウエハWから飛散して液受け空間35に至った第1薬液を迅速に排液口38に到達させることができる。またこの場合、飛散した第1薬液に起因するミストは、第1回転方向Rに関して排液口38の上流側において主に発生する。発生したミストは、排液口38に近接するように設けられた排気口37から迅速に排出される。このため、排液口38の下流側にミストが流れることを抑制することができる。これによって、ウエハW周辺の雰囲気をより清浄に保つことができる。
なお上述のように、第1薬液ノズル73は、吐出される第1薬液の吐出方向が、ウエハWの半径方向外側を向いた成分を持つように形成されている。このため、ウエハWの周縁部に供給された第1薬液74は、より迅速にウエハWの外側へ移動することができ、この結果、振り切り角ψがより小さくなる。このことにより、ウエハWの上面の周縁部に供給された第1薬液74が第2薬液ノズル83の近傍に至ることをより確実に防ぐことができる。なお第1薬液吐出口90も、第1薬液ノズル73と同様に、吐出される第1薬液の吐出方向がウエハWの半径方向外側を向いた成分を持つように形成されていてもよい。
第1薬液によってウエハWの周縁部の処理終了後、第1ノズル駆動部70は、第1薬液の吐出を続けている第1薬液ノズル73を第1外方位置へ移動させる。これによって、第1薬液の安定した液流を最後まで維持しながら、ウエハWへの第1薬液の供給を終えることができる。第1薬液ノズル73が第1外方位置に到達した後、第1薬液ノズル73は、第1薬液の吐出を停止する。
<第1リンス処理工程>
第1薬液によってウエハWの周縁部の処理終了後、図10(c)に示すように、処理位置(リンス処理位置)にある第1リンスノズル76がウエハWの上面の周縁部に向けてリンス処理液を吐出する。図10(c)において、ウエハWの上面に存在するリンス処理液が符号77で表されている。また、リンス処理液吐出口93が、ウエハWの下面の周縁部に向けてリンス処理液を吐出する。図10(c)において、ウエハWの下面に存在するリンス処理液が符号93aで表されている。なお、第1リンスノズル76およびリンス処理液吐出口93から吐出されてウエハW上に到達するリンス処理液の到達領域は、第1薬液ノズル73および第1薬液吐出口90から吐出されてウエハW上に到達する第1薬液の到達領域よりもウエハWの中心側にある。このため、ウエハWの上面および下面のうち第1薬液が流れた領域をリンス処理液によって確実に洗浄することができる。
ところで上述のように、第1薬液ノズル73が第1外方位置にあるとき、第1リンスノズル76はその処理位置にある。このため、第1薬液ノズル73がウエハWへの第1薬液の供給を終えるとすぐに、第1リンスノズル76がウエハWの周縁部に向けてリンス処理液を供給し始めることができる。これによって、ウエハW上で第1薬液が乾燥する前に、ウエハWにリンス処理液を供給することができる。このことにより、第1薬液の乾燥に起因して生じ得るパーティクルなどがウエハW上に形成されることを確実に防ぐことができる。
リンス処理液によってウエハWの周縁部に残っている第1薬液が除去された後、第1リンスノズル76およびリンス処理液吐出口93は、リンス処理液の吐出を停止する。その後、第1回転方向RにおけるウエハWの回転を停止させる。また第1薬液ノズル73を第1待機位置へ向けて移動させる。
<第2薬液処理工程>
次に、回転駆動部24によってウエハW(ウエハWを保持する基板保持部21)を第2回転方向Rに回転させる。回転数は例えば2000〜3000rpmとなっている。また図10(d)に示すように、第2薬液ノズル83を第2外方位置へ移動させる。このとき第1薬液ノズル73は、上述の第1処理位置よりもウエハWの中心側にある第1待機位置に配置されている。次に、第2薬液ノズル83における第2薬液のダミーディスペンスを開始し、これによって第2薬液の液流84bを安定させる。
液流84bが安定したら、第2薬液の吐出を行いながら第2薬液ノズル83を第2処理位置へ移動させる。これによって、図10(e)に示すように、ウエハWの上面の周縁部に第2薬液が供給される。また、第2薬液吐出口95を用いて、ウエハWの下面の周縁部に第2薬液を供給する。図10(e)において、ウエハWの上面に存在する第2薬液が符号84で表され、ウエハの下面に存在する第2薬液が符号96で表されている。図10(e)に示すように、第2回転方向Rに回転しているウエハWの周縁部に供給された第2薬液84,96は、回転による遠心力によってウエハWの外側へ移動していき、そしてウエハWから振り切られて外方へ飛散する。ウエハWの外方へ飛散した第2薬液は、カップ体3の液受け空間35を介して排液口38から外部へ排出される。この際、キャリア液供給口35bが液受け底面39a上にキャリア液35cを供給してもよい。これによって、液受け空間35内の第2薬液を迅速に排液口38に至らせることができる。
ここで、上述の第1薬液74の場合と同様に、第2薬液84についても、その振り切り角ψが上述の薬液ノズル間中心角φ以下となっている。これによって、ウエハWの上面の周縁部に供給された第2薬液84が第1薬液ノズル73の近傍に至ることを防ぐことができる。好ましくは、第2薬液84が振り切られる点84dが第2回転方向Rに関して排液口38の上流側に存在している。これによって、飛散した第2薬液に起因するミストが、第2回転方向Rに関して排液口38の下流側に流れることを抑制することができる。
また上述の第1薬液ノズル73の場合と同様に、第2薬液ノズル83は、吐出される第2薬液の吐出方向が、ウエハWの半径方向外側を向いた成分を持つように形成されている。このことにより、ウエハWの上面の周縁部に供給された第2薬液84が第1薬液ノズル73の近傍に至ることをより確実に防ぐことができる。なお第2薬液吐出口95も、吐出される第2薬液の吐出方向がウエハWの半径方向外側を向いた成分を持つように形成されていてもよい。
第2薬液によってウエハWの周縁部の処理終了後、第2ノズル駆動部80は、第2薬液の吐出を続けている第2薬液ノズル83を第2外方位置へ移動させる。これによって、第2薬液の安定した液流を最後まで維持しながら、ウエハWへの第2薬液の供給を終えることができる。第2薬液ノズル83が第2外方位置に到達した後、第2薬液ノズル83は、第2薬液の吐出を停止する。
<第2リンス処理工程>
第2薬液によってウエハWの周縁部の処理終了後、図10(f)に示すように、処理位置(リンス処理位置)にある第2リンスノズル86がウエハWの上面の周縁部に向けてリンス処理液を吐出する。図10(f)において、ウエハWの上面に存在するリンス処理液が符号87で表されている。また、リンス処理液吐出口98が、ウエハWの下面の周縁部に向けてリンス処理液を吐出する。図10(f)において、ウエハWの下面に存在するリンス処理液が符号98aで表されている。なお、第2リンスノズル86およびリンス処理液吐出口98から吐出されてウエハW上に到達するリンス処理液の到達領域は、第2薬液ノズル83および第2薬液吐出口95から吐出されてウエハW上に到達する第2薬液の到達領域よりもウエハWの中心側にある。このため、ウエハWの上面および下面のうち第2薬液が流れた領域をリンス処理液によって確実に洗浄することができる。
ここで、上述の第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76の場合と同様に、第2薬液ノズル83が第2外方位置にあるとき、第2リンスノズル86はその処理位置にある。このため、第2薬液ノズル83がウエハWへの第2薬液の供給を終えるとすぐに、第2リンスノズル86がウエハWの周縁部に向けてリンス処理液を供給し始めることができる。これによって、ウエハW上で第2薬液が乾燥する前に、ウエハWにリンス処理液を供給することができる。このことにより、第2薬液の乾燥に起因して生じ得るパーティクルなどがウエハW上に形成されることを確実に防ぐことができる。
リンス処理液によってウエハWの周縁部に残っている第2薬液が除去された後、第2リンスノズル86およびリンス処理液吐出口98は、リンス処理液の吐出を停止する。その後、第2薬液ノズル83を第2待機位置へ向けて移動させる。
<乾燥処理工程>
上述の第2リンス処理工程の後、ウエハWの回転を引き続き継続させる。これによって、ウエハW上に残っているリンス処理液が遠心力によって振り切られる。また、気体供給口42からウエハWの下面に向けて気体を吹き付ける。このようにしてウエハW上に残っているリンス処理液が除去される。この際、乾燥処理をより効率的に実施するため、ウエハWの回転速度が上述の薬液処理工程およびリンス処理工程の際の回転速度よりも高く設定されてもよい。
<ウエハ搬出工程>
上述の乾燥処理の後、ウエハWの回転を停止させ、そして、カバー部材5を上方へ退避させる。次に、ウエハWの受け渡し位置までカップ体3を下降させる。その後、ウエハWを基板処理装置1から外部へ搬出する。このようにして、ウエハWに対する一連の液処理が完了する。
<洗浄工程>
ウエハWに対する一連の液処理が完了した後、洗浄液吐出口40が、カップ体3のフランジ部44に向けてDIWなどの洗浄液を吐出する。これによって、フランジ部44に付着している薬液などを洗い流すことができる。また、第1薬液ノズル洗浄機構53が、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76に向けて洗浄液吐出口54bからDIWなどの洗浄液を吐出する。洗浄液が吐出されている間、ヘッド支持シャフト71によって第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76を往復移動させてもよい。これによって、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76の全体に万遍なく洗浄液を到達させることができる。同様に、図示はしないが、第2薬液ノズル洗浄機構が、第2薬液ノズル83および第2リンスノズル86に向けて洗浄液吐出口からDIWなどの洗浄液を吐出する。これによって、薬液ノズル73,83およびリンスノズル76,86に付着している薬液などを洗い流すことができる。このようにして、次のウエハWが搬入されてくる前に、基板処理装置1の内部に残っている薬液などを洗い流すことができ、これによって、基板処理装置1の内部の雰囲気を清浄にすることができる。
なお上述の洗浄工程は、1枚のウエハWに対する液処理の度には必ずしも実施されず、所定の枚数のウエハWに対する液処理の度に実施されてもよい。また各薬液ノズル洗浄機構によって薬液ノズルやリンスノズルを洗浄した後、リンスノズルに向けて、洗浄液吐出口54bから窒素などの気体を吐出させてもよい。これによって、薬液ノズルやリンスノズルの乾燥を促進することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、回転駆動部24は、第1薬液ノズル73が第1薬液を吐出する際、ウエハWを第1回転方向Rに回転させ、かつ、第2薬液ノズル83が第2薬液を吐出する際、ウエハWを第2回転方向Rに回転させる。このため、第1薬液ノズル73から吐出された第1薬液が第2薬液ノズル83の近傍にまで至ることを抑制することができ、また、第2薬液ノズル83から吐出された第2薬液が第1薬液ノズル73の近傍にまで至ることを抑制することができる。これによって、一方の薬液ノズルから吐出される薬液が他方の薬液ノズルに付着することを防ぐことができ、これによって、薬液ノズル上で第1薬液と第2薬液とが混ざり合うことを防ぐことができる。このことにより、ウエハW周辺の雰囲気を清浄に保つことができる。
また本実施の形態によれば、ウエハWの中心点Wと、第1薬液到達領域74aおよび第2薬液到達領域84aとを結ぶことにより形成される薬液ノズル間中心角φは、180度よりも大きくなっている。これにより、第1薬液ノズル73と第2薬液ノズル83との間の距離を長く確保することができる。このことにより、一方の薬液ノズルから吐出された薬液が他方のノズル近傍にまで至ることを、より確実に抑制することができる。
また本実施の形態によれば、第1薬液ノズル73が第1薬液を吐出している間、第2薬液ノズル83は、第2処理位置よりもウエハWの中心側にある第2待機位置に配置される。また、第2薬液ノズル83が第2薬液を吐出している間、第1薬液ノズル73は、第1処理位置よりもウエハWの中心側にある第1待機位置に配置される。このため、一方の薬液ノズルから吐出される薬液が他方の薬液ノズルに付着することをさらに防ぐことができ、これによって、第1薬液と第2薬液とが混ざり合うことをさらに防ぐことができる。
また本実施の形態によれば、吐出される薬液の吐出方向がウエハWの半径方向外側を向いた成分を持つよう薬液ノズル73,83を形成することにより、ウエハWに到達した薬液を速やかに振り切ることができる。これによって、薬液ノズル上で第1薬液と第2薬液とが混ざり合うことをさらに防ぐことができる。このことにより、ウエハW周辺の雰囲気をさらに清浄に保つことができる。
また本実施の形態によれば、上述のように、吐出される薬液に応じてウエハWの回転方向を異ならせるとともに薬液ノズル間中心角φを180度よりも大きく設定することにより、カップ体3の液受け空間35において第1薬液が通る経路と第2薬液が通る経路とを分離することも可能となる。これによって、液受け空間35において第1薬液と第2薬液とが混ざり合うことを防ぐことができ、このことにより、ウエハW周辺の雰囲気をより清浄に保つことができる。また上述のように、液受け空間35の液受け底面39に傾斜を設けたり、液受け空間35の液受け底面39にキャリア液35cを供給したりすることにより、液受け空間35において薬液を速やかに排出でき、第1薬液と第2薬液とが混ざり合うことをさらに防ぐことができる。これによって、ウエハW周辺の雰囲気をさらに清浄に保つことができる。
また本実施の形態によれば、回転しているウエハWの周縁部に対して薬液が供給されるため、ウエハWに到達した薬液は、遠心力によって速やかに振り切られる。さらに上述のように、薬液ノズル73,83は、吐出される薬液の吐出方向が、ウエハWの半径方向外側を向いた成分を持つように形成されている。これによって、薬液をより迅速にウエハWから振り切ることができる。それに加えて、気体供給口49より、ウエハWの上面に向けて清浄な気体が供給されており、このため、ウエハWの周辺においてウエハWの中心側から外側へ向かう気体の流れが生成されている。このことにより、薬液やミストがウエハW中心側へ入り込むことを防止することができる。これらのことにより、第1薬液ノズル73、第2薬液ノズル83やその他の構成要素(リンスノズルなど)が薬液やミストによって汚染されることを防ぐことができ、したがって、ウエハW周辺の雰囲気をさらに清浄に保つことができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、変形の一例について説明する。
(液処理方法の変形例)
上述の本実施の形態において、第1薬液および第2薬液がそれぞれ同一の排液口38から排出される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第1薬液を排出する排液口38と、第2薬液を排出する排液口38とが別個にカップ体3の液受け底面39bに形成されていてもよい。これによって、排液口38において第1薬液と第2薬液とが混ざり合うことを防ぐことができる。このことにより、ウエハW周辺の雰囲気をさらに清浄に保つことができる。
(液処理方法の変形例)
上述の本実施の形態において、一方の薬液ノズルが薬液を吐出している間、他方の薬液ノズルが、その処理位置よりもウエハWの中心側にある待機位置に配置される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、一方の薬液ノズルが薬液を吐出している間、他方の薬液ノズルがその処理位置に配置されていてもよい。このような例について図11(a)〜(f)を参照して説明する。
図11(a)〜(f)は、本変形例による液処理工程を示す図であり、上述の本実施の形態における図10(a)〜(f)に対応する図である。本変形例においては、図11(b)に示すように、第1薬液ノズル73がウエハWの周縁部に向けて第1薬液を吐出する際、第2薬液ノズル83は、第2待機位置ではなく第2処理位置に配置されている。この場合であっても、第1薬液ノズル73からウエハWの上面の周縁部に供給された第1薬液が第2薬液ノズル83の近傍にまで至らないよう、上述の薬液ノズル間中心角φやウエハWの回転方向が設定されている。これによって、第2薬液ノズル83上で第1薬液と第2薬液とが混ざり合うことを防ぐことができる。
また本変形例においては、図11(e)に示すように、第2薬液ノズル83がウエハWの周縁部に向けて第2薬液を吐出する際、第1薬液ノズル73は、第1待機位置ではなく第1処理位置に配置されている。この場合であっても、第2薬液ノズル83からウエハWの上面の周縁部に供給された第2薬液が第1薬液ノズル73の近傍にまで至らないよう、上述の薬液ノズル間中心角φやウエハWの回転方向が設定されている。これによって、第1薬液ノズル73上で第1薬液と第2薬液とが混ざり合うことを防ぐことができる。
(リンスノズルの配置の変形例)
また上述の本実施の形態において、第1リンスノズル76が第1薬液ノズル73よりもウエハWの中心側に配置されている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、例えば図12(a)〜(d)に示すように、第1薬液ノズル73と第1リンスノズル76とがウエハWの円周方向に沿って並べられていてもよい。以下、本変形例における液処理工程について説明する。なお簡単のため、図12においては第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76以外のノズルや吐出口が省略されている。
本変形例においては、はじめに、ウエハWを第1回転方向Rに回転させ、また図12(a)に示すように、第1薬液ノズル73を第1外方位置へ移動させ、ダミーディスペンスを開始する。次に図12(b)に示すように、第1薬液ノズル73を第1処理位置へ移動させ、これによって第1薬液がウエハWの周縁部に供給される。その後、図12(c)に示すように、第1薬液の吐出を続けている第1薬液ノズル73を第1外方位置へ向けて移動させる。第1薬液ノズル73が第1外方位置に到達した後、第1薬液ノズル73からの第1薬液の吐出を即座に停止させる。次に、第1ノズルヘッド72をウエハWの中心側へ向けて迅速に移動させ、そして、第1リンスノズル76をその処理位置に位置づける。その後、図12(d)に示すように、第1リンスノズル76が、ウエハWの上面の周縁部に向けてリンス処理液77を吐出する。これによって、ウエハW上に残っている第1薬液が洗い流される。
このように本変形例によれば、第1薬液ノズル73からの第1薬液の吐出の停止、および、処理位置へ向けての第1リンスノズル76の移動を迅速に実施することにより、ウエハW上で第1薬液が乾燥するよりも前に、ウエハWにリンス処理液を供給することができる。
なお図示はしないが、第1リンスノズル76の場合と同様に、第2薬液ノズル83と第2リンスノズル86とがウエハWの円周方向に沿って並べられていてもよい。この場合も、第2薬液ノズル83からの第2薬液の吐出の停止、および、処理位置へ向けての第2リンスノズル86の移動を迅速に実施することにより、ウエハW上で第2薬液が乾燥するよりも前に、ウエハWにリンス処理液を供給することができる。
また上述の本実施の形態および変形例において、第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76が共に第1ノズルヘッド72に取付けられており、このため第1薬液ノズル73および第1リンスノズル76が一体となって移動する例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第1リンスノズル76を第1薬液ノズル73から独立に移動させるためのノズル駆動部(図示せず)が第1ノズル駆動部70とは別個に設けられていてもよい。同様に、第2リンスノズル86を第2薬液ノズル83から独立に移動させるためのノズル駆動部(図示せず)が第2ノズル駆動部80とは別個に設けられていてもよい。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
1 基板処理装置
21 基板保持部
24 回転駆動部
73 第1薬液ノズル
74a 第1薬液到達領域
83 第2薬液ノズル
84a 第2薬液到達領域

Claims (14)

  1. 水平に保持された基板を回転させながら薬液により基板の周縁部の液処理を行う基板処理装置であって、
    基板を水平に保持する基板保持部と、
    前記基板保持部を回転させる回転駆動部と、
    基板の周縁部上の第1薬液到達領域に向けて第1薬液を吐出する第1薬液ノズルと、
    基板の周縁部上の第2薬液到達領域に向けて第2薬液を吐出する第2薬液ノズルと、を備え、
    前記回転駆動部は、前記第1薬液ノズルが第1薬液を吐出する際、前記基板保持部を第1回転方向に回転させ、かつ、前記第2薬液ノズルが第2薬液を吐出する際、前記基板保持部を、第1回転方向とは逆の第2回転方向に回転させ
    基板の中心と、前記第1薬液到達領域および前記第2薬液到達領域とを結ぶことにより形成される中心角は、前記第1薬液到達領域を基準として第1回転方向に沿って当該中心角を見た場合に180度よりも大きくなっていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記第1薬液ノズルは、吐出される第1薬液の吐出方向が前記第1回転方向に傾斜するように形成されており、
    前記第2薬液ノズルは、吐出される第2薬液の吐出方向が前記第2回転方向に傾斜するように形成されていることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
  3. 前記第1薬液ノズルおよび前記第2薬液ノズルは各々、吐出される第1薬液および第2薬液の吐出方向が、基板の半径方向外側を向いた成分を持つように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記第1薬液ノズルおよび前記第2薬液ノズルは各々、前記基板の上面に向けて第1薬液および第2薬液を吐出するよう配置されており、
    前記基板処理装置は、
    基板の下面上の第3薬液到達領域に向けて第1薬液を吐出する第1薬液吐出口と、
    基板の下面上の第4薬液到達領域に向けて第2薬液を吐出する第2薬液吐出口と、をさらに備え、
    前記第3薬液到達領域は、前記第1薬液到達領域に対して前記第1回転方向に沿って下流側に位置し、
    前記第4薬液到達領域は、前記第2薬液到達領域に対して前記第2回転方向に沿って下流側に位置していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 基板から飛散する第1薬液および第2薬液を受けるリング状の液受け空間と、第1薬液および/または第2薬液を排出する排液口とが形成されたカップ体をさらに備え、
    前記液受け空間の底面は、前記排液口に向かって下方に傾斜している液受け底面によって構成されており、
    前記液受け底面は、第1薬液到達領域と第2薬液到達領域との間において最も高位になっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 前記液受け底面は、最も高位になっている部分から、第1回転方向および第2回転方向に沿って下方に傾斜していることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
  7. 前記液受け底面のうち最も高位になっている部分にキャリア液を供給するキャリア液供給口が設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載の基板処理装置。
  8. 基板の上面と空間を介して対向するよう設けられたカバー部材をさらに備え、
    前記第1薬液ノズルおよび前記第2薬液ノズルは、前記カバー部材に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記第1薬液ノズルおよび前記第2薬液ノズルに向けて洗浄液を吐出する第1洗浄液吐出口および第2洗浄液吐出口をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  10. 前記第1薬液ノズルおよび前記第2薬液ノズルを水平方向に移動させるノズル駆動部をさらに備え、
    前記第1薬液ノズルおよび前記第2薬液ノズルは各々、第1薬液および第2薬液を吐出しながら、前記基板の外方から、第1薬液到達領域および第2薬液到達領域に向けて第1薬液および第2薬液を吐出する位置まで移動することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  11. 水平に保持された基板を回転させながら薬液により基板の周縁部の液処理を行う基板処理方法であって、
    基板を水平に保持する基板保持部を第1回転方向に回転させることと、
    基板保持部が第1回転方向に回転している際、基板の周縁部上の第1薬液到達領域に向けて第1薬液ノズルによって第1薬液を吐出することと、
    基板保持部を、第1回転方向とは逆の第2回転方向に回転させることと、
    基板保持部が第2回転方向に回転している際、基板の周縁部上の第2薬液到達領域に向けて第2薬液ノズルによって第2薬液を吐出することと、を備え
    基板の中心と、前記第1薬液到達領域および前記第2薬液到達領域とを結ぶことにより形成される中心角は、前記第1薬液到達領域を基準として第1回転方向に沿って当該中心角を見た場合に180度よりも大きくなっていることを特徴とする基板処理方法。
  12. 基板の周縁部上の第1到達領域に向けて前記第1薬液ノズルによって前記第1薬液を吐出する際に、前記第1薬液ノズルは、第1薬液を吐出しながら、前記基板の外方から、第1薬液到達領域に向けて第1薬液を吐出する位置まで移動することを特徴とする請求項11に記載の基板処理方法。
  13. 前記第1薬液ノズルおよび前記第2薬液ノズルは各々、前記基板の上面に向けて第1薬液および第2薬液を吐出するよう配置されており、
    前記基板処理方法は、
    前記第1薬液ノズルが第1薬液を吐出する際、基板の下面上の第3薬液到達領域に向けて第1薬液を吐出することと、
    前記第2薬液ノズルが第2薬液を吐出する際、基板の下面上の第4薬液到達領域に向けて第2薬液を吐出することと、をさらに備え、
    前記第3薬液到達領域は、前記第1薬液到達領域に対して前記第1回転方向に沿って下流側に位置し、
    前記第4薬液到達領域は、前記第2薬液到達領域に対して前記第2回転方向に沿って下流側に位置していることを特徴とする請求項11または12に記載の基板処理方法。
  14. 基板処理装置に基板処理方法を実行させるためのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体において、
    前記基板処理方法は、
    基板を水平に保持する基板保持部を第1回転方向に回転させることと、
    基板保持部が第1回転方向に回転している際、基板の周縁部上の第1薬液到達領域に向けて第1薬液ノズルによって第1薬液を吐出することと、
    基板保持部を、第1回転方向とは逆の第2回転方向に回転させることと、
    基板保持部が第2回転方向に回転している際、基板の周縁部上の第2薬液到達領域に向けて第2薬液ノズルによって第2薬液を吐出することと、を備え
    基板の中心と、前記第1薬液到達領域および前記第2薬液到達領域とを結ぶことにより形成される中心角は、前記第1薬液到達領域を基準として第1回転方向に沿って当該中心角を見た場合に180度よりも大きくなっている、方法からなっていることを特徴とする記憶媒体。
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