JP5516447B2 - 液処理装置、液処理方法及び記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、円形の基板の周縁部に洗浄液を吐出する液処理装置、液処理方法及び記憶媒体に関する。
半導体製造工程において、シリコンウエハの表面全体に薄膜を例えばCVD(chemical vapor deposition)法などにより成膜する工程があり、この薄膜に対してパターニングする前にウエハの周縁部の薄膜を除去する場合がある。CVDなどの成膜を枚葉処理で行う場合には通常ウエハが静電チャックに吸着された状態で成膜処理がされるが、ウエハの周縁部がベベル構造となっていることなどから、成膜ガスがウエハの裏面に回りこんで裏面の周縁部にも薄膜が形成される。
このためウエハの表面側及び裏面側に洗浄ノズルを配置して、ウエハの両面の周縁部に夫々洗浄液を吐出するようにしている。しかしながら洗浄液と共に飛散した薄膜成分がパーティクルとなってウエハの表面のパターニング領域に付着していた。このような現象は従来では問題になるレベルではないが、今後パターンの線幅が微細になると、歩留まりに影響を及ぼす。特許文献1には、ウエハの表面側及び裏面側に洗浄液吐出ノズルを設けることが記載されているが、上記の課題を解決する手法については記載されていない。
特開2004−55839
本発明はこのような事情の下になされたものであり、発明者は、円形の基板の周縁部の表面及び裏面に各々吐出された洗浄液が互いに衝突してスプラッシュが起こることがウエハにパーティクルが付着する原因であることを発見した。本発明の目的は、このような表面と裏面の洗浄液の衝突によるスプラッシュを防ぐことができる技術を提供することである。また、表面側に吐出された洗浄液とウエハの周縁に形成されているV字状の切込みであるノッチとの衝突による液跳ねが原因で、パーティクルがウエハに付着することを発明者が発見した。本発明の他の目的としては、このような基板の切込みとの衝突による洗浄液の飛散を防止することができる技術を提供することである。
本発明の液処理装置は、半導体ウエハである円形の基板を、パターン形成面を上面として水平に保持して鉛直軸回りに回転させる基板保持部と、
この基板保持部に保持された基板の上方側に設けられ、平面で見たときに基板の中心側から外側に向かう方向に第1の液流を形成するように基板の上面の周縁部に向けて洗浄液を吐出するための第1の洗浄液吐出口と、
前記基板保持部に保持された基板の下方側に設けられ、平面で見たときに基板の中心側から外側に向かう方向に第2の液流を形成するように基板の下面の周縁部に向けて洗浄液を吐出するための第2の洗浄液吐出口と、を備え、
前記第1の液流が形成される時間帯の少なくとも一部に重なる時間帯にて前記第2の液流が形成され、当該重なる時間帯における基板の回転速度は1000rpm〜3000rpmであり、
前記基板の上面の周縁部における前記第1の液流の到達点と、前記基板の下面の周縁部における前記第2の液流の到達点と、が基板の回転中心に対してなす角度をθとすると、
前記重なる時間帯において、前記第2の液流をなし、当該第2の液流の到達点から前記基板の上面に回り込んだ前記洗浄液の一部または全部を、前記第1の液流と衝突させずに基板の回転の遠心力によって前記上面から振り切るために、前記第2の液流の到達点は、前記第1の液流の到達点から基板の回転方向上流側に前記角度θについて30度以上離れ、かつ前記第1の液流の到達点から基板の回転方向下流側に前記角度θについて10度以上離れることを特徴とする。
前記液処理装置の具体的な態様としては、例えば下記の通りである。
(a)前記円形の基板は、周縁の一部に切込みが形成された基板であって、
第1の洗浄液吐出口は、当該第1の洗浄液吐出口と基板の中心とを結ぶ直線の延長線上に向いているかまたは当該延長線上よりも基板の回転方向下流側に向いており、平面で見たときに第1の液流の吐出方向と当該吐出方向における基板の接線とのなす角度が45度から90度である。
(b)第2の洗浄液吐出口は複数設けられ、基板の径方向且つ基板の回転方向にずれた位置に洗浄液を吐出する。
(c)各第2の洗浄液吐出口は、互いに並行して洗浄液を吐出する
本発明の液処理方法は、基板保持部により半導体ウエハである円形の基板をパターン形成面を上面として水平に保持して鉛直軸回りに回転させる工程と、
この基板保持部に保持された基板の上方側に設けられ、基板の上面の周縁部に向けて洗浄液を吐出するための第1の洗浄液吐出口から、平面で見たときに基板の中心側から外側に向かう方向に第1の液流を形成する工程と、
前記第1の液流が形成される時間帯の少なくとも一部に重なる時間帯にて、 前記基板保持部に保持された基板の下方側に設けられ、基板の下面の周縁部に向けて洗浄液を吐出するための第2の洗浄液吐出口から、平面で見たときに基板の中心側から外側に向かう方向に第2の液流を形成する工程と、
を備え、
前記重なる時間帯における基板の回転速度は、1000rpm〜3000rpmであり、
前記基板の上面の周縁部における前記第1の液流の到達点と、前記基板の下面の周縁部における前記第2の液流の到達点と、が基板の回転中心に対してなす角度をθとすると、
前記重なる時間帯において、前記第2の液流をなし、当該第2の液流の到達点から前記基板の上面に回り込んだ前記洗浄液の一部または全部を、前記第1の液流と衝突させずに基板の回転の遠心力によって前記上面から振り切るために、前記第2の液流の到達点は、前記第1の液流の到達点から基板の回転方向上流側に前記角度θについて30度以上離れ、かつ前記第1の液流の到達点から基板の回転方向下流側に前記角度θについて10度以上離れることを特徴とする。
本発明の記憶媒体は、円形の基板の周縁部に洗浄液を吐出する液処理装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上記の液処理方法を実施するためのものであることを特徴とする。
本発明によれば、基板の上面の周縁部に吐出される第1の液流の到達点と、基板の下面の周縁部に吐出される第2の液流の到達点と、が基板の回転方向に離れた位置に設けられる。従って、基板の下面から上面に第2の液流をなす洗浄液が回り込んでから第1の液流の到達点に至るまでに基板の回転により当該洗浄液が除去される。その結果として、第1の液流をなす洗浄液と、第2の液流をなす洗浄液とが衝突して飛散することが抑えられるので、前記基板へのパーティクルの付着が抑えられる。
本発明に係る液処理ユニットを備えた基板処理装置の平面図である。 前記液処理ユニットの縦断側面図である。 前記液処理ユニットのHF溶液の到達領域の位置関係を示す平面図である。 前記液処理ユニットにより処理されるウエハの縦断側面図である。 前記液処理ユニットにより処理されるウエハの縦断側面図である。 前記ウエハの平面図である。 他の液処理ユニットのHF溶液の到達領域の位置関係を示す平面図である。
本発明を実施するための形態について図面と共に説明する。ここでは、本発明を円形の基板である半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と記す。)Wを液処理する液処理ユニット(液処理装置)1に適用した場合について示す。このウエハWには、CVDにより例えばSiNからなる膜が成膜されており、この膜はウエハWの表面からウエハWの側端を介してウエハWの裏面側周縁部に跨るように形成されている。液処理ユニット1は、洗浄液であるHF(HydroFluoric acid)溶液を供給し、ウエハWの表裏面の周縁部に形成された前記膜の不要な箇所を除去する。始めに、図1を参照し、前記液処理ユニット1を含む基板処理装置100の概略構成について説明する。
ところで、特許請求の範囲でいう基板の上面とは、この実施形態のウエハWにおいて後述のウエハ保持部2に保持されたときに上を向いている面であり、この上を向いている面を、ウエハWの表面と記載する。このウエハWの表面には通常、パターンが形成されている。また、特許請求の範囲でいう基板の下面とは、この実施形態のウエハWにおいてはウエハ保持部2に保持されたときに下を向いている面であり、当該下を向いている面をウエハの裏面と記載する。また、特許請求の範囲でいう洗浄液は例えば、基板に処理を行うための薬液や当該薬液を基板から洗い流すためのリンス液である。この実施形態においては前記薬液としてHF溶液が用いられ、前記リンス液として純水(DIW)が用いられる。
基板処理装置100は、複数のウエハWを収容するウエハキャリアCを載置し、ウエハWの搬入・搬出を行う搬入出ステーション(基板搬入出部)10Aと、ウエハWに洗浄処理を施すための処理ステーション(液処理部)10Bとを備えている。搬入出ステーション(基板搬入出部)10A及び処理ステーション(液処理部)10Bは、隣接して設けられている。
搬入出ステーション10Aは、キャリア載置部101、搬送部102、受け渡し部103及び筐体104を有している。キャリア載置部101は、複数のウエハWを水平状態で収容するウエハキャリアCを載置する。搬送部102は、ウエハWの搬送を行う。受け渡し部103は、ウエハWの受け渡しを行う。筐体104は、搬送部102および受け渡し部103を収容する。
搬送部102は、搬送機構105を有している。搬送機構105は、ウエハWを保持するウエハ保持アーム106、及びウエハ保持アーム106を前後に移動させる機構を有している。また搬送機構105は、ウエハキャリアCの配列方向であるX方向に延在する水平ガイド107(図1参照)に沿って移動させる機構、垂直方向に設けられた垂直ガイド(不図示)に沿って移動させる機構、水平面内で回転させる機構を有している。この搬送機構105により、ウエハキャリアCと受け渡し部103との間でウエハWが搬送される。
受け渡し部103は、ウエハWを載置可能な載置部を複数備えた受け渡し棚200を有している。受け渡し部103は、この受け渡し棚200を介して処理ステーション2との間でウエハWの受け渡しが行われるようになっている。
処理ステーション(液処理部)10Bは、筐体201、筐体201内に収容される複数の液処理ユニット1、搬送室202及び搬送室202内に設けられる搬送機構203を備えている。また、複数の液処理ユニット1の下方には、各液処理ユニットに供給するための液、ガスなどの用力系が収容されている。
搬送機構203は、ウエハWを保持するウエハ保持アーム204、及びウエハ保持アーム204を前後に移動させる機構を有している。また、搬送機構203は、搬送室202に設けられた水平ガイド205(図1参照)に沿ってY方向に移動させる機構、垂直方向に設けられた垂直ガイド(図示せず)に沿って移動させる機構、水平面内で回転させる機構(図示せず)を有している。この搬送機構203により、各液処理ユニット22に対するウエハWの搬入出を行うようになっている。
次に、液処理ユニット1について、その縦断側面図である図2を参照しながら説明する。液処理ユニット1は、ウエハWを回転可能に保持するウエハ保持部2と、ウエハWから飛散した液体を受けて除去するカップ体3と、ウエハWの表面にガスを供給するカバー部材5と、を備えている。
ウエハ保持部2はウエハWの裏面の中央部を吸着保持するバキュームチャック21を備えており、バキュームチャック21の下側には回転体22が接続されている。回転体22は不図示のモータにより回転自在に構成され、それによってバキュームチャック21に保持されたウエハWが鉛直軸回りに回転する。回転体22の周囲にはスリーブ23が設けられ、スリーブ23の内周には回転体22を円滑に回転させるために不図示のベアリングが設けられている。回転体22の下方には昇降機構24が設けられ、昇降機構24は回転体22及びバキュームチャック21を昇降させる。
カップ体3はリング状の部材であり、バキュームチャック21の外周を取り囲むように設けられている。カップ体3の上方側には、当該カップ体3を内周部31と外周部32とに区画すると共に排気の流路をなす溝部33が設けられており、この溝部33を内側空間34と外側空間35とに区画するようにカップ体3の底部から上方へ向かう起立壁36が伸びている。内側空間34、外側空間35には排気口37、排液口38が夫々開口している。ウエハWの処理中にウエハWの周囲の空間は排気口37により排気される。前記起立壁36は、当該排気口37に向かう排気流に含まれる液体が、外側空間35で当該排気流から分離されて排液口38から除去されるように形成されている。
カップ体3の前記内周部31の上縁はウエハ保持部2に保持されたウエハWの下方に位置し、内周部31の上面にはウエハWの裏面の周縁部に向けてHF溶液を吐出する薬液吐出口41が設けられている。この薬液吐出口41については後に詳述する。薬液吐出口41にはカップ体3に設けられた供給路42を介してHF液の供給機構43が接続されている。供給機構43は、HF液を下流側に圧送する。内周部31の上面にはウエハWの裏面の周縁部に向けて純水を吐出する純水吐出口40が設けられている。図中42Aは純水の供給路であり、43Aは供給路42Aを介して純水吐出口40に純水を圧送する供給機構である。また、内周部31の上縁から外方へ向かうようにフランジ部44が設けられており、フランジ部44は、使用済みの洗浄液を外側空間35にガイドする。
また、カップ体3の外周部32の上縁からは、液受け部45が内側上方へ向かうように伸び出しており、ウエハ保持部2に保持されたウエハWの側周を囲む。液受け部45は、回転するウエハWから飛散した洗浄液をその内周面で受け止め、外側空間35にガイドする。図中46は液受け部45に囲まれる開口部である。図中47はカップ体3を昇降させる昇降機構である。
カバー部材5は円板形状に形成され、前記開口部46を塞ぐように設けられている。カバー部材5の下面はウエハ保持部2に保持されたウエハWと間隔をおいて対向する。カバー部材5の下面中央部にはガス供給口51が設けられ、ウエハW処理中に当該ウエハWの表面に清浄な気体を供給する。この清浄な気体は、洗浄液のミストなどを含むウエハW周囲の雰囲気がウエハWの内側へ向かうことを防ぐ役割を有する。清浄な気体はNなどの不活性ガスやDry airが好ましい。
カバー部材5の周縁部の下面には凹部50が形成されており、凹部50にはHF溶液、純水を夫々吐出する薬液ノズル52、純水ノズル53が設けられている。薬液ノズル52及び純水ノズル53は不図示の駆動機構によりウエハWの径方向に沿って移動自在に構成されており、HF溶液及び純水の供給位置をウエハWの外側領域とウエハWの表面側の周縁部との間でずらすことができる。薬液ノズル52は配管54を介してHF溶液の供給機構55に接続され、純水ノズル53は配管56を介して純水の供給機構57に接続されている。供給機構55、57はHF溶液、純水を夫々下流側に圧送する。
図中58は昇降機構であり、カバー部材5を昇降させる。図2では、ウエハWの処理時におけるカバー部材5、カップ体3及びウエハ保持部2の各位置を示している。液処理ユニット1と搬送機構203との間でウエハWを受け渡すときには、この処理時における位置よりもウエハ保持部2は上昇し、且つカップ体3は下降して、バキュームチャック21がカップ体3の上縁よりも高くなる。このときカバー部材5は、ウエハWの受け渡しの妨げにならない位置まで上昇する。
続いて、薬液ノズル52及び薬液吐出口41について詳述する。図2中に点線の円で囲んで拡大した箇所に示す鎖線61は水平軸である。矢印62は薬液ノズル52からのHF溶液の液流(第1の液流)の吐出方向を示しており、ウエハWの内側から外側に向かっている。図中θ1は、これら吐出方向62と水平軸61とのなす角である。θ1が90°よりも小さいほど、吐出したHF溶液がウエハWに衝突したときの飛散を抑えることができ、90°に近いほど処理後の膜の端部の欠けを抑える、つまり膜の端面を垂直に近い形状にすることができる。この例ではこれらの均衡をとり、θ1は30°に設定されている。
図3はウエハWを平面で見た図を示している。図3中PはウエハWの中心であり、回転中心でもある。図3中の矢印60はウエハWの回転方向を示している。また、図3中63はウエハWにおける前記HF溶液の液流が到達する領域であり、到達領域63は薬液ノズル52の位置に合わせてウエハWの周端部と周端部よりも例えば3mmウエハWの中心側の位置との間で移動する。図中のQは前記到達領域63の中心である。
前記HF溶液の吐出方向62は、HF溶液の飛散を抑えるためにウエハWの中心Pと薬液ノズル52の吐出口(第1の洗浄液吐出口)59とを結ぶ直線の延長線上を向くか、または当該延長線上よりもウエハWの回転方向下流側に向くように設定される。ところで、ウエハWのノッチNの切り込み幅は1mmであり、後述のように表面周縁部の膜のカット幅(ウエハWの周端から表面の中心側に向かって除去される膜の幅)が1mm以下の場合、到達領域63がノッチNに掛かり、液流がノッチNに切られることになる。そのように液流が切られるとミストが発生し、そのミストがパーティクルとなるおそれがあるため、このパーティクルの付着を抑えるために、平面で見たときの前記吐出方向62の延長線がウエハWの周と交わる点を通るウエハWの接線64と、当該吐出方向62とのなす角θ2が45°〜90°の範囲に設定される。この範囲でパーティクルの付着が抑えられることは後述の評価試験により示される。ウエハWに反りなどがあり、前記到達領域63が上下すると、膜の除去幅がウエハWの周で変動するおそれがあるため、その観点からは角θ2が小さいことが好ましい。従って、この例ではθ2が45°に設定されている。
また、薬液ノズル52の液流の流速が高すぎると、到達領域63からミストが飛散する。このミストの飛散を抑え、且つ流速が低すぎてウエハWの膜の除去能力が低下しすぎないように、吐出される薬液の流量とノズル径とを設定する。
カップ体3の薬液吐出口(第2の洗浄液吐出口)41は、平面で見たときにウエハWの中心側から外側に向かう方向にHF溶液の液流(第2の液流)を吐出する。図3中の矢印65はこの液流の吐出方向を示している。図中66は、ウエハWにおいて前記液流が到達する領域であり、Rは前記到達領域66の中心である。到達領域66のウエハWの中心側の端部は、ウエハWの周端から中心側に向かって3mmに位置し、到達領域66は回転するウエハWのノッチNに掛らないようになっている。
薬液吐出口41及び薬液ノズル52から吐出される時間帯が重なるようにウエハWにHF溶液が吐出され、ウエハWの周縁部のSiN膜71が除去される。それによって、ウエハW1枚あたりの処理時間を短くすることができるので、スループットが向上する。図4、図5はこれら薬液吐出口41、薬液ノズル52から夫々HF溶液が吐出されるときのウエハWの側面を示し、図6はHF溶液が吐出されたウエハWの表面を示している。なお、説明の便宜上、薬液吐出口41から吐出されたHF溶液に符号72を、薬液ノズル52から吐出されたHF溶液に符号73を夫々付している。
図4に示すように薬液吐出口41からウエハWの裏面に吐出されたHF溶液72は、その表面張力によってウエハWの側面を介して表面に回りこみ、ウエハWの回転による遠心力を受けて前記表面からウエハWの外方へと弾き飛ばされる。前記到達領域66と、到達領域63とが平面で見てウエハWの回転方向に互いにずれた位置に設定されていることにより、表面に回り込んだ前記HF溶液72と前記薬液ノズル52から吐出されたHF溶液73とが干渉してミストが発生することを防止できる。図3中θは、到達領域63の中心Qと到達領域66の中心RがウエハWの中心P対してなす角であり、より詳しくは中心Pと中心Qとを結ぶ線分PQから中心Pと中心Rとを結ぶ線分PRを、ウエハWの回転方向上流側に向かって見た角を示している。この例ではθ=180°に設定されている。
前記θについてさらに詳しく説明する。既述のように薬液吐出口41からウエハWの裏面の到達領域66に到達したHF液72は、ウエハWの表面側に回りこみ、回転するうちに振り切られてウエハWの表面から除去されるが、このように回り込んだHF溶液が除去されているか、あるいは残留している量が少なくなった状態のウエハWの表面に薬液ノズル52からHF溶液73が供給されることで、ウエハWの表面で薬液ノズル52から供給されたHF溶液73と、薬液吐出口41から供給されたHF溶液72とが衝突してミストが発生することを抑えることができる。前記θはこのような衝突が防がれるように設定され、その範囲としては30°以上である。
また、薬液ノズル52から到達領域63に供給されたHF溶液73はウエハWの遠心力によりウエハWの表面から振り切られて除去されるが、到達領域63の下流側近傍では前記HF溶液73の液膜の厚さが大きい状態となっている。つまり、前記下流側近傍ではウエハWの表面に残っているHF溶液73の量が多いため、表面に回り込んだHF溶液72と干渉するとミストになってしまうおそれがある。従って到達領域66を到達領域63の下流側近傍から若干離すために、前記θは350°以下に設定される。つまり、前記線分PQから回転方向下流側に線分PRを見れば、線分PQと線分PRはPを中心に10°以上離れていることになる。なお、特許請求の範囲で第1の液流の到達点は、到達領域66の中心Rであり、第2の液流の到達点は到達領域63の中心Qである。このように吐出口からの液流の到達領域の中心が到達点に相当する。
また、ウエハWの回転速度が高いほどウエハW表面の液体は、下流側に向けて高速で移動するが、速やかに振り切られることになる。逆に、ウエハWの回転速度が低いほどウエハW表面の液体は、下流側へ向けて低速で移動するが振り切られるまでの時間も遅くなる。従って、ウエハWの回転速度によらずθは上記のように30°〜350°の範囲に設定される。
ところで、処理を行う際のウエハWの回転速度を高くすれば、HF溶液72に作用する遠心力が強くなり、このHF溶液72のウエハW表面への回りこみ量を抑えることができるので、より液同士の衝突を抑えることができる。ただし、回転速度を上げすぎると、振り切られてカップ体3に衝突したHF溶液がウエハWに向けて跳ね返りやすくなり、パーティクルとなって付着するおそれがあるため、この例ではHF溶液の供給時及び純水の吐出時におけるウエハWの回転速度は1000rpm〜3000rpmに制御される。
これまで薬液ノズル52について説明してきたが、純水ノズル53は、吐出する液の違いと、薬液ノズル52よりもウエハWの中心側に位置することとを除いて薬液ノズル52と同様に構成される。このように純水ノズル53が位置することでウエハWのより中心側から純水を供給することができるので、確実にHF溶液を除去することができる。また、純水吐出口40も吐出する液と、薬液吐出口41よりもウエハWの中心側に液体を吐出することとを除いて薬液吐出口41と同様に構成される。純水ノズル53からの純水の到達領域と純水吐出口40からの純水の到達領域との位置関係は、薬液ノズル52からのHF溶液の到達領域63と薬液吐出口41からのHF溶液の到達領域66との位置関係と同様である。
液処理ユニット1には、図2に示すように制御部7が接続されている。制御部7は例えば図示しないCPUと記憶部とを備えたコンピュータからなり、記憶部には制御部7の作用、つまり、液処理ユニット1内にウエハWを搬入し、液処理を行いウエハWの周縁部の表面に形成された不要な膜を除去してから、HF溶液の除去、乾燥、ウエハWを搬出するまでの動作に係わる制御についてのステップ(命令)群が組まれたプログラムが記録されている。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリーカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。
上記のように構成される基板処理装置100におけるウエハWの処理を説明する。まず、搬入出ステーション10Aのキャリア載置部101に載置されたウエハキャリアCから搬送機構105により1枚のウエハWを取り出して受け渡し棚200の載置部に載置し、この動作を連続的に行う。受け渡し棚200の載置部に載置されたウエハWは、処理ステーション10Bの搬送機構203により順次搬送されて、いずれかの液処理ユニット1に搬入され、ウエハW保持部2に保持される。
排気口37によりウエハWの周囲の空間は予め排気されており、ウエハ保持部2、カップ体3及びカバー部材5が図2に示す処理位置に移動する。ガス供給口51から清浄な気体が供給される。ウエハWの回転を開始し、例えば回転速度が1000〜3000rpmとなるまで加速する。この動作と並行して、薬液ノズル52が予め設定した位置に移動し、当該位置で停止すると、図5に示したようにウエハWの表面の周縁部にHF溶液が供給される。この表面へのHF溶液の供給動作に並行して、図4に示したように薬液吐出口41からのウエハWの裏面へのHF溶液の供給動作が行われる。
所定の時間、薬液ノズル52及び薬液吐出口41からHF溶液を供給すると、これら薬液ノズル52及び薬液吐出口41からのHF溶液の供給が停止し、純水ノズル53が所定の位置に移動する。1000〜3000rpmでウエハWの回転が続けられ、純水ノズル53及び純水吐出口40からウエハWに純水が吐出され、ウエハWの表面及び裏面に残っているHF溶液が除去される。
純水の吐出開始から所定の時間経過後、純水ノズル53及び純水吐出口40からの純水の吐出を停止する。ウエハWの回転が続けられ、ウエハWに付着した純水が振り切られ、ウエハWが乾燥される。然る後ウエハWの回転を停止し、搬送機構203が液処理ユニット1からウエハWを搬出し、受け渡し棚200に載置する。そして、当該ウエハWは受け渡し棚200から搬送機構105によりウエハキャリアCに戻される。
上記の液処理ユニット1においては、薬液ノズル52からウエハWの表面の周縁部に供給されるHF溶液の到達領域63と、薬液吐出口41からウエハWの裏面の周縁部に供給されるHF溶液の到達領域66とが、ウエハWの回転方向に互いにずれるように構成されている。従って、HF溶液同士が互いに干渉してミストが発生することが抑えられるので、そのミストから生じたパーティクルがウエハWに付着することが抑えられる。また、純水ノズル53からウエハWの表面の周縁部に供給される純水の到達領域と、純水吐出口40からウエハWの裏面の周縁部に供給される純水の到達領域が、同様にウエハWの周縁部において回転方向に互いにずれているため、吐出された純水同士が互いに干渉してミストが発生することが抑えられるため、ウエハWへのパーティクルの付着が抑えられる。従って、ウエハWから製造される半導体製品の歩留りの低下を抑えることができる。
上記の実施形態の液処理ユニット1の変形例として、カップ体3にHF溶液の吐出口を複数設けてもよい。図7では薬液吐出口41に加えて薬液吐出口41Aを設けた例を示している。ウエハWの側面から見て、薬液吐出口41AからのHF溶液の到達領域66Aは、ウエハW中心側の端部がHF溶液の到達領域66の周端より1〜2mm外側に位置している。そして、到達領域66Aは到達領域66よりも回転方向下流側の近傍にウエハWの径方向及び周方向にずれて設けられている。このような違いを除いて薬液吐出口41Aは薬液吐出口41と同様に構成されており、前記供給路42は下流側で分岐してこれら薬液吐出口41、41Aに接続される。これによって、薬液吐出口41、41Aから互いに並行してHF溶液が吐出される。図中Mは、到達領域66Aの中心である。
ウエハWの処理中において、HF供給機構43から供給されるHF溶液の流量は、既述の実施形態と同様に設定される。つまり、1つの洗浄液吐出口から吐出される洗浄液の流速は、上記の実施形態よりも小さくなるのでHF溶液同士の干渉によるミストの飛散をより確実に抑えることができる。また、このように異なる位置に並行してHF溶液を供給することで、ウエハWの裏面に疎水性の膜が形成されているときに、前記HF溶液が供給されない領域が形成されてしまうことを防ぐことができ、前記膜を確実に除去することができる。ところで、上記のようにHF溶液同士の干渉を抑える観点から、このように薬液吐出口41、41Aが設けられる場合、線分PQから回転方向上流側に見て、中心Pと中心Mとを結ぶ線分PMがPを中心に30°以上離れるように設定され、且つ線分PQから回転方向下流側に見て、線分PRがPを中心に10°以上離れるように設定される。
この液処理ユニットではSiNの他に、例えばTiN、W(タングステン)などの膜を除去することができる。なお、液処理ユニット1において膜を除去するための洗浄液としては膜の種類に応じて選定され、HF溶液に限られるものではなく、例えば硝酸、SC−1(水酸化アンモニウムと過酸化水素と水との混合液)、フッ硝酸(フッ酸と硝酸との混合液)などを用いてもよい。また、液処理ユニット1は膜を除去するための機能と、膜除去に使用したHF溶液を洗い流す機能とを共に備えているが、片方の機能だけを備えた装置として構成することもできる。
また、上記の実施形態において薬液ノズル52から薬液を吐出するにあたり、例えば薬液ノズル52がウエハWの外方へ薬液の吐出を開始し、薬液ノズル52が薬液の吐出を続けながらウエハWの内側に向かって移動し、予め設定した位置で停止して、図5に示したようにウエハWの表面の周縁部に薬液が供給されるようにしてもよい。また、例えば吐出される位置における膜しか除去できない薬液を用いる場合には、薬液吐出中に到達領域66がウエハWの径方向に沿って往復移動するように薬液ノズル52を移動させ、ウエハWの周縁部の所定の領域に均一に薬液を供給することにより、当該領域の膜を除去してもよい。
続いて、本発明に関連して行った評価試験について説明する。
[評価試験1]
上記の実施形態の液処理ユニット1を用いて複数のウエハWに処理を行った。ただし、この液処理ユニット1では、ウエハW毎に既述の各HF溶液の到達領域の中心Q、中心RがウエハWの中心Pに対してなす角θを変化させた。各θは、0°、5°、10°、30°、90°350°とした。そして、各ウエハWについて、パーティクルの付着量を測定した。その結果、θが5°、10°であるときはθ=0°のときの付着量に比べて改善が見られなかったが、30°、90°、350°の場合はパーティクルの付着量を低減させることができた。この知見に基づいて、本発明者は本発明に想到した。
[評価試験2]
続いて、液処理ユニット1において、前記θを0°に設定した。また、薬液ノズル52の位置を調整し、上記したウエハWの接線64と薬液ノズル52の吐出方向62とがなす角θ2を10°に設定した。そして、ウエハWごとにHF溶液供給ノズル52、薬液吐出口41からのHF溶液の吐出状態を夫々制御して膜の除去処理を行った。一のウエハW(ウエハA1とする)については、上記の実施形態と同様に薬液ノズル52及び薬液吐出口41からHF溶液を供給して膜の除去を行った。
他のウエハW(ウエハA2とする)については、薬液ノズル52からHF溶液を供給したが、薬液吐出口41からHF溶液を供給せずに膜を除去した。さらに他のウエハW(ウエハA3とする)については、薬液吐出口41からのHF溶液を供給したが、薬液ノズル52からHF溶液を供給しなかった。このように表面側または裏面側からしかHF溶液を供給しないことを除いて、ウエハA2、A3はウエハA1と同様に処理を行った。また、ウエハA1、A2において、ウエハW表面の膜を除去する範囲は、ウエハWの周端から1mm内側の範囲になるように設定した。
さらに、膜を除去する範囲がウエハWの周端から2mm内側の範囲になるように設定した他はウエハA1と同様に薬液ノズル52及び薬液吐出口41からHF溶液を供給して膜の除去を行った。このウエハWをウエハA4とする。各ウエハA1〜A4について膜の除去後、表面に付着した0.06μm以上、0.08μm以上、0.12μm以上、0.20μm以上の各大きさのパーティクルの個数を計測した
ウエハA1の0.06μm以上のパーティクル数を100%とすると、ウエハA1〜A4の0.06μm以上のパーティクル数、0.08μm以上のパーティクル数、0.12μm以上のパーティクル数、0.20μm以上のパーティクル数は、下記の表1の通りである。各大きさのパーティクル数の割合は、ウエハA1、A4ではウエハA2、A3に比べて大きい。従って、ウエハWの上下から供給されたHF溶液同士が干渉してパーティクルが発生していることが分かり、HF溶液の供給位置をずらす本発明が有効であると考えられる。
Figure 0005516447
[評価試験3]
角θ2を45°に設定した他は、評価試験2と同様に実験を行った。各大きさのパーティクル数の割合は、下記の表2の通りである。表2でも評価試験2のウエハA1の0.06μm以上のパーティクル数を100%として、各ウエハWに付着したパーティクル数の割合を、当該パーティクルの大きさ毎に示している。
Figure 0005516447
この評価試験3においても、ウエハA1、A4ではウエハA2、A3に比べて各大きさのパーティクル数の割合が大きい。従って、ウエハWの上下から供給されたHF溶液同士が干渉してパーティクルが発生していることが分かり、そのため、HF溶液の供給位置をずらす本発明が有効であると考えることができる。また、この評価試験3のウエハA1、A2、A4の0.06μm以上の各パーティクルの割合、つまり計測できた全てのパーティクルの割合を、評価試験2のウエハA1、A2、A4の0.06μm以上の各パーティクルの割合と比較すると、評価試験2よりも低下している。従って、前記θ2を10°にするよりも45°にすることが、パーティクルを低減させるために有効であることが示された。
[評価試験4]
θ2を10°に設定し、薬液ノズル52による膜の除去幅をウエハWごとに変更して膜の除去処理を行った。この評価試験4では、薬液吐出口41からのHF溶液の吐出は行っていない。膜を除去した後、除去幅が0.5mmであるウエハWをB1、1mmであるウエハWをB2、1.5mmであるウエハWをB3、2mmであるウエハWをB4、3mmであるウエハWをB5とする。そして、これらウエハB1〜B5について評価試験2、3と同様にパーティクル数を測定した。下記の表3ではウエハB1の0.06μm以上のパーティクル数を100%として、各パーティクル数の割合を示している。
Figure 0005516447
[評価試験5]
θ2を45°に設定し、評価試験4と同様にウエハB1〜B5に処理を行い、パーティクル数を測定した。下記の表4では評価試験4におけるウエハB1の0.06μm以上のパーティクル数を100%として、各パーティクル数の割合を示している。
Figure 0005516447
評価試験4と、評価試験5とを比較すると、殆どのウエハBで各大きさのパーティクル数が少なくなっている。従ってこれら評価試験4、5からも、θ2を10°にするよりも45°にすることが、パーティクルを低減させるために有効であることが示された。
[評価試験6]
前記θ2を10°、30°、45°、60°にして各ウエハWの膜の除去処理を行った。この評価試験6の膜の除去処理では薬液吐出口41からのHF溶液の吐出を行わなかった。膜の除去後、各ウエハWのノッチN付近を撮像し、当該ノッチNに液流が切られることによるHF溶液の飛散具合を調べた。10°、30°ではHF溶液の飛散が大きく、45°、60°では飛散が抑えられていた。45°では特に飛散が抑えられていた。このようにθ2を大きくすることでノッチNの飛散を抑えることができるのは、次のように考えられる。θ2が10°や30°ではHF溶液の吐出方向がウエハWの回転方向とほぼ同じであり、ノッチNによって飛散した液滴は前記吐出方向に飛ぶ。詳しくは、薬液の液流が吐出されノッチNに衝突して液滴が形成されるときに、吐出により液滴が受けるベクトルの向きはウエハWの回転するベクトルの向きに近いため、液滴はこれらのベクトルが足し合わさるように力を受けて飛散する。しかしθ2が45°〜90°の範囲では前記吐出方向がウエハWの外に向いており、前記液滴についてウエハWの回転から受けるベクトルと、吐出により受けるベクトルとが互いに相殺する結果として、当該液滴の飛散が抑制される。また、飛散しても前記吐出方向がウエハWの外に向いているため、前記液滴はウエハWの外へと向かい、ウエハW上に付着し難い。従って、HF溶液の飛散を抑えるために有効なθ2の範囲は、45°以上、90°以下であり、飛散防止の観点からはこの範囲の中でθ2が大きいほど有効であるが、実施形態の説明で述べた理由から当該実施形態においてはθ2を45°に設定している。
W ウエハ
N ノッチ
1 液処理ユニット
2 ウエハ保持部
3 カップ体
41 薬液吐出口
52 薬液ノズル
63 到達領域
66 到達領域
7 制御部

Claims (9)

  1. 半導体ウエハである円形の基板を、パターン形成面を上面として水平に保持して鉛直軸回りに回転させる基板保持部と、
    この基板保持部に保持された基板の上方側に設けられ、平面で見たときに基板の中心側から外側に向かう方向に第1の液流を形成するように基板の上面の周縁部に向けて洗浄液を吐出するための第1の洗浄液吐出口と、
    前記基板保持部に保持された基板の下方側に設けられ、平面で見たときに基板の中心側から外側に向かう方向に第2の液流を形成するように基板の下面の周縁部に向けて洗浄液を吐出するための第2の洗浄液吐出口と、を備え、
    前記第1の液流が形成される時間帯の少なくとも一部に重なる時間帯にて前記第2の液流が形成され、当該重なる時間帯における基板の回転速度は1000rpm〜3000rpmであり、
    前記基板の上面の周縁部における前記第1の液流の到達点と、前記基板の下面の周縁部における前記第2の液流の到達点と、が基板の回転中心に対してなす角度をθとすると、
    前記重なる時間帯において、前記第2の液流をなし、当該第2の液流の到達点から前記基板の上面に回り込んだ前記洗浄液の一部または全部を、前記第1の液流と衝突させずに基板の回転の遠心力によって前記上面から振り切るために、前記第2の液流の到達点は、前記第1の液流の到達点から基板の回転方向上流側に前記角度θについて30度以上離れ、かつ前記第1の液流の到達点から基板の回転方向下流側に前記角度θについて10度以上離れることを特徴とする液処理装置。
  2. 前記円形の基板は、周縁の一部に切込みが形成された基板であって、
    第1の洗浄液吐出口は、当該第1の洗浄液吐出口と基板の中心とを結ぶ直線の延長線上に向いているかまたは当該延長線上よりも基板の回転方向下流側に向いており、平面で見たときに第1の液流の吐出方向と当該吐出方向における基板の接線とのなす角度が45度から90度であることを特徴とする請求項1記載の液処理装置。
  3. 第2の洗浄液吐出口は複数設けられ、基板の径方向且つ基板の回転方向にずれた位置に洗浄液を吐出することを特徴とする請求項1または2に記載の液処理装置。
  4. 各第2の洗浄液吐出口は、互いに並行して洗浄液を吐出することを特徴とする請求項3記載の液処理装置。
  5. 基板保持部により半導体ウエハである円形の基板をパターン形成面を上面として水平に保持して鉛直軸回りに回転させる工程と、
    この基板保持部に保持された基板の上方側に設けられ、基板の上面の周縁部に向けて洗浄液を吐出するための第1の洗浄液吐出口から、平面で見たときに基板の中心側から外側に向かう方向に第1の液流を形成する工程と、
    前記第1の液流が形成される時間帯の少なくとも一部に重なる時間帯にて、 前記基板保持部に保持された基板の下方側に設けられ、基板の下面の周縁部に向けて洗浄液を吐出するための第2の洗浄液吐出口から、平面で見たときに基板の中心側から外側に向かう方向に第2の液流を形成する工程と、
    を備え、
    前記重なる時間帯における基板の回転速度は、1000rpm〜3000rpmであり、
    前記基板の上面の周縁部における前記第1の液流の到達点と、前記基板の下面の周縁部における前記第2の液流の到達点と、が基板の回転中心に対してなす角度をθとすると、
    前記重なる時間帯において、前記第2の液流をなし、当該第2の液流の到達点から前記基板の上面に回り込んだ前記洗浄液の一部または全部を、前記第1の液流と衝突させずに基板の回転の遠心力によって前記上面から振り切るために、前記第2の液流の到達点は、前記第1の液流の到達点から基板の回転方向上流側に前記角度θについて30度以上離れ、かつ前記第1の液流の到達点から基板の回転方向下流側に前記角度θについて10度以上離れることを特徴とする液処理方法。
  6. 前記円形の基板は、周縁の一部に切込みが形成された基板であって、
    第1の洗浄液吐出口は、当該第1の洗浄液吐出口と基板の中心とを結ぶ直線の延長線上に向いているかまたは当該延長線上よりも基板の回転方向下流側に向いており、平面で見たときに第1の液流の吐出方向と当該吐出方向における基板の接線とのなす角度が45度から90度であることを特徴とする請求項記載の液処理方法。
  7. 第2の洗浄液吐出口は複数設けられ、
    前記第2の液流が形成される工程は、基板の径方向且つ基板の回転方向にずれた位置に各第2の洗浄液吐出口から洗浄液を吐出する工程を含むことを特徴とする請求項またはに記載の液処理方法。
  8. 各第2の洗浄液吐出口は、互いに並行して洗浄液を吐出することを特徴とする請求項記載の液処理方法。
  9. 円形の基板の周縁部に洗浄液を吐出する液処理装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、請求項ないしのいずれか一つに記載の液処理方法を実施するためのものであることを特徴とする記憶媒体。
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