JP5638802B2 - 炭素質負極材料の製造方法及びその使用方法 - Google Patents

炭素質負極材料の製造方法及びその使用方法 Download PDF

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Description

関連出願への相互参照
該当せず。
連邦政府によって支援された研究又は開発に関する陳述
該当せず。
発明の背景
発明の分野
本開示は、概して、炭素質材料の製造方法に関する。より詳細には、本開示は、電気化学的蓄電池における負極材料としての使用のための炭素粒子の製造方法に関する。
発明の背景
電池性能に対する要件は、それらの意図される用途に大きく依存する。例えば、ハイブリッド電気自動車での使用のための電池は、非常に長いライフサイクル、低コスト、高盛込密度(gravimetric density)及び高体積密度(volumetric density)を必要とし得るものであり、一方、携帯電話及びカムコーダーなどの携帯型デバイス用の電池は、軽量であるという追加の要件を有し得るものである。このような電池の構築のために使用される材料は、上述の要件を満たす電池能力において、重大な役割を果たす。
黒鉛粉末などの炭素質材料は、リチウム(Li)イオン電池における負極材料として使用するために、幾つかの要件を満たさねばならない。最も重要な要件は、初回のサイクルでの高いクーロン効率及び充放電サイクル中の可逆容量である。上述の特徴を有した黒鉛粉末を製造するための多くのプロセスが開発されてきた。例えば、これらプロセスのうちの幾つかは、特定のタイプの炭素前駆体、及び/又は、中間相の石油(mesophase petroleum)、コールタールピッチ及びビーズ若しくは繊維などの粒子形態を使用する。特定のタイプの炭素前駆体及び/又は粒子形態を使用するこれらプロセスは、所望の前駆体をつくることに関してだけでなく、形態及び寸法を制御することに関しても、しばしば複雑である。前記黒鉛粉末を製造する他のプロセスは、この粒子を、初回のサイクルでのクーロン効率を高めるように設計されたアモルファス炭素及び他の材料で被覆することによる、炭素粒子の本来の表面(regular surface)の改質を含んでいる。例えば、粒子を被覆することによる表面改質は、化学気相堆積法及びピッチコーティングなどの方法を含み得る。これらプロセスは、特定の前駆体を使用するにしても、表面改質を行うにしても、かなりの費用を、所望の特性を持った黒鉛粉末の製造に追加する。
従って、電池中の負極材料としての使用に適した炭素粒子を製造する、さほど費用がかからない方法の必要がある。
幾つかの好ましい実施形態についての概要
ここには、炭素粒子を製造する方法であって、前駆体材料を選択することと、前記前駆体材料を整粒する(sizing)ことと、前記前駆体材料を安定化させることと、前記前駆体材料を炭化させることと、前記前駆体材料を黒鉛化させる(graphitizing)こととを含み、前駆体材料は、約5重量%乃至約60重量%の揮発分含有量を有する方法が開示されている。
また、ここには、電極材料を製造する方法であって、前駆体材料を選択することと、前記前駆体材料を整粒することと、前記前駆体材料を安定化させることと、前記前駆体材料を炭化させることと、前記前駆体材料を黒鉛化させることとを含み、前記電極材料は、約1μm乃至約50μmの平均粒径と、約80重量%を超える固定炭素含有量と、黒鉛構造とを有する方法も開示されている。
また、ここには、炭素粒子であって、約1μm乃至約50μmの平均粒径と、約0.1重量%乃至約10重量%の安定度と、約80重量%より高い固定炭素含有量と、黒鉛構造とを有した炭素粒子も開示されている。
更に、ここには、炭素粒子の製造方法であって、前駆体材料を選択することと、前記前駆体材料を整粒することと、前記前駆体材料を安定化させることと、前記前駆体材料を黒鉛化させることとを含み、前駆体材料は、約5重量%乃至約60重量%の揮発分含有量を有する方法も開示されている。
前の段落は、以下の詳細な説明がより十分に理解され得るように、本開示の特徴及び技術的利点の要点を述べている。本発明の更なる特徴及び利点を、以下に説明する。開示された概念及び特定の実施形態が、変更するためか又は本発明の同じ目的を果たすための他の構造を設計するための基礎として容易に利用され得ることは、当業者に理解されるはずである。このような等価な構成が、添付の特許請求の範囲に述べる本発明の範囲から逸れないことは、当業者に理解されるべきである。
本発明の好ましい実施形態についての詳細な説明のために、添付の図面を参照する。
図1は、炭素粒子製造についてのプロセスフローチャートである。 図2は、サイクル回数に対する容量及びクーロン効率についてのグラフである。
好ましい実施形態の詳細な説明
ここには、Liイオン電池中の負極材料としての使用に適切であり得る炭素粒子の製造についての方法論(methodologies)が開示されている。ここで説明される方法論は、初回クーロン効率及び充放電サイクル中の可逆容量が高められた炭素粒子の、さほど費用のかからない製造をもたらし得る。図1に示された本発明の或る実施形態100は、少なくとも、前駆体選択工程と、整粒工程と、安定化工程と、炭化工程と、黒鉛化工程とを含んでいる。これら処理工程が独立に行われることは理解されるべきであり、従って、これら工程の任意の組み合わせが企図され得る。或いは、このプロセスは、ここで説明される順序で行われ得る。
或る実施形態に従うと、方法100は、工程10での前駆体の選択から始まる。前駆体は、炭素生成(carbon-yielding)炭化水素であり得る。或いは、前駆体は、炭素生成炭化水素であり、その粒子は、約1℃/分以上の速度で、約200℃を超える温度へと連続的に加熱される際に発泡も溶融もしないものである。例えば、前駆体は、未か焼の石油若しくはコールタールのコークスなどの生コークス(green coke)、高分子量ピッチ、高分子量タール又はこれらの組み合わせであり得るが、これらに限定されない。ここでは、高分子量ピッチ又は高分子量タールは、約1000ダルトンを超える分子量を持つ成分を有したピッチ又はタールを指す。
ここで使用されるように、「ピッチ」は、有機材料の熱分解又はタール蒸留に由来し、室温で固体であり、主に芳香族炭化水素及び複素環化合物の複雑な混合物からなる残渣を指す。ピッチは、石油原料の重合又は縮合(condensation)に由来し得る。ピッチの構造に依存して、ピッチは、等方性でも中間相でも良く、何れも本開示における使用に適している。ここで使用されるように、「コークス」は、コールタールコークス及び「石油コークス」、即ち、接触分解法の縮合プロセスにおける熱分解の最終生成物を指す。コークスは、高沸点炭化水素を625℃未満の温度まで加熱した後に残る炭化水素生成物なので、続いての1325℃までの温度での熱処理の間に揮発分として遊離され得る炭化水素を含有し得る。或る実施形態では、前駆体材料は、時折「生コークス」と呼ばれる、未か焼の石油又はタールコークスを含んでいる。
或る実施形態では、生コークスは、約5重量パーセント(重量%)を超え、約60重量%まで、或いは、約5重量%を超え、約40重量%までの揮発分含有量によって更に特徴付けられ得る。ここで、「揮発分」は、コークスのうち、コークスが空気の非存在下で約950℃まで加熱される際に出て行く部分を指し、ガスと、冷却するとオイル及びタールへと凝縮する低沸点有機化合物との混合物からなる。生コークスの揮発分含有量は、ISO 9406:1995 重量分析による揮発分の測定か、又は、ASTM D3175-02 石炭及びコークスの分析サンプル中の揮発分についての標準試験法に従って測定され得る。
このような生コークスは、任意のグレードのコークスを製造するのに使用されるプロセスによって得られ得る。例えば、生コークスは、燃料、レギュラー又はプレミアム(premium)グレードのコークスのためのプロセスによって得られ得るが、これらに限定されない。このようなプロセスは、当業者に十分に知られている。或る実施形態において、開示された特徴を有する生コークスは、燃料、レギュラー又はプレミアムグレードのコークスの製造用として知られた任意の原料を使用して製造される。例えば、コークス原料は、常圧蒸留塔(atmospheric tower)残渣、真空蒸留塔(vacuum tower)残渣、エチレン分解器(ethylene cracker)残渣、流体接触分解器からのデカント/スラリーオイル、精製供給源(refinery source)からのガスオイル、精製供給源からの他の残渣流又はこれらの組み合わせからなり得るが、これらに限定されない。生コークスの揮発分含有量は、生コークスを製造するための製造方法を変更することによって制御され得る。製造方法を開示された範囲内の揮発分含有量を持つ生コークスを製造するように変更する方法は、この技術において知られており、例えば、コークスドラム充填を短くすること又は加熱/浸漬(soak)時間を短くすることを含んでいる。
或る実施形態において、方法100は、ブロック20へと進み、そこで、前駆体材料が整粒される。前駆体材料は、本開示の材料に適合可能な任意の方法によって、約0.1μm乃至約50μm、或いは約1μm乃至約30μm、或いは約1μm乃至約15μmの平均粒径を有する粒子を製造するように整粒され得る。平均粒径は、粒径を測定する任意の標準的な方法によって測定され得る。このような方法は、当業者に知られており、例えば、メタルメッシュ篩、光学顕微鏡又は単一粒子光学検知測定法(single-particle optical sensing measures)を含んでいるが、これらに限定されない。好ましい実施形態では、前駆体材料は、ミリング(milling)などの機械的方法によって整粒される。
「ミリング」は、ここでは、バルク固体の粉砕プロセスを指している。適切なミリング方法の例は、インパクトミル、アトリションミル、エアジェットミル、ボールミリル、ファインメディアミル及びナイフミルを含むが、これらに限定されない。所望の粒径への粉砕を達成するのに有効なものであれば、任意の機械的ミリング方法が用いられ得る。このようなミリングの方法、条件及び装置は、当業者に知られている。開示された平均粒径へとミリングされた前駆体材料は、主に粒状粒子からなり得る。以下、開示された範囲へと整粒された前駆体材料は、「整粒粒子」と呼ばれる。
再度図1を参照すると、次に、方法100は、ブロック30へと進み、そこで、整粒粒子が安定化に供される。好ましい実施形態では、整粒粒子は、熱化学的処理によって安定化される。このような処理は、安定化処理とも呼ばれるものであり、当業者に知られているように、任意の方法を使用し、本開示の材料に適合し得る任意の条件下で行われ得る。或る実施形態では、安定化処理は、粒子を、酸化剤の存在下で、約250℃乃至約350℃の温度へと加熱することを含んでいる。ここでは、酸化剤は、電子受容体として働き得る薬品を指す。酸化剤は、この技術において知られている。本開示における使用に適したこのような作用剤(agent)は、空気、酸素ガス、有機酸、無機酸、金属塩及びNaNO3などの酸化物、KMnO4、K2Cr27などの高原子価遷移金属酸化物又はこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。これらの作用剤は、酸素を整粒粒子中に混合させるのに使用され、酸素混合が起こった程度は、ここでは、安定化度(the degree of stabilization)と呼ばれる。安定化(即ち酸素混合)度は、粒子中への酸素混合を評価するものとして知られている任意の技術によって測定され得る。例えば、安定化度は、安定化中の正味の重量増加によって測定され得る。或る実施形態では、安定化中の正味の重量増加は、約0.1重量%乃至約20重量%、好ましくは約0.1重量%乃至約10重量%、より好ましくは約0.5重量%乃至約3重量%である。
幾つかの実施形態では、安定化後の本開示の材料は、上で開示された平均粒径をもつ整粒粒子と、より大きな粒子と、硬い凝集塊とを含んでいるであろう。より大きな粒子及び硬い凝集塊は、当技術で知られている従来の分離方法によって、整粒粒子から分離され得る。例えば、より大きな粒子及び硬い凝集塊は、所望のメッシュサイズを有した細目スクリーンを通して篩い分けすることによって、整粒粒子から分離され得る。図1のブロック30で表された工程によって処理された整粒粒子は、以下、整粒及び安定化がなされた粒子と呼ばれる。
或る実施形態において、方法100は、ブロック40で完結し、整粒及び安定化がなされた粒子は、炭化及び黒鉛化に供される。炭化及び黒鉛化の双方とも、熱処理である。炭化は、主に、材料の炭素:水素比を高める働きをし、一方、黒鉛化は、黒鉛結晶構造の形成を促進することを目的としている。
整粒及び安定化がなされた粒子は、本開示の材料に適合する任意の方法によって、炭化及び黒鉛化がなされ得る。或る実施形態では、整粒及び安定化がなされた粒子は、この粒子を、不活性環境中、約80重量%を超える炭素含有量を得るのに十分な時間に亘り、約400℃乃至約1500℃、或いは約800℃乃至約1100℃で加熱することによって炭化される。炭化は、約1分間乃至約4時間の時間に亘って行われ得る。不活性環境は、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、一酸化炭素、二酸化炭素又はこれらの組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。整粒及び安定化がなされた粒子の開示された条件下での炭化は、この粒子に、約80重量%乃至約98重量%、或いは約85重量%乃至約95重量%の固定炭素含有量を与え得る。開示されたように炭化に供された整粒及び安定化がなされた粒子は、以下、「整粒、安定化及び炭化がなされた粒子」と呼ばれる。
好ましい実施形態では、整粒、安定化及び炭化がなされた粒子は、更に、黒鉛化される。整粒、安定化及び炭化がなされた粒子の黒鉛化は、上で説明した不活性環境中で、約1分間乃至約2時間に亘り、約2000℃を超える、或いは約2500℃を超える、或いは約3000℃を超える温度で行われ得る。本開示の整粒、安定化、炭化及び黒鉛化がなされた粒子は、ここでは、時折、「処理炭素粒子」と呼ばれる。
幾つかの実施形態では、炭化及び黒鉛化後の本開示の材料は、上で開示された平均粒径の整粒、安定化、炭化及び黒鉛化がなされた粒子と、より大きな粒子と、硬い凝集塊とを含んでいるであろう。より大きな粒子及び硬い凝集塊は、上で説明したように、整粒、安定化、炭化及び黒鉛化がなされた粒子から分離され得る。
ここで開示されたように製造された処理炭素粒子は、例えば蓄電池(electrical storage cell)又は二次電池(rechargeable battery)などの電極を形成するのに使用され得る。本開示の処理炭素粒子を負極に成形する技術は、当業者に知られている。このような負極は、Liイオン電池を含んだ二次電池の構築において、更に使用され得る。前記電池の組み立て技術も当業者に知られている。或る実施形態において、電気化学的蓄電池の製造方法は、本開示の処理炭素粒子を電気化学的蓄電池の負極へと組み込む工程を含んでいる。
或る実施形態では、ここで開示される方法論は、約1μm乃至約50μmの平均粒径、約0.5重量%乃至約10重量%の安定化度、約80重量%を越える固定炭素含有量及び黒鉛構造という特徴のうち、幾つか又は全てを有する処理炭素粒子を製造し得る。開示された処理に供されたが、上述の特徴の全てを欠いている粒子は、開示された特徴の全てを有した粒子をつくるために更に処理され得る。これら特徴を与えるための粒子の更なる処理方法は、当業者に知られており、炭化及び/又は黒鉛化を含んでいるが、これらに限定されない。

本発明を概略的に説明してきたが、以下の例は、本発明の特定の実施形態として挙げられており、その実施及び利点を説明するものである。これら例は、例証のみを目的として挙げられており、本明細書又は特許請求の範囲を何らかに限定するように意図されないことが理解される。
例1
この例は、安定化工程での酸化剤として固体硝酸塩を使用する効果を説明する。石油生コークスが、前駆体材料として選択された。この石油コークスは、約71重量%の炭素含有量を有している。炭素含有量は、このコークスを、窒素ガス中で、2時間に亘り、1000℃で加熱することによって測定された。この例では、生コークスは、約9マイクロメートルの平均粒径(10%が3マイクロメートル未満であるが、90%が14マイクロメートル未満である)を有した微粉末へと粉砕及びミリングされた。
34グラムのミリングされた石油コークス粉末は、0.75gのLiNO3と、10gの脱イオン水と、2gのアセトンとからなる硝酸リチウム(LiNO3)溶液と混ぜ合わされた。得られた混合物は、減圧下で、3時間に亘り、40℃で乾燥された。得られた粉末は、1℃/分で250℃まで加熱され、3時間に亘って250℃に保持され、続いて、1℃/分で300℃まで加熱され、3時間に亘ってこの温度に保持され、最後に、3℃/分で1000℃まで加熱され、2時間に亘って1000℃に保持された。続いて、この材料は、4℃/分で、室温まで冷却された。全ての加熱工程は、窒素ガス雰囲気下で行われた。ここで、この例では、安定化工程(300℃未満の温度)及び炭化工程が、生コークスを移動させずに、連続して行われたことが気付かれるべきである。LiNO3は、酸化剤として使用された。
炭化された粉末は、より大きな硬い塊又は凝集塊を幾らか含んでいたが、これらは400メッシュスクリーンを通して篩い分けることによって除去された。残った400メッシュの粉末は、アルゴン(Ar)中で、45分間に亘り、3000℃で黒鉛化された。次に、得られた黒鉛粉末は、以下に説明するように、リチウムイオン電池用の負極材料として試験された。
上述の黒鉛粉末は、他方の電極としてリチウム金属箔を持つコイン電池での、リチウムイオン電池用の負極材料として評価された。この粉末は、銅基板上で、7重量%のポリビニリデンフルオライド(PVDF)の組成を持つ薄膜へと加工された。電極の製造では、まず、黒鉛粉末及び10重量%PVDF溶液が、均一なスラリーを形成するために、上述の組成で混ぜ合わされた。得られたスラリーは、ハンドドクターブレードを使用して、銅箔上にキャストされた。次に、このキャストされたフィルムが、ホットプレート上で、30分間に亘り、110℃で乾燥され、続いて、油圧圧延プレス(hydraulic rolling press)によって、約1.3g/ccの密度へとプレスされた。
1.65cm2のディスクが、上述のフィルムから打ち抜かれ、電気化学的試験用のコイン電池の正極として使用された。他方の電極は、リチウム金属であった。ガラスマット(Whatman FG/B*)及び多孔質ポリエチレンフィルム(Cellgaurd(登録商標)2300)が、電極とLi金属箔との間のセパレータとして使用された。電極及びセパレータの双方共、1MのLiPF6電解液中に浸漬された。電解液用の溶媒は、40重量%のエチレンカーボネートと、30重量%のジエチルカーボネートと、30重量%のジメチルカーボネートとからなっていた。電池は、1mAの定電流で、電池電圧が0.0ボルトに達するまで初回充電され、更に、0.0ボルトの定電圧で、1時間に亘ってか又は電流が50μA未満に下がるまで充電され、その後、その電流で、電池電圧が2.0ボルトに達するまで放電された。充放電中に通るクーロンの数が記録され、黒鉛粉末の容量及び各サイクルでのクーロン効率を測定するのに使用された。全ての試験は、室温(〜23℃)で行われた。初回及び最終回のサイクルの双方での放電容量及びクーロン効率は、表1に載せてある。
例2
この例は、酸化剤として硝酸ナトリウムを使用し、これを例1と比べて比較的多量に使用したこと以外、例1と同様であった。まず、例1と同じ22.0gの石油コークス粉末が、1.7gのNaNO3と、5gの脱イオン水と、2gのアセトンとからなる硝酸ナトリウム(NaNO3)溶液と混ぜ合わされた。得られた混合物が、安定化及び炭化のために、例1と同じ方法で、乾燥及び熱処理された。
炭化粉末は、例1よりも少量の大きな凝集塊を含んでいた。ここでもまた、大きな凝集塊は、黒鉛化の前に、400メッシュスクリーンを通して篩い分けることによって除去された。400メッシュの粉末は、例1のものと同じ条件下で黒鉛化され、得られた黒鉛粉末は例1と同じ方法で試験された。試験結果は、表1に載せてある。更に、黒鉛粉末の再充電能力が、5回のサイクルに亘って試験された。容量及びクーロン効率の双方が、図2にプロットされている。
例3
この例は、平均粒径がより大きかった以外、酸化剤及び量の点で例2と同じである。この例では、例1と同じ石油生コークスが使用された。まず、石油コークスが、約15マイクロメートルの平均粒径(10%が7マイクロメートル未満であり、90%が30マイクロメートル未満である)へとジェットミルされ、23.0gのミリングされた石油コークス粉末が、1.8gのNaNO3と、4gの脱イオン水と、2gのアセトンとからなる硝酸ナトリウム溶液と混ぜ合わされた。得られた混合物は、例1と同じ方法で、乾燥及び熱処理された。
同様に、得られた粉末は、大きな凝集塊を除去するために、300メッシュスクリーンを通して篩い分けされた。400メッシュの粉末は、Ar中で、45分間に亘り、3000℃で黒鉛化された。試験結果は、比較のため、表に載せてある。
例4
この例は、安定化工程での酸化剤としての空気の使用を例証している。例3に挙げられたものと同じ100gのミリングされた石油コークス粉末が、8''径のガラス皿上に広げられ、1℃/分で250℃まで加熱され、3時間に亘ってこの温度に保持され、1℃/分で290℃まで加熱され、減圧された空気圧(〜−18’’Hg)下で、10時間に亘って290℃に保持された。減圧された空気圧下での加熱は、生コークスの酸化をもたらした。結果、生コークス粒子は、不融性となり、続いての炭化及び黒鉛化工程の間、融合しなかった。
次に、得られた安定コークス粉末は、5℃/分で800℃まで加熱され、2時間に亘って800℃に保持され、続いて、窒素ガス雰囲気中で室温まで冷却された。次に、炭化粉末は、アルゴンガス環境中で、45分間に亘り、3000℃で黒鉛化された。次に、得られた黒鉛粉末は、例1と同じ方法で試験され、この試験結果も表1に載せてある。
例5
例4と同様に、例1のものと同じ100gのミリングされた石油コークスが、8''径のガラス皿上に広げられ、全ての工程(安定化、炭化及び黒鉛化)のために例4と同じ方法で熱処理された。この黒鉛粉末の試験結果も、表1に載せてある。
比較例
比較例1
この例は、生コークス粉末が、石油ピッチで被覆され、次に、熱処理されることで、例1と同様の電気化学的特性を持つ製品をつくることができることを示しているが、方法はより複雑である。
例3でのものと同じ20グラムの石油コークス粉末が、封をしたステンレス鋼容器内で100gのキシレン中に分散されて、溶液Aを形成し、連続的に攪拌されながら、140℃まで加熱された。時を同じくして、40gの石油ピッチが、40gのキシレン中に溶解され、溶液Bを形成した。溶液Bも、140℃まで加熱され、次に、溶液A中に流し込まれ、入念に混ぜ合わされた。得られた溶液は、10分間に亘り、180℃で加熱され、次に、連続的に攪拌されながら、室温まで冷却された。得られた固体粉末は、濾過によって分離され、50mlのキシレンで2回洗浄され、減圧下で乾燥された。得られた乾燥粉末は、重量が23.8gであり、これは、粉末中に16%のピッチがあることを示している。
上述の粉末は、ガラス皿(約4インチ径)上に広げられ、炉内に置かれ、減圧された空気圧(約−15インチHg)下で、5℃/分で160℃まで加熱され、1℃/分で250℃まで加熱されて、2時間に亘って250℃に保持され、次に、1℃/分で280℃まで加熱され、8時間に亘って280℃に保持されるという順序で加熱され、その後、周囲温度まで冷却された。加熱中、空気中の酸素ガスは、被覆されたピッチと反応した。その結果、炭素粒子上の反応したピッチ膜は、不融性となり、それは、更に、続いての炭化及び黒鉛化の工程の最中に、所望の結晶構造をもたらし得る。
上述の粉末は、管状炉内に置かれ、窒素ガス中で、2時間に亘り、800℃で加熱され、その後、室温(−22℃)まで冷却された。得られた粉末は、次に、誘導炉内へと運ばれ、アルゴンガス中で、45分間に亘り、3000℃で加熱され、その後、室温まで冷却された。得られた黒鉛粉末は、例1と同じ方法で試験され、試験結果は、比較のため、表1に載せてある。
比較例2
この例は、異なる石油コークスの効果を例示している。この例で使用される生石油コークスは、例1の71%に相当する約92%の炭素含有量を含有していた。この石油コークス粉末が窒素ガス流で迅速に加熱された際、それは焼結も発泡もしなかった。この例では、100グラムのミリングされた石油コークス粉末(平均粒径が約8マイクロメートル)が、8''径のガラス皿上に広げられ、1℃/分で250℃へと加熱されて、3時間に亘ってこの温度に保持され、1℃/分で290℃へと加熱されて、減圧された空気圧(〜−18’’Hg)下で、10時間に亘って290℃に保持された。
次に、得られたコークス粉末は、5℃/分で800℃まで加熱され、2時間に亘って800℃に保持され、続いて、窒素ガス雰囲気中で室温まで冷却された。次に、炭化粉末は、アルゴンガス環境下で、45分間に亘り、3000℃で黒鉛化された。また、得られた黒鉛粉末は、例1と同じ方法で試験され、その結果は表1に載せてある。
比較例3
この例は、例1における、石油生コークスを用いた安定化工程の利点を説明している。100gの例1と同じ石油コークスが、5℃/分で800℃まで加熱されて、窒素中で、2時間に亘って800℃に保持され、続いて、室温まで冷却された。得られた粉末は焼結された。この硬い焼結材料は、再度粉砕しない限り、そのままでは使用できない。それ故に、この材料は、粉末としては試験できなかった。
Figure 0005638802
表1の試験結果は、ここで開示された原理に従って調製された黒鉛粉末は、良好な初回クーロン効率及び可逆容量を呈することを示している。
本発明の好ましい実施形態を示し、説明してきたが、当業者であれば、本発明の範囲から逸れることなく、その変更が可能である。ここで説明した実施形態は、単に例証であって、限定を目的とするものではない。ここで開示した本発明の多くの変形及び変更が可能であり、これらは本発明の範囲内にある。例えば、数値範囲又は限定が特別に言及されている場合、これら特定の範囲または限定は、この特別に言及された範囲又は限定の中にある同様の大きさの増分範囲又は限定を含んでいると理解されるべきである(例えば、約1乃至約10は、2、3、4などを含んでおり、0.10を超えるは、0.11、0.12、0.13などを含んでいる)。或る請求項の任意の要素に対する用語「任意に」の使用は、当の要素が、必要とされるか、或いは、必要とされないことを意味することを意図するものである。双方の選択肢共、その請求項の範囲内にあることを意図するものである。具備する、含む、有するなどの非排他的な用語は、からなる、から本質的になる、から実質的になるなどのより狭い用語のサポートを提供することが理解されるべきである。
従って、保護範囲は、上述した説明によっては限定されず、単に以下の特許請求の範囲によって限定され、この範囲は、本発明の主題の全ての等価物を含んでいる。各々の請求項は、本発明の実施形態として、本明細書に組み込まれている。従って、特許請求の範囲は、更なる説明であり、本発明の好ましい実施形態への追加にあたる。ここでの参考文献の議論は、それが本発明に対する従来技術に当たることを認めるものではなく、具体的には、本願の優先日後の公開日を有し得る参考文献もある。ここで列挙した全ての特許、特許出願及び刊行物は、それらが、ここで述べたものへの例示的、手順上の又は他の詳細事項についての補足を提供する程度に、ここで参照により組み込まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]炭素粒子の製造方法であって、
(a)前駆体材料を選択することと、
(b)前記前駆体材料を整粒することと、
(c)前記前駆体材料を安定化させることと、
(d)前記前駆体材料を炭化させることと、
(e)前記前駆体材料を黒鉛化させることと
を含み、
前記前駆体材料は、約5重量%乃至約60重量%の揮発分含有量を有する方法
[2]上記[1]記載の方法であって、前記前駆体材料は、約5重量%乃至約40重量%の揮発分含有量を有する方法。
[3]上記[1]記載の方法であって、前記前駆体材料は、炭素生成炭化水素である方法。
[4]上記[1]記載の方法であって、前記前駆体材料は、未か焼石油コークス、未か焼コールタールコークス、高分子量ピッチ、高分子量タール又はこれらの混合物である方法。
[5]上記[1]記載の方法であって、前記前駆体材料は生コークスである方法。
[6]上記[5]記載の方法であって、コークス原料は、常圧蒸留塔残渣、真空蒸留塔残渣、エチレン分解器残渣、流体接触分解器からのデカント若しくはスラリーオイル又はこれらの組み合わせである方法。
[7]上記[1]記載の方法であって、前記前駆体材料は、約1μm乃至約50μmの平均粒径へと整粒される方法。
[8]上記[1]記載の方法であって、前記前駆体材料は、約1μm乃至約30μmの平均粒径へと整粒される方法。
[9]上記[1]記載の方法であって、前記前駆体材料は、約1μm乃至約15μmの平均粒径へと整粒される方法。
[10]上記[1]記載の方法であって、前記前駆体材料の前記整粒は、機械的ミリング方法によって行われる方法。
[11]上記[1]記載の方法であって、前記安定化処理は、酸化剤存在下での前記前駆体材料の加熱を含んでいる方法。
[12]上記[11]記載の方法であって、前記前駆体材料は、約250℃乃至約350℃の温度へと加熱される方法。
[13]上記[11]記載の方法であって、前記酸化剤は、空気、酸素ガス、有機酸、無機酸、金属塩、金属酸化物、高原子価遷移金属酸化物又はこれらの組み合わせである方法。
[14]上記[1]記載の方法であって、前記前駆体材料の安定化度は、約0.1重量%乃至約20重量%である方法。
[15]上記[14]記載の方法であって、前記安定度は、安定化中の前記前駆体材料の正味の重量増加として測定される方法。
[16]上記[1]記載の方法であって、安定化後に、より大きな粒子及び硬い凝集塊を、前記前駆体材料から分離することを更に含んだ方法。
[17]上記[1]記載の方法であって、工程(b)は、工程(a)と(c)との間に行われる方法。
[18]上記[1]記載の方法であって、前記前駆体材料は、不活性環境において、約400℃乃至約1500℃の温度で炭化される方法。
[19]上記[1]記載の方法であって、炭化は、前記前駆体材料に、約80重量%を超える固定炭素含有量を与える方法。
[20]上記[1]記載の方法であって、前記前駆体材料は、約2000℃を超える温度で黒鉛化される方法。
[21]上記[1]記載の方法であって、工程(d)及び(e)は、工程(c)の後に行われる方法。
[22]上記[1]記載の方法であって、工程(e)後に、より大きな粒子及び硬い凝集塊を、前記前駆体材料から分離することを更に含んだ方法。
[23]電極材料の製造方法であって、
(a)前駆体材料を選択することと、
(b)前記前駆体材料を整粒することと、
(c)前記前駆体材料を安定化させることと、
(d)前記前駆体材料を炭化させることと、
(e)前記前駆体材料を黒鉛化させることと
を含み、
前記電極材料は、約1μm乃至約50μmの平均粒径と、約80重量%を超える固定炭素含有量と、黒鉛構造とを有する方法。
[24]約1μm乃至約50μmの平均粒径と、約0.1重量%乃至約10重量%の安定化度と、約80重量%を超える固定炭素含有量と、黒鉛構造とを有した炭素粒子。
[25]炭素粒子の製造方法であって、
(a)前駆体材料を選択することと、
(b)前記前駆体材料を整粒することと、
(c)前記前駆体材料を安定化させることと、
(d)前記前駆体材料を黒鉛化させることと
を含み、
前記前駆体材料は、約5重量%乃至約60重量%の揮発分含有量を有する方法。

Claims (15)

  1. 炭素粒子の製造方法であって、
    (a)未か焼石油コークス、未か焼コールタールコークス、高分子量ピッチ、高分子量タール又はこれらの混合物である前駆体材料を選択することと、
    (b)前記前駆体材料を整粒し、整粒粒子をつくることと、
    (c)前記整粒粒子を酸化剤存在下での加熱により安定化させて、安定化がなされた粒子をつくることと、
    (d)前記安定化がなされた粒子を炭化させて、炭化がなされた粒子をつくることと、
    (e)前記炭化がなされた粒子を黒鉛化させて、黒鉛化がなされた粒子をつくることと
    を含み、
    工程(a)、工程(b)、工程(c)、工程(d)及び工程(e)をこの順序で行い、
    選択されたときの前記前駆体材料の揮発分含有量は、5重量%乃至40重量%であり、前記整粒は、前記安定化、炭化及び黒鉛化の間に被覆されないままである整粒粒子を作り出し、それによって、リチウムイオン電池の電極材料として使用された場合に少なくとも91.7%の初回クーロン効率を達成することが可能な炭素粒子を形成する方法。
  2. 請求項1記載の方法であって、前記前駆体材料は、未か焼石油コークス、未か焼コールタールコークスまたはこれらの混合物である方法。
  3. 請求項2記載の方法であって、コークス原料は、常圧蒸留塔残渣、真空蒸留塔残渣、エチレン分解器残渣、流体接触分解器からのデカント若しくはスラリーオイル又はこれらの組み合わせである方法。
  4. 請求項1記載の方法であって、前記前駆体材料は、1μm乃至50μmの平均粒径へと整粒される方法。
  5. 請求項1記載の方法であって、前記前駆体材料は、1μm乃至30μmの平均粒径へと整粒される方法。
  6. 請求項1記載の方法であって、前記前駆体材料は、1μm乃至15μmの平均粒径へと整粒される方法。
  7. 請求項1記載の方法であって、前記前駆体材料の前記整粒は、機械的ミリング方法によって行われる方法。
  8. 請求項1記載の方法であって、前記整粒粒子は、250℃乃至350℃の温度へと加熱される方法。
  9. 請求項1記載の方法であって、前記酸化剤は、空気、酸素ガス、有機酸、無機酸、金属塩、金属酸化物、高原子価遷移金属酸化物又はこれらの組み合わせである方法。
  10. 請求項1記載の方法であって、前記安定化がなされた粒子の安定化度は、0.1重量%乃至20重量%であり、前記安定化度は、安定化中の前記整粒粒子の正味の重量増加として測定される酸素混合度である方法。
  11. 請求項1記載の方法であって、安定化後に、より大きな粒子及び硬い凝集塊を、前記安定化がなされた粒子から分離することを更に含んだ方法。
  12. 請求項1記載の方法であって、前記安定化がなされた粒子は、不活性環境において、400℃乃至1500℃の温度で炭化される方法。
  13. 請求項1記載の方法であって、炭化は、前記安定化がなされた粒子に、80重量%を超える固定炭素含有量を与える方法。
  14. 請求項1記載の方法であって、前記炭化がなされた粒子は、2000℃を超える温度で黒鉛化される方法。
  15. 請求項1記載の方法であって、工程(e)後に、より大きな粒子及び硬い凝集塊を、前記黒鉛化がなされた粒子から分離することを更に含んだ方法。
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