JP5545619B2 - タイヤ - Google Patents
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Description
しかしながら、本発明者らが、上記特許文献7〜13に記載の変性合成ゴムを用いたゴム組成物の低発熱性、耐摩耗性及び耐破壊性について検討したところ、該ゴム組成物は、一般的な合成ゴムを用いたゴム組成物に比べて低発熱性、耐摩耗性及び耐破壊性に優れるものの、十分とは言えず、依然として改良の余地があることが分った。
(1) 天然ゴム分子中に極性基を含有する変性天然ゴムと、含水ケイ酸とを含有してなるゴム組成物であって、含水ケイ酸のセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m2/g)と音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径の最頻値Aac(nm)とが下記式(I)
Aac≧−0.76×(CTAB)+274・・・(I)
を満たすゴム組成物をタイヤ部材に用いたことを特徴とするタイヤ。
(2) 含水ケイ酸が、その灼熱減量(750℃で3時間加熱した時の質量減少%)と加熱減量(105℃で2時間加熱した時の質量減少%)とが下記式(II)
(灼熱減量)−(加熱減量)≦3・・・(II)
を満たすことを特徴とする上記(1)に記載のタイヤ。
(3) 含水ケイ酸が、音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径の最頻値が1μm以下であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のタイヤ。
(4) 含水ケイ酸が、CTABが50〜250m2/gであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のタイヤ。
(5) ゴム成分100質量部に対して含水ケイ酸を10〜150質量部を配合してなることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のタイヤ。
(6) 変性天然ゴムの極性基が、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、アルコキシシリル基及びスズ含有基からなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のタイヤ。
(7) 変性天然ゴムの極性基含有量が、変性天然ゴムのゴム成分に対して0.001〜0.5mmol/gであることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のタイヤ。
(8) 更に、ゴム成分として、変性合成ゴムを含有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のタイヤ。
(9) 変性合成ゴムは、共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体又は共重合体である上記(8)に記載のタイヤ。
(10) 変性合成ゴムは、分子末端が変性されている上記(8)または(9)に記載のタイヤ。
(11) 変性合成ゴムは、主鎖が変性されている上記(8)または(9)に記載のタイヤ。
本発明のタイヤは、天然ゴム分子中に極性基を含有する変性天然ゴムと、含水ケイ酸とを含有してなるゴム組成物であって、含水ケイ酸のセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m2/g)と音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径の最頻値Aac(nm)とが下記式(I)
Aac≧−0.76×(CTAB)+274・・・(I)
を満たすゴム組成物をタイヤ部材に用いたことを特徴とするものである。
用いることができる上記変性合成ゴム(B)としては、特に制限はなく、公知の変性合成ゴムを使用することができる。例えば、変性合成ゴムとしては、単量体として共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物を使用し、該共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体又は共重合体の分子末端及び又は主鎖を変性したものを使用することができる。具体的に、分子末端を変性した公知の変性合成ゴムとしては、国際公開2003/046020号、特表2004−513987号、特開平11−29603号、特開2003−113202号、及び特公平6−29338号に開示の変性合成ゴムを例示することができ、主鎖を変性した公知の変性合成ゴムとしては、特表2003−534426号、及び特開2002−201310号に開示の変性合成ゴムを例示することができる。
R6 p−Si−(OR7)4−p ・・・ (VI)
〔式中、R6及びR7は、それぞれ独立して炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり;pは0〜2の整数であり;OR7が複数ある場合、複数のOR7はたがいに同一でも異なっていてもよく;また分子中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない〕で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物が更に好ましい。
R8 aZXb ・・・ (VII)
〔式中、R8は、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数7〜20のアラルキル基からなる群から選択され;Zは、スズ又はケイ素であり;Xは、それぞれ独立して塩素又は臭素であり;aは0〜3で、bは1〜4で、但し、a+b=4である〕で表されるカップリング剤も好ましい。式(VII)のカップリング剤で変性した共役ジエン系重合体は、少なくとも一種のスズ−炭素結合又はケイ素−炭素結合を有する。ここで、R8として、具体的には、メチル基、エチル基、n−ブチル基、ネオフィル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。式(VII)のカップリング剤としては、四塩化スズ、R8SnCl3、R8 2SnCl2、R8 3SnCl等が好ましく、四塩化スズが特に好ましい。
即ち、セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m2/g)と音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の数の最頻値の直径Aac(nm)とが下記式(I)
Aac≧−0.76×(CTAB)+274・・・(I)
を満たし、好ましくは灼熱減量(750℃で3時間加熱した時の質量減少%)と加熱減量(105℃で2時間加熱した時の質量減少%)とが下記式(II)
(灼熱減量)−(加熱減量)≦3・・・(II)
を満たす含水ケイ酸である。
CTABの測定は、ASTM D3765−92記載の方法に準拠して行うことができる。ASTM D3765−92記載の方法は、カーボンブラックのCTABを測定する方法であるので、若干の修正を加える。即ち、カーボンブラックの標準品を使用せず、セチルトリメチルアンムニウムブロミド(以下、CE−TRABと略記する)標準液を調製し、これによって含水ケイ酸OT(ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)溶液の標定を行い、含水ケイ酸表面に対するCE−TRAB1分子当たりの吸着断面積を0.35nm2としてCE−TRABの吸着量から、比表面積を算出する。
音響式粒度分布測定装置による測定は、含水ケイ酸の0.01M KCl水溶液を超音波で5分間分散処理し、泡を除去して二次凝集体を破壊した後、測定する。含水ケイ酸の一次凝集体の粒径と粒子数の分布が得られ、このうち、最も頻度が多く現われた粒子の直径をAac(nm)とすると、
Aac≧−0.76×(CTAB)+274・・・(I)
を満足するとき、ゴム組成物の低発熱性と耐摩耗性が共に改善される。Aacが、この条件を満たさない時、低発熱性と耐摩耗性のどちらか又は両方が低下する。さらに、Aacは、1μm以下であることが好ましい。1μmより大きいと含水ケイ酸が破壊核となり、ゴム組成物の力学的特性が損なわれる虞がある。
(灼熱減量)−(加熱減量)≦3・・・(II)
であることが好ましい。
加熱減量及び灼熱減量は、JIS K6220−1ゴム用配合剤の試験方法に準じて行い、加熱減量は通常105±2℃で2時間加熱した時の質量の減少%、灼熱減量は通常750±25℃で3時間強熱した時の質量の減少%である。
上記含水ケイ酸の使用量が10質量部未満であると、本発明の効果を発揮することができず、一方、150質量部を越えると、加工性が低下することとなる。
続いて、該含水ケイ酸スラリーをフィルタープレス等のケーキ洗浄が可能なろ過機により濾別、洗浄して副生電解質を除去した後、得られた含水ケイ酸ケーキをスラリー化し、噴霧乾燥機等の乾燥機を用いて乾燥し製造される。
本発明で用いられるシランカップリング剤は、好ましくは下記一般式で表される化合物よりなる群から選ばれた少なくとも一種である。
・・・(VIII)
〔式中、AはCnH2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。〕
〔式中、AはCnH2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Yはメルカプト基、ビニル基、アミノ基、グリシドキシ基又はエポキシ基であり、mは1〜3の整数、cは0〜9の整数である。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。〕
〔式中、AはCnH2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Zはベンゾチアゾリル基、N,N−ジメチルチオカルバモイル基又はメタクリロイル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。〕
カーボンブラックの使用量は、好ましくはゴム成分100質量部に対して80質量部以下で、カーボンブラックと含水ケイ酸を合わせた総配合量が120質量部以下であることが好ましい。総配合量をゴム成分100質量部に対して120質量部以下とすることで、低発熱性及び耐摩耗性を十分に向上させることができる。
mM・xSiOy・zH2O ・・・ (XI)
〔式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり;m、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である〕で表される無機化合物等を用いることができる。
また、含水ケイ酸の物性、実施例及び比較例におけるゴム組成物の低発熱性、耐摩耗性、加工性、並びに、タイヤ性能を下記の方法により測定、評価した。
(天然ゴムラテックスの変性反応工程)
フィールドラテックスをラテックスセパレーター[斎藤遠心工業製]を用いて回転数7500rpmで遠心分離して、乾燥ゴム濃度60%の濃縮ラテックスを得た。この濃縮ラテックス1000gを、撹拌機及び温調ジャケットを備えたステンレス製反応容器に投入し、予め10mLの水と90mgの乳化剤[エマルゲン1108,花王株式会社製]をN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート 3.0gに加えて乳化したものを990mLの水と共に添加し、これらを窒素置換しながら常温で30分間撹拌した。次に、重合開始剤としてtert−ブチルハイドロパーオキサイド1.2gとテトラエチレンペンタミン1.2gとを加え、40℃で30分間反応させることにより、変性天然ゴムラテックスを得た。
上記変性天然ゴムラテックスにギ酸を加えpHを4.7に調整し、変性天然ゴムラテックスを凝固させた。このようにして得られた固形物をクレーパーで5回処理し、シュレッダーに通してクラム化した後、熱風式乾燥機により110℃で210分間乾燥して変性天然ゴムAを得た。このようにして得られた変性天然ゴムAの質量から、単量体として加えたN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートの転化率が100%であることが確認された。また、該変性天然ゴムAを石油エーテルで抽出し、更にアセトンとメタノールの2:1混合溶媒で抽出することによりホモポリマーの分離を試みたが、抽出物を分析したところホモポリマーは検出されず、添加した単量体の100%が天然ゴム分子に導入されていることが確認された。従って、得られた変性天然ゴムAの極性基含有量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.027mmol/gである。
単量体としてN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート3.0gの代わりに、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2.1gを加える以外は、上記製造例1と同様にして変性天然ゴムBを得た。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムBを分析したところ、添加した単量体の100%が天然ゴム分子に導入されていることが確認された。従って、変性天然ゴムBの極性基含有量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.027mmol/gである。
単量体としてN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート3.0gの代わりに、4−ビニルピリジン1.7gを加える以外は、上記製造例1と同様にして変性天然ゴムCを得た。また、変性天然ゴムAと同様にして、変性天然ゴムCを分析したところ、添加した単量体の100%が天然ゴム分子に導入されていることが確認された。従って、変性天然ゴムCの極性基含有量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.027mmol/gである。
フィールドラテックスに水を添加して、乾燥ゴム濃度30%のラテックスを得た。このラテックス2000gを、撹拌機及び温調ジャケットを備えたステンレス製反応容器に投入し、予め10mLの水と90mgの乳化剤[エマルゲン1108,花王株式会社製]を2−メルカプトエチルアミン1.2gに加えて乳化したものを添加し、撹拌しながら60℃で8時間反応させることにより、変性天然ゴムラテックスDを得た。その後、製造例1と同様に凝固及び乾燥することにより変性天然ゴムDを得た。また、得られた変性天然ゴムDの極性基含有量を熱分解ガスクロマトグラフ−質量分析計を用いて分析したところ、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.021mmol/gであった。
極性基含有メルカプト化合物として2−メルカプトエチルアミン1.2gの代わりに、2−メルカプトピリジン1.8gを加える以外は、上記製造例4と同様にして変性天然ゴムEを得た。また、得られた変性天然ゴムEの極性基含有量を熱分解ガスクロマトグラフ−質量分析計を用いて分析したところ、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.022mmol/gであった。
上記濃縮ラテックス1000gを、撹拌機及び温調ジャケットを備えたステンレス製反応容器に投入し、予め10mLの水と90mgの乳化剤[エマルゲン1108,花王株式会社製]をN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート 3.0gに加えて乳化したものを990mLの水と共に添加し、これらを窒素置換しながら30分間撹拌した。次に、メタセシス触媒としてビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロライド3.0gを加え、40℃で7時間反応させることにより、変性天然ゴムラテックスFを得た。その後、製造例1と同様に凝固及び乾燥することにより変性天然ゴムFを得た。このようにして得られた変性天然ゴムFの質量から、添加したN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートの転化率が84%であることが確認された。また、該変性天然ゴムFを石油エーテルで抽出し、更にアセトンとメタノールの2:1混合溶媒で抽出することにより天然ゴム分子に導入されていないオレフィン同士の反応物の分離を試みたところ、天然ゴム分子に導入されていないオレフィン同士の反応物が仕込みオレフィン量の6%検出された。従って、上記変性天然ゴムFの極性基含有量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.021mmol/gである。
フィールドラテックスにギ酸を加えpHを4.7に調整し、該ラテックスを凝固させ、更に、得られた固形物をクレーパーで5回処理し、シュレッダーに通してクラム化した。次に、得られた凝固物の乾燥ゴム含有量を求め、乾燥ゴム量換算で600gの凝固物と、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート3.0gと、tert−ブチルハイドロパーオキサイド(t−BHPO)1.2gとを混練機内で室温にて30rpmで2分間練り込み、均一に分散させた。次に、得られた混合物にテトラエチレンペンタミン(TEPA)1.2gを均一に加えながら、神戸製鋼製二軸混練押出機[同方向回転スクリュー径=30mm, L/D=35, ベントホール3ヶ所]を用い、バレル温度120℃、回転数100rpmで機械的せん断力を加えながら押し出すことにより、乾燥した変性天然ゴムGを得た。また、得られた変性天然ゴムGの質量から、単量体として加えたN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートの転化率は、83%であった。更に、該変性天然ゴムGを石油エーテルで抽出し、更にアセトンとメタノールの2:1混合溶媒で抽出することによりホモポリマーの分離を試みたところ、ホモポリマーが仕込みモノマー量の7%検出された。従って、上記変性天然ゴムGの極性基含有量は、天然ゴム原材料中の固形ゴム成分に対して0.021mmol/gである。
乾燥し、窒素置換した内容積約900mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン283g、1,3−ブタジエン50g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.0057mmol及びヘキサメチレンイミン0.513mmolをそれぞれシクロヘキサン溶液として注入し、これにn−ブチルリチウム(n−BuLi)0.57mmolを加えた後、撹拌装置を備えた50℃の温水浴中で4.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。次に、重合反応系に、四塩化スズ 0.100mmolをシクロヘキサン溶液として加え、50℃で30分間撹拌した。その後、反応系に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して変性合成ゴムI(変性ポリブタジエンゴム)を得た。得られた変性合成ゴムIのビニル結合(1,2−結合)量を1H−NMR[日本電子製, Alpha 400MHz NMR装置,CDCl3中]スペクトルにおける積分比より求めたところ、ブタジエン単位のビニル結合量が14質量%であった。また、得られた変性合成ゴムIのカップリング効率をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)より得られるデータのうち高分子量側のピーク面積比率を用いて算出したところ、カップリング効率は65%であった。また、得られた変性合成ゴムIは、ガラス転移温度が−95℃であった。
乾燥し窒素でパージ洗浄したゴム隔壁付きボトル内で、1,3−ブタジエン単量体 0.5gのヘキサン溶液、ネオデカン酸ネオジム0.32mmolのヘキサン溶液、メチルアルミノキサン31.7mmolのトルエン溶液、及び水素化ジイソブチルアルミニウム6.67mmolのヘキサン溶液を混合することにより、触媒の調製を行った。この混合物を2分間接触させた後、更に、塩化ジエチルアルミニウム 1.27mmolのヘキサン溶液を加えた。次に、この混合物を室温で約15分間熟成させた。
DEABに代えて、N,N’−ジメチルイミダゾリジノンを加える以外は、上記変性合成ゴム製造例2と同様にして変性合成ゴムKを得た。
2Lの撹拌機及び温度調節器付きガラス製セパラブルフラスコにコバルト触媒系で製造したポリブタジエンゴム[宇部興産社製,UBEPOL−150L]130gとトルエン 1.2Lを加えて撹拌下に60℃に昇温してポリブタジエンを完全に溶解させた。次に予めテトラヒドロフランに溶解させた変性剤2,4−ジニトロベンゼンスルフェニルクロライド 39mmolを添加して60℃、2時間変性反応した。反応終了後、室温に冷却して,この反応液を3リットルフラスコに移してメタノール 1.2Lを加えて変性ポリブタジエンを沈殿させた。沈殿した変性ポリブタジエンを300メッシュの金網で分離して、酸化防止剤としてテトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン[日本チバガイギー社製,Irganox1010]を仕込みポリブタジエンゴムに対して1000ppm練り混み、100℃で1時間真空乾燥させて、変性合成ゴムLを得た。
乾燥及び窒素置換された、ゴム詮付容積100mLのガラスびんに、以下の順番に、1,3−ブタジエンのシクロヘキサン溶液(15.2質量%)7.11g、ネオジムネオデカノエートのシクロヘキサン溶液(0.56M)0.59mL、メチルアルミノキサンMAO[東ソーアクゾ製PMAO]のトルエン溶液(アルミニウム濃度として3.23M)10.32mL、水素化ジイソブチルアルミ[関東化学製]のヘキサン溶液(0.90M)7.77mLを投入し、室温で2分間熟成した後、塩素化ジエチルアルミ[関東化学製]のヘキサン溶液(0.95M)1.45mLを加え室温で、時折撹拌しながら15分間熟成した。こうして得られた触媒溶液中のネオジムの濃度は、0.11M(mol/L)であった。次に、約900ミリリットル容積のゴム栓付きガラスびんを乾燥及び窒素置換し、乾燥精製された1,3−ブタジエンのシクロヘキサン溶液及び乾燥シクロヘキサンを各々投入し、1,3−ブタジエン 12.5質量%のシクロヘキサン溶液が400g投入された状態とした。次に、前記調製した触媒溶液 2.28mL(ネオジム換算0.025mmol)を投入し、50℃の温水浴中で1.0時間重合を行った。
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン 300g、1,3−ブタジエン 40g、スチレン 14g、ジテトラヒドロフリルプロパン 0.2mmol及びヘキサメチレンイミン(HMI)0.48mmolを加え、更にn−ブチルリチウム(n−BuLi)0.48mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。次に、重合反応系に、変性剤として四塩化スズ 0.12mmolを速やかに加え、更に50℃で30分間変性反応を行った。その後、重合反応系に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して変性合成ゴムN(変性スチレン−ブタジエン共重合体)を得た。
ヘキサメチレンイミンを加えない以外は、上記変性合成ゴム製造例6と同様にして変性合成ゴムO(変性スチレン−ブタジエン共重合体)を製造した。得られた変性合成ゴムOは、変性反応前の数平均分子量(Mn)が218×103で、変性反応後の重量平均分子量(Mw)が615×103で、結合スチレン量が26%で、ガラス転移点が−38℃であった。
内容積20Lのステンレス製重合反応機を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換した後に、1,3−ブタジエン1480g、スチレン520g、テトラヒドロフラン122g、ヘキサン10.2kg、n−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶液11.0mmol)を添加し、撹拌下に65℃で3時間重合を行った。重合完了後、1−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン11.0mmolを添加し、撹拌下に60分間反応させた後、環状アミンである1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン11.0mmolを添加し、撹拌下に30分間反応させ、次いでメタノール10mLを加えて、更に5分間撹拌した。その後、重合反応容器の内容物を取り出し、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール[住友化学製のスミライザーBHT]10gを加え、ヘキサンの大部分を蒸発させた後、55℃で12時間減圧乾燥し、変性合成ゴムP(変性スチレン−ブタジエン共重合体)を得た。
窒素置換した重合容器に、水200質量部、ロジン酸石鹸4.5質量部、1,3−ブタジエン71.5質量部、スチレン28質量部、ジエチルアミノエチルメタクリレート1.0質量部、及びt−ドデシルメルカプタン0.3質量部を仕込んだ。その後、重合容器の温度を5℃に設定し、重合開始剤として、p−メタンハイドロパーオキサイド0.1質量部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.07質量部、硫酸第1鉄7水和物0.05質量部、及びソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.15質量部を添加して重合を開始し、重合転化率が60%に達した時点でジエチルヒドロキシアミンを添加して重合を停止した。次いでスチームストリッピングにより未反応単量体を回収して、固形分濃度 21%のスチレン−ブタジエン共重合体の水系分散液を得た。その後、スチレン−ブタジエン共重合体水系分散液を硫酸と塩化ナトリウムにより凝固させクラムとし、熱風乾燥機で乾燥させ、変性合成ゴムQを得た。この変性合成ゴムQの結合スチレン量は23.5質量%であり、ムーニー粘度は47であった。
(1)音響式粒度分布径の測定
各含水ケイ酸の0.01M KCl水溶液を超音波で5分間分散処理し、泡を除去した後、超音波式粒度分布測定装置DT1200(Dispertion Technology社製)を用いて、含水ケイ酸の1次凝集体の直径の最頻値Aac(nm)を測定した。
ASTM D3765−92記載の方法に準拠して実施した。ASTM D3765−92記載の方法は、カーボンブラックのCTABを測定する方法であるので、若干の修正を加えた。すなわち、カーボンブラックの標準品であるIRB#3(83.0m2/g)を使用せず、別途セチルトリメチルアンムニウムブロミド(以下、CE−TRABと略記する)標準液を調製し、これによって含水ケイ酸OT(ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)溶液の標定を行い、含水ケイ酸表面に対するCE−TRAB1分子当たりの吸着断面積を0.35nm2としてCE−TRABの吸着量から、比表面積(m2/g)を算出した。これは、カーボンブラックと含水ケイ酸とでは表面が異なるので、同一表面積でもCE−TRABの吸着量に違いがあると考えられるからである。
含水ケイ酸サンプルを秤量し、加熱減量の場合は105±2℃でサンプルを2時間加熱し、灼熱減量の場合は750±25℃でサンプルを3時間加熱した後、質量を測定し、加熱前のサンプル質量との差を加熱前の質量に対して%で表した。
タイヤサイズ185/70R14の空気入りタイヤに170kPaの内圧を充填したあと、395kgの荷重を負荷しながら、大型試験ドラム上を時速80km/hで所定時間走行させ、次に前記ドラムの駆動力を遮断して、タイヤを慣性走行させ、この時のタイヤの減速度から転がり抵抗を求め、比較例を100として指数表示した。指数が大きい程、転がり抵抗が小さく好ましい。
タイヤの転がり抵抗の評価に用いたのと同様のタイヤにて国内一般市街地を10,000km走行させた時の残溝深さより求めた。比較例を100として指数により表示した。指数が大きい程、耐摩耗性が良好である。
JIS K6300−1994に従い、Lローターを使用して、予熱1分、ローター作動時間4分、温度130℃の条件でムーニー粘度(ML1+4、130℃)を測定し、比較例1を100として指数で表示した。この値が大きい程、加工性が悪いことを示す。
製造例A
攪拌機を備えた容量180Lのジャケット付ステンレス製反応槽に、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液(SiO2 160g/L、SiO2/Na2Oモル比3.3)0.6Lを入れ96℃に加熱した。得られた溶液中のNa2O濃度は、0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を96℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNa2O濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、47分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を96℃に30分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。得られたケイ酸スラリーをフィルタープレスで濾過、水洗を行なって湿潤ケーキを得た。次いで、湿潤ケーキを乳化装置を用いてスラリーとして、噴霧式乾燥機で乾燥して湿式法含水ケイ酸Aを得た。
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、90℃に加熱した。得られた溶液中のNa2O濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を90℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNa2O濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、47分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を90℃に30分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Bを得た。
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、84℃に加熱した。得られた溶液中のNa2O濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を84℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNa2O濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、48分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を84℃に30分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Cを得た。
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、90℃に加熱した。得られた溶液中のNa2O濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を90℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNa2O濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、47分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を90℃に60分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Dを得た。
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、78℃に加熱した。得られた溶液中のNa2O濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を78℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNa2O濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、49分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を78℃に60分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Eを得た。
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、65℃に加熱した。得られた溶液中のNa2O濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を65℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNa2O濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から反応溶液は白濁をはじめ、50分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を65℃に60分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Fを得た。
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水86Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.5Lを入れ、96℃に加熱した。得られた溶液中のNa2O濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を96℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を615ml/分、硫酸(18mol/L)を27ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNa2O濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から反応溶液は白濁をはじめ、40分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を96℃に30分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は62g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Gを得た。
実施例1〜8においては、上記変性天然ゴムの製造例1、2を用いると共に、それぞれ製造例A〜Gで製造した含水ケイ酸A〜Gを、比較例1では天然ゴムとしてRSS#3、東ソー・シリカ社製NipsilAQを、比較例2では天然ゴムとしてRSS#3、Degussa社製ULTRASIL VN2を使用し、比較例3,4において、天然ゴムとしてRSS#3、含水ケイ酸としてB、Cを、比較例5、6においては、上記変性天然ゴムの製造例1、2を用いると共に、東ソー・シリカ社製NipsilAQを使用し、下記表1に示す種類と量の配合剤とからなるゴム組成物を常法により調製した。
各実施例、比較例において使用した含水ケイ酸の物性及び未加硫ゴムの物性、タイヤ性能は下記表2及び表3に示した。
*1:シーストKH(N339)〔東海カーボン社製〕
*2:含水ケイ酸の製造例A〜Gに記載
*3:シランカップリング剤Si75〔Degussa社製〕
*4:N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
*5:ジフェニルグアニジン
*6:N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド
上記表2及び表3の結果から明らかなように、本発明の条件を充足する含水ケイ酸、変性天然ゴムを含有するゴム組成物をタイヤ部材となるタイヤトレッド部に使用することで、加工性、低発熱性と耐摩耗性が高度に両立したタイヤが得られることが判った。
Claims (9)
- 天然ゴム分子中に極性基を含有する変性天然ゴムと、含水ケイ酸とを含有してなるゴム組成物であって、上記含水ケイ酸は、沈殿法により製造され、該含水ケイ酸のセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m2/g)と音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径の最頻値Aac(nm)とが下記式(I)を満たすと共に、該含水ケイ酸の灼熱減量(750℃で3時間加熱した時の質量減少%)と加熱減量(105℃で2時間加熱した時の質量減少%)とが下記式(II)を満たし、かつ、上記一次凝集体の直径の最頻値A ac が1000nm以下であるゴム組成物をタイヤ部材に用いたことを特徴とするタイヤ。
A ac ≧−0.76×(CTAB)+274 ・・・(I)
2.1≦(灼熱減量)−(加熱減量)≦3 ・・・(II) - 含水ケイ酸が、CTABが50〜250m2/gであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
- ゴム成分100質量部に対して含水ケイ酸を10〜150質量部を配合してなることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ。
- 変性天然ゴムの極性基が、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、アルコキシシリル基及びスズ含有基からなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ。
- 変性天然ゴムの極性基含有量が、変性天然ゴムのゴム成分に対して0.001〜0.5mmol/gであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ。
- 更に、ゴム成分として、変性合成ゴムを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ。
- 変性合成ゴムは、共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体又は共重合体であることを特徴とする請求項6に記載のタイヤ。
- 変性合成ゴムは、分子末端が変性されていることを特徴とする請求項6または7に記載のタイヤ。
- 変性合成ゴムは、主鎖が変性されていることを特徴とする請求項6または7に記載のタイヤ。
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