JP5734187B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
従来、ゴムの低発熱化技術としては、低ロス化剤の添加やポリマー変性による補強充填剤として添加するカーボンブラックの分散性の向上や充填剤にシリカを使用するなどが数多く検討されている。
また、特許文献5には、疎水性沈降ケイ酸を用いることが開示されているが、完全疎水化処理した沈降ケイ酸を用いているので、シランカップリング剤が反応する表面シラノール基が存在しなくなるため、ゴムの補強が十分にとれないという欠点があった。さらに、低発熱性を高めるため、シリカを大粒径化することが行われているが、大粒径化することでシリカの比表面積が低下し、補強性が悪くなる。特許文献6には、特殊形状のシリカを用いることが開示されているが、ゴム組成物の低発熱性、耐摩耗性が十分ではない。
本発明で用いる低分子量の芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体(B)は、重量平均分子量4千〜25万で、0〜80質量%の芳香族ビニル化合物からなり、ジエン化合物の部分のビニル結合量が0〜80質量%である共重合体である。さらに、ゴム成分(A)として分子量の大きいに芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体を使用する場合、ゴム成分(A)と共重合体(B)の芳香族ビニル化合物の含量の差が30質量%以下とすることによって、ゴム成分(A)と共重合体(B)の相溶性を高めることができる。
即ち、セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m2/g)と音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径(nm)の最頻値Aacとが下記式(I)
Aac≧−0.76×(CTAB)+274・・・(I)
を満たし、さらに灼熱減量(750℃で3時間加熱した時の質量減少%)と加熱減量(105℃で2時間加熱した時の質量減少%)とが下記式(II)
(灼熱減量)−(加熱減量)≦3・・・(II)
を満たすことが好ましく、このような含水ケイ酸を含有するゴム組成物は、低発熱性と耐摩耗性が両立でき、加工性にも優れる。
ゴム成分(A)は、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムのうち少なくとも1方のゴムからなる。各種のものが適用可能であるが、乳化重合又は溶液重合によるものが好ましい。
好ましくは、ゴム成分(A)は、30万〜150万の重量平均分子量のスチレン−ブタジエン共重合体もしくはポリブタジエンを30質量部以上含有する。このスチレン−ブタジエン共重合体もしくはポリブタジエンは、0〜60質量%のスチレンからなり、ジエン化合物の部分のビニル結合量が0〜80質量%であることが好ましい。より具体的には、このスチレン−ブタジエン共重合体もしくはポリブタジエンは、0質量%以上のスチレンからなる乳化重合または溶液重合スチレン−ブタジエン共重合体もしくはポリブタジエンである。また、好ましくは、このスチレン−ブタジエン共重合体と共重合体(B)中の芳香族ビニル化合物の含量の差は30質量%以下である。芳香族ビニル化合物の含量の差が30質量%を超えると、相溶性が低下し易く、十分な破壊強度が得られない可能性がある。
即ち、セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m2/g)と音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の数の最頻値の直径Aac(nm)とが下記式(I)
Aac≧−0.76×(CTAB)+274・・・(I)
を満たし、好ましくは灼熱減量(750℃で3時間加熱した時の質量減少%)と加熱減量(105℃で2時間加熱した時の質量減少%)とが下記式(II)
(灼熱減量)−(加熱減量)≦3・・・(II)
を満たす含水ケイ酸である。
CTABの測定は、ASTM D3765−92記載の方法に準拠して行うことができる。ASTM D3765−92記載の方法は、カーボンブラックのCTABを測定する方法であるので、若干の修正を加える。即ち、カーボンブラックの標準品を使用せず、セチルトリメチルアンムニウムブロミド(以下、CE−TRABと略記する)標準液を調製し、これによって含水ケイ酸OT(ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)溶液の標定を行い、含水ケイ酸表面に対するCE−TRAB1分子当たりの吸着断面積を0.35nm2としてCE−TRABの吸着量から、比表面積を算出する。
音響式粒度分布測定装置による測定は、含水ケイ酸の0.01M KCl水溶液を超音波で5分間分散処理し、泡を除去して二次凝集体を破壊した後、測定する。含水ケイ酸の一次凝集体の粒径と粒子数の分布が得られ、このうち、最も頻度が多く現われた粒子の直径をAac(nm)とすると、
Aac≧−0.76×(CTAB)+274・・・(I)
を満足するとき、ゴム組成物の低発熱性と耐摩耗性が共に改善される。Aacが、この条件を満たさない時、低発熱性と耐摩耗性のどちらか又は両方が低下する。さらに、Aacは、1μm以下であることが好ましい。1μmより大きいと含水ケイ酸が破壊核となり、ゴム組成物の力学的特性が損なわれる虞がある。
(灼熱減量)−(加熱減量)≦3・・・(II)
であることが好ましい。
加熱減量及び灼熱減量は、JIS K6220−1ゴム用配合剤の試験方法に準じて行い、加熱減量は通常105±2℃で2時間加熱した時の質量の減少%、灼熱減量は通常750±25℃で3時間強熱した時の質量の減少%である。
続いて、該含水ケイ酸スラリーをフィルタープレス等のケーキ洗浄が可能なろ過機により濾別、洗浄して副生電解質を除去した後、得られた含水ケイ酸ケーキをスラリー化し、噴霧乾燥機等の乾燥機を用いて乾燥し製造される。
本発明で用いられるシランカップリング剤は、好ましくは下記一般式で表される化合物よりなる群から選ばれた少なくとも一種である。
[式中、AはCnH2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。]
[式中、AはCnH2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Yはメルカプト基、ビニル基、アミノ基、グリシドキシ基又はエポキシ基であり、mは1〜3の整数、cは0〜9の整数である。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。]
[式中、AはCnH2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Zはベンゾチアゾリル基、N,N−ジメチルチオカルバモイル基又はメタクリロイル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。]
カーボンブラックの使用量は、好ましくはゴム成分(A)100質量部に対して80質量部以下で、カーボンブラックと含水ケイ酸を合わせた総配合量が120質量部以下であることが好ましい。総配合量をゴム成分100質量部に対して120質量部以下とすることで、低発熱性及び耐摩耗性を十分に向上させることができる。
以下の実施例、比較例において、各種測定、評価は、下記の方法に従って行なった。
(1)重量平均分子量(Mw)の測定
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、HLC−8220GPC)を用いて、ポリスチレン換算で求めた。
(2)スチレン量(ポリマー中の質量%)
270MHz 1H−NMRによって求めた。
(3)ビニル量(ジエン化合物部分全体に対する質量%)
270MHz 1H−NMRによって求めた。
(1)音響式粒度分布径の測定
各含水ケイ酸の0.01M KCl水溶液を超音波で5分間分散処理し、泡を除去した後、超音波式粒度分布測定装置DT1200(Dispertion Technology社製)を用いて、含水ケイ酸の1次凝集体の直径の最頻値Aac(nm)を測定した。
ASTM D3765−92記載の方法に準拠して実施した。ASTM D3765−92記載の方法は、カーボンブラックのCTABを測定する方法であるので、若干の修正を加えた。すなわち、カーボンブラックの標準品であるIRB#3(83.0m2/g)を使用せず、別途セチルトリメチルアンムニウムブロミド(以下、CE−TRABと略記する)標準液を調製し、これによって含水ケイ酸OT(ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)溶液の標定を行い、含水ケイ酸表面に対するCE−TRAB1分子当たりの吸着断面積を0.35nm2としてCE−TRABの吸着量から、比表面積(m2/g)を算出した。これは、カーボンブラックと含水ケイ酸とでは表面が異なるので、同一表面積でもCE−TRABの吸着量に違いがあると考えられるからである。
含水ケイ酸サンプルを秤量し、加熱減量の場合は105±2℃でサンプルを2時間加熱し、灼熱減量の場合は750±25℃でサンプルを3時間加熱した後、質量を測定し、加熱前のサンプル質量との差を加熱前の質量に対して%で表した。
JIS K6300−1994に従い、Lローターを使用して、予熱1分、ローター作動時間4分、温度130℃の条件でムーニー粘度(ML1+4、130℃)を測定し、比較例1を100として指数で表示した。この数値が大きい程、加工性が悪い。
粘弾性スペクトロメーター(東洋精機株式会社製)を使用し、温度60℃、歪1%、周波数50Hzでtanδ(動的損失)を測定した。(比較例1のtanδ/実施例のtanδ)×100として指数で表示した。この数値が小さい程、低発熱性に優れる。
ランボーン型摩耗試験機を用い、JIS K6264に従い、室温におけるスリップ率60%の摩耗量を測定し、摩耗量の逆数を比較例1を100として指数で表示した。この数値が大きい程、耐摩耗性が良好である。
破壊強度(TB)を、JIS K6301−1995に従って測定する。比較例1を100として指数化し評価する。指数が大きいほど耐久性が良好である。
重量平均分子量8万の液状芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体(B−1)は、以下のように製造することができる。
乾燥し、窒素置換された800mLの耐圧ガラス容器に、ブタジエンのシクロヘキサン溶液(16%)、スチレンのシクロヘキサン溶液(21%)をブタジエン単量体37.5g、スチレン単量体12.5gとなるように注入し、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.66ミリモルを注入し、これに、n−ブチルリチウム(BuLi)1.32ミリモルを加えた後、50℃の温水浴中で1.5時間重合する。重合転化率はほぼ100%である。
この後、重合系に、更に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)のイソプロパノール5重量%溶液0.5mLを添加し、反応を停止させる。その後、常法に従い乾燥することにより、重合体を得る。
得られた共重合体は、重量平均分子量8万、25質量%のスチレンからなり、ブタジエンの部分のビニル結合量は65質量%である。
製造例A
攪拌機を備えた容量180Lのジャケット付ステンレス製反応槽に、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液(SiO2 160g/L、SiO2/Na2Oモル比3.3)0.6Lを入れ96℃に加熱した。得られた溶液中のNa2O濃度は、0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を96℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNa2O濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、47分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を96℃に30分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。得られたケイ酸スラリーをフィルタープレスで濾過、水洗を行なって湿潤ケーキを得た。次いで、湿潤ケーキを乳化装置を用いてスラリーとして、噴霧式乾燥機で乾燥して湿式法含水ケイ酸Aを得た。
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、90℃に加熱した。得られた溶液中のNa2O濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を90℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNa2O濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、47分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を90℃に30分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Bを得た。
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、65℃に加熱した。得られた溶液中のNa2O濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を65℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNa2O濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から反応溶液は白濁をはじめ、50分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を65℃に60分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Cを得た。
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水86Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.5Lを入れ、96℃に加熱した。得られた溶液中のNa2O濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を96℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を615ml/分、硫酸(18mol/L)を27ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNa2O濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から反応溶液は白濁をはじめ、40分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を96℃に30分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は62g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Dを得た。
実施例として、低分子量の芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体B−1〜B−10と製造例A〜Dで得られた含水ケイ酸A〜Dを用いたゴム組成物、比較例として低分子量の芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体を用いないか、又はB−1を用い、シリカとして含水ケイ酸C又はD、あるいは東ソー・シリカ社製Nipsil AQ又はDegussa社製ULTRASIL VN2を用いて、第1、2表に示す配合処方に基づきトレッド配合及びサイド配合の各成分を常法により混練りし、ゴム組成物を調製した。
注
1)SBR#1500〔JSR社製〕
2)BR150L〔宇部興産社製〕
3)低分子量芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体B−1〜B−10
4)シーストKH(N339)〔東海カーボン社製〕
5)含水ケイ酸の製造例A〜D又は市販のシリカ
6)シランカップリング剤Si75(一分子中のSの数が平均2.4であるビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド)〔Degussa社製〕
7)N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
8)ジフェニルグアニジン
9)N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド
注
1)RSS#3グレードの天然ゴム
2)BR150L〔宇部興産社製〕
3)低分子量芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体B−1〜B−10
4)旭#70〔旭カーボン社製〕
5)含水ケイ酸の製造例A〜D又は市販のシリカ
6)シランカップリング剤Si75(一分子中のSの数が平均2.4であるビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド)〔Degussa社製〕
7)2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体
8)ジベンゾチアジルジスルフィド
9)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
Claims (15)
- 天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの少なくとも1つからなるゴム成分(A)100質量部に対して、重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算)4千〜25万を有する芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体(B)で、芳香族ビニル化合物が0超〜80質量%以下からなり、ジエン化合物部分のビニル結合が0〜80質量%である該共重合体(B)5〜60質量部含んでなるゴム成分と含水ケイ酸を配合したゴム組成物であって、含水ケイ酸が含水ケイ酸のセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m2/g)と音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径の最頻値Aac(nm)とが下記式(I)
Aac≧−0.76×(CTAB)+274・・・(I)
を満たす含水ケイ酸であるゴム組成物を用いることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 含水ケイ酸が、その灼熱減量(750℃で3時間加熱した時の質量減少%)と加熱減量(105℃で2時間加熱した時の質量減少%)とが下記式(II)
(灼熱減量)−(加熱減量)≦3・・・(II)
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。 - 含水ケイ酸が、音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径の最頻値が1μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 含水ケイ酸が、CTABが50〜250m2/gであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- ゴム成分(A)100質量部に対して含水ケイ酸を10〜150質量部を配合してなる請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- シランカップリング剤を含水ケイ酸の配合量の1〜20質量%配合したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- シランカップリング剤が、下記一般式(III)で表される化合物:
AmB3−mSi−(CH2)a−Sb−(CH2)a−SiAmB3−m・・・(III)
[式中、AはCnH2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。]、
下記一般式(IV)で表される化合物:
AmB3−mSi−(CH2)c−Y・・・(IV)
[式中、AはCnH2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Yはメルカプト基、ビニル基、アミノ基、グリシドキシ基又はエポキシ基であり、mは1〜3の整数、cは0〜9の整数である。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。]
および下記一般式(V)で表される化合物:
AmB3−mSi−(CH2)a−Sb−Z・・・(V)
[式中、AはCnH2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Zはベンゾチアゾリル基、N,N−ジメチルチオカルバモイル基又はメタクリロイル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。]
からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項6に記載の空気入りタイヤ。 - 補強用充填剤としてカーボンブラックをゴム成分(A)100質量部に対して80質量部以下含有し、カーボンブラックと含水ケイ酸との総配合量が120質量部以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体(B)の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算)が1万〜20万である請求項1〜8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体(B)の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算)が3万〜15万である請求項9に記載の空気入りタイヤ。
- 芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体(B)の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算)が5万〜15万である請求項10に記載の空気入りタイヤ。
- 芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体(B)が、芳香族ビニル化合物が0超〜60質量%以下からなり、ジエン化合物部分のビニル結合が0〜80質量%であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体(B)が、芳香族ビニル化合物が0超〜50質量%以下からなり、ジエン化合物部分のビニル結合が0〜70質量%であることを特徴とする請求項12に記載の空気入りタイヤ。
- 芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体(B)の芳香族ビニル化合物がスチレンであることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 芳香族ビニル化合物−ジエン化合物共重合体(B)のジエン化合物がブタジエンであることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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