JP5510802B2 - 車両用発電機 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車やトラック等に搭載される車両用発電機に関する。
従来から、スイッチング素子を用いて電力変換部を構成するとともに、電機子巻線の相電圧に基づいてスイッチング素子のオンオフタイミングを設定するようにした車両用電力変換装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この車両用電力変換装置では、相電圧とバッテリ電圧よりも高い所定のしきい値電圧(VpやVp+Vf)とを比較することにより、スイッチング素子のオフタイミングやオンタイミングを設定している。
特許第4275704号明細書
ところで、特許文献1に記載の車両用電力変換装置では、相電圧を基準にしてスイッチング素子のオフタイミングを決めているが、この相電圧が所定のしきい値よりも小さい場合にはスイッチング素子のオン/オフタイミングを設定することができないため、電力変換装置を用いた整流動作を開始することができないという問題があった。
例えば、スイッチング素子をMOS−FETで構成し、このスイッチング素子のオフタイミングをボディダイオードに電流が流れる期間よりも長く設定してスイッチング素子を介してバッテリから相巻線に所定の期間(電気角)だけ電流が流れ込むように相電流の位相を制御(位相制御)することにより出力電流を増大させることができるが、特許文献1の車両用電力変換装置では、相電圧がしきい値を越えるまでスイッチング素子のオンオフ制御を開始することができないため、相電圧が低い低速回転において位相制御を開始することができないことになる。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、相電圧が低い状態において電機子巻線に接続されるスイッチング素子の制御を開始することができる車両用発電機を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の車両用発電機は、2相以上の相巻線を有する電機子巻線と、ダイオードが並列接続されたスイッチング素子によって構成される複数の上アームおよび下アームを有するブリッジ回路を構成し、電機子巻線の誘起電圧を整流するスイッチング部と、スイッチング素子のオンオフタイミングを制御する制御部と、電機子巻線の2つの出力端子間に現れる電圧の極性が反転した時点を電圧ゼロクロス点として検出する電圧ゼロクロス検出部とを備え、制御部は、電圧ゼロクロス検出部によって検出された電圧ゼロクロス点を基準にしてスイッチング素子のオン/オフ制御を開始している。具体的には、上述した電圧ゼロクロス検出部は、相巻線の相電圧がバッテリ電圧よりも低い状態において電圧ゼロクロス点の検出を行っている。
これにより、相電圧が低い状態において相電圧の周期的な規則性を検出することが可能となり、スイッチング部に含まれて電機子巻線に接続されるスイッチング素子のオンオフ制御を開始することできる。
また、上述した電圧ゼロクロス検出部は、全てのスイッチング素子がオフされた状態において電圧ゼロクロス点の検出を行うことが望ましい。これにより、実際に発電を開始する前にスイッチング素子を制御する準備を行うことができ、スイッチング素子の制御と同時に発電を開始することが可能となる。
また、上述したスイッチング素子は、MOS−FETによって構成されており、制御部は、MOS−FETの寄生ダイオードを介して整流動作によってスイッチング部から出力電流が得られる最小の回転数である立ち上がり回転数よりも低い回転数において、電圧ゼロクロス点を基準にしてスイッチング素子のオン/オフ制御を開始することが望ましい。これにより、ダイオード整流を開始する回転数よりも低回転域において発電を開始して、出力電流を取り出すことが可能となる。
また、上述した相巻線の相電流の極性が反転した時点を電流ゼロクロス点として検出する電流ゼロクロス検出部をさらに備え、制御部は、電圧ゼロクロス点を基準にしてスイッチング素子のオン/オフ制御を開始した後、電流ゼロクロス検出部によって検出された電流ゼロクロス点を基準としてスイッチング素子のオン/オフ制御を行うことが望ましい。これにより、相電圧が低く相電流が発生しない低回転域において、相電流の位相を制御する動作を開始することが可能となる。
一実施形態の車両用発電機の構成を示す図である。 同期制御モードと位相制御モードの境界を示す説明図である。 同期制御モードを実施する場合の相電圧と相電流の波形を示す図である。 位相制御モードを実施する場合の相電圧と相電流の波形を示す図である。 U相巻線とV相巻線の出力線間の電圧ゼロクロス点を検出して位相制御を開始する具体例を示す図である。 電圧ゼロクロス点基準の位相制御から電流ゼロクロス点基準の位相制御に移行する動作手順を示す流れ図である。 しきい値Vthの説明図である。 位相制御を開始する条件を説明する図である。 各相巻線に対応させて別々に制御部等を設ける場合の部分的な構成を示す図である。 他の電機子巻線の電圧ゼロクロス点を基準に位相制御を開始する場合の変形例を示す図である。
以下、本発明を適用した一実施形態の車両用発電機について、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態の車両用発電機の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の車両用発電機1は、電機子巻線2、3、界磁巻線4、スイッチング部5、6、制御部7、駆動部8、電流ゼロクロス検出部9、電圧ゼロクロス検出部10、電圧制御装置11を含んで構成されている。この車両用発電機1は、電機子巻線2、3に誘起された交流電圧をスイッチング部5、6で整流して得られた直流電力をバッテリ12や電気負荷(図示せず)に供給する発電動作を行う。なお、バッテリ12から供給される直流電圧をスイッチング部5、6によって三相交流電圧に変換して電機子巻線2、3に印加して回転子(図示せず)を回転させる電動動作を車両用発電機1に行わせるようにしてもよい。
電機子巻線2は、多相巻線(例えば三相巻線)であって、電機子鉄心に巻装されて電機子を構成している。電機子巻線2の各相巻線に誘起される交流出力がスイッチング部5に供給される。また、電機子巻線3は、多相巻線(例えば三相巻線)であって、電機子鉄心に巻装されて電機子を構成している。例えば、電機子巻線2と電機子巻線3は、電気角で30°異なる位置に巻装されている。電機子巻線3の各相巻線に誘起される交流出力がスイッチング部6に供給される。界磁巻線4は、界磁極(図示せず)に巻装されて回転子を構成しており、界磁巻線4に界磁電流を流すことにより界磁極が磁化される。
スイッチング部5は、一方の電機子巻線2とバッテリ12との間に介在し、ダイオードが並列接続されたスイッチング素子によって構成される複数の上アームと複数の下アームとからなるブリッジ回路を形成している。具体的には、電機子巻線2は、Y結線されたU相巻線、V相巻線、W相巻線を有している。U相巻線に、上アームとしてのスイッチング素子Q1およびダイオードD1と、下アームとしてのスイッチング素子Q2およびダイオードD2とが接続されている。V相巻線に、上アームとしてのスイッチング素子Q3およびダイオードD3と、下アームとしてのスイッチング素子Q4およびダイオードD4とが接続されている。W相巻線に、上アームとしてのスイッチング素子Q5およびダイオードD5と、下アームとしてのスイッチング素子Q6およびダイオードD6とが接続されている。
同様に、スイッチング部6は、他方の電機子巻線3とバッテリ12との間に介在し、ダイオードが並列接続されたスイッチング素子によって構成される複数の上アームと複数の下アームとからなるブリッジ回路を形成している。具体的には、電機子巻線3は、Y結線されたX相巻線、Y相巻線、Z相巻線を有している。X相巻線に、上アームとしてのスイッチング素子Q7およびダイオードD7と、下アームとしてのスイッチング素子Q8およびダイオードD8とが接続されている。Y相巻線に、上アームとしてのスイッチング素子Q9およびダイオードD9と、下アームとしてのスイッチング素子Q10およびダイオードD10とが接続されている。Z相巻線に、上アームとしてのスイッチング素子Q11およびダイオードD11、下アームとしてのスイッチング素子Q12およびダイオードD12とが接続されている。
上述したスイッチング素子Q1〜Q12は、例えば、一般的な整流回路に用いられているダイオードよりも低損失のMOS−FETが用いられる。また、MOS−FETを用いた場合には、ダイオードD1〜D12として寄生ダイオード(ボディダイオード)を利用することができる。
制御部7は、スイッチング部5、6に含まれるスイッチング素子Q1〜Q12のそれぞれのオンオフタイミングを決定する。駆動部8は、スイッチング素子Q1〜Q12を駆動するドライバ回路であり、制御部7によって決定されたオンオフタイミングでスイッチング素子Q1〜Q12を駆動する。この制御部7は、CPUで所定の制御プログラムを実行することにより実現可能であるが、回路素子からなるハードウエアロジックによって構成するようにしてもよい。
電流ゼロクロス検出部9は、スイッチング素子Q1〜Q12のそれぞれがオンされているときに、このスイッチング素子やこれに並列接続されたダイオードを通して流れる相電流の向きが反転する時点を電流ゼロクロス点として検出する。この電流ゼロクロス検出部9の動作は、各相巻線の上アームおよび下アームのそれぞれについて別々に行われる。
電圧ゼロクロス検出部10は、電機子巻線2、3の出力線間の電圧の極性が反転する時点を電圧ゼロクロス点として検出する。この電圧ゼロクロス検出部10の動作は、電機子巻線2、3のそれぞれについて別々に行われる。なお、図1に示した構成では、電圧ゼロクロス検出部10は、スイッチング部5、6に接続されているが、電機子巻線2、3の線間電圧を検出できればよいため、電機子巻線2、3に直接接続するようにしてもよい。
電圧制御装置11は、スイッチング素子(図示せず)を断続制御することにより、界磁巻線4に流れる界磁電流を制御する。例えば、車両用発電機1の出力電圧(あるいはバッテリ電圧)が所定の調整電圧となるように界磁電流が制御される。
本実施形態の車両用発電機1はこのような構成を有しており、次にその動作を説明する。スイッチング部5、6に含まれる各スイッチング素子にはダイオード(寄生ダイオード)が並列接続されているため、スイッチング素子をオンしなくてもダイオードを介して電流が流れて整流動作が行われる。このダイオードの通電期間にあわせてスイッチング素子をオンオフ制御する制御モードを「同期制御モード」と称するものとする。一方、ダイオードの通電期間より遅くまでスイッチング素子をオンすると、バッテリ12の端子電圧よりも相巻線の電圧が低くなったときにこのスイッチング素子を介してバッテリ電流が引き込まれる現象が生じる。このように引き込み電流が発生するようにスイッチング素子をオンオフ制御する制御モードを「位相制御モード」と称するものとする。
同期制御モードと位相制御モードを比較すると、同期制御モードの方が発電効率がよく、位相制御モードの方が多くの出力電流を得ることができる。したがって、発電要求量が少ない場合(出力電流が所定値以下の場合)や回転数が高い場合(所定回転数以上の場合)には同期制御モードを実施し、比較的低回転で発電要求量が多い場合には位相制御モードを実施することが望ましい。
図2は、同期制御モードと位相制御モードの境界を示す説明図である。図2において、縦軸は車両用発電機1の出力電流を、横軸は車両用発電機1の回転数をそれぞれ示している。また、特性aは位相制御を行った場合の車両用発電機1の出力特性を、特性bは同期制御を行った場合の車両用発電機1の出力特性をそれぞれ示している。
本実施形態では、回転数がN1のときに、出力電流が同期制御時に得られる値I1以下であれば同期制御を行う。あるいは、回転数が、同期制御で十分な出力電流が得られる回転数(同期制御でも位相制御でもそれほど差が生じない回転数)であるN2以上の場合に同期制御を行う。
以下、同期制御モードと位相制御モードのそれぞれについて、スイッチング素子のオンオフタイミングを設定する方法について説明する。
(同期制御モード)
図3は、同期制御モードを実施する場合の相電圧と相電流の波形を示す図であり、例えばU相巻線に対応する波形が示されている。U相電流は、上アームのスイッチング素子Q1およびダイオードD1を通して流れる成分と下アームのスイッチング素子Q2およびダイオードD2を通して流れる成分とに分けることができ、図3(後述する図4についても同様)ではそれぞれの成分が「上アーム電流」、「下アーム電流」として示されている。また、図3(後述する図4についても同様)において、VDはダイオードD1等の順方向電圧を、VSDはスイッチング素子Q1等のオン時のソース・ドレイン間電圧をそれぞれ示している。
(オフタイミングの設定)
U相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q1のオフタイミング(A)は、この上アームの前回の電流ゼロクロス点の位置(B)あるいは同じU相巻線に対応する下アームの直前の電流ゼロクロス点(C)を基準として、所定時間(T1あるいはT2)経過した時点に設定される。また、この所定時間T1、T2は、所定の電気角で表すことができるが、所定の電気角に相当する時間を算出するためには、その時点での回転数を知る必要がある。本実施形態では、制御部7は、上アーム電流の電流ゼロクロス点の間隔、あるいは、上アーム電流と下アーム電流のそれぞれの電流ゼロクロス点の間隔に基づいて回転数を検出して、所定時間T1、T2を設定している。なお、3以上の電流ゼロクロス点の間隔の変化を観察することにより回転数の変化(回転変動)がわかるため、この回転変動の程度を考慮して所定時間T1、T2を設定することにより、オフタイミングの設定精度を上げることができる。
また、下アームのスイッチング素子Q2のオフタイミングの設定についても同様であり、この下アームの前回の電流ゼロクロス点の位置あるいは同じU相巻線に対応する上アームの直前の電流ゼロクロス点を基準として、所定時間経過した時点がオフタイミングとして設定される。
(オンタイミングの設定)
U相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q1のオンタイミング(D)は、同じU相巻線に対応する下アームの直前の電流ゼロクロス点(C)を基準として、所定時間(T3)経過した時点に設定される。この所定時間T3は所定の電気角で表すことができ、所定の電気角に相当する時間を算出するためにはその時点での回転数を知る必要がある点や、回転数検出あるいは回転変動を考慮して設定精度向上が可能な点については、上述したオフタイミング設定と同様である。
また、下アームのスイッチング素子Q2のオンタイミングの設定についても同様であり、同じU相巻線に対応する上アームの直前の電流ゼロクロス点を基準として、所定時間経過した時点がオンタイミングとして設定される。
なお、上述したように他アームの直前の電流ゼロクロス点を基準にスイッチングQ1、Q2のオンタイミングが設定されるが、自アームの電流ゼロクロス点を基準にして所定時間T3’経過後をオンタイミングとして設定するようにしてもよい。
また、上述した説明では、U相巻線に対応するスイッチング素子Q1、Q2のオン/オフタイミングの設定方法について説明したが、他の相巻線のスイッチング素子Q3〜Q12についても基本的に同じであり、詳細な説明は省略する。
(位相制御モード)
図4は、位相制御モードを実施する場合の相電圧と相電流の波形を示す図であり、例えばU相巻線に対応する波形が示されている。
(オフタイミングの設定)
U相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q1のオフタイミング(F)は、この上アームの直前の電流ゼロクロス点の位置(G)を基準として、所定時間(T4)経過した時点に設定される。この所定時間T4は、バッテリ電圧や電気負荷量(要求出力)に合わせて設定される。また、この所定時間T4は所定の電気角で表すことができ、所定の電気角に相当する時間を算出するためにはその時点での回転数を知る必要がある点や、回転数検出あるいは回転変動を考慮して設定精度向上が可能な点については、上述した同期制御モードにおけるオン/オフタイミング設定と同様である。
また、下アームのスイッチング素子Q2のオフタイミングの設定についても同様であり、この下アームの直前の電流ゼロクロス点の位置を基準として、所定時間経過した時点がオフタイミングとして設定される。
(オンタイミングの設定)
U相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q1のオンタイミング(H)は、同じU相巻線に対応する下アームのスイッチング素子Q2をオフした時点(J)から所定時間(T5)経過した時点に設定される。この所定時間T5は、反対アームのスイッチング素子Q2が確実にオフするまでのマージンであって、上下アームの短絡を避けるためのものであり、損失低減のためには短い方が望ましい。また、この所定時間T5は所定の電気角で表すことができ、所定の電気角に相当する時間を算出するためにはその時点での回転数を知る必要がある点や、回転数検出あるいは回転変動を考慮して設定精度向上が可能な点については、上述したオフタイミング設定と同様である。
また、下アームのスイッチング素子Q2のオフタイミングは、下タームの直前の電流ゼロクロス点の位置を基準にして所定時間T4経過した時点であるため、上アームのスイッチング素子Q1のオンタイミングは、下アームの直前の電流ゼロクロス点(K)から所定時間T4+T5が経過した時点に設定されるということもできる。
また、下アームのスイッチング素子Q2のオンタイミングの設定についても同様であり、同じU相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q1をオフした時点から所定時間経過した時点がオンタイミングとして設定される。
ところで、車両用発電機1の出力電圧(相巻線の起電圧)が所定値未満の場合には各スイッチング素子や各ダイオードを通して電流が流れないため、各相巻線に対応する電流ゼロクロス点を検出することができない。要求される出力電流が少ない場合には、相電圧が上昇してダイオードを通した出力電流が得られるのを待って位相制御モードに移行すればよいが、要求される出力電流が多い場合には可能な限り低回転から位相制御モードを実施することが望ましい。ダイオードを通した出力電流が得られる前に位相制御を開始して出力電流を取り出すために、本実施形態では電圧ゼロクロス検出部10が設けられている。
電圧ゼロクロス検出部10は、電機子巻線2の出力線間(例えば、電機子巻線2の出力線となるU相巻線の一方端とV相巻線の一方端の間)の電圧(線間電圧)を取り込み、この線間電圧の極性が正から負(あるいは負から正)に反転する電圧ゼロクロス点を検出し、この検出結果を示す信号を制御部7に向けて出力する。また、電圧ゼロクロス検出部10は、電機子巻線3の出力線間(例えば、電機子巻線2の出力線となるX相巻線の一方端とY相巻線の一方端の間)の電圧(線間電圧)を取り込み、この線間電圧の極性が正から負(あるいは負から正)に反転する電圧ゼロクロス点を検出し、この検出結果を示す信号を制御部7に向けて出力する。上述した電圧ゼロクロス点の検出は、電機子巻線2、3の各相電圧がバッテリ電圧よりも低く、スイッチング部5、6から出力電流が得られない状態であって、スイッチング部5、6に含まれる全てのスイッチング素子がオフされた状態において行われる。また、検出結果を示す信号としては、線間電圧の極性が正から負(あるいは負から正)に変化したタイミングに対応するパルス信号を出力する場合や、線間電圧の極性に対応してハイ/ローレベルの矩形波信号(例えば、正極性にハイレベルが対応し、負極性にローレベルが対応する)を出力する場合などが考えられる。
制御部7は、電圧ゼロクロス検出部10から入力される信号に基づいて、スイッチング部5、6に含まれる各スイッチング素子のオンタイミング(あるいはオンタイミングとオフタイミングの両方)を設定して位相制御モードの制御を開始する。一旦、位相制御モードでの制御が開始されると、その以後は電流ゼロクロス検出部9による検出結果を用いた位相制御が継続的に行われる。
図5は、U相巻線とV相巻線の出力線間の電圧ゼロクロス点を検出して位相制御を開始する具体例を示す図である。図5において、「Vuv」はU相巻線とV相巻線の出力線間の電圧である線間電圧を、「U相上アーム通電期間」はU相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q1がオンされる期間を、「U相下アーム通電期間」はU相巻線に対応する下アームのスイッチング素子Q2がオンされる期間を、「V相上アーム通電期間」はV相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q3がオンされる期間を、「V相下アーム通電期間」はV相巻線に対応する下アームのスイッチング素子Q4がオンされる期間を、「W相上アーム通電期間」はW相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q5がオンされる期間を、「W相下アーム通電期間」はW相巻線に対応する下アームのスイッチング素子Q6がオンされる期間をそれぞれ示している。
以下の順番でU相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q1と下アームのスイッチング素子Q2のオンオフ制御が開始される。
(1)電圧ゼロクロス検出部10は、電圧ゼロクロス点を検出する。例えば、以下の(A)〜(E)のいずれかの時点が電圧ゼロクロス点として検出される。
(A)線間電圧Vuvが0Vに達した時点
(B)線間電圧Vuvが0Vよりも高い所定値Va(>0)に達した時点
(C)線間電圧Vuvが0Vよりも低い所定値Vb(<0)に達した時点
(D)線間電圧が下がる場合には上記所定値Vbに、上がる場合には上記所定値Vaに達した時点、あるいは、反対に、線間電圧が下がる場合には上記所定値Vaに、上がる場合には上記所定値Vbに達した時点
(E)線間電圧が下がる場合には上記所定値Vaに達してから上記所定値Vbに達するまでの中間時点(それぞれの到達時刻をta、tbとすると、ta+(tb−ta)/2)、線間電圧が上がる場合には、上記所定値Vbに達してから上記所定値Vaに達するまでの中間時点(それぞれの到達時刻をtb’、ta’とすると、tb’+(ta’−tb’)/2)
なお、以下に示す例では、線間電圧が下がるときに検出される電圧ゼロクロス点を基準にしているため、上述した(A)〜(E)では、線間電圧が下がる場合の電圧ゼロクロス点のみを検出するようにしてもよい。
(2)制御部7は、検出した電圧ゼロクロス点の間隔から周期Tを求める。
(3)制御部7は、線間電圧Vuvが下がるときの電圧ゼロクロス点P(図5)を基準に、電気角で60°+α°経過した時点(時間に換算すると、((60°+α°)/360°)×Tが経過した時点)で、U相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q1をオンする。αは、要求出力に合わせて、0<α<60の範囲で設定される。
(4)制御部7は、スイッチング素子Q1をオンしてから、電気角で180°−β°経過後(時間に換算すると、((180°−β°)/360°)×T経過後)に、このスイッチング素子Q1をオフする。βは、各相巻線の上下アームの2つのスイッチング素子が同時にオンしてバッテリ12の端子間が短絡することを防止するためのマージン角であり、短い方がよい。
(5)制御部7は、スイッチング素子Q1をオフしてから、電気角でβ°経過後に、同じU相巻線に対応する下アームのスイッチング素子Q2をオンする。
(6)以後、制御部7は、オン期間180°−β°で、間にオフ期間β°を挟んで、スイッチング素子Q2、Q1を交互にオン/オフする。
V相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q3と下アームのスイッチング素子Q4についても基本的に同様であり、制御部7は、オン期間180°−β°で、間にオフ期間β°を挟んで、交互にオン/オフする。但し、最初にスイッチング素子Q3をオンするタイミングは、線間電圧Vuvが下がるときの電圧ゼロクロス点P(図5)を基準に、電気角で180°+α°経過した時点に設定される。
また、W相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q5と下アームのスイッチング素子Q6についても基本的に同様であり、制御部7は、オン期間180°−β°で、間にオフ期間β°を挟んで、交互にオン/オフする。但し、スイッチング素子Q6を最初にオンするタイミングは、線間電圧Vuvが下がるときの電圧ゼロクロス点P(図5)を基準に、電気角で120°+α°経過した時点に設定される。
また、他の電機子巻線3についても同様にして、例えばX相巻線とY相巻線の出力線間の電圧ゼロクロス点を検出してスイッチング素子Q7〜Q12のオンオフタイミングが設定される。
このようにして、電圧ゼロクロス点に基づいて各スイッチング素子のオンオフタイミングを設定して位相制御を開始した後に、電流ゼロクロス点を検出し、この検出結果に基づいた位相制御に移行する。
図6は、電圧ゼロクロス点基準の位相制御から電流ゼロクロス点基準の位相制御に移行する動作手順を示す流れ図である。電圧ゼロクロス検出部10によって線間電圧が検出され(ステップ100)、線間電圧に基づいて電圧ゼロクロス点が検出された後(ステップ101)、制御部7は、車両用発電機1の回転数Nが基準回転数N’を超えたか否かを判定する(ステップ102)。超えていない場合には否定判断が行われ、ステップ101に戻って電圧ゼロクロス点検出が行われる。
回転数Nが基準回転数N’を超えると、ステップ102の判定において肯定判断が行われる。次に、制御部7は、線間電圧Vuvの波高値Vがしきい値Vthを超えたか否かを判定する(ステップ103)。図7は、しきい値Vthの説明図である。図7に示すように、発電開始後時間経過(回転数または界磁電流の増加)とともに線間電圧Vuvの波高値が高くなり、ある時点でしきい値Vthを超えるようになる。しきい値Vthを超えるまで否定判断が行われ、ステップ101に戻って電圧ゼロクロス点検出が行われる。
波高値Vがしきい値Vthを超えると、ステップ103の判定において肯定判断が行われる。次に、制御部7は、回転数が安定しているか否かを判定する(ステップ104)。例えば、前回検出(周期Tに基づいて算出)した回転数との差を調べることによりこの判定が行われる。回転数が安定していない場合には否定判断が行われ、ステップ101に戻って電圧ゼロクロス点検出が行われる。
回転数が安定している場合には、ステップ104の判定において肯定判断が行われる。次に、制御部7は、電圧ゼロクロス点を基準にした位相制御(各スイッチング素子のオンオフ制御)を開始する(ステップ105)。
その後、電流ゼロクロス検出部9による電流ゼロクロス点の検出が行われ(ステップ106)、制御部7は、電流ゼロクロス点の周期が安定しているか否かを判定する(ステップ107)。安定していない場合には否定判断が行われ、制御部7は、電流ゼロクロス点(あるいは電流ゼロクロス点の周期)をn回検出したか否かを判定する(ステップ108)。n回検出するまで否定判断が行われ、ステップ106に戻って電流ゼロクロス点の検出が行われる。一方、周期が安定せずにn回検出した場合には、ステップ108の判定において肯定判断が行われ、ステップ101に戻って電圧ゼロクロス点検出以降の動作が繰り返される。
また、電流ゼロクロス点の周期が安定している場合には、ステップ107の判定において肯定判断が行われる。この場合には、制御部7は、電流ゼロクロス点を基準にした位相制御を開始する(ステップ109)。
図8は、位相制御を開始する条件を説明する図である。図8において、縦軸は車両用発電機1の出力電流を、横軸は車両用発電機1の回転数をそれぞれ示している。また、特性aは位相制御を行った場合の車両用発電機1の出力特性を、特性bは同期制御を行った場合の車両用発電機1の出力特性を、特性cはダイオードのみを用いて整流(ダイオード整流)を行った場合の車両用発電機1の出力特性をそれぞれ示している。また、N0はダイオード整流を行った場合の出力の立ち上がり回転数であり、N0’は位相制御を行った場合の出力の立ち上がり回転数である。
電圧ゼロクロス検出部10による検出結果を用いて位相制御を開始する場合とは、ダイオード整流を行った場合よりも多くの出力電流を確保したい場合であるため、回転数N0〜N0’の範囲で位相制御を開始する必要がある。電圧ゼロクロス検出部10から出力される信号は車両用発電機1の回転数を示すものでもあるため、制御部7は、電圧ゼロクロス検出部10によって検出された電圧ゼロクロス点の周期Tに基づいて車両用発電機1の回転数Nを検出し、この回転数Nが回転数N0’(例えば、この回転数N0’が図6のステップ102の判定で基準回転数N’として用いられる)を超えたときに、電流ゼロクロス点に基づく位相制御に移行する動作を開始する。
なお、この回転数N0’を超えたか否かの判定を電圧ゼロクロス検出部10で行うようにしてもよい。例えば、電圧ゼロクロス検出部10は、回転数N0’を超えたか否かを判定し、超えた場合に電圧ゼロクロス点の検出信号を制御部7に向けて出力する。制御部7では検出信号が入力された後に電流ゼロクロス点に基づく位相制御に移行する動作を開始すればよい。
また、線間電圧の波高値は車両用発電機1の回転数に比例して大きくなるため、制御部7は、回転数N0’を超えたか否かを判定する代わりに、線間電圧の波高値が所定の基準値(この基準値は、図7に示したしきい値Vthと同じ、あるいはしきい値Vthよりも高い値に設定されている)を超えたときに、電流ゼロクロス点に基づく位相制御に移行する動作を開始するようにしてもよい。この場合には、図6に示したステップ102の判定動作は省略される。あるいは、線間電圧の波高値の判定を省略して回転数のみを判定する場合も考えられ、この場合には、図6においてステップ103の判定動作を省略するようにしてもよい。
このように、本実施形態の車両用発電機1では、電圧ゼロクロス検出部10を用いて電機子巻線2、3の線間電圧の電圧ゼロクロス点を検出することにより、相電圧が低い状態において相電圧の周期的な規則性を検出することが可能となり、スイッチング部5、6に含まれて電機子巻線2、3に接続される各スイッチング素子Q1等のオンオフ制御を開始することができる。
また、電圧ゼロクロス検出部10は、全てのスイッチング素子がオフされた状態において電圧ゼロクロス点の検出を行っており、これにより、実際に発電を開始する前にスイッチング素子を制御する準備を行うことができ、スイッチング素子の制御と同時に発電を開始することが可能となる。
また、ダイオード整流における立ち上がり回転数よりも低い回転数において、電圧ゼロクロス点を基準にしてスイッチング素子のオン/オフ制御を開始することにより、ダイオード整流を開始する回転数よりも低回転域において発電を開始して出力電流を取り出すことが可能となる。
また、本実施形態の車両用発電機1では、電圧ゼロクロス検出部10による検出結果に基づいて位相制御を開始した後、電流ゼロクロス検出部9によって電流ゼロクロス点を検出して相電流の位相(向き)を直接検出することにより、相電圧の周期や位相を推測し、相電流の位相を正確に制御することができる。
また、位相制御モードにおいて、スイッチング素子がオンしているときにこのスイッチング素子に流れる電流が減少していって極性が反転する電流ゼロクロス点を基準にして、このスイッチング素子のオフタイミングを設定することにより、スイッチング素子を通して流れる電流の向きが反転した後(バッテリ12から相巻線への電流の引き込みが開始された後)にスイッチング素子を正確にオフすることができ、出力電流を増加させる制御が可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、図1では、2つのスイッチング部5、6の全体に1組の制御部7、駆動部8、電流ゼロクロス検出部9、電圧ゼロクロス検出部10が対応するように図示したが、2つのスイッチング部5、6のそれぞれに対して別々に制御部7、駆動部8、電流ゼロクロス検出部9、電圧ゼロクロス検出部10を対応させて設けたり、各相巻線に対応させて別々に制御部7、駆動部8、電流ゼロクロス検出部9、電圧ゼロクロス検出部10を設けるようにしてもよい。
図9は、各相巻線に対応させて別々に制御部7等を設ける場合の部分的な構成を示す図である。図9に示す構成では、U相巻線に対応する上アームおよび下アームのスイッチング素子Q1、Q2およびダイオードD1、D2に対応するように、制御部7、駆動部8、電流ゼロクロス検出部9、電圧ゼロクロス検出部10からなる制御回路20が設けられている。電圧ゼロクロス検出部10には、U相巻線の一方端以外に、線間電圧を検出するために、V相巻線の一方端が接続されており、これら2つの一方端の電位差である線間電圧が取り込まれる。なお、U相巻線とV相巻線の線間電圧の代わりに、U相巻線とW相巻線の線間電圧を取り込む場合や、これらの両方、さらにはV相巻線とW相巻線の線間電圧を加えた3種類の線間電圧を取り込む場合が考えられる。また、同じ構成の制御回路20が他の相巻線のそれぞれに対応させて設けられている。このように、各相巻線毎に制御回路20を設ける場合には、この制御回路20と上アームおよび下アームのスイッチング素子およびダイオードの全体をモジュール化して1つの半導体パッケージで実現することができ、スイッチング部5、6およびその制御機構の製造や組み付けが容易となる利点がある。なお、このようなモジュール化を行った場合に、電圧ゼロクロス検出部10は、全ての半導体パッケージに設けるようにしてもよいが、1つの半導体パッケージのみ、あるいは、電機子巻線2、3のそれぞれについて1つ、合計2つの半導体パッケージのみに設けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、2つの電機子巻線2、3と2つのスイッチング部5、6とを備える車両用発電機1について本発明を適用したが、電機子巻線とスイッチング部を一つずつ備える車両用発電機についても本発明を適用することができる。あるいは、電機子巻線とスイッチング部の組を3組以上を備える車両用発電機についても本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態では、電機子巻線2あるいは3の2本の出力線間の電圧に基づいて電圧ゼロクロス点の検出を行ったが、全て(3本)の出力線に対応して現れる全て(3種類)の線間電圧を用いて電圧ゼロクロス点の検出を行うようにしてもよい。この場合には、電圧ゼロクロス点の検出精度を上げることができる。
また、上述した実施形態では、電機子巻線2のU相巻線とV相巻線の線間電圧の電圧ゼロクロス点を基準にして、この電機子巻線2に対応するスイッチング部5に含まれる各スイッチング素子のオンオフ制御を開始したが、これらのオンオフ制御を他の電機子巻線3の線間電圧の電圧ゼロクロス点を基準にして開始するようにしてもよい。
図10は、他の電機子巻線の電圧ゼロクロス点を基準に位相制御を開始する場合の変形例を示す図である。図10に示すように、電機子巻線3に含まれるZ相巻線とX相巻線の線間電圧Vzxの電圧ゼロクロス点Q(線間電圧が上昇する際の電圧ゼロクロス点)は、線間電圧Vuvの電圧ゼロクロス点Pに対して電気角で30°ずれており、この電圧ゼロクロス点Qを基準にU相巻線に対応する上アームのスイッチング素子Q1の最初のオンタイミング(スイッチング素子Q3、Q6の最初のオンタイミングについても同様)を設定するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、U相巻線に対応する2つのスイッチング素子Q1、Q2のオン/オフタイミングを設定する際に、このU相巻線に対応する電流ゼロクロス点を基準として用いるとともに、回転数検出や回転変動の程度判定にもこの電流ゼロクロス点を用いたが、回転数検出や回転変動の程度判定については、他の相(同じ電機子巻線2に含まれるV、W相巻線、あるいは、他の電機子巻線3に含まれるX、Y、Z相巻線)に対応する電流ゼロクロス点を用いたり、自相と他相両方の電流ゼロクロス点を用いるようにしてもよい。特に、基準位置から所定時間経過した時点をオン/オフタイミングとする場合には、上述したようにこの所定時間を回転数や回転変動を考慮した値に設定する必要があるが、他相の電流ゼロクロス点の情報を含めることにより、回転数を検出したり回転変動の程度を判定する精度を上げることができ、結果的に、オン/オフタイミングの設定精度を上げることができる。
上述したように、本発明によれば、相電流の位相(向き)を直接検出することにより、相電流の位相を正確に制御することができる。特に、相電流を電機子巻線2、3全体として合計したものが出力電流であるため、相電流を制御することにより出力電流を精度よく制御することが可能となる。
1 車両用発電機
2、3 電機子巻線
4 界磁巻線
5、6 スイッチング部
7 制御部
8 駆動部
9 電流ゼロクロス検出部
10 電圧ゼロクロス検出部
11 電圧制御装置
12 バッテリ
20 制御回路
Q1〜Q12 スイッチング素子
D1〜D12 ダイオード

Claims (4)

  1. 2相以上の相巻線を有する電機子巻線と、
    ダイオードが並列接続されたスイッチング素子によって構成される複数の上アームおよび下アームを有するブリッジ回路を構成し、前記電機子巻線の誘起電圧を整流するスイッチング部と、
    前記スイッチング素子のオンオフタイミングを制御する制御部と、
    前記電機子巻線の2つの出力端子間に現れる電圧の極性が反転した時点を電圧ゼロクロス点として検出する電圧ゼロクロス検出部と、
    を備え、前記制御部は、前記電圧ゼロクロス検出部によって検出された前記電圧ゼロクロス点を基準にして前記スイッチング素子のオン/オフ制御を開始し、
    前記電圧ゼロクロス検出部は、前記相巻線の相電圧がバッテリ電圧よりも低い状態において前記電圧ゼロクロス点の検出を行うことを特徴とする車両用発電機。
  2. 請求項1において、
    前記電圧ゼロクロス検出部は、全ての前記スイッチング素子がオフされた状態において前記電圧ゼロクロス点の検出を行うことを特徴とする車両用発電機。
  3. 請求項1または2において、
    前記スイッチング素子は、MOS−FETによって構成されており、
    前記制御部は、前記MOS−FETの寄生ダイオードを介して整流動作によって前記スイッチング部から出力電流が得られる最小の回転数である立ち上がり回転数よりも低い回転数において、前記電圧ゼロクロス点を基準にして前記スイッチング素子のオン/オフ制御を開始することを特徴とする車両用発電機。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記相巻線の相電流の極性が反転した時点を電流ゼロクロス点として検出する電流ゼロクロス検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記電圧ゼロクロス点を基準にして前記スイッチング素子のオン/オフ制御を開始した後、前記電流ゼロクロス検出部によって検出された前記電流ゼロクロス点を基準として前記スイッチング素子のオン/オフ制御を行うことを特徴とする車両用発電機。
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