JP3417720B2 - 車両用発電装置 - Google Patents

車両用発電装置

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JP3417720B2
JP3417720B2 JP09898095A JP9898095A JP3417720B2 JP 3417720 B2 JP3417720 B2 JP 3417720B2 JP 09898095 A JP09898095 A JP 09898095A JP 9898095 A JP9898095 A JP 9898095A JP 3417720 B2 JP3417720 B2 JP 3417720B2
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
    • H02J7/14Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries for charging batteries from dynamo-electric generators driven at varying speed, e.g. on vehicle
    • H02J7/16Regulation of the charging current or voltage by variation of field
    • H02J7/24Regulation of the charging current or voltage by variation of field using discharge tubes or semiconductor devices
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
    • H02J7/0047Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries with monitoring or indicating devices or circuits

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用交流発電機を有
する車両用発電装置に関し、特に進相電流通電制御可能
な車両用発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平4−138030号公報は、MO
SFETからなる半導体スイッチング素子で構成した三
相整流ブリッジ回路により、車両用同期発電機から出力
される発電電流を整流してバッテリを充電する車両用発
電装置を開示している。上記公報は、三相整流ブリッジ
回路を構成する各MOSFETを以下の如く開閉制御し
ている。まず、各相の電機子巻線電圧(相電圧ともい
う)を、バッテリ電圧と比較し、バッテリ電圧VBより
高い電位を発生する相のハイサイドスイッチをオンし、
残りの2相の内、より低い電位の相のローサイドスイッ
チをオンし、これによりバッテリ充電電流を取り出して
いる。
【0003】また、通常の三相交流発電機において、各
電機子巻線の出力端を進相コンデンサで接続することに
よって、各電機子巻線に進相電流を通電し、電機子電流
の遅れを低減して出力増大を図ることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た公報の車両用発電装置は、出力、効率、振動などの点
で問題があり、また、上記した従来の進相コンデンサを
用いる進相電流給電方式は、発電機のインダクタンスが
大きいので、この進相用コンデンサの容量増大の必要性
からコンデンサの体格が大きくなりすぎるという問題も
あった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、装置体格の増大を防止しつつ進相電流通電が可能
な車両用発電装置を提供することを、その目的としてい
る。この問題を解決するために、本発明者らは、1周期
中の所定の期間(以下、単に位相期間ともいう)だけ、
スイッチを導通させて電機子巻線に進相電流を通電する
ことにより、発電状態、例えば出力、効率、振動などを
改善できることを発見した。しかしながら、このよう
な、スイッチ制御による特定位相期間における進相電流
通電では、出力電流の変動率すなわちリップルが顕著に
増大することもわかった。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、出力電流変動を抑止しつつ進相電流通電による発
電状態の改善を実現することを、他の目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成は、
界磁束発生用の界磁巻線及び発電出力発生用の電機子巻
線を有してエンジンにより駆動される交流発電機と、前
記電機子巻線の出力電圧を整流して電気負荷に給電する
交直電力変換手段と、前記界磁巻線に通電する界磁電流
を制御する界磁電流制御手段と、前記界磁電流制御手段
を制御して前記発電機の電圧を所定値に制御する電圧制
御手段とを備える車両用発電装置において、前記発電機
の発電状態に関連する所定の発電状態量を検出する発電
状態検出手段と、検出した前記発電状態量に基づいて前
記電機子巻線への進相電流の通電の要、不要を判定する
判定手段と、前記判定手段が前記進相電流の通電が必要
と判定した場合に前記電機子巻線への前記進相電流の通
電を実施又は増加し、前記判定手段が前記進相電流の通
電が不要と判定した場合に前記進相電流の通電を停止又
は低減する進相電流制御手段と、を備え、前記進相電流
制御手段は、高位直流電源端と各相の前記電機子巻線の
出力端とを個別に接続する半導体スイッチング素子から
なるハイサイドスイッチと、前記高位直流電源端より低
電位に設定される低位直流電源端と前記各相の電機子巻
線の出力端とを個別に接続する半導体スイッチング素子
からなるローサイドスイッチとを有する正逆両方向通電
開閉回路と、前記正逆両方向通電開閉回路を制御するコ
ントローラとを有するか、又は、各相の前記電機子巻線
の出力端間を短絡する複数の半導体スイッチング素子か
らなる短絡回路と、前記半導体スイッチング素子を開閉
制御するコントローラとを有し、前記進相電流制御手段
は、前記半導体スイッチング素子の断続を制御すること
により、前記進相電流の通電の実施又は増加、及び、前
期進相電流の通電を停止又は低減を遂行することを特徴
とする車両用発電装置である。
【0008】本発明の第2の構成は、上記第1の構成に
おいて更に、前記交直電力変換手段から給電されるバッ
テリを備えることを特徴としている。本発明の第3の構
成は、上記第1又は第2の構成において更に、前記判定
手段が、前記発電状態量が前記進相電流の通電が必要な
方向へ向けて所定の第1のしきい値を超える場合に、前
記進相電流の通電が必要であると判定するものであるこ
とを特徴としている。
【0009】本発明の第4の構成は、上記第2の構成に
おいて更に、前記判定手段が、前記発電状態量が前記進
相電流の通電が必要な方向と逆方向へ向けて前記第1の
しきい値を超える前記第2のしきい値を更に超える場合
に、前記進相電流の通電が不要であると判定するもので
あることを特徴としている。本発明の第5の構成は、上
記第1乃至第4のいずれかの構成において更に、前記発
電状態量が、バッテリ電圧、界磁電流、発電率、発電電
圧、負荷電圧、発電電流及びリップル率のうちの少なく
とも1つからなる電気的状態量を含むことを特徴として
いる。
【0010】本発明の第6の構成は、上記第1乃至第5
のいずれかの構成において更に、前記発電状態量が、発
電機回転数、エンジン回転数及び車速のうちの少なくと
も1つからなる速度的状態量を含むものであることを特
徴としている。本発明の第7の構成は、上記第1乃至第
6のいずれかの構成において更に、前記判定手段が、前
記発電状態量に基づいて前記エンジン回転数が所定の回
転数以下であると判断する場合にアイドル状態と判定す
るとともに、前記アイドル状態と判定した場合には前記
進相電流の通電が必要と判定するものであることを特徴
としている。
【0011】本発明の第8の構成は、上記第1乃至第7
のいずれかの構成において更に、前記発電機の回転数に
関連する物理量を検出する検出手段を有し、前記進相電
流制御手段は、前記物理量に基づいて検出された前記発
電機の回転数に応じて前記進相電流通電タイミングを決
定するものであることを特徴としている。本発明の第9
の構成は、上記第1乃至7のいずれかの構成において更
に、前記進相電流制御手段が、前記エンジン回転数が所
定値である場合における前記発電機の効率及び出力の一
方が所定値以上となる進相電流通電タイミングにて前記
進相電流の通電を実施するものであることを特徴として
いる。
【0012】本発明の第10の構成は、上記第9の構成
において更に、前記進相電流制御手段が、前記エンジン
回転数が所定のアイドル回転数である場合における前記
発電機の効率及び出力の一方が所定値以上となる進相電
流通電タイミングにて前記進相電流の通電を実施するも
のであることを特徴としている。本発明の第11の構成
は、上記第1乃至第10のいずれかの構成において更
に、前記進相電流制御手段が、前記発電機の効率が所定
値以上となる進相電流通電条件での進相電流制御モード
である高効率発電モードと、前記発電機の出力が所定値
以上となる進相電流通電条件での進相電流制御モードで
ある大出力発電モードとを有し、前記判定手段が、前記
進相電流給電が要と判定する場合に、前記発電状態量に
基づいて前記両モードの一方を選択するものであること
を特徴としている。
【0013】本発明の第12の構成は、上記第1乃至第
11のいずれかの構成において更に、前記発電状態量が
バッテリ電圧を含み、前記判定手段が、前記バッテリ電
圧が所定の第1電圧値より低い場合に前記進相電流の通
電が要であると判定し、前記バッテリ電圧が前記所定第
1電圧値を含む所定の第2電圧値より高い場合に前記進
相電流の通電が不要であると判定するものであることを
特徴としている。
【0014】本発明の第13の構成は、上記第1乃至第
12のいずれかの構成において更に、前記進相電流制御
手段が、進相電流を徐変するものであることを特徴とし
ている。本発明の第14の構成は、上記第1乃至第13
のいずれかの構成において更に、前記進相電流制御手段
が、進相電流通電期間、相電圧に対する前記進相電流通
電の位相、及び、前記進相電流の平均値の少なくとも一
つを徐変することにより前記進相電流の徐変を実施する
ものであることを特徴としている。
【0015】本発明の第15の構成は、上記第14の構
成において更に、前記進相電流制御手段は、電機子電流
の互いに連続する所定の周期数当たりの進相電流通電実
施周期数の割合を徐変することにより前記進相電流の徐
変を実施するものであることを特徴としている。本発明
の第16の構成は、上記第13乃至第15のいずれかの
構成において更に、前記発電状態量が、前記発電機から
給電される電気負荷の増大時における出力電圧低下及び
前記発電機回転数の低下の少なくとも一方に関連する物
理量を含み、前記判定手段が、該物理量に基づいて前記
出力電圧低下及び前記発電機回転数の低下の少なくとも
一方が大きいと判定する場合に前記進相電流徐変通電要
と判定するものであることを特徴としている。
【0016】本発明の第17の構成は、上記第1の構成
において更に、前記発電状態量が、エンジン回転数の変
動に関連する物理量を含み、前記判定手段が、該物理量
に基づいて前記変動が大きいと判定する場合に前記進相
電流通電要と判定するものであり、前記進相電流制御手
段は、前記進相電流通電要と判定された場合に前記進相
電流の通電制御により前記変動を抑止するものであるこ
とを特徴としている。
【0017】本発明の第18の構成は、上記第1の構成
において更に、前記発電状態量が、エンジン振動に関連
する物理量を含み、前記判定手段が、該物理量に基づい
て前記振動が大きいと判定する場合に前記進相電流通電
要と判定するものであり、前記進相電流制御手段は、前
記進相電流通電要と判定された場合に前記進相電流の通
電制御により前記エンジン振動を抑止するものであるこ
とを特徴としている。
【0018】本発明の第19の構成は、上記第1の構成
において更に、 前記発電状態量は、前記発電機の所定
部位の温度に関連する物理量を含み、前記判定手段は、
該物理量に基づいて前記発電機が低温状態かどうかを判
定するものであり、前記進相電流制御手段は、前記発電
機が低温状態と判定された場合に前記電機子巻線への前
記進相電流の通電を停止乃至削減し、前記発電機が低温
状態でないと判定された場合に前記電機子巻線への前記
進相電流の通電を実施乃至増大するものであることを特
徴としている。
【0019】本発明の第20の構成は、上記第1乃至第
19のいずれかの構成において更に、前記進相電流制御
手段が、高位直流電源端と各相の前記電機子巻線の出力
端とを個別に接続する半導体スイッチング素子からなる
ハイサイドスイッチと、前記高位直流電源端より低電位
に設定される低位直流電源端と前記各相の電機子巻線の
出力端とを個別に接続する半導体スイッチング素子から
なるローサイドスイッチとを有する正逆両方向通電開閉
回路と、前記正逆両方向通電開閉回路を制御するコント
ローラとを有することを特徴としている。
【0020】本発明の第21の構成は、上記第1乃至第
19のいずれかの構成において更に、前記進相電流制御
手段が、各相の前記電機子巻線の出力端間を短絡する複
数の半導体スイッチング素子からなる短絡回路と、前記
半導体スイッチング素子を開閉制御するコントローラと
を有することを特徴としている。本発明の第22の構成
は、上記第1の構成において更に、前記交直電力変換手
段の高位直流電源端及び低位直流電源端の少なくとも一
方と前記電機子巻線の出力端との電位差、及び、電機子
電流の少なくとも一方を検出する検出手段を有し、前記
進相電流制御手段が、前記電位差及び前記電機子電流の
少なくとも一方に基づいて前記半導体スイッチング素子
の開閉タイミングを設定するものであることを特徴とし
ている。
【0021】本発明の第23の構成は、上記第22の構
成において更に、前記半導体スイッチング素子が、前記
電機子電流を検出するための電流検出抵抗素子を内蔵す
るものであることを特徴としている。本発明の第24の
構成は、上記第20の構成において更に、前記コントロ
ーラが、前記電機子巻線の出力端の電位が前記高位直流
電源端の電位以下となってから所定期間経過後、前記ハ
イサイドスイッチをオフし、前記電機子巻線の出力端の
電位が前記低位直流電源端の電位以上となってから所定
期間経過後、前記ローサイドスイッチをオフするもので
あることを特徴としている。
【0022】本発明の第25の構成は、上記第20の構
成において更に、前記コントローラが、前記電機子巻線
の出力端の電位が前記低位直流電源端の電位以上となっ
てから所定期間経過後、前記ハイサイドスイッチをオン
し、前記電機子巻線の出力端の電位が前記高位直流電源
端の電位以下となってから所定期間経過後、前記ローサ
イドスイッチをオンするものであることを特徴としてい
る。
【0023】本発明の第26の構成は、上記第21の構
成において更に、前記コントローラが、前記電機子巻線
の出力端の電位が高位直流電源端の電位以下となった
後、前記電機子巻線へ前記進相電流を流入させる前記短
絡回路の前記半導体スイッチング素子をオンし、前記電
機子巻線の出力端の電位が低位直流電源端の電位以上と
なった後、前記電機子巻線から前記進相電流を流出させ
る前記短絡回路の前記半導体スイッチング素子をオン
し、前記オンから所定時間後、前記短絡回路の前記半導
体スイッチング素子をオフするものであることを特徴と
している。
【0024】本発明の第27の構成は、上記第20及び
第21のいずれかの構成において更に、前記同期発電機
の回転子の回転位相角を検出する位相角検出手段を有
し、前記進相電流制御手段は前記回転位相角に基づいて
前記半導体スイッチング素子の開閉動作時の開閉タイミ
ングを制御するものであることを特徴としている。本発
明の第28の構成は、上記第20乃至第27のいずれか
の構成において更に、前記半導体スイッチング素子はM
OSFETからなることを特徴としている。
【0025】本発明の第29の構成は、上記第28記載
の構成において更に、前記MOSFETがSiCを素材として形
成されていることを特徴としている。本発明の第30の
構成は、界磁束発生用の界磁巻線及び発電出力発生用の
電機子巻線を有してエンジンにより駆動される交流発電
機と、前記電機子巻線の出力電圧を整流して電気負荷に
給電する交直電力変換手段と、前記界磁巻線に通電する
界磁電流を制御する界磁電流制御手段と、前記界磁電流
制御手段を制御して前記発電機の電圧を所定値に制御す
る電圧制御手段とを備える車両用発電装置において、前
記電機子巻線へ進相電流を通電制御する進相電流制御手
段を備え、前記進相電流制御手段は、進相電流通電期
間、相電圧に対する前記進相電流通電の位相、及び、前
記進相電流の平均値の少なくとも一つを徐変することに
より前記進相電流を徐変するものであり、前記進相電流
制御手段は、高位直流電源端と各相の前記電機子巻線の
出力端とを個別に接続する半導体スイッチング素子から
なるハイサイドスイッチと、前記高位直流電源端より低
電位に設定される低位直流電源端と前記各相の電機子巻
線の出力端とを個別に接続する半導体スイッチング素子
からなるローサイドスイッチとを有する正逆両方向通電
開閉回路と、前記正逆両方向通電開閉回路を制御するコ
ントローラとを有するか、又は、各相の前記電機子巻線
の出力端間を短絡する複数の半導体スイッチング素子か
らなる短絡回路と、前記半導体スイッチング素子を開閉
制御するコントローラとを有し、前記進相電流制御手段
は、前記半導体スイッチング素子の断続を制御すること
により、前記進相電流の通電の実施又は増加、及び、前
期進相電流の通電を停止又は低減を遂行することを特徴
とする車両用発電装置である。
【0026】本発明の第31の構成は、界磁束発生用の
界磁巻線及び発電出力発生用の電機子巻線を有してエン
ジンにより駆動される交流発電機と、前記電機子巻線の
出力電圧を整流して電気負荷に給電する交直電力変換手
段と、前記界磁巻線に通電する界磁電流を制御する界磁
電流制御手段と、前記界磁電流制御手段を制御して前記
発電機の電圧を所定値に制御する電圧制御手段とを備え
る車両用発電装置において、エンジン回転数の変動に関
連する物理量を検出する検出手段と、前記電機子巻線へ
進相電流を通電制御する進相電流制御手段と、前記物理
量に基づいて前記エンジン回転数の変動の大小を判定す
る判定手段と備え、前記進相電流制御手段は、前記変動
が大きいと判定された場合に前記電機子巻線へ前記進相
電流を通電するものであり、前記進相電流制御手段は、
高位直流電源端と各相の前記電機子巻線の出力端とを個
別に接続する半導体スイッチング素子からなるハイサイ
ドスイッチと、前記高位直流電源端より低電位に設定さ
れる低位直流電源端と前記各相の電機子巻線の出力端と
を個別に接続する半導体スイッチング素子からなるロー
サイドスイッチとを有する正逆両方向通電開閉回路と、
前記正逆両方向通電開閉回路を制御するコントローラと
を有するか、又は、各相の前記電機子巻線の出力端間を
短絡する複数の半導体スイッチング素子からなる短絡回
路と、前記半導体スイッチング素子を開閉制御するコン
トローラとを有し、前記進相電流制御手段は、前記半導
体スイッチング素子の断続を制御することにより、前記
進相電流の通電の実施又は増加、及び、前期進相電流の
通電を停止又は低減を遂行することを特徴とする車両用
発電装置である。
【0027】本発明の第32の構成は、界磁束発生用の
界磁巻線及び発電出力発生用の電機子巻線を有してエン
ジンにより駆動される交流発電機と、前記電機子巻線の
出力電圧を整流して電気負荷に給電する交直電力変換手
段と、前記界磁巻線に通電する界磁電流を制御する界磁
電流制御手段と、前記界磁電流制御手段を制御して前記
発電機の電圧を所定値に制御する電圧制御手段とを備え
る車両用発電装置において、エンジン振動に関連する物
理量を検出する検出手段と、前記電機子巻線へ進相電流
を通電制御する進相電流制御手段と、前記物理量に基づ
いて前記エンジン振動の大小を判定する判定手段と備
え、前記進相電流制御手段は、前記振動が大きいと判定
された場合に前記電機子巻線へ前記進相電流を通電する
ものであり、前記進相電流制御手段は、高位直流電源端
と各相の前記電機子巻線の出力端とを個別に接続する半
導体スイッチング素子からなるハイサイドスイッチと、
前記高位直流電源端より低電位に設定される低位直流電
源端と前記各相の電機子巻線の出力端とを個別に接続す
る半導体スイッチング素子からなるローサイドスイッチ
とを有する正逆両方向通電開閉回路と、前記正逆両方向
通電開閉回路を制御するコントローラとを有するか、又
は、各相の前記電機子巻線の出力端間を短絡する複数の
半導体スイッチング素子からなる短絡回路と、前記半導
体スイッチング素子を開閉制御するコントローラとを有
し、前記進相電流制御手段は、前記半導体スイッチング
素子の断続を制御することにより、前記進相電流の通電
の実施又は増加、及び、前期進相電流の通電を停止又は
低減を遂行することを特徴とする車両用発電装置であ
る。
【0028】本発明の第33の構成は、界磁束発生用の
界磁巻線及び発電出力発生用の電機子巻線を有してエン
ジンにより駆動される交流発電機と、前記電機子巻線の
出力電圧を整流して電気負荷に給電する交直電力変換手
段と、前記界磁巻線に通電する界磁電流を制御する界磁
電流制御手段と、前記界磁電流制御手段を制御して前記
発電機の電圧を所定値に制御する電圧制御手段とを備え
る車両用発電装置において、前記発電機の所定部位の温
度に関連する物理量を検出する検出手段と、前記電機子
巻線へ進相電流を通電制御する進相電流制御手段と、前
記物理量に基づいて前記発電機が低温状態かどうかを判
定する判定手段と備え、前記進相電流制御手段は、前記
発電機が低温状態と判定された場合に前記電機子巻線へ
の前記進相電流の通電を停止乃至削減し、前記発電機が
低温状態でないと判定された場合に前記電機子巻線への
前記進相電流の通電を実施乃至増大するものであり、前
記進相電流制御手段は、高位直流電源端と各相の前記電
機子巻線の出力端とを個別に接続する半導体スイッチン
グ素子からなるハイサイドスイッチと、前記高位直流電
源端より低電位に設定される低位直流電源端と前記各相
の電機子巻線の出力端とを個別に接続する半導体スイッ
チング素子からなるローサイドスイッチとを有する正逆
両方向通電開閉回路と、前記正逆両方向通電開閉回路を
制御するコントローラとを有するか、又は、各相の前記
電機子巻線の出力端間を短絡する複数の半導体スイッチ
ング素子からなる短絡回路と、前記半導体スイッチング
素子を開閉制御するコントローラとを有し、前記進相電
流制御手段は、前記半導体スイッチング素子の断続を制
御することにより、前記進相電流の通電の実施又は増
加、及び、前期進相電流の通電を停止又は低減を遂行す
ことを特徴とする車両用発電装置である。
【0029】なお、本明細書において、進相電流通電の
実施は進相電流通電量の増加の意味を包含し、進相電流
通電の停止は進相電流通電量の低減の意味を包含するも
のとする。
【0030】
【作用及び発明の効果】本発明の第1又は第2の構成に
よれば、交流発電機を有する車両用発電装置において、
発電機の発電状態に関連するとともに発電機への進相電
流の通電により変動する発電状態量を検出し、検出した
発電状態量に基づいて電機子巻線への進相電流の通電が
必要であると判定した場合に電機子巻線へ進相電流を通
電し(通電量を増大する場合を含む)、そうでない場合
に進相電流の通電を停止する(削減する場合を含む)。
【0031】このようにすれば、進相電流通電による例
えば出力増加などの発電状態の変更(改善)が必要な場
合には進相電流通電を行ってそれを実現することがで
き、進相電流通電による上記発電状態量の変更が不要な
場合には進相電流通電を停止して進相電流通電に付随す
る不具合、特に出力電流の変動率すなわちリップルの増
大を抑止することができる。すなわち、出力電流変動を
抑止しつつ進相電流通電による発電状態の改善、例えば
発電状態量がバッテリ容量に関連する物理量である場
合、必要時にこの進相電流制御によりバッテリ容量の増
大を図ることができる。
【0032】更に本発明によれば、出力増大が不必要時
にリップル増大を抑止し、必要時に進相電流通電により
出力増大を実施することができるとともに、一定の定格
出力を持つ装置の体格を小型化することができる。すな
わち、進相電流通電を進相コンデンサなしに行うので、
大きな進相コンデンサを必要とせず、装置の体格を小型
化できる他、以下の理由でも装置の体格を小型化するこ
とができる。
【0033】すなわち、車両用発電装置の定格は、高回
転域では出力電流は大幅に増大するので、発電電圧及び
出力電流が最も小さいアイドル回転域(低回転域)にお
ける一定の出力電流値を保証する体格により規定され
る。本発明の進相電流通電では、従来の非進相方式の発
電機ではアイドル回転域(低回転域)において発電電圧
が小さいので1周期当たりの出力電流送出期間の割合が
小さく、そのために進相電流通電による出力電流送出期
間延長効果は特にアイドル回転域(低回転域)において
高いことがわかる。すなわち、半導体スイッチング素子
により上記出力電流送出期間以外の期間に進相電流を通
電することにより上記出力電流送出期間を延長するとと
もに進相電流を通電することにより上記出力電流送出期
間中における出力電流を増大する効果は、低回転域にて
優れている。したがって、進相電流通電によって一定の
定格電流を実現するための体格は大幅に縮小できること
がわかる。 以下に進相電流通電及びその制御について
説明する。
【0034】本発明でいう進相電流とは、電機子電圧の
向きと逆の向きに流れる電機子電流をいう。この進相電
流は交流である電機子電流の1周期中の所定の期間(以
下、単に位相期間ともいう)だけ、スイッチを導通させ
ることにより電機子巻線に通電される。更に説明する
と、進相電流は、電機子巻線から流れ出す出力電流が0
になった後の所定期間に、電機子巻線に流れ込む向きに
通電され、また、電機子巻線に流れ込む発電電流が0に
なった後の所定期間に、電機子巻線から流れ出す向きに
通電される。なお、上記所定期間とは、任意の相の逆相
電機子電流の電気角度2πである1周期における第1の
所定位相角度位置から第2の所定位相角度位置までの期
間(位相期間)をいう。
【0035】交流電圧を交直電力変換手段に給電する場
合、その整流電圧はある値となるので、交直電力変換手
段の高位直流電源端の電位が電機子電圧を上回る位相期
間及び交直電力変換手段の低位直流電源端の電位が電機
子電圧を下回る位相期間が必然的に存在し、これらの期
間は従来は電機子電流が通電されない期間であった。こ
の進相電流通電を上記位相期間に実施するということ
は、従来の交直電力変換手段(三相全波整流器)では必
然的に生じた上記電機子電流非通電期間に電機子電圧に
対して進み位相で電流を通電するということであるの
で、この進相電流は電機子電圧に比べて進み位相である
ので界磁束を増大させ、これにより発電電圧(電機子電
圧)が増加し、出力が増大する。
【0036】更に、この進相電流を交直電力変換手段で
ある三相インバータ回路により通電する場合について説
明する。この三相インバータ回路は、各相出力端と高位
直流電源端とを接続する各相のハイサイドスイッチと、
各相出力端と低位直流電源端とを接続する各相のローサ
イドスイッチとを有するものとする。まず、電機子巻線
へ流入する向きに逆相電流である相電流が上記所定時間
(例えば第5図におけるT2 )だけ流れる。
【0037】また、この所定時間T2 が終了した時点t
1 ’において、上記逆相電流が通電されない場合には、
相電圧は通常、低位直流電源端の電圧(図1では0V)
より大きい値であり、上記逆相電流を通電しない場合に
は、時点t1 ’後、相電流(逆相電流)が低位直流電源
端から電機子巻線へ流れ込むことはない。しかし、所定
時間T2 の間、ハイサイドスイッチから電機子巻線へ逆
相電流を流入させると、時点t1 ’におけるハイサイド
スイッチの遮断時に各電機子巻線に発生する逆起電力が
この相の電機子巻線の出力端の電位すなわちこの相の相
電圧を低下させる向きに発生し、この逆起電力の分だけ
相電圧が低下して相電圧Vaが低位直流電源端の電位よ
り低下し、その結果として、逆相電流が低位直流電源端
からオンしているローサイドスイッチ又はこのローサイ
ドスイッチと並列接続されたローサイドのダイオードを
通じてこの相の電機子巻線に流入することになる。
【0038】言い換えれば、逆相電流非給電時には流れ
ない所定時間T2 の間の逆相電流により電機子巻線に電
磁エネルギが蓄積され、この電磁エネルギが時点t1
以後に放出されると考えられる。この時点t1 ’以後の
逆相電流は実際に高位直流電源端から回収される。ま
た、ローサイドスイッチを流れる電流が電機子巻線へ流
入する向きからそれから流出する向きへ変化した時点か
ら所定時間遅延してからこのローサイドスイッチを遮断
する。このようにすれば、上記説明と同じ作用及び効果
により発電能力が増大する。
【0039】次に、進相電流通電により出力電流の変動
率すなわちリップルが増大するという実験事実につい
て、進相電流を交直電力変換手段である三相インバータ
回路により通電する場合について解析する。上記説明し
たように、ある相の電機子巻線の出力端(相出力端)か
ら交直電力変換手段の高位直流電源端から外部に電流が
流出する直前において、進相電流がこの相の電機子巻線
からその低位直流電源端へ流出していたわけである。こ
の進相電流が交直電力変換手段の半導体スイッチング素
子(ローサイドスイッチ)のオフにより遮断されると、
電機子巻線に誘導電圧(Ldi/dt)が発生し、電機
子巻線はこの時、オンされる交直電力変換手段の半導体
スイッチング素子(ハイサイドスイッチ)を通じて急激
に流出しようとする(立ち上がる)。すなわち、予め進
相電流を電機子巻線に通電していた分、電機子巻線の発
電電圧がハイレベルの場合にハイサイドスイッチから外
部に流出する出力電流の立ち上がりは急激となり、同様
に、予め進相電流を電機子巻線に通電していた分、電機
子巻線の発電電圧がローレベルの場合にローサイドスイ
ッチを通じて電機子巻線へ流入する出力電流の立ち上が
りは急激となり、結局、進相電流通電により上記リップ
ルは増大する。
【0040】本発明の第3の構成では、上記第1の構成
において更に、発電状態量が進相電流の通電が必要な方
向へ向けて所定の第1のしきい値を超える場合に、進相
電流の通電を行う。このようにすれば、いわゆるしきい
値による二値制御を行うので制御が簡単である。本発明
の第4の構成では、上記第2の構成において更に、前記
判定手段が、発電状態量が進相電流の通電が必要な方向
と逆方向へ向けて第1のしきい値を超える第2のしきい
値を更に超える場合に、進相電流の通電を停止する。こ
のようにすれば、いわゆるヒステリシスをもつ二値制御
を行うのでハンチングを減らせる。
【0041】本発明の第5の構成では、上記第1乃至第
4のいずれかの構成において更に、発電状態量として、
バッテリ電圧、界磁電流、発電率、発電電圧、負荷電
圧、発電電流及びリップル率のうちの少なくとも1つか
らなる電気的状態量を採用する。このようにすれば、発
電機の発電状態の検出及び制御が簡単確実となる。本発
明の第6の構成では、上記第1乃至第5のいずれかの構
成において更に、発電状態量として、発電機回転数、エ
ンジン回転数及び車速のうちの少なくとも1つからなる
速度的状態量を採用する。このようにすれば、発電機の
発電状態の検出及び制御が簡単確実となる。
【0042】なお、この速度的状態量による判定結果が
進相電流通電要であり、また電気的状態量による判定結
果が進相電流通電要と判定する場合にだけ、進相電流通
電を実行することもできる。このようにすれば、発電機
の回転状態が進相電流通電に不適な場合に単に上記電気
的状態量のみで進相電流通電を指令してしまうという不
具合を防止することができる。
【0043】本発明の第7の構成では、上記第1乃至第
6のいずれかの構成において更に、アイドル時である場
合において、前記判定に優先して前記進相電流の通電が
必要と判定する。このようにすれば、発電機の発電状態
の検出及び制御が簡単確実となる。なお、このアイドル
判定による判定結果が進相電流通電要であり、また電気
的状態量による判定結果が進相電流通電要と判定する場
合にだけ、進相電流通電を実行することもできる。この
ようにすれば、発電機がアイドル時以外での進相電流通
電を停止することができる。なお、アイドル時などの低
回転時は、進相電流通電による出力増大効果が特に優れ
ている。
【0044】その理由は、アイドル時などの低回転時で
は、1周期の内、電機子電圧が高位直流電源端の電位を
上回る位相期間の割合が少なく、それ以外の進相電流通
電可能な期間の割合が大きく、更に発電電圧が小さく出
力(電流)も小さいので、本発明の進相電流の通電によ
る出力増大効果が大きいからである。すなわち、この期
間特にその前期における進相電流の通電により発電電圧
がアップして、電機子巻線から交直電力変換手段を通じ
て直流電流が出力される期間が延長され、かつ出力電流
自体も増大するという本発明の出力増大効果は、アイド
ル時など低回転時において顕著である。
【0045】したがって、もともと出力が小さく出力不
足となりやすいアイドル時に進相電流通電を行うことに
よりそれを防止し、出力不足となりにくい高回転時に出
力電流の変動を低減することができる。本発明の第8の
構成は、上記第1乃至第7のいずれかの構成において更
に、発電機の回転数に応じて進相電流通電タイミング、
特にその通電期間を決定する。
【0046】すなわち、上記構成1で説明したように、
交直電力変換手段を通じて直流電流を出力する交流発電
機では、電機子電圧(相電圧)が交直電力変換手段の高
位直流電源端より低い電位となる期間及びその低位直流
電源端より高い電位となり電機子巻線から電流を出力し
ない期間を相毎に有しており、進相電流制御要のスイッ
チのオンによりこれらの進相電流通電可能期間に進相電
流が電機子巻線へ通電される。これらの期間は、回転数
に応じて時間が変化するので、回転数に関連する状態量
により通電期間を調整することにより、不要な期間に進
相電流を通電するという問題を解決することができる。
【0047】なお、この回転数による通電期間の決定
は、通電期間の最大値を決定するものでもよい。本発明
の第9の構成では、上記第1乃至第7のいずれかの構成
において更に、所定のエンジン回転数値(例えばアイド
ル回転数)で発電機の効率及び出力の一方が所定値以上
となる進相電流通電タイミングで、全回転数にわたって
進相電流の通電制御を行う。このようにすれば、制御
上、重要な回転数値において良好な出力又は効率を達成
できるとともに、制御が簡単となる。
【0048】なお、進相電流の通電による出力向上効果
が最大となる進相電流通電条件(例えば通電タイミン
グ)と、進相電流の通電による効率向上効果が最大とな
る進相電流通電条件(例えば通電タイミング)とは異な
る。一般に、効率増加が最高となる進相電流通電期間
は、出力増大が最大となる進相電流通電期間よりも短
い。本発明の第10の構成では、上記第9の構成におい
て更に、上記所定の回転数値を所定のアイドル回転数値
(通常、500〜1000rpmに設定される)に設定
するので、第7の構成で説明したように効果が大きい。
【0049】本発明の第11の構成では、上記第1乃至
第10のいずれかの構成において更に、進相電流通電条
件として、発電機の効率が所定値以上となる高効率発電
モードと、発電機の出力が所定値以上となる大出力発電
モードとを設ける。そして、発電状態量に基づいて両モ
ードの一方を選択する。このようにすれば、大出力が必
要な場合は大出力が得られ、そうでない場合には高効率
が得られる。
【0050】なお、上述したように進相電流の通電によ
る出力向上効果が最大となる進相電流通電条件(例えば
通電タイミング)と、進相電流の通電による効率向上効
果が最大となる進相電流通電条件(例えば通電タイミン
グ)とは異なる。一般に、効率増加が最高となる進相電
流通電期間は、出力増大が最大となる進相電流通電期間
よりも短い。
【0051】したがって、発電状態量に基づいて出力に
余裕があるかどうかを判定し、出力に余裕があれば進相
電流通電条件を大出力側から高効率側へシフトし、出力
が不足するなら進相電流通電条件を高効率側から大出力
側へシフトすることにより上述の作用効果を達成するこ
とができる。本発明の第12の構成では、上記第1乃至
第11のいずれかの構成において更に、バッテリ電圧が
低い場合に進相電流を通電して出力を増大させ、高い場
合に進相電流の通電を停止する。このようにすれば、進
相電流制御によりバッテリ電圧を所望レベルに制御する
ことができる。これは界磁電流の制御より素早く制御で
きる利点があり、界磁電流制御との併用により出力制御
幅を増大することもできる。
【0052】本発明の第13乃至第15のいずれかの構
成では、上記第1乃至第12のいずれかの構成において
更に、進相電流は徐変、すなわち所定の最大電流増加率
又は所定の最大電流減少率以下で変化される。このよう
にすれば、進相電流の通電又はその停止に伴う発電機の
負荷トルクの急増を防止し、エンジンへの機械的ショッ
クを緩和し、エンジン回転数の変動増大を抑止すること
ができる。
【0053】本発明の第16の構成では、上記第13乃
至第15のいずれかの構成において更に、発電機から給
電される電気負荷の増大時における出力電圧低下及び発
電機回転数の低下が大きいと判定する場合にだけ上記進
相電流通電による徐変すなわち進相電流の徐増又は徐減
を行う。このようにすれば、負荷トルク変化が小さい場
合には徐変を実施することなく素早く進相電流通電制御
を行うことができる。
【0054】本発明の第17の構成では、上記第1の構
成において更に、エンジン回転数の変動が大きいと判定
する物理条件(たとえばアイドル時)にて進相電流制御
によるエンジン回転数変動の抑止を行う。すなわち、エ
ンジン回転数が大きい場合には進相電流を通電してエン
ジン負荷を増大し、エンジン回転数が小さい場合には進
相電流を停止してエンジン負荷を軽減する。これによ
り、簡単かつ素早く回転数変動を抑止することができ
る。
【0055】本発明の第18の構成では、上記第1の構
成において更に、エンジン振動が大きいと判定する物理
条件(たとえばアイドル時)にて進相電流制御によるエ
ンジン振動の抑止を行う。すなわち、エンジン振動波形
(特にその基本周波数)と同一周波数でその振動を抑止
する向きに進相電流制御を行う。なお、エンジン振動に
は回転振動、往復振動及びそれらの合成振動があるが、
どれを制振してもよい。
【0056】本発明の第19の構成では、上記第1の構
成において更に、発電機が低温の場合に進相電流通電を
停止する。すなわち、発電機が低温の場合にはその巻線
抵抗が低く、高温時より同一の物理条件において出力は
増大する。したがって、低温時に進相電流通電を停止す
ることにより予想以上又は必要以上の出力電流が流れ、
かつ、エンジン負荷が重くなるのを回避することができ
る。
【0057】本発明の第20の構成では、上記第1乃至
第19のいずれかの構成において更に、進相電流制御手
段が、高位直流電源端と各相の電機子巻線の出力端とを
個別に接続する半導体スイッチング素子からなるハイサ
イドスイッチと、高位直流電源端より低電位に設定され
る低位直流電源端と各相の電機子巻線の出力端とを個別
に接続する半導体スイッチング素子からなるローサイド
スイッチとを有する正逆両方向通電開閉回路と、それを
制御するコントローラとからなる。正逆両方向通電開閉
回路(インバータ回路ともいう)は上述した交直電力変
換手段を兼ねることもできる。
【0058】このようにすれば、進相電流制御手段を簡
単に構成することができる。特に正逆両方向通電開閉回
路が交直電力変換手段を兼ねる場合には一層の回路構成
の簡単化を図ることができる。本発明の第21の構成で
は、上記第1乃至第19のいずれかの構成において更
に、進相電流制御手段が、各相の電機子巻線の出力端間
を短絡する複数の半導体スイッチング素子(短絡スイッ
チともいう)からなる短絡回路と、これら半導体スイッ
チング素子を開閉制御するコントローラとからなる。
【0059】このようにすれば、進相電流制御手段を簡
単に構成することができる。また、本構成によれば、進
相用のコンデンサを用いることなく進相電流給電が可能
であり、装置の小型軽量化及び出力増大が可能な車両用
発電装置を提供することができる。また、回転数に依存
することなく所望の進相電流を給電可能な車両用発電装
置を提供することができる。また、進相電流通電が不要
な場合には進相電流を停止することができ、無駄な電流
の通電を防止することができる。
【0060】本発明の第22の構成では、上記第1の構
成において更に、交直電力変換手段の高位直流電源端又
は低位直流電源端と電機子巻線の出力端との間の電位
差、又は、電機子電流を検出し、そのどちらかに基づい
て進相電流通電制御用の半導体スイッチング素子の開閉
タイミングを設定する。このようにすれば、回転角度検
出センサすなわちアブソリュート型のロータリーエンコ
ーダを設置する必要がなく、装置構成が簡単となる。
【0061】本発明の第23の構成では、上記第22の
構成において更に、半導体スイッチング素子を集積する
ICチップに電機子電流検出用の電流検出抵抗素子を集
積する。このようにすれば装置構成が簡単となる。本発
明の第24の構成では、上記第20の構成において更
に、電機子巻線の出力端の電位が高位直流電源端の電位
以下となった後(すなわち電機子電流の反転後)、所定
期間経過してからハイサイドスイッチをオフし、電機子
巻線の出力端の電位が低位直流電源端の電位以上となっ
た後(すなわち電機子電流の反転後)、所定期間経過し
てからローサイドスイッチをオフする。このようにすれ
ば、簡単確実に進相電流を最適タイミングで遮断するこ
とができる。
【0062】本発明の第25の構成では、上記第20の
構成において更に、電機子巻線の出力端の電位が高位直
流電源端の電位以下となった後(すなわち電機子電流の
反転後)、所定期間経過してからローサイドスイッチを
オンし、電機子巻線の出力端の電位が低位直流電源端の
電位以上となった後(すなわち電機子電流の反転後)、
所定期間経過してからハイサイドスイッチをオンする。
このようにすれば、簡単確実に進相電流を最適タイミン
グで通電することができる。
【0063】特に、同相のハイサイドスイッチとローサ
イドスイッチとを逆動作させる場合、各相の電機子巻線
は常時ハイサイドスイッチ又はローサイドスイッチのど
ちらかにより接続されることになり、ハイサイドスイッ
チ遮断時又はローサイドスイッチ遮断時の大逆起電力が
半導体スイッチング素子などにサージ電圧としてかかる
ことが防止される。
【0064】本発明の第26の構成では、上記第21の
構成において更に、電機子巻線の出力端の電位が高位直
流電源端の電位以下となった後、電機子巻線へ前記進相
電流を流入させる短絡回路の半導体スイッチング素子を
オンし、電機子巻線の出力端の電位が低位直流電源端の
電位以上となった後、電機子巻線から進相電流を流出さ
せる短絡回路の前記半導体スイッチング素子をオンし、
これらのオンから所定時間後、短絡回路の半導体スイッ
チング素子をオフする。
【0065】このようにすれば、簡単確実に進相電流を
最適タイミングで開閉することができる。本発明の第2
7の構成では、上記第20乃至第27のいずれかの構成
において更に、交流発電機の回転子の回転位相角を検出
し、この回転位相角に基づいて半導体スイッチング素子
の開閉動作時の開閉タイミングを制御する。このように
すれば、確実に進相電流を最適タイミングで開閉するこ
とができる。
【0066】本発明の第28の構成では、上記第20乃
至第27のいずれかの構成において更に、進相電流制御
用の半導体スイッチング素子をMOSFETで構成す
る。MOSFETは双方向通電可能であるので、単一素
子にて半導体スイッチング素子を構成することができ
る。特に、MOSFETは、そのソース及びドレインの
一方とウエル領域との間に一対の寄生の接合ダイオード
を内蔵するので、正逆両方向通電開閉回路のハイサイド
スイッチ又はローサイドスイッチへの応用に際して一方
のダイオードを短絡すれば、他方のダイオードにて過剰
な電流を分流できる利点が生じる。
【0067】本発明の第29の構成では、上記第28の
構成において更に、前記MOSFETが、SiCを素材
として形成される。SiCは耐電圧が高く、オン抵抗が
小さいので、損失低減、高電圧化を実現できる。本発明
の第30の構成では、交流発電機を有する車両用発電装
置において、進相電流を徐変する。このようにすれば、
進相電流の通電又はその停止に伴う発電機の負荷トルク
の急増を防止し、エンジンへの機械的ショックを緩和
し、エンジン回転数の変動増大を抑止することができ
る。
【0068】本発明の第31の構成では、交流発電機を
有する車両用発電装置において、進相電流制御によりエ
ンジン回転数の変動を低減する。すなわち、エンジン回
転数が大きい場合には進相電流を通電してエンジン負荷
を増大し、エンジン回転数が小さい場合には進相電流を
停止してエンジン負荷を軽減する。これにより、簡単か
つ素早く回転数変動を抑止することができる。
【0069】本発明の第32の構成では、交流発電機を
有する車両用発電装置において、進相電流制御によりエ
ンジン振動を低減する。すなわち、検出乃至推定したエ
ンジン振動波形(特にその基本周波数)と同一周波数で
その振動を抑止する向きに進相電流制御を行う。なお、
エンジン振動には回転振動、往復振動及びそれらの合成
振動があるが、どれを制振してもよい。
【0070】本発明の第33の構成では、交流発電機を
有する車両用発電装置において、進相電流制御により低
温時の出力過大化現象を抑止する。すなわち、発電機が
低温の場合にはその巻線抵抗が低く、高温時より同一の
物理条件において出力は増大するので、低温時に進相電
流通電を停止することにより予想以上又は必要以上の出
力電流が流れ、かつ、エンジン負荷が重くなるのを回避
することができる。
【0071】
【実施例】本発明の車両用発電装置の前提となる全体構
成を図1に示すブロック図を参照して説明する。この車
両用発電装置は、図1のブロック図に示すように、三相
同期発電機(本発明でいう交流発電機)100と、その
交流発電電流を整流する三相全波整流器(本発明でいう
交直電力変換手段、正逆両方向通電開閉回路)11と、
コントローラ7とからなる。この三相全波整流器11及
びコントローラ7にて、本発明でいう判定手段及び進相
電流給電手段を構成している。
【0072】電機子コイル5a〜5cで生じた発電電流
は三相全波整流器11により整流され、界磁コイル4c
に通電される界磁電流はコントローラ7により制御され
る。界磁電流が通電される界磁コイル4cを回転するこ
とにより、電機子コイル5a〜5cに三相交流電圧が誘
導される。三相全波整流器11は、SiCを素材とする
MOSFET11a〜11fを三相ブリッジ接続したイ
ンバータ回路からなり、その高位直流出力端はバッテリ
9の高位端及び電気負荷10の一方の端に接続され、三
相全波整流器11の低位直流出力端はバッテリ9の低位
端及び電気負荷10の他方の端とともに接地されてい
る。
【0073】コントローラ7は、マイコン構成を有し、
バッテリ電圧VBを所定の発電電圧値に一致するよう界
磁電流Ifの導通率をPWM制御するとともに、各Si
−MOSFET11a〜11fから個別に入力する後述
の電圧降下信号Pa〜Pfに基づいてゲート電圧信号G
a〜Gfを形成し、各Si−MOSFET11a〜11
fのゲート電極に個別に印加する。なお、70は界磁温
度検出器であり、発電機に取り付けられ、界磁巻線の温
度に相当する温度信号を検出する。
【0074】三相全波整流器11のa相のインバータを
図2を参照して説明する。ハイサイドスイッチであるS
i−MOSFET11a及びローサイドスイッチである
Si−MOSFET11dはそれぞれNチャンネルタイ
プであり、互いに直列接続されている。Si−MOSF
ET11aは、発電時のドレイン領域である電機子コイ
ル側のN型領域と、その発電時のソース領域であるバッ
テリ側のN型領域と、ゲート電極114a直下のPウエ
ル領域とを有し、これらN型領域とPウエル領域との間
のPN接合が寄生ダイオードを形成している。
【0075】ハイサイドスイッチであるSi−MOSF
ET11aは、Pウエル領域と電機子コイル側のN型領
域とが短絡接続され、更にこの電機子コイル側のN型領
域と電機子コイル5の出力端とが電流検出用の低抵抗、
例えばチップ上に絶縁膜を介して所定抵抗率の半導体又
は金属配線などをパターニングして形成した低抵抗11
3aを介して接続されており、この低抵抗113aの電
圧降下を検出することにより電流を検出可能している。
【0076】同様に、Si−MOSFET11dは、P
ウエル領域と反電機子コイル側のN型領域とが短絡接続
され、更に反電機子コイル側のN型領域と接地端とが電
流検出用の低抵抗113dを介して接続されており、こ
の低抵抗113dの電圧降下を検出することにより電流
を検出可能している。他の相のSi−MOSFET11
b、11e、11c、11fも同様の低抵抗を有し、N
型領域と低抵抗との接続点に接続される端子Pa〜Pf
を有している。なお、これら寄生ダイオード112a、
112dは発電電流をバッテリ9に給電する際の電流経
路にもなる。
【0077】したがって、相電圧Vaと接続端子Paの
電位との差からSi−MOSFET11aがターンオン
している場合の電流を検出することができる。同様に、
各Si−MOSFET11b〜11fのチャンネル電流
が検出できる。なお、ゲート電圧は充分に高く、Si−
MOSFET11a〜11fは非飽和動作領域(すなわ
ち、チャンネルが空乏層でピンチオフされない動作モー
ド)で用いられる。
【0078】次に、三相全波整流器11の各Si−MO
SFET11a〜11fの開閉タイミングについて、説
明する。 (進相電流給電を実施しない場合)まず、進相電流給電
を実施しない制御例を説明する。図3は電機子コイル5
aの相電圧Vaのタイミングチャートを示す。
【0079】a相のローサイドスイッチであるSi−M
OSFET11dの制御は以下のように行われる。その
ターンオンは、電機子コイル5aの相電圧Vaが接地電
圧VE=0V及び他の相電圧Vb、Vcより低いかどう
かを調べ、低い場合にオンする。ターンオフは相電圧V
aが接地電圧より高くなった時点に行う。他の相のロー
サイドスイッチであるSi−MOSFET11e、11
fの開閉制御も同じように行う。
【0080】図5のフローチャートにより、非進相モー
ドを行うサブルーチンの一例を説明する。このフローチ
ャートは、図示しないメインルーチンに、一定時間毎に
割り込んで実施されるものとする。まず、x相の相電圧
Vaがバッテリ電圧VBを超えるかどうかを調べ(20
0)、超えればハイサイドスイッチ11aをオンし(2
02)、以下であればハイサイドスイッチ11aをオフ
する(204)。次に、x相の相電圧Vaがバッテリ低
位端の電位である0Vより小さいかどうかを調べ(20
6)、小さければローサイドスイッチ11dをオンし
(208)、小さくなければローサイドスイッチ11d
をオフする(210)。
【0081】次に、y相の相電圧Vbがバッテリ電圧V
Bを超えるかどうかを調べ(212)、超えればハイサ
イドスイッチ11bをオンし(214)、以下であれば
ハイサイドスイッチ11bをオフする(216)。次
に、y相の相電圧Vbがバッテリ低位端の電位である0
Vより小さいかどうかを調べ(218)、小さければロ
ーサイドスイッチ11eをオンし(220)、小さくな
ければローサイドスイッチ11eをオフする(22
2)。
【0082】次に、z相の相電圧Vcがバッテリ電圧V
Bを超えるかどうかを調べ(224)、超えればハイサ
イドスイッチ11cをオンし(226)、以下であれば
ハイサイドスイッチ11cをオフする(228)。次
に、z相の相電圧Vcがバッテリ低位端の電位である0
Vより小さいかどうかを調べ(230)、小さければロ
ーサイドスイッチ11fをオンし(232)、小さくな
ければローサイドスイッチ11fをオフして(23
4)、メインルーチンにリターンする。
【0083】(進相電流給電を実施する場合)次に、進
相電流給電を実施する制御例を説明する。図4は電機子
コイル5aの相電圧Vaのタイミングチャートを示す。
この実施例では、ハイサイドスイッチであるSi−MO
SFET11aのターンオンタイミングは、その相電流
が負から正になる時点、すなわち低抵抗113dの電圧
降下Vpsdが負から正になる時点t2 よりT4 (=T
2 )だけ遅れた時点t2 ’(=t0 )に実施され、他の
ハイサイドスイッチである各Si−MOSFET11
b、11cのターンオンタイミングも同様である。ま
た、ローサイドスイッチであるSi−MOSFET11
dのターンオンタイミングは、その相電流が正から負に
なる時点、すなわち低抵抗113aの電圧降下Vpsa
が正から負になる時点t1 よりT2 だけ遅れた時点
1 ’に実施され、他のローサイドスイッチである各S
i−MOSFET11e、11fのターンオンタイミン
グも同様である。
【0084】一方、各Si−MOSFET11a〜11
fのターンオフタイミングは、本実施例では、ターンオ
ンタイミングから略180度位相期間後まで延長してい
る。すなわち、Si−MOSFET11aのターンオフ
はSi−MOSFET11dのターンオンと同時又はそ
の直前に実施され、Si−MOSFET11dのターン
オフはSi−MOSFET11aのターンオンと同時又
はその直前に実施される。
【0085】図6及び図7のフローチャートにより、進
相制御モードを行うサブルーチンの一例を説明する。ま
ず、このルーチンを実行するのが初回か2回目以降かを
判定するフラグF2が1かどうかを調べ(290)、2
回目以降(F2=1)であれば、ステップ300に飛
び、初回(F2=0)であれば、各MOSFET11a
〜11fの導通(オン)動作だけを図5の非進相制御ル
ーチンを用いて行い(292)、フラグF2を1にセッ
トしてステップ300に進む(294)。なお、フラグ
F2は電源電圧投入時に0にリセットされるものとす
る。
【0086】ステップ300では、まず、ローサイドス
イッチ11dがオンしている期間においてローサイドス
イッチ11dの電流すなわち電機子電流ixが負から正
へ、すなわち固定子巻線5aへ流入する向きから低位直
流電源端(0V)へ流出する向きに変化したかどうかを
調べ、変化したら内蔵タイマdをスタートし(30
2)、変化していなければ、ハイサイドスイッチ11a
がオンしている期間においてハイサイドスイッチ11a
の電流すなわち電機子電流ixが正から負へ、すなわち
固定子巻線5aから高位直流電源端へ流出する向きから
固定子巻線5aへ流入する向きに変化したかどうかを調
べ(304)、変化したら内蔵タイマaをスタートし
(306)、変化しなければステップ308へ進む。
【0087】ステップ308では、まず、ローサイドス
イッチ11eがオンしている期間においてローサイドス
イッチ11eの電流すなわち電機子電流iyが負から正
へ、すなわち固定子巻線5bへ流入する向きから低位直
流電源端(0V)へ流出する向きに変化したかどうかを
調べ、変化したら内蔵タイマeをスタートし(31
0)、変化していなければ、ハイサイドスイッチ11b
がオンしている期間においてハイサイドスイッチ11b
の電流すなわち電機子電流iyが正から負へ、すなわち
固定子巻線5bから高位直流電源端へ流出する向きから
固定子巻線5bへ流入する向きに変化したかどうかを調
べ(312)、変化したら内蔵タイマbをスタートし
(314)、変化しなければステップ316へ進む。
【0088】ステップ316では、まず、ローサイドス
イッチ11fがオンしている期間においてローサイドス
イッチ11fの電流すなわち電機子電流izが負から正
へ、すなわち固定子巻線5cへ流入する向きから低位直
流電源端(0V)へ流出する向きに変化したかどうかを
調べ、変化したら内蔵タイマfをスタートし(31
8)、変化していなければ、ハイサイドスイッチ11c
がオンしている期間において、ハイサイドスイッチ11
cの電流すなわち電機子電流izが正から負へ、すなわ
ち固定子巻線5cから高位直流電源端へ流出する向きか
ら固定子巻線5cへ流入する向きに変化したかどうかを
調べ(320)、変化したら内蔵タイマcをスタートし
(322)、変化しなければステップ400へ進む。
【0089】ステップ400では、タイマdがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間ΔT=T2 =T4
だけ経過したかどうかを調べ、オーバーしていなければ
直接にステップ404に進み、オーバーしていれば、ロ
ーサイドスイッチ11dをオフし、ハイサイドスイッチ
11aをオンし、タイマdを0にリセットしてからステ
ップ404へ進む。
【0090】ステップ404では、タイマaがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間(進相電流通電時
間)ΔT=T2 =T4 だけ経過したかどうかを調べ、オ
ーバーしていなければ直接にステップ408に進み、オ
ーバーしていれば、ローサイドスイッチ11dをオン
し、ハイサイドスイッチ11aをオフし、タイマaを0
にリセットしてからステップ408へ進む。
【0091】ステップ408では、タイマeがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間ΔT=T2 =T4
だけ経過したかどうかを調べ、オーバーしていなければ
直接にステップ412に進み、オーバーしていれば、ロ
ーサイドスイッチ11eをオフし、ハイサイドスイッチ
11bをオンし、タイマeを0にリセットしてからステ
ップ412へ進む。
【0092】ステップ412では、タイマbがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間ΔT=T2 =T4
だけ経過したかどうかを調べ、オーバーしていなければ
直接にステップ416に進み、オーバーしていれば、ロ
ーサイドスイッチ11eをオンし、ハイサイドスイッチ
11bをオフし、タイマbを0にリセットしてからステ
ップ416へ進む。
【0093】ステップ416では、タイマfがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間ΔT=T2 =T4
だけ経過したかどうかを調べ、オーバーしていなければ
直接にステップ420に進み、オーバーしていれば、ロ
ーサイドスイッチ11fをオフし、ハイサイドスイッチ
11cをオンし、タイマfを0にリセットしてからステ
ップ420へ進む。
【0094】ステップ420では、タイマcがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間ΔT=T2 =T4
だけ経過したかどうかを調べ、オーバーしていなければ
直接にステップ102に進み、オーバーしていれば、ロ
ーサイドスイッチ11fをオンし、ハイサイドスイッチ
11cをオフし、タイマcを0にリセットしてからステ
ップ102へ進む。
【0095】このようにすれば、このターンオフ時点の
遅延により進相電流成分が各電機子コイル5a、5b、
5cに給電される経路ができ、、これにより界磁が増強
される。例えば、Si−MOSFET11aは、t1に
達してもOFFせず、期間ΔT=T2 =T4 だけターン
オフが遅延する。同様に、Si−MOSFET11dの
ターンオフもt2 からΔT=T2 =T4 だけ遅らせたt
2 ' とされる。これにより、電機子コイル5a〜5cへ
電流を引き込むことができ、これにより増磁作用を生む
α(図4参照)だけ位相の進んだ電流がステータコイル
5aに供給されることになる。ここで充電期間T1 (=
3 )と遅延期間ΔT=T2 =T4 との和は電気角で1
80°以下にする必要がある。なお、a相に対してb相
を電気的で120°遅らせ、c相を電気的に120°進
ませて制御しても3相の進相制御が可能となる。
【0096】なお上記制御例では、各スイッチ11a〜
11fはそれぞれ180度期間だけオンするようにした
が、オン期間は180度未満としてもよい。この場合に
は、各相インバータ回路においてそれぞれハイサイドス
イッチ及びローサイドスイッチの両方がオフする期間が
生じるので、この場合には、以下のように制御を行えば
よい。
【0097】例えば、a相について説明すれば、ハイサ
イドスイッチ11a及びローサイドスイッチ11dがオ
フしている期間に、a相の固定子巻線5aの相電圧Va
がバッテリ電圧VBより高くなればハイサイドスイッチ
11aをオンする。一方、オンしたハイサイドスイッチ
11aのオフは、上記と同様に相電圧Vaがバッテリ電
圧VBより低くなってから所定の遅延時間ΔT後、実施
すればよい。
【0098】同様に、ハイサイドスイッチ11a及びロ
ーサイドスイッチ11dがオフしている期間に、相電圧
Vaが接地電位より低くなればローサイドスイッチ11
dをオンする。一方、オンしたローサイドスイッチ11
dのオフは、上記と同様に相電圧Vaが接地電圧0Vよ
り低くなってから所定の遅延時間ΔT後、実施すればよ
い。b、c相の制御も同じである。なお、上記素子開閉
制御はa相だけに行い、b、c相のスイッチ11b、1
1c、11e、11fの制御はa相スイッチングタイミ
ンを120度ずらして行うこともできる。
【0099】図8に図1の変形例1としての車両用交流
発電機のブロック回路図を示す。この発電機はロータの
磁極位置を検出する磁極位置検出器(本発明でいう位相
角検出手段)16、界磁電流検出用の低抵抗素子rを備
える他は実施例1(図1参照)のブロック回路図と同じ
である。なお、低抵抗素子rは界磁コイル4cと直列に
接続されており、コントローラ7は、低抵抗素子rの電
圧降下から界磁電流を検出するとともに、エンジン1を
制御するECU2からエンジン情報を読み込んでいる。
なお、この実施例では、三相全波整流器11の各MO
SFET17a〜17fは電流検出用の低抵抗を持たな
い点が実施例1のMOSFET11a〜11fと異なっ
ている。
【0100】次に、この構成のMOSFET17a〜1
7fの開閉制御について図9のタイミングチャートを参
照して以下に説明する。本変形例では、磁極位置検出器
16によりロータの磁極位置を検出する。磁極位置検出
器16は、アブソリュート形式のロータリーエンコーダ
からなり、基準の角度位置にて基準パルス信号を出力
し、所定角度毎にパルス信号を出力するものとする。そ
して、コントローラ7は読み込んだ基準パルス信号から
パルス信号をカウントして、MOSFET17a〜17
fを制御するために位相角信号Sa、Sb、Scを出力
するものとする。X相の電機子コイル(電機子巻線)5
aの出力電圧である相電圧Vaが負から正へ変化する位
相角δ1でハイレベルとなり、相電圧Vaが正から負へ
変化する位相角δ2でローレベルを出力する。Y相の電
機子コイル(電機子巻線)5bの出力電圧である相電圧
Vbが負から正へ変化する位相角δ3でハイレベルとな
り、相電圧Vbが正から負へ変化する位相角δ4でロー
レベルを出力する。Z相の電機子コイル(電機子巻線)
5cの出力電圧である相電圧Vcが負から正へ変化する
位相角δ5でハイレベルとなり、相電圧Vcが正から負
へ変化する位相角δ6でローレベルを出力する。
【0101】非進相制御モード自体は図1と同じとする
ことができるので、進相制御モードを以下に説明する。
本構成における進相制御は、図9に示すように、位相角
δ1から所定の遅角δに相当する位相角だけ遅延した時
点でMOSFET17aをオンし、MOSFET17d
をオフする。位相角δ2から所定の遅角δに相当する位
相角だけ遅延した時点でMOSFET17aをオフし、
MOSFET17dをオンする。位相角δ3から所定の
遅角δに相当する位相角だけ遅延した時点でMOSFE
T17bをオンし、MOSFET17eをオフする。位
相角δ4から所定の遅角δに相当する位相角だけ遅延し
た時点でMOSFET17bをオフし、MOSFET1
7eをオンする。位相角δ5から所定の遅角δに相当す
る位相角だけ遅延した時点でMOSFET17cをオン
し、MOSFET17fをオフする。位相角δ6から所
定の遅角δに相当する位相角だけ遅延した時点でMOS
FET17cをオフし、MOSFET17fをオンす
る。
【0102】このようにすれば、図1と同様の進相制御
を実現することができる。なお、図1の遅延時間ΔT、
実施例2の遅角δからなる進相電流通電時間の設定方式
は後述する実施例で説明される。次に図1の変形例2の
発電装置を図10を参照して説明する。図10の装置
は、図1の三相全波整流器11のMOSFET11a〜
11fを、図2と同様に、電流検出用の低抵抗素子を内
蔵しないMOSFET17a〜17fに置換したもので
ある。
【0103】以下、非進相制御自体は図5の制御方式を
採用できるので、この変形例2の進相電流制御の方式を
図6、図7のフローチャートを参照して以下に説明す
る。この変形例では、MOSFET17a〜17fの開
閉タイミングを、MOSFET17a〜17fのソース
・ドレイン間の電位差に基づいて決定する点が図1と異
なっている。なお、図6は各電機子電流のゼロクロス点
を判定するルーチンであり、図7はMOSFET17a
〜17fを開閉制御するルーチンである。なお、この実
施例では各電機子電流のゼロクロス点をMOSFET1
7a〜17fの電位差に基づいて判定する点だけが実施
例1の抵抗電圧降下で検出する点と異なっている。
【0104】まず、このルーチンを実行するのが初回か
2回目以降かを判定するフラグF2が1かどうかを調べ
(290)、2回目以降(F2=1)であれば、ステッ
プ300に飛び、初回(F2=0)であれば、各MOS
FET17a〜17fの導通(オン)動作だけを図8の
ルーチンを用いて行い(292)、フラグF2を1にセ
ットしてステップ300に進む(294)。なお、フラ
グF2は電源電圧投入時に0にリセットされるものとす
る。
【0105】ステップ300では、まず、ローサイドス
イッチ17dがオンしている期間においてVaが0V以
上になったかどうかにより、ローサイドスイッチ17d
の電流すなわち電機子電流ixが負から正へ、すなわち
固定子巻線5aへ流入する向きから低位直流電源端(0
V)へ流出する向きに変化したかどうかを調べ、変化し
たら内蔵タイマdをスタートし(302)、変化してい
なければ、ハイサイドスイッチ17aがオンしている期
間においてVaがVB以下になったかどうかにより、ハ
イサイドスイッチ17aの電流すなわち電機子電流ix
が正から負へ、すなわち固定子巻線5aから高位直流電
源端へ流出する向きから固定子巻線5aへ流入する向き
に変化したかどうかを調べ(304)、変化したら内蔵
タイマaをスタートし(306)、変化しなければステ
ップ308へ進む。
【0106】ステップ308では、まず、ローサイドス
イッチ17eがオンしている期間においてVbが0V以
上になったかどうかにより、ローサイドスイッチ17e
の電流すなわち電機子電流iyが負から正へ、すなわち
固定子巻線5bへ流入する向きから低位直流電源端(0
V)へ流出する向きに変化したかどうかを調べ、変化し
たら内蔵タイマeをスタートし(310)、変化してい
なければ、ハイサイドスイッチ17bがオンしている期
間においてVbがVB以下になったかどうかにより、ハ
イサイドスイッチ17bの電流すなわち電機子電流iy
が正から負へ、すなわち固定子巻線5bから高位直流電
源端へ流出する向きから固定子巻線5bへ流入する向き
に変化したかどうかを調べ(312)、変化したら内蔵
タイマbをスタートし(314)、変化しなければステ
ップ316へ進む。
【0107】ステップ316では、まず、ローサイドス
イッチ17fがオンしている期間においてVcが0V以
上になったかどうかにより、ローサイドスイッチ17f
の電流すなわち電機子電流izが負から正へ、すなわち
固定子巻線5cへ流入する向きから低位直流電源端(0
V)へ流出する向きに変化したかどうかを調べ、変化し
たら内蔵タイマfをスタートし(318)、変化してい
なければ、ハイサイドスイッチ17cがオンしている期
間においてVcがVB以下になったかどうかにより、ハ
イサイドスイッチ17cの電流すなわち電機子電流iz
が正から負へ、すなわち固定子巻線5cから高位直流電
源端へ流出する向きから固定子巻線5cへ流入する向き
に変化したかどうかを調べ(320)、変化したら内蔵
タイマcをスタートし(322)、変化しなければステ
ップ400へ進む。
【0108】ステップ400では、タイマdがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間ΔT=T2 =T4
だけ経過したかどうかを調べ、オーバーしていなければ
直接にステップ404に進み、オーバーしていれば、ロ
ーサイドスイッチ17dをオフし、ハイサイドスイッチ
17aをオンし、タイマdを0にリセットしてからステ
ップ404へ進む。
【0109】ステップ404では、タイマaがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間ΔT=T2 =T4
だけ経過したかどうかを調べ、オーバーしていなければ
直接にステップ408に進み、オーバーしていれば、ロ
ーサイドスイッチ17dをオンし、ハイサイドスイッチ
17aをオフし、タイマaを0にリセットしてからステ
ップ408へ進む。
【0110】ステップ408では、タイマeがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間ΔT=T2 =T4
だけ経過したかどうかを調べ、オーバーしていなければ
直接にステップ412に進み、オーバーしていれば、ロ
ーサイドスイッチ17eをオフし、ハイサイドスイッチ
17bをオンし、タイマeを0にリセットしてからステ
ップ412へ進む。
【0111】ステップ412では、タイマbがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間ΔT=T2 =T4
だけ経過したかどうかを調べ、オーバーしていなければ
直接にステップ416に進み、オーバーしていれば、ロ
ーサイドスイッチ17eをオンし、ハイサイドスイッチ
17bをオフし、タイマbを0にリセットしてからステ
ップ416へ進む。
【0112】ステップ416では、タイマfがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間ΔT=T2 =T4
だけ経過したかどうかを調べ、オーバーしていなければ
直接にステップ420に進み、オーバーしていれば、ロ
ーサイドスイッチ17fをオフし、ハイサイドスイッチ
17cをオンし、タイマfを0にリセットしてからステ
ップ420へ進む。
【0113】ステップ420では、タイマcがオーバー
したかどうかすなわち所定の遅延時間ΔT=T2 =T4
だけ経過したかどうかを調べ、オーバーしていなければ
直接にステップ102に進み、オーバーしていれば、ロ
ーサイドスイッチ17fをオンし、ハイサイドスイッチ
17cをオフし、タイマcを0にリセットしてからメイ
ンルーチンにリターンする。
【0114】次に図1の変形例3を図11を参照して説
明する。この車両用発電装置は、ランデル型界磁極を有
する車両用三相同期発電機(オルタネータ)100と、
その交流発電電流を整流する三相全波整流器(交直電力
変換手段)3と、短絡回路4と、短絡回路4を制御する
コントローラ7aと、界磁電流制御用のレギュレータ8
とからなる。短絡回路4及びコントローラ7aは本発明
でいう進相電流制御手段を構成している。
【0115】三相同期発電機1は、ステータコアに巻装
された三相の電機子巻線5a、5b、5cと、ロータコ
アに巻装された界磁巻線4cとを有し、エンジンにより
駆動されるいわゆるオルタネータである。良く知られて
いるように、レギュレータ8から界磁巻線4cへ必要な
界磁電流を通電し、エンジンによりロータコアを回転す
ることにより、電機子巻線5a、5b、5cに三相交流
電圧Va、Vb、Vcが誘導される。
【0116】コントローラ7は、マイコンを内蔵し、入
力されるバッテリ電圧VB、各電機子巻線5a、5b、
5cの出力電圧(相電圧)Va〜Vcに基づいて短絡回
路4の各短絡スイッチ41〜43を制御して所定の量の
進相電流を所定のタイミングで各電機子巻線5a、5
b、5cに給電させる回路である。レギュレータ8は、
バッテリ電圧VBを一定とするためにバッテリ電圧VB
と一定の参照電圧とを比較してその比較結果により界磁
電流Ifの導通率を決定し、この導通率でスイッチング
トランジスタ82を制御する導通率決定回路部81を有
しており、スイッチングトランジスタ82は界磁巻線4
cへ通電する界磁電流を断続制御する。
【0117】三相全波整流器3は、通常のものであり、
発電機1の出力電圧を整流してバッテリ9及び電気負荷
10に給電するものである。短絡回路4は、それぞれS
iCを素材として作成された電力用MOSFETからな
る短絡スイッチ41〜43をデルタ接続してなり(又は
星型接続してもよい)、短絡スイッチ41〜43の接続
点はそれぞれ各電機子巻線5a、5b、5cの出力端に
接続されている。
【0118】この変形例3の非進相制御は、短絡回路4
の短絡スイッチ41〜43を導通させず、三相全波整流
器3で相電圧Va〜Vcを整流すればよいので、詳細説
明を省略する。また、この実施例において、相電圧Va
は相電圧Vbより120度進んでおり、相電圧Vbは相
電圧Vcより120度進んでいるものとする。また、こ
こでは説明を簡単とするため、三相全波整流器3の各ダ
イオード31〜36の順方向電圧降下は無視する。
【0119】図12〜図13のフローチャートを参照し
てこの変形例3の進相電流制御について以下に説明す
る。このサブルーチンは、一定時間毎に優先実施される
割り込みルーチンである。まず、この短絡制御の実施を
指令するフラグFが1であるかどうかを調べ(50
0)、0であれば短絡制御の実施指令無しとしてメイン
ルーチン(図示せず)にリターンし、1であれば短絡制
御の実施指令有りとしてステップ501に進む。
【0120】ステップ501では相電圧Va〜Vcを読
み込み、読み込んだ相電圧Vaがバッテリ電圧VBより
小さいかどうかを調べ(502)、小さくなければステ
ップ503に進み、小さければステップ512に進む。
ステップ503では相電圧Vaが接地電圧VE(=0
V)より大きいかどうかを調べ、大きくなければステッ
プ504に進み、大きければステップ512に進む。ス
テップ512では、短絡スイッチ41の導通時間を設定
するためのタイマaをスタートさせ、直ちに短絡スイッ
チ41をオンし(514)、ステップ600へ進む。
【0121】ステップ504では相電圧Vbがバッテリ
電圧VBより小さいかどうかを調べ、小さくなければス
テップ506に進み、小さければステップ516に進
む。ステップ506では相電圧Vbが接地電圧VE(=
0V)より大きいかどうかを調べ、大きくなければステ
ップ508に進み、大きければステップ516に進む。
ステップ516では、短絡スイッチ42の導通時間を設
定するためのタイマbをスタートさせ、直ちに短絡スイ
ッチ42をオンし(518)、ステップ600へ進む。
【0122】ステップ508では相電圧Vcがバッテリ
電圧VBより小さいかどうかを調べ、小さくなければス
テップ510へ進み、小さければステップ520に進
む。ステップ510では相電圧Vcが接地電圧VE(=
0V)より大きいかどうかを調べ、大きくなければステ
ップ600に進み、大きければステップ520に進む。
ステップ520では、短絡スイッチ43の導通時間を設
定するためのタイマcをスタートさせ、直ちに短絡スイ
ッチ43をオンし(522)、ステップ600へ進む。
【0123】なお、ステップ514、518終了後、直
ちにステップ600へ飛ぶのは、図12、図13のルー
チンは定期的かつ頻繁に実施されており、短絡スイッチ
41〜43の位相差によりそれらが1回のルーチン巡回
時間内において一緒にオンされることはないからであ
る。また、タイマa、b、cには、後述する実施例で算
出された又は予め設定された所定の遅延時間ΔTがセッ
トされているものとする。
【0124】次のステップ600では、タイマaのカウ
ント値がそれにセットされた遅延時間ΔTに達したかど
うかを調べ、達していなければステップ604へ進み、
満了していれば短絡スイッチ41をオフし、タイマaを
リセットして(602)、ステップ604へ進む。次の
ステップ604では、タイマbのカウント値がそれにセ
ットされた遅延時間ΔTに達したかどうかを調べ、達し
ていなければステップ608へ進み、満了していれば短
絡スイッチ42をオフし、タイマbをリセットして(6
06)、ステップ604へ進む。
【0125】次のステップ608では、タイマcのカウ
ント値がそれにセットされた遅延時間ΔTに達したかど
うかを調べ、達していなければメインルーチンー(図示
せず)にリターンし、満了していれば短絡スイッチ43
をオフし、タイマcをリセットして(610)、メイン
ルーチンにリターンする。上記動作により、各電機子巻
線5a、5b、5cには、流出電流が0になれば短絡ス
イッチ41〜43を通じて進相電流(短絡電流)が流入
し、また、流入電流が0になれば短絡スイッチ41〜4
3を通じて進相電流(短絡電流)が流出し、これにより
進相電流通電が実現する。
【0126】次に、図4を参照して、短絡スイッチ41
の導通制御により生じる電磁現象について以下に説明す
る。本変形例3では、短絡電流の通電が時点t1 で開始
され、短絡時間が終了した時点(以下、t1 ’とする)
で終了する。この短絡電流が通電されない場合には、相
電圧Vaは通常、VBより小さいものの低位直流電源端
の電圧(0V)より大きい値であり、上記短絡電流を通
電しない場合には、時点t1 ’後、相電流Vaが低位直
流電源端から固定子巻線5aへ流れ込むことはない。し
かし、時点t1 から時点t1 ’まで固定子巻線5aへ短
絡相電流を流入させると、時点t1 ’における短絡スイ
ッチ41の遮断時に各固定子巻線5aに発生する逆起電
力が固定子巻線5aの出力端の電位すなわち相電圧Va
を低下させる向きに発生し、この逆起電力の分だけ相電
圧Vaが低下して低位直流電源端(0V)の電位より低
下し、その結果として、電流が低位直流電源端からダイ
オード34を通じて固定子巻線5aに流入できることに
なる。
【0127】言い換えれば、短絡電流の通電により固定
子巻線5aに電磁エネルギが蓄積され、この電磁エネル
ギが時点t1 ’以後に放出されると考えられる。なお、
この時点t1 ’以後の電流は高位直流電源端からバッテ
リ9により回収される。同様の理由により、時点t2
ら時点t2 ’まで固定子巻線5aから短絡電流を流出さ
せると、この短絡電流の通電により固定子巻線5aに電
磁エネルギが蓄積され、この電磁エネルギが時点t2
以後に放出されると考えられる。なお、この時点t2
以後の電流は高位直流電源端からバッテリ9により回収
される。
【0128】本変形例3では上記した短絡スイッチ41
〜43により進相電流の給電を行うので、万一、これら
のスイッチが遮断不能となってもバッテリ9が放電する
ことがなく、安全であるという優れた効果を奏する。以
上説明した進相電流通電を車両用発電装置の運転制御へ
適用した本発明の実施例を以下に説明する。ただし、進
相電流制御方式としては、簡単のために、図8の回転角
センサ(アブソリュート形式のロータリーエンコーダ)
16を用いる方式を例として説明するが、もちろん、そ
の上記したその他の方式を採用することも可能である。 (実施例1)発電機100の発電状態の一例として、そ
の発電率に基づいて進相電流制御を行う本発明の実施例
を、図14のフローチャートを参照して説明する。
【0129】まず、発電率が所定のしきい値A(例えば
100%)以上となるまで待機し(1000)、発電率
がA以上となれば、重負荷状態すなわち発電不足状態と
判定して、図8に示す回転角センサ16より検出した回
転角信号から回転数を検出する(1010)。なお本実
施例では、発電率は、図8に示すコントローラ7に内蔵
されて界磁巻線4cに通電する界磁電流を制御するスイ
ッチングトランジスタ(図示せず)のベース電極に印加
される制御電圧の導通率とする。この導通率は、バッテ
リ電圧VBが所定の目標電圧に一致するように上記スイ
ッチングトランジスタを制御する周知の制御によりコン
トローラ7により行われるものとする。
【0130】次のステップ1020では、検出した回転
数nにおける最大効率となる遅角値δaを、コントロー
ラ7内のメモリ(図示せず)に内蔵されるとともにnと
δaとの関係を予め記憶するマップから読出し、読み出
した遅角値δaをコントローラ7内のCPU(図示せ
ず)のレジスタ(図示せず)に格納する。コントローラ
7は、フローチャートとしては図示しないが、図9のタ
イミングチャートに示すように、位相角δ1〜δ6から
それぞれ遅角値δaだけ遅延したタイミングでMOSF
ET17a〜17fを開閉するサブルーチンを、図14
のメインルーチンとは独立に一定時間毎に又は一定角度
毎に実施するものとする。なお、発電率がA以上の場合
における発電機100が最大効率を引き出せる遅角値δ
aと回転数nとの関係は予め測定して上記メモリに格納
しておくものとする。
【0131】次に、発電機100が最大効率となる遅角
値δaでの進相電流通電を開始した時点から所定時間経
過したかどうかを調べ(1025)、経過しなければス
テップ1010にリターンし、経過すれば、この最大効
率進相電流通電によりバッテリ9の容量は回復状態にあ
るかどうかすなわち発電不足は解消されたかどうかを調
べるために、発電率がA以上であるかを判定する(10
30)。発電率がA未満であれば、この最大効率時の進
相電流通電によりバッテリ9が充電されつつあり、発電
不足状態が解消されつつあるものとしてステップ104
0に進み、依然として発電率がA以上であれば、上記最
大効率条件での進相電流通電では発電不足は解消されな
いものとして回転数nを再度検出し(1060)、この
回転数nにおいて発電機100の出力が最大となる遅角
値δbを、コントローラ7内のメモリ(図示せず)に内
蔵されるとともにnとδとの関係を予め記憶するマップ
から読出し、読み出した遅角値δbをコントローラ7内
のCPU(図示せず)のレジスタ(図示せず)に格納す
る。そして、コントローラ7は、位相角δ1〜δ6から
それぞれ遅角値δbだけ遅延したタイミングでMOSF
ET17a〜17fを開閉するサブルーチンを、図14
のメインルーチンとは独立に一定時間毎に又は一定角度
毎に実施するものとする。なお、発電率がA以上の場合
における発電機100が最大出力を引き出せる遅角値δ
bと回転数nとの関係は予め測定して上記メモリに格納
しておくものとする。
【0132】ステップ1030にて、発電率がA未満と
なれば、発電率が第2のしきい値B(例えば50%)以
下であるかどうかを判定し(1040)、以下でなけれ
ばステップ1010へリターンし、以下となれば、進相
電流通電は不要であるものとして遅角値δを0とする制
御、すなわち非進相電流制御(図5参照)を割り込み制
御にて実行することを指令する(1050)。
【0133】このようにすれば、発電状態量である発電
率に応じて発電量がやや不足の場合には発電機100を
高効率発電モードで進相電流制御することができ、それ
でも不足する場合には大出力発電モードで進相電流制御
を実施することができる。なお、図15に示すように、
任意の回転数における最大効率の進相電流量(ここでは
遅角値δa)は、最大出力の進相電流量(ここでは遅角
値δb)より小さいのが普通である。
【0134】また上記実施例では、発電状態を示す発電
状態量として発電率を採用したが、その他の電気的状態
量、例えば界磁電流、バッテリ電圧、発電電圧、負荷電
圧、発電電流、リップル率などを用いてもよい。すなわ
ち、界磁電流や発電電流がある第1のしきい値を増加方
向に超えれば発電不足状態又は発電増加必要状態がわか
り、バッテリ電圧や発電電圧や負荷電圧がある第1のし
きい値を減少方向に超えれば発電不足状態又は発電増加
必要状態がわかり、リップル率すなわち発電機100の
出力電流変動率又は出力電圧変動率がある第1のしきい
値を増加方向に超えれば発電不足状態又は発電増加必要
状態がわかる。
【0135】更に、界磁電流や発電電流が上記第1のし
きい値より小さい第2のしきい値を減少方向に超えれば
発電不足状態が解消されかつハンチングなしに進相電流
通電停止を実施できるわけであり、バッテリ電圧や発電
電圧や負荷電圧が上記第1のしきい値より大きい第2の
しきい値を増大方向に超えれば発電不足状態が解消され
かつハンチングなしに進相電流通電停止を実施できるわ
けであり、リップル率すなわち発電機100の出力電流
変動率又は出力電圧変動率が上記第1のしきい値より小
さい第2のしきい値を減少方向に超えれば高リップル状
態が解消されかつハンチングなしに進相電流通電停止を
実施できるわけである。
【0136】上記で説明した電気的状態量の代わりに、
発電機100やエンジン1の回転数や車速など、発電機
100の回転数に関連する速度的状態量を発電率の代わ
りに発電状態量として上記制御を行うこともできる。す
なわち、発電機100は回転数の増加とともにその発電
電圧や出力電流が大幅に増大するので、発電機の回転数
nやエンジン回転数や車速がある第2のしきい値を増加
方向に超えれば、発電不足状態は存在しないものと判定
しても問題なく進相電流通電を停止する。一方、発電機
の回転数nやエンジン回転数や車速が上記第2のしきい
値より小さい第1のしきい値をその減少方向に超えれ
ば、発電不足状態は存在する可能性をあると判定して進
相電流通電を指令する。
【0137】このようにすれば、進相電流通電が不要な
高回転域において進相電流通電を行うことがなく、高回
転域において出力電流のリップルを低減し、かつ、低回
転域において出力不足を解消することができる。遅角値
δが0の場合(非進相制御時)と進相制御時との出力電
流の変動率(リップル)の比較を図16に示す。進相電
流通電時にはリップルは大きい不具合がある。
【0138】なお、上記した速度的状態量及び電気的状
態量が両方とも進相電流通電を要求する場合にのみ進相
電流通電を実施するようにしてもよく、又は低回転時に
は無条件で進相電流通電を実施し、高回転時には電気的
状態量が進相電流通電を要求する場合のみ進相電流通電
を実施することもできる。例えば、発電機回転数nが、
例えば、2000rpm以下であることを検出して、上
記進相電流を発生する制御を行い、2000〜5000
rpmでは電気的状態量が出力増大を要求する場合のみ
進相電流通電を行い、5000rpm以上では進相電流
通電を停止することができる。
【0139】図17に、進相電流通電時及び非進相電流
通電時における出力電流と発電機回転数nとの関係を示
す。進相電流通電による出力増大効果は特に低回転域で
著しく、高回転域で小さい。なお、上記実施例では進相
電流通電の実施と停止の二値制御を行ったが、進相電流
通電の代わりに進相電流通電量の増大を実施し、進相電
流通電停止の代わりに進相電流通電量の削減を行っても
よいことはもちろんである。
【0140】以上説明した構成および作用により、通常
使用時での制御は、発電出力リップルを小さくして電源
として高品質を保ち、発電機の出力が不足時は高効率、
高出力の発電を行うことにより、車両の燃費が向上する
とともにバッテリの充電不足も防止できる。また、出力
が不足しやすい低回転時の出力を進相電流通電により増
大できるので、その分だけ、発電機を小型軽量化するこ
とができ、同一体格の場合にはアイドル回転数を低下し
て燃費向上効果も実現できる。 (実施例2)他の実施例として、アイドル回転時の進相
電流通電制御の一例を図18を参照して説明する。
【0141】この実施例は、実施例1を示す図14のフ
ローチャートのステップ1010、1020の代わりに
ステップ2020を実施し、ステップ1060、107
0の代わりにステップ2070を実施するものである。
すなわち、ステップ2020では、実際の回転数にかか
わらず所定のアイドル回転数において発電機100の効
率が最良となる進相電流通電量に相当する遅角値δcに
遅角値δを固定する。また、ステップ2070では、実
際の回転数にかかわらず所定のアイドル回転数において
発電機100の出力が最大となる進相電流通電量に相当
する遅角値δdに遅角値δを固定する。
【0142】このようにすれば、進相電流通電が最も必
要なアイドル時において強く出力増大が要求される場合
には最大出力進相電流通電が実施でき、進相電流通電が
最も必要なアイドル時において多少の出力増大が要求さ
れるものの最大出力通電は要求されない場合には最高効
率での進相電流通電が実施でき、進相電流通電による出
力増大が要求されない場合にはそれを取り止めることが
できる。非アイドル時の進相電流通電による出力増大効
果は小さいので、このようにすれば制御が簡単にもかか
わらず大きな効果を確保することができる。
【0143】なお、アイドル回転時における遅角値δで
はなく、車両の常用回転数での遅角値δを、同様に最良
効率値又は最大出力値にセットすることも可能である。
このようにすれば、車両の走行中において最も使われて
いる回転数に対して、発電機の効率を改善できるので、
車両の燃費が向上する効果がある。 (実施例3)他の実施例として、アイドル回転時の進相
電流通電制御の他例を図19を参照して説明する。
【0144】この実施例は、実施例2を示す図18のフ
ローチャートにおいて、アイドル状態かどうかを判定す
るステップ990をステップ1000の前に追加したも
のである。なお、アイドル状態は、ECU2にてスロッ
トル開度及び回転数及び車速に基づいて判定されるもの
とする。なお上記実施例では、速度的状態量であるエン
ジン回転数と電気的状態量である発電率とを発電状態量
として、その判定結果に基づいて進相電流通電を断続制
御した。特に速度的状態量であるエンジン回転数がアイ
ドル状態であると判定した場合にのみ発電率に応じて進
相電流通電を制御した。このようにすれば、進相電流通
電が最も必要なアイドル時において発電率が高い場合す
なわち発電不足の場合だけ進相電流通電を行うととも
に、強く出力増大が要求される場合には最大出力進相電
流通電を実施でき、進相電流通電が最も必要なアイドル
時において多少の出力増大が要求されるものの最大出力
通電は要求されない場合には最高効率での進相電流通電
が実施できる。
【0145】なお、回転角センサ16の信号から出力さ
れるパルス信号に基づいて回転数を検出し、検出した回
転数が所定の低回転範囲であれば本実施例におけるアイ
ドル状態と認定してもよい。また、上記した発電機回転
数nの代わりに、車速やエンジン回転数などを速度的状
態量として採用することも可能である。例えば車速セン
サが車速0を出力すればアイドル状態と判定できる。ま
た、エンジン回転数が800rpm以下ではアイドル状
態としてステップ1000へ進み、エンジン回転数が2
000rpm以上に上昇したら、進相電流通電を停止し
てもよい。また、車速が時速5km以下ではほぼ発電機の
回転数が低く発電出力が小さいとして進相電流を給電す
る制御を行い、時速20km以上では、発電機回転数nが
高く充分に発電出力が大きいとして進相電流の給電を制
御を停止することもできる。
【0146】なお、上記各実施例では、コントローラ7
をマイコン構成として、各フローチャートを実行した
が、上述の各フローチャートをECU2で実行できるこ
とは当然である。 (実施例4)他の実施例として、電気的状態量であるバ
ッテリ電圧を発電状態量として進相電流通電制御を行う
実施例を図20のフローチャートを参照して説明する。
【0147】まず、発電率が所定値(ここでは95%以
上)になるまで待機し(700)、100%になれば、
バッテリ電圧VBが所定の調整電圧Vref未満かどう
かを調べ(702)、未満でなければ遅角値δが最小値
δmin(ここでは、0に近い値)かどうかを調べ(7
06)、そうであれば進相電流通電不要であるとして遅
角値δを0にセットし(712)、ステップ700にリ
ターンし、そうでなければ遅角値δの前回値から一定の
小値だけ減算した値を遅角値δの今回値としてセットし
て(710)、所定時間遅延後(711)、ステップ7
00にリターンする。一方、ステップ702にてバッテ
リ電圧VBが所定の調整電圧Vref以上なら、遅角値
δが最大値δmaxかどうかを調べ、そうであればステ
ップ700にリターンし、そうでなければ遅角値δの前
回値に一定の小値を加算した値を遅角値δの今回値とし
てセットして(708)、所定時間遅延後(711)、
ステップ700にリターンする。なお、ステップ711
における所定時間の遅延はルーチンの巡回速度を抑制し
てステップ708の遅角値δの増加率やステップ710
の遅角値δの減少率が余り速くならないようにするため
のものである。
【0148】なお、本実施例では、遅角値δを格納する
コントローラ7内のCPUのレジスタの格納値が0であ
れば、所定時間間隔で実行される割り込みルーチンで非
進相電流通電制御を実施し、このレジスタの格納値が0
でなければ、所定時間間隔で実行される割り込みルーチ
ンで進相電流通電制御を実施するものとする。すなわ
ち、本実施例では界磁電流の制御だけでは発電率が所定
値以上となり発電不足の可能性がある場合、バッテリ電
圧VBが調節電圧Vrefに一致させるために進相電流
制御を行うものである。
【0149】上記実施例において、遅角値δの最大値δ
maxは、図15の最大出力を発生する遅角値δ2 に設
定される。遅角値δの最大値δminは、図15の遅角
値δ 0 に設定される。またこの実施例では、ステップ7
08、710、711により遅角値δの変化率を一定以
下に抑制しているので(徐変しているので)、この進相
電流通電によるエンジン負荷の急変ショックを緩和する
ことができ、発電機100の出力電圧の変動も低減する
ことができる。
【0150】図21にこの徐変効果について説明する。
発電機負荷が急増し、バッテリ電圧が低下すれば、従来
の界磁電流制御によって発電率が急増する時、進相電流
制御によるステップ708、711の遅角値δの徐増効
果によりエンジン負荷は徐増するだけであるので、エン
ジン回転数の急減を防止することができる。なお、この
実施例において、遅角値δを格納する上記レジスタには
電源投入後の初期リセット時に所定の初期値がセットさ
れる。 (実施例5)次に、上記した進相電流制御によるエンジ
ン回転数の周期的な変動(すなわちリップル)の低減動
作について図22のフローチャートを参照して説明す
る。
【0151】まず、上記リップルは特にアイドル回転時
に感知されやすいので、まずアイドル状態かどうかを図
19のステップ990と同じような方式で判定する(8
00)し、そうでなければステップ800にリターン
し、アイドル状態であればエンジン回転数を検出し(8
02)、検出したエンジン回転数が所定回転数N1より
小さいかどうかどうかを調べ(804)、大きければ進
相電流通電モード(例えば図6、図7)を選択してエン
ジン負荷を増大させ(806)、以下であれば非進相電
流通電モード(例えば図5参照)を選択してエンジン負
荷を減少させる(808)。
【0152】このようにすれば、エンジン回転数の周期
的な変動(すなわちリップル)の低減が実現する。図2
3は上記進相電流の通電時(実線)と、非通電時(破
線)とのエンジン回転数の周期的な変動(すなわちリッ
プル)の低減効果を示すタイミングチャートである。な
お、このアイドル時における平均回転数Nm(本実施例
では600rpm)とすれば上記所定回転数N1はNm
以下、好ましくはNmより多少小さい値(例えば590
rpm)とすることが好ましい。この実施例では、遅角
値δは一定としている。
【0153】なお、上記所定回転数N1はエンジン回転
数の変動(リップル)の大きさに応じて補正することが
できる。すなわち、エンジン回転数の変動が大きい場合
には、上記所定回転数N1を平均回転数Nm(本実施例
では600rpm)にほとんど等しい値とすることによ
り、エンジン回転数の変動と逆位相でエンジン負荷トル
クの増大を図り、エンジン回転数の変動が小さい場合に
は、上記所定回転数N1を平均回転数Nm(本実施例で
は600rpm)より充分小さい値とすることにより、
エンジン回転数の変動と逆位相を有するエンジン負荷ト
ルク増大量を減少する。一例を図24のフローチャート
に示す。このフローチャートは図21のステップ802
と804との間にステップ803を追加したものであ
る。このステップ803では、検出したエンジン回転数
に基づいてコントローラ7のメモリからそれに対応する
所定回転数N1を読み出すステップである。なお、この
メモリには予め両者の関係が記憶されているものとす
る。このようにすれば、リップルに応じて進相電流通電
量を調節でき、リップルが小さい場合に大きな逆位相進
相電流通電によるリップル増大の危険を防止することが
できる。
【0154】なお、進相電流通電量の制御は、相電流の
各周期における進相電流通電期間すなわち遅角値δを調
節する他、相電流の全周期当たりの進相電流通電周期の
割合を代えても調節することができる。また上記実施例
では、エンジン回転数が所定回転数N1より大きいかど
うかにより進相電流通電による回転数変動の抑止を行っ
たが、所定期間中のエンジン回転数の変化率(回転数変
化量/平均回転数)が所定レベルを超える場合に実施し
てもよい。更に、エンジン回転数がアイドル回転数以下
に落ち込む場合に、もし進相電流通電中であれば、進相
電流通電を停止してエンジン停止を抑止してもよい。 (実施例6)次に、上記した進相電流制御によるエンジ
ン回転数の急落防止を行う他の制御例を図25を参照し
て説明する。
【0155】まずエンジン負荷の急変に関連して変動す
る状態量を入力し(900)、この状態量の変化に基づ
いてエンジン負荷が急増したかどうかを調べ(90
2)、急増したことがわかれば進相電流通電モード中か
どうかを調べ(904)、急増中でなければエンジン負
荷が急減したかどうかを調べる(906)。なお、エン
ジン負荷の急変に関連して変動する状態量としては、負
荷電流、バッテリ電圧、発電率、電気負荷への通電制御
スイッチの開閉状態、コンプレッサなどの機械負荷投入
スイッチの開閉状態などを採用することができる。これ
らの状態量がコントローラ7やECU2で検出すること
ができることは明白である。
【0156】ステップ906にてエンジン負荷の急減が
生じなければ、ステップ900にリターンし、急減が生
じれば進相電流通電を指令して(910)、ステップ9
00にリターンする。また、ステップ904にて進相電
流通電モード中でなければステップ900にリターン
し、進相電流通電モード中であればバッテリ電圧が所定
の最小値より大きいことを確認してバッテリ容量に余裕
があるかどうかを確認し(908)、バッテリ電圧が低
くて余裕がなければステップ900にリターンし、バッ
テリ電圧が大きくて余裕があれば進相電流通電モードを
停止して(912)、ステップ900にリターンする。
【0157】このようにすれば、図21に示すように発
電機負荷の急変によるエンジン回転数の急変を防止する
ことができる。なお、進相電流制御は界磁電流制御に比
べて応答性が高く、本実施例の制御に好適である。 (実施例7)次に、界磁巻線4cや固定子巻線5a〜5
c、又は発電機100の所定部位の温度に基づいて進相
電流制御を行う実施例を図26のフローチャートを参照
して説明する。
【0158】このフローチャートは、図14のフローチ
ャートにステップ1002、1004、1006を追加
したものであり、これらステップのみを説明する。ステ
ップ1000にて所定値A(例えば95%)と比較して
発電率が高ければ出力不足の可能性があるので進相電流
制御を行うが、その前に、図8に示す温度センサ70か
らの信号に基づいて発電機100の温度を検出する(1
002)。発電機100の温度を低い時は界磁電流が増
加することが周知である。
【0159】そこで、検出温度が所定値T(例えば10
0℃)より高ければ、上記した低温時の界磁電流増加は
無視できるものとしてステップ1010に進み、以下で
あれば、記憶するマップから温度に応じた遅角値δgを
サーチしてこれを遅角値δ格納の上述のレジスタにセッ
トして(1006)、ステップ1040に進む。なお、
メモリに記憶される上記マップは、予め調べられた温度
とその時の最適な(例えば磁気飽和を生じない)遅角値
δgとの関係を表すものとする。すなわち、温度が低い
ほど遅角値δgは小さくされる。
【0160】なお、発電機100の温度は界磁巻線4c
の界磁電流を検出する電流検出抵抗を接続して抵抗値を
電気的に検出し、この抵抗に基づいて抵抗値−温度関係
を表すマップからサーチしてもよい。この場合は、温度
センサ70は不用となるので構成が簡素化できる。この
ようにすれば、発電率が大である場合、すなわち負荷が
大きい場合でも低温時の界磁電流増大分だけ進相電流を
低減するので、予想以上の出力増大や磁気飽和を抑止す
ることができる。特に、低温におけるエンジン始動時又
は始動直後において発電機100によるエンジン負荷の
無用の増大を防止することができる。 (実施例8)次に、進相電流制御によるエンジン振動の
低減を実施する制振動作について図27のフローチャー
トを参照して説明する。なお、実施例9、12は本発明
の進相電流制御による出力制御が従来の界磁電流による
出力制御に比較して格段に高速であることを応用したも
のである。
【0161】まず、上記エンジン振動は特にアイドル回
転時に感知されやすいので、まずアイドル状態かどうか
を図19のステップ990と同じような方式で判定する
(2000)し、そうでなければステップ2000にリ
ターンし、アイドル状態であればECU2を経由してエ
ンジン1に装着された図示しないクランク角センサから
クランク角を読み込む(2002)。
【0162】次に、読み込んだクランク角が進相電流通
電により制振可能な半周期かそれともそれと逆の半周期
かを調べ(2004)、制振可能な半周期であれば進相
電流通電モード(図6、図7)を選択し(2006)、
そうでなければ進相電流非通電モード(図5)を選択す
る(2008)。なお、エンジン振動(特にその基本周
波数成分)は回転振動と往復振動の合成波形となるが、
この合成波形は所定のクランク角度に関連する1周期を
もつ。そして所定のクランク角度θ1から所定のクラン
ク角θ2までの位相期間(以下、増速位相期間という)
においてエンジン回転が増速する。したがって、この増
速位相期間(又はこの増速位相期間を中心とする半周期
でもよい)において進相電流通電を行ってエンジン負荷
を重くすれば、クランク軸の増速を抑止でき、クランク
軸の増速に関連するエンジン振動を抑圧することができ
る。
【0163】なお、発電機100とエンジン1とがベル
トで連結されている場合、両者間のトルク伝達時間が多
少遅延する場合がある。その場合には、その遅延分だけ
進相電流通電モード選択タイミングを早めればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用発電装置の前提となる全体構成
を説明する回路図である。
【図2】図1の三相全波整流器11の1相回路図であ
る。
【図3】図1の装置の非進相電流制御時における相電
流、相電圧の波形とMOSFET11a、11dの開閉
タイミングを示すタイミングチャートである。
【図4】図1の装置の進相電流制御時における相電流、
相電圧の波形とMOSFET11a、11dの開閉タイ
ミングを示すタイミングチャートである。
【図5】図1のコントローラ7の非進相電流制御時の制
御動作を示すフローチャートである。
【図6】図1のコントローラ7の進相電流制御時の制御
動作を示すフローチャートである。
【図7】図1のコントローラ7の進相電流制御時の制御
動作を示すフローチャートである。
【図8】図1の車両用発電装置の変形例2を説明する回
路図である。
【図9】図8の装置の非進相電流制御時及び進相電流制
御時における位相角とゲート信号との位相関係を示すタ
イミングチャートである。
【図10】図1の車両用発電装置の変形例3を説明する
回路図である。
【図11】図1の車両用発電装置の変形例4を説明する
回路図である。
【図12】図11のコントローラの非進相電流制御時の
制御動作を示すフローチャートである。
【図13】図11のコントローラの進相電流制御時の制
御動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の車両用発電装置の実施例1の制御動
作を示すフローチャートである。
【図15】実施例1の進相電流制御時における遅角値δ
と効率及び出力との関係を示す特性図ある。
【図16】実施例1の進相電流制御時と非進相電流制御
時における出力電流変動を示すタイミングチャートであ
る。
【図17】実施例1の進相電流制御時と非進相電流制御
時における出力電流と発電機回転数との関係を示す特性
図ある。
【図18】実施例2の制御動作を示すフローチャートで
ある。
【図19】実施例3の制御動作を示すフローチャートで
ある。
【図20】実施例4の制御動作を示すフローチャートで
ある。
【図21】実施例4の効果を示すタイミングチャートで
ある。
【図22】実施例5の制御動作を示すフローチャートで
ある。
【図23】実施例5の効果を示すタイミングチャートで
ある。
【図24】実施例5の変形例を示すフローチャートであ
る。
【図25】実施例6の制御動作を示すフローチャートで
ある。
【図26】実施例7の制御動作を示すフローチャートで
ある。
【図27】実施例8の制御動作を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1はエンジン、2はECU、100は交流発電機、11
は三相全波整流器(交直電力変換手段、進相電流制御手
段の一部)、7はコントローラ(進相電流制御手段の残
部)、5a、5b,5cは電機子巻線、4cは界磁巻
線。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−252670(JP,A) 特開 平4−138030(JP,A) 特開 平8−214470(JP,A) 特開 平8−116699(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 7/14 - 7/24 H02P 9/30

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】界磁束発生用の界磁巻線及び発電出力発生
    用の電機子巻線を有してエンジンにより駆動される交流
    発電機と、前記電機子巻線の出力電圧を整流して電気負
    荷に給電する交直電力変換手段と、前記界磁巻線に通電
    する界磁電流を制御する界磁電流制御手段と、前記界磁
    電流制御手段を制御して前記発電機の電圧を所定値に制
    御する電圧制御手段とを備える車両用発電装置におい
    て、 前記発電機の発電状態に関連する所定の発電状態量を検
    出する発電状態検出手段と、 検出した前記発電状態量に基づいて前記電機子巻線への
    進相電流の通電の要、不要を判定する判定手段と、 前記判定手段が前記進相電流の通電が必要と判定した場
    合に前記電機子巻線への前記進相電流の通電を実施又は
    増加し、前記判定手段が前記進相電流の通電が不要と判
    定した場合に前記進相電流の通電を停止又は低減する進
    相電流制御手段と、 を備え 前記進相電流制御手段は、 高位直流電源端と各相の前記電機子巻線の出力端とを個
    別に接続する半導体スイッチング素子からなるハイサイ
    ドスイッチと、前記高位直流電源端より低電位に設定さ
    れる低位直流電源端と前記各相の電機子巻線の出力端と
    を個別に接続する半導体スイッチング素子からなるロー
    サイドスイッチとを有する正逆両方向通電開閉回路と、
    前記正逆両方向通電開閉回路を制御するコントローラと
    を有するか、又は、各相の前記電機子巻線の出力端間を
    短絡する複数の半導体スイッチング素子からなる短絡回
    路と、前記半導体スイッチング素子を開閉制御するコン
    トローラとを有し、 前記進相電流制御手段は、前記半導体スイッチング素子
    の断続を制御することにより、前記進相電流の通電の実
    施又は増加、及び、前期進相電流の通電を停止又は低減
    を遂行する ことを特徴とする車両用発電装置。
  2. 【請求項2】前記交直電力変換手段から給電されるバッ
    テリを備えることを特徴とする請求項1記載の車両用発
    電装置。
  3. 【請求項3】前記判定手段は、前記発電状態量が前記進
    相電流の通電が必要な方向へ向けて所定の第1のしきい
    値を超える場合に、前記進相電流の通電が必要であると
    判定するものである請求項1又は2記載の車両用発電装
    置。
  4. 【請求項4】前記判定手段は、前記発電状態量が前記進
    相電流の通電が必要な方向と逆方向へ向けて前記第1の
    しきい値を超える前記第2のしきい値を更に超える場合
    に、前記進相電流の通電が不要であると判定するもので
    ある請求項3記載の車両用発電装置。
  5. 【請求項5】前記発電状態量は、バッテリ電圧、界磁電
    流、発電率、発電電圧、負荷電圧、発電電流及びリップ
    ル率のうちの少なくとも1つからなる電気的状態量を含
    む請求項1乃至4のいずれか記載の車両用発電装置。
  6. 【請求項6】前記発電状態量は、発電機回転数、エンジ
    ン回転数及び車速のうちの少なくとも1つからなる速度
    的状態量を含む請求項1乃至5記載の車両用発電装置。
  7. 【請求項7】前記判定手段は、前記発電状態量に基づい
    て前記エンジン回転数が所定の回転数以下であると判断
    する場合にアイドル状態と判定するとともに、前記アイ
    ドル状態と判定した場合に前記進相電流の通電が必要と
    判定するものである請求項1乃至6記載の車両用発電装
    置。
  8. 【請求項8】前記発電機の回転数に関連する物理量を検
    出する検出手段を有し、前記進相電流制御手段は、前記
    物理量に基づいて検出された前記発電機の回転数に応じ
    て前記進相電流通電タイミングを決定するものである請
    求項1乃至7のいずれか記載の車両用発電装置。
  9. 【請求項9】前記進相電流制御手段は、前記エンジン回
    転数が所定値である場合における前記発電機の効率及び
    出力の一方が所定値以上となる進相電流通電タイミング
    にて前記進相電流の通電を実施するものである請求項1
    乃至7のいずれか記載の車両用発電装置。
  10. 【請求項10】前記進相電流制御手段は、前記エンジン
    回転数が所定のアイドル回転数である場合における前記
    発電機の効率及び出力の一方が所定値以上となる進相電
    流通電タイミングにて前記進相電流の通電を実施するも
    のである請求項9記載の車両用発電装置。
  11. 【請求項11】前記進相電流制御手段は、前記発電機の
    効率が所定値以上となる進相電流通電条件での進相電流
    制御モードである高効率発電モードと、前記発電機の出
    力が所定値以上となる進相電流通電条件での進相電流制
    御モードである大出力発電モードとを有し、 前記判定手段は、前記進相電流給電が要と判定する場合
    に、前記発電状態量に基づいて前記両モードの一方を選
    択するものである請求項1乃至10のいずれか記載の車
    両用発電装置。
  12. 【請求項12】前記発電状態量はバッテリ電圧を含み、
    前記判定手段は、前記バッテリ電圧が所定の第1電圧値
    より低い場合に前記進相電流の通電が要であると判定
    し、前記バッテリ電圧が前記所定第1電圧値を含む所定
    の第2電圧値より高い場合に前記進相電流の通電が不要
    であると判定するものである請求項1乃至11のいずれ
    か記載の車両用発電装置
  13. 【請求項13】前記進相電流制御手段は、進相電流通電
    期間、相電圧に対する前記進相電流通電の位相、及び、
    前記進相電流の平均値の少なくとも一つを徐変すること
    により前記進相電流の徐変を実施するものである請求項
    記載の車両用発電装置。
  14. 【請求項14】前記進相電流制御手段は、電機子電流の
    互いに連続する所定の周期数当たりの進相電流通電実施
    周期数の割合を徐変することにより前記進相電流の徐変
    を実施するものである請求項1記載の車両用発電装
    置。
  15. 【請求項15】前記発電状態量は、前記発電機から給電
    される電気負荷の増大時における出力電圧低下及び前記
    発電機回転数の低下の少なくとも一方に関連する物理量
    を含み、 前記判定手段は、該物理量に基づいて前記出力電圧低下
    及び前記発電機回転数の低下の少なくとも一方が大きい
    と判定する場合に前記進相電流の徐変通電要と判定する
    ものである請求項13又は14記載の車両用発電装置。
  16. 【請求項16】前記発電状態量は、エンジン回転数の変
    動に関連する物理量を含み、 前記判定手段は、該物理量に基づいて前記変動が大きい
    と判定する場合に前記進相電流通電要と判定するもので
    あり、前記進相電流制御手段は、前記進相電流通電要と
    判定された場合に前記進相電流の通電制御により前記エ
    ンジン回転数の変動を抑止するものである請求項1記載
    の車両用発電装置。
  17. 【請求項17】前記発電状態量は、エンジン振動に関連
    する物理量を含み、 前記判定手段は、該物理量に基づいて前記振動が大きい
    と判定する場合に前記進相電流通電要と判定するもので
    あり、前記進相電流制御手段は、前記進相電流通電要と
    判定された場合に前記進相電流の通電制御により前記エ
    ンジン振動を抑止するものである請求項1記載の車両用
    発電装置。
  18. 【請求項18】前記発電状態量は、前記発電機の所定部
    位の温度に関連する物理量を含み、 前記判定手段は、該物理量に基づいて前記発電機が低温
    状態かどうかを判定するものであり、 前記進相電流制御手段は、前記発電機が低温状態と判定
    された場合に前記電機子巻線への前記進相電流の通電を
    停止乃至削減し、前記発電機が低温状態でないと判定さ
    れた場合に前記電機子巻線への前記進相電流の通電を実
    施乃至増大するものである請求項1記載の車両用発電装
    置。
  19. 【請求項19】前記コントローラは、 前記電機子巻線の出力端の電位が前記高位直流電源端の
    電位以下となってから所定期間経過後、前記ハイサイド
    スイッチをオフし、 前記電機子巻線の出力端の電位が前記低位直流電源端の
    電位以上となってから所定期間経過後、前記ローサイド
    スイッチをオフするものである請求項記載の車両用発
    電装置。
  20. 【請求項20】前記コントローラは、 前記電機子巻線の出力端の電位が前記低位直流電源端の
    電位以上となってから所定期間経過後、前記ハイサイド
    スイッチをオンし、 前記電機子巻線の出力端の電位が前記高位直流電源端の
    電位以下となってから所定期間経過後、前記ローサイド
    スイッチをオンするものである請求項記載の車両用交
    流発電装置。
  21. 【請求項21】前記コントローラは、 前記電機子巻線の出力端の電位が高位直流電源端の電位
    以下となった後、前記電機子巻線へ前記進相電流を流入
    させる前記短絡回路の前記半導体スイッチング素子をオ
    ンし、前記電機子巻線の出力端の電位が低位直流電源端
    の電位以上となった後、前記電機子巻線から前記進相電
    流を流出させる前記短絡回路の前記半導体スイッチング
    素子をオンし、前記オンから所定時間後、前記短絡回路
    の前記半導体スイッチング素子をオフするものである請
    求項記載の車両用発電装置。
  22. 【請求項22】前記同期発電機の回転子の回転位相角を
    検出する位相角検出手段を有し、前記進相電流制御手段
    は前記回転位相角に基づいて前記半導体スイッチング素
    子の開閉動作時の開閉タイミングを制御するものである
    請求項記載の車両用発電装置。
  23. 【請求項23】界磁束発生用の界磁巻線及び発電出力発
    生用の電機子巻線を有してエンジンにより駆動される交
    流発電機と、前記電機子巻線の出力電圧を整流して電気
    負荷に給電する交直電力変換手段と、前記界磁巻線に通
    電する界磁電流を制御する界磁電流制御手段と、前記界
    磁電流制御手段を制御して前記発電機の電圧を所定値に
    制御する電圧制御手段とを備える車両用発電装置におい
    て、 前記電機子巻線へ進相電流を通電制御する進相電流制御
    手段を備え、前記進相電流制御手段は、 進相電流通電期間、相電圧に対する前記進相電流通電の
    位相、及び、前記進相電流の平均値の少なくとも一つを
    徐変することにより 前記進相電流を徐変するものであ
    り、前記進相電流制御手段は、 高位直流電源端と各相の前記電機子巻線の出力端とを個
    別に接続する半導体スイッチング素子からなるハイサイ
    ドスイッチと、前記高位直流電源端より低電位に設定さ
    れる低位直流電源端と前記各相の電機子巻線の出力端と
    を個別に接続する半導体スイッチング素子からなるロー
    サイドスイッチとを有する正逆両方向通電開閉回路と、
    前記正逆両方向通電開閉回路を制御するコントローラと
    を有するか、又は、各相の前記電機子巻線の出力端間を
    短絡する複数の半導体スイッチング素子からなる短絡回
    路と、前記半導体スイッチング素子を開閉制御するコン
    トローラとを有し、 前記進相電流制御手段は、 前記半導体スイッチング素子の断続を制御することによ
    り、前記進相電流の通電の実施又は増加、及び、前期進
    相電流の通電を停止又は低減を遂行する ことを特徴とす
    る車両用発電装置。
  24. 【請求項24】界磁束発生用の界磁巻線及び発電出力発
    生用の電機子巻線を有してエンジンにより駆動される交
    流発電機と、前記電機子巻線の出力電圧を整流して電気
    負荷に給電する交直電力変換手段と、前記界磁巻線に通
    電する界磁電流を制御する界磁電流制御手段と、前記界
    磁電流制御手段を制御して前記発電機の電圧を所定値に
    制御する電圧制御手段とを備える車両用発電装置におい
    て、 エンジン回転数の変動に関連する物理量を検出する検出
    手段と、前記電機子巻線へ進相電流を通電制御する進相
    電流制御手段と、前記物理量に基づいて前記エンジン回
    転数の変動の大小を判定する判定手段と備え、前記進相
    電流制御手段は、前記変動が大きいと判定された場合に
    前記電機子巻線へ前記進相電流を通電するものであり 前記進相電流制御手段は、 高位直流電源端と各相の前記電機子巻線の出力端とを個
    別に接続する半導体スイッチング素子からなるハイサイ
    ドスイッチと、前記高位直流電源端より低電位に設定さ
    れる低位直流電源端と前記各相の電機子巻線の出力端と
    を個別に接続する半導体スイッチング素子からなるロー
    サイドスイッチとを有する正逆両方向通電開閉回路と、
    前記正逆両方向通電開閉回路を制御するコントローラと
    を有するか、又は、各相の前記電機子巻線の出力端間を
    短絡する複数の半導体スイッチング素子からなる短絡回
    路と、前記半導体スイッチング素子を開閉制御するコン
    トローラとを有し、 前記進相電流制御手段は、前記半導体スイッチング素子
    の断続を制御することにより、前記進相電流の通電の実
    施又は増加、及び、前期進相電流の通電を停止又は低減
    を遂行する ことを特徴とする車両用発電装置。
  25. 【請求項25】界磁束発生用の界磁巻線及び発電出力発
    生用の電機子巻線を有してエンジンにより駆動される交
    流発電機と、前記電機子巻線の出力電圧を整流して電気
    負荷に給電する交直電力変換手段と、前記界磁巻線に通
    電する界磁電流を制御する界磁電流制御手段と、前記界
    磁電流制御手段を制御して前記発電機の電圧を所定値に
    制御する電圧制御手段とを備える車両用発電装置におい
    て、 エンジン振動に関連する物理量を検出する検出手段と、
    前記電機子巻線へ進相電流を通電制御する進相電流制御
    手段と、前記物理量に基づいて前記エンジン振動の大小
    を判定する判定手段と備え、前記進相電流制御手段は、
    前記振動が大きいと判定された場合に前記電機子巻線へ
    前記進相電流を通電するものであり 前記進相電流制御手段は、 高位直流電源端と各相の前記電機子巻線の出力端とを個
    別に接続する半導体スイッチング素子からなるハイサイ
    ドスイッチと、前記高位直流電源端より低電位 に設定さ
    れる低位直流電源端と前記各相の電機子巻線の出力端と
    を個別に接続する半導体スイッチング素子からなるロー
    サイドスイッチとを有する正逆両方向通電開閉回路と、
    前記正逆両方向通電開閉回路を制御するコントローラと
    を有するか、又は、各相の前記電機子巻線の出力端間を
    短絡する複数の半導体スイッチング素子からなる短絡回
    路と、前記半導体スイッチング素子を開閉制御するコン
    トローラとを有し、 前記進相電流制御手段は、前記半導体スイッチング素子
    の断続を制御することにより、前記進相電流の通電の実
    施又は増加、及び、前期進相電流の通電を停止又は低減
    を遂行する ことを特徴とする車両用発電装置。
  26. 【請求項26】界磁束発生用の界磁巻線及び発電出力発
    生用の電機子巻線を有してエンジンにより駆動される交
    流発電機と、前記電機子巻線の出力電圧を整流して電気
    負荷に給電する交直電力変換手段と、前記界磁巻線に通
    電する界磁電流を制御する界磁電流制御手段と、前記界
    磁電流制御手段を制御して前記発電機の電圧を所定値に
    制御する電圧制御手段とを備える車両用発電装置におい
    て、 前記発電機の所定部位の温度に関連する物理量を検出す
    る検出手段と、前記電機子巻線へ進相電流を通電制御す
    る進相電流制御手段と、前記物理量に基づいて前記発電
    機が低温状態かどうかを判定する判定手段と備え、前記
    進相電流制御手段は、前記発電機が低温状態と判定され
    た場合に前記電機子巻線への前記進相電流の通電を停止
    乃至削減し、前記発電機が低温状態でないと判定された
    場合に前記電機子巻線への前記進相電流の通電を実施乃
    至増大するものであり 前記進相電流制御手段は、 高位直流電源端と各相の前記電機子巻線の出力端とを個
    別に接続する半導体スイッチング素子からなるハイサイ
    ドスイッチと、前記高位直流電源端より低電位に設定さ
    れる低位直流電源端と前記各相の電機子巻線の出力端と
    を個別に接続する半導体スイッチング素子からなるロー
    サイドスイッチとを有する正逆両方向通電開閉回路と、
    前記正逆両方向通電開閉回路を制御するコントローラと
    を有するか、又は、各相の前記電機子巻線の出力端間を
    短絡する複数の半導体スイッチング素子からなる短絡回
    路と、前記半導体スイッチング素子を開閉制御するコン
    ローラとを有し、 前記進相電流制御手段は、前記半導体スイッチング素子
    の断続を制御することにより、前記進相電流の通電の実
    施又は増加、及び、前期進相電流の通電を停止又は低減
    を遂行する ことを特徴とする車両用発電装置。
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