JP5383990B2 - 極数切替え装置および極数切替え方法 - Google Patents

極数切替え装置および極数切替え方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気エネルギーを発生させるために外力によって回転させられる発電機の極数を切り替える技術に関するものである。
発電機を外力によって回転させることによってその発電機に電気エネルギーを発生させる技術がすでに普及している。発電機を回転させるために利用可能な外力の種類は多数存在し、例えば、自然エネルギーである風力、水力、潮力等や、路面との相対運動中にその路面との摩擦力によって可動体を運動させるためにその可動体に機械的に作用する力が利用されて発電機が回転させられる。
風力を利用して発電を行うシステムもすでに普及している。このシステムは、商用電力系統に連係する連係型と、連係しない独立型(「分散型」ともいう)とに分類される。また、風力を利用して発電を行うシステムは、その風車の大きさや発電量に着目して、大型、小型、マイクロ型等に分類される。
発電機を外力によって回転させることによってその発電機に電気エネルギーを発生させる技術の一従来例が特許文献1に開示されている。この従来例によれば、電気自動車の制動時、電動機が発電機として作動させられ、その結果発生した電力が蓄電池に回収される。
一般に、電気自動車において、車体の持つ運動エネルギーを電力として回生して使用する場合、発電機の回転速度が低い領域、すなわち、電気自動車の低速走行状態においては、発電機に発生する電圧が低下してしまい、その結果、蓄電池への充電が不可能になってしまう。
この問題を解決するために上述の従来例が提案されたのであり、この従来例によれば、発電機が極数切替え可能とされたうえで、その発電機の回生電圧が低いときには、発電機の極数が増加させられる。
特開平7−170610号公報
本発明者らは、発電機を外力によって回転させることによってその発電機に電気エネルギーを発生させる技術に関し、種々の研究を行った。その結果、発電機によって発生させられた電気エネルギーで蓄電装置を充電することが必要である場合、その蓄電装置を実質的に満充電させるために必要な時間の長さが、発電機の極数の切替え手法(手順)に依存するという事実に気がついた。
以上説明した知見に基づき、本発明は、電気エネルギーを発生させるために外力によって回転させられる発電機の極数を切り替える技術を、蓄電装置の充電時間が短縮されるように改善することを課題としてなされたものである。
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈すべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきなのである。
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈すべきである。
(1) 蓄電装置に蓄積されるべき電気エネルギーを発生させるために外力によって回転させられる発電機の極数を切り替える極数切替え装置であって、
前記蓄電装置の蓄電状態量を検出する検出手段と、
その検出された蓄電状態量が少ない場合に多い場合より前記極数が減少するようにその極数を切り替える切替え手段と
を含む極数切替え装置。
本発明者らは、研究の結果、発電機によって発生させられた電気エネルギーで蓄電装置を充電することが必要である場合、その蓄電装置の蓄電状態量が少ないとき(例えば、充電電圧が0に近いとき)に発電機の電流を増加させることが、蓄電装置の充電時間を短縮するために望ましいことに気がついた。
さらに、本発明者らは、研究の結果、発電機の極数を切り替えることにより、発電機それ自体を、降圧回路(コンバータ)として使用することが可能であることにも気がついた。すなわち、発電機の極数切替えにより、その発電機の出力を、高電圧・小電流状態と、低電圧・大電流状態とに切り替えることができることにも気がついたのである。
以上説明した知見に基づき、本項に係る極数切替え装置においては、蓄電装置の蓄電状態量が少ない場合に多い場合より前記極数が減少するようにその極数が切り替えられる。それにより、発電機の電流が増加させられ、その結果、蓄電装置が大電流で充電される。
したがって、この極数切替え装置によれば、発電機それ自体を降圧回路(コンバータ)として機能させることにより、蓄電装置の急速充電が可能になる。
本項における「蓄電状態量」は、蓄電装置に蓄積されている電気エネルギーの量に関連する物理量を意味し、例えば、蓄電装置の電圧としたり、電流としたり、瞬間電力としたり、積算電力としたり、SOC(state of charge)とすることが可能である。
(2) 前記蓄電装置は、その蓄電装置に蓄積されている電気エネルギーの量が増加するにつれて上昇する電圧を有し、
前記蓄電状態量は、前記蓄電装置の電圧値を含む(1)項に記載の極数切替え装置。
(3) 前記蓄電装置は、電気二重層キャパシタを含む(2)項に記載の極数切替え装置。
(4) 蓄電装置に蓄積されるべき電気エネルギーを発生させるために外力によって回転させられる発電機の極数を切り替える極数切替え方法であって、
前記蓄電装置の蓄電状態量を検出する検出工程と、
その検出された蓄電状態量が少ない場合に多い場合より前記極数が減少するようにその極数を切り替える切替え工程と
を含む極数切替え方法。
この極数切替え方法によれば、前記(1)項に係る極数切替え装置が採用する原理と基本的に同じ原理に従い、基本的に同じ作用効果が実現される。
(5) 負荷によって消費されるべき電気エネルギーを発生させるために外力によって回転させられる発電機の極数を切り替える極数切替え装置であって、
前記負荷の電気抵抗値を検出する検出手段と、
その検出された電気抵抗値に基づき、その電気抵抗値が増加するにつれて前記極数が増加するようにその極数を切り替える切替え手段と
を含む極数切替え装置。
本発明者らは、研究の結果、発電機によって発生させられた電気エネルギーが負荷(例えば、電気機器)によって消費される環境において、負荷の電気抵抗値が増加するにつれて発電機の極数が増加するようにその極数を切り替えると、負荷の電気抵抗値の増加にかかわらず、発電機の発電量(出力される電気エネルギー)が安定化するという事実、すなわち、幅広い負荷変動に対して発電機の発電量を維持することが可能であるという事実に気がついた。
以上説明した知見に基づき、本項に係る極数切替え装置においては、負荷の電気抵抗値が増加するにつれて発電機の極数が増加するようにその極数が切り替えられる。
したがって、この極数切替え装置によれば、負荷の電気抵抗値の増加にかかわらず、発電機の発電量が安定化する。
(6) 負荷によって消費されるべき電気エネルギーを発生させるために外力によって回転させられる発電機の極数を切り替える極数切替え方法であって、
前記負荷の電気抵抗値を検出する検出工程と、
その検出された電気抵抗値に基づき、その電気抵抗値が増加するにつれて前記極数が増加するようにその極数を切り替える切替え工程と
を含む極数切替え方法。
この極数切替え方法によれば、前記(5)項に係る極数切替え装置が採用する原理と基本的に同じ原理に従い、基本的に同じ作用効果が実現される。
(7) (4)または(6)項に記載の方法を実行するためにコンピュータによって実行されるプログラム。
このプログラムがコンピュータにより実行されれば、前記(4)または(6)項に係る方法と基本的に同じ原理に従い、同様な作用効果が実現され得る。
本項に係るプログラムは、それの機能を果たすためにコンピュータにより実行される指令の組合せのみならず、各指令に従って処理されるファイルやデータをも含むように解釈することが可能である。
また、このプログラムは、それ単独でコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとしたり、他のプログラムと共にコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとすることができる。後者の場合、本項に係るプログラムは、データを主体とするものとすることができる。
(8) (7)項に記載のプログラムをコンピュータ読取り可能に記録した記録媒体。
この記録媒体に記録されているプログラムがコンピュータにより実行されれば、前記(4)または(6)項に係る方法と同じ作用効果が実現され得る。
この記録媒体は種々な形式を採用可能であり、例えば、フレキシブル・ディスク等の磁気記録媒体、CD、CD−ROM等の光記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、ROM等のアンリムーバブル・ストレージ等のいずれかを採用し得る。
以下、本発明のさらに具体的な実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、本発明の一実施形態に従う独立型の風力発電システム(以下、単に「システム」という。)の全体構成がブロック図で概念的に表されている。このシステムは、本発明の第1側面に係る「極数切替え装置」の一実施形態を用いるとともに、本発明の第2側面に係る「極数切替え方法」の一実施形態を用いている。
図1に示すように、このシステムにおいては、風を受けて回転する風車10の回転シャフト12が発電機14の回転シャフト(図示しない)に連結され、それにより、発電機14が風車10によって回転させられる。風車10は、それの軸方向に作用する風力を、回転シャフトの回転力に変換する。発電機14は、風車10の回転シャフトに作用する回転力を外力として受けて回転させられる。
本実施形態においては、風車10がサボニウス型とされているが、風車10の形式はこれに限定されない。この風車10は、例えば、直径が600mm、長さが900mmであるように構成されている。
図2(a)は、発電機14全体の外観を組立状態で示す写真、図2(b)は、その発電機14を構成するロータ20およびステータ22の外観を分解状態で示す写真である。図3(a)には、複数個の永久磁石18を用いたロータ20が正面図で示され、図3(b)には、複数個のコイル21を用いたステータ22が正面図で示されている。
発電機14は、同期型であるが、これに限定されることなく、例えば、誘導型でもよい。また、発電機14におけるコイル巻線は、単相であるが、これに限定されることなく、例えば、多相(例えば、3相)でもよい。また、発電機14の最大極数は、16であるが、これに限定されることなく、例えば、32としたり、64としてもよい。
また、発電機14は、アキシャル型の構造を採用するが、これに限定されることなく、例えば、ラジアル型の構造を採用してもよい。
アキシャル型の発電機14は、具体的には、コイル21を上下から(軸方向の両側から)永久磁石18(例えば、ネオジウム磁石)によって挟み込む構造を採用している。コイル21は、空芯コイルであるが、これに限定されることなく、例えば、集中巻きコイルとしてもよい。
具体的には、図3(a)に示すように、ロータ20においては、16個の永久磁石18が、ロータ軸線の方向に対して垂直な面内において、ロータ軸線まわりに等間隔に配置されている。各永久磁石18の背後にバックヨーク26が設置され、それにより、互いに隣接する2個の永久磁石18間に磁路が形成される。その結果、コイル21と永久磁石18との間における上下ギャップ間に形成される磁界が強化される。
これに対し、図3(b)に示すように、ステータ22においては、16個のコイル21が、ステータ軸線(ロータ軸線と同軸)の方向に対して垂直な面内において、ステータ軸線まわりに等間隔に配置されている。
この発電機14によれば、永久磁石18の高性能化のおかげで、コアを用いることなく、アキシャル型を採用することができ、それにより、発電機14の構造が単純化される。さらに、この発電機14によれば、コアを用いないため、発電に伴って発電機14に発生してしまう電気的損失が銅損のみとなり、また、コギングトルクが発生せずに済む。
以上要するに、発電機14においては、永久磁石18が16極を有し、コイル21も16極を有する。また、16個のコイル21の接続端子は、2個ずつのコイル21を一組としてそれぞれ互いに独立させられている。その結果、後述の極数切替えコントローラによるコイル間接続状態の切替えにより、互いに導通させられるコイル21の組合せの数、ひいては発電機14の極数が変更可能となっている。
発電機14に使用された各コイル21は、直径が0.8mmであるエナメル線を115回巻きした精密コイルであり、コイル1個あたりの巻線抵抗は約1Ωである。永久磁石18は、ネオジウム磁石(NEOMAX−40に相当)を使用している。ネオジウム磁石においては、バックヨーク26上にN極およびS極が交互に均等に配置されている。
図1に示すように、発電機14における複数個のコイル21に極数切替えコントローラ40が電気的に接続されている。この極数切替えコントローラ40は、上述のように、複数個のコイル21間の接続状態を切り替えることにより、互いに接続されるコイル21の組合せ、すなわち、発電機14の極数を変更するように設計されている。
その結果、1台の発電機14が複数の入出力特性(発電特性)を有することになり、この極数切替えコントローラ40は、発電中、それら特性のすべてを選択的に有効に利用することを目的として設計されている。この極数切替えコントローラ40は、発電中、コイル21間の接続状態を瞬時に簡単に切り替えることができるように設計されている。
図4は、極数切替えコントローラ40の外観を示す写真である。その極数切替えコントローラ40は、主回路50(図5参照)と、コイル間接続状態の切替えのためのスイッチ部としてのリレー回路52(図6参照)とを有するように設計されている。
図5には、主回路50の構成が電気回路図で示され、図6には、リレー回路52の構成が電気回路図で示されている。
図5に示すように、主回路50は、コンピュータを用いる周辺機器接続制御用IC(PIC:Peripheral Interface Controller)60を主体として構成されている。
周辺機器接続制御用IC(以下、「PIC」と略称する。)60は、CPUと同じような演算処理機能を有して、周辺機器としてのリレー回路52を制御するICである。このPIC60は、プログラミング可能なICである。
図6に示すように、リレー回路52は、個別に動作可能な8個のリレー62を用いている。各リレー62は、それに常時接続されたコイル直列回路を、隣のコイル直列回路から絶縁させる状態と、隣のコイル直列回路に導通させる状態とに切り換わる。
図5に示すように、主回路50は、さらに、8個のリレー62のコイル64のオン/オフ状態を制御する8個のトランジスタ66をスイッチング素子として備えている。それらトランジスタ66のオン/オフ状態がPIC60によって制御されることにより、最終的に、発電機14の有効極数が切り替えられる。
図5に示すように、主回路50は、さらに、オペレータによって操作される7個のスイッチSW1ないしSW7を備えている。
スイッチSW6がオンに操作されると、PIC60は自動運転モードに移行し、一方、スイッチSW7がオンに操作されると、PIC60は手動運転モードに移行する。
PIC60は、自動運転モードにおいては、後に詳述するが、所定の入力信号に応じてリレー回路52を制御し、それにより、発電機14の極数を自動的に切り替える処理を行うように予めプログラミングされている。これに対し、PIC60は、手動運転モードにおいては、スイッチSW1ないしSW4のうちオペレータによってオンに操作されたものに応じてリレー回路52を制御し、それにより、発電機14の極数を手動的に切り替える処理を行うことが可能になっている。
この極数切替えコントローラ40は、各リレー62のコイル64のオン/オフ状態を個別に制御することにより、発電機14のコイル間接続について、図7に示すように、4種類の接続パターンを用いた直並列接続切替えを行っている。
具体的には、発電機14のコイル間接続は、
(1)16個のコイル21の直列回路である接続パターン(以下、「16極直列」と称する。このパターンは、手動運転モードにおいては、スイッチSW4がオンに操作されたときに実現される)と、
(2)8個のコイル21の直列回路が2個、互いに並列に接続された接続パターン(以下、「8極2並列」と称する。このパターンは、手動運転モードにおいては、スイッチSW3がオンに操作されたときに実現される)と、
(3)4個のコイル21の直列回路が4個、互いに並列に接続された接続パターン(以下、「4極4並列」と称する。このパターンは、手動運転モードにおいては、スイッチSW2がオンに操作されたときに実現される)と、
(4)2個のコイル21の直列回路が8個、互いに並列に接続された接続パターン(以下、「2極8並列」と称する。このパターンは、手動運転モードにおいては、スイッチSW1がオンに操作されたときに実現される)とのいずれかに切り替えられる。
図1に示すように、発電機14における16個のコイル21の両端子は、極数切替えコントローラ40を介して、整流器70の両端子にそれぞれ電気的に接続されている。それにより、発電機14のコイル21に発生させられた電気エネルギーが整流器70に供給されて整流される。
その整流器70の両端子は、蓄電装置80の両端子にそれぞれ電気的に接続されている。それにより、発電機14のコイル21に発生させられた電気エネルギーが、整流器70によって整流された後に、蓄電装置80に蓄積される。
蓄電装置80は、例えば、電気二重層キャパシタ(以下、単に「キャパシタ」という。)である。このキャパシタは、例えば、定格電圧が54V、充放電量が30Wh、静電容量が64Fであるように選定される。このキャパシタは、それに蓄積される電気エネルギーが増加するにつれて電圧が0から上昇するという特性を有する。これに対し、鉛蓄電池は、それの電圧特性が近似的に一定であるという特性を有する。
蓄電装置80は、それ自体、発電機14にとっての負荷であると考えられるが、その蓄電装置80に電気機器等、電気エネルギーを他のエネルギーに変換して消費する消費装置が電気的に接続される場合には、その消費装置が、発電機14にとっての主要な負荷であると考えられる。
図1に示すように、発電機14の出力電流すなわち蓄電装置80への流入電流が電流計82によって計測され、また、蓄電装置80の全電圧が電圧計84によって計測される。電流計82は、負荷に流れる電流を計測する器具の一例であり、また、電圧計84は、負荷に印加される電圧を計測する器具の一例であると考えられる。
本実施形態においては、極数切替えコントローラ40と電流計82と電圧計84とが互いに共同して極数切替え装置90を構成している。
本発明者らは、上述のシステムを用いて種々の数値解析および実験を行った。
<数値解析>
発電機14の出力特性が発電機14の有効極数によって変化する様子を確認することを究極の目的として、発電機14の発電特性を、異なる極数間で比較するために、次式を用いて検討した。
なお、発電機14は、16極アキシャル型であって、コアレスであることから、発電に伴う発電機14の電気的損失は銅損のみであると仮定する。
発電機14が蓄電装置80を介して図示しない負荷に接続されている環境における発電機14の回転数、開放電圧および出力電流の関係式を、図8において式(1)ないし(4)で示す。
次に、発電機14のコイル間接続パターンが前述の16極直列、8極2並列、4極4並列および2極8並列のうちのいずれであるかを考慮すると、上式(1)ないし(4)は、図8に示す式(5)ないし(16)のように表される。
ただし、コイル1個あたりの起電力をVcとすると、発電機14全体としての起電力は、16極直列の場合は16Vc、8極2並列の場合は8Vc、4極4並列の場合は4Vc、2極8並列の場合は2Vcとなる。
以上により、各極数ごとに発電機14の開放電圧を算出することができる。ここで、発電機14の1回転あたりの起電力Vcは、図8における式(17)により算出される。
この式(17)における「磁束密度B」については、永久磁石18の厚みとギャップ長よりパーミアンス係数を求め、さらに、使用したネオジウムの減磁特性曲線を用いて算出される。
発電機14の仕様に関する具体的な数値を式(1)ないし(17)中の各項に代入し、さらに、発電機14の回転数をパラメータとして、各値の算出および比較を行った。使用した値については、発電機14のコイル1個あたりの抵抗値は1Ω、コイル1個あたりの起電力定数は0.018V/rpm、蓄電装置80の電圧は12.5Vである。その数値解析結果が、図9ないし図12にグラフで表されている。
具体的には、図9には、回転数(rotational speed)−開放電圧(no-load voltage)特性が表され、図10には、回転数(rotational speed)−出力電流(current)特性が表されている。いずれの図にも、16極、8極、4極および2極のもとでの各特性が表されている。
図9に示すように、発電機14の開放電圧は、いずれの極数についても、発電機14の回転数に比例した特性を示す。一方、一般に、発電機14のコイル21の直列数に応じて高い開放電圧が得られる。このことから、コイル21の直列数、すなわち、極数が多い方が、低い回転数で蓄電装置80の電圧(12.5Vと仮定した。)に到達するため、特に蓄電装置80が鉛蓄電池である場合のように、充電開始のためのしきい電圧が一定である場合には、充電開始のための回転数が低くても支障がない可能性があることが分かる。
一方、図10に示す発電機14の出力電流については、極数が大きい16極や8極などのほうが、低い回転数で発電機14が出力を開始していることがわかる。しかし、発電機14の回転数が高くなるにつれて、極数の小さい方が、発電機14の出力電流が増加していることが分かる。これは、発電機14の出力電流はコイル21の抵抗値に反比例するため、高速回転になるとコイル21の合成抵抗値が小さい特性を有している極数が有効であることを示している。
したがって、発電機14の回転数に応じて極数を適切に切り替えるようにして発電機14を使用すれば、その発電機14の出力特性が、コイル21の接続状態を固定した場合よりも有利となる可能性があることが分かる。
また、極数を切り替えることにより発電機14の特性を低回転向きと高回転向きとに変えることができる。このため、発電機14は、1台の発電機にして、回転数が比較的低い垂直軸型風車と、回転数が比較的高い水平軸型のプロペラ風車とのいずれにも導入できるマイクロ発電機である可能性がある。
本実施形態においては、前述のように、コアレス型の発電機14を使用するため、発電に伴う発電機14の電気的損失は銅損(cupper loss)のみであると仮定すると、発電機14の電気的損失は、図4にグラフで表されるようになる。銅損はR×Iで表されるため、発電量が同じ場合を想定すると、発電機14の内部抵抗値が小さいほうが電気的損失は小さくなることが期待できる。また、高い回転数においては、極数を減らして並列接続を増やすことで発電機14の内部抵抗値を小さくできるため、発電機14の電気的損失も少なく抑えることができる。
図12は、図11の電気的損失を発電機14の効率として表したグラフである。発電機14の電気的損失が銅損のみであるため、銅損が発生しない回転数以下の領域では、発電機14の発電効率は近似的に100%であるとして扱った。発電機14の電流の増大に伴い電流値の2乗に比例して銅損が大きくなるため、発電機14の効率が低下している。したがって、極数が多いほどコイル21の合成抵抗値が大きくなり、発電機14の効率が小さくなることが分かる。
<理論値についての検討結果>
以上説明した結果より、極数が大きい場合には、低速回転で発電を開始するが出力電流が小さいことが分かった。一方、極数が小さい場合には、高速回転において大きな出力電流を得ることができることが分かった。また、発電機14の電流の大きさは、一定の回転数を境として極数が小さい方が有利であることが分かった。
したがって、発電機14の極数を切り替えることにより、これら両方の特性を有することができるため、発電機14の極数を切り替えることは、発電時において有効であると考えられる。
<理論値の実験的検証>
開放電圧の測定
実際の発電機14を運転させることにより、発電機14の回転数に対する開放電圧の測定を行った。図13には、その測定結果がグラフで表されている。同図に示す特性は、図9に示す理論値とほぼ同様の値であった。
サボニウス型風車を用いた発電機出力特性の測定
外部から入力されるパワーを考慮に入れた極数切替え型発電機14の特性を調べる必要があることから、サボニウス型風車10を用いて発電機14の出力特性を測定した。また、発電機14によって発生させられた電気エネルギーを消費する負荷として電子負荷装置を使用した。本実施形態においては、極数切替え型発電機14の基本的な特性を知るために、電子負荷装置として単純な抵抗を使用した。負荷抵抗の電圧および電流はそれぞれ電圧計84および電流計82を用いて測定した。
風速が12m/s、16m/sおよび20m/sで一定である3つの条件のそれぞれのもとで、負荷抵抗の電気抵抗値を変化させた場合に発電機14が示した出力電圧、出力電流および回転数の値を測定した。
具体的には、まず、風速が16m/sで一定である条件のもとで、負荷抵抗の電気抵抗値を徐々に変化させた場合の16極、8極、4極および2極のそれぞれについての発電機14の抵抗値(resistance)−出力(power)特性を測定した。
図14には、各極数ごとに、その測定された抵抗値−出力特性がグラフで表されている。このグラフから、発電機14の出力が、一般的に知られているように、電気抵抗値の影響を大きく受けることが分かる。さらに、それぞれの極数のもとで発電機14から取り出すことができる出力の大きさが、負荷抵抗の電気抵抗値に依存し、その電気抵抗値が最適値であるときに、発電機14の出力が最大化することが分かる。
したがって、発電機14の極数を16極、8極、4極および2極のいずれかに切り替えることにより、それぞれの極数のもとでの複数の最適抵抗値を1台の発電機14で実現することができる。さらに、各極数のもとでの最適抵抗値が、他の極数が不得意とする発電領域(抵抗値領域)に存在するため、極数を切り替えることにより、各極数が不得意とする領域を他の極数によってカバーすることができる。
よって、幅広い電気抵抗値に対して発電量を維持することができる。このことは、発電機14に対する負荷のミスマッチの解消に好適に対応することを可能にすることであると考えられる。
発電機14から出力を効率よく得るには、発電機14と負荷とのマッチングが重要である。通常、発電機14と負荷とのマッチングにおいては、負荷追従制御(MPPT制御)やパワーコンディショナーなどで行われるが、極数切替えを行った場合でも同様な効果を得ることができる。
他の風速のもとでも、発電機14の出力特性が、その出力自体の大きさを除き、ほぼ同様であった。
図15には、極数が16極である場合を例にとり、風速の違いによる発電機14の抵抗値−出力特性の違いがグラフで表されている。このグラフから、風速によっても、負荷抵抗の最適抵抗値が変化することが分かる。このことは、得られるエネルギーの大きさの変化によっても、発電機14の抵抗値−出力特性が変化することを示している。
図16には、各極数ごとに、風速が16m/sである場合における抵抗値−回転数特性がグラフで表されている。このグラフから、電気抵抗値の変域全体において、極数が小さい方が高い回転数を得ていることが分かる。外部から入力される風のエネルギーは一定であるため、極数を減らすことで発電機14の回転トルクを小さくすることができることが分かる。
発電機14は、それに接続される電気抵抗値が小さいほど、短絡の状態に近くなることから、最適抵抗値より著しく小さい電気抵抗値を有する負荷抵抗を発電機14に接続した場合には、大きな回転トルクが必要となるため、発電が困難になる。図14のグラフにおいて、極数を減らした場合、小さい電気抵抗値でも発電量を維持できるのは、極数を減らした場合の方が発電機14の回転トルクを小さくすることができ、より高い回転数が得られるからである。
図17には、各極数ごとに、発電機14の電圧−電流特性がグラフで表されている。このグラフから、極数が多いほど、発電機14の電圧が高くなり、また、極数が少ないほど、発電機14の電流が多くなることが分かる。
このように、発電機14の極数を減らすことにより、発電機14の電圧を低下させる一方で電流を増加させることができ、よって、発電機14自体を降圧回路(コンバータ)として機能させることが可能であることが分かる。よって、極数切替えを好適に実施すると、蓄電装置80の充電時間を短縮化して充電効率を向上させることに有効に寄与することが分かる。
<実験結果に対する考察>
以上説明した実験を通じ、次のような知見を得た。すなわち、異なる極数間での抵抗値−出力特性の比較により、極数を変換することにより幅広い負荷変動に対して発電量を維持することができることが分かった。このことは、極数切替えによっても、負荷追従制御と似たような効果が得られると考えられる。さらに、これにより、発電機14と負荷とのミスマッチを改善することができると考えられる。
また、異なる極数間での電圧−電流特性の比較により、極数を増やした場合には電圧を高く、極数を減らした場合には電流を多く出力させることができることが確認できた。このことは、前述のキャパシタの如き蓄電装置80の充電初期であって、電圧はそれほど必要ではないが、電流はある程度流しても大丈夫であり、その方が充電速度が上昇する場合に、極数を減らすことにより、蓄電装置80の急速充電が可能となる。
さらに、異なる極数間での抵抗値−回転数特性の比較により、極数を減らすことで発電機14の回転トルクを小さくできることが確認できた。
以上説明したいくつかの知見により、発電機14の極数を最適なタイミングで最適に変換する制御を行うことにより、効率よく発電させることができると考えられる。
<極数切替えプログラム>
以上説明した知見に基づき、極数切替えコントローラ40は、蓄電装置80の電圧を電圧計84を用いて計測し、その計測結果に基づき、発電機14の極数を、計測された電圧が低いほど極数が減少するように切り替えるように設計されている。すなわち、極数切替えコントローラ40は、充電電圧応答型極数切替え制御を実行するように設計されているのである。これにより、発電機14が降圧回路として機能し、それにより、蓄電装置80の急速充電が可能となる。その蓄電装置80は、前述のキャパシタ(定格電圧が54V、充放電量が30Wh、静電容量が64F)である。
具体的には、PIC60に、蓄電装置80の端子電圧を計測する電圧計84からの信号が入力される。さらに、PIC60は、その入力信号によって表される電圧に応じて極数を自動的に切り替えるように予めプログラミングされている。具体的には、電圧が16V以下であると2極、16Vを超えると4極、35Vを超えると8極、というように推移するように極数を自動的に切り替えるように予めプログラミングされている。電圧と極数との関係は、電圧を極数に変換するための変換テーブルとして、PIC60のメモリ(図示しない)に予め格納されている。
図18には、PIC60に実装された極数切替えプログラムが概念的にフローチャートで表されている。この極数切替えプログラムは、極数切替えコントローラ40の主電源(図示しない)がオンにされると、起動される。
この極数切替えプログラムが起動すると、まず、ステップS1において、電圧計84から信号が取り込まれ、その信号に基づき、蓄電装置80の電圧Vsが計測される。次に、ステップS2において、電圧Vsが16V(最も低い第1しきい値Vth1)より低いか否かが判定される。
今回は、電圧Vsが16Vより低いと仮定すると、ステップS2の判定がYESとなり、ステップS3において、今回の目標極数が2極として決定される。その後、ステップS4において、今回の目標極数が実現されるようにリレー回路52が制御される。続いて、ステップS1に戻る。
これに対し、今回は、電圧Vsが16V以上であると仮定すると、ステップS2の判定がNOとなり、ステップS5において、電圧Vsが35V(次に低い第2しきい値Vth2)より低いか否かが判定される。今回は、電圧Vsが35Vより低いと仮定すると、ステップS5の判定がYESとなり、ステップS6において、今回の目標極数が4極として決定される。その後、ステップS4において、今回の目標極数が実現されるようにリレー回路52が制御される。続いて、ステップS1に戻る。
これに対し、今回は、電圧Vsが35V以上であると仮定すると、ステップS2の判定もステップS5の判定もNOとなり、ステップS7において、今回の目標極数が8極として決定される。その後、ステップS4において、今回の目標極数が実現されるようにリレー回路52が制御される。続いて、ステップS1に戻る。
<極数切替え型発電機の実用性検証>
極数切替え型発電機14の実用性を検証するために、発電機14を、変動する風速条件のもとで、独立系統として使用する実験を実施した。実験は、図1に示すシステムにおいて蓄電装置80として前述のキャパシタ(定格電圧が54V、充放電量が30Wh、静電容量が64F)を用いて実施した。
図19には、実験のために再現された風速変動がグラフで経時的に表されている。同図に示すように、風速は、9m/sから16m/sまでの範囲内で規則的に変動させられた。
図20には、図19に示す変動風速のもとでの蓄電装置80の充電特性がグラフで表されている。図20には、蓄電装置80すなわち前述のキャパシタの電圧の時間的推移が、本実施形態に従う極数切替え技術(pole change)を実施したときと、8極2並列(8-pole)だけで発電機14を動作させたときとの双方につき、相互比較を容易にするために表されている。
今回の実験は、蓄電装置80が実験開始時において全く充電されていない状態で実施した。図20のグラフから明らかなように、極数切替え型発電機14については、前述の充電電圧応答型極数切替え制御の実行時には、8極2並列だけでの発電時に比べると、充電電圧の上昇が素早く、上昇勾配が大きいことが分かる。これは、蓄電装置80の充電が、極数を切り替えることなく行われる場合より高い効率で行われているからである。よって、極数切替え型発電機14は、複数の発電特性を持っているため、発電中に極数が切り替えられないために1つの発電特性しか有しない発電機より優れた発電特性を有していることが分かる。
負荷抵抗値応答型極数切替え制御
極数切替えコントローラ40は、蓄電装置80に代えて負荷が接続される場合に、上述の充電電圧応答型極数切替え制御に代えて、負荷抵抗値応答型極数切替え制御を実行するように設計されている。
その負荷電圧応答型極数切替え制御においては、負荷の電気抵抗値が電流計82および電圧計84を用いて計測され、その計測結果に基づき、発電機14の極数が、計測された電気抵抗値が高いほど極数が増加するように切り替えられる。
具体的には、PIC60に、電流計82および電圧計84からの信号が入力される。さらに、PIC60は、その入力信号によって定義される電気抵抗値Rに応じて極数を自動的に切り替えるように予めプログラミングされている。具体的には、電気抵抗値Rが第1しきい値Rth1より小さいと2極、第1しきい値Rth1より大きい第2しきい値Rth2より小さいと4極、第2しきい値Rth2より大きい第3しきい値Rth3より小さいとと8極、第3しきい値Rth3以上であると16極、というように推移するように極数を自動的に切り替えるように予めプログラミングされている。電気抵抗値Rと極数との関係は、電気抵抗値Rを極数に変換するための変換テーブルとして、PIC60のメモリ(図示しない)に予め格納されている。
図21には、PIC60に実装された極数切替えプログラムが概念的にフローチャートで表されている。この極数切替えプログラムは、極数切替えコントローラ40の主電源(図示しない)がオンにされると、起動される。
この極数切替えプログラムが起動すると、まず、ステップS101において、電圧計84から信号が取り込まれ、その信号に基づき、負荷の電圧Vが計測される。次に、ステップS102において、電流計82から信号が取り込まれ、その信号に基づき、負荷の電流Iが計測される。続いて、ステップS103において、電圧Vの計測値を電流Iの計測値で割り算することにより、負荷の電気抵抗値Rが計算される。
その後、ステップS104において、電気抵抗値Rが第1しきい値Rth1より小さいか否かが判定される。
今回は、電気抵抗値Rが第1しきい値Rth1より小さいと仮定すると、ステップS104の判定がYESとなり、ステップS105において、今回の目標極数が2極として決定される。その後、ステップS106において、今回の目標極数が実現されるようにリレー回路52が制御される。続いて、ステップS101に戻る。
これに対し、今回は、電気抵抗値Rが第1しきい値Rth1以上であると仮定すると、ステップS104の判定がNOとなり、ステップS107において、電気抵抗値Rが第2しきい値Vth2より小さいか否かが判定される。今回は、電気抵抗値Rが第2しきい値Vth2より小さいと仮定すると、ステップS107の判定がYESとなり、ステップS108において、今回の目標極数が4極として決定される。その後、ステップS106において、今回の目標極数が実現されるようにリレー回路52が制御される。続いて、ステップS101に戻る。
これに対し、今回は、電気抵抗値Rが第2しきい値Vth2以上であると仮定すると、ステップS104の判定もステップS107の判定もNOとなり、ステップS109において、電気抵抗値Rが第3しきい値Vth3より小さいか否かが判定される。今回は、電気抵抗値Rが第3しきい値Vth3より小さいと仮定すると、ステップS109の判定がYESとなり、ステップS110において、今回の目標極数が8極として決定される。その後、ステップS106において、今回の目標極数が実現されるようにリレー回路52が制御される。続いて、ステップS101に戻る。
これに対し、今回は、電気抵抗値Rが第3しきい値Vth2以上であると仮定すると、ステップS104の判定もステップS107の判定もステップS109の判定もNOとなり、ステップS111において、今回の目標極数が16極として決定される。その後、ステップS106において、今回の目標極数が実現されるようにリレー回路52が制御される。続いて、ステップS101に戻る。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、電圧計84と、極数切替えコントローラ40のうち図18におけるステップS1を実行する部分とが互いに共同して前記(1)項における「検出手段」の一例を構成し、極数切替えコントローラ40のうち、図18におけるステップS2ないしS7を実行する部分が同項における「切替え手段」の一例を構成していると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、電圧計84と、電流計82と、極数切替えコントローラ40のうち図21におけるステップS101ないしS103を実行する部分とが互いに共同して前記(5)項における「検出手段」の一例を構成し、極数切替えコントローラ40のうち図21におけるステップS104ないしS111を実行する部分が同項における「切替え手段」の一例を構成していると考えることが可能である。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[発明の開示]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
本発明の一実施形態に従う極数切替え装置を有する風力発電システムを概念的に表すブロック図である。 図2(a)は、図1に示す発電機全体の外観を組立状態で示す写真であり、図2(b)は、その発電機を構成するロータおよびステータを分解状態で示す写真である。 図3(a)は、図2(b)に示すロータを示す正面図であり、図3(b)は、図2(b)に示すステータを示す正面図である。 図1に極数切替えコントローラの外観を示す写真である。 図4に示す極数切替えコントローラにおける主回路を示す電気回路図である。 図4に示す極数切替えコントローラにおけるリレー回路を示す電気回路図である。 図1に示す発電機における複数のコイル間の接続状態が切り替えられてその発電機の極数が切り替えられる様子を説明するための電気回路図である。 図1に示す発電機の特性を説明するための複数の式(1)ないし(17)を示す図である。 図1に示す発電機の回転数−開放電圧特性を表すグラフである。 図1に示す発電機の回転数−出力電流特性を表すグラフである。 図1に示す発電機の回転数−電気的損失特性を表すグラフである。 図1に示す発電機の回転数−発電効率特性を表すグラフである。 図1に示す発電機の回転数−開放電圧特性を表すグラフである。 図1に示す発電機の抵抗値−出力特性を表すグラフである。 図1に示す発電機の抵抗値−出力特性を表すグラフである。 図1に示す発電機の抵抗値−回転数特性を表すグラフである。 図1に示す発電機の電圧−電流特性を表すグラフである。 図1に示す極数切替えコントローラによって実行される極数切替えプログラムを概念的に表すフローチャートである。 図1に示す発電機の実用性を検証するために再現された風速の時間的変動を表すグラフである。 図1に示す発電機により蓄電装置の充電電圧の時間的推移を表すグラフである。 図1に示す極数切替えコントローラによって実行される別の極数切替えプログラムを概念的に表すフローチャートである。

Claims (4)

  1. 蓄電装置に蓄積されるべき電気エネルギーを発生させるために外力によって回転させられる発電機の極数を切り替える極数切替え装置であって、
    前記蓄電装置の蓄電状態量を検出する検出手段と、
    その検出された蓄電状態量が少ない場合に多い場合より前記極数が減少するようにその極数を切り替える切替え手段と
    を含む極数切替え装置。
  2. 前記蓄電装置は、その蓄電装置に蓄積されている電気エネルギーの量が増加するにつれて上昇する電圧を有し、
    前記蓄電状態量は、前記蓄電装置の電圧値を含む請求項1に記載の極数切替え装置。
  3. 前記蓄電装置は、電気二重層キャパシタを含む請求項2に記載の極数切替え装置。
  4. 蓄電装置に蓄積されるべき電気エネルギーを発生させるために外力によって回転させられる発電機の極数を切り替える極数切替え方法であって、
    前記蓄電装置の蓄電状態量を検出する検出工程と、
    その検出された蓄電状態量が少ない場合に多い場合より前記極数が減少するようにその極数を切り替える切替え工程と
    を含む極数切替え方法。
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