JP4487736B2 - バッテリ充電装置 - Google Patents

バッテリ充電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4487736B2
JP4487736B2 JP2004328632A JP2004328632A JP4487736B2 JP 4487736 B2 JP4487736 B2 JP 4487736B2 JP 2004328632 A JP2004328632 A JP 2004328632A JP 2004328632 A JP2004328632 A JP 2004328632A JP 4487736 B2 JP4487736 B2 JP 4487736B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
battery
control
generator
target value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004328632A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006141143A (ja
Inventor
正勝 高橋
秀一 村松
昌紀 中川
秀彰 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokusan Denki Co Ltd
Original Assignee
Kokusan Denki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kokusan Denki Co Ltd filed Critical Kokusan Denki Co Ltd
Priority to JP2004328632A priority Critical patent/JP4487736B2/ja
Publication of JP2006141143A publication Critical patent/JP2006141143A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4487736B2 publication Critical patent/JP4487736B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Charge By Means Of Generators (AREA)
  • Control Of Eletrric Generators (AREA)

Description

本発明は、内燃機関等により駆動される発電機の交流出力を整流して得た直流出力でバッテリを充電するバッテリ充電装置に関するものである。
交流出力を発生する発電機は、界磁を有する回転子と、回転子の磁極に対向する磁極部を有する電機子鉄心にn相(nは1以上の整数)の電機子コイルを巻装してなる固定子とからなっている。内燃機関により駆動される発電機としては、回転子の界磁を永久磁石により構成する磁石発電機がよく用いられる。
車両用の内燃機関により駆動される磁石発電機のように、様々な回転速度で運転される発電機においては、その回転速度を制御することにより発電機の出力を目標値に保つことはできない。そのため、この種の発電機では、高速回転時に出力が過大になるのを防ぐために、何らかの制御を行うことが必要である。従来、磁石発電機の出力が過大になるのを防ぐ手段としては、その出力電圧が設定値を超えたときに電機子コイルを短絡する短絡式のレギュレータが用いられていた。しかし、短絡式のレギュレータを用いると、電圧制御時に電機子コイルに大きな短絡電流が流れるため、電機子コイルで多くの発熱が生じ、好ましくない。
そこで、特許文献1に示されているように、磁石発電機の交流出力を直流出力に変換してバッテリに印加する全波整流回路と、ブリッジの各辺がスイッチ素子により構成されたブリッジ形のインバータ回路とを磁石発電機の出力端とバッテリとの間に設けて、発電機の電機子コイルに誘起する電圧と同じ周波数の交流制御電圧をバッテリからインバータ回路を通して電機子コイルに印加するように、インバータ回路のスイッチ素子を制御することにより、バッテリの両端の電圧を目標値に保つように発電機の出力を制御するバッテリ充電装置が提案されている。
この既提案のバッテリ充電装置では、バッテリからインバータ回路を通して電機子コイルに印加する交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角を進み側または遅れ側に変化させるようにインバータ回路のスイッチ素子を制御することにより、バッテリの端子電圧を目標値に保つように発電機の出力を制御している。
上記のように、負荷側に設けたバッテリからインバータ回路を通して発電機の電機子コイルに交流制御電圧を印加して、該交流制御電圧の位相を進み側に変化させると、電機子コイルに作用する磁束を減少させることができるため、発電機の出力を抑制することができる。またバッテリからインバータ回路を通して電機子コイルに印加する交流制御電圧の位相を遅れ側に変化させると、電機子コイルに作用する磁束の量を増加させることができるため、発電機の出力を増大させることができる。このように、負荷側に設けたバッテリからインバータ回路を通して電機子コイルに交流制御電圧を印加することにより発電機の出力を制御することを、発電機を負荷側から駆動(ドライブ)しながらその出力を制御するという意味で、「ドライブ制御」と呼ぶ。
特開平11−46456号公報
上記のドライブ制御によれば、短絡式のレギュレータを用いることなく、磁石発電機の高速回転時にその出力が過大になるのを防ぐことができるが、ドライブ制御によった場合には、低速回転時に磁石発電機の出力を増大させる効果を余り期待することができず、同じ発電機を用いてバッテリの充電を開始する回転速度を更に低くしたいという要請や、充電が開始される回転速度付近で更に大きな充電電流を流したいという要請があった場合に、その要請に応えることができないことがあった。
なお電機子コイルの巻回数を多くすれば、発電機の低速回転時の出力を増大させることができるが、この場合、発電機が大形になるのを防ぐためにコイル導体として断面積が小さいものを用いると発電機の高速回転時の出力が不足するという問題が生じる。また高速回転時の出力を低下させることなく低速回転時の出力の増大を図るために、コイル導体として断面積が大きいものを用いて、電機子コイルの巻回数を多くすることも考えられるが、このように構成した場合には、発電機が大形化してその重量が増加する上に、コストが高くなるため好ましくない。
また発電機の回転速度が設定値以下に低下したときに電機子コイルに流す電流を断続させるチョッパ制御を行うことにより、発電機の低速回転時の出力を向上させ、回転速度が設定値を超える領域でドライブ制御に移行させるようにすることも考えられるが、このように異質の制御を併用する場合には、一方の制御から他方の制御への移行をスムースに行うために特別の配慮をする必要があり、制御が複雑になるのを避けられない。制御の移行がスムースに行われないと、制御を切り換える際に負荷トルクの急変や発電機出力の急変が生じる等の問題が生じ、好ましくない。
本発明の目的は、ドライブ制御による発電機出力の制御範囲を拡大して、低速回転領域から高速回転領域まで、バッテリの充電電流の急変や、負荷トルクの変動を伴うことなく、バッテリの充電制御を良好に行うことができるようにしたバッテリ充電装置を提供することにある。
本発明は、n相(nは1以上の整数)の交流電圧を電機子コイルに誘起する発電機と、発電機の交流出力を直流出力に変換してバッテリに印加するn相ダイオードブリッジ全波整流回路と、ブリッジの各辺がスイッチ素子により構成されて直流側端子間にバッテリが接続され、交流側端子が発電機の出力端子に接続されたn相ブリッジ形のインバータ回路と、バッテリの両端の電圧をバッテリ電圧として検出する電圧検出回路と、発電機の電機子コイルに誘起する無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧をバッテリからインバータ回路を通して電機子コイルに印加するようにインバータ回路を構成するスイッチ素子を制御してバッテリ電圧を目標値に保つように制御するコントローラとを備えたバッテリ充電装置を対象とする。
本発明においては、上記コントローラが、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角を固定した状態でインバータ回路のスイッチ素子を所定のデューティ比でオンオフ制御してバッテリ電圧を目標値に保つように交流制御電圧をPWM制御するPWM制御手段を備えている。
上記のように、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角を固定した状態でインバータ回路のスイッチ素子を所定のデューティ比でオンオフ制御してバッテリ電圧を目標値に保つように交流制御電圧をPWM制御するPWM制御手段を設けると、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角を固定した状態で、PWM制御のデューティ比を減少させることにより発電機の出力を増大させ、デューティ比を増大させることにより発電機出力を減少させることができる。従って、発電機の回転速度の変動や、負荷電流の変動により、発電機の出力が変化してバッテリ電圧が目標値からずれたときに、バッテリ電圧を目標値に戻す制御を容易に行うことができる。
本発明の好ましい態様では、上記コントローラが、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角を変化させることによりバッテリ電圧を目標値に保つように制御する位相角制御手段と、位相角を固定した状態でインバータ回路のスイッチ素子を所定のデューティ比でオンオフ制御してバッテリ電圧を目標値に保つように交流制御電圧をPWM制御するPWM制御手段を備えていて、PWM制御と位相角制御とを併用することによりバッテリ電圧を目標値に保つ制御を行うように構成される。
上記のように、交流制御電圧の位相角を変化させることによりバッテリ電圧を目標値に保つ制御を行う位相角制御手段と、位相角を固定した状態で交流制御電圧のPWM制御のデューティ比を変えることによりバッテリ電圧を目標値に保つPWM制御手段との双方を設けて、位相角制御とPWM制御とを併用することにより発電機出力を制御するようにすると、ドライブ制御による発電機出力の制御の幅を広げることができるため、発電機の低速回転領域から高速回転領域まで、バッテリの両端電圧を目標値に保つ制御をより的確に行うことができる。
また本発明によれば、位相角を固定した状態でデューティ比を減少させることにより、低速回転領域での発電機出力の向上を図ることができため、位相角の制御のみによりドライブ制御を行う場合よりもバッテリの充電が開始される回転速度を下げることができる。
本発明では、ドライブ制御とチョッパ制御とを併用する場合のように、異質の制御を切り換えて用いるのではなく、同じドライブ制御でデューティ比の制御と位相角の制御とを適宜に選択して行わせるため、両制御の切換をスムースに行わせて、負荷トルクの急変や発電機出力の急変を伴うことなく、バッテリの充電制御を行うことができる。
本発明の好ましい態様では、上記コントローラが、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角を変化させることによりバッテリ電圧を目標値に保つように制御する位相角制御手段と、位相角を固定した状態でインバータ回路のスイッチ素子を所定のデューティ比でオンオフ制御してバッテリ電圧を目標値に保つように交流制御電圧をPWM制御するPWM制御手段を備えていて、バッテリ電圧が目標値よりも低いときにはPWM制御によりバッテリ電圧を目標値に近づける制御を行わせ、バッテリ電圧が目標値よりも大きくなったときには先ずPWM制御によりバッテリ電圧を目標値に近づける制御を行わせて、該PWM制御でのデューティ比がバッテリの充電電流を最小にする値になってもなおバッテリ電圧が目標値を超えているときに、位相角制御手段によりバッテリ電圧を目標値に保つ制御を行うように構成される。
上記PWM制御手段は、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角を0°に固定した状態でインバータ回路のスイッチ素子を所定のデューティ比でオンオフ制御するように構成するのが好ましい。
本発明は、発電機として磁石発電機を用いる場合に特に有用である。また磁石発電機としては、永久磁石からなる主磁極と強磁性材料からなる補極とが磁石回転子の周方向に交互に設けられている補極付き磁石発電機を用いるのが好ましい。
補極付きの磁石発電機では、交流制御電圧により生じる磁束を補極に流して、磁石回転子の界磁調整を効果的に行わせることができるため、交流制御電圧による発電機出力の制御幅を広げて、バッテリの充電制御を効率よく行わせることができる。
以上のように、本発明によれば、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角を固定した状態でインバータ回路のスイッチ素子を所定のデューティ比でオンオフ制御してバッテリの両端の電圧を目標値に保つように交流制御電圧をPWM制御するPWM制御手段を設けて、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角を固定した状態で、交流制御電圧のPWM制御のデューティ比を減少させることにより発電機の出力を増大させ、該デューティ比を増大させることにより発電機出力を減少させることができるようにしたので、発電機の回転速度の変動や、負荷電流の変動により、発電機の出力が変化してバッテリ電圧が目標値からずれたときに、バッテリ電圧を目標値に戻す制御を容易に行わせることができる。
また本発明によれば、交流制御電圧の位相角を固定して、PWM制御のデューティ比を大きくすることにより、低回転速度領域での発電機出力を増加させることができるため、バッテリの充電が開始される回転速度を低くして低速回転時のバッテリの充電を良好に行わせることができる。
また本発明において、交流制御電圧の位相角を変化させることによりバッテリ電圧を目標値に保つ制御を行う位相角制御手段と、位相角を固定した状態で交流制御電圧のPWM制御のデューティ比を変えることによりバッテリ電圧を目標値に保つPWM制御手段との双方を設けて、PWM制御と位相角制御とを併用するように構成した場合には、ドライブ制御による発電機出力の制御の幅を広げることができるため、発電機の低速回転領域から高速回転領域まで、バッテリの両端電圧を目標値に保つための制御をより的確に行うことができる。
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1は、固定子に3相の電機子コイルを有する磁石発電機を用いてバッテリを充電するバッテリ充電装置に本発明を適用した実施形態の全体的な構成を示したものである。同図において1はエンジン(内燃機関)、2はエンジン1により駆動される磁石発電機である。磁石発電機2は、エンジン1のクランク軸に取り付けられた磁石回転子2Aと、固定子2Bとからなっている。
磁石回転子2Aは、鉄等の強磁性材料からなっていて機関のクランク軸に取り付けられたカップ状の回転子ヨーク200と、この回転子ヨークの内周に取り付けられた円弧状の永久磁石M1及びM2とからなっている。一般に磁石発電機においては、永久磁石により2m極(mは1以上の整数)の磁石界磁が構成されるが、この例では、m=1であって、180°間隔で配置された2個の永久磁石M1及びM2が、着磁方向を異にして径方向に着磁されることにより、2極の磁石界磁が構成されている。
固定子2Bは、磁石回転子の磁極に対向する磁極部を有する電機子鉄心(図示せず。)と、該電機子鉄心に巻装されてスター結線された3相の電機子コイルLuないしLwとからなり、3相の電機子コイルLuないしLwの中性点と反対側の端子からそれぞれ外部端子2uないし2wが導出されている。
固定子2Bは、エンジンのケースの一部に形成された固定子取付け部に固定されて、該固定子の電機子鉄心の突極部のそれぞれの先端に形成された磁極部が磁石回転子2Aの磁極に所定のギャップを介して対向させられている。
また図1において3はバッテリ、4は整流器とインバータ回路とを有して磁石発電機2とバッテリ3との間に設けられたAC/DC相互変換部、5はバッテリ3の両端の電圧をバッテリ電圧Vbとして検出する電圧検出回路、6はマイクロプロセッサを備えたコントローラ、7はバッテリ3の両端に接続された負荷、huないしhwはそれぞれ、発電機2の固定子側に設けられて、U相ないしW相の電機子コイルに対して磁石発電機1の回転子の回転角度位置の情報を含む信号を発生する位置センサである。
位置センサhuないしhwは、3相ブラシレスモータにおいて固定子側に設けられる位置センサと同様のものである。位置センサhuないしhwは例えばホールICからなっていて、磁石発電機の回転子の磁極を検出して、検出している磁極がN極であるときとS極であるときとで異なるレベルを示す矩形波状の位置検出信号HuないしHwを出力する。位置センサhuないしhwがそれぞれ出力する位置検出信号HuないしHwは、コントローラ6のマイクロプロセッサに入力されて、インバータ回路のスイッチ素子をオンオフするタイミングを定めるための信号として用いられる外、発電機の回転速度を求めるために用いられる。
AC/DC相互変換部4は、ダイオードDu,Dv,Dw,Dx,Dy及びDzをブリッジ接続して構成したダイオードブリッジ全波整流回路と、一端が共通接続されたスイッチ素子QuないしQwによりそれぞれブリッジの3つの上辺が構成され、一端が共通接続され、他端がスイッチ素子QuないしQwの他端に接続されたスイッチ素子QxないしQzによりそれぞれブリッジの3つの下辺が構成されたブリッジ形のインバータ回路とからなっている。図示の例では、インバータ回路を構成するスイッチ素子Qu,Qv,Qw,Qx,Qy及びQzとしてMOSFETが用いられている。
スイッチ素子Qu,Qv,Qw,Qx,Qy,Qzにより構成されたインバータ回路及びダイオードDu,Dv,Dw,Dx,Dy,Dzにより構成された整流回路から正極性及び負極性の直流側端子4a及び4bと、3相の交流側端子4uないし4wとが共通に引き出され、3相の交流側端子4u,4v及び4wがそれぞれ磁石発電機2の3相の外部端子2u,2v及び2wに接続されている。また正極性の直流側端子4a及び負極性の直流側端子4bはそれぞれバッテリ3の正極端子及び負極端子に接続されている。
ダイオードDu,Dv,Dw,Dx,Dy及びDzにより構成された全波整流回路は、磁石発電機1の電機子コイルLuないしLwに誘起する3相交流電圧を整流してバッテリ3に充電電流を供給する。
スイッチ素子Qu,Qv,Qw,Qx,Qy及びQzのブリッジ回路からなるインバータ回路は、磁石発電機1の出力を目標値に保つためにドライブ制御を行う際に、バッテリ3の両端の電圧を交流電圧に変換して、該交流電圧を交流制御電圧として電機子コイルLuないしLwに印加する。
バッテリ3の両端の電圧を検出する電圧検出回路5は、バッテリ3の両端の電圧を分圧する抵抗分圧回路等からなっていて、この電圧検出回路の出力は、図示しないA/D変換器によりデジタル信号に変換されて、コントローラ6のマイクロプロセッサに入力されている。
本発明においては、磁石発電機1の出力を目標値に保つように制御するために、ドライブ制御を行う。ドライブ制御は、電機子コイルLuないしLwの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を、整流回路の出力側に設けた電圧蓄積手段(今の例ではバッテリ3)からインバータ回路を通して電機子コイルLuないしLwに印加するようにインバータ回路を構成するスイッチ素子Qu,Qv,Qw,Qx,Qy及びQzを制御して磁石発電機の出力を目標値に保つ制御である。
本実施形態では、位置センサhuないしhwから得られる位置検出信号HuないしHwを用いて生成させた駆動信号SuないしSw及びSxないしSzをそれぞれスイッチ素子QuないしQw及びQxないしQzに与えることにより、スイッチ素子QuないしQw及びQxないしQzをオンオフさせてバッテリ3の両端の電圧を交流制御電圧に変換する。ここで、「駆動信号」とは、スイッチ素子をオン状態にするためにスイッチ素子の制御端子に与える信号で、各スイッチ素子はその制御端子(本実施形態ではMOSFETのゲート)に駆動信号が与えられている間オン状態を保持する。
ドライブ制御を用いる従来のバッテリ充電装置では、交流制御電圧の正負の各半波の波形を、断続することがないデューティ比が100%の波形として、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角γを進角側または遅角側に変化させることにより発電機の出力を制御していた。即ち、従来のバッテリ充電装置では、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角を変化させることによりバッテリ電圧を目標値に保つように制御する位相角制御手段のみによりドライブ制御を行わせるようにコントローラを構成していた。
これに対し、本実施形態では、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角γを固定した状態でインバータ回路のブリッジの上辺を構成するスイッチ素子QuないしQw及び下段を構成するスイッチ素子QxないしQzの一方または双方を所定のデューティ比でオンオフさせることにより、交流制御電圧をPWM制御し、交流制御電圧をPWM制御する際のデューティ比を0%から100%まで変化させることにより、発電機の出力を制御するPWM制御手段を更に設けて、このPWM制御手段を位相角制御手段と併用する。
即ち、本実施形態においては、コントローラ6に、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角γを変化させることによりバッテリ電圧を目標値に保つように制御する位相角制御手段と、位相角γを固定した状態でインバータ回路のスイッチ素子を所定のデューティ比でオンオフ制御してバッテリ電圧を目標値に保つように交流制御電圧をPWM制御するPWM制御手段とを設けて、PWM制御と位相角制御とを併用することにより発電機出力を制御してバッテリ電圧を目標値に保つ制御を行わせる。位相角制御手段及びPWM制御手段は、コントローラ6のマイクロプロセッサに所定のプログラムを実行させることにより構成する。
ここでデューティ比DF[%]は、スイッチ素子をオンオフさせる周期をT、スイッチ素子をオン状態にする時間をTonとしたときに、DF=(Ton/T)×100[%]で定義されるものとする。
図1に示したバッテリ充電装置において、位相角制御を行う際に位置センサhuないしhwから得られる位置検出信号HuないしHwの波形と、これらの位置検出信号を用いて生成した駆動信号SuないしSw及びSxないしSzの波形とを図3に模式的に示した。同図においてH及びLはそれぞれ位置検出信号のハイレベル及びローレベルを示し、ON及びOFFはそれぞれスイッチ素子をオン状態にするときの駆動信号のレベル及びスイッチ素子をオフ状態にするときの駆動信号のレベルを示している。
この例では、位置検出信号HuないしHwのレベルを反転した信号と同じレベル変化を示す信号をスイッチ素子QuないしQwに駆動信号SuないしSwとして与え、位置検出信号HuないしHwと同じレベル変化を示す信号をスイッチ素子QxないしQzに駆動信号SxないしSzとして与えてこれらのスイッチ素子をオンオフさせたときに、電機子コイルLuないしLwに誘起する無負荷誘起電圧と同じ位相の交流制御電圧がバッテリ3からインバータ回路を通して電機子コイルLuないしLwに印加されるように、位置センサhuないしhwが設けられている。
コントローラ6は、マイクロプロセッサに所定のプログラムを実行させることにより、上記位相角制御手段を構成する。この位相角制御手段は、発電機の出力を目標値に一致させる制御を行う際に、図3に示したように、駆動信号SuないしSw及びSxないしSzをデューティ比が100%の波形として、これらの駆動信号の位相を、発電機の出力を目標値に一致させるために必要量だけ図3に示した位相より進角側または遅角側にシフトすることにより、交流制御電圧のデューティ比を100%とした状態でその位相角を進角側または遅角側に変化させる。
バッテリ3の両端の電圧を14[V](一定)として、交流制御電圧の位相角を変化させたときのバッテリ3の充電電流Iと回転速度Nとの関係を与える特性の一例を図5に示した。交流制御電圧は、電機子コイルLuないしLwの誘起電圧と周波数が等しい交流電圧で、交流制御電圧の位相角γは電機子コイルLuないしLwの無負荷誘起電圧の位相を基準位相として、進み側または遅れ側に変化させられる。図5に示した例では、交流制御電圧の位相角を遅れ側に12度から72度まで変化させている。
図5から明らかなように、発電機がある程度以上の回転速度で回転しているときには、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角γを遅角側に変化させると、電機子コイルに作用する界磁を増磁することができるため、発電機の出力が増加し、バッテリの充電電流が増大させられる。
上記のように、発電機がある程度以上の回転速度で回転子しているときには、位相角γを遅角側に変化させることにより、発電機の出力を増加させることができるが、回転速度が低い領域では、位相角γを増加させると逆に発電機の出力が低下する傾向になる。そのため、位相角γの制御によっては、低速回転領域での発電機の出力を向上させる効果をあまり期待することができない。
図示してないが、発電機がある程度以上の回転速度で回転している状態では、交流制御電圧の無負荷誘起電圧に対する位相角を進み側に変化させると、電機子コイルに作用する界磁を減磁させて、発電機の出力を低下させることができる。
またコントローラ6に設けられるPWM制御手段は、図4(D)ないし(F)に示したように、駆動信号SuないしSw及びSxないしSzの位相角を0度として、交流制御電圧の位相角を0度に固定した状態で、図4(G)ないし(I)に示すように、インバータ回路のブリッジの下段を構成するスイッチ素子QxないしQzに与える駆動信号SxないしSzを所定のデューティ比で断続するPWM波形の信号とし、発電機の出力を目標値に一致させるために必要な量だけ駆動信号QxないしQzのデューティ比を変化させることにより、発電機の出力を調整してバッテリ電圧を目標値に保つ制御を行う。
本実施形態の充電装置において、交流制御電圧の位相角γを0度に固定して、交流制御電圧のデューティ比DFを0[%]から100[%]まで変化させたときの、バッテリの充電電流Iと発電機の回転速度Nとの関係を与える特性の一例を図6に示した。図6に示した例において、曲線aは、非制御時の充電電流特性曲線、即ち、AC/DC相互変換部4を整流回路により構成したときの充電電流特性曲線である。
AC/DC相互変換部4を整流回路により構成した場合には、デューティ比DF=0、位相角γ=0とした場合よりも電流位相が遅れ側にあるため、増磁効果により、デューティ比DF=0、位相角γ=0とした場合よりも発電機の出力が増大する。そのため、図6に見られるように、AC/DC相互変換部4を整流回路により構成したときの充電電流(曲線a)は、デューティ比DF=0、位相角γ=0としたときの充電電流よりも大きくなる。
図6から明らかなように、交流制御電圧の位相角γを0度に固定して、交流制御電圧のPWM制御のデューティ比を大きくしていくと、低速回転域で発電機の出力を増大させて、バッテリの充電電流Iを増加させることができ、バッテリの充電が開始される回転速度を低くすることができる。このことは、例えば内燃機関により駆動される車両に搭載されるバッテリの充電装置に本発明を適用することにより、アイドリング運転時のような低速回転時からバッテリの充電を開始させることができることを意味している。
また回転速度が高い領域では、交流制御電圧の位相角γを0度に固定して、交流制御電圧のPWM制御のデューティ比DFを大きくしていくことにより、バッテリの出力を抑制して、バッテリの充電電流を減少させることができる。
従って、交流制御電圧の位相角γを0度に固定した状態で、交流制御電圧のPWM制御のデューティ比DFを制御することにより、高速回転時に発電機の出力を抑制してバッテリの過充電を防止したり、低速回転時に発電機の出力を増加させてバッテリの充電開始回転速度を低くしたりする制御を行わせることができる。
交流制御電圧の波形は、電機子コイルLuないしLwの無負荷誘起電圧の波形と同じでもよく、異なっていてもよい。例えば、交流制御電圧の正の半波及び負の半波の波形を矩形波状としてもよい。電機子コイルLuないしLwにその無負荷誘起電圧と異なる波形の交流制御電圧を印加すると、発電機の出力電圧波形が歪むが、本発明が対象とするバッテリ充電装置では、発電機の出力を整流して負荷に与えるので、発電機の出力波形が歪んでも差し支えない。
本発明においては、ドライブ制御により発電機の出力を制御するに当たり、上記位相角制御とPWM制御とを併用する。位相角制御とPWM制御とを併用して発電機の出力を制御する場合、位相角制御を優先して、位相角制御により発電機の出力を的確に制御できなくなったときにPWM制御に移行させるようにしてもよく、PWM制御を優先して、PWM制御により発電機の出力を的確に制御できなくなったときに位相角制御に移行するようにしてもよいが、バッテリ電圧を目標値に保つ制御を行う場合には、PWM制御を優先して、PWM制御により発電機の出力を制御しきれなくなったときに位相角制御に移行するようにするのが好ましい。
以下PWM制御を優先させて、PWM制御と位相角制御とにより発電機の出力を制御してバッテリ電圧を目標値に保つ制御を図7を参照して説明する。
図7は、交流制御電圧のPWM制御のデューティ比DFを100[%]として交流制御電圧の位相角γを進角側に12度ないし24度変化させた場合と、位相角γを0度に固定してデューティ比DFを0から100[%]まで変化させた場合とについて、バッテリの充電電流Iと回転速度Nとの関係を与える特性を示したものである。図7において、位相角12度及び24度に付されたマイナス符号は、それぞれの位相角が無負荷誘起電圧の位相に対して進角している角度であることを意味している。
本発明によりバッテリ電圧を目標値に保つ制御を行う際には、図7に示すような特性を、充電電流Iと回転速度Nと位相角γとの間の関係を与える位相角制御マップ、及び充電電流Iと回転速度Nとデューティ比DFとの間の関係を与えるPWM制御マップの形にしてマイクロプロセッサのEEPROM等の不揮発性メモリに記憶させておく。
今、図7において、回転速度NをN1、位相角γを24度進ませ、デューティ比DFを100[%]として動作点Aで充電電流I0を流してバッテリを充電している状態で、負荷電流が増加してバッテリ電圧Vbが目標値Voよりも低くなったとする。この場合には、回転速度N1においてPWM制御によりバッテリの充電電流Iを増加させるデューティ比DFをPWM制御マップから検索し、位相角γを0度に固定して、デューティ比DFを検索した値まで増加させる。この過程をバッテリ電圧Vbが目標値Voに等しくなるまで行い、バッテリ電圧Vbが目標値Voに等しくなったときのデューティ比DFで交流制御電圧をPWM制御しつつ発電機を運転する。この例では、位相角γを0度、デューティ比DFを20[%]として、動作点をA点からB点まで移動させたときに、充電電流IがI0からI2に増加して、バッテリ電圧Vbが目標値に一致したとしている。
また発電機が回転速度N1で回転していて、動作点Bでバッテリの充電が行われている状態で、回転速度がN1からN2まで上昇したとする。このとき位相角γを0度及びデューティ比DFを20[%]のままにしておくと、動作点はC点に移動し、充電電流がI2からI3に増加してバッテリ電圧が目標値を超えてしまう。このように、回転速度がN2に上昇してバッテリ電圧Vbが目標値Voよりも高くなったことが検出されたときには、回転速度N2においてバッテリの充電電流Iを減少させるために必要なデューティ比DFをPWM制御マップから検索し、位相角γを0度に固定した状態でデューティ比DFを検索した値まで増加させる。バッテリ電圧Vbが目標値Voに等しくなるまでこの過程を行い、バッテリ電圧Vbが目標値Voに等しくなったときにデューティ比DFの変化を停止させる。例えば、位相角γを0度とし、デューティ比DFを60[%]まで変化させたときに充電電流IがI2になってバッテリ電圧Vbが目標値Voに等しくなったときには、位相角γが0度で、デューティ比DFが60[%]の動作点Dを新たな動作点とする。
また回転速度NをN2、位相角γを0度、デューティ比DFを0[%]とし、充電電流をI4として、動作点Eでバッテリを充電している状態で、負荷電流が減少したためにバッテリ電圧Vbが目標値Voよりも高くなったとする。この場合には、回転速度がN2のときに充電電流を減少させるデューティ比DFをPWM制御マップから検索し、デューティ比DFを検索した値まで変化させて(大きくして)充電電流Iを減少させる過程をバッテリ電圧Vbが目標値Voに等しくなるまで行う。この例では、位相角γを0度に固定した状態で、デューティ比DFを60[%]まで大きくして、充電電流をI4からI2まで減少させたときに、バッテリ電圧Vbが目標値Voに等しくなったため、デューティ比DFが60[%]の動作点Dを新たな動作点としている。
また動作点Dでバッテリを充電しているときに、負荷電流が更に小さくなって、バッテリ電圧が目標値Voよりも高くなったとする。このとき、回転速度N2において充電電流を減少させるデューティ比DFをマップから検索して検索した値までデューティ比DFを増加させるが、デューティ比DFを100[%]としても、なおバッテリ電圧Vbが目標値Voよりも高かったとする。この場合には、PWM制御によってはバッテリ電圧Vbを目標値Voに保つ制御を行うことができないため(PWM制御では制御しきれないため)、回転速度N2において充電電流を減少させる進み側の位相角γを位相角制御マップから検索し、デューティ比DFを100[%]として、位相角γを進み側に検索した値まで変化させる。バッテリ電圧Vbが目標値Voに等しくなるまで位相角γを進角する過程を繰り返し、バッテリ電圧Vbが目標値Voに等しくなったときに位相角γの変化を停止させる。ここでは、位相角γを12度進ませ、デューティ比DFを100[%]として、動作点をFに移動させたときに充電電流IがI1まで減少して、バッテリ電圧Vbが目標値Voに等しくなったとする。
次に動作点Fで動作している状態で、回転速度がN2からNoまで低下したとする。このとき位相角γを12度進ませ、デューティ比DFを100[%]としたままの状態にしておくと、動作点がG点に移動し、充電電流がI1からIoに減少するため、バッテリ電圧が目標値よりも低くなってしまう。この場合には、回転速度Noにおいて充電電流Iを増加させるデューティ比DFをPWM制御マップから検索し、位相角γを0度に固定してデューティ比を検索した値にする。位相角γを0度に固定して、デューティ比DFを0[%]にして動作点をH点に移動させることにより、充電電流をI1に戻して、バッテリ電圧Vbを目標値Voに保つことができる。
上記のように、交流制御電圧の位相角を0度に固定した状態で、交流制御電圧をPWM制御するPWM制御手段を設けておくと、負荷の変動によりバッテリ電圧Vbが目標値Voからずれたときに、交流制御電圧の位相角γを0度に固定してPWM制御のデューティ比DFを変化させることにより、発電機の出力を変化させて、バッテリ電圧を目標値に保つ制御を行わせることができる。また負荷の急減により、PWM制御においてデューティ比DFを100[%]としても発電機の出力を低下させることができない状態が生じたときには、デューティ比DFを100[%]とした状態で、位相角制御手段により位相角γを進角側に変化させることにより、発電機の出力を低下させて、バッテリ電圧Vbを目標値Voに保つことができる。
本発明の充電装置において、位相角制御手段とPWM制御手段とを構成するためにマイクロプロセッサに実行させるタスクのアルゴリズムを示すフローチャートを図2に示した。図2に示したタスクは微小時間間隔で実行されるもので、このタスクが開始されると、先ずステップ1において回転速度Nを読み込む。マイクロプロセッサは、例えば、位置センサhuが出力する位置検出信号Huの各立上がりが検出されてから次の立上がりが検出されるまでの時間(発電機が1回転するのに要する時間)を回転速度を求めるための時間データとして計測して、この時間データから回転速度Nを求める演算を、位置検出信号Huの立上がりが検出される毎に実行される割込み処理において行っている。この割込み処理により発電機の回転速度を検出する回転速度検出手段が構成される。ステップ1では、この回転速度検出手段により検出されてRAMに記憶されている回転速度を現在の回転速度Nとして読み込む。
回転速度Nを読み込んだ後、ステップ2に進んで出力デューティ比(現在のPWM制御のデューティ比)DFを読み込み、ステップ3で電圧検出回路5の出力をバッテリ電圧Vbとして読み込む。次いでステップ4でバッテリ電圧Vbを目標値Voと比較し、検出されたバッテリ電圧Vbが目標値Voに等しいか否かを判定する。その結果バッテリ電圧Vbが目標値Voに等しいと判定されたときには、以後何もしないでこのタスクを終了する。
ステップ4でバッテリ電圧Vbが目標値Voに等しくないと判定されたときには、ステップ5に進んでバッテリ電圧Vbを目標値Voと比較し、バッテリ電圧Vbが目標値Voよりも低いか否かを判定する。その結果、バッテリ電圧Vbが目標値Voよりも低いときには、ステップ6に進んで図7に示した特性において、バッテリの充電電流を増加させるデューティ比DFをマップから検索する。次いでステップ7に進んで検索したデータを出力デューティ比DFとし、このデューティ比DFで駆動信号SxないしSzをPWM変調することにより、交流制御電圧をデューティ比DFで断続するPWM波形としてこのタスクを終了する。
ステップ5でバッテリ電圧Vbが目標値Voよりも高いと判定されたときには、ステップ8に進んで出力デューティ比DFが現在の回転速度Nで充電電流を最小にする値(100%)に等しいか否かを判定する。その結果、デューティ比DFが充電電流を最小にする値に達していないと判定されたときにはステップ9に進んで、図7の特性において現在の回転速度Nで充電電流を減少させるデューティ比DFをマップから検索した後、ステップ7に進んで検索したデューティ比DFを出力デューティ比としてこのタスクを終了する。
ステップ8で出力デューティ比DFが、現在の回転速度で充電電流を最小にする値(100%)に等しいと判定されたときには、ステップ10に進んで、図7の特性において現在の回転速度Nで充電電流を現在の値よりも小さくする位相角γをマップから検索した後、ステップ11で検索した位相角を位相角制御の位相角γとし、PWM制御のデューティ比DFを100[%]としてこのタスクを終了する。
図2に示したアルゴリズムによる場合には、ステップ1,2,3,4,5,6,7,8及び9と、出力デューティ比DFで駆動信号SxないしSzをPWM変調する手段とによりPWM制御手段が構成される。またステップ1,2,3,4,5,8,10及び11と、検索された位相角γだけ駆動信号SuないしSw及びSxないしSzを進角側にシフトする手段とにより位相角制御手段が構成され、この位相角制御手段と、上記PWM制御手段とによりドライブ制御手段が構成される。
上記の実施形態では、交流制御電圧をPWM制御する際に位相角γを0度に固定するようにしているが、PWM制御を行う際に位相角γを進角側または遅角側の設定角度に固定するようにしてもよい。
上記の実施形態では、交流制御電圧をPWM変調する際に、インバータ回路のブリッジの下段を構成するスイッチ素子QxないしQzを所定のデューティ比DFでオンオフさせるようにしたが、インバータ回路のブリッジの上段を構成するスイッチ素子QuないしQwを所定のデューティ比DFでオンオフさせるようにしてもよく、インバータ回路の上段のスイッチ素子SuないしSw及び下段のスイッチ素子SxないしSzの双方をデューティ比DFでオンオフさせるようにしてもよい。
上記の実施形態では、インバータ回路を構成するスイッチ素子としてMOSFETを用いたが、バイポーラトランジスタや、IGBTなどの他のオンオフ制御が可能なスイッチ素子を用いてインバータ回路を構成することもできる。
上記の実施形態では、回転子ヨークに永久磁石を取付けて磁石界磁を構成した磁石発電機を用いているが、ドライブ制御を行う場合、磁石発電機としては、特開2000−209891号や特開2002−78306号に開示されているように、永久磁石からなる主磁極と強磁性材料からなる補極とを磁石回転子の周方向に交互に設けた補極付きの磁石発電機を用いるのが好ましい。補極付きの磁石発電機では、交流制御電圧により生じる磁束を補極に流して、磁石回転子の界磁調整を効果的に行わせることができるため、交流制御電圧による発電機出力の制御幅を広げて、バッテリの充電制御を効率よく行わせることができる。
本発明の実施形態の構成例を示した回路図である。 図1に示したバッテリ充電装置のコントローラのマイクロプロセッサに実行させるタスクのアルゴリズムの一例を示したフローチャートである。 図1に示したバッテリ充電装置において位相角制御を行う際の各部の信号波形を模式的に示した波形図である。 図1に示したバッテリ充電装置において交流制御電圧をPWM制御する際の各部の信号波形を模式的に示した波形図である。 図1に示したバッテリ充電装置において交流制御電圧の位相角γを遅角側に12度から72度まで変化させた際の充電電流I対回転速度N特性を示したグラフである。 図1に示したバッテリ充電装置において交流制御電圧をPWM制御した際の充電電流I対回転速度N特性を示したグラフである。 本発明の制御に用いる充電電流対回転速度特性を示したグラフである。
符号の説明
1 エンジン
2 磁石発電機
3 バッテリ
4 AC/DC相互変換部
5 電圧検出回路
6 コントローラ

Claims (4)

  1. n相(nは1以上の整数)の交流電圧を電機子コイルに誘起する発電機と、前記発電機の交流出力を直流出力に変換してバッテリに印加するn相ダイオードブリッジ全波整流回路と、ブリッジの各辺がスイッチ素子により構成されて直流側端子間に前記バッテリが接続され、交流側端子が前記発電機の出力端子に接続されたn相ブリッジ形のインバータ回路と、前記バッテリの両端の電圧をバッテリ電圧として検出する電圧検出回路と、前記発電機の電機子コイルに誘起する無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を前記バッテリから前記インバータ回路を通して前記電機子コイルに印加するように前記インバータ回路を構成するスイッチ素子を制御して前記バッテリ電圧を目標値に保つように制御するコントローラとを備えたバッテリ充電装置において、
    前記コントローラは、前記交流制御電圧の前記無負荷誘起電圧に対する位相角を変化させることにより前記バッテリ電圧を目標値に保つように制御する位相角制御手段と、前記位相角を固定した状態で前記インバータ回路のスイッチ素子を所定のデューティ比でオンオフ制御して前記バッテリ電圧を前記目標値に保つように前記交流制御電圧をPWM制御するPWM制御手段を備えていて、前記バッテリ電圧が前記目標値よりも低いときには前記PWM制御により前記バッテリ電圧を目標値に近づける制御を行わせ、前記バッテリ電圧が目標値よりも大きくなったときには先ず前記PWM制御により前記バッテリ電圧を目標値に近づける制御を行わせて、該PWM制御でのデューティ比が前記バッテリの充電電流を最小にする値になってもなお前記バッテリ電圧が目標値を超えているときに、前記位相角制御手段により前記バッテリ電圧を目標値に保つ制御を行うように構成されていること、
    を特徴とするバッテリ充電装置。
  2. 前記PWM制御手段は、前記位相角を0°に固定した状態で前記インバータ回路のスイッチ素子を所定のデューティ比でオンオフ制御するように構成されている請求項1に記載のバッテリ充電装置。
  3. 前記発電機は、磁石発電機である請求項1または2に記載のバッテリ充電装置。
  4. 前記発電機は、永久磁石からなる主磁極と強磁性材料からなる補極とが磁石回転子の周方向に交互に設けられている補極付き磁石発電機である請求項1または2に記載のバッテリ充電装置。
JP2004328632A 2004-11-12 2004-11-12 バッテリ充電装置 Expired - Fee Related JP4487736B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004328632A JP4487736B2 (ja) 2004-11-12 2004-11-12 バッテリ充電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004328632A JP4487736B2 (ja) 2004-11-12 2004-11-12 バッテリ充電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006141143A JP2006141143A (ja) 2006-06-01
JP4487736B2 true JP4487736B2 (ja) 2010-06-23

Family

ID=36621534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004328632A Expired - Fee Related JP4487736B2 (ja) 2004-11-12 2004-11-12 バッテリ充電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4487736B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5158682B2 (ja) * 2007-09-25 2013-03-06 本田技研工業株式会社 発電制御装置
JP5283259B2 (ja) * 2008-09-19 2013-09-04 本田技研工業株式会社 発電制御装置
CN112787363A (zh) * 2019-11-07 2021-05-11 株洲中车时代电气股份有限公司 蓄电池系统、充电系统和充电方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006141143A (ja) 2006-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7081738B2 (en) Generating device having magneto generator
JP3794391B2 (ja) 発電装置
US7253590B2 (en) Output control device of generation device
EP0740394B1 (en) Vehicle power generating system
JP3412330B2 (ja) 車両用発電装置
US8618776B2 (en) Power generator with improved controllability of phase of phase current
JP3465454B2 (ja) 発電装置
US6940259B2 (en) Generating device including magneto generator
JP5233239B2 (ja) 発電装置
US8513924B2 (en) Vehicle generator
JP5569295B2 (ja) 車両用回転電機
US8525491B2 (en) Vehicle generator
JPWO2010007771A1 (ja) 電源装置
JP4487736B2 (ja) バッテリ充電装置
JP2014131470A (ja) Srm制御方法及びこのような方法を用いる装置
JPH0823642A (ja) 内燃機関用電源装置
US7928676B2 (en) Vehicle motor control apparatus
CN113890396A (zh) 一种发电调压系统及其输出电压控制方法、设备及介质
JP2004023900A (ja) 内燃機関用スタータジェネレータの制御装置
JP5304100B2 (ja) 車両用回転電機
JP4186791B2 (ja) 内燃機関用スタータジェネレータ
JP5751227B2 (ja) 車両用回転電機
JP2019146301A (ja) インバータ発電機
JP2003235299A (ja) 内燃機関用スタータジェネレータの制御装置
JP2002095297A (ja) 車両用交流発電機の電圧制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090722

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100309

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100322

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4487736

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140409

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees