JP2002095297A - 車両用交流発電機の電圧制御装置 - Google Patents

車両用交流発電機の電圧制御装置

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JP2002095297A JP2001148258A JP2001148258A JP2002095297A JP 2002095297 A JP2002095297 A JP 2002095297A JP 2001148258 A JP2001148258 A JP 2001148258A JP 2001148258 A JP2001148258 A JP 2001148258A JP 2002095297 A JP2002095297 A JP 2002095297A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転数が発電開始回転数に達したことを検出す
る信号電圧の劣化を抑止して高精度かつ早期の発電開始
が可能で、かつ、発電開始時の車両用交流発電機の駆動
トルクの変化を円滑化することが可能な車両用交流発電
機の制御装置を提供すること。 【解決手段】オルタネータのレギュレータは、電源回路
74を動作状態又は非動作状態に制御する電源駆動回路
75とを備え、電源駆動回路75は、相巻線31,32
の発電電圧を二値化して得たパルス信号のエッジからC
R回路758の時定数で規定される所定期間だけ電源回
路74を動作状態とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用交流発電機の
電圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭55ー127849号公報や特開
平6ー284598号公報は、回転界磁極型オルタネー
タの回転時に、鉄心に残留して電機子巻線に鎖交する磁
束が界磁極の回転により変調されて電機子巻線に誘起す
る交流電圧(残留磁化電機子巻線誘起電圧ともいう)を
検出して、オルタネータの回転すなわちエンジン始動を
検出している。
【0003】特開平3ー215200号公報やEP66
4887号公報は、回転界磁極型オルタネータを構成す
る回転磁極に残留する磁束が多相電機子巻線に鎖交して
誘起する多相交流電圧のうちの2相の電圧間の電位差を
検出することにより、発電検出を行うことを開示してい
る。これらの発電検出技術を用いれば、IG配線を省略
できるとともに、IGスイッチオンにもかかわらずエン
ジン始動しない場合にはオルタネータを励磁することは
ないという利点が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の残留磁化電機子巻線誘起電圧による回転検出には、こ
の残留磁化電機子巻線誘起電圧の振幅が所定値を超えた
ら界磁巻線への界磁電流通電を開始するため、検出した
残留磁化電機子巻線誘起電圧を整流し、この整流電圧を
所定のしきい値電圧と比較するという回路処理を必要と
するが、回転初期における残留磁化電機子巻線誘起電圧
自体が0.4V程度と非常に小さいため、それを整流し
た上記整流電圧は更に小さくなり、発電開始回転数近傍
における整流電圧の検出精度が低下し、また検出のため
に複雑な検出回路を必要とするなどの問題が生じた。ま
た、発電開始回転数近傍にて急に大きな界磁電流が流れ
てエンジン負荷トルクが増大するという問題もあった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、回転数が発電開始回転数に達したことを検出する
信号電圧の劣化を抑止して高精度かつ早期の発電開始が
可能で、かつ、発電開始時の車両用交流発電機の駆動ト
ルクの変化を円滑化することが可能な車両用交流発電機
の制御装置を提供することを、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の車両用交
流発電機の制御装置は、複数の界磁極が形成された界磁
鉄心をもつ回転子と、前記界磁極を磁化させるための界
磁電流が給電される界磁巻線と、複数の相巻線をもつ電
機子巻線が巻装された電機子鉄心を有する電機子と、前
記相巻線の発電電圧を整流して出力電圧として出力する
整流回路とを有する車両用交流発電機に装備されて前記
界磁電流の調整により前記出力電圧を制御する車両用交
流発電機の制御装置において、前記界磁電流を断続する
スイッチ手段と、前記出力電圧に関連する信号に応じて
前記スイッチ手段を制御する制御回路と、前記制御回路
に電源電力を給電する電源回路と、前記電源回路を動作
状態又は非動作状態に制御する電源駆動回路とを備え、
前記電源駆動回路は、前記相巻線又は前記界磁巻線の発
電電圧を二値化して得たパルス信号のエッジから所定期
間だけ前記電源回路を動作状態とすることを特徴として
いる。
【0007】なおここでいう相巻線とは所定相の交流電
圧を発生する電機子巻線をいう。
【0008】この構成を採用することにより、発電電圧
のピーク値が上記二値化のためのしきい値にやっと達し
た段階では、上記所定期間に相当するパルス幅と、回転
数に対応するパルス周期とにより規定されるデューティ
比の発電を開始し、回転数の増大とともにデューティ比
が増大し、回転数増大につれて上記パルス周期が上記所
定期間以下になれば連続発電を行うことができる。その
結果、発電開始回転数近傍で急に大きな界磁電流が流れ
て発電機の駆動トルクが増大するという問題を抑止する
ことができる。
【0009】また、本発明によれば、界磁巻線又は電機
子巻線(相巻線)の発電電圧を整流する必要がないの
で、発電開始のために回転数に連動する信号電圧のSN
比を向上することができ、発電開始動作の信頼性を向上
することができ、低回転から発電を開始することができ
る。また、比較的簡単なハードウエア回路で実現できる
ので、回路負担が軽くなる。更に、本構成によれば、上
記発電検出により制御回路への電源電力給電を制御する
ので、回転数が発電開始回転数未満では制御回路や電源
回路の消費電力を抑止することができる。
【0010】好適な態様において、前記電機子巻線(相
巻線)又は前記界磁巻線の発電電圧をコンパレータ又は
差動増幅回路で二値化したパルス信号の立ち上がりエッ
ジ及び立ち下がりエッジの両方からそれぞれ所定期間だ
け一定出力信号レベルを出力することが好ましい。この
ようにすれば、両エッジの一方だけを用いる場合よりも
パルス周期を半減することができるので、CR積分回路
すなわち遅延回路を小型化でき、多段デジタルカウンタ
などのデジタル回路を省略して回路構成を簡素化、高信
頼化することができる。なお、パルス信号の立ち上がり
エッジ及び立ち下がりエッジの両方からそれぞれ所定期
間だけ一定出力信号レベルを出力するには、立ち上がり
エッジから所定時間Hi信号を出力する回路の出力信号
と、立ち下がりエッジから所定時間Hi信号を出力する回
路の出力信号との論理和信号を形成すればよい。
【0011】なお、本明細書でいう電源回路は、制御回
路への電源電力を断続する回路であればよく、一個のス
イッチで構成されることもできる。
【0012】請求項2記載の構成によれば、前記電源駆
動回路は、各前記相巻線のうちの所定の位相差をもつ所
定数の相巻線の発電電圧に基づいて前記発電電圧の所定
倍の周波数のパルス電圧を形成し、前記パルス電圧のエ
ッジから所定期間だけ前記電源回路を動作状態とする。
これにより、回転数の検出精度を向上できるとともに、
上記した所定期間を形成するための遅延回路すなわちタ
イマの回路構成を簡素化することができる。たとえばC
R積分回路すなわち遅延回路を小型化でき、多段デジタ
ルカウンタなどのデジタル回路を省略して回路構成を簡
素化、高信頼化することができる。
【0013】たとえば、三相電機子巻線の3つの相巻線
の発電電圧をそれぞれ異なるコンパレータで同一しきい
値で二値信号(パルス信号)とすればそれらのエッジは
互いに120度位相が異なる信号となる。これら3つの
パルス信号の論理演算により周期が1/3のパルス信号
を形成して、その立ち上がりエッジから所定期間だけH
iとなる信号を合成し、この信号で電源回路への電源電
力給電を制御すればよい。
【0014】請求項3記載の構成によれば、前記電源駆
動回路は、各前記相巻線のうちの互いに90度位相差を
もつ一対の相巻線の発電電圧に基づいて前記発電電圧の
2倍の周波数のパルス電圧を形成し、前記パルス電圧の
エッジから所定期間だけ前記電源回路を動作状態とす
る。このようにすれば簡素な回路構成により、回転数に
連動する信号電圧として周波数が従来の2倍の信号電圧
(回転起因電気信号)を得ることができ、上記した所定
期間を形成するための遅延回路すなわちタイマの回路構
成を簡素化することができ、回転数の検出精度を向上で
きる。たとえばCR積分回路すなわち遅延回路を小型化
でき、多段デジタルカウンタなどのデジタル回路を省略
して回路構成を簡素化、高信頼化することができる。
【0015】好適な態様において、前記電源駆動回路
は、前記一対の相巻線の発電電圧をそれぞれ二値信号
(パルス信号)に変換する一対のコンパレータと、前記
両コンパレータの排他オア信号又は一致信号のどちらか
を出力する倍周波回路とを有し、前記倍周波回路の出力
信号のエッジから所定期間だけ前記電源回路を動作状態
とする。このようにすれば回路を簡素化することができ
る。
【0016】たとえば、2p個の界磁極を備える回転子
と、4pm個のスロットが円周方向に等間隔に施された
鉄心に、その出力端子が互いに電気的に独立して巻装さ
れた2組の対称m相巻線を設ける。p、mは正の整数で
ある。これにより、任意の相数をもつ発電機でも90度
位相差の電圧波形を実在させることができ、特殊な信号
処理をすることなく容易に2倍周波数の矩形波を作り出
すことができる。
【0017】請求項4記載の構成によれば、前記電源駆
動回路は、前記整流回路の前記出力電圧が所定値以上に
なった場合に前記主電源回路を優先的に前記動作状態と
する。これにより、発電機の回転数が所定値以上になっ
た場合には安定して主電源回路を動作させることができ
る。
【0018】請求項5記載の構成によれば、前記電源駆
動回路は、前記車両用交流発電機のバッテリ端子電位と
前記電源回路の電源電圧入力端子との間を開閉する電源
スイッチを有し、前記電源スイッチを開閉制御すること
により前記電源回路を一時的に動作状態とする。これに
より、主電源回路への電源電力供給の制御を確実に実施
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の車両用交流発電機の制御
装置の好適な態様を以下の実施例を参照して詳細に説明
する。
【0020】〔第1の実施例〕図1は第1実施例の車両
用交流発電機の回路構成を示すブロック図である。
【0021】1は車両用交流発電機(オルタネータ)、
2は車載バッテリ、31,32は電機子巻線、41、4
2は電機子巻線31,32の各相出力端に接続される全
波整流回路、5は平滑コンデンサ、6は界磁極を有する
界磁鉄心(図示せず)に巻装される界磁巻線、7は界磁
電流を調整してオルタネータ1の出力電圧を所定範囲内
に制御する電圧制御装置である。
【0022】71は界磁巻線と直列に接続されて界磁電
流を断続するトランジスタ、72はトランジスタ71が
オフの際に界磁電流を環流させるフライホイルダイオー
ド(環流ダイオード)、73は全波整流回路4の出力電
圧をモニタし、出力電圧が所定の範囲内に収まるように
パワートランジスタ71を駆動させる信号を発生する制
御回路、74は電圧制御回路73を動作状態に保つべく
電源電力を給電する電源回路、75は回転子の回転を検
出して電源回路74を駆動するための信号を発する電源
駆動回路である。
【0023】電源回路74自体は、制御回路73に電源
電圧を給電する従来同様の回路であり、たとえば定電圧
回路で構成してもよく、電源回路のIG端子に入力され
る電源電圧をそのまま制御回路73に電源電圧として印
加してもよい。制御回路73は、バッテリ電圧と所定の
調整電圧を比較して比較結果によりトランジスタ71を
断続制御するコンパレータを含む。電源回路74及び制
御回路73は従来同様であるので、詳細な説明を省略す
る。
【0024】電機子巻線31,32について更に説明す
る。
【0025】電機子巻線は2つの相巻線すなわちU相巻
線31とV相巻線32とからなり、両相巻線31,32
の発電電圧は互いに電気的に90度位相がずれている。
第1の全波整流器41はU相巻線の交流電力を全波整流
し、第2の全波整流器42はV相巻線の交流電力を全波
整流する。
【0026】電源駆動回路75の一例を図2に示す。
【0027】751はU相巻線31のどちらか1端の電
圧(U相電圧もという)と所定の基準電位Vrefとを比
較する第1のコンパレータ、752はV相巻線32のど
ちらか1端の電圧(U相電圧もという)と所定の基準電
位Vrefとを比較する第2のコンパレータであり、75
3は、コンパレータ751、752の出力信号の排他論
理和信号を出力する排他論理和回路であるが、一致回路
としてもよい。
【0028】754は、図示しない定電圧回路で形成さ
れる電源電圧Vccを分圧する抵抗群で各々の抵抗値は
等しく設定する事が望ましい。755は電源電圧Vcc
の2/3分圧と後段のCR積分回路758の出力とを比
較するコンパレータ、756は排他的論理和回路753
の出力電圧と電源電圧Vccの1/3分圧とを比較する
コンパレータ、757は、コンパレータ755の出力を
リセット入力、コンパレータ756の出力をセット入力
とするRSフリップフロップ、758はコンデンサC1
と抵抗R2とを直列接続してなる前述のCR積分回路、
759はフリップフロップ755の反Q出力をベース抵
抗Rbを通じて受けてコンデンサC1の電荷を放電させ
るトランジスタである。
【0029】761はオルタネータ1の直流出力電圧V
bの分圧VSを所定の電圧Vref2と比較するコンパ
レータ、762はフリップフロップ755のQ出力とコ
ンパレータ761の出力との論理和をとるオア回路、7
60はオア回路762の出力で駆動され、電源回路74
のIG端子に供給する電力を断続するアナログスイッチ
である。
【0030】図3を用いて電源駆動回路75の動作を以
下に説明する。
【0031】オルタネータ1の各鉄心特に界磁鉄心には
前回の発電によって磁化が残留している。回転子が回転
することでU相巻線31及びV相巻線32には、界磁鉄
心の残留磁化と電機子鉄心の残留磁化との合成残留磁化
(特に界磁鉄心の残留磁化)により形成されて両巻線3
1,32とそれぞれ鎖交する残留磁束が周期変動し、こ
れにより両巻線31,32に交流電圧が誘起される。こ
の交流電圧の振幅はたとえば約0.2〜0.4V、周波
数は回転磁極数(界磁鉄心の界磁極総数)を2P1個と
するとN〔rpm〕にてP1・N/60〔Hz〕とな
る。
【0032】コンパレータ751は、U相巻線31の交
流電圧と定電圧Vrefと比較して、デュ−ティ比50
%、周波数P1・N/60の矩形波パルス電圧in1を
出力する。なお、この交流電圧は、全波整流器41によ
り負の半波期間では約ー0.7Vにクランプされる。
【0033】コンパレータ752は、V相巻線32の交
流電圧と定電圧Vrefと比較して、デュ−ティ比50
%、周波数P1・N/60の矩形波パルス電圧in2を
出力する。なお、この交流電圧は、全波整流器42によ
り負の半波期間では約ー0.7Vにクランプされる。
【0034】排他論理和回路753は、矩形波パルス電
圧in1、in2の排他論理和信号inをコンパレータ
756に出力し、コンパレータ756はそれを分圧Vc
c/3と比較して比較結果をフリップフロップ755の
セット入力端に出力する。
【0035】コンパレータ755には後段のCR回路7
58の出力が入力され、分圧2・Vcc/3と比較され
る。つまり、CR回路758の出力が分圧2・Vcc/
3に達した時点でコンパレータ755はHi出力を出
し、フリップフロップ757をリセットする。
【0036】コンパレータ755の出力がLo、つまり
CR回路の出力が2・Vcc/3以下の期間ではフリッ
プフロップ757のQ出力はHi、反Q出力はLoにな
り、トランジスタ759がオフとなってコンデンサC1
が充電される。コンデンサC1が充電されて電位Vcが
2・Vcc/3に達するとフリップフロップ757がリ
セットされてトランジスタ759がオンし、コンデンサ
C1が放電される。結局、フリップフロップ757は、
コンデンサC1が充電されている期間、つまりほぼCR
回路758の時定数に等しいだけの一定期間だけHiを
出力する。フリップフロップ757の出力がHiである
場合、電源回路74のIG端子に電力を供給するスイッ
チ760はオン状態に維持され、電源回路74が動作可
能になる。
【0037】回転数が低い場合には、フリップフロップ
757のセット入力の周期よりCR回路758のCR時
定数の方が短いので、フリップフロップ757がリセッ
トされる時点つまりコンデンサC1の電位が2・Vcc
/3となる時点ではセット入力はLoになっており、次
に、セット入力がHiになるまで、フリップフロップ7
57のQ出力Out1はLoを維持し、電源駆動回路7
5の出力OutはLoを維持する。
【0038】回転数が所定値を超えるとフリップフロッ
プ757のセット入力の周期の方がCR時定数より短く
なるので、フリップフロップ757のリセット時点つま
りコンデンサC1の電位が2・Vcc/3になる時点で
はセット入力もHiになっており、フリップフロップ7
57はHi出力を維持し、電源駆動回路75の出力Ou
tはHiを維持する。つまり、回転数が高くなるにつれ
て電機子巻線31、32に誘起される電圧の周波数が高
くなって出力Outのオフ期間が次第に短縮され、やが
ては連続的にオンになる。つまりは連続的に電源回路7
4を動作状態に維持できる。すなわち、低回転域では間
欠動作であり、ある回転数以上で連続動作に移行する。
【0039】たとえば12極(6極対)の回転磁極を備
えるオルタネータにおいて、R2=100kΩ、C1=
0.1μFに設定すると約1000〔rpm〕にて連続
的に動作可能である。一般に2・P1極のオルタネータ
をN1〔rpm〕で連続に動作させたい場合、CR回路
758の時定数を60/(P1・N1)〔sec〕に設
定すればよい。
【0040】なお、RSフリップフロップ757を用い
た場合、セット、リセット入力がともにHiとなる場合
にフリップフロップ出力が不定となる。そこで、この実
施例では、オルタネータ1の出力電圧(直流出力電圧)
を図示しない分圧回路で分圧して、コンパレータ764
でバッテリの開放端子電圧よりも高い基準電圧たとえば
13.0Vに対応する基準電圧値Vrefと比較し、オ
ルタネータ1の出力電圧がこの基準電圧値Vrefより
も高い場合に比較結果Out2としてHiを出力し、こ
の信号と出力Out1との論理和信号にてスイッチ76
0のゲートを駆動すれば動作を一層の安定化することが
できる。
【0041】また、オルタネータ1の出力電圧とバッテ
リの開放端子電圧よりも高い基準電圧との比較結果を論
理和ゲートを通すことで更に以下の如き効果も奏するこ
とができる。
【0042】車両の運行が終了して車載エンジンを停止
させるプロセスを考える。通常、バッテリは略満充電状
態に維持されているので、その端子電圧、即ちコンパレ
ータ761の入力電圧はほぼ14.5Vに対応する値に
なっており、コンパレータ761の出力はHiである。
運転者がエンジンを停止させるとオルタネータ1も直ち
に停止するものの、オルタネータ1の電圧制御装置の主
電源はコンパレータ761のHi信号を受けてまだアク
ティブ状態にある。従って、適当なデュ−ティ比でオル
タネータ1の界磁巻線6に励磁電流を通電し続ける。や
がて車載バッテリの端子電圧は充電分極の消失などによ
り無負荷電圧略12.8Vにまで落ち込み、コンパレー
タ761の出力を反転させて電源回路74を非動作状態
にする。一般の車載バッテリは化学反応を利用している
ので、エンジンが停止し、オルタネータ1の発電が停止
してから電圧制御装置の電源回路74が非動作状態にな
り、界磁巻線6に流れる励磁電流が完全に消滅するまで
10数秒〜数10秒要する。
【0043】したがって、この実施例では、界磁巻線6
の減衰励磁電流が回転停止時に電機子鉄心を消磁すると
いう現象を、バッテリ電圧すなわちオルタネータ1の直
流出力電圧に基づく制御回路への電源電力給電停止の遅
延により実現しているので、次回のエンジン始動時に
も、オルタネータ1の電圧制御装置を確実にスタンバイ
状態に復帰させることができる。もちろん、直流出力電
圧の大きさの変化ではなく、その周波数変化や電機子巻
線の発電電圧又は周波数の変化により制御回路への電源
電力給電停止の遅延を実現してもよい。
【0044】なお、ここではCR回路の時定数を利用し
たアナログ信号処理にてタイマ機能を実現した例を示し
ているが、各種ディジタルカウンタを利用したディジタ
ル信号処理を施しても同等の効果が得られることはもち
ろんである。図3は各部電位状態を示す。
【0045】このようにすれば、単に1相の電機子巻線
すなわち一つの相巻線の発電電圧から信号Outを形成
する場合に比較して、周波数2倍、パルス周期が半分と
することができるので、CR回路758のコンデンサC
1の容量を半減したり、回転数変化を精密に検出するこ
とができる。
【0046】〔変形態様1〕第1実施例の変形態様を図
4に示す。
【0047】上述した第1実施例では二相電機子巻線の
U相巻線31とV相巻線32との誘起交流電圧を検出し
て電源回路74の覚醒のためのトリガ信号としていたの
に対し、本変形態様では、90度(π/2)の位相差を
もつ2つの相巻線81、82の各相電圧VF1、VF2
をコンパレータ751,752に入力するようにしたも
のである。
【0048】更に説明すれば、図4において、811〜
813は互いに120度の位相差を有して第一の対称3
相電機子巻線81を構成する相巻線すなわちX相巻線、
Y相巻線、Z相巻線であり、814〜816は互いに1
20度の位相差を有して第二の対称3相電機子巻線82
を構成する相巻線すなわちU相巻線、V相巻線、W相巻
線である。U相、V相、W相とX相、Y相、Z相とはそ
れぞれ30度の位相差を持っている。
【0049】これら各相巻線811〜816は図5に示
すごとく、電機子鉄心に円周方向に等間隔にもうけられ
たスロット内に収納されるごとく巻装される。3相、1
2極の場合は72スロット、16極の場合96スロッ
ト、2P1極の場合は12・P1個のスロットを有す
る。隣り合うスロット同士は電気的に30度の位相差に
なっている。
【0050】このようにすれば、X相とW相、Y相とU
相、Z相とV相はそれぞれ90度位相差となる。したが
って、容易に倍周波数の矩形波を得ることができる。
【0051】2組の対称5相電機子巻線を用いる例を図
6に示す。
【0052】図6に2組の対称5相巻線の場合につき説
明する。
【0053】第1の5相巻線91を構成する5つの相巻
線X1、X2、X3、X4、X5は隣り合う相巻線から
72度の位相差を持っている。第2の5相巻線92を構
成する5つの相巻線U1、U2、U3、U4、U5も隣
り合う相巻線から72度の位相差を持っている。第1の
5相巻線91と第2の5相巻線92とは電気的に18度
の位相差をもって図7に示すごとき鉄心に巻装される。
12極の場合120スロット、16極の場合160スロ
ット、2P1極の場合20・P1個のスロットを備え、
隣り合うスロット同士は電気的には18度である。この
場合、X1相とU5相、X2相とU1相、X3相とU2
相、X4相とU3相、X5相とU4相が互いに90度位
相差になっている。
【0054】〔変形態様2〕第1実施例の他の変形態様
を図8を参照して以下に説明する。
【0055】図8は、図4の合計6相の相巻線81〜8
6から出力されるU,V,W,X,Y,Z相電圧を6個
のコンパレータ7511〜7516で処理して、3つの
排他論理和回路から互いに120度位相が異なる3つの
倍周波パルス電圧を作製し、これら三相倍周波数パルス
電圧を論理回路754で処理して6倍周波数のパルス電
圧inを合成したものである。このパルス電圧inを用
いることでコンデンサC1の容量を1/6に縮小するこ
とができる。図8の回路の各部電位変化を図9のタイミ
ングチャートに示す。
【0056】〔変形態様3〕上記した各実施例では、電
源駆動回路75は、フリップフロップ757のセット入
力端に入力されるパルス電圧の立ち上がりエッジから所
定期間だけHiレベル電位となる出力電圧を用いたが、
フリップフロップ757のセット入力端に入力されるパ
ルス電圧の立ち下がりエッジから所定期間だけHiレベ
ル電位となる出力電圧をもちいてもよく、両方を用いて
もよい。すなわち、パルス電圧inの立ち上がりエッジ
及び立ち下がりエッジからそれぞれ所定期間だけ電源回
路74の動作を可能とすることにより上記実施例と同様
に周波数を倍増することができる。
【0057】この回路例を図10に示す。
【0058】電機子巻線の一つの相巻線から出力される
相電圧又は界磁巻線の発電電圧をコンパレータ751で
二値電圧(パルス電圧)VXとし、インバータ回路77
0でその反転電圧VYを求め、これらパルス電圧VX、
VYを時定数が小さい単安定マルチバイブレータ77
1,772に個別に入力して、パルス電圧VX、VYの
立ち上がりエッジから非常に短い所定期間だけHiとな
る短パルス電圧S1、S2を求め、これら短パルス電圧
S1、S2をオア回路773で加算して単安定マルチバ
イブレータ774に入力する。この単安定マルチバイブ
レータ774のHi出力期間はCR回路758の時定数
に等しくされる。この単安定マルチバイブレータ774
の出力電圧でアナログスイッチ760を制御すれば、上
記実施例と同様の倍周波機能をもつ電源駆動回路75を
実現することができる。なお、この回路は、一個の三相
電機子巻線だけをもつ通常のオルタネータにも適用する
ことができる。
【0059】(変形態様)図4に示す2組の独立した三
相電機子巻線の各相に図10の回路を適用した変形例を
図11に示す。
【0060】この場合には最大で12倍周波数をもつパ
ルスが形成でき、コンデンサ容量をより一層減少させる
ことができ、かつ、回転数検出精度を一層向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のオルタネータの回路構成を示すブロ
ック図である。
【図2】図1に示す電源駆動回路の一例を示す回路図で
ある。
【図3】図2に示す電源駆動回路の各部状態を示すタイ
ミングチャートである。
【図4】第1実施例の一変形態様を示す回路図である。
【図5】図4の変形態様で用いる電機子鉄心を示す正面
図である。
【図6】第1実施例の他の変形態様を示す回路図であ
る。
【図7】図6の変形態様で用いる電機子鉄心を示す正面
図である。
【図8】第1実施例の他の変形態様を示す回路図であ
る。
【図9】図8に示す電源駆動回路の各部状態を示すタイ
ミングチャートである。
【図10】第1実施例の他の変形態様を示す回路図であ
る。
【図11】図10に示す回路を2組の三相巻線それぞれ
に適用した変形態様を示す回路図である。
【符号の説明】
1 車両用発電機 3 電機子巻線 6 界磁巻線 7 電圧制御装置 71 トランジスタ(スイッチ手段) 73 制御回路 74 電源回路 75 電源駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H590 AA01 AA21 AB03 CA07 CA23 CC01 CC18 CC22 CC23 CC28 CD01 CE05 DD25 DD64 EA01 EA05 EB02 EB21 FA06 FB01 FB03 FC12 FC21 FC22 GA02 HA02 HB06 JA09 JA13 JA19 JB03 JB07 JB15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の界磁極が形成された界磁鉄心をもつ
    回転子と、 前記界磁極を磁化させるための界磁電流が給電される界
    磁巻線と、 複数の相巻線をもつ電機子巻線が巻装された電機子鉄心
    を有する電機子と、 前記相巻線の発電電圧を整流して出力電圧として出力す
    る整流回路と、 を有する車両用交流発電機に装備されて前記界磁電流の
    調整により前記出力電圧を制御する車両用交流発電機の
    制御装置において、 前記界磁電流を断続するスイッチ手段と、 前記出力電圧に関連する信号に応じて前記スイッチ手段
    を制御する制御回路と、 前記制御回路に電源電力を給電する電源回路と、 前記電源回路を動作状態又は非動作状態に制御する電源
    駆動回路と、 を備え、 前記電源駆動回路は、 前記相巻線又は前記界磁巻線の発電電圧を二値化して得
    たパルス信号のエッジから所定期間だけ前記電源回路を
    動作状態とすることを特徴とする車両用交流発電機の制
    御装置。
  2. 【請求項2】前記電源駆動回路は、 前記電源駆動回路は、各前記相巻線のうちの所定の位相
    差をもつ所定数の相巻線の発電電圧に基づいて前記発電
    電圧の所定倍の周波数のパルス電圧を形成し、前記パル
    ス電圧のエッジから所定期間だけ前記電源回路を動作状
    態とする車両用交流発電機の電圧制御装置。
  3. 【請求項3】前記電源駆動回路は、 各前記相巻線のうちの互いに90度位相差をもつ一対の
    相巻線の発電電圧に基づいて前記発電電圧の2倍の周波
    数のパルス電圧を形成し、 前記パルス電圧のエッジから所定期間だけ前記電源回路
    を動作状態とすることを特徴とする請求項2記載の車両
    用交流発電機の制御装置。
  4. 【請求項4】前記電源駆動回路は、 前記整流回路の前記出力電圧が所定値以上になった場合
    に前記主電源回路を優先的に前記動作状態とすることを
    特徴とする請求項2又は3のいずれか記載の車両用交流
    発電機の制御装置。
  5. 【請求項5】前記電源駆動回路は、 前記車両用交流発電機のバッテリ端子電位と前記電源回
    路の電源電圧入力端子との間を開閉する電源スイッチを
    有し、 前記電源スイッチを開閉制御することにより前記電源回
    路を一時的に動作状態とすることを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれか記載の車両用交流発電機の制御装置。
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