JP2006136122A - 発電装置の出力制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】交流発電機の電機子巻線にバッテリからインバータ回路を通して交流制御電圧を印加することにより出力を制御する発電装置の出力制御装置において、交流制御電圧の位相が遅れすぎて出力が低下するのを防ぐ。
【解決手段】バッテリ4からインバータ回路3Bを通して発電機1の電機子巻線に交流制御電圧を印加し、この交流制御電圧の位相を変化させることによりバッテリ4に与える出力を制御する。発電機の電機子巻線を流れる相電流の位相を最大出力電流位相として検出する位相検出手段13を設け、交流制御電圧の位相を、最大出力電流位相よりも遅れることがないように制御することにより、交流制御電圧が過遅角した状態になって発電機の出力が低下するのを防ぐ。
【選択図】 図2
【解決手段】バッテリ4からインバータ回路3Bを通して発電機1の電機子巻線に交流制御電圧を印加し、この交流制御電圧の位相を変化させることによりバッテリ4に与える出力を制御する。発電機の電機子巻線を流れる相電流の位相を最大出力電流位相として検出する位相検出手段13を設け、交流制御電圧の位相を、最大出力電流位相よりも遅れることがないように制御することにより、交流制御電圧が過遅角した状態になって発電機の出力が低下するのを防ぐ。
【選択図】 図2
Description
本発明は、界磁を有する回転子と、多相のコイルからなる電機子巻線を有する固定子とを備えた交流発電機を電源として、バッテリ等の電圧蓄積手段を含む直流負荷に電力を供給する発電装置の出力制御装置に関するものである。
自動二輪車等のエンジン駆動車両においては、エンジンにより駆動される磁石式交流発電機を電源として設定値を超えないように制御された直流電圧を出力する発電装置を設けて、この発電装置からバッテリを含む負荷に電力を供給している。
磁石式交流発電機は、励磁式交流発電機のようには界磁を制御することができないため、従来は、発電機の出力が過大になったときに発電機の出力を出力短絡用スイッチを通して短絡するようにした短絡式のレギュレータが用いられていた。しかし、短絡式のレギュレータを用いた場合には、電圧調整時に出力短絡用スイッチを通して大きな電流が流れ、該出力短絡用スイッチで多くの熱が発生するため、出力短絡用スイッチを冷却するために大形のヒートシンクを設ける必要があり、制御装置が大形になるという問題があった。また出力短絡用スイッチとして電流容量が大きいものを用いる必要があるため、制御装置のコストが高くなるという問題もあった。
そこで、特許文献1に示されたように、交流発電機の整流出力でバッテリ等の電圧蓄積手段を含む負荷に電力を供給する発電装置において、負荷側から発電機の電機子巻線に発電機の出力と周波数が等しい交流制御電圧を印加する回路を設けて、該交流制御電圧の位相を制御することにより、出力電圧を調整するようにした制御装置が提案された。
既提案の制御装置は、交流発電機の電機子巻線の出力が入力される複数の入力端子と電圧蓄積手段の両端に接続される1対の出力端子とを有して入力端子に入力された交流電圧を直流電圧に変換して出力端子から出力する整流回路と、該整流回路の出力端子及び入力端子にそれぞれ直流側端子及び交流側端子が接続されたインバータ回路と、整流回路の出力端子間に接続される電圧蓄積手段の両端の電圧を、発電機の出力と相数及び周波数が等しい交流電圧に変換して、整流回路の出力電圧を目標値に保つように位相が調整された交流制御電圧を交流側端子から電機子巻線に印加するべくインバータ回路を制御するインバータ制御手段とにより構成される。
上記のように、電機子巻線に交流制御電圧を印加する回路を設けて、該交流制御電圧の位相を制御するようにすると、基本的には、交流制御電圧の位相を遅角させることにより、発電機の出力を増加させることができ、交流制御電圧の位相を進角させることにより発電機の出力を減少させることができる。従って、出力電圧が目標値よりも低いときには交流制御電圧の位相を遅角させ、出力電圧が目標値よりも高いときには交流制御電圧の位相を進角させるように、出力電圧とその目標値との偏差に応じて交流制御電圧の位相を制御することにより、出力電圧を目標値に保つように制御することができる。交流制御電圧の位相を変化させた際の発電機出力の変化量は、インバータ回路のスイッチ素子をPWM制御する等して交流制御電圧の平均値を変化させることにより適宜に調整することができる。
本出願人は、この種の制御を、負荷側から発電機を駆動しながらその出力を制御するという意味で「ドライブ制御」と呼んでいたが、本明細書では、発電機の電機子巻線に与える交流制御電圧のベクトル(大きさと位相)を制御することにより発電機出力を制御するという意味で、「ベクトル制御」と呼ぶことにする。
特開平11−46456号公報
磁石式交流発電機に対して上記のようなベクトル制御を行なった場合、発電機の回転速度が低い領域では、交流制御電圧の位相を遅角させることにより、ベクトル制御を行なわない場合(発電機の出力を単に整流回路を通して負荷に与えるようにした場合)よりも発電装置の出力電流を増大させることができるが、中高速回転領域では、交流制御電圧を遅角させても出力電流を増加させることができない。また回転速度が如何なる領域にある場合でも、交流制御電圧の位相を遅角させ過ぎると、ベクトル制御を行なわない場合より発電機の出力電流が減少してしまうことがある。
図3は、磁石式交流発電機の整流出力でバッテリを充電するようにした発電装置において、ベクトル制御を行なったときのバッテリの充電電流と発電機の回転速度との関係を与える充電電流対回転速度特性の一例を示したものである。同図において曲線aは、非制御時の特性を示し、曲線bは交流制御電圧の位相を、発電機の出力電流を最大にする位相(最大出力電流位相)まで遅角させた状態でベクトル制御を行なった場合の特性を示している。同図に示したように、発電機の回転速度がNcu以下の領域では、ベクトル制御を行なうことにより発電機の出力電流(この場合はバッテリの充電電流)を、単に発電機の出力電流を整流回路を通してバッテリに供給するようにした場合よりも増加させることができるが、回転速度がNcuを超える領域では、ベクトル制御を行なっても発電機の出力電流を増加させることができない。即ち、回転速度がNcuを超える領域では、ベクトル制御を行なっても、発電機の出力電流を、単に発電機の出力を整流回路で整流してバッテリに供給する構成をとる場合以上に増大させることはできない。本明細書では、Ncuを境界速度と呼び、回転速度が境界速度Ncu以下の領域を「出力電流増加領域」、回転速度がNcuを超える領域を「出力電流非増加領域」とそれぞれ呼ぶことにする。
ところで、この種の制御では、発電機の回転速度が如何なる回転速度領域にある場合でも、交流制御電圧の位相を遅角させ過ぎると、発電機の出力電流が減少してしまうことがある。図4は、交流制御電圧の位相を電機子コイルの無負荷誘起電圧の位相に対してα1°,α2°,α3°,α4°及びα5°(α1<α2<α3<α4<α5)遅角させた場合の充電電流(出力電流)対回転速度特性を示したものである。同図から明らかなように、交流制御電圧の位相の遅れ角度がα1°からα4°までの範囲では、交流制御電圧の位相の遅れ角の増大に伴って発電機の出力電流が増加しているが、交流制御電圧の位相の遅れ角をα5°とすると、回転速度が図4に示したNaを超える領域で、遅れ角をα4°とした場合よりも出力電流が減少してしまう。このように、交流制御電圧の位相が遅れ過ぎて、発電機の出力電流が減少する領域が生じるのを避けるため、従来は、最大出力電流が得られる交流制御電圧の位相を最大出力電流位相(固定値)として予めコントローラのメモリに記憶させておいて、交流制御電圧の位相が最大出力電流位相よりも更に遅れることがないように制御していた。
ところが、最大出力電流位相は、実際には、発電機の温度などの条件により変化するため、最大出力電流位相を固定値とした場合には、発電機の温度などの条件が変わった場合に、交流制御電圧の位相が過遅角した状態になって適切な制御を行なうことができなくなることがあり、発電機の出力電流が、ベクトル制御を行なわない場合よりもかえって減少してしまうことがあった。
本発明の目的は、電機子コイルに交流制御電圧を印加して該交流制御電圧の位相を制御することにより発電機の出力を制御する発電装置の制御装置において、交流制御電圧の位相を適切に制御することにより、発電機の温度などの条件の如何に関わりなく、発電機の全回転速度領域において交流制御電圧の位相が過遅角した状態になるのを防いで、発電機の出力を最大限利用することができるようにすることにある。
本発明は、界磁を有する回転子と多相のコイルからなる電機子巻線を有する固定子とを備えた交流発電機を電源として電圧蓄積手段を含む直流負荷に電力を供給する発電装置の出力を制御する出力制御装置を対象としたものである。
本発明が対象とする出力制御装置においては、電機子巻線の出力が入力される複数の入力端子と電圧蓄積手段の両端に接続される1対の出力端子とを有して入力端子に入力された交流電圧を直流電圧に変換して出力端子から出力する整流回路と、この整流回路の出力端子及び入力端子にそれぞれ直流側端子及び交流側端子が接続されたインバータ回路と、整流回路の出力端子間に接続される電圧蓄積手段の両端の電圧を発電機の出力と相数及び周波数が等しく、かつ整流回路の出力電圧を目標値に保つように位相が調整された交流制御電圧に変換して該交流制御電圧を交流側端子から電機子巻線に与えるべくインバータ回路を制御するインバータ制御手段を備えた制御部とが設けられる。
負荷側に設けられた電圧蓄積手段からインバータ回路を通して電機子コイルに交流制御電圧を印加してベクトル制御を行なう発電装置において、交流制御電圧の最大出力電流位相は、発電装置の出力電流を最大にする交流制御電圧の位相である。回転速度が境界速度Ncuを超える領域において得られる発電装置の出力電流の最大値は、ベクトル制御を行なうことなく発電機の出力を単に整流回路を通して電圧蓄積手段に与えるようにした場合の出力電流値(整流出力電流値)である。回転速度が境界速度Ncuを超える領域では、交流制御電圧の位相を遅角させることによって、発電装置の出力電流を上記整流出力電流値以上にすることはできない。従って、回転速度が境界速度Ncuを超える領域では、交流制御電圧の位相が発電機の相電流の位相に一致したときに発電装置の出力電流が最大になり、交流制御電圧を発電装置の相電流の位相よりも遅角させたり、進角させたりすると、発電装置の出力電流が減少してしまう。従って、発電機の相電流の位相を交流制御電圧の最大出力電流位相とするのがよい。
そこで、本発明においては、上記制御部に、電機子巻線の相電流の位相を最大出力電流位相として検出する最大出力電流位相検出手段が設けられる。インバータ制御手段は、整流回路の出力電圧を目標電圧に近づける方向に発電機の出力電圧を変化させるために必要な交流制御電圧の目標位相を演算する手段を備えていて、演算された目標位相が最大出力電流位相検出手段により検出された最大出力電流位相よりも進んでいるときには前記電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を演算された目標位相に等しくするが、演算された目標位相が検出された最大出力電流位相に等しいかまたは該最大出力電流位相よりも遅れているときには電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を最大出力電流位相に等しくするようにインバータ回路を制御して、整流回路の出力電圧を目標電圧に近づける制御を行なうように構成される。
上記のように構成すると、発電機の温度などの条件の如何に関わりなく、交流制御電圧の最大出力電流位相を的確に定めて、出力電流非増加領域において交流制御電圧の位相が過遅角した状態になるのを防ぎつつ、交流制御電圧の位相を適正な範囲で制御することができる。従って、境界速度を超える回転速度領域で発電機の出力が減少するのを防いで、発電機の出力を最大限利用することができる。
本発明の好ましい態様では、発電機の回転速度の変化範囲が、交流制御電圧の位相を遅角させることにより発電装置の出力電流を交流制御電圧が電機子巻線に与えられないときの発電装置の出力電流よりも増加させることができる出力電流増加領域と、交流制御電圧の位相を遅角させても発電装置の出力電流を交流制御電圧が電機子巻線に与えられないときの発電装置の出力電流よりも増加させることができない出力電流非増加領域とに分けられる。
この場合、インバータ制御手段は、整流回路の出力電圧を目標電圧に近づける方向に発電機の出力電圧を変化させるために必要な前記交流制御電圧の目標位相を演算する手段を備えていて、発電機の回転速度が出力電流増加領域にあって最大出力電流位相よりも遅れることがない範囲に予め設定された判定位相よりも演算された目標位相が進んでいるときに電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を演算された目標位相に等しくし、発電機の回転速度が出力電流増加領域にあって演算された目標位相が判定位相よりも遅れ、かつ最大出力電流位相よりも進んでいるときには電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を演算された目標位相に等しくし、発電機の回転速度が出力電流増加領域にあって演算された目標位相が判定位相よりも遅れ、かつ最大出力電流位相に等しいかまたは該最大出力電流位相よりも遅れているときには電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を最大出力電流位相に等しくし、発電機の回転速度が出力電流非増加領域にあって演算された目標位相が最大出力電流位相よりも進んでいるときには電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を演算された目標位相に等しくし、発電機の回転速度が出力電流非増加領域にあって演算された目標位相が最大出力電流位相に等しいかまたは該最大出力電流位相よりも遅れているときには電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を最大出力電流位相に等しくするようにインバータ回路を制御して整流回路の出力電圧を目標電圧に近づける制御を行なうように構成される。
この場合、発電機の回転速度が出力電流増加領域にある状態で電機子巻線に印加する交流制御電圧の位相を判定位相を超えない範囲で遅らせたときに発電機の出力が必ず増加するように判定位相が定められる。
このように構成すると、出力電流増加領域及び出力電流非増加領域において、交流制御電圧の位相が最大出力電流位相を超えるのを防いで、発電機の全回転速度領域で発電機から十分な出力電流を取り出すことができる。
本発明の好ましい態様では、発電機の回転子の回転角度位置が予め定めた位置に一致したときに信号を発生する信号発生器と、発電機の相電流を検出する電流センサと、該電流センサの出力から相電流の零クロス点を検出する零クロス検出回路とが設けられ、最大出力電流位相検出手段は、信号発生器が信号を発生するタイミングと零クロス検出回路により検出された相電流の零クロス点とから相電流の位相を検出するように構成される。
上記インバータ回路としては、ブリッジの各辺をMOSFETにより構成したブリッジ形の回路を用いることができる。この場合、発電機の回転子の回転角度位置が予め定めた位置に一致したときに信号を発生する信号発生器と、インバータ回路のブリッジの1つの辺を構成するMOSFETのドレインソース間の電圧を検出する電圧センサと、該電圧センサの出力が高レベルの状態から0レベルになったときのタイミングを相電流の零クロス点として検出する零クロス検出回路とが設けられ、最大出力電流位相検出手段は、信号発生器が信号を発生するタイミングと零クロス検出回路により検出された相電流の零クロス点とから相電流の位相を検出するように構成される。
上記のように、MOSFETのドレインソース間の電圧から発電機の相電流を検出するようにした場合、交流制御電圧の位相を最大出力電流位相よりも遅角させた状態で制御が行なわれたときに、MOSFETのドレインソース間の電圧の立下りが発電機の相電流の零クロス点よりも遅れるため、実際の発電機の相電流の位相よりも遅れた位相が相電流の位相として検出されることになり、交流制御電圧の位相が最大出力電流位相よりも遅れた状態で(過遅角した状態で)制御が行なわれることになる。
そこで、上記のようにインバータ回路を構成するMOSFETのドレインソース間電圧から相電流を検出する場合には、現在の交流制御電圧の位相と最大出力電流位相検出手段により検出された最大出力電流位相との差が規定範囲内にあるときに、電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を検出された最大出力電流位相に等しくする最大出力電流位相制御が行なわれていると判定して、最大出力電流位相制御が行なわれていると判定されている状態が規定時間継続したときに交流制御電圧を予め定めた分だけ進めるように、インバータ制御手段を構成することが好ましい。
以上のように、本発明によれば、発電機の整流出力で電圧蓄積手段を含む負荷を駆動する発電装置の発電機の電機子巻線に、電圧蓄積手段からインバータ回路を通して交流制御電圧を印加して、該交流制御電圧の位相を制御することにより出力を制御する発電装置の出力制御装置において、発電機の相電流の位相を検出して、該相電流の位相を交流制御電圧の最大出力位相とするようにしたので、発電機の温度などの条件の如何に関わりなく、常に交流制御電圧の最大出力電流位相を的確に定めて、交流制御電圧の位相が過遅角した状態になるのを防ぎつつ、交流制御電圧の位相を適正な範囲で制御することができる。従って、すべての回転速度領域で交流制御電圧の位相の過遅角により発電機の出力が減少するのを防いで、発電機の出力を最大限利用することができる。
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明で制御の対象とする発電装置の構成を示し、図2は、コントローラに設けられるマイクロプロセッサにより構成される機能実現手段を含む制御装置の構成を示している。図1において、1はエンジン2により駆動される磁石式交流発電機、3は整流回路とインバータ回路とを有する交直相互変換部、4は電圧蓄積手段としてのバッテリ、5は交直相互変換回路3のインバータ回路を制御するコントローラ、6は発電機1の電機子巻線を流れる1相の電流を検出する電流センサ、7は発電機1の回転子の回転角度位置が予め定めた位置に一致したときにパルス信号を発生するパルス信号発生器である。
図1は本発明で制御の対象とする発電装置の構成を示し、図2は、コントローラに設けられるマイクロプロセッサにより構成される機能実現手段を含む制御装置の構成を示している。図1において、1はエンジン2により駆動される磁石式交流発電機、3は整流回路とインバータ回路とを有する交直相互変換部、4は電圧蓄積手段としてのバッテリ、5は交直相互変換回路3のインバータ回路を制御するコントローラ、6は発電機1の電機子巻線を流れる1相の電流を検出する電流センサ、7は発電機1の回転子の回転角度位置が予め定めた位置に一致したときにパルス信号を発生するパルス信号発生器である。
磁石式交流発電機1は、鉄製の回転子ヨーク100の周壁部の内周に永久磁石M1及びM2を取り付けて構成した磁石回転子1Aと、磁石回転子1Aの内側に配置された固定子1Bとからなっていて、磁石回転子1Aがエンジン2のクランク軸に取り付けられている。固定子1Bは、磁石回転子1Aの磁極に対向する磁極部を有する図示しない電機子鉄心と、該電機子鉄心に巻回されてスター結線されたU相ないしW相のコイルLuないしLwからなる電機子巻線Waとからなっていて、コイルLuないしLwの非中性点側の端子から3相の出力端子1uないし1wが引き出されている。
交直相互変換部3は、ダイオードDuないしDw及びDxないしDzからなるダイオードブリッジ全波整流回路3A(図2参照)と、ドレインが共通接続されたMOSFET FuないしFwによりブリッジの上辺が構成され、MOSFET FuないしFwのソースにそれぞれドレインが接続されるとともにソースが共通接続されたMOSFET FxないしFzによりブリッジの下辺が構成されたブリッジ形のインバータ回路3B(図2参照)とからなっている。
図示のインバータ回路3Bにおいては、MOSFET FuないしFwのドレインの共通接続点及びMOSFET FxないしFzのソースの共通接続点からそれぞれ正極側及び負極側の直流側端子が導出され、これらの直流側端子はダイオードDuないしDw及びDxないしDzからなるダイオードブリッジ全波整流回路の正極側及び負極側の出力端子3a及び3bに接続されている。またインバータ回路のMOSFET FuないしFwのソースとMOSFET FxないしFzのドレインとの接続点からそれぞれ交流側端子が導出され、これらの交流側端子は、整流回路の3相の入力端子3uないし3wに接続されている。整流回路の入力端子3uないし3wはそれぞれ発電機1の電機子巻線Waの3相の出力端子1uないし1wに接続されている。ダイオードDuないしDw及びDxないしDzとしてはそれぞれMOFET FuないしFw及びFxないしFzのドレインソース間に形成された寄生ダイオードを用いてもよく、MOFET FuないしFw及びFxないしFzのドレインソース間にそれぞれ接続した独立のダイオードを用いてもよい。
交直相互変換部3の整流回路の正極側出力端子3aと負極側出力端子3bの間にバッテリ4が接続されている。整流回路のU相及びV相の入力端子3u及び3vはそれぞれ交流発電機1のU相及びV相の出力端子1u及び1vに接続され、整流回路のW相の入力端子3wは電流センサ6を通して発電機のW相の出力端子1wに接続されている。電流センサ6は変流器等からなっていて、W相のコイルLwに流れる発電機1のW相の相電流Iwを検出して、該W相の相電流に比例した電流検出信号を出力する。電流センサ6の出力はコントローラ5に入力されている。電流センサ6が検出するW相の相電流Iwの波形は図5(D)に示す通りである。
発電機1の回転子ヨーク100の外周には突起からなるリラクタR1ないしR3が形成され、パルス信号発生器7は、これらのリラクタの回転方向の前端側エッジ及び後端側エッジをそれぞれ検出して極性が異なるパルス信号を発生するように構成されている。図示の例では、リラクタR1が磁石M2の中心(周方向の中央部)に相応する位置に設けられ、リラクタR2がリラクタR1に対して回転子の回転方向(反時計方向)の後方側に90°遅れた位置に設けられている。またリラクタR3はリラクタR2に対して回転子の回転方向の後方側に90°遅れた位置(リラクタR1に対して180°離れた位置で、磁石M1の磁極の中心に相応する位置)に設けられている。
図示のパルス信号発生器7が発生する信号Vsは、図5(A)に示したように、リラクタR1ないしR3のそれぞれの回転方向の前端側エッジを検出したときに発生する正極性のパルス信号Vspと、リラクタR1ないしR3のそれぞれの回転方向の後端側エッジを検出したときに負極性のパルス信号Vsnとからなっている。図示の例では、角度AないしCの回転角度位置でそれぞれパルス信号発生器7がリラクタR1ないしR3の回転方向の前端側エッジを検出して正極性のパルス信号Vspを発生する。パルス信号が発生していない角度Dの位置は、角度Cの位置に対して90°遅れた位置である。この例では、角度Cの位置とDの位置との間に、W相の相電流Iwが正の半波から負の半波に移行する際の零クロス点が現れるようになっている。
パルス信号発生器7が出力するパルス信号は、図5(B)に示すように、正極性のパルス信号Vpが発生する毎にハイレベルからローレベルに立ち下がる割込み信号INTに変換されてコントローラ5に設けられたマイクロプロセッサに入力されている。またコントローラには、相電流Iwの正の半波の波形を矩形波状に変換する波形整形回路からなる零クロス検出回路11が設けられていて、この零クロス検出回路が出力する矩形波信号Vq(図5E)がマイクロプロセッサに入力されている。マイクロプロセッサは、零クロス検出回路が出力する矩形波信号Vqの立下がりを相電流Iwが正の半波から負の半波に移行する際の零クロス点Zとして検出する。
またコントローラ5は、図5(C)に示すように、クロックパルスを計数する計数動作を常時行なっていて、クロックパルスを一定値までカウントする毎にリセットされるタイマカウンタ12と、マイクロコンピュータにより構成される最大出力電流位相検出手段13と、回転速度検出手段14及びインバータ制御手段15と、バッテリ4の両端の電圧を発電装置の出力電圧として検出する電圧検出回路16とを有している。
最大出力電流位相検出手段13は、パルス信号発生器7の出力パルスとタイマカウンタ12の計数値と零クロス検出回路11の出力とから相電流Iwの位相を検出する手段である。最大出力電流位相検出手段13は、割込み信号INTが入力される毎に実行する割込み処理でタイマカウンタの計数値を読み込み、割込み信号が入力されるタイミングの時間間隔を計測する。そして、角度Cの位置で割込み信号INTが入力されてから角度Aの位置で割込み信号が入力されるまでの時間が他の割込み信号相互間の時間よりも長いことを利用して、正極性のパルス信号Vspが発生する角度AないしCの位置を識別し、角度Cの位置が検出されてから相電流Iwが正の半波から負の半波に移行する際の零クロス点Zが検出されるまでの時間を計測することにより、相電流Iwの零クロス点Zの位相を特定する。
最大出力電流位相検出手段13は、角度Bの位置からCの位置までの区間を回転子が回転する間に計数されたタイマの計数値α(=ao−a1)と、角度Bの位置からCの位置までの角度(=90°)とから、回転子が1°回転する間の計数値γ=α/90を演算し、このγと、角度Cの位置が検出されてから零クロス点Zが検出されるまでの間に計数された計数値βとから、角度Cの位置から零クロス点Zまでの間の角度に相当する計数値δ=β/γを演算する。そして、角度Cにδを加えることにより、相電流Iwの零クロス点Zの位相を与える計数値ε=δ+Cを求め、これにより相電流Iwの位相を特定する。他の相の相電流の位相は相電流Iwの位相に基づいて演算に求める。
回転速度検出手段14は、割込み信号INTが与えられる間隔から発電機の回転速度を検出する手段で、この回転速度検出手段により検出された回転速度のデータは、最大出力電流位相検出手段13により検出された相電流Iwの位相と、電圧検出回路16により検出された出力電圧のデータとともに、インバータ制御手段15に与えられる。
コントローラ5内のマイクロプロセッサは、パルス信号発生器7から各パルス信号Vpnが発生したときの電機子巻線Waと磁石の位置を記憶しており、角度A,B及びCの位置で磁石回転子の磁石が電機子巻線に対して如何なる位置にあるかを識別することができるようになっている。インバータ制御手段15は、出力電圧検出回路16により検出される発電装置の出力電圧(この例ではバッテリ電圧)を目標電圧に近づける方向に発電機の出力電圧を変化させるために必要な交流制御電圧(発電機1の出力電圧と周波数及び相数が等しい交流電圧)の目標位相を演算する手段と、演算された目標位相と他の制御条件とから電機子巻線に印加する交流制御電圧の適正な位相を定めるための手段と、パルス信号発生器の出力パルスから回転子が180°回転するのに要した時間を交流制御電圧の半波の期間として、適正な位相の交流制御電圧をインバータ回路3Bから発生させるようにインバータ回路を構成するMOSFET FuないしFw及びFxないしFzのゲートにそれぞれ駆動信号SuないしSw及びSxないしSzを与えて各MOSFETを制御する手段とを備えていて、バッテリからインバータ回路を通して電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を制御することにより、出力電圧検出回路16により検出される発電装置の出力電圧(この例ではバッテリ電圧)と目標電圧との偏差を零に近づけるよう制御する。
インバータ制御手段15は、基本的には、発電装置の出力電圧が目標値よりも低いときに交流制御電圧の位相を現在の位相よりも遅角させることにより出力電圧を目標値に近付け、出力電圧が目標値よりも高いときには、交流制御電圧の位相を現在の位相よりも進角させることにより、出力電圧を目標値に近付ける制御を行なう。また必要に応じて、インバータ回路のMOSFETを所定のデューティでオンオフさせることにより、交流制御電圧の平均値を調整して交流制御電圧の位相を変化させた際の出力の変化割合を調整する。
しかし、上記のように交流制御電圧を制御するだけでは、交流制御電圧の位相を遅角させたときに、その位相が過遅角した状態になって、交流制御電圧によるベクトル制御を行なわない場合よりも、発電機の出力電流が減少してしまうことがある。そこで、本発明においては、発電機の回転速度領域に応じて交流制御電圧の位相の遅角側への変化範囲を適正な範囲に制限することにより、発電機の出力電流が減少する領域が生じるのを防止する。
回転速度が図3に示した境界速度Ncuを超える出力電流非増加領域にあるときには、交流制御電圧の位相角を制御しても、ベクトル制御を行なわずに、発電機の出力を単に整流回路を通してバッテリに供給するようにした場合よりも発電装置の出力電流を増加させることはできない。このことから、出力電流非増加領域では、交流制御電圧の位相を発電機の相電流の位相に一致させたときにバッテリに供給し得る充電電流が最大になると推定することができる。そこで、出力電流非増加領域では、発電機の相電流の位相ε=C+δを交流制御電圧の最大出力電流位相ζとして、交流制御電圧の位相がこの最大出力電流位相を超えないようにベクトル制御を行なう。
すなわち、インバータ制御手段15は、発電機1の回転速度が出力電流非増加領域にあって演算された目標位相(出力電圧を目標電圧に等しくするために必要な位相)が検出された最大出力電流位相ζよりも進んでいるときに電機子巻線Waに与える交流制御電圧の位相を演算された目標位相に等しくし、発電機の回転速度が出力電流非増加領域にあって演算された目標位相が検出された最大出力電流位相ζに等しいかまたは該最大出力電流位相よりも遅れているときには電機子巻線Waに与える交流制御電圧の位相を検出された最大出力電流位相ζに等しくするようにインバータ回路3Bを制御してベクトル制御を行なう。
これに対し、発電機の回転速度が、図3において境界速度Ncu以下の出力電流増加領域(交流制御電圧の位相を遅らせることにより発電機の出力を単に整流回路を通してバッテリに供給するとした場合よりも増加させることができる領域)にあるときには、交流制御電圧の位相を制御することにより発電機の出力を確実に増加させることができるようにするために、判定位相θiuを用いて、電機子巻線に印加される交流制御電圧の位相が発電機の出力を増加させる前に制限されることがないようにしながら、以下のようにしてベクトル制御を行なう。
即ち、インバータ制御手段15は、発電機1の回転速度が出力電流増加領域にあって演算された目標位相が予め設定された判定位相θiuよりも進んでいるときに電機子巻線Waに与える交流制御電圧の位相を演算された目標位相に等しくし、発電機1の回転速度が出力電流増加領域にあって演算された目標位相が判定位相θiuよりも遅れ、かつ最大出力電流位相よりも進んでいるときには電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を演算された目標位相に等しくし、発電機の回転速度が出力電流増加領域にあって演算された目標位相が判定位相θiuよりも遅れ、かつ最大出力電流位相に等しいかまたは該最大出力電流位相ζよりも遅れているときには電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を最大出力電流位相ζに等しくするようにインバータ回路3Bを制御してベクトル制御を行なう。
上記判定位相θiuは、電機子巻線に印加する交流制御電圧の位相を遅角側に変化させて発電機の出力を増加させる制御を行なう際に、発電機の出力が増加する前に交流制御電圧の位相が制限されることがないようにするために設定されたもので、発電機の温度などの条件がどのように変化した場合でも、確実に発電機の出力電流を増加させることができる交流制御電圧の位相の変化範囲の遅角側の限界値よりも小さめの値に設定する。即ち、発電機の温度などの条件がどのように変化した場合でも、発電機の回転速度が出力電流増加領域にある状態で電機子巻線に印加する交流制御電圧の位相を、判定位相θiuよりも進み側で、最大出力電流位相検出手段13により検出された最大出力電流位相(発電機の相電流の位相)を超えない範囲で遅らせた際に、発電機の出力が必ず増加するように、判定位相θiuを定めておく。この判定位相は、マイクロプロセッサのメモリ内に記憶させておく。
例えば、出力電流増加領域においてバッテリ充電電流(出力電流)対回転速度特性が交流制御電圧の位相角α3ないしα5に対して図6に示す特性を示す場合には、判定位相θiuを{(α4+α5)/2}°に設定する。
なお図6は、図4に示された特性の内、回転速度が比較的低い領域における特性を拡大して示したものであり、図6に破線で示したαoの特性は、ベクトル制御を行なうことなく、発電機の出力を単に整流してバッテリに供給するようにした場合の特性である。
上記のように交流制御電圧の位相の遅角側への変化範囲を制限して発電機の出力を制御する場合に、インバータ制御手段の一部を構成するためにマイクロプロセッサに実行させるタスクのアルゴリズムの一例を示すフローチャートを図7に示した。図7に示したタスクは、発電機1の出力の1サイクルに相当する期間が経過する毎に(本実施形態では発電機の回転子が1回転する毎に)実行される。このアルゴリズムによる場合には先ずステップ1で発電装置の出力電圧(バッテリ4の両端電圧)Vbを読み込み、ステップ2で目標電圧Vtagを読み込む。次いでステップ3でバッテリ電圧Vbから目標電圧Vtagを引いて偏差Vsを演算し、ステップ4で偏差Vsが0であるか否かを判定する。その結果Vsが0であると判定されたとき(出力電圧が目標電圧に等しいと判定されたとき)には、ステップ5に進んで交流制御電圧の位相を現在の位相に保持してこのタスクを終了する。
ステップ4において偏差Vsが0でないと判定されたときには、ステップ6に進んで偏差Vsが負であるか否か(出力電圧が目標電圧Vtagよりも低いか否か)を判定する。その結果偏差Vsが負である(出力電圧が目標電圧よりも低い)と判定されたときには、ステップ7に移行して偏差Vsの絶対値をとり、ステップ7で偏差Vsの絶対値に対して交流制御電圧の位相を遅角側に変更するために現在の位相に加算する変更角度θHを決定する。この変更角度θHは予め定めた一定値としても良く、偏差Vsの絶対値に対して演算により決定してもよい。
次いでステップ9で交流制御電圧の現在の位相θoに変更角度θHを加算することにより交流制御電圧の遅角後の新たな位相(目標位相)θを演算し、ステップ10で回転速度検出手段が検出している現在の回転速度Nを読み込む。次いでステップ11で回転速度Nが境界速度Ncuを超えているか否かを判定し、回転速度Nが境界速度Ncuを超えている場合には、ステップ12に進んで、演算された新たな位相θが最大出力電流位相ζを超えているか否かを判定する。その結果、新たな位相θが最大出力電流位相ζを超えている場合には、ステップ13に進んで最大出力電流位相ζを交流制御電圧のこれから制御する位相θoとしてこのタスクを終了する。ステップ12において、新たな位相θが最大出力電流位相ζを超えていないと判定されたときには、ステップ14に進んで、演算された新たな位相θをこれから制御する位相θoとしてこのタスクを終了する。
ステップ11において、回転速度Nが境界速度Ncu以下であると判定されたときには、ステップ15に進んで交流制御電圧のこれから制御する位相θoが判定位相θiuよりも小さいか(進み側にあるか)否かを判定し、これから制御する位相θoが判定位相θiuよりも小さいときにはステップ14に進んで新たな位相θをこれから制御する位相θoとしてこのタスクを終了する。またステップ15でこれから制御する位相θoが判定位相θiuよりも大きいと判定されたときにはステップ12に移行して演算された新たな位相θが最大出力電流位相ζを超えているか否かを判定し、新たな位相θが最大出力電流位相ζを超えている場合には、ステップ13に進んで最大出力電流位相ζを交流制御電圧のこれから制御される位相θoとしてこのタスクを終了する。ステップ12において、新たな位相θが最大出力電流位相ζを超えていないと判定されたときには、ステップ14に進んで、演算された新たな位相θをこれから制御する位相θoとしてこのタスクを終了する。
上記の実施形態では、電機子巻線の相電流を検出する電流センサ6と、この電流センサにより検出された相電流の零クロス点を検出する零クロス検出回路11とを設けて、零クロス検出回路11により検出された零クロス点を相電流の位相として検出するように最大出力電流位相検出手段13を構成したが、インバータ回路を構成するMOSFETのドレインソース間の電圧から電機子巻線の相電流の位相を検出することにより最大出力電流位相を求めるようにすることもできる。
即ち、発電機の回転子の回転角度位置が予め定めた位置に一致したときにパルスを発生するパルス信号発生器7と、インバータ回路のブリッジの1つの辺を構成するMOSFETのドレインソース間の電圧を検出する電圧センサと、電圧センサの出力の立下りを相電流の零クロス点として検出する零クロス検出回路とを設けて、パルス信号発生器がパルスを発生する位相と零クロス検出回路により検出されたMOSFETのドレインソース間電圧の立下りとから相電流の位相を検出するように、最大出力電流位相制御手段を構成してもよい。
この場合のハードウェアの構成は例えば図8に示したとおりである。図示の例では、U相のMOSFETに対して直列に接続されたMOSFET Fxのドレインソース間の電圧がコントローラ5に入力されている。図9に示すように、コントローラ5内には、MOSFET Fxのドレインソース間の電圧を検出する電圧センサ17が設けられれていて、この電圧センサ17の出力が零クロス検出回路11に入力されている。零クロス検出回路11は、電圧センサ17の出力が高レベルの状態から0レベルになったときのタイミングをU相の相電流Iuの零クロス点として検出する。ハードウェアのその他の構成は図1に示した例と同様である。
図10(A)ないし(I)は本実施形態の動作を示すタイミングチャートで、この例は、バッテリに供給する充電電流の設定値が発電装置から出力し得る充電電流の最大値よりも小さい場合である。同図(A)はパルス信号発生器7が出力するパルス信号Vsの波形を示し、同図(B)はパルス信号Vsを波形整形して得た割り込み信号を示している。また図10(C)はタイマカウンタの動作を示し、図10(D)は発電機1のU相の相電流Iuの波形を示している。更に図10(E)はバッテリに流れる充電電流の波形を示し、同図(F)及び(G)はそれぞれMOSFET Fu及びFxのゲートに与えられるゲート信号Su及びSxを示している。また図10(H)はMOSFET Fxのドレインソース間の電圧Vdsxを示し、図10(I)は零クロス検出回路11から得られる検出信号Vq′を示している。
バッテリに供給する充電電流の設定値が発電装置から出力し得る充電電流の最大値よりも小さい場合には、バッテリの充電電流が設定値に達する毎にインバータ回路から発電機の電機子巻線に相電流の位相よりも進角した交流制御電圧が与えられるようにインバータ回路のMOSFETが制御されて、発電装置の3相の出力電流が減少させられる。そのため、充電電流Icの波形は、図10(F)に示すように各相の相電流が設定値に達する毎に低下する波形となる。このような制御が行なわれている時には、U相のMOSFET Fuのゲート信号SuがU相の相電流Iuの零クロス点よりも進んだタイミングで零にされるとともに、MOSFET Fxにゲート信号Sxが与えられるが、MOSFET Fxのゲート信号Sxが与えられてもすぐには零ならず、相電流Iuが零になったときに零になる。そのため、零クロス検出回路11の出力信号Vq′はU相の相電流Iuが零になったときに0レベルになる。この場合は、図1に示した実施形態と同様にしてU相の相電流の位相を検出することができ、U相の相電流の位相からV相及びW相の相電流の位相を演算することができる。
図11(A)ないし(I)は交流制御電圧の位相を最大出力電流位相に等しくして制御を行なう際(最大出力電流位相制御を行なう際)のタイミングチャートである。この場合は、各相の交流制御電圧の位相が発電機の各相の電流の位相に一致しているため、MOFET Fxのドレインソース間の電圧の零点を零クロス検出回路11により検出することにより、U相の相電流の零クロス点を検出することができ、図1に示した実施形態と同様にして交流制御電圧の最大出力電流位相を検出することができる。
図12(A)ないし(I)は、交流制御電圧の位相を最大出力電流位相よりも遅角側にして制御した場合の動作を示すタイミングチャートである。この場合は、MOFET Fxのドレインソース間電圧が零に立ち下がるタイミングが、相電流Iuが零クロス点を通過するタイミングよりも遅れるため、MOSFET Fxのドレインソース間電圧が0に立ち下がるタイミングを検出してもU相電流の零クロス点を検出することができない。この状態が継続すると、最大出力電流位相を的確に検出することができなくなり、交流制御電圧の位相が過遅角した状態で制御が行なわれることになる。このような事態が生じるのを防ぐため、本実施形態では、これから制御する交流制御電圧の位相(演算された目標位相)と最大出力電流位相検出手段により検出された最大出力電流位相との差が規定範囲内にあるときに、最大出力電流位相制御(交流制御電圧の位相を最大出力電流位相に等しくする制御)が行なわれていると判定して、最大出力電流位相制御が行なわれていると判定されている状態が規定時間継続したときに交流制御電圧を予め定めた分だけ進めるようにインバータ制御手段15が構成されている。
本実施形態において、発電機の出力の1サイクルの期間が経過する毎にマイクロプロセッサに実行させるタスクのアルゴリズムを示すフローチャートを図13に示した。このアルゴリズムによる場合には先ずステップ1で発電装置の出力電圧(バッテリ4の両端電圧)Vbを読み込み、ステップ2で目標電圧Vtagを読み込む。次いでステップ3でバッテリ電圧Vbから目標電圧Vtagを引いて偏差Vsを演算し、ステップ4で偏差Vsが0であるか否かを判定する。その結果Vsが0であると判定されたとき(出力電圧が目標電圧に等しいと判定されたとき)には、ステップ5に進んで交流制御電圧の位相を現在の位相に保持して現在の制御を継続させ、ステップ6でIbmaxFLAGを0にして、現在は最大出力電流位相での制御を行なっていないことを記憶させた後このタスクを終了する。
ステップ4において偏差Vsが0でないと判定されたときには、ステップ7に進んで偏差Vsが負であるか否か(出力電圧が目標電圧Vtagよりも低いか否か)を判定する。その結果偏差Vsが負である(出力電圧が目標電圧よりも低い)と判定されたときには、ステップ8に移行して偏差Vsの絶対値をとり、ステップ9で偏差Vsの絶対値に対して交流制御電圧の位相を遅角側に変更するために現在の位相に加算する変更角度θHを決定する。
次いでステップ10でIbmaxFLAGが1であるか否かを判定し、IbmaxFLAGが1でない場合(最大出力電流位相制御が行なわれていない場合)には、ステップ11で交流制御電圧のこれから制御する位相θoに変更角度θHを加算することにより交流制御電圧の遅角後の新たな位相(目標位相)θを演算した後、ステップ12で回転速度検出手段が検出している現在の回転速度Nを読み込む。次いでステップ13で回転速度Nが境界速度Ncuを超えているか否かを判定し、回転速度Nが境界速度Ncuを超えている場合には、ステップ14に進んで、これから制御する位相θoと最大出力電流位相ζとの差θo−ζが−ηと+ηとの間にあるか否かを判定する。即ち、交流制御電圧のこれから制御する位相θoと最大出力電流位相検出手段により検出された最大出力電流位相ζとの差が規定範囲内にあるか否かを判定する。ここでηは1以上の正の整数である。
ステップ14でθo−ζが−ηと+ηとの間にある(交流制御電圧のこれから制御する位相θoと最大出力電流位相検出手段により検出された最大出力電流位相ζとの差が規定範囲内にある)と判定された場合には、ステップ15に進んで、最大出力電流位相ζを交流制御電圧のこれから制御する位相θoとした後、ステップ16でIbmaxFLAGを1とすることにより現在最大出力電流位相制御が行なわれていることを記憶させて、このタスクを終了する。ステップ14において、θo−ζが−ηと+ηとの間にない(交流制御電圧のこれから制御する位相θoと最大出力電流位相検出手段により検出された最大出力電流位相ζとの差が規定範囲内にない)と判定された場合には、ステップ17に進んで、演算された新たな位相(目標位相)θが最大出力電流位相ζよりも小さいか否かを判定する。その結果、新たな位相θが最大出力電流位相ζよりも小さいときには、ステップ18に進んで新たな位相θをこれから制御する位相θoとした後、ステップ19でIbmaxFLAGを0として現在最大出力電流位相制御が行なわれてないことを記憶させてこのタスクを終了する。
ステップ17で新たな位相θが最大出力電流位相ζよりも小さくないと判定されたときには、ステップ15に進んで最大出力電流位相ζを交流制御電圧のこれから制御する位相θoとした後、ステップ16でIbmaxFLAGを1とすることにより現在最大出力電流位相制御が行なわれていることを記憶させてこのタスクを終了する。
ステップ13で回転速度Nが境界速度Ncuを超えていないと判定されたときには、ステップ20に進んでこれから制御する位相θoが判定位相θiuよりも小さいか否かを判定する。その結果、これから制御される位相θoが判定位相θiuよりも小さいと判定されたときには、ステップ18に移行し、これから制御される位相θoが判定位相θiuよりも小さくないと判定されたときには、ステップ14に移行する。
またステップ7で偏差Vsが負でない(バッテリ電圧が目標電圧を超えていると判定されたときには、ステップ21に進んで偏差Vsに対して交流制御電圧を進角側に変化させるための変更角度θHを決定し、ステップ22でθoから変更角度θHを引いたものをこれから制御される位相θoとする。次いでステップ23でIbmaxFLAGを0としてこのタスクを終了する。
ステップ10において、IbmaxFLAGが1である(現在最大出力電流位相制御が行なわれている)と判定されたときには、ステップ24に進んで現在の位相θoから既定値ηを減算したものをこれから制御する位相θoとして、交流制御電圧の位相を進角させ、ステップ25でIbmaxFLAGを0とした後、このタスクを終了する。ηの値は、ステップ24で交流制御電圧の位相θoを最大出力電流位相ζよりも進角させることができるような値に設定する。
図13に示したように構成すると、最大出力電流位相制御が規定時間(本実施形態では発電機の出力の1サイクルの期間)行なわれていると判定されたときにステップ24により交流制御電圧の位相が進角させて、MOSFET Fxのドレインソース間の電圧がU相の相電流Iuが零クロス点を迎えるタイミングで零になる状態に戻すことができるため、交流制御電圧の位相が最大出力電流位相よりも遅れた状態で制御が継続されるのを防ぐことができる。また交流制御電圧の位相が最大出力電流位相よりも遅れた状態になるのを防ぐことができる。
上記のように、インバータ回路のブリッジの1つの辺を構成するMOSFETのドレインソース間の電圧から相電流の零クロス点を検出するようにすると、電流センサを必要としないので、コストの低減を図ることができる。
上記の実施形態では、磁石発電機の回転子の界磁が2極に構成されているが、一般に回転子の界磁が2n極(nは1以上の整数)に構成される場合に本発明を適用することができるのはもちろんである。
上記の実施形態では、交流発電機1が磁石式交流発電機であるとしたが、回転子側に界磁巻線を有する励磁式の交流発電機を用いる場合にも本発明を適用することができる。
なお磁石式交流発電機を用いる場合、永久磁石により構成される回転子の磁極相互間に鉄等の強磁性材料からなる補極を設けておくと、交流制御電圧により発電機の出力の制御を効果的に行なうことができる。
なお磁石式交流発電機を用いる場合、永久磁石により構成される回転子の磁極相互間に鉄等の強磁性材料からなる補極を設けておくと、交流制御電圧により発電機の出力の制御を効果的に行なうことができる。
また上記の例では、発電機の回転子の回転角度位置を検出する手段として、リラクタのエッジを検出してパルス信号を発生するパルス信号発生器を用いたが、この信号発生器は、回転子の回転角度位置の情報を含む信号を発生するものでよいので、他の信号発生器、例えば、回転子の磁極の極性を検出することにより回転子の回転角度位置の情報を含む矩形波信号を出力するホールICを用いてもよい。
1 交流発電機
2 エンジン
3 交直相互変換回路
3A 整流回路
3B インバータ回路
4 バッテリ(電圧蓄積手段)
2 エンジン
3 交直相互変換回路
3A 整流回路
3B インバータ回路
4 バッテリ(電圧蓄積手段)
Claims (4)
- 界磁を有する回転子と多相のコイルからなる電機子巻線を有する固定子とを備えた交流発電機を電源として電圧蓄積手段を含む直流負荷に電力を供給する発電装置の出力を制御する出力制御装置であって、
前記電機子巻線の出力が入力される複数の入力端子と前記電圧蓄積手段の両端に接続される1対の出力端子とを有して前記入力端子に入力された交流電圧を直流電圧に変換して前記出力端子から出力する整流回路と、前記整流回路の出力端子及び入力端子にそれぞれ直流側端子及び交流側端子が接続されたインバータ回路と、前記整流回路の出力端子間に接続される電圧蓄積手段の両端の電圧を前記発電機の出力と相数及び周波数が等しい交流制御電圧に変換して該交流制御電圧を前記交流側端子から前記電機子巻線に与えるべく前記インバータ回路を制御するインバータ制御手段を備えた制御部とを具備し、
前記制御部は、前記電機子巻線の相電流の位相を最大出力電流位相として検出する最大出力電流位相検出手段を備え、
前記インバータ制御手段は、前記整流回路の出力電圧を目標電圧に近づける方向に前記発電機の出力電圧を変化させるために必要な前記交流制御電圧の目標位相を演算する手段を備えていて、演算された目標位相が前記最大出力電流位相よりも進んでいるときには前記電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を演算された目標位相に等しくするが、演算された目標位相が前記最大出力電流位相に等しいかまたは該最大出力電流位相よりも遅れているときには前記電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を前記最大出力電流位相に等しくするように前記インバータ回路を制御して、前記整流回路の出力電圧を前記目標電圧に近づける制御を行なうように構成されていること、
を特徴とする発電装置の出力制御装置。 - 界磁を有する回転子と多相のコイルからなる電機子巻線を有する固定子とを備えた交流発電機を電源として電圧蓄積手段を含む直流負荷に電力を供給する発電装置の出力を制御する出力制御装置であって、
前記電機子巻線の出力が入力される複数の入力端子と前記電圧蓄積手段の両端に接続される1対の出力端子とを有して前記入力端子に入力された交流電圧を直流電圧に変換して前記出力端子から出力する整流回路と、前記整流回路の出力端子及び入力端子にそれぞれ直流側端子及び交流側端子が接続されたインバータ回路と、前記整流回路の出力端子間に接続される電圧蓄積手段の両端の電圧を前記発電機の出力と相数及び周波数が等しい交流制御電圧に変換して該交流制御電圧を前記交流側端子から前記電機子巻線に与えるべく前記インバータ回路を制御するインバータ制御手段を備えた制御部とを具備し、
前記制御部は、前記電機子巻線の相電流の位相を最大出力電流位相として検出する最大出力電流位相検出手段を備え、
前記発電機の回転速度の変化範囲が、前記交流制御電圧の位相を遅角させることにより前記発電装置の出力電流を前記交流制御電圧が前記電機子巻線に与えられないときの前記発電装置の出力電流よりも増加させることができる出力電流増加領域と、前記交流制御電圧の位相を遅角させても前記発電装置の出力電流を前記交流制御電圧が前記電機子巻線に与えられないときの前記発電装置の出力電流よりも増加させることができない出力電流非増加領域とに分けられ、
前記インバータ制御手段は、前記整流回路の出力電圧を目標電圧に近づける方向に前記発電機の出力電圧を変化させるために必要な前記交流制御電圧の目標位相を演算する手段を備えていて、前記発電機の回転速度が前記出力電流増加領域にあって前記最大出力電流位相よりも遅れることがない範囲に予め設定された判定位相よりも演算された目標位相が進んでいるときに前記電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を演算された目標位相に等しくし、前記発電機の回転速度が前記出力電流増加領域にあって演算された目標位相が前記判定位相よりも遅れ、かつ前記最大出力電流位相よりも進んでいるときには前記電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を演算された目標位相に等しくし、前記発電機の回転速度が前記出力電流増加領域にあって演算された目標位相が前記判定位相よりも遅れ、かつ前記最大出力電流位相に等しいかまたは該最大出力電流位相よりも遅れているときには前記電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を前記最大出力電流位相に等しくし、前記発電機の回転速度が前記出力電流非増加領域にあって演算された目標位相が前記最大出力電流位相よりも進んでいるときには前記電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を演算された目標位相に等しくし、前記発電機の回転速度が前記出力電流非増加領域にあって演算された目標位相が前記最大出力電流位相に等しいかまたは該最大出力電流位相よりも遅れているときには前記電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を前記最大出力電流位相に等しくするように前記インバータ回路を制御して前記整流回路の出力電圧を前記目標電圧に近づける制御を行なうように構成され、
前記発電機の回転速度が前記出力電流増加領域にある状態で前記電機子巻線に印加する交流制御電圧の位相を前記判定位相を超えない範囲で遅らせたときに前記発電機の出力が必ず増加するように前記判定位相が定められていること、
を特徴とする発電装置の出力制御装置。 - 前記発電機の回転子の回転角度位置が予め定めた位置に一致したときに前記回転子の回転角度位置の情報を含む信号を発生する信号発生器と、前記発電機の相電流を検出する電流センサと、該電流センサの出力から前記相電流の零クロス点を検出する零クロス検出回路とが設けられ、
前記最大出力電流位相検出手段は、前記信号発生器が信号を発生するタイミングと前記零クロス検出回路により検出された相電流の零クロス点とから前記相電流の位相を検出するように構成されている請求項1または2に記載の発電装置の出力制御装置。 - 前記インバータ回路は、ブリッジの各辺をMOSFETにより構成したブリッジ形の回路からなり、
前記発電機の回転子の回転角度位置が予め定めた位置に一致したときにパルスを発生するパルス信号発生器と、前記インバータ回路のブリッジの1つの辺を構成するMOSFETのドレインソース間の電圧を検出する電圧センサと、前記電圧センサの出力が高レベルの状態から0レベルになったときのタイミングを前記相電流の零クロス点として検出する零クロス検出回路とが設けられ、
前記最大出力電流位相検出手段は、前記信号発生器が信号を発生するタイミングと前記零クロス検出回路により検出された相電流の零クロス点とから前記相電流の位相を検出するように構成され、
前記インバータ制御手段は、現在の交流制御電圧の位相と前記最大出力電流位相検出手段により検出された最大出力電流位相との差が規定範囲内にあるときに、前記電機子巻線に与える交流制御電圧の位相を検出された最大出力電流位相に等しくする最大出力電流位相制御が行なわれていると判定して、最大出力電流位相制御が行なわれていると判定されている状態が規定時間継続したときに前記交流制御電圧を予め定めた分だけ進めるように構成されている請求項1または2に記載の発電装置の出力制御装置。
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