JP7191074B2 - 交流回転機の制御装置 - Google Patents
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Description
前記インバータは、各相について、直流電源の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子と前記直流電源の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子とが直列接続され、直列接続の接続点が対応する相の前記電機子巻線に接続される直列回路を設け、前記スイッチング素子は、逆並列接続されたダイオードの機能を有し、
前記交流回転機の制御装置は、
各相の交流電圧指令値に基づいて、第1制御周期における各相の前記スイッチング素子のオン期間とオフ期間の比率を変化させ、前記第1制御周期において各相の前記比率で、各相の前記スイッチング素子を1回オンオフするPWM制御を行うインバータ制御と、
複数相の前記電機子巻線に生じた誘起電圧により前記交流回転機に発電を行わせる際に、各相について、高電位側及び低電位側の前記スイッチング素子をオフするゼロオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオンすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオフするハイオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオフすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオンするローオンモードと、の切り替えを、前記交流電圧指令値を用いずに、第2制御周期ごとに判定し、切り替えるオルタ発電制御と、
を切り替えて実行し、
前記第2制御周期は、前記第1制御周期よりも短く、且つ、前記交流回転機の最大回転速度における電気角1周期の1/6以下に設定され、
前記交流回転機の制御装置は、前記オルタ発電制御において、前記第2制御周期ごとに、各相の前記電機子巻線の電流を検出し、前記第2制御周期ごとに、各相について、前記電機子巻線の電流の検出値に基づいて、前記ゼロオンモード、前記ハイオンモード、及び前記ローオンモードの切り替えを判定するものである。
実施の形態1に係る交流回転機の制御装置11(以下、単に、制御装置11と称す)について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る交流回転機1、インバータ5、及び制御装置11の概略構成図である。
交流回転機1は、ステータ18と、ステータ18の径方向内側に配置されたロータ14と、を備えている。交流回転機1は、界磁巻線型の同期回転機とされている。ステータ18の鉄心に、複数相の電機子巻線12が巻装されている。ロータ14の鉄心に界磁巻線4が巻装され、電磁石が設けられている。
直流電源2は、インバータ5及びコンバータ9に直流電圧Vdcを出力する。直流電源2として、バッテリー、DC-DCコンバータ、ダイオード整流器、PWM整流器等、直流電圧を出力する任意の機器が用いられる。直流電源2には、平滑コンデンサ3が並列接続されている。
インバータ5は、複数のスイッチング素子を有し、直流電源2と電機子巻線12との間で電力変換を行う。インバータ5は、各相について、直流電源2の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子SPと、直流電源2の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子SNと、が直列接続された直列回路を設けている。各直列回路における2つのスイッチング素子の接続点が、対応する相の電機子巻線に接続される。3相各相の電機子巻線に対応して、3セットの直列回路が設けられている。
コンバータ9は、スイッチング素子を有し、直流電源2と界磁巻線4との間で電力変換を行う。本実施の形態では、コンバータ9は、直流電源2の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子SPと直流電源2の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子SNとが直列接続された直列回路を2組設けたHブリッジ回路とされている。第1組の直列回路28における高電位側のスイッチング素子SP1と低電位側のスイッチング素子SN1との接続点が、界磁巻線4の一端に接続され、第2組の直列回路29における高電位側のスイッチング素子SP2と低電位側のスイッチング素子SN2との接続点が、界磁巻線4の他端に接続される。
制御装置11は、インバータ5及びコンバータ9を介して、交流回転機1を制御する。制御装置11は、図2に示すように、回転検出部31、電機子電流検出部32、電機子巻線制御部33、界磁電流検出部34、及び界磁巻線制御部35等の機能部を備えている。制御装置11の各機能は、制御装置11が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置11は、図3に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93、及び外部装置とデータ通信を行う通信回路94等を備えている。
電機子巻線制御部33は、後述するインバータ制御を行うインバータ制御部331と、後述するオルタ発電制御を行うオルタ発電制御部332と、インバータ制御とオルタ発電制御との切り替えを行う制御切換部333と、を備えている。
制御切換部333は、インバータ制御とオルタ発電制御といずれを実行するか判定し、インバータ制御とオルタ発電制御との切り替えを行う。例えば、制御切換部333は、外部の制御装置から、誘起電圧による発電制御の指令が伝達されている場合に、オルタ発電制御を実行すると判定し、オルタ発電制御部332にオルタ発電制御の実行を指令し、オルタ発電制御部332が生成した各スイッチング信号を、ゲート駆動回路を介して、インバータ5の各スイッチング素子のゲート端子に入力させ、各スイッチング素子をオン又はオフさせる。
インバータ制御部331は、電圧指令値に基づいて、複数のスイッチング素子を第1制御周期Tc1でPWM制御(Pulse Width Modulation)によりオンオフするインバータ制御を実行する。
1-5-1-3-1.オルタ発電の課題
<誘起電圧による発電>
インバータ5の全てのスイッチング素子をオフした状態で、各相について、ロータの回転により生じた電機子巻線の誘起電圧が、直流電源の高電位側の電圧を上回ると、電機子巻線から直流電源の高電位側に、高電位側のスイッチング素子の逆並列ダイオードを通って電流が流れる。一方、電機子巻線の誘起電圧が、直流電源の低電位側の電圧を下回ると、直流電源の低電位側から電機子巻線に、低電位側のスイッチング素子の逆並列ダイオードを通って電流が流れる。このように、回転により生じた電機子巻線の誘起電圧が、直流電源の高電位側の電圧を上回り、直流電源の低電位側の電圧を下回る状態になると、インバータ5は整流器として機能し、交流回転機が発生した交流電力を直流電力に整流して、直流電源に供給する。すなわち、3相の電機子巻線に生じた誘起電圧により、交流回転機が発電を行う。このような、ダイオードによる整流を、ダイオード整流という。
ダイオードを電流が流れると、電力損失が大きいため、発熱量が大きくなる。そこで、誘起電圧によりダイオードを電流が流れるときに、ダイオードのスイッチング素子をオンすれば、ダイオードに代えてスイッチング素子を電流が流れるので、電力損失を低減し、発熱量を低減することができる。このようなスイッチング素子をオンする整流を、同期整流という。
図5の時刻t2aにおいて、インバータ5内を電流は図6のように流れる。時刻t2aでは、U相の巻線電流は正であり、同期整流を行わない場合はU相の低電位側のダイオードを電流が流れるため、U相の低電位側のスイッチング素子SNuをオンすることで、発熱量を低減できる。同様に、時刻t2aでは、V相の電流は負であり、V相の高電位側のダイオードを電流が流れるため、V相の高電位側のスイッチング素子SPvをオンすることで、発熱量を低減する。時刻t2aでは、W相の電流は正であり、W相の低電位側のダイオードを電流が流れるため、W相の低電位側のスイッチング素子SNwをオンすることで、発熱量を低減する。よって、同期整流では、各相について、誘起電圧によって発生する巻線電流が負の場合に、高電位側のスイッチング素子SPをオンし、低電位側のスイッチング素子SNをオフし、巻線電流が正の場合に、高電位側のスイッチング素子SPをオフし、低電位側のスイッチング素子SNをオンする。
一方、図5の時刻t6aでは、W相の巻線電流iwは負値ではあるが、0A付近である。W相の巻線電流の検出値iwsには検出誤差が含まれるため、巻線電流iwが負値であっても、巻線電流の検出値iwsが正値になることがある。誤って、ダイオードが通電していない逆側のスイッチング素子がオンされると、誤ってオンされた逆側のスイッチング素子を電流が流れ、電流が乱れて発電効率が低下する。また、0A付近では、ダイオードを電流が流れても発熱量は大きくならない。そのため、電流の検出誤差を考慮して、0A付近では、高電位側及び低電位側のスイッチング素子の双方をオフして、ダイオード整流を行い、誤って逆側のスイッチング素子がオンされないようにすることが考えられる。
そこで、オルタ発電制御部332は、3相の電機子巻線に生じた誘起電圧により交流回転機に発電を行わせる際に、各相について、ゼロオンモードとハイオンモードとローオンモードとの切り替えを第2制御周期Tc2ごとに判定し、切り替えるオルタ発電制御を実行する。ゼロオンモードは、高電位側及び低電位側のスイッチング素子をオフするモードである。ハイオンモードは、高電位側のスイッチング素子をオンすると共に低電位側のスイッチング素子をオフするモードである。ローオンモードは、高電位側のスイッチング素子をオフすると共に低電位側のスイッチング素子をオンするモードである。
図7に示すように、オルタ発電制御の実行時は、第2制御周期Tc2で振動する三角波のキャリア信号C2の山の頂点で、3相の巻線電流ius、ivs、iwsが検出される。巻線電流の検出後、各相の巻線電流の検出値に基づいたゼロオンモード、ハイオンモード、及びローオンモードの切り替え判定処理が行われ、次のキャリア信号C2の谷の頂点で、切り替えの判定結果に基づいて、各スイッチング素子のスイッチング信号のオン又はオフの設定が更新され、更新されたオン又はオフの設定は、次の次のキャリア信号C2の谷の頂点まで保持される。すなわち、キャリア信号C2の山の頂点の巻線電流の検出値に基づいて設定されたスイッチング信号は、次のキャリア信号C2の谷の頂点から、次の次のキャリア信号C2の谷の頂点まで保持される。
オルタ発電制御部332は、各相について、電機子巻線の巻線電流の検出値に基づいて、ゼロオンモード、ハイオンモード、及びローオンモードの切り替えを判定する。
ここで、各相において、ローオンモードからハイオンモードに切り替える場合、及びハイオンモードからローオンモードに切り替える場合は、高電位側のスイッチング素子と低電位側のスイッチング素子とが同時にオンにならないように、高電位側のスイッチング素子と低電位側のスイッチング素子の双方をオフにするデッドタイムを設けることを考慮する必要がある。このデッドタイムは、ゼロオンモードと同じ状態である。上記の巻線電流の検出値に基づいた切り替え判定処理によれば、ハイオンモードとローオンモードとの切り替え間に、ゼロオンモードに切り替えられるので、デッドタイムの代わりになる。
図9は、図5の時刻t1a~時刻t6a付近を拡大したものである。図7にも示したように、時刻t4aで検出した巻線電流の検出値に基づいて決定したスイッチング信号は、時刻t5a~時刻t7aの間に出力される。そのため、時刻t4aの巻線電流の検出値により判定したモードに対応する電流の状態と、時刻t5a~時刻t7aの間の実際の電流の状態とが一致している必要がある。すなわち、時刻t5a~時刻t7aの間の電流の状態を見こして、時刻t4aの巻線電流の検出値に基づいて、モードを判定する必要がある。
よって、制御周期による遅れの影響を考慮して、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを設定する必要があり、以下で設定について説明する。上述したように、今回の巻線電流の検出値に基づく切り替え判定結果によるスイッチング素子のオンオフ期間は、今回の巻線電流の検出値によるオンオフ時点から、次回の巻線電流の検出値によるオンオフ時点までの期間になる。よって、制御周期による最長の遅れ時間は、図7に示すように、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した巻線電流の検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間になり、この期間を、次回オンオフ時間Tnxtとする。よって、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の状態と、判定したモードに対応する電流の状態とが、一致するようにローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを設定すればよい。そのためには、巻線電流が0になる時点よりも、次回オンオフ時間Tnxtだけ前の時点の巻線電流に基づいて、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを設定すればよい。以下で、その設定値を説明する。
次に、第2制御周期Tc2について説明する。第2制御周期Tc2は、第1制御周期Tc1よりも短い周期に設定されている。この構成によれば、回転速度の変動、界磁磁束の変化などの状態の変化により、巻線電流の挙動に変化があった場合においても、巻線電流の検出時点と、スイッチング素子のオンオフの時点との時間差を低減し、状態変化の影響を相対的に小さくすることができ、同期整流のタイミング設定の精度を向上させることができる。
図11は、第2制御周期Tc2が、電気角1周期の1/4である場合の、電気角1周期の電流波形と各モードの切り替え例を示したものである。図11から図14の例では、第2制御周期Tc2の考察のために、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHによる判定は考慮せず、各モード内の巻線電流が、0Aになるか否か、正値のみになるか否か、負値のみになるか否かにより各モードが理想的に切り替えられている。この例では、ローオンモード→ゼロオンモード→ハイオンモード→ゼロオンモード→ローオンモードの順に切り替えられており、ゼロオンモードを挟んで、ローオンモードとハイオンモードとが適切に切り替えられている。第2制御周期Tc2が、電気角1周期の1/4よりも長くなると、ゼロオンモードを挟んで、ローオンモードとハイオンモードとを切り替えられない場合が生じる。従って、第2制御周期Tc2が、電気角1周期の1/4以下に設定されればよい。
本実施の形態の交流回転機の制御装置を、車両用の発電電動機に使用する場合、図15のような構成となる。交流回転機1のロータの回転軸は、プーリ及びベルト機構101を介して、内燃機関100のクランク軸に連結されている。交流回転機1の回転軸は、内燃機関100及び変速装置102を介して車輪103に連結される。交流回転機1は、電動機として機能し、内燃機関100の補機として、車輪103の駆動力源となると共に、発電機として機能し、内燃機関100の回転を利用して発電を行う。
界磁電流検出部34は、界磁電流センサ6の出力信号に基づいて、界磁巻線4に流れる電流である界磁電流ifsを検出する。ここで、ifsは、界磁電流ifの検出値である。
次に、実施の形態2に係る交流回転機1及び制御装置11について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る交流回転機1及び制御装置11の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、オルタ発電制御の実行時に、電機子巻線の電流の予測値に基づいて、モード切り替えを判定する点が実施の形態1と異なる。
オルタ発電制御部332は、各相について、電機子巻線の電流の検出値に基づいて、予測時間先の電機子巻線の電流の予測値を算出し、電機子巻線の電流の予測値に基づいて、ゼロオンモード、ハイオンモード、及びローオンモードの切り替えを判定する。
予測時間が、次回オンオフ時間Tnxtである場合と、予測時間が、オンオフ遅れ時間Tdlyである場合の、電機子巻線の電流の予測値の算出方法を導出する。なお、次回オンオフ時間Tnxtは、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した巻線電流の検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間である。オンオフ遅れ時間Tdlyは、今回の電流の検出時点から、今回の電流の検出時点で検出した巻線電流の検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間である。
実施の形態1と同様の判定方法を用いる場合は、オルタ発電制御部332は、各相について、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、0よりも大きい値に設定されたローオン判定値IthL以上である場合は、ローオンモードに切り替えると判定し、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、0よりも小さい値に設定されたハイオン判定値IthH以下である場合に、ハイオンモードに切り替えると判定し、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、ローオン判定値IthLより小さく、且つハイオン判定値IthHより大きい場合に、ゼロオンモードに切り替えると判定する。
或いは、第1のモード判定方法とは異なる、以下で説明する判定方法が用いられてもよい。オルタ発電制御部332は、各相について、現在、ローオンモードであり、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、ローゼロ判定値IthL0より小さくなった場合に、ゼロオンモードに切り替える。また、オルタ発電制御部332は、各相について、現在、ハイオンモードであり、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、ハイゼロ判定値IthH0より大きくなった場合に、ゼロオンモードに切り替える。このように、現在、ハイオンモード又はローオンモードである場合は、予測時間が、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した巻線電流の検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間である次回オンオフ時間Tnxtに設定されている。
この切り替え判定処理を、図17に示すフローチャートのように構成できる。図17の判定処理は、3相の巻線電流の検出が行われた後、各相について実行される。ステップS150で、オルタ発電制御部332は、現在、ローオンモードであるか否かを判定し、ローオンモードである場合は、ステップS151に進み、ローオンモードでない場合は、ステップS154に進む。ステップS151で、オルタ発電制御部332は、巻線電流の検出値に基づいて、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値を算出し、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、ローゼロ判定値IthL0より小さいか否かを判定し、ローゼロ判定値IthL0より小さい場合は、ステップS152に進み、ゼロオンモードに切り替えると判定し、ローゼロ判定値IthL0より小さくない場合は、ステップS153に進み、ローオンモードに維持すると判定する。
次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値と、オンオフ遅れ時間Tdly先の巻線電流の予測値との双方を算出すると処理負荷が増加するので、オンオフ遅れ時間Tdly先の巻線電流の予測値の代わりに、巻線電流の検出値を用いて判定することにより、処理負荷を低減する。
(1)上記の各実施の形態では、交流回転機は、車両用の発電電動機である場合を例に説明した。しかし、交流回転機は、車両以外の各種の装置の駆動力源に用いられてもよい。
Claims (18)
- ロータと、複数相の電機子巻線を有するステータとを設けた交流回転機を、インバータを介して制御する交流回転機の制御装置であって、
前記インバータは、各相について、直流電源の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子と前記直流電源の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子とが直列接続され、直列接続の接続点が対応する相の前記電機子巻線に接続される直列回路を設け、前記スイッチング素子は、逆並列接続されたダイオードの機能を有し、
前記交流回転機の制御装置は、
各相の交流電圧指令値に基づいて、第1制御周期における各相の前記スイッチング素子のオン期間とオフ期間の比率を変化させ、前記第1制御周期において各相の前記比率で、各相の前記スイッチング素子を1回オンオフするPWM制御を行うインバータ制御と、
複数相の前記電機子巻線に生じた誘起電圧により前記交流回転機に発電を行わせる際に、各相について、高電位側及び低電位側の前記スイッチング素子をオフするゼロオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオンすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオフするハイオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオフすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオンするローオンモードと、の切り替えを、前記交流電圧指令値を用いずに、第2制御周期ごとに判定し、切り替えるオルタ発電制御と、
を切り替えて実行し、
前記第2制御周期は、前記第1制御周期よりも短く、且つ、前記交流回転機の最大回転速度における電気角1周期の1/6以下に設定され、
前記交流回転機の制御装置は、前記オルタ発電制御において、前記第2制御周期ごとに、各相の前記電機子巻線の電流を検出し、前記第2制御周期ごとに、各相について、前記電機子巻線の電流の検出値に基づいて、前記ゼロオンモード、前記ハイオンモード、及び前記ローオンモードの切り替えを判定する交流回転機の制御装置。 - 前記ロータは、界磁巻線を有する請求項1に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、前記オルタ発電制御において、前記ゼロオンモードから前記ハイオンモード又は前記ローオンモードへの切り替え、及び前記ハイオンモード又は前記ローオンモードから前記ゼロオンモードへの切り替えは行うが、前記ハイオンモードから前記ローオンモードへの切り替え及び前記ローオンモードから前記ハイオンモードへの切り替えは行わない請求項1又は2に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記第2制御周期は、前記交流回転機の最大回転速度における電気角1周期の1/8以下に設定される請求項1から3のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記第2制御周期は、前記交流回転機の連続運転が要求される最大回転速度における電気角1周期の1/20以下に設定される請求項1から4のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、各相について、前記電機子巻線の電流の検出値が、0よりも大きい値に設定されたローオン判定値以上である場合は、前記ローオンモードに切り替え、前記電機子巻線の電流の検出値が、0よりも小さい値に設定されたハイオン判定値以下である場合に、前記ハイオンモードに切り替え、前記電機子巻線の電流の検出値が、前記ローオン判定値より小さく、且つ前記ハイオン判定値より大きい場合に、前記ゼロオンモードに切り替える請求項1から5のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、前記電機子巻線を流れる電流が0になる時点よりも、余裕時間だけ前の時点の前記電機子巻線を流れる電流に基づいて、前記ローオン判定値及び前記ハイオン判定値を設定し、
前記余裕時間は、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した電流検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間である次回オンオフ時間に予め設定されている、又は前記交流回転機の制御装置は、過去の前記次回オンオフ時間に基づいて、前記余裕時間を設定する請求項6に記載の交流回転機の制御装置。 - 前記交流回転機の制御装置は、前記ローオン判定値及び前記ハイオン判定値を、前記交流回転機の回転速度に基づいて設定する請求項6又は7に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、前記ローオン判定値及び前記ハイオン判定値を、前記電機子巻線を流れる電流の振幅に基づいて設定する請求項7から8のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、各相について、前記電機子巻線の電流の検出値に基づいて、予測時間先の前記電機子巻線の電流の予測値を算出し、前記電機子巻線の電流の予測値に基づいて、前記ゼロオンモード、前記ハイオンモード、及び前記ローオンモードの切り替えを判定する請求項1から5のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、現在、前記ハイオンモード又は前記ローオンモードである場合は、前記予測時間を、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した電流検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間に設定する請求項10に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、各相について、現在、前記ローオンモードであり、前記電機子巻線の電流の予測値が、ローゼロ判定値より小さくなった場合に、前記ゼロオンモードに切り替える請求項10又は11に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、各相について、現在、前記ハイオンモードであり、前記電機子巻線の電流の予測値が、ハイゼロ判定値より大きくになった場合に、前記ゼロオンモードに切り替える請求項10から12のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、現在、前記ゼロオンモードである場合は、前記予測時間を、今回の電流の検出時点から、今回の電流の検出時点で検出した電流検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間に設定する請求項10から13のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、各相について、現在、前記ゼロオンモードであり、前記電機子巻線の電流の予測値が、0よりも大きい値に設定されたゼロロー判定値以上になった場合に、前記ローオンモードに切り替え、
現在、前記ゼロオンモードであり、前記電機子巻線の電流の予測値が、0よりも小さい値に設定されたゼロハイ判定値以下になった場合に、前記ハイオンモードに切り替える請求項10から14のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。 - 前記交流回転機の制御装置は、各相について、現在、前記ゼロオンモードであり、前記電機子巻線の電流の検出値が、0よりも大きい値に設定されたゼロロー判定値以上になった場合に、前記ローオンモードに切り替え、
現在、前記ゼロオンモードであり、前記電機子巻線の電流の検出値が、0よりも小さい値に設定されたゼロハイ判定値以下になった場合に、前記ハイオンモードに切り替える請求項10から13のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。 - 前記交流回転機の制御装置は、前記交流回転機の回転速度、及び前記インバータに供給される直流電圧に基づいて、前記インバータ制御と前記オルタ発電制御とを切り替える請求項1から16のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機は、車両用の発電電動機である請求項1から17のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
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