JP2022080946A - 交流回転機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御周期ごとにオルタ発電制御を実行する場合において、回転速度の変動、又は巻線電流の挙動の変化に対して、同期整流を行うタイミングの設定精度を向上させることができる交流回転機の制御装置を提供する。【解決手段】電圧指令値に基づいて、複数のスイッチング素子を第1制御周期でPWM制御によりオンオフするインバータ制御と、誘起電圧により発電を行わせる際に、各相について、ゼロオンモードとハイオンモードとローオンモードとの切り替えを第2制御周期ごとに判定し、切り替えるオルタ発電制御と、を切り替えて実行し、第2制御周期は、第1制御周期よりも短い流回転機の制御装置。【選択図】図2

Description

本願は、交流回転機の制御装置に関するものである。
ステータの電機子巻線に生じた誘起電圧により、交流回転機及びインバータに整流発電を行わせる際に、電流が流れるダイオードが逆並列接続されたスイッチング素子をオンさせることで、発電効率を向上させ、素子の発熱を低減させるオルタ発電制御を行う技術が知られている。
特許文献1の技術では、制御回路により、各相の巻線電流が0Aにクロスしたゼロクロス時点を検出し、ゼロクロス時点を基準に、スイッチング素子をオン又はオフしている。
特許文献2の技術では、交流電力の周期毎にダイオードの導通時間から同期整流可能な時間を得て、高電位側及び低電位側のスイッチング素子のオン及びオフするタイミングを決定している。
特開2011-135695号公報 特開2009-284564号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、制御回路により、電流が0Aにクロスしたゼロクロス時点を連続的に検出し、ゼロクロス時点を基準に、スイッチング素子をオン又はオフしているので、制御周期ごとにオルタ発電制御を行う制御装置において生じる制御周期による遅れの影響が考慮されていない。また、制御回路を実装する必要があるため、電機子巻線の相数が増えるほど実装面積が大きくなるため、車両用発電機を小型化するのは難しい。
特許文献2の技術では、一定の回転速度であれば、交流電力の周期毎に決定したスイッチング素子のオンおよびオフするタイミングで所望の動作を行うことが可能である。しかし、回転速度が変動する場合には、ダイオード整流を行うべき区間において、スイッチング素子がオンして電流が乱れたり、同期整流を行える区間において、スイッチング素子がオフして発熱量が増加したりする。また、ロータに界磁巻線を備える発電電動機では、界磁電流の変化により界磁磁束が変化する。界磁磁束が変化すると誘起電圧が変化し、巻線電流の振幅などが変化するため、交流電流の周期毎の判定では巻線電流の変化に対応するのが難しい。
そこで、本願は、制御周期ごとにオルタ発電制御を実行する場合において、回転速度の変動、又は巻線電流の挙動の変化に対して、同期整流を行うタイミングの設定精度を向上させることができる交流回転機の制御装置を提供することを目的とする。
本願に係る交流回転機の制御装置は、ロータと、複数相の電機子巻線を有するステータとを設けた交流回転機を、インバータを介して制御する交流回転機の制御装置であって、
前記インバータは、各相について、直流電源の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子と前記直流電源の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子とが直列接続され、直列接続の接続点が対応する相の前記電機子巻線に接続される直列回路を設け、前記スイッチング素子は、逆並列接続されたダイオードの機能を有し、
前記交流回転機の制御装置は、
電圧指令値に基づいて、複数の前記スイッチング素子を第1制御周期でPWM制御によりオンオフするインバータ制御と、
複数相の前記電機子巻線に生じた誘起電圧により前記交流回転機に発電を行わせる際に、各相について、高電位側及び低電位側の前記スイッチング素子をオフするゼロオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオンすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオフするハイオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオフすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオンするローオンモードと、の切り替えを第2制御周期ごとに判定し、切り替えるオルタ発電制御と、
を切り替えて実行し、
前記第2制御周期は、前記第1制御周期よりも短いものである。
本願に係る交流回転機の制御装置によれば、オルタ発電制御の第2制御周期は、インバータ制御の第1制御周期よりも短くされるので、回転速度の変動、又は巻線電流の挙動の変化があった場合においても、比較的に短い制御周期でモードの切り替え判定を行い、切り替えることができる。よって、回転速度の変動、又は巻線電流の挙動の変化に対して、各モードを行うタイミングの設定精度を向上させることができる。
実施の形態1に係る交流回転機及び交流回転機の制御装置の概略構成図である。 実施の形態1に係る制御装置の概略ブロック図である。 実施の形態1に係る制御装置のハードウェア構成図である。 実施の形態1に係るインバータ制御の実行時の制御タイミングを説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係るオルタ発電制御の実行時の巻線電流の挙動を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る図5の時刻t2aにおけるインバータの電流挙動を説明する図である。 実施の形態1に係るオルタ発電制御の実行時の制御タイミングを説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係るモード切り替え判定処理を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係るオルタ発電制御の実行時の巻線電流の挙動を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係るオルタ発電制御の実行時の制御タイミングを説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る第2制御周期が、電気角1周期の1/4である場合のモード切り替えを説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る第2制御周期が、電気角1周期の1/4である場合のモード切り替えを説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る第2制御周期が、電気角1周期の1/6である場合のモード切り替えを説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る第2制御周期が、電気角1周期の1/8である場合のモード切り替えを説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る車両用の発電電動機とされた交流回転機の模式図である。 実施の形態1に係るコンバータのスイッチング素子のオンオフ制御挙動を説明するタイムチャートである。 実施の形態2に係るモード切り替え判定処理を説明するフローチャートである。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る交流回転機の制御装置11(以下、単に、制御装置11と称す)について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る交流回転機1、インバータ5、及び制御装置11の概略構成図である。
1-1.交流回転機1
交流回転機1は、ステータ18と、ステータ18の径方向内側に配置されたロータ14と、を備えている。交流回転機1は、界磁巻線型の同期回転機とされている。ステータ18の鉄心に、複数相の電機子巻線12が巻装されている。ロータ14の鉄心に界磁巻線4が巻装され、電磁石が設けられている。
本実施の形態では、複数相の電機子巻線12は、U相、V相、及びW相の3相の電機子巻線Cu、Cv、Cwとされている。3相の電機子巻線Cu、Cv、Cwは、スター結線とされてもよいし、デルタ結線とされてもよい。
ロータ14には、ロータ14の回転角度(回転角度)を検出する回転センサ15が設けられている。回転センサ15の出力信号は、制御装置11に入力される。回転センサ15には、ホール素子、レゾルバ、又はエンコーダ等の各種のセンサが用いられる。回転センサ15が設けられず、後述する電流指令値に高調波成分を重畳することによって得られる電流情報等に基づいて、回転角度(磁極位置)を推定するように構成されてもよい(いわゆる、センサレス方式)。
1-2.直流電源2
直流電源2は、インバータ5及びコンバータ9に直流電圧Vdcを出力する。直流電源2として、バッテリー、DC-DCコンバータ、ダイオード整流器、PWM整流器等、直流電圧を出力する任意の機器が用いられる。直流電源2には、平滑コンデンサ3が並列接続されている。
1-3.インバータ5
インバータ5は、複数のスイッチング素子を有し、直流電源2と電機子巻線12との間で電力変換を行う。インバータ5は、各相について、直流電源2の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子SPと、直流電源2の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子SNと、が直列接続された直列回路を設けている。各直列回路における2つのスイッチング素子の接続点が、対応する相の電機子巻線に接続される。3相各相の電機子巻線に対応して、3セットの直列回路が設けられている。
具体的には、U相の直列回路では、U相の高電位側のスイッチング素子SPuとU相の低電位側のスイッチング素子SNuとが直列接続され、2つのスイッチング素子SPu、SNuの接続点がU相の電機子巻線Cuに接続されている。V相の直列回路では、V相の高電位側のスイッチング素子SPvとV相の低電位側のスイッチング素子SNvとが直列接続され、2つのスイッチング素子SPv、SNvの接続点がV相の電機子巻線Cvに接続されている。W相の直列回路では、Wの高電位側のスイッチング素子SPwとW相の低電位側のスイッチング素子SNwとが直列接続され、2つのスイッチング素子SPw、SNwの接続点がW相の電機子巻線Cwに接続されている。
インバータ5の各スイッチング素子は、逆並列接続されたダイオードの機能を有している。例えば、各スイッチング素子には、ダイオードが逆並列接続されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、ダイオードが逆並列接続されたバイポーラトランジスタ、逆並列接続された寄生ダイオードを有するMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等が用いられる。各スイッチング素子のゲート端子は、ゲート駆動回路等を介して、制御装置11に接続されている。よって、各スイッチング素子は、制御装置11から出力されるスイッチング信号によりオン又はオフされる。
電機子電流センサ8は、各相の電機子巻線Cu、Cv、Cwに流れる電流を検出する電流検出回路である。本実施の形態では、電機子電流センサ8は、各相のスイッチング素子の直列回路と電機子巻線とをつなぐ電線上に備えられている。各相の電機子電流センサ8の出力信号は、制御装置11に入力される。電機子電流センサ8は、ホール素子、シャント抵抗等の電流センサとされている。なお、電機子電流センサ8は、各相のスイッチング素子の直列回路に直列接続されてもよい。
1-4.コンバータ9
コンバータ9は、スイッチング素子を有し、直流電源2と界磁巻線4との間で電力変換を行う。本実施の形態では、コンバータ9は、直流電源2の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子SPと直流電源2の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子SNとが直列接続された直列回路を2組設けたHブリッジ回路とされている。第1組の直列回路28における高電位側のスイッチング素子SP1と低電位側のスイッチング素子SN1との接続点が、界磁巻線4の一端に接続され、第2組の直列回路29における高電位側のスイッチング素子SP2と低電位側のスイッチング素子SN2との接続点が、界磁巻線4の他端に接続される。
コンバータ9のスイッチング素子には、ダイオードが逆並列接続されたIGBT、ダイオードが逆並列接続されたバイポーラトランジスタ、MOSFET等が用いられる。各スイッチング素子のゲート端子は、ゲート駆動回路等を介して、制御装置11に接続されている。よって、各スイッチング素子は、制御装置11から出力されるスイッチング信号によりオン又はオフされる。
なお、第1組の直列回路28の低電位側のスイッチング素子SN1をダイオードに置き換えたり、第2組の直列回路29の高電位側のスイッチング素子SP2をダイオードに置き換えたりする等、コンバータ9を他の構成としてもよい。
界磁電流センサ6は、界磁巻線4を流れる電流である界磁電流ifを検出する電流検出回路である。本実施の形態では、界磁電流センサ6は、界磁巻線4とコンバータ9とをつなぐ電線上に設けられている。界磁電流センサ6は、界磁電流ifを検出可能な他の個所に設けられてもよい。界磁電流センサ6の出力信号は、制御装置11に入力される。界磁電流センサ6は、ホール素子、シャント抵抗等の電流センサとされている。
1-5.制御装置11
制御装置11は、インバータ5及びコンバータ9を介して、交流回転機1を制御する。制御装置11は、図2に示すように、回転検出部31、電機子電流検出部32、電機子巻線制御部33、界磁電流検出部34、及び界磁巻線制御部35等の機能部を備えている。制御装置11の各機能は、制御装置11が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置11は、図3に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93、及び外部装置とデータ通信を行う通信回路94等を備えている。
演算処理装置90として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、及び演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。入力回路92は、回転センサ15、電機子電流センサ8、界磁電流センサ6等の各種のセンサ及びスイッチが接続され、これらセンサ及びスイッチの出力信号を演算処理装置90に入力するA/D変換器等を備えている。出力回路93は、インバータ5及びコンバータ9のスイッチング素子をオンオフ駆動するゲート駆動回路等の電気負荷が接続され、これら電気負荷に演算処理装置90から制御信号を出力する駆動回路等を備えている。通信回路94は、外部装置と通信を行う。
そして、制御装置11が備える各制御部31~35等の各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91、入力回路92、及び出力回路93等の制御装置11の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、各制御部31~35等が用いる制御周期、予測時間、判定値等の設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。以下、制御装置11の各機能について詳細に説明する。
回転検出部31は、電気角でのロータの磁極位置θ(ロータの回転角度θ)及び回転角速度ωを検出する。本実施の形態では、回転検出部31は、回転センサ15の出力信号に基づいて、ロータの磁極位置θ(回転角度θ)及び回転角速度ωを検出する。磁極位置は、ロータに設けられた電磁石のN極の向きに設定される。なお、回転検出部31は、電流指令値に高調波成分を重畳することによって得られる電流情報等に基づいて、回転センサを用いずに、回転角度(磁極位置)を推定するように構成されてもよい(いわゆる、センサレス方式)。
電機子電流検出部32は、電機子電流センサ8の出力信号に基づいて、3相の電機子巻線に流れる巻線電流ius、ivs、iwsを検出する。ここで、iusが、U相の巻線電流iuの検出値であり、ivsが、V相の巻線電流ivの検出値であり、iwsが、W相の巻線電流iwの検出値である。なお、電機子電流センサ8が2相の巻線電流を検出するように構成され、残りの1相の巻線電流が、2相の巻線電流の検出値に基づいて算出されてもよい。例えば、電機子電流センサ8が、V相及びW相の巻線電流ivs、iwsを検出し、U相の巻線電流iusが、ius=-ivs-iwsにより算出されてもよい。
1-5-1.電機子巻線制御部33
電機子巻線制御部33は、後述するインバータ制御を行うインバータ制御部331と、後述するオルタ発電制御を行うオルタ発電制御部332と、インバータ制御とオルタ発電制御との切り替えを行う制御切換部333と、を備えている。
1-5-1-1.制御切換部333
制御切換部333は、インバータ制御とオルタ発電制御といずれを実行するか判定し、インバータ制御とオルタ発電制御との切り替えを行う。例えば、制御切換部333は、外部の制御装置から、誘起電圧による発電制御の指令が伝達されている場合に、オルタ発電制御を実行すると判定し、オルタ発電制御部332にオルタ発電制御の実行を指令し、オルタ発電制御部332が生成した各スイッチング信号を、ゲート駆動回路を介して、インバータ5の各スイッチング素子のゲート端子に入力させ、各スイッチング素子をオン又はオフさせる。
制御切換部333は、外部の制御装置から、インバータ制御の指令が伝達されている場合に、インバータ制御を実行すると判定し、インバータ制御部331にインバータ制御の実行を指令し、インバータ制御部331が生成した各スイッチング信号を、ゲート駆動回路を介して、インバータ5の各スイッチング素子のゲート端子に入力させ、各スイッチング素子をオン又はオフさせる。
1-5-1-2.インバータ制御部331
インバータ制御部331は、電圧指令値に基づいて、複数のスイッチング素子を第1制御周期Tc1でPWM制御(Pulse Width Modulation)によりオンオフするインバータ制御を実行する。
本実施の形態では、図2に示すように、インバータ制御部331は、電流座標変換部331a、電流指令値算出部331b、電圧指令値算出部331c、電圧座標変換部331d、及びPWM制御部331eを備えている。
電流座標変換部331aは、3相の巻線電流の検出値ius、ivs、iwsを、d軸及びq軸の回転座標系上のd軸電流の検出値ids及びq軸電流の検出値iqsに変換する。d軸及びq軸の回転座標系は、検出した磁極位置θの方向に定めたd軸及びd軸より電気角で90°進んだ方向に定めたq軸からなる2軸の回転座標であり、ロータの磁極位置θの回転に同期して回転する。具体的には、電機子電流検出部32は、3相の巻線電流の検出値ius、ivs、iwsを、磁極位置θに基づいて3相2相変換及び回転座標変換を行って、d軸電流の検出値ids及びq軸電流の検出値iqsに変換する。
電流指令値算出部331bは、電流指令値を算出する。本実施の形態では、電流指令値算出部331bは、d軸の電流指令値ido及びq軸の電流指令値iqoを算出する。例えば、電流指令値算出部331bは、トルク指令値To、回転角速度ω、及び直流電圧Vdcに基づいて、d軸及びq軸の電流指令値ido、iqoを算出する。
電圧指令値算出部331cは、巻線電流の検出値及び電流指令値に基づいて、電圧指令値を算出する。例えば、電圧指令値算出部331cは、巻線電流の検出値が電流指令値に近づくように、電圧指令値を変化させる。例えば、電圧指令値算出部331cは、d軸電流の検出値idsがd軸の電流指令値idoに近づき、q軸電流の検出値iqsがq軸の電流指令値iqoに近づくように、比例積分制御等を行って、d軸の電圧指令値Vdo及びq軸の電圧指令値Vqoを算出するフィードバック制御を実行する。また、d軸電流とq軸電流の非干渉化のための公知のフィードフォワード制御が行われてもよい。
或いは、電圧指令値算出部331cは、巻線電流の検出値を用いず、d軸及びq軸の電流指令値に基づいて、交流回転機の電気的定数を用い、d軸及びq軸の電圧指令値を変化させるフィードフォワード制御を実行してもよい。なお、フィードバック制御及びフィードフォワード制御の一方又は双方が行われてもよい。
電圧座標変換部331dは、d軸及びq軸の電圧指令値Vdo、Vqoを、磁極位置θに基づいて、固定座標変換及び2相3相変換を行って、3相の電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoに変換する。なお、電圧座標変換部331dは、3相の電圧指令値に対して、2相変調、空間ベクトル変調等の線間電圧が変化しないような変調を加えてもよい。
PWM制御部331eは、電圧指令値に基づいて、第1制御周期Tc1でPWM制御によりインバータ5の複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。本実施の形態では、図4に示すように、PWM制御部331eは、3相の電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoのそれぞれと第1制御周期Tc1で振動するキャリア信号C1とを比較することにより、複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。キャリア信号C1は、第1制御周期Tc1で0を中心に電源電圧の半分値Vdc/2の振幅で振動する三角波とされている。直流電圧Vdcは、電圧センサにより検出されてもよい。
PWM制御部331eは、各相について、キャリア信号C1が電圧指令値を下回った場合は、高電位側のスイッチング素子のスイッチング信号QPをオン(本例では、1)して、高電位側のスイッチング素子をオンし、キャリア信号C1が電圧指令値を上回った場合は、高電位側のスイッチング素子のスイッチング信号QPをオフ(本例では、0)して、高電位側のスイッチング素子をオフする。一方、PWM制御部331eは、各相について、キャリア信号C1が電圧指令値を下回った場合は、低電位側のスイッチング素子のスイッチング信号QNをオフ(本例では、0)して、低電位側のスイッチング素子をオフして、低電位側のスイッチング素子をオフし、キャリア信号C1が電圧指令値を上回った場合は、低電位側のスイッチング素子のスイッチング信号QNをオン(本例では、1)して、低電位側のスイッチング素子をオンする。なお、各相について、高電位側のスイッチング素子のオン期間と低電位側のスイッチング素子のオン期間との間には、高電位側及び低電位側のスイッチング素子の双方をオフにする短絡防止期間(デッドタイム)が設けられてもよい。
図4に示すように、インバータ制御の実行時は、第1制御周期Tc1で振動するキャリア信号C1の山の頂点で、3相の巻線電流ius、ivs、iwsが検出される。巻線電流の検出後、インバータ制御部331の各部において、巻線電流の検出値に基づいた3相の電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoの算出処理が行われ、次のキャリア信号C1の谷の頂点で、3相の電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoが更新され、PWM制御に反映される。なお、次のキャリア信号C1の谷の頂点までに、電圧指令値の算出処理が終了しない場合は、次の次のキャリア信号C1の谷の頂点で、電圧指令値が更新されればよい。
1-5-1-3.オルタ発電制御部332
1-5-1-3-1.オルタ発電の課題
<誘起電圧による発電>
インバータ5の全てのスイッチング素子をオフした状態で、各相について、ロータの回転により生じた電機子巻線の誘起電圧が、直流電源の高電位側の電圧を上回ると、電機子巻線から直流電源の高電位側に、高電位側のスイッチング素子の逆並列ダイオードを通って電流が流れる。一方、電機子巻線の誘起電圧が、直流電源の低電位側の電圧を下回ると、直流電源の低電位側から電機子巻線に、低電位側のスイッチング素子の逆並列ダイオードを通って電流が流れる。このように、回転により生じた電機子巻線の誘起電圧が、直流電源の高電位側の電圧を上回り、直流電源の低電位側の電圧を下回る状態になると、インバータ5は整流器として機能し、交流回転機が発生した交流電力を直流電力に整流して、直流電源に供給する。すなわち、3相の電機子巻線に生じた誘起電圧により、交流回転機が発電を行う。このような、ダイオードによる整流を、ダイオード整流という。
<同期整流>
ダイオードを電流が流れると、電力損失が大きいため、発熱量が大きくなる。そこで、誘起電圧によりダイオードを電流が流れるときに、ダイオードのスイッチング素子をオンすれば、ダイオードに代えてスイッチング素子を電流が流れるので、電力損失を低減し、発熱量を低減することができる。このようなスイッチング素子をオンする整流を、同期整流という。
例えば、図5に、誘起電圧による発電時の3相の電機子巻線を流れる3相の巻線電流iu、iv、iwを示している。図5には、説明を簡単にするため、電気角1次成分のみの波形を示しているが、5次等の高調波成分を含んでいても同様のことがいえる。
<巻線電流に応じた同期整流>
図5の時刻t2aにおいて、インバータ5内を電流は図6のように流れる。時刻t2aでは、U相の巻線電流は正であり、同期整流を行わない場合はU相の低電位側のダイオードを電流が流れるため、U相の低電位側のスイッチング素子SNuをオンすることで、発熱量を低減できる。同様に、時刻t2aでは、V相の電流は負であり、V相の高電位側のダイオードを電流が流れるため、V相の高電位側のスイッチング素子SPvをオンすることで、発熱量を低減する。時刻t2aでは、W相の電流は正であり、W相の低電位側のダイオードを電流が流れるため、W相の低電位側のスイッチング素子SNwをオンすることで、発熱量を低減する。よって、同期整流では、各相について、誘起電圧によって発生する巻線電流が負の場合に、高電位側のスイッチング素子SPをオンし、低電位側のスイッチング素子SNをオフし、巻線電流が正の場合に、高電位側のスイッチング素子SPをオフし、低電位側のスイッチング素子SNをオンする。
<0A付近でのダイオード整流の実施>
一方、図5の時刻t6aでは、W相の巻線電流iwは負値ではあるが、0A付近である。W相の巻線電流の検出値iwsには検出誤差が含まれるため、巻線電流iwが負値であっても、巻線電流の検出値iwsが正値になることがある。誤って、ダイオードが通電していない逆側のスイッチング素子がオンされると、誤ってオンされた逆側のスイッチング素子を電流が流れ、電流が乱れて発電効率が低下する。また、0A付近では、ダイオードを電流が流れても発熱量は大きくならない。そのため、電流の検出誤差を考慮して、0A付近では、高電位側及び低電位側のスイッチング素子の双方をオフして、ダイオード整流を行い、誤って逆側のスイッチング素子がオンされないようにすることが考えられる。
また、特許文献1では、電流が0Aにクロスしたゼロクロス時点を連続的に検出し、ゼロクロス時点を基準に、スイッチング素子をオン又はオフしているので、制御周期による遅れの影響が考慮されていない。しかし、本実施の形態では、後述するように、第2制御周期Tc2ごとに電流が検出され、スイッチング素子がオン又はオフされるので、制御周期による遅れによりゼロクロス時点の検出が遅れ、誤って、逆側のスイッチング素子がオンされる可能性がある。そのため、制御周期による遅れを考慮して、0A付近では、高電位側及び低電位側のスイッチング素子の双方をオフして、ダイオード整流を行い、誤って逆側のスイッチング素子がオンされないようにすることが考えられる。
1-5-1-3-2.オルタ発電制御
そこで、オルタ発電制御部332は、3相の電機子巻線に生じた誘起電圧により交流回転機に発電を行わせる際に、各相について、ゼロオンモードとハイオンモードとローオンモードとの切り替えを第2制御周期Tc2ごとに判定し、切り替えるオルタ発電制御を実行する。ゼロオンモードは、高電位側及び低電位側のスイッチング素子をオフするモードである。ハイオンモードは、高電位側のスイッチング素子をオンすると共に低電位側のスイッチング素子をオフするモードである。ローオンモードは、高電位側のスイッチング素子をオフすると共に低電位側のスイッチング素子をオンするモードである。
この構成によれば、高電位側及び低電位側のスイッチング素子の双方がオフされるゼロオンモードに切り替えられるので、電流の検出誤差、及び制御周期による遅れが生じても、0A付近で、誤って、ダイオードが通電していない逆側のスイッチング素子がオンされることを抑制し、発電効率が低下することを抑制できる。
<制御タイミング>
図7に示すように、オルタ発電制御の実行時は、第2制御周期Tc2で振動する三角波のキャリア信号C2の山の頂点で、3相の巻線電流ius、ivs、iwsが検出される。巻線電流の検出後、各相の巻線電流の検出値に基づいたゼロオンモード、ハイオンモード、及びローオンモードの切り替え判定処理が行われ、次のキャリア信号C2の谷の頂点で、切り替えの判定結果に基づいて、各スイッチング素子のスイッチング信号のオン又はオフの設定が更新され、更新されたオン又はオフの設定は、次の次のキャリア信号C2の谷の頂点まで保持される。すなわち、キャリア信号C2の山の頂点の巻線電流の検出値に基づいて設定されたスイッチング信号は、次のキャリア信号C2の谷の頂点から、次の次のキャリア信号C2の谷の頂点まで保持される。
<巻線電流の検出値によるモード切り替え判定処理>
オルタ発電制御部332は、各相について、電機子巻線の巻線電流の検出値に基づいて、ゼロオンモード、ハイオンモード、及びローオンモードの切り替えを判定する。
詳細には、オルタ発電制御部332は、各相について、電機子巻線の巻線電流の検出値が、0よりも大きい値に設定されたローオン判定値IthL以上である場合は、ローオンモードに切り替えると判定し、電機子巻線の巻線電流の検出値が、0よりも小さい値に設定されたハイオン判定値IthH以下である場合に、ハイオンモードに切り替えると判定し、電機子巻線の巻線電流の検出値が、ローオン判定値IthLより小さく、且つハイオン判定値IthHより大きい場合に、ゼロオンモードに切り替えると判定する。
この構成によれば、各相について、電機子巻線の巻線電流の検出値が、0Aが含まれるハイオン判定値IthHからローオン判定値IthLまでの範囲内である場合に、ゼロオンモードに設定され、ダイオード整流が行われるので、電流の検出誤差、及び制御周期による遅れが生じても、0A付近で、誤って、ダイオードが通電していない逆側のスイッチング素子がオンされることを抑制し、発電効率が低下することを抑制できる。
この切り替え判定処理を、図8に示すフローチャートのように構成できる。図8の判定処理は、3相の巻線電流の検出が行われた後、各相について実行される。ステップS130で、オルタ発電制御部332は、巻線電流の検出値がローオン判定値IthL以上であるか否かを判定し、ローオン判定値IthL以上である場合は、ステップS132に進み、ローオンモードに切り替えると判定し、ローオン判定値IthL以上でない場合は、ステップS131に進む。ステップS131で、オルタ発電制御部332は、巻線電流の検出値がハイオン判定値IthH以下であるか否かを判定し、ハイオン判定値IthH以下である場合は、ステップS133に進み、ハイオンモードに切り替えると判定し、ハイオン判定値IthH以下でない場合は、ステップS134に進み、ゼロオンモードに切り替えると判定する。各相の判定結果は、次のキャリア信号C2の谷の頂点でスイッチング信号の設定に反映される。
<ゼロオンモードによるデッドタイムの代替>
ここで、各相において、ローオンモードからハイオンモードに切り替える場合、及びハイオンモードからローオンモードに切り替える場合は、高電位側のスイッチング素子と低電位側のスイッチング素子とが同時にオンにならないように、高電位側のスイッチング素子と低電位側のスイッチング素子の双方をオフにするデッドタイムを設けることを考慮する必要がある。このデッドタイムは、ゼロオンモードと同じ状態である。上記の巻線電流の検出値に基づいた切り替え判定処理によれば、ハイオンモードとローオンモードとの切り替え間に、ゼロオンモードに切り替えられるので、デッドタイムの代わりになる。
オルタ発電制御部332は、ゼロオンモードからハイオンモード又はローオンモードへの切り替え、及びハイオンモード又はローオンモードからゼロオンモードへの切り替えは行うが、ハイオンモードからローオンモードへの切り替え及びローオンモードからハイオンモードへの切り替えは行わないように構成される。
<制御周期による遅れの影響>
図9は、図5の時刻t1a~時刻t6a付近を拡大したものである。図7にも示したように、時刻t4aで検出した巻線電流の検出値に基づいて決定したスイッチング信号は、時刻t5a~時刻t7aの間に出力される。そのため、時刻t4aの巻線電流の検出値により判定したモードに対応する電流の状態と、時刻t5a~時刻t7aの間の実際の電流の状態とが一致している必要がある。すなわち、時刻t5a~時刻t7aの間の電流の状態を見こして、時刻t4aの巻線電流の検出値に基づいて、モードを判定する必要がある。
例えば、時刻t4aでW相の巻線電流の検出値iwsは正値であるが、時刻t5aから時刻t7aの間に、W相の電流iwは正値から負値に変化するので、ハイオンモード及びローオンモードでは、逆側のスイッチング素子がオンされる期間が生じることになり、ゼロオンモードに設定する必要がある。そのため、時刻t4aでW相の巻線電流の検出値iwsは正値であるが、ローオンモードではなく、ゼロオンモードに判定されるように、ローオン判定値IthLを、電流の変化分、0よりも高めに設定する必要がある。
<IthL、IthHの設定>
よって、制御周期による遅れの影響を考慮して、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを設定する必要があり、以下で設定について説明する。上述したように、今回の巻線電流の検出値に基づく切り替え判定結果によるスイッチング素子のオンオフ期間は、今回の巻線電流の検出値によるオンオフ時点から、次回の巻線電流の検出値によるオンオフ時点までの期間になる。よって、制御周期による最長の遅れ時間は、図7に示すように、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した巻線電流の検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間になり、この期間を、次回オンオフ時間Tnxtとする。よって、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の状態と、判定したモードに対応する電流の状態とが、一致するようにローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを設定すればよい。そのためには、巻線電流が0になる時点よりも、次回オンオフ時間Tnxtだけ前の時点の巻線電流に基づいて、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを設定すればよい。以下で、その設定値を説明する。
なお、今回の電流の検出時点から、今回の電流の検出時点で検出した巻線電流の検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間を、オンオフ遅れ時間Tdlyとする。次回オンオフ時間Tnxtは、オンオフ遅れ時間Tdly+第2制御周期Tc2になる(Tnxt=Tdly+Tc2)。オンオフ遅れ時間Tdlyは、第2制御周期の半周期Tc2/2になる。
3相の巻線電流iu、iv、iwは、電流振幅をIとし、回転角速度をωとすると、式(1)で近似的に与えられる。
Figure 2022080946000002
巻線電流が0になる時点よりも、次回オンオフ時間Tnxtだけ前の時点の巻線電流(以下、次回オンオフ時間前の巻線電流値と称す)は、次式で与えられる。ここで、次式において、主に、ローオン判定値IthLの設定のために、巻線電流が0になる時点で、電流が減少している場合を考慮するため、位相をπ進めた場合と、主に、ハイオン判定値IthHの設定のために、巻線電流が0になる時点で、電流が増加している場合を考慮するため、位相をπ進めた場合と、を設定している。
Figure 2022080946000003
よって、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHは、次式を満たすように設定されれば、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の状態と、判定したモードに対応する電流の状態とが一致する。
Figure 2022080946000004
次式に示すように、ローオン判定値IthLは、電流減少時の次回オンオフ時間前の巻線電流値(正値)に、電流検出誤差を考慮して予め設定された正のオフセット値αLを加算した値に設定されればよく、ハイオン判定値IthHは、電流増加時の次回オンオフ時間前の巻線電流値(負値)から、電流検出誤差を考慮して予め設定された正のオフセット値αHを減算した値に設定されればよい。
Figure 2022080946000005
よって、式(4)に示すように、オルタ発電制御部332は、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを、余裕時間としての次回オンオフ時間Tnxtに基づいて設定する。また、オルタ発電制御部332は、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを、回転角速度ωに基づいて設定する。オルタ発電制御部332は、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを、巻線電流の振幅Iに基づいて設定する。巻線電流の振幅Iは、過去の巻線電流の検出値の最大値及び最小値から算出されればよい。
このように、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHが、次回オンオフ時間Tnxtだけ前の時点の巻線電流に基づいて設定されるので、次回オンオフ時間Tnxt先になる、次回の巻線電流の検出値によるオンオフ時点までの期間において、巻線電流が0Aを跨ぐか否かを判定し、0Aを跨ぐ場合に、ゼロオンモードに切り替えることができ、0A付近で、誤って、ダイオードが通電していない逆側のスイッチング素子がオンされることを抑制し、発電効率が低下することを抑制できる。
式(4)を用いて設定してもよいが、次式に示すように、正弦関数を近似した次式を用いてもよい。
Figure 2022080946000006
或いは、回転角速度ω及び巻線電流の振幅Iと、ローオン判定値IthLとの関係が予め設定された判定値設定マップを参照して、ローオン判定値IthLが設定されてもよく、回転角速度ω及び巻線電流の振幅Iと、ハイオン判定値IthHとの関係が予め設定された判定値設定マップを参照して、ハイオン判定値IthHが設定されてもよい。判定値設定マップは、実験データ又は解析データに基づいて、予め設定されてもよい。
また、回転角速度ωとして、オルタ発電制御の運転領域における、予め設定された最大の回転角速度ωmaxが用いられてもよい。また、巻線電流の振幅Iとして、オルタ発電制御の運転領域における、予め設定された最大の巻線電流の振幅Imaxが用いられてもよい。
以上では、キャリア信号C2の谷の頂点で、切り替えの判定結果に基づいて、各スイッチング素子をオンオフしていたが、図10に示すように、キャリア信号C2の谷の頂点を待たずに、切り替え判定が終了した時点で、切り替えの判定結果に基づいて、各スイッチング素子をオンオフしてもよい。判定値の算出に用いられる次回オンオフ時間Tnxtは、過去の次回オンオフ時間Tnxtに基づいて設定されてもよく、予め設定されてもよい。オルタ発電制御の処理は、インバータ制御の処理に比べて、処理負荷が大幅に小さいため、早期に切り替え判定が終了する。なお、各相について、各相の切り替え判定が終了しだい、切り替え判定結果に基づいて、各相のスイッチングをオンオフしてもよい。このように構成すれば、オンオフ遅れ時間Tdly及び次回オンオフ時間Tnxtを短縮することができ、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを0に近づけることができる。よって、ローオンモード及びハイオンモードの期間を長くし、ゼロオンモードの期間を短くすることができ、更に、発電効率を向上でき、及び発熱量を低減できる。
<第2制御周期Tc2の設定>
次に、第2制御周期Tc2について説明する。第2制御周期Tc2は、第1制御周期Tc1よりも短い周期に設定されている。この構成によれば、回転速度の変動、界磁磁束の変化などの状態の変化により、巻線電流の挙動に変化があった場合においても、巻線電流の検出時点と、スイッチング素子のオンオフの時点との時間差を低減し、状態変化の影響を相対的に小さくすることができ、同期整流のタイミング設定の精度を向上させることができる。
インバータ制御では、電圧指令値の算出のための演算処理負荷が大きいが、オルタ発電制御では、電流指令値に基づいて切り替え判定を行う程度であるため、演算処理負荷が比較的小さい。よって、第1制御周期Tc1でインバータ制御を実行可能な処理速度を有する演算処理装置において、第2制御周期Tc2を、第1制御周期Tc1よりも短くすることができる。
次に、第2制御周期Tc2の必要な短さを検討する。
図11は、第2制御周期Tc2が、電気角1周期の1/4である場合の、電気角1周期の電流波形と各モードの切り替え例を示したものである。図11から図14の例では、第2制御周期Tc2の考察のために、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHによる判定は考慮せず、各モード内の巻線電流が、0Aになるか否か、正値のみになるか否か、負値のみになるか否かにより各モードが理想的に切り替えられている。この例では、ローオンモード→ゼロオンモード→ハイオンモード→ゼロオンモード→ローオンモードの順に切り替えられており、ゼロオンモードを挟んで、ローオンモードとハイオンモードとが適切に切り替えられている。第2制御周期Tc2が、電気角1周期の1/4よりも長くなると、ゼロオンモードを挟んで、ローオンモードとハイオンモードとを切り替えられない場合が生じる。従って、第2制御周期Tc2が、電気角1周期の1/4以下に設定されればよい。
図12は、第2制御周期Tc2は、電気角1周期の1/4であるが、切り替えタイミングが図11と異なる場合を示している。この例では、モードの切り替え時点が、0A付近であるので、ローオンモード又はハイオンモードに設定すると、電流検出誤差などにより、モード内で巻線電流の正負が反転する可能があり、全てゼロオンモードに設定され、同期整流が実行されない。このように、切り替えタイミングの設定によっては、第2制御周期Tc2を、電気角1周期の1/4以下に設定しても、適切にモード切り替えが実行できない。従って、切り替えタイミングが、0A付近以外に設定されれば、第2制御周期Tc2が、オルタ発電制御の運転領域における、交流回転機の最大の回転速度における電気角1周期の1/4以下に設定されればよい。
図13は、第2制御周期Tc2が、電気角1周期の1/6である場合の例である。この例では、ゼロオンモードを挟んで、ローオンモードとハイオンモードとが適切に切り替えられている。しかし、半分未満の期間が、ローオンモードとハイオンモードに設定されており、発電効率の向上効果、及び発熱量の低減効果が限定的である。また、切り替えタイミングが変化されても同様である。従って、切り替えタイミングの変化にかかわらず、第2制御周期Tc2が、オルタ発電制御の運転領域における、交流回転機の最大の回転速度における電気角1周期の1/6以下に設定されればよい。
図14は、第2制御周期Tc2が、電気角1周期の1/8である場合の例である。この例では、モードの切り替え時点が、0A付近である場合は、ゼロオンモードに設定されている。この例でも、ゼロオンモードを挟んで、ローオンモードとハイオンモードとが適切に切り替えられている、また、半分以上の期間が、ローオンモードとハイオンモードに設定され、発電効率の向上効果、及び発熱量の低減効果を向上できる。切り替えタイミングが変化されても同様である。従って、発電効率の向上効果、及び発熱量の低減効果を向上させるために、第2制御周期Tc2が、オルタ発電制御の運転領域における、交流回転機の最大の回転速度における電気角1周期の1/8以下に設定されればよい。
また、発電機として使用される交流回転機では、連続運転が要求される動作領域が存在する。連続運転ができるか否かは、各部品の発熱による温度上昇が許容範囲内に収まるか否かで決まる。同期整流時の発熱量Wは、式(6)のようにスイッチング素子のオン抵抗Rと電流の2乗の積により与えられる。
Figure 2022080946000007
ゼロオンモードが設定される期間では、同期整流が実行されないため、ローオンモード及びハイオンモードの設定範囲の発熱量Wは、式(4)より、次式となる。ここで、オンオフ遅れ時間Tdlyは0付近まで低減できるものとし、次回オンオフ時間Tnxtを、第2制御周期Tc2に設定し、オフセット値αL、αHが0に設定されるものとしている。
Figure 2022080946000008
そこで、式(8)に示すように、第2制御周期Tc2を電気角1周期の1/20以下に設定することで、式(9)が成り立ち、同期整流時の最大発熱量の10%以下の範囲まで、ローオンモード及びハイオンモードにより同期整流を行うことができ、ダイオード整流よりも発熱量を大幅に低減でき、発電効率を向上できる。
Figure 2022080946000009
Figure 2022080946000010
よって、第2制御周期Tc2が、オルタ発電制御の連続運転領域における、交流回転機の最大の回転速度における電気角1周期の1/20以下に設定されれば、連続運転領域の最大の回転速度において、同期整流時の最大発熱量の10%以下の範囲まで、同期整流を行うことができる。
オルタ発電を実行するには、回転速度の増加に応じて増加する誘起電圧が、直流電源の電圧を超える必要がある。したがって、インバータ制御とオルタ発電制御のいずれを実行するかは、交流回転機の回転速度及び直流電圧Vdcに基づいて、判定されればよい。
<車両の発電電動機として用いられる場合>
本実施の形態の交流回転機の制御装置を、車両用の発電電動機に使用する場合、図15のような構成となる。交流回転機1のロータの回転軸は、プーリ及びベルト機構101を介して、内燃機関100のクランク軸に連結されている。交流回転機1の回転軸は、内燃機関100及び変速装置102を介して車輪103に連結される。交流回転機1は、電動機として機能し、内燃機関100の補機として、車輪103の駆動力源となると共に、発電機として機能し、内燃機関100の回転を利用して発電を行う。
内燃機関100の最大回転速度をプーリ比倍した回転速度までオルタ発電制御を実施できるように、第2制御周期Tc2を設定すればよい。例えば、内燃機関100の最大回転速度を10000rpmとし、プーリ比を3とすると、オルタ発電制御で対応する必要がある回転速度は30000rpmとなる。極対数が8の場合は、電気角1周期は250usになるため、電気角1周期の半分以上の期間において同期整流を実行するには、第2制御周期Tc2を31.25us以下に設定すればよい。また、内燃機関100の回転速度が3000rpm以下で通常走行する場合に、極対数が8であれば電気角1周期は750usとなるので、連続運転時に同期整流による発熱量低減の効果を十分得るためには、第2制御周期Tc2を37.5us以下にすればよい。交流回転機1は内燃機関100と接続されていることから、内燃機関100のイナーシャにより回転変動は緩やかなものとなるため、第2制御周期Tc2でオルタ発電制御を実施する際には回転変動の影響を小さくすることができる。
1-5-2.界磁巻線制御部35
界磁電流検出部34は、界磁電流センサ6の出力信号に基づいて、界磁巻線4に流れる電流である界磁電流ifsを検出する。ここで、ifsは、界磁電流ifの検出値である。
界磁巻線制御部35は、界磁電流の検出値ifsが界磁電流指令値ifoに近づくように、界磁電流指令値ifoと界磁電流の検出値ifsとの偏差Δifに対して比例積分制御を行って、界磁電圧指令値Vfを算出し、界磁電圧指令値Vfに基づいて、界磁巻線4に電圧を印加する。
本実施の形態では、図2に示すように、界磁巻線制御部35は、電流指令値算出部351、電圧指令値算出部352、及びPWM制御部353を備えている。
電流指令値算出部351は、界磁電流指令値ifoを設定する。例えば、インバータ制御の実行時には、電流指令値算出部351は、トルク指令値To等に基づいて、界磁電流指令値ifoを設定する。オルタ発電制御の実行時は、電流指令値算出部351は、直流電圧Vdcが目標電圧に近づくように、界磁電流指令値ifoを変化させる。
そして、電圧指令値算出部352は、界磁電流指令値ifoと界磁電流の検出値ifsとの偏差に対して比例積分制御を行って、界磁電圧指令値Vfを算出する。
PWM制御部353は、界磁電圧指令値Vfに基づいて、PWM制御によりコンバータ9の複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。
例えば、図16に示すように、PWM制御部353は、界磁電圧指令値Vfと、界磁制御周期Tsfで振動する界磁キャリア信号Cfとを比較することにより、複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。界磁キャリア信号Cfは、界磁制御周期Tsfで-1×直流電圧Vdcから直流電圧Vdcの間を振動する三角波とされている。直流電圧Vdcは、電圧センサにより検出されてもよい。
PWM制御部353は、界磁キャリア信号Cfが界磁電圧指令値Vfを下回った場合は、第1組の高電位側のスイッチング素子SP1のスイッチング信号QP1をオン(本例では、1)し、第1組の低電位側のスイッチング素子SN1のスイッチング信号QN1をオフ(本例では、0)し、第2組の高電位側のスイッチング素子SP2のスイッチング信号QP2をオフ(0)し、第2組の低電位側のスイッチング素子SN2のスイッチング信号QN2をオン(1)する。
一方、PWM制御部353は、界磁キャリア信号Cfが界磁電圧指令値Vfを上回った場合は、第1組の高電位側のスイッチング信号QP1をオフ(0)し、第1組の低電位側のスイッチング信号QN1をオン(1)し、第2組の高電位側のスイッチング信号QP2をオン(1)し、第2組の低電位側のスイッチング信号QN2をオフ(0)する。なお、各組について、高電位側のスイッチング素子のオン期間と低電位側のスイッチング素子のオン期間との間には、正極側及び低電位側のスイッチング素子の双方をオフにする短絡防止期間(デッドタイム)が設けられてもよい。
また、界磁巻線の電流方向を変化させる必要がない場合は、第2組の高電位側のスイッチング信号QP2を常時オフしてもよく、第1組の低電位側のスイッチング信号QN1を常時オフしてもよい。界磁巻線のインダクタンスは、多くの場合において電機子巻線のインダクタンスより大きいため、オルタ発電制御時の第2制御周期Tc2の間の界磁電流の変動は小さい上、界磁磁束を直接変化させることが可能なため、オルタ発電制御に好適である。
2.実施の形態2
次に、実施の形態2に係る交流回転機1及び制御装置11について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る交流回転機1及び制御装置11の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、オルタ発電制御の実行時に、電機子巻線の電流の予測値に基づいて、モード切り替えを判定する点が実施の形態1と異なる。
実施の形態1で説明したように、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の状態と、判定したモードに対応する電流の状態と、が一致するように、電機子巻線の巻線電流の検出値に基づいてモードを判定すればよい。実施の形態1では、巻線電流が0になる時点よりも、次回オンオフ時間Tnxtだけ前の時点の巻線電流に基づいて、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを設定することにより実現していた。本実施の形態では、予測時間先の巻線電流を予測することにより実現する。
<巻線電流の予測値に基づく判定>
オルタ発電制御部332は、各相について、電機子巻線の電流の検出値に基づいて、予測時間先の電機子巻線の電流の予測値を算出し、電機子巻線の電流の予測値に基づいて、ゼロオンモード、ハイオンモード、及びローオンモードの切り替えを判定する。
<巻線電流の予測値の算出方法>
予測時間が、次回オンオフ時間Tnxtである場合と、予測時間が、オンオフ遅れ時間Tdlyである場合の、電機子巻線の電流の予測値の算出方法を導出する。なお、次回オンオフ時間Tnxtは、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した巻線電流の検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間である。オンオフ遅れ時間Tdlyは、今回の電流の検出時点から、今回の電流の検出時点で検出した巻線電流の検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間である。
式(1)を用いると、次回オンオフ時間Tnxt先の3相の巻線電流iu_nxt、iv_nxt、iw_nxtは、次式で表せられる。
Figure 2022080946000011
式(11)が成り立つ場合には、式(10)は、式(12)のように近似できる。
Figure 2022080946000012
Figure 2022080946000013
また、第2制御周期Tc2前の3相の巻線電流iu_old、iv_old、iw_oldは、次式で表せられる。
Figure 2022080946000014
式(12)及び式(13)から、次回オンオフ時間Tnxt先の3相の電機子巻線の巻線電流の予測値ius_nxt、ivs_nxt、iws_nxtは、今回の3相の電機子巻線の巻線電流の検出値ius、ivs、iws、及び第2制御周期Tc2前の前回の3相の電機子巻線の巻線電流の検出値ius_old、ivs_old、iws_oldを用いて、次式で表せられる。よって、式(14)を用いて、オルタ発電制御部332は、今回の3相の巻線電流の検出値ius、ivs、iws、及び第2制御周期Tc2前の前回の3相の巻線電流の検出値ius_old、ivs_old、iws_oldに基づいて、次回オンオフ時間Tnxt先の3相の巻線電流の予測値ius_nxt、ivs_nxt、iws_nxtを算出する。
Figure 2022080946000015
同様にして、オンオフ遅れ時間Tdly先の3相の電機子巻線の巻線電流の予測値ius_dly、ivs_dly、iws_dlyは、次式で表せられる。よって、式(15)を用いて、オルタ発電制御部332は、今回の3相の巻線電流の検出値ius、ivs、iws、及び第2制御周期Tc2前の前回の3相の巻線電流の検出値ius_old、ivs_old、iws_oldに基づいて、オンオフ遅れ時間Tdly先の3相の巻線電流の予測値ius_dly、ivs_dly、iws_dlyを算出する。
Figure 2022080946000016
<第1のモード判定方法>
実施の形態1と同様の判定方法を用いる場合は、オルタ発電制御部332は、各相について、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、0よりも大きい値に設定されたローオン判定値IthL以上である場合は、ローオンモードに切り替えると判定し、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、0よりも小さい値に設定されたハイオン判定値IthH以下である場合に、ハイオンモードに切り替えると判定し、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、ローオン判定値IthLより小さく、且つハイオン判定値IthHより大きい場合に、ゼロオンモードに切り替えると判定する。
本実施の形態では、次式に示すように、ローオン判定値IthLは、電流検出誤差及び予測誤差を考慮して予め設定されたオフセット値αLの正値に設定され、ハイオン判定値IthHは、電流検出誤差及び予測誤差を考慮して予め設定されたオフセット値αHの負値に設定されればよい。
Figure 2022080946000017
<第2のモード判定方法>
或いは、第1のモード判定方法とは異なる、以下で説明する判定方法が用いられてもよい。オルタ発電制御部332は、各相について、現在、ローオンモードであり、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、ローゼロ判定値IthL0より小さくなった場合に、ゼロオンモードに切り替える。また、オルタ発電制御部332は、各相について、現在、ハイオンモードであり、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、ハイゼロ判定値IthH0より大きくなった場合に、ゼロオンモードに切り替える。このように、現在、ハイオンモード又はローオンモードである場合は、予測時間が、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した巻線電流の検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間である次回オンオフ時間Tnxtに設定されている。
次式に示すように、ローゼロ判定値IthL0は、電流検出誤差及び予測誤差を考慮して予め設定されたオフセット値αL0の正値に設定され、ハイゼロ判定値IthH0は、電流検出誤差及び予測誤差を考慮して予め設定されたオフセット値αH0の負値に設定されればよい。
Figure 2022080946000018
ローオンモード又はハイオンモードからゼロオンモードへの切り替えの場合は、今回の巻線電流の検出値に基づく予測値によるオンオフ時点から、次回の巻線電流の検出値に基づく予測値によるオンオフ時点までの期間において、0Aを跨ぐ可能性がある場合は、ゼロオンモードに切り替え、0A付近で、誤って、ダイオードが通電していない逆側のスイッチング素子がオンされることを抑制し、発電効率が低下することを抑制したい。上記の構成によれば、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値に基づいて、ローオンモード又はハイオンモードからゼロオンモードへの切り替えが判定されるため、次回オンオフ時間Tnxt先になる、次回の巻線電流の検出値に基づく予測値によるオンオフ時点までの期間において、巻線電流が0Aを跨ぐか否かを判定し、0Aを跨ぐ場合に、ゼロオンモードに切り替えることができ、0A付近で、誤って、ダイオードが通電していない逆側のスイッチング素子がオンされることを抑制し、発電効率が低下することを抑制できる。
オルタ発電制御部332は、各相について、現在、ゼロオンモードであり、オンオフ遅れ時間Tdly先の巻線電流の予測値が、0よりも大きい値に設定されたゼロロー判定値Ith0L以上になった場合に、ローオンモードに切り替える。また、オルタ発電制御部332は、各相について、現在、ゼロオンモードであり、オンオフ遅れ時間Tdly先の巻線電流の予測値が、0よりも小さい値に設定されたゼロハイ判定値Ith0H以下になった場合に、ハイオンモードに切り替える。このように、現在、ゼロオンモードである場合は、予測時間が、今回の電流の検出時点から、今回の電流の検出時点で検出した巻線電流の検出値に基づく予測値によって判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間であるオンオフ遅れ時間Tdlyに設定されている。
次式に示すように、ゼロロー判定値Ith0Lは、電流検出誤差及び予測誤差を考慮して予め設定されたオフセット値α0Lの正値に設定され、ゼロハイ判定値Ith0Hは、電流検出誤差及び予測誤差を考慮して予め設定されたオフセット値α0Hの負値に設定されればよい。
Figure 2022080946000019
ゼロオンモードからローオンモード又はハイオンモードへの切り替えの場合は、今回の巻線電流の検出値に基づく予測値によるオンオフ時点から、次回の巻線電流の検出値に基づく予測値によるオンオフ時点までの期間において、0Aを跨ぐ可能性がない場合は、ローオンモード又はハイオンモードを設定し、発電効率を向上させたい。上記の構成によれば、オンオフ遅れ時間Tdly先の巻線電流の予測値に基づいて、ゼロオンモードからローオンモード又はハイオンモードへの切り替えが判定されるため、オンオフ遅れ時間Tdly先になる今回の巻線電流の検出値及び予測値によるオンオフ時点において、既に0Aを跨ぎ終わっているか否かを判定し、0Aを跨ぎ終わっている場合に、今回の巻線電流の検出値に基づく予測値によるオンオフ時点から、次回の巻線電流の検出値に基づく予測値によるオンオフ時点までの期間において、早期にローオンモード又はハイオンモードに切り替えることができ、同期整流の期間を増加させ、発電効率を向上させることができる。
<フローチャート>
この切り替え判定処理を、図17に示すフローチャートのように構成できる。図17の判定処理は、3相の巻線電流の検出が行われた後、各相について実行される。ステップS150で、オルタ発電制御部332は、現在、ローオンモードであるか否かを判定し、ローオンモードである場合は、ステップS151に進み、ローオンモードでない場合は、ステップS154に進む。ステップS151で、オルタ発電制御部332は、巻線電流の検出値に基づいて、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値を算出し、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、ローゼロ判定値IthL0より小さいか否かを判定し、ローゼロ判定値IthL0より小さい場合は、ステップS152に進み、ゼロオンモードに切り替えると判定し、ローゼロ判定値IthL0より小さくない場合は、ステップS153に進み、ローオンモードに維持すると判定する。
一方、ステップS154で、オルタ発電制御部332は、現在、ハイオンモードであるか否かを判定し、ハイオンモードである場合は、ステップS155に進み、ハイオンモードでない場合は、ステップS158に進む。ステップS155で、オルタ発電制御部332は、巻線電流の検出値に基づいて、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値を算出し、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値が、ハイゼロ判定値IthH0より大きいか否かを判定し、ハイゼロ判定値IthH0より大きい場合は、ステップS156に進み、ゼロオンモードに切り替えると判定し、ハイゼロ判定値IthH0より大きくない場合は、ステップS157に進み、ハイオンモードに維持すると判定する。
一方、ステップS158で、現在、ゼロオンモードであるので、オルタ発電制御部332は、巻線電流の検出値に基づいて、オンオフ遅れ時間Tdly先の巻線電流の予測値を算出し、オンオフ遅れ時間Tdly先の巻線電流の予測値が、ゼロロー判定値Ith0L以上であるか否かを判定し、ゼロロー判定値Ith0L以上である場合は、ステップS159に進み、ローオンモードに切り替えると判定し、ゼロロー判定値Ith0L以上でない場合は、ステップS160に進む。ステップS160で、オルタ発電制御部332は、オンオフ遅れ時間Tdly先の巻線電流の予測値が、ゼロハイ判定値Ith0H以下であるか否かを判定し、ゼロハイ判定値Ith0H以下である場合は、ステップS161に進み、ハイオンモードに切り替えると判定し、ゼロハイ判定値Ith0H以下でない場合は、ステップS162に進み、ゼロオンモードに維持すると判定する。
<予測処理の簡略化>
次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の予測値と、オンオフ遅れ時間Tdly先の巻線電流の予測値との双方を算出すると処理負荷が増加するので、オンオフ遅れ時間Tdly先の巻線電流の予測値の代わりに、巻線電流の検出値を用いて判定することにより、処理負荷を低減する。
すなわち、オルタ発電制御部332は、各相について、現在、ゼロオンモードであり、電機子巻線の電流の検出値が、0よりも大きい値に設定されたゼロロー判定値Ith0L以上になった場合に、ローオンモードに切り替えもよく。オルタ発電制御部332は、各相について、現在、ゼロオンモードであり、電機子巻線の電流の検出値が、0よりも小さい値に設定されたゼロハイ判定値Ith0H以下になった場合に、ハイオンモードに切り替えてもよい。
この構成によれば、オンオフ遅れ時間Tdly先の巻線電流の予測値を用いる場合よりも、第2制御周期Tc2分、ローオンモード又はハイオンモードに設定される期間が短くなる場合がある。しかし、電流の検出時点において、既に0Aを跨ぎ終わっているか否かを判定し、0Aを跨ぎ終わっている場合に、ローオンモード又はハイオンモードに切り替えることができるので、0Aを跨ぐ可能性がある場合に、誤って、ローオンモード又はハイオンモードに切り替えられることを抑制し、発電効率が低下することを抑制できる。
<転用例>
(1)上記の各実施の形態では、交流回転機は、車両用の発電電動機である場合を例に説明した。しかし、交流回転機は、車両以外の各種の装置の駆動力源に用いられてもよい。
(2)上記の各実施の形態では、界磁巻線式の交流回転機を例として説明した。しかし、交流回転機は、永久磁石式の交流回転機とされてもよい。
(3)上記の各実施の形態では、3相の巻線が設けられる場合を例として説明した。しかし、巻線の相数は、複数相であれば、2相、4相等の任意の数に設定されてもよい。
(4)上記の各実施の形態では、1組の3相の巻線及びインバータが設けられる場合を例として説明した。しかし、2組以上の複数相巻線及びインバータが設けられ、各組の複数相巻線及びインバータに対して、各実施の形態と同様の制御が行われてもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 交流回転機、2 直流電源、4 界磁巻線、5 インバータ、11 交流回転機の制御装置、12 電機子巻線、14 ロータ、18 ステータ、Ith0H ゼロハイ判定値、Ith0L ゼロロー判定値、IthH ハイオン判定値、IthH0 ハイゼロ判定値、IthL ローオン判定値、IthL0 ローゼロ判定値、Tc1 第1制御周期、Tc2 第2制御周期、Tnxt 次回オンオフ時間、Tdly オンオフ遅れ時間
本願に係る交流回転機の制御装置は、ロータと、複数相の電機子巻線を有するステータとを設けた交流回転機を、インバータを介して制御する交流回転機の制御装置であって、
前記インバータは、各相について、直流電源の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子と前記直流電源の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子とが直列接続され、直列接続の接続点が対応する相の前記電機子巻線に接続される直列回路を設け、前記スイッチング素子は、逆並列接続されたダイオードの機能を有し、
前記交流回転機の制御装置は、
各相の交流電圧指令値に基づいて、第1制御周期における各相の前記スイッチング素子のオン期間とオフ期間の比率を変化させ、前記第1制御周期において各相の前記比率で、各相の前記スイッチング素子を1回オンオフするPWM制御を行うインバータ制御と、
複数相の前記電機子巻線に生じた誘起電圧により前記交流回転機に発電を行わせる際に、各相について、高電位側及び低電位側の前記スイッチング素子をオフするゼロオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオンすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオフするハイオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオフすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオンするローオンモードと、の切り替えを、前記交流電圧指令値を用いずに、第2制御周期ごとに判定し、切り替えるオルタ発電制御と、
を切り替えて実行し、
前記第2制御周期は、前記第1制御周期よりも短いものである。

Claims (21)

  1. ロータと、複数相の電機子巻線を有するステータとを設けた交流回転機を、インバータを介して制御する交流回転機の制御装置であって、
    前記インバータは、各相について、直流電源の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子と前記直流電源の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子とが直列接続され、直列接続の接続点が対応する相の前記電機子巻線に接続される直列回路を設け、前記スイッチング素子は、逆並列接続されたダイオードの機能を有し、
    前記交流回転機の制御装置は、
    電圧指令値に基づいて、複数の前記スイッチング素子を第1制御周期でPWM制御によりオンオフするインバータ制御と、
    複数相の前記電機子巻線に生じた誘起電圧により前記交流回転機に発電を行わせる際に、各相について、高電位側及び低電位側の前記スイッチング素子をオフするゼロオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオンすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオフするハイオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオフすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオンするローオンモードと、の切り替えを第2制御周期ごとに判定し、切り替えるオルタ発電制御と、
    を切り替えて実行し、
    前記第2制御周期は、前記第1制御周期よりも短い交流回転機の制御装置。
  2. 前記ロータは、界磁巻線を有する請求項1に記載の交流回転機の制御装置。
  3. 前記オルタ発電制御において、前記ゼロオンモードから前記ハイオンモード又は前記ローオンモードへの切り替え、及び前記ハイオンモード又は前記ローオンモードから前記ゼロオンモードへの切り替えは行うが、前記ハイオンモードから前記ローオンモードへの切り替え及び前記ローオンモードから前記ハイオンモードへの切り替えは行わない請求項1又は2に記載の交流回転機の制御装置。
  4. 前記第2制御周期は、前記交流回転機の最大回転速度における電気角1周期の1/4以下に設定される請求項1から3のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  5. 前記第2制御周期は、前記交流回転機の最大回転速度における電気角1周期の1/6以下に設定される請求項1から4のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  6. 前記第2制御周期は、前記交流回転機の最大回転速度における電気角1周期の1/8以下に設定される請求項1から5のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  7. 前記第2制御周期は、前記交流回転機の連続運転が要求される最大回転速度における電気角1周期の1/20以下に設定される請求項1から6のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  8. 前記オルタ発電制御において、各相について、前記電機子巻線の電流の検出値に基づいて、前記ゼロオンモード、前記ハイオンモード、及び前記ローオンモードの切り替えを判定する請求項1から7のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  9. 各相について、前記電機子巻線の電流の検出値が、0よりも大きい値に設定されたローオン判定値以上である場合は、前記ローオンモードに切り替え、前記電機子巻線の電流の検出値が、0よりも小さい値に設定されたハイオン判定値以下である場合に、前記ハイオンモードに切り替え、前記電機子巻線の電流の検出値が、前記ローオン判定値より小さく、且つ前記ハイオン判定値より大きい場合に、前記ゼロオンモードに切り替える請求項8に記載の交流回転機の制御装置。
  10. 前記電機子巻線を流れる電流が0になる時点よりも、余裕時間だけ前の時点の前記電機子巻線を流れる電流に基づいて、前記ローオン判定値及び前記ハイオン判定値を設定し、
    前記余裕時間を、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した電流検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間に設定する請求項9に記載の交流回転機の制御装置。
  11. 前記ローオン判定値及び前記ハイオン判定値を、前記交流回転機の回転速度に基づいて設定する請求項9又は10に記載の交流回転機の制御装置。
  12. 前記ローオン判定値及び前記ハイオン判定値を、前記電機子巻線を流れる電流の振幅に基づいて設定する請求項9から11のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  13. 各相について、前記電機子巻線の電流の検出値に基づいて、予測時間先の前記電機子巻線の電流の予測値を算出し、前記電機子巻線の電流の予測値に基づいて、前記ゼロオンモード、前記ハイオンモード、及び前記ローオンモードの切り替えを判定する請求項1から7のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  14. 現在、前記ハイオンモード又は前記ローオンモードである場合は、前記予測時間を、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した電流検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間に設定する請求項13に記載の交流回転機の制御装置。
  15. 各相について、現在、前記ローオンモードであり、前記電機子巻線の電流の予測値が、ローゼロ判定値より小さくなった場合に、前記ゼロオンモードに切り替える請求項13又は14に記載の交流回転機の制御装置。
  16. 各相について、現在、前記ハイオンモードであり、前記電機子巻線の電流の予測値が、ハイゼロ判定値より大きくになった場合に、前記ゼロオンモードに切り替える請求項13から15のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  17. 現在、前記ゼロオンモードである場合は、前記予測時間を、今回の電流の検出時点から、今回の電流の検出時点で検出した電流検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間に設定する請求項13から16のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  18. 各相について、現在、前記ゼロオンモードであり、前記電機子巻線の電流の予測値が、0よりも大きい値に設定されたゼロロー判定値以上になった場合に、前記ローオンモードに切り替え、
    現在、前記ゼロオンモードであり、前記電機子巻線の電流の予測値が、0よりも小さい値に設定されたゼロハイ判定値以下になった場合に、前記ハイオンモードに切り替える請求項13から17のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  19. 各相について、現在、前記ゼロオンモードであり、前記電機子巻線の電流の検出値が、0よりも大きい値に設定されたゼロロー判定値以上になった場合に、前記ローオンモードに切り替え、
    現在、前記ゼロオンモードであり、前記電機子巻線の電流の検出値が、0よりも小さい値に設定されたゼロハイ判定値以下になった場合に、前記ハイオンモードに切り替える請求項13から16のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  20. 前記交流回転機の回転速度、及び前記インバータに供給される直流電圧に基づいて、前記インバータ制御と前記オルタ発電制御とを切り替える請求項1から19のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
  21. 前記交流回転機は、車両用の発電電動機である請求項1から20のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
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