JP6980068B1 - 回転電機の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転電機の回転速度及びトルクの動作点により変化する銅損及び鉄損による回転電機の各部の発熱量及び放熱量を考慮すると共に、演算負荷の増加を抑制しつつ、回転電機の過渡的な温度を精度よく推定することができる回転電機の制御装置を提供する。【解決手段】推定演算周期毎の演算タイミングで、回転電機の回転速度、回転電機のトルク情報、及び基準時点の回転電機の温度と、基準時点から推定演算周期の経過後の回転電機の温度との関係が予め設定された温度予測データを参照し、現在の回転電機の回転速度、現在の回転電機のトルク情報、及び前回の演算タイミングで算出された回転電機の温度の推定値に対応する、前回の演算タイミングから推定演算周期の経過後の回転電機の温度の推定値を算出する回転電機の制御装置。【選択図】図4
Description
本願は、回転電機の制御装置に関するものである。
回転電機は、固定子コイルが巻装された固定子コアを有する固定子と、固定子の径方向内側に配置された回転子と、を有する。回転電機は、固定子コイルに電流が流れることにより、電動機又は発電機として機能する。固定子コイルに電流が流れると、銅損及び鉄損等により、固定子コイル、固定子コア、及び回転子コア等が発熱する。この発熱により固定子温度が上昇すると、固定子コイルの故障が生じる可能性が生じ、回転子に設けられた永久磁石の温度が上昇すると、熱減磁等の性能劣化が生じる可能性がある。
固定子コイルに温度センサを取り付け、固定子コイルの温度を検出し、回転電機の過熱保護が行われる。しかし、固定子コイルの発熱量が大きく、温度上昇が急峻な場合には、温度センサによる検出が遅れる場合がある。温度センサの数、取付可能箇所には、制限があるため、特に、温度センサの取付箇所と温度の上昇箇所とが離れている場合には、温度センサによる検出遅れが大きくなる。
特許文献1には、温度センサを用いることなく、固定子コイルの温度を推定する技術が開示されている。特許文献1の技術では、回転電機の回転速度及びトルクをパラメータとした、固定子コイルの飽和温度の等高線マップを参照し、現在の回転速度及びトルクに対応するマップ上の最新の動作点を算出し、前回の動作点と最新の動作点との間で、等高線と交差していた場合には、偏差を演算し、偏差に基づいて、固定子コイルの温度を推定している。
しかしながら、回転電機の回転速度及びトルクの動作点が変化した場合には、回転電機の各部の発熱量、及び放熱量が変化し、熱容量により回転電機の温度は応答遅れを持って変化する。すなわち、回転電機の動作点が変化した後、回転電機の温度は、定常状態の温度である飽和温度にすぐに変化せず、遅れを持って変化する。
特許文献1の技術では、飽和温度の等高線マップを用いて、推定するように構成されており、過渡的な温度変化を精度よく推定できない。
ところで、回転電機の温度を、各部の発熱量、各部の放熱量、及び各部の熱容量を用いてシミュレーション演算により推定することも考えられる。しかし、回転電機の場合は、発熱量は、固定子コイルの電流に応じた銅損だけなく、固定子コア及び回転子コアによる鉄損によっても生じる。鉄損は、回転速度及びdq軸電流に応じて変化する。また、回転電機の冷却機構による放熱量は、回転速度及び回転電機の温度によって変化する。よって、回転電機の場合は、発熱量及び放熱量は、回転速度及びトルクの動作点によって大きく変化し、過渡的な挙動も、単純な一次遅れとはならず、回転速度及びトルクの動作点によって変化する。
そのため、回転電機の温度を、各部の発熱量、各部の放熱量、及び各部の熱容量を用いてシミュレーション演算により精度よく推定しようとすると、複雑な演算が必要であり、簡単な演算で、過渡的な挙動を精度よく算出することが容易でない。
そこで、本願は、回転電機の回転速度及びトルクの動作点により変化する銅損及び鉄損による回転電機の各部の発熱量及び放熱量を考慮すると共に、演算負荷の増加を抑制しつつ、回転電機の過渡的な温度を精度よく推定することができる回転電機の制御装置を提供することを目的とする。
本願に係る回転電機の制御装置は、
予め設定された推定演算周期毎の演算タイミングで、回転電機の回転速度、回転電機のトルク情報、及び基準時点の回転電機の温度と、前記基準時点から前記推定演算周期の経過後の回転電機の温度との関係が予め設定された温度予測データを参照し、現在の回転電機の回転速度、現在の回転電機のトルク情報、及び前回の演算タイミングで算出された回転電機の温度の推定値に対応する、前回の演算タイミングから前記推定演算周期の経過後の回転電機の温度の推定値を算出するものである。
予め設定された推定演算周期毎の演算タイミングで、回転電機の回転速度、回転電機のトルク情報、及び基準時点の回転電機の温度と、前記基準時点から前記推定演算周期の経過後の回転電機の温度との関係が予め設定された温度予測データを参照し、現在の回転電機の回転速度、現在の回転電機のトルク情報、及び前回の演算タイミングで算出された回転電機の温度の推定値に対応する、前回の演算タイミングから前記推定演算周期の経過後の回転電機の温度の推定値を算出するものである。
本願の回転電機の制御装置によれば、温度予測データには、回転速度及びトルクの各動作点における、推定演算周期の前後の温度の過渡的な挙動が予め設定されているので、温度予測データを参照して、現在の回転速度及びトルクの動作点、及び前回の演算タイミングの温度の推定値に対応する現在の演算タイミングの温度の推定値を算出する簡単な処理を行うことにより、複雑なシミュレーション演算を行うことなく、温度の推定値を逐次算出することができる。また、回転速度、トルク、及び温度の動作点に応じて変化する銅損及び鉄損による発熱量、及び放熱量の影響が、予め温度予測データに設定されているので、各動作点において、定常的及び過渡的な温度を精度よく推定することができる。
1.実施の形態1
以下、実施の形態1に係る回転電機の制御装置30(以下、単に、制御装置30と称す)について図面を参照して説明する。図1は、回転電機1、インバータ4、及び制御装置30等の概略構成図である。
以下、実施の形態1に係る回転電機の制御装置30(以下、単に、制御装置30と称す)について図面を参照して説明する。図1は、回転電機1、インバータ4、及び制御装置30等の概略構成図である。
1−1.回転電機1
図2に、回転軸心を通る平面で切断した回転電機1の断面図を示す。回転電機1は、円筒状の固定子100と、固定子100の径方向内側に配置され、軸受204、205により回転可能に支持された円筒状の回転子200と、を有している。本実施の形態では、回転電機1は、永久磁石同期モータとされており、固定子100にはコイル102が巻装され、回転子200には永久磁石202が設けられている。なお、回転電機1は、回転子に界磁コイルが設けられた、界磁コイル式の同期モータであってもよい。或いは、回転電機1は、回転子にかご型の電気導電体が設けられた、誘導モータであってもよい。
図2に、回転軸心を通る平面で切断した回転電機1の断面図を示す。回転電機1は、円筒状の固定子100と、固定子100の径方向内側に配置され、軸受204、205により回転可能に支持された円筒状の回転子200と、を有している。本実施の形態では、回転電機1は、永久磁石同期モータとされており、固定子100にはコイル102が巻装され、回転子200には永久磁石202が設けられている。なお、回転電機1は、回転子に界磁コイルが設けられた、界磁コイル式の同期モータであってもよい。或いは、回転電機1は、回転子にかご型の電気導電体が設けられた、誘導モータであってもよい。
固定子100は、円環板状の電磁鋼板が軸方向に積層された固定子コア101と、固定子コア101の各ティースに巻装されたコイル102と、を備えている。ティースは、周方向に均等間隔で複数備えられている。コイル102は、固定子コア101から軸方向両側に突出したコイルエンド部分を有している。コイル102として、複数相のコイル(本例では、U相、V相、W相の3相のコイルCu、Cv、Cw)が設けられており、各相のコイルの端部は、インバータ4に接続されている。なお、3相のコイルが複数組(例えば、2組)設けられてもよい。
回転子200は、円環板状の電磁鋼板が軸方向に積層された回転子コア201と、回転子コア201の各スロットに装着された永久磁石202と、回転子コア201の内周面に固定された回転軸203と、を備えている。なお、永久磁石202は、回転子コア201の外周面に固定されてもよい。
固定子100及び回転子200は、ハウジング内に収容されている。ハウジングとして、底の深い有底円筒状の第1ハウジング300と、第1ハウジング300の開口部を塞ぐ、底の浅い有底円筒状の第2ハウジング301と、を備えている。第1ハウジング300の周壁の内周面に、固定子100(固定子コア101)が固定されている。第1ハウジング300の底壁及び第2ハウジング301の底壁には、回転軸203が貫通する貫通孔が設けられており、第1ハウジング300の底壁の貫通孔の内周面が、第1軸受204を介して、回転軸203の軸方向の一方側を回転可能に支持し、第2ハウジング301の底壁の貫通孔の内周面が、第2軸受205を介して、回転軸203の軸方向の他方側を回転可能に支持している。
回転電機1の冷却機構には、各種の冷却機構が用いられ、例えば、ハウジング内に冷却油が供給され、固定子及び回転子が冷却される油冷式、ハウジング及び固定子が冷却水により冷却される水冷式、冷却風により固定子及び回転式が冷却される空冷式などとされる。
回転軸203には、回転子200の回転角度を検出するための回転センサ2が備えられている。回転センサ2には、レゾルバ、エンコーダ、MRセンサ等が用いられる。回転センサ2の出力信号は、制御装置30に入力される。
1−2.インバータ4
図3に示すように、インバータ4は、直流電源3の正極側に接続される正極側のスイッチング素子SPと直流電源3の負極側に接続される負極側のスイッチング素子SNとが直列接続された直列回路(レッグ)を、3相各相に対応して3セット設けている。そして、各相の直列回路における2つのスイッチング素子の接続点が、対応する相のコイルに接続されている。
図3に示すように、インバータ4は、直流電源3の正極側に接続される正極側のスイッチング素子SPと直流電源3の負極側に接続される負極側のスイッチング素子SNとが直列接続された直列回路(レッグ)を、3相各相に対応して3セット設けている。そして、各相の直列回路における2つのスイッチング素子の接続点が、対応する相のコイルに接続されている。
具体的には、U相の直列回路では、U相の正極側のスイッチング素子SPuとU相の負極側のスイッチング素子SNuとが直列接続され、2つのスイッチング素子の接続点がU相のコイルCuに接続されている。V相の直列回路では、V相の正極側のスイッチング素子SPvとV相の負極側のスイッチング素子SNvとが直列接続され、2つのスイッチング素子の接続点がV相のコイルCvに接続されている。W相の直列回路では、Wの正極側のスイッチング素子SPwとW相の負極側のスイッチング素子SNwとが直列接続され、2つのスイッチング素子の接続点がW相のコイルCwに接続されている。平滑コンデンサ7が、直流電源3の正極側と負極側との間に接続される。
スイッチング素子には、ダイオードが逆並列接続されたFET(Field Effect Transistor)、ダイオードが逆並列接続されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、ダイオードが逆並列接続されたバイポーラトランジスタ等が用いられる。各スイッチング素子のゲート端子は、ゲート駆動回路等を介して、制御装置30に接続されている。各スイッチング素子は、制御装置30から出力されたスイッチング信号によりオン又はオフされる。
直流電源3は、インバータ4に直流電圧Vdcを出力する。直流電源3として、バッテリー、DC−DCコンバータ、ダイオード整流器、PWM整流器等の直流電圧を出力する機器であれば、どのような機器であってもよい。直流電源3には、直流電源3の直流電圧Vdcを検出する電圧センサ6が設けられ、電圧センサ6の出力信号が制御装置30に入力される。
各相のコイルに流れる電流を検出する電流センサ5が設けられている。電流センサ5は、各相の2つのスイッチング素子の直列回路と各相のコイルとを接続する電線上に備えられている。電流センサ5の出力信号は、制御装置30に入力される。なお、電流センサ5は、各相の2つのスイッチング素子の直列回路に備えられてもよい。
1−3.制御装置30
制御装置30は、インバータ4を介して回転電機1を制御する。図4に示すように、制御装置30は、運転状態検出部31、トルク制御部32、温度推定部33、及び出力制限部34等を備えている。制御装置30の各機能は、制御装置30が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置30は、図5に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、及び演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93等を備えている。
制御装置30は、インバータ4を介して回転電機1を制御する。図4に示すように、制御装置30は、運転状態検出部31、トルク制御部32、温度推定部33、及び出力制限部34等を備えている。制御装置30の各機能は、制御装置30が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置30は、図5に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、及び演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93等を備えている。
演算処理装置90として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。入力回路92は、回転センサ2、電流センサ5、電圧センサ6等の各種のセンサ、スイッチが接続され、これらセンサ、スイッチの出力信号を演算処理装置90に入力するA/D変換器等を備えている。出力回路93は、スイッチング素子をオンオフ駆動するゲート駆動回路等の電気負荷が接続され、これら電気負荷に演算処理装置90から制御信号を出力する駆動回路等を備えている。
そして、制御装置30が備える図4の各制御部31〜34等の各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91、入力回路92、及び出力回路93等の制御装置30の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、各制御部31〜34等が用いる温度予測データ、最大トルクデータ、トルク低減率データ等の設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。以下、制御装置30の各機能について詳細に説明する。
1−3−1.運転状態検出部31
運転状態検出部31は、電気角での回転子の磁極位置θ(回転子の回転角度θ)及び回転角速度ωを検出する。本実施の形態では、運転状態検出部31は、回転センサ2の出力信号に基づいて、回転子の回転角度θ(磁極位置θ)及び回転角速度ωを検出する。磁極位置θ(回転角度θ)は、回転子に設けられた永久磁石のN極の向きに設定される。運転状態検出部31は、電気角での回転角速度ω[rad/s]に所定の換算定数を乗算して、機械角での回転速度N[rpm]を算出する。なお、運転状態検出部31は、電流指令値に高調波成分を重畳することによって得られる電流情報等に基づいて、回転センサを用いずに、回転角度(磁極位置)を推定するように構成されてもよい(いわゆる、センサレス方式)。
運転状態検出部31は、電気角での回転子の磁極位置θ(回転子の回転角度θ)及び回転角速度ωを検出する。本実施の形態では、運転状態検出部31は、回転センサ2の出力信号に基づいて、回転子の回転角度θ(磁極位置θ)及び回転角速度ωを検出する。磁極位置θ(回転角度θ)は、回転子に設けられた永久磁石のN極の向きに設定される。運転状態検出部31は、電気角での回転角速度ω[rad/s]に所定の換算定数を乗算して、機械角での回転速度N[rpm]を算出する。なお、運転状態検出部31は、電流指令値に高調波成分を重畳することによって得られる電流情報等に基づいて、回転センサを用いずに、回転角度(磁極位置)を推定するように構成されてもよい(いわゆる、センサレス方式)。
運転状態検出部31は、電流センサ5の出力信号に基づいて、3相各相のコイルに流れる電流Iur、Ivr、Iwrを検出する。運転状態検出部31は、電圧センサ6の出力信号に基づいて、インバータ4に供給される直流電圧Vdcを検出する。
1−3−2.トルク制御部32
トルク制御部32は、回転電機1の3相コイルに印加する印加電圧を制御して、回転電機1のトルクを制御する。本実施の形態では、トルク制御部32は、電流指令値算出部321、電圧指令値算出部322、及びスイッチング制御部323を備えている。
トルク制御部32は、回転電機1の3相コイルに印加する印加電圧を制御して、回転電機1のトルクを制御する。本実施の形態では、トルク制御部32は、電流指令値算出部321、電圧指令値算出部322、及びスイッチング制御部323を備えている。
電流指令値算出部321は、トルク指令値To、回転速度N、及び直流電圧Vdcに基づいて、電流指令値を算出する。本実施の形態では、電流指令値算出部321は、d軸の電流指令値Ido及びq軸の電流指令値Iqoを算出する。d軸は、ロータの磁極(N極、磁極位置θ)の方向に定められ、q軸は、d軸より電気角で90°進んだ方向に定められている。dq軸の回転座標系は、ロータの磁極位置θの回転に同期して回転する。本実施の形態では、トルク指令値Toとして、後述する出力制限部34による処理後の値が用いられる。
電流指令値算出部321は、最大トルク電流制御、弱め界磁制御、Id=0制御などの公知のベクトル制御方法に従って、d軸及びq軸の電流指令値Ido、Iqoを算出する。トルク指令値Toは、制御装置30の内部で演算されてもよいし、制御装置30の外部から伝達されてもよい。
電圧指令値算出部322は、電流指令値に基づいて3相の電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoを算出する。本実施の形態では、電圧指令値算出部322は、d軸及びq軸の電流検出値Idr、Iqrが、d軸及びq軸の電流指令値Ido、Iqoに近づくように、d軸及びq軸の電圧指令値Vdo、Vqoを変化させる電流フィードバック制御を行う。
電圧指令値算出部322は、3相コイルの電流検出値Iur、Ivr、Iwrを、磁極位置θに基づいて3相2相変換及び回転座標変換を行って、d軸の電流検出値Idr及びq軸の電流検出値Iqrに変換する。
そして、電圧指令値算出部322は、d軸及びq軸の電圧指令値Vdo、Vqoを、磁極位置θに基づいて、固定座標変換及び2相3相変換を行って、3相の電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoに変換する。
スイッチング制御部323は、3相の電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoに基づいて、PWM制御(Pulse Width Modulation)により、インバータ4が有するスイッチング素子をオンオフ制御することにより、3相のコイルに電圧を印加する。スイッチング制御部323は、3相の電圧指令値Vuo、Vvo、Vwoのそれぞれとキャリア波とを比較することにより、複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。キャリア波は、PWM周期で直流電圧Vdcの振幅で振動する三角波とされている。
1−3−3.温度推定部33
<推定原理>
図6に、各回転速度Nにおいて、回転電機が出力可能な最大トルクTmaxの特性を示す。回転速度Nが基底回転速度以下では、最大トルクTmaxは、最大電流に制限されて定まる。回転速度Nが基底回転速度以上では、最大トルクTmaxは、回転速度Nに応じて増加する誘起電圧が直流電圧Vdcに制限されて定まる。回転電機のトルクTは、各回転速度Nにおいて、最大トルクTmax以下の範囲内に制御される。
<推定原理>
図6に、各回転速度Nにおいて、回転電機が出力可能な最大トルクTmaxの特性を示す。回転速度Nが基底回転速度以下では、最大トルクTmaxは、最大電流に制限されて定まる。回転速度Nが基底回転速度以上では、最大トルクTmaxは、回転速度Nに応じて増加する誘起電圧が直流電圧Vdcに制限されて定まる。回転電機のトルクTは、各回転速度Nにおいて、最大トルクTmax以下の範囲内に制御される。
図7及び図8に、図6に示した動作点a、動作点bの固定子コイルの過渡的な温度上昇曲線、及び動作点bの温度下降曲線の1例を示す。動作点aは、トルクTが最大トルクTmaxであり、動作点bは、トルクTが最大トルクTmaxの20%である。図7に示すように、動作点aでは、トルクTが大きく、固定子コイルの電流が大きく、固定子コイルの発熱量が大きいため、温度上昇が急峻となっている。動作点bでは、トルクTが小さく、固定子コイルの電流が小さく、固定子コイルの発熱量が小さいため、温度上昇がなだらかになっている。また、図8において、動作点bにおいて、温度が低下する場合も、固定子コイルの発熱量が小さいため、温度下降がなだなかになっている。
一般的に、温度の変化は、発熱量と放熱量との間の偏差と、熱容量とによって表され、一次遅れ的な挙動になる。しかし、回転電機の場合は、発熱量は、コイルの電流に応じた銅損だけなく、コアによる鉄損によっても生じる。鉄損は、回転速度N及びdq軸電流に応じて変化する。また、回転電機の冷却機構による放熱量は、回転速度N及び回転電機の温度によって変化する。よって、回転電機の場合は、発熱量及び放熱量は、回転速度N及びトルクTの動作点によって大きく変化し、過渡的な挙動も、単純な一次遅れとはならず、回転速度N及びトルクTの動作点によって変化する。また、各部の発熱量及び各部の放熱量は、回転速度N及びトルクTの動作点によって変化し、各部の熱容量も異なる。
そのため、回転電機の温度を、各部の発熱量、各部の放熱量、及び各部の熱容量を用いてシミュレーション演算により精度よく推定しようとすると、複雑な演算が必要であり、簡単な演算で、過渡的な挙動を精度よく算出することが容易でない。
一方、回転速度N及びトルクTの各動作点における、各温度からの実際の温度の時間変化は、所定の上昇曲線又は下降曲線になる。そこで、本願では、回転速度N及びトルクTの各動作点における実際の温度挙動を利用して、小さい演算負荷で、精度よく推定できるように構成されている。具体的には、図7に示すように、ある時刻における固定子コイルの温度が100℃の場合、所定の時間Δt後の固定子コイルの温度は、動作点によって変化し、動作点aの場合は、温度の上昇幅が大きくなり、動作点bの場合は、温度の上昇幅が小さくなる。また、図7及び図8に示すように、ある時刻における固定子コイルの温度が140℃の場合は、所定の時間Δt後の固定子コイルの温度は、動作点aの場合は、所定の温度幅で上昇し、動作点bの場合は、所定の温度幅で下降する。各動作点において、定常状態の温度よりも、温度が低い温度領域は、上昇曲線になり、温度が高い温度領域では、下降曲線になる。
<推定処理>
そこで、回転速度N及びトルクTの各動作点において、図7及び図8に示したような、各温度からの実際の温度の時間変化を、実験又は解析により取得する。そして、取得した温度の時間変化のデータに基づいて、回転速度N、トルク情報、及び基準時点t0の回転電機の温度Tmp(t0)と、基準時点t0から推定演算周期Δtの経過後の回転電機の温度Tmp(t0+Δt)との関係を表す温度予測データが予め設定される。温度予測データは、ROM等の記憶装置91に記憶される。
そこで、回転速度N及びトルクTの各動作点において、図7及び図8に示したような、各温度からの実際の温度の時間変化を、実験又は解析により取得する。そして、取得した温度の時間変化のデータに基づいて、回転速度N、トルク情報、及び基準時点t0の回転電機の温度Tmp(t0)と、基準時点t0から推定演算周期Δtの経過後の回転電機の温度Tmp(t0+Δt)との関係を表す温度予測データが予め設定される。温度予測データは、ROM等の記憶装置91に記憶される。
例えば、図7の実験データが得られたとすると、動作点aの回転速度N及びトルクTにおいて、基準時点の温度が100℃である場合の、基準時点t0から推定演算周期Δtの経過後の温度には、115℃が設定される。また、動作点bの回転速度N及びトルクTにおいて、基準時点の温度が100℃である場合の、基準時点から推定演算周期Δtの経過後の温度には、105℃が設定される。図8の実験データが得られたとすると、動作点bの回転速度N及びトルクTにおいて、基準時点の温度が140℃である場合の、基準時点から推定演算周期Δtの経過後の温度には、135℃が設定される。
温度推定部33は、予め設定された推定演算周期Δt毎の演算タイミングで、温度予測データを参照し、現在の回転速度N、現在のトルク情報、及び前回の演算タイミングで算出された回転電機の温度の推定値Tmp(n−1)に対応する、前回の演算タイミングから推定演算周期Δtの経過後の温度の推定値Tmp(n)(以下、現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)と称す)を算出する。ここで、(n−1)は、前回の演算タイミングのデータであることを示し、(n)は、今回の演算タイミングのデータであることを示す。
この構成によれば、温度予測データには、回転速度N及びトルクTの各動作点における、推定演算周期Δtの前後の温度の過渡的な挙動が予め設定されているので、温度予測データを参照して、現在の回転速度N及びトルクTの動作点、及び前回の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n−1)に対応する現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)を算出する簡単な処理を行うことにより、複雑なシミュレーション演算を行うことなく、温度の推定値Tmpを逐次推定することができる。また、回転速度N、トルクT、及び温度の動作点に応じて変化する銅損及び鉄損による発熱量、及び放熱量の影響が、予め温度予測データに設定されているので、各動作点において、定常的及び過渡的な温度を精度よく推定することができる。
本実施の形態では、温度が推定される回転電機の部位として、回転電機の固定子に設けられたコイルが設定されている。なお、温度が推定される回転電機の部位として、回転電機の回転子に設けられた磁石が設定されてもよい。
温度推定部33は、温度予測データから、前回の演算タイミングで算出された回転電機の温度の推定値Tmp(n−1)に対応する基準時点の温度Tmp(t0)、現在の回転速度Nに対応する回転速度N、及び現在のトルク情報に対応するトルク情報を探索し、探索した基準時点の温度Tmp(t0)、回転速度N、及びトルク情報に対応して設定されている基準時点t0から推定演算周期Δtの経過後の回転電機の温度Tmp(t0+Δt)を、前回の演算タイミングから推定演算周期Δtの経過後の温度の推定値Tmp(n)として算出する。
本実施の形態では、トルク情報として、対応する回転速度Nにおいて出力可能な最大トルクTmaxに対する回転電機のトルクTの比であるトルク負荷率Tload(=T/Tmax×100%)が用いられる。トルク負荷率Tloadを用いることにより、図9及び図10に示すように、基底回転速度以上においても、同じトルク負荷率Tloadのマップ軸を用いて、データを設定することができ、データの設定範囲と、実用範囲を一致させることができる。なお、トルク情報として、トルクTが用いられてもよい。
温度推定部33は、図6に示すような回転速度Nと最大トルクTmaxとの関係が予め設定された最大トルクデータを参照し、現在の回転速度Nに対応する最大トルクTmaxを算出する。そして、温度推定部33は、現在のトルクTを、算出した最大トルクTmaxで除算して、現在のトルク負荷率Tloadを算出する。現在のトルクTとして、トルク指令値Toが用いられてもよいし、公知のトルク算出式を用い、dq軸電流検出値及び回転速度Nに基づいて算出された実トルク値が用いられてもよい。
また、温度予測データとして、予め設定された複数の回転電機の基準回転速度N0、N1・・・のそれぞれについて、トルク情報及び基準時点t0の回転電機の温度Tmp(t0)と、基準時点t0から推定演算周期Δtの経過後の回転電機の温度Tmp(t0+Δt)との関係が予め設定された基準速度の温度予測データが設けられている。そして、温度推定部33は、複数の基準回転速度N0、N1・・・のそれぞれに対応して設けられた複数の基準速度の温度予測データから、現在の回転速度Nに対応する基準速度の温度予測データを選択し、選択した基準速度の温度予測データを参照し、現在のトルク情報、及び前回の演算タイミングで算出された温度の推定値Tmp(n−1)に対応する、現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)を算出する。
本実施の形態では、図10に示すように、各基準回転速度の基準速度の温度予測データは、トルク負荷率Tload及び基準時点の温度Tmp(t0)をマップ軸としたマップデータとされている。トルク負荷率Tloadのマップ軸、及び基準時点の温度Tmp(t0)のマップ軸の格子点は、それぞれ、所定の刻みで設定されている。トルク負荷率Tloadのマップ軸の各格子点と基準時点の温度Tmp(t0)のマップ軸の各格子点との各交点に、対応する基準時点t0から推定演算周期Δtの経過後の回転電機の温度Tmp(t0+Δt)の値が設定されている。
本実施の形態では、7つの基準回転速度N0、N1、・・・N6が設けられ、トルク負荷率Tloadのマップ軸の刻みは、20%に設定されており、基準時点の温度Tmp(t0)のマップ軸の刻みは、20℃に設定されている。
温度推定部33は、現在のトルク負荷率Tload及び前回の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n−1)に近接する4つの格子点の各交点において設定された4つの温度Tmp(t0+Δt)を用いて、公知のマップデータの線形補間(又は、高次の補間)を行って、現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)を算出する。
また、温度推定部33は、現在の回転速度Nに近接する2つの温度予測データを参照し、現在のトルク負荷率Tload及び前回の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n−1)に対応する2つの現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)を算出し、2つの現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)の線形補間(又は、高次の補間)を行って、最終的な現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)を算出する。
この構成によれば、複数の基準回転速度のそれぞれについて、3次元のマップデータを設ける単純な構成により、動作点の全域をカバーすることができる。
温度推定部33の処理は、推定演算周期Δt毎に実行される。図4に示すように、温度推定部33は、上述したように、最大トルクデータを参照し、現在の回転速度Nに対応する最大トルクTmaxを算出する。そして、温度推定部33は、現在のトルクT(本例ではトルク指令値To)を最大トルクTmaxで除算して、トルク負荷率Tloadを算出する。そして、温度推定部33は、温度予測データを参照し、現在の回転速度N、現在のトルク負荷率Tload、前回の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n−1)に対応する、現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)を算出する。温度推定部33は、現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)をRAM等に保持し、次回の演算タイミングで、前回の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n−1)として用いる。
現在の回転速度N及び現在のトルク情報として、演算タイミングの瞬時値が用いられてもよく、移動平均値が用いられてもよい。また、温度予測データに設定される基準時点t0から推定演算周期Δtの経過後の温度Tmp(t0+Δt)として、基準時点t0の温度Tmp(t0)からの温度の変化量ΔTmpが設定されてもよい。この場合は、前回の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n−1)に対して、温度予測データを参照して算出された温度の変化量ΔTmpが加算されて、現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)が算出される(Tmp(n)=Tmp(n−1)+ΔTmp)。
1−3−4.出力制限部34
出力制限部34は、温度の推定値Tmp(n)が、閾値温度Tmpaを超えた場合に、回転電機の出力制限を行う。例えば、出力制限部34は、図11に示すような温度の推定値Tmpとトルク低減率Tdcrとの関係が予め設定されたトルク低減率データを参照し、現在の温度の推定値Tmp(n)に対応するトルク低減率Tdcrを算出する。図11に示すように、温度の推定値Tmpが、閾値温度Tmpa以下の場合は、トルク低減率Tdcrは、100%に設定され、温度の推定値Tmpが、閾値温度Tmpaよりも大きくなるに従って、トルク低減率Tdcrは100%から次第に低下される。或いは、出力制限部34は、温度の推定値Tmp(n)が閾値温度Tmpaを超えている場合に、トルク低減率Tdcrを次第に減少させ、温度の推定値Tmp(n)が閾値温度Tmpaを下回っている場合に、トルク低減率Tdcrを次第に増加させてもよい。
出力制限部34は、温度の推定値Tmp(n)が、閾値温度Tmpaを超えた場合に、回転電機の出力制限を行う。例えば、出力制限部34は、図11に示すような温度の推定値Tmpとトルク低減率Tdcrとの関係が予め設定されたトルク低減率データを参照し、現在の温度の推定値Tmp(n)に対応するトルク低減率Tdcrを算出する。図11に示すように、温度の推定値Tmpが、閾値温度Tmpa以下の場合は、トルク低減率Tdcrは、100%に設定され、温度の推定値Tmpが、閾値温度Tmpaよりも大きくなるに従って、トルク低減率Tdcrは100%から次第に低下される。或いは、出力制限部34は、温度の推定値Tmp(n)が閾値温度Tmpaを超えている場合に、トルク低減率Tdcrを次第に減少させ、温度の推定値Tmp(n)が閾値温度Tmpaを下回っている場合に、トルク低減率Tdcrを次第に増加させてもよい。
出力制限部34は、トルク指令値Toに、トルク低減率Tdcrを乗算した値を、最終的なトルク指令値Toに設定する。出力制限を行うことより、回転電機の温度が上昇し過ぎることを抑制し、温度上昇による故障を抑制することができる。
<複数の部位の推定>
上記の実施の形態では、一つの回転電機の部位(固定子のコイル、又は回転子の磁石)の温度が推定されていた。しかし、温度が推定される回転電機の部位として、複数の回転電機の部位が設定され、複数の回転電機の部位のそれぞれについて温度予測データが設けられてもよい。そして、温度推定部33は、複数の回転電機の部位のそれぞれについて、対応する回転電機の部位の温度予測データを参照し、対応する回転電機の部位の温度の推定値を算出してもよい。
上記の実施の形態では、一つの回転電機の部位(固定子のコイル、又は回転子の磁石)の温度が推定されていた。しかし、温度が推定される回転電機の部位として、複数の回転電機の部位が設定され、複数の回転電機の部位のそれぞれについて温度予測データが設けられてもよい。そして、温度推定部33は、複数の回転電機の部位のそれぞれについて、対応する回転電機の部位の温度予測データを参照し、対応する回転電機の部位の温度の推定値を算出してもよい。
そして、出力制限部34は、複数の部位の温度の推定値のいずれかが、各部位について予め設定された閾値温度を超えた場合に、回転電機の出力制限を行ってもよい。また、複数の部位のそれぞれについてトルク低減率データが設けられ、出力制限部34は、複数の部位のそれぞれについて、対応する部位のトルク低減率データを参照し、対応する部位の温度の推定値に基づいて、各部位のトルク低減率を算出し、複数の部位のトルク低減率の中で、最も小さいトルク低減率を、最終的なトルク低減率として算出してもよい。
複数の回転電機の部位として、温度上昇の監視が必要な複数の部位が設定される。例えば、複数の回転電機の部位として、固定子のコイルの複数の部位が設定されてもよく、複数の回転電機の部位として、回転子の磁石の複数の部位が設定されてもよく、複数の回転電機の部位として、固定子のコイルの単数又は複数の部位及び回転子の磁石の単数又は複数の部位が設定されてもよい。
<温度予測データ>
温度予測データとして、予め設定された複数の回転電機の基準トルク情報のそれぞれについて、回転速度N及び基準時点t0の回転電機の温度Tmp(t0)と、基準時点t0から推定演算周期Δtの経過後の回転電機の温度Tmp(t0+Δt)との関係が予め設定された基準トルクの温度予測データが設けられてもよい。そして、温度推定部33は、複数の基準トルク情報のそれぞれに対応して設けられた複数の基準トルクの温度予測データから、現在のトルク情報に対応する基準トルクの温度予測データを選択し、選択した基準トルクの温度予測データを参照し、現在の回転速度N、及び前回の演算タイミングで算出された温度の推定値Tmp(n−1)に対応する、現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)を算出してもよい。
温度予測データとして、予め設定された複数の回転電機の基準トルク情報のそれぞれについて、回転速度N及び基準時点t0の回転電機の温度Tmp(t0)と、基準時点t0から推定演算周期Δtの経過後の回転電機の温度Tmp(t0+Δt)との関係が予め設定された基準トルクの温度予測データが設けられてもよい。そして、温度推定部33は、複数の基準トルク情報のそれぞれに対応して設けられた複数の基準トルクの温度予測データから、現在のトルク情報に対応する基準トルクの温度予測データを選択し、選択した基準トルクの温度予測データを参照し、現在の回転速度N、及び前回の演算タイミングで算出された温度の推定値Tmp(n−1)に対応する、現在の演算タイミングの温度の推定値Tmp(n)を算出してもよい。
温度予測データとして、回転速度N、トルク情報、及び基準時点の温度を入力変数とし、基準時点から推定演算周期Δtの経過後の回転電機の温度を出力変数とするニューラルネットワーク等の高次の関数データが用いられてもよい。
2.実施の形態2
実施の形態2に係る制御装置30について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る回転電機1及び制御装置30の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、冷却機構の状態に応じて、温度予測データが変更される点が実施の形態1と異なる。
実施の形態2に係る制御装置30について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る回転電機1及び制御装置30の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、冷却機構の状態に応じて、温度予測データが変更される点が実施の形態1と異なる。
実施の形態1で説明したように、回転電機1の冷却機構には、各種の冷却機構が用いられ、例えば、ハウジング内に冷却油が供給され、固定子及び回転子が冷却される油冷式、ハウジング及び固定子が冷却水により冷却される水冷式、冷却風により固定子及び回転式が冷却される空冷式などとされる。
冷却油、冷却水、及び冷却風等の冷媒の流量、冷媒の温度が変化すると、放熱量が変化するため、同じ回転速度N及びトルクTの動作点でも、温度の挙動が変化する。
そこで、本実施の形態では、回転電機の冷却機構の予め設定された複数の基準状態のそれぞれについて、温度予測データが設けられている。温度推定部33は、複数の温度予測データから、現在の回転電機の冷却機構の状態に対応する温度予測データを選択し、選択した温度予測データを参照し、現在の回転速度N、現在のトルク情報、及び前回の演算タイミングで算出された回転電機の温度の推定値Tmp(n−1)に対応する、前回の演算タイミングから推定演算周期Δtの経過後の温度の推定値Tmp(n)を算出する。
この構成によれば、冷却機構の状態が変化し、放熱量の変化により、温度の挙動が変化した場合でも、複数の冷却機構の状態に対応して設定された複数の温度予測データから、現在の冷却機構の状態に対応する温度予測データを選択し、参照するので、温度を精度よく推定することができる。
温度推定部33は、冷却機構の状態として、冷媒の温度、及び冷媒の流量の一方又は双方を検出する。例えば、温度推定部33は、温度センサの出力信号、又はラジエータの作動状態により、冷媒の温度を検出する。温度推定部33は、流量センサの出力信号、又は冷媒ポンプの作動状態により、冷媒の流量を検出する。
例えば、複数の冷却機構の基準状態として、3つの基準冷媒温度のそれぞれについて、図10に示したような温度予測データが設けられる。温度推定部33は、3つの温度予測データから、現在の冷媒温度に近い、温度予測データを選択し、選択した温度予測データを参照して、温度の推定値を算出する。
3.実施の形態3
実施の形態2に係る制御装置30について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る回転電機1及び制御装置30の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、直流電圧Vdcに応じて、温度予測データが変更される点が実施の形態1と異なる。
実施の形態2に係る制御装置30について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る回転電機1及び制御装置30の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、直流電圧Vdcに応じて、温度予測データが変更される点が実施の形態1と異なる。
直流電源3にDC−DCコンバータ等が設けられ、インバータ4に供給される直流電圧Vdcが可変である場合、又はバッテリーの充電状態が低下し、バッテリーからインバータ4に供給される直流電圧Vdcが低下する場合は、直流電圧Vdcの変化に応じて、トルク制御部32の制御が変化される。図12に示すように、直流電圧Vdcが増加するに従って、誘起電圧が直流電圧Vdcに到達する基底回転速度が増加するため、最大トルクTmaxの曲線は、回転速度Nの増加側にシフトする。
回転速度Nが基底回転速度以上の領域では、直流電圧Vdcが変化すると、同じ回転速度N及びトルクTの動作点でも、弱め磁束制御等によりdq軸電流が変化し、銅損及び鉄損が変化する。また、回転速度Nが基底回転速度以下の領域でも、直流電圧Vdcが変化すると、同じ回転速度N及びトルクTの動作点でも、PWM制御のオン期間が変化し、電流の高調波成分の大きさが変化し、鉄損及び銅損が変化する。そのため、同じ回転速度N及びトルクTの動作点でも、直流電圧Vdcが変化すると、固定子コイル、固定子コア、回転子コア等の回転電機の各部位の発熱量が変化し、温度の挙動が変化する。
そこで、本実施の形態では、直流電源3の予め設定された複数の基準直流電圧のそれぞれについて、温度予測データが設けられている。温度推定部33は、複数の温度予測データから、現在の直流電圧Vdcに対応する温度予測データを選択し、選択した温度予測データを参照し、現在の回転速度N、現在のトルク情報、及び前回の演算タイミングで算出された回転電機の温度の推定値Tmp(n−1)に対応する、前回の演算タイミングから推定演算周期Δtの経過後の温度の推定値Tmp(n)を算出する。
この構成によれば、直流電圧Vdcが変化し、銅損及び鉄損による発熱量の変化により、温度の挙動が変化した場合でも、複数の直流電圧Vdcに対応して設定された複数の温度予測データから、現在の直流電圧Vdcに対応する温度予測データを選択し、参照するので、温度を精度よく推定することができる。
例えば、複数の基準直流電圧として、2つの基準直流電圧のそれぞれについて、図10に示したような温度予測データが設けられる。温度推定部33は、2つの温度予測データから、電圧センサ6により検出した現在の直流電圧Vdcに近い、温度予測データを選択し、選択した温度予測データを参照して、温度の推定値を算出する。
なお、実施の形態2及び3が同時に実行されてもよい。温度予測データとして、予め設定された複数の基準回転速度及び予め設定された複数の基準直流電圧を組み合わせた複数の組合せのそれぞれについて、温度予測データが設けられてもよい。そして、温度推定部33は、複数の温度予測データから、現在の回転速度N及び現在の直流電圧Vdcに対応する組合せの温度予測データを選択し、選択した温度予測データを参照し、温度の推定値を算出してもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 回転電機、4 インバータ、30 回転電機の制御装置、100 固定子、102 コイル、200 回転子、202 永久磁石、N 回転速度、T トルク、Tload トルク負荷率、Tmax 最大トルク、Tmp 温度の推定値、Tmpa 閾値温度、Vdc 直流電圧、t0 基準時点、Δt 推定演算周期
Claims (9)
- 予め設定された推定演算周期毎の演算タイミングで、回転電機の回転速度、回転電機のトルク情報、及び基準時点の回転電機の温度と、前記基準時点から前記推定演算周期の経過後の回転電機の温度との関係が予め設定された温度予測データを参照し、現在の回転電機の回転速度、現在の回転電機のトルク情報、及び前回の演算タイミングで算出された回転電機の温度の推定値に対応する、前回の演算タイミングから前記推定演算周期の経過後の回転電機の温度の推定値を算出する回転電機の制御装置。
- 温度が推定される回転電機の部位として、複数の回転電機の部位が設定され、
前記複数の回転電機の部位のそれぞれについて前記温度予測データが設けられ、前記複数の回転電機の部位のそれぞれについて、対応する回転電機の部位の前記温度予測データを参照し、対応する回転電機の部位の温度の推定値を算出する請求項1に記載の回転電機の制御装置。 - 温度が推定される回転電機の部位として、回転電機の固定子に設けられたコイルが設定されている請求項1又は2に記載の回転電機の制御装置。
- 温度が推定される回転電機の部位として、回転電機の回転子に設けられた磁石が設定されている請求項1又は2に記載の回転電機の制御装置。
- 回転電機の温度の推定値が、閾値温度を超えた場合に、回転電機の出力制限を行う請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機の制御装置。
- 回転電機のトルク情報として、対応する回転電機の回転速度において出力可能な最大トルクに対する回転電機のトルクの比であるトルク負荷率を用いる請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機の制御装置。
- 前記温度予測データとして、予め設定された複数の回転電機の基準回転速度のそれぞれについて、回転電機のトルク情報及び前記基準時点の回転電機の温度と、前記基準時点から推定演算周期の経過後の回転電機の温度との関係が予め設定された基準速度の温度予測データが設けられ、
前記複数の回転電機の基準回転速度のそれぞれに対応して設けられた複数の前記基準速度の温度予測データから、現在の回転電機の回転速度に対応する前記基準速度の温度予測データを選択し、選択した前記基準速度の温度予測データを参照し、現在の回転電機のトルク情報、及び前記前回の演算タイミングで算出された回転電機の温度の推定値に対応する、前記前回の演算タイミングから前記推定演算周期の経過後の回転電機の温度の推定値を算出する請求項1から6のいずれか一項に記載の回転電機の制御装置。 - 回転電機の冷却機構の予め設定された複数の基準状態のそれぞれについて、前記温度予測データが設けられ、
複数の前記温度予測データから、現在の回転電機の冷却機構の状態に対応する前記温度予測データを選択し、選択した前記温度予測データを参照し、現在の回転電機の回転速度、現在の回転電機のトルク情報、及び前記前回の演算タイミングで算出された回転電機の温度の推定値に対応する、前記前回の演算タイミングから前記推定演算周期の経過後の回転電機の温度の推定値を算出する請求項1から7のいずれか一項に記載の回転電機の制御装置。 - 回転電機に直流電力を供給する直流電源の予め設定された複数の基準直流電圧のそれぞれについて、前記温度予測データが設けられ、
複数の前記温度予測データから、現在の直流電圧に対応する前記温度予測データを選択し、選択した前記温度予測データを参照し、現在の回転電機の回転速度、現在の回転電機のトルク情報、及び前記前回の演算タイミングで算出された回転電機の温度の推定値に対応する、前記前回の演算タイミングから前記推定演算周期の経過後の回転電機の温度の推定値を算出する請求項1から8のいずれか一項に記載の回転電機の制御装置。
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