JP7109519B2 - 交流回転機の制御装置 - Google Patents
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Description
前記インバータは、各相について、直流電源の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子と前記直流電源の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子とが直列接続され、直列接続の接続点が対応する相の前記電機子巻線に接続される直列回路を設け、前記スイッチング素子は、逆並列接続されたダイオードの機能を有し、
前記交流回転機の制御装置は、
複数相の前記電機子巻線に生じた誘起電圧により前記交流回転機に発電を行わせる際に、各相について、高電位側及び低電位側の前記スイッチング素子をオフするゼロオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオンすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオフするハイオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオフすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオンするローオンモードと、を前記電機子巻線に流れる電流の検出値と判定値とを比較することで切り替えるオルタ発電制御を実行し、
前記交流回転機の制御装置は、前記判定値を、前記交流回転機の回転角速度、前記電機子巻線を流れる電流の振幅、及び余裕時間に基づいて設定し、
前記余裕時間は、切り替えに生じる遅れ時間に予め設定されている、又は前記交流回転機の制御装置は、過去の切り替えに生じた遅れ時間に基づいて、前記余裕時間を設定するものである。
実施の形態1に係る交流回転機の制御装置11(以下、単に、制御装置11と称す)について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る交流回転機1、インバータ5、及び制御装置11の概略構成図である。
交流回転機1は、ステータ18と、ステータ18の径方向内側に配置されたロータ14と、を備えている。交流回転機1は、界磁巻線型の同期回転機とされている。ステータ18の鉄心に、複数相の電機子巻線12が巻装されている。ロータ14の鉄心に界磁巻線4が巻装され、電磁石が設けられている。
直流電源2は、インバータ5及びコンバータ9に直流電圧Vdcを出力する。直流電源2として、バッテリー、DC-DCコンバータ、ダイオード整流器、PWM整流器等、直流電圧を出力する任意の機器が用いられる。直流電源2には、平滑コンデンサ3が並列接続されている。
インバータ5は、複数のスイッチング素子を有し、直流電源2と電機子巻線12との間で電力変換を行う。インバータ5は、各相について、直流電源2の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子SPと、直流電源2の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子SNと、が直列接続された直列回路を設けている。各直列回路における2つのスイッチング素子の接続点が、対応する相の電機子巻線に接続される。3相各相の電機子巻線に対応して、3セットの直列回路が設けられている。
コンバータ9は、スイッチング素子を有し、直流電源2と界磁巻線4との間で電力変換を行う。本実施の形態では、コンバータ9は、直流電源2の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子SPと直流電源2の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子SNとが直列接続された直列回路を2組設けたHブリッジ回路とされている。第1組の直列回路28における高電位側のスイッチング素子SP1と低電位側のスイッチング素子SN1との接続点が、界磁巻線4の一端に接続され、第2組の直列回路29における高電位側のスイッチング素子SP2と低電位側のスイッチング素子SN2との接続点が、界磁巻線4の他端に接続される。
制御装置11は、インバータ5及びコンバータ9を介して、交流回転機1を制御する。制御装置11は、図2に示すように、回転検出部31、電機子電流検出部32、電機子巻線制御部33、界磁電流検出部34、及び界磁巻線制御部35等の機能部を備えている。制御装置11の各機能は、制御装置11が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置11は、図3に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93、及び外部装置とデータ通信を行う通信回路94等を備えている。
電機子巻線制御部33は、後述するインバータ制御を行うインバータ制御部331と、後述するオルタ発電制御を行うオルタ発電制御部332と、インバータ制御とオルタ発電制御との切り替えを行う制御切換部333と、を備えている。
制御切換部333は、インバータ制御とオルタ発電制御といずれを実行するか判定し、インバータ制御とオルタ発電制御との切り替えを行う。例えば、制御切換部333は、外部の制御装置から、誘起電圧による発電制御の指令が伝達されている場合に、オルタ発電制御を実行すると判定し、オルタ発電制御部332にオルタ発電制御の実行を指令し、オルタ発電制御部332が生成した各スイッチング信号を、ゲート駆動回路を介して、インバータ5の各スイッチング素子のゲート端子に入力させ、各スイッチング素子をオン又はオフさせる。
インバータ制御部331は、電圧指令値に基づいて、複数のスイッチング素子を第1制御周期Tc1でPWM制御(Pulse Width Modulation)によりオンオフするインバータ制御を実行する。
1-5-1-3-1.オルタ発電の課題
<誘起電圧による発電>
インバータ5の全てのスイッチング素子をオフした状態で、各相について、ロータの回転により生じた電機子巻線の誘起電圧が、直流電源の高電位側の電圧を上回ると、電機子巻線から直流電源の高電位側に、高電位側のスイッチング素子の逆並列ダイオードを通って電流が流れる。一方、電機子巻線の誘起電圧が、直流電源の低電位側の電圧を下回ると、直流電源の低電位側から電機子巻線に、低電位側のスイッチング素子の逆並列ダイオードを通って電流が流れる。このように、回転により生じた電機子巻線の誘起電圧が、直流電源の高電位側の電圧を上回り、直流電源の低電位側の電圧を下回る状態になると、インバータ5は整流器として機能し、交流回転機が発生した交流電力を直流電力に整流して、直流電源に供給する。すなわち、3相の電機子巻線に生じた誘起電圧により、交流回転機が発電を行う。このような、ダイオードによる整流を、ダイオード整流という。
ダイオードを電流が流れると、電力損失が大きいため、発熱量が大きくなる。そこで、誘起電圧によりダイオードを電流が流れるときに、ダイオードのスイッチング素子をオンすれば、ダイオードに代えてスイッチング素子を電流が流れるので、電力損失を低減し、発熱量を低減することができる。このようなスイッチング素子をオンする整流を、同期整流という。
図5の時刻t2aにおいて、インバータ5内を電流は図6のように流れる。時刻t2aでは、U相の巻線電流は正であり、同期整流を行わない場合はU相の低電位側のダイオードを電流が流れるため、U相の低電位側のスイッチング素子SNuをオンすることで、発熱量を低減できる。同様に、時刻t2aでは、V相の電流は負であり、V相の高電位側のダイオードを電流が流れるため、V相の高電位側のスイッチング素子SPvをオンすることで、発熱量を低減する。時刻t2aでは、W相の電流は正であり、W相の低電位側のダイオードを電流が流れるため、W相の低電位側のスイッチング素子SNwをオンすることで、発熱量を低減する。よって、同期整流では、各相について、誘起電圧によって発生する巻線電流が負の場合に、高電位側のスイッチング素子SPをオンし、低電位側のスイッチング素子SNをオフし、巻線電流が正の場合に、高電位側のスイッチング素子SPをオフし、低電位側のスイッチング素子SNをオンする。
一方、図5の時刻t6aでは、W相の巻線電流iwは負値ではあるが、0A付近である。W相の巻線電流の検出値iwsには検出誤差が含まれるため、巻線電流iwが負値であっても、巻線電流の検出値iwsが正値になることがある。誤って、ダイオードが通電していない逆側のスイッチング素子がオンされると、誤ってオンされた逆側のスイッチング素子を電流が流れ、電流が乱れて発電効率が低下する。また、0A付近では、ダイオードを電流が流れても発熱量は大きくならない。そのため、電流の検出誤差を考慮して、0A付近では、高電位側及び低電位側のスイッチング素子の双方をオフして、ダイオード整流を行い、誤って逆側のスイッチング素子がオンされないようにすることが考えられる。
そこで、オルタ発電制御部332は、3相の電機子巻線に生じた誘起電圧により交流回転機に発電を行わせる際に、各相について、ゼロオンモードとハイオンモードとローオンモードとの切り替えを第2制御周期Tc2ごとに判定し、切り替えるオルタ発電制御を実行する。ゼロオンモードは、高電位側のスイッチング素子及び低電位側のスイッチング素子をオフするモードである。ハイオンモードは、高電位側のスイッチング素子をオンすると共に低電位側のスイッチング素子をオフするモードである。ローオンモードは、高電位側のスイッチング素子をオフすると共に低電位側のスイッチング素子をオンするモードである。
図7に示すように、オルタ発電制御の実行時は、第2制御周期Tc2で振動する三角波のキャリア信号C2の山の頂点で、3相の巻線電流ius、ivs、iwsが検出される。巻線電流の検出後、各相の巻線電流の検出値に基づいたゼロオンモード、ハイオンモード、及びローオンモードの切り替え判定処理が行われ、次のキャリア信号C2の谷の頂点で、切り替えの判定結果に基づいて、各スイッチング素子のスイッチング信号のオン又はオフの設定が更新され、更新されたオン又はオフの設定は、次の次のキャリア信号C2の谷の頂点まで保持される。すなわち、キャリア信号C2の山の頂点の巻線電流の検出値に基づいて設定されたスイッチング信号は、次のキャリア信号C2の谷の頂点から、次の次のキャリア信号C2の谷の頂点まで保持される。
オルタ発電制御部332は、各相について、電機子巻線の巻線電流の検出値と判定値とを比較することで、ゼロオンモード、ハイオンモード、及びローオンモードの切り替えを判定する。オルタ発電制御部332は、各相について、判定値を、回転角速度ω、電機子巻線を流れる電流の振幅I、及び切り替えに生じる遅れ時間に対応して設定された余裕時間Tmgに基づいて設定する。
ここで、各相において、ローオンモードからハイオンモードに切り替える場合、及びハイオンモードからローオンモードに切り替える場合は、高電位側のスイッチング素子と低電位側のスイッチング素子とが同時にオンにならないように、高電位側のスイッチング素子と低電位側のスイッチング素子の双方をオフにするデッドタイムを設けることを考慮する必要がある。このデッドタイムは、ゼロオンモードと同じ状態である。上記の巻線電流の検出値に基づいた切り替え判定処理によれば、ハイオンモードとローオンモードとの切り替え間に、ゼロオンモードに切り替えられるので、デッドタイムの代わりになる。
図9は、図5の時刻t1a~時刻t6a付近を拡大したものである。時刻t4aで検出した巻線電流の検出値に基づいて決定したスイッチング信号は、時刻t5a~時刻t7aの間に出力される。そのため、時刻t4aの巻線電流の検出値により判定したモードに対応する電流の状態と、時刻t5a~時刻t7aの間の実際の電流の状態とが一致している必要がある。すなわち、時刻t5a~時刻t7aの間の電流の状態を見こして、時刻t4aの巻線電流の検出値に基づいて、モードを判定する必要がある。
よって、制御周期による遅れの影響を考慮して、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを設定する必要があり、以下で設定について説明する。上述したように、今回の巻線電流の検出値に基づく切り替え判定結果によるスイッチング素子のオンオフ期間は、今回の巻線電流の検出値によるオンオフ時点から、次回の巻線電流の検出値によるオンオフ時点までの期間になる。よって、制御周期による最長の遅れ時間は、図7に示すように、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した巻線電流の検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間になり、この期間を、次回オンオフ時間Tnxtとする。よって、次回オンオフ時間Tnxt先の巻線電流の状態と、判定したモードに対応する電流の状態とが、一致するようにローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを設定すればよい。そのためには、巻線電流が0になる時点よりも、余裕時間Tmgとしての次回オンオフ時間Tnxtだけ前の時点の巻線電流に基づいて、ローオン判定値IthL及びハイオン判定値IthHを設定すればよい。以下で、その設定値を説明する。
第2制御周期Tc2は、第1制御周期Tc1よりも短い周期に設定されている。この構成によれば、回転速度の変動、界磁磁束の変化などの状態の変化により、巻線電流の挙動に変化があった場合においても、巻線電流の検出時点と、スイッチング素子のオンオフの時点との時間差を低減し、状態変化の影響を相対的に小さくするこができ、同期整流のタイミング設定の精度を向上させることができる。
本実施の形態の交流回転機の制御装置を、車両用の発電電動機に使用する場合、図11のような構成となる。交流回転機1のロータの回転軸は、プーリ及びベルト機構101を介して、内燃機関100のクランク軸に連結されている。交流回転機1の回転軸は、内燃機関100及び変速装置102を介して車輪103に連結される。交流回転機1は、電動機として機能し、内燃機関100の補機として、車輪103の駆動力源となると共に、発電機として機能し、内燃機関100の回転を利用して発電を行う。交流回転機1は内燃機関100と接続されていることから、内燃機関100のイナーシャにより回転変動は緩やかなものとなるため、第2制御周期Tc2でオルタ発電制御を実施する際には回転変動の影響を小さくすることができる。また、車両用の発電機であっても同様の効果を得ることが可能である。
界磁電流検出部34は、界磁電流センサ6の出力信号に基づいて、界磁巻線4に流れる電流である界磁電流ifsを検出する。ここで、ifsは、界磁電流ifの検出値である。
次に、実施の形態2に係る交流回転機1及び制御装置11について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る交流回転機1及び制御装置11の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、判定値を用いたモード切り替え判定方法が実施の形態1と異なる。
この切り替え判定処理を、図13に示すフローチャートのように構成できる。図13の判定処理は、3相の巻線電流の検出が行われた後、各相について実行される。ステップS150で、オルタ発電制御部332は、現在、ローオンモードであるか否かを判定し、ローオンモードである場合は、ステップS151に進み、ローオンモードでない場合は、ステップS154に進む。ステップS151で、オルタ発電制御部332は、回転角速度ω、巻線電流の振幅I、及び次回オンオフ時間Tnxtに基づいて、ローゼロ判定値IthL0を設定し、巻線電流の検出値が、ローゼロ判定値IthL0より小さいか否かを判定し、ローゼロ判定値IthL0より小さい場合は、ステップS152に進み、ゼロオンモードに切り替えると判定し、ローゼロ判定値IthL0より小さくない場合は、ステップS153に進み、ローオンモードに維持すると判定する。
(1)上記の各実施の形態では、交流回転機は、車両用の発電電動機である場合を例に説明した。しかし、交流回転機は、車両以外の各種の装置の駆動力源に用いられてもよい。
Claims (15)
- ロータと、複数相の電機子巻線を有するステータとを設けた交流回転機を、インバータを介して制御する交流回転機の制御装置であって、
前記インバータは、各相について、直流電源の高電位側に接続される高電位側のスイッチング素子と前記直流電源の低電位側に接続される低電位側のスイッチング素子とが直列接続され、直列接続の接続点が対応する相の前記電機子巻線に接続される直列回路を設け、前記スイッチング素子は、逆並列接続されたダイオードの機能を有し、
前記交流回転機の制御装置は、
複数相の前記電機子巻線に生じた誘起電圧により前記交流回転機に発電を行わせる際に、各相について、高電位側及び低電位側の前記スイッチング素子をオフするゼロオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオンすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオフするハイオンモードと、高電位側の前記スイッチング素子をオフすると共に低電位側の前記スイッチング素子をオンするローオンモードと、を前記電機子巻線に流れる電流の検出値と判定値とを比較することで切り替えるオルタ発電制御を実行し、
前記交流回転機の制御装置は、前記判定値を、前記交流回転機の回転角速度、前記電機子巻線を流れる電流の振幅、及び余裕時間に基づいて設定し、
前記余裕時間は、切り替えに生じる遅れ時間に予め設定されている、又は前記交流回転機の制御装置は、過去の切り替えに生じた遅れ時間に基づいて、前記余裕時間を設定する交流回転機の制御装置。 - 前記ロータは、界磁巻線を有する請求項1に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、前記判定値を、前記電機子巻線を流れる電流が0になる時点よりも、前記余裕時間だけ前の時点の前記電機子巻線を流れる電流に基づいて設定する請求項1又は2に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、前記オルタ発電制御において、前記ゼロオンモードから前記ハイオンモード又は前記ローオンモードへの切り替え、及び前記ハイオンモード又は前記ローオンモードから前記ゼロオンモードへの切り替えは行うが、前記ハイオンモードから前記ローオンモードへの切り替え及び前記ローオンモードから前記ハイオンモードへの切り替えは行わない請求項1から3のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、前記回転角速度、前記電流の振幅、及び前記余裕時間に基づいて、前記判定値としてのハイオン判定値及びローオン判定値を設定し、
各相について、前記電機子巻線の電流の検出値が、前記ローオン判定値以上である場合は、前記ローオンモードに切り替え、前記電機子巻線の電流の検出値が、前記ハイオン判定値以下である場合に、前記ハイオンモードに切り替え、前記電機子巻線の電流の検出値が、前記ローオン判定値より小さく、且つ前記ハイオン判定値より大きい場合に、前記ゼロオンモードに切り替える請求項1から4のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。 - 前記ハイオン判定値及び前記ローオン判定値の算出に用いる前記余裕時間は、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した電流検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間である次回オンオフ時間に予め設定されている、又は前記交流回転機の制御装置は、過去の前記次回オンオフ時間に基づいて、前記ハイオン判定値及び前記ローオン判定値の算出に用いる前記余裕時間を設定する請求項5に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、前記回転角速度、前記電流の振幅、及び前記余裕時間に基づいて、前記判定値としてのローゼロ判定値及びハイゼロ判定値を設定し、
各相について、現在、前記ローオンモードであり、前記電流の検出値が、前記ローゼロ判定値より小さくなった場合に、前記ゼロオンモードに切り替え、
各相について、現在、前記ハイオンモードであり、前記電流の検出値が、前記ハイゼロ判定値より大きくなった場合に、前記ゼロオンモードに切り替える請求項1から4のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。 - 前記ローゼロ判定値及び前記ハイゼロ判定値の算出に用いる前記余裕時間は、今回の電流の検出時点から、次回の電流の検出時点で検出した電流検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間である次回オンオフ時間に予め設定されている、又は前記交流回転機の制御装置は、過去の前記次回オンオフ時間に基づいて、前記ローゼロ判定値及び前記ハイゼロ判定値の算出に用いる前記余裕時間を設定する請求項7に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、前記回転角速度、前記電流の振幅、及び前記余裕時間に基づいて、前記判定値としてのゼロロー判定値及びゼロハイ判定値を設定し、
各相について、現在、前記ゼロオンモードであり、前記電流の検出値が、前記ゼロロー判定値以上になった場合に、前記ローオンモードに切り替え、
現在、前記ゼロオンモードであり、前記電流の検出値が、前記ゼロハイ判定値以下になった場合に、前記ハイオンモードに切り替える請求項7又は8に記載の交流回転機の制御装置。 - 前記ゼロロー判定値及び前記ゼロハイ判定値の算出に用いる前記余裕時間は、今回の電流の検出時点から、今回の電流の検出時点で検出した電流検出値に基づいて判定した切り替え判定結果によりスイッチング素子をオンオフする時点までの期間であるオンオフ遅れ時間に予め設定されている、又は前記交流回転機の制御装置は、過去の前記オンオフ遅れ時間に基づいて、前記ゼロロー判定値及び前記ゼロハイ判定値の算出に用いる前記余裕時間を設定する請求項9に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、電気角での前記回転角速度をωmとし、前記電流の振幅をIとし、前記余裕時間を、Tmgとし、
I×sin(ωm×Tmg)
の式による算出値に基づいて、前記判定値を設定する請求項1から10のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。 - 前記交流回転機の制御装置は、電気角での前記回転角速度をωmとし、前記電流の振幅をIとし、前記余裕時間を、Tmgとし、
I×ωm×Tmg
の式による算出値に基づいて、前記判定値を設定する請求項1から10のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。 - 前記交流回転機の制御装置は、前記回転角速度として、最大の回転角速度を用いる請求項1から12のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機の制御装置は、前記電流の振幅として、最大の電流の振幅を用いる請求項1から12のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
- 前記交流回転機は、車両用の発電機または発電電動機である請求項1から14のいずれか一項に記載の交流回転機の制御装置。
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