JP5494650B2 - 伸縮性フィルム用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、伸縮性フィルム用組成物に関し、さらに詳しくは、紙おむつや生理用品などの衛生用品の部材などとして好適に用いられる伸縮性フィルムを成形するための材料として好適に用いることができる、高い弾性率と小さい永久伸びとを併せ持ち、良好な成形性をも備える伸縮性フィルム用組成物に関する。
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)やスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)などの芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体は、種々の面において特徴的な性質を有する熱可塑性エラストマーであることから、様々な用途に用いられている。芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体は、熱可塑性エラストマーのなかでも、特に弾性に富み、柔軟であることから、紙おむつや生理用品などの衛生用品に用いられる伸縮性フィルムの材料としての利用が、芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体の代表的な用途の1つとなっている。
紙おむつや生理用品などの衛生用品には装着者の動きに対する追従性やフィット性が求められることから、各部に伸縮性フィルムが用いられている。例えば、紙オムツの一種であるパンツ型オムツでは、両脚周り開口部、ウェスト周り開口部、さらに両側腰部などに伸縮性フィルムが配置される。衛生用品の装着者が激しく動いたり、長時間の装着を行なったりしても、ずれを生じさせないことが必要であることから、このような用途に用いられる伸縮性フィルムには、高い弾性率と小さい永久伸びとを併せ持つことが要求されるが、従来の芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体では、これら特性の両立が果たされていたとは言い難かった。そのため、芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体の弾性率や永久伸びを改良する種々の検討が行われている。
例えば、特許文献1には、50重量%未満のモノビニリデン芳香族含量を有する特定のエラストマーモノビニリデン芳香族−共役ジエンブロックコポリマー65〜92重量部と、50重量%以上のモノビニリデン芳香族含量を有する特定の熱可塑性モノビニリデン芳香族−共役ジエンブロックコポリマー8〜35重量部とからなるエラストマーポリマーブレンド組成物によれば、優れた弾性と応力緩和特性を示すエラストマー物品が得られることが開示されている。
また、特許文献2には、特定の芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体に、特定のポリイソプレンなどを配合して得られる組成物を押出成形することにより、異方性を有し、柔軟性に優れる、紙おむつや生理用品などの衛生用品の部材として好適に用いられる伸縮性フィルムが得られることが開示されている。
しかしながら、これらの文献に記載された技術においても、高い弾性率と小さい永久伸びとの高いレベルでの両立という観点においては、未だ不十分であり、さらなる改良が望まれていた。
ところで、紙おむつや生理用品などの衛生用品に伸縮性フィルムが用いられる場合には、肌触り特性や柔軟性が重視されるので、例えば、特許文献3に開示されるような、伸縮性フィルムの少なくとも片方の表面に不織布を積層させてなる伸縮性の積層体が伸縮性部材として用いられることが多い。このような積層体においては、不織布と伸縮性フィルムとが、製造プロセス中や衛生用品の使用中に剥がれてしまうことがない程度の接着力が求められる。また、このような積層体の生産性が良好であることも望まれている。
特表2006−528273号公報 特開2008−7654号公報 特開2007−230180号公報
本発明は、高い弾性率と小さい永久伸びとが高いレベルで両立され、さらには、良好な成形性で伸縮性フィルムに成形でき、しかも、不織布などと積層して伸縮性積層体とする場合に、その不織布などと剥離し難い積層体を、簡単な製造プロセスで製造可能な伸縮性フィルム用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、2つの芳香族ビニル重合体ブロックがそれぞれ異なる特定の重量平均分子量を有する非対称な芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体と、それと異なる特定の構成を有する芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体とを含有してなるブロック共重合体組成物に、粘着付与樹脂を配合して得られる組成物は、高い弾性率と小さい永久伸びとを併せ持ち、さらには、良好な成形性でフィルムとすることができ、しかも、不織布などと積層して伸縮性積層体とした場合に、その不織布などと剥離し難いものとなることを見出した。本発明は、この知見に基づいて完成するに至ったものである。
かくして、本発明によれば、下記の一般式(A)で表されるブロック共重合体Aおよび下記の一般式(B)で表されるブロック共重合体Bからなるブロック共重合体組成物と、粘着付与樹脂とを含有してなる伸縮性フィルム用組成物が提供される。
Ar1−D−Ar2 (A)
(Ar−D−X (B)
一般式(A)および(B)において、Ar1およびArは、それぞれ、重量平均分子量が6000〜20000の芳香族ビニル重合体ブロックであり、Ar2は、重量平均分子量が40000〜400000の芳香族ビニル重合体ブロックであり、DおよびDは、それぞれ、ビニル結合含有量が1〜20モル%の共役ジエン重合体ブロックであり、Xは単結合またはカップリング剤の残基であり、nは2以上の整数である。
上記の伸縮性フィルム用組成物は、ブロック共重合体組成物におけるブロック共重合体Aとブロック共重合体Bとの重量比(A/B)が10/90〜90/10であることが好ましい。
上記の伸縮性フィルム用組成物は、ブロック共重合体組成物の重合体成分の全繰返し単位において、芳香族ビニル単量体単位が占める割合が20〜70重量%であることが好ましい。
上記の伸縮性フィルム用組成物は、ブロック共重合体組成物100重量部に対して、2〜50重量部の粘着付与樹脂を含有することが好ましい。
また、本発明によれば、上記の伸縮性フィルム用組成物を用いてなる伸縮性フィルムが提供される。
さらに、本発明によれば、上記の伸縮性フィルムの片面または両面に不織布を積層してなる伸縮性積層体が提供される。
また、さらに、本発明によれば、上記の伸縮性フィルム用組成物をフィルム状に押し出し成形する工程と、押し出されたフィルム状の伸縮性フィルム用組成物の片面または両面に不織布を積層させる工程とを連続的に行なう、伸縮性積層体の製造方法が提供される。
本発明によれば、高い弾性率と小さい永久伸びとが高いレベルで両立され、さらには、良好な成形性で伸縮性フィルムに成形でき、しかも、不織布などと積層して伸縮性積層体とした場合に、その不織布などと剥離し難い、伸縮性フィルム用組成物が得られる。
本発明の伸縮性フィルム用組成物は、ブロック共重合体組成物と粘着付与樹脂とを含有してなるものである。本発明の伸縮性フィルム用組成物を得るために用いられるブロック共重合体組成物は、少なくとも2種のブロック共重合体を含有してなるものである。本発明で用いられるブロック共重合体組成物を構成する2種のブロック共重合体のうちの一方であるブロック共重合体Aは、下記の一般式(A)で表される、互いに異なる重量平均分子量を持つ2つの芳香族ビニル重合体ブロックを有する、直鎖状の芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体である。
Ar1−D−Ar2 (A)
上記の一般式(A)において、Ar1は、重量平均分子量が6000〜20000の芳香族ビニル重合体ブロックであり、Ar2は、重量平均分子量が40000〜400000の芳香族ビニル重合体ブロックであり、Dは、ビニル結合含有量が1〜20モル%の共役ジエン重合体ブロックである。
本発明で用いられるブロック共重合体組成物を構成するブロック共重合体の他方であるブロック共重合体Bは、下記の一般式(B)で表される芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体である。
(Ar−D−X (B)
上記の一般式(B)において、Arは、重量平均分子量が6000〜20000の芳香族ビニル重合体ブロックであり、Dは、ビニル結合含有量が1〜20モル%の共役ジエン重合体ブロックであり、Xは単結合またはカップリング剤の残基であり、nは2以上の整数である。
ブロック共重合体Aおよびブロック共重合体Bの芳香族ビニル重合体ブロック(Ar1,Ar2,Ar)は、芳香族ビニル単量体単位により構成される重合体ブロックである。芳香族ビニル重合体ブロックの芳香族ビニル単量体単位を構成するために用いられる芳香族ビニル単量体としては、芳香族ビニル化合物であれば特に限定されないが、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、4−ブロモスチレン、2−メチル−4,6−ジクロロスチレン、2,4−ジブロモスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられる。これらのなかでも、スチレンを用いることが好ましい。これらの芳香族ビニル単量体は、各芳香族ビニル重合体ブロックにおいて、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、各芳香族ビニル重合体ブロックにおいて、同じ芳香族ビニル単量体を用いても良いし、異なる芳香族ビニル単量体を用いても良い。
ブロック共重合体Aおよびブロック共重合体Bの芳香族ビニル重合体ブロック(Ar1,Ar2,Ar)は、それぞれ、芳香族ビニル単量体単位以外の単量体単位を含んでいても良い。芳香族ビニル重合体ブロックに含まれ得る芳香族ビニル単量体単位以外の単量体単位を構成する単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)などの共役ジエン単量体、α,β−不飽和ニトリル単量体、不飽和カルボン酸または酸無水物単量体、不飽和カルボン酸エステル単量体、非共役ジエン単量体が例示される。各芳香族ビニル重合体ブロックにおける芳香族ビニル単量体単位以外の単量体単位の含有量は、20重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましく、実質的に0重量%であることが特に好ましい。
ブロック共重合体Aおよびブロック共重合体Bの共役ジエン重合体ブロック(D,D)は、共役ジエン単量体単位により構成される重合体ブロックである。共役ジエン重合体ブロックの共役ジエン単量体単位を構成するために用いられる共役ジエン単量体としては、共役ジエン化合物であれば特に限定されないが、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらの中でも、1,3−ブタジエンおよび/またはイソプレンを用いることが好ましく、イソプレンを用いることが特に好ましい。共役ジエン重合体ブロックをイソプレン単位で構成することにより、柔軟性に優れ、より低い永久伸びを有する伸縮性フィルム用組成物を得ることができる。これらの共役ジエン単量体は、各共役ジエン重合体ブロックにおいて、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、各共役ジエン重合体ブロックにおいて、同じ共役ジエン単量体を用いても良いし、異なる共役ジエン単量体を用いることもできる。さらに、各共役ジエン重合体ブロックの不飽和結合の一部に対し、水素添加反応を行っても良い。
ブロック共重合体Aおよびブロック共重合体Bの共役ジエン重合体ブロック(D,D)は、それぞれ、共役ジエン単量体単位以外の単量体単位を含んでいても良い。共役ジエン重合体ブロックに含まれ得る共役ジエン単量体単位以外の単量体単位を構成する単量体としては、スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル単量体、α,β−不飽和ニトリル単量体、不飽和カルボン酸または酸無水物単量体、不飽和カルボン酸エステル単量体、非共役ジエン単量体が例示される。各共役ジエン重合体ブロックにおける共役ジエン単量体単位以外の単量体単位の含有量は、20重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましく、実質的に0重量%であることが特に好ましい。
本発明で用いられるブロック共重合体組成物を構成するブロック共重合体Aは、上記一般式(A)で表されるように、比較的小さい重量平均分子量を有する芳香族ビニル重合体ブロック(Ar1)、特定のビニル結合含有量を有する共役ジエン重合体ブロック(D)および比較的大きい重量平均分子量を有する芳香族ビニル重合体ブロック(Ar2)が、この順で直鎖状に連なって構成される直鎖状で非対称な芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体である。比較的小さい重量平均分子量を有する芳香族ビニル重合体ブロック(Ar1)の重量平均分子量(Mw(Ar1))は、6000〜20000であり、7000〜18000であることが好ましく、8000〜15000であることがより好ましい。Mw(Ar1)がこの範囲を外れると、得られる伸縮性フィルム用組成物の弾性率が不十分となるおそれがある。また、比較的大きい重量平均分子量を有する芳香族ビニル重合体ブロック(Ar2)の重量平均分子量(Mw(Ar2))は、40000〜400000であり、42000〜370000であることが好ましく、45000〜350000であることがより好ましい。Mw(Ar2)が小さすぎると、得られる伸縮性フィルム用組成物の弾性率が不十分となるおそれがあり、Mw(Ar2)が大きすぎるブロック共重合体Aは、製造が困難である場合がある。
なお、本発明において、重合体や重合体ブロックの重量平均分子量は、高速液体クロマトグラフィの測定による、ポリスチレン換算の値として求めるものとする。
ブロック共重合体Aにおいて、比較的大きい重量平均分子量を有する芳香族ビニル重合体ブロック(Ar2)の重量平均分子量(Mw(Ar2))と、比較的小さい重量平均分子量を有する芳香族ビニル重合体ブロック(Ar1)の重量平均分子量(Mw(Ar1))との比(Mw(Ar2)/Mw(Ar1))は、特に限定されないが、通常2〜67であり、4〜40であることが好ましく、4.5〜35であることがより好ましい。ブロック共重合体Aをこのように構成することによって、より低い永久伸びとより高い弾性率とを有し、弾性に富んだ伸縮性フィルム用組成物を得ることができる。
ブロック共重合体Aの共役ジエン重合体ブロック(D)のビニル結合含有量(全共役ジエン単量体単位において、1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合が占める割合)は、1〜20モル%であり、2〜15モル%であることが好ましく、3〜10モル%であることがより好ましい。このビニル結合含有量が高すぎると、得られる伸縮性フィルム用組成物の永久伸びが大きくなるおそれがある。
ブロック共重合体Aの共役ジエン重合体ブロック(D)の重量平均分子量(Mw(D))は、特に限定されないが、通常20000〜200000であり、35000〜150000であることが好ましく、45000〜100000であることがより好ましい。
ブロック共重合体Aの全単量体単位に対する芳香族ビニル単量体単位の含有量は、特に限定されないが、通常40〜90重量%であり、45〜87重量%であることが好ましく、50〜85重量%であることがより好ましい。また、ブロック共重合体A全体としての重量平均分子量も、特に限定されないが、通常50000〜500000であり、80000〜470000であることが好ましく、90000〜450000であることがより好ましい。
本発明で用いるブロック共重合体組成物を構成するブロック共重合体Bは、上記一般式(B)で表されるように、特定の重量平均分子量を有する芳香族ビニル重合体ブロック(Ar)と特定のビニル結合含有量を有する共役ジエン重合体ブロック(D)とが結合してなるジブロック体(Ar−D)が、2個以上、芳香族ビニル重合体ブロック(Ar)側が末端となるように、直接単結合でもしくはカップリング剤(X)の残基を介して結合することにより構成されるブロック共重合体である。なお、カップリング剤の残基を構成するカップリング剤の例としては、後述するものが挙げられる。ジブロック体(Ar−D)が結合する数(すなわち、一般式(B)におけるn)は、2以上であれば特に限定されず、異なる数でジブロック体が結合したブロック共重合体Bが混在していても良い。一般式(B)におけるnは、2以上の整数であれば特に限定されないが、通常2〜8の整数であり、好ましくは2〜4の整数である。
ブロック共重合体Bが1分子中に2個以上有する芳香族ビニル重合体ブロック(Ar)の重量平均分子量(Mw(Ar))は、それぞれ、6000〜20000であり、7000〜18000であることが好ましく、8000〜15000であることがより好ましい。Mw(Ar)がこの範囲を外れると、得られる伸縮性フィルム用組成物の弾性率が不十分となるおそれがある。ブロック共重合体Bの1分子中に2個以上存在する芳香族ビニル重合体ブロックの重量平均分子量(Mw(Ar))は、上記の範囲内であれば、等しくても、互いに異なるものであっても良いが、実質的に等しいことが好ましい。また、これらの芳香族ビニル重合体ブロックの重量平均分子量(Mw(Ar))は、ブロック共重合体Aの比較的小さい重量平均分子量を有する芳香族ビニル重合体ブロック(Ar1)の重量平均分子量(Mw(Ar1))と、実質的に等しいことがより好ましい。
ブロック共重合体Bの共役ジエン重合体ブロック(D)のビニル結合含有量は、1〜20モル%であり、2〜15モル%であることが好ましく、3〜10モル%であることがより好ましい。このビニル結合含有量が高すぎると、得られる伸縮性フィルム用組成物の永久伸びが大きくなるおそれがある。また、ブロック共重合体Bの共役ジエン重合体ブロック(D)のビニル結合含有量は、ブロック共重合体Aの共役ジエン重合体ブロック(D)のビニル結合含有量と実質的に等しいことが好ましい。
ブロック共重合体Bの共役ジエン重合体ブロック(D)の重量平均分子量(Mw(D))は、特に限定されないが、通常20000〜200000であり、35000〜150000であることが好ましく、45000〜100000であることがより好ましい。ブロック共重合体Bの共役ジエン重合体ブロック(D)の重量平均分子量(Mw(D))の重量平均分子量がこの範囲であることにより、より低い永久伸びとより高い弾性率とを有し、弾性に富んだ伸縮性フィルム用組成物を得ることができる。また、ブロック共重合体Bの共役ジエン重合体ブロック(D)の重量平均分子量(Mw(D))は、ブロック共重合体Aの共役ジエン重合体ブロック(D)の重量平均分子量(Mw(D))と実質的に等しいことが好ましい。これらの重量平均分子量が実質的に等しいことにより、得られる伸縮性フィルム用組成物が、より高い弾性率を有し、弾性に富んだものとなる。なお、ブロック共重合体Bとして、カップリング剤を使用せずに製造した芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体を用いる場合、それに含まれる共役ジエン重合体ブロックは全ての単量体単位が直接結合したものとなり、実体上、2つの共役ジエン重合体ブロック(D)からなるものではない。但し、本発明では、そのような共役ジエン重合体ブロックであっても、概念上、実質的に等しい重量平均分子量を有する2つの共役ジエン重合体ブロック(D)が単結合で結合されたものであるとして、取扱うものとする。したがって、例えば、カップリング剤を使用せずに製造した芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体であるブロック共重合体Bにおいて、共役ジエン重合体ブロックが全体として100000の重量平均分子量を有する場合、そのMw(D)は、50000であるとして取扱うものとする。
ブロック共重合体Bの全単量体単位に対する芳香族ビニル単量体単位の含有量は、特に限定されないが、通常10〜35重量%であり、12〜32重量%であることが好ましく、15〜30重量%であることがより好ましい。また、ブロック共重合体B全体としての重量平均分子量も、特に限定されないが、通常60000〜800000であり、80000〜600000であることが好ましく、100000〜400000であることがより好ましい。
本発明で用いられるブロック共重合体組成物を構成するブロック共重合体Aおよびブロック共重合体B、ならびにこれらを構成する各重合体ブロックの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表わされる分子量分布は、特に限定されないが、それぞれ、通常1.1以下であり、好ましくは1.05以下である。
本発明で用いられるブロック共重合体組成物におけるブロック共重合体Aとブロック共重合体Bとの重量比(A/B)は、特に限定されないが、10/90〜90/10であることが好ましく、36/64〜80/20であることがより好ましく、38/62〜80/20であることがさらに好ましく、40/60〜75/25であることが最も好ましい。このような比で各ブロック共重合体が含有されることにより、得られる伸縮性フィルム用組成物における高い弾性率と小さい永久伸びとのバランスが特に優れたものとなる。一方、この比が小さすぎると、伸縮性フィルム用組成物の弾性率が不十分となるおそれがあり、この比が大きすぎると、伸縮性フィルム用組成物の永久伸びが大きくなりすぎるおそれがある。
本発明で用いられるブロック共重合体組成物は、ブロック共重合体Aおよびブロック共重合体Bのみを重合体成分として含むものであって良いが、ブロック共重合体Aおよびブロック共重合体B以外の重合体成分を含むものであっても良い。本発明で用いられるブロック共重合体組成物に含まれ得るブロック共重合体Aおよびブロック共重合体B以外の重合体成分としては、ブロック共重合体Aおよびブロック共重合体Bの芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体、芳香族ビニル単独重合体、共役ジエン単独重合体、芳香族ビニル−共役ジエンランダム共重合体、およびこれらの分岐型重合体、あるいは、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマーやポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリフェニレンエーテルなどの熱可塑性樹脂などが挙げられる。ただし、後述する粘着付与樹脂は、このブロック共重合体組成物を構成する重合体成分とは区別するものとする。本発明で用いられるブロック共重合体組成物において、ブロック共重合体Aおよびブロック共重合体B以外の重合体成分の含有量は、重合体成分全体に対して、20重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましい。
本発明で用いられるブロック共重合体組成物では、含まれる重合体成分全体の全繰返し単位において、芳香族ビニル単量体単位が占める割合(以下の記載において、全体の芳香族ビニル単量体単位含有量ということがある)は特に制限されるものではないが、その割合は、20〜70重量%であることが好ましく、30〜60重量%であることがより好ましく、40〜50重量%であることがさらに好ましい。全体の芳香族ビニル単量体単位含有量がこの範囲であることにより、伸縮性フィルム用組成物における高い弾性率と小さい永久伸びとのバランスが特に優れたものとなる。この全体の芳香族ビニル単量体単位含有量は、ブロック共重合体組成物を構成するブロック共重合体A、ブロック共重合体Bおよびこれら以外の重合体成分、それぞれの芳香族ビニル単量体単位の含有量を勘案し、それらの配合量を調節することにより、容易に調節することが可能である。なお、ブロック共重合体組成物を構成する全ての重合体成分が、芳香族ビニル単量体単位および共役ジエン単量体単位のみにより構成されている場合であれば、Rubber Chem. Technol.,45,1295(1972)に記載された方法に従って、ブロック共重合体組成物の重合体成分をオゾン分解し、次いで水素化リチウムアルミニウムにより還元すれば、共役ジエン単量体単位部分が分解され、芳香族ビニル単量体単位部分のみを取り出せるので、容易に全体の芳香族ビニル単量体単位含有量を測定することができる。
本発明で用いられるブロック共重合体組成物を構成する重合体成分全体の重量平均分子量は、特に限定されないが、通常50000〜500000であり、60000〜450000であることが好ましく、70000〜400000であることがより好ましい。また、本発明で用いられるブロック共重合体組成物を構成する重合体成分全体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表わされる分子量分布は、特に限定されないが、通常1.01〜10であり、1.03〜5であることが好ましく、1.05〜3であることがより好ましい。
また、本発明で用いられるブロック共重合体組成物のメルトインデックスは、特に限定されないが、ASTM D−1238(G条件、200℃、5kg)に準拠して測定される値として、通常1〜70g/10分であり、3〜65g/10分であることが好ましく、5〜60g/10分であることがより好ましい。この範囲であれば、ブロック共重合体組成物を用いて得られる伸縮性フィルム用組成物の成形性が特に良好となる。
本発明で用いるブロック共重合体組成物を得る方法は特に限定されない。例えば、従来のブロック共重合体の製法に従って、ブロック共重合体Aとブロック共重合体Bとをそれぞれ別個に製造し、必要に応じて、他の重合体成分などを配合した上で、それらを混練や溶液混合などの常法に従って混合することにより、製造することができる。ただし、特に望ましい構成を有するブロック共重合体組成物をより生産性よく得る観点からは、次に述べる製造方法が好適である。
すなわち、本発明で用いるブロック共重合体組成物は、下記の(1)〜(5)の工程からなる製造方法を用いて製造することが好ましい。
(1):溶媒中で重合開始剤を用いて、芳香族ビニル単量体を重合する工程
(2):上記(1)の工程で得られる活性末端を有する芳香族ビニル重合体を含有する溶液に、共役ジエン単量体を添加する工程
(3):上記(2)の工程で得られる活性末端を有する芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体を含有する溶液に、その活性末端に対して官能基が1モル当量未満となる量で、カップリング剤を添加し、ブロック共重合体Bを形成する工程
(4):上記(3)の工程で得られる溶液に、芳香族ビニル単量体を添加し、ブロック共重合体Aを形成する工程
(5):上記(4)の工程で得られる溶液から、ブロック共重合体組成物を回収する工程
上記のブロック共重合体組成物の製造方法では、まず、溶媒中で重合開始剤を用いて、芳香族ビニル単量体を重合する。用いられる重合開始剤としては、一般的に芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体とに対し、アニオン重合活性があることが知られている有機アルカリ金属化合物、有機アルカリ土類金属化合物、有機ランタノイド系列希土類金属化合物などを用いることができる。有機アルカリ金属化合物としては、分子中に1個以上のリチウム原子を有する有機リチウム化合物が特に好適に用いられ、その具体例としては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム、ジアルキルアミノリチウム、ジフェニルアミノリチウム、ジトリメチルシリルアミノリチウムなどの有機モノリチウム化合物や、メチレンジリチウム、テトラメチレンジリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、イソプレニルジリチウム、1,4−ジリチオ−エチルシクロヘキサンなどの有機ジリチウム化合物、さらには、1,3,5−トリリチオベンゼンなどの有機トリリチウム化合物などが挙げられる。これらのなかでも、有機モノリチウム化合物が特に好適に用いられる。
重合開始剤として用いる有機アルカリ土類金属化合物としては、例えば、n−ブチルマグネシウムブロミド、n−ヘキシルマグネシウムブロミド、エトキシカルシウム、ステアリン酸カルシウム、t−ブトキシストロンチウム、エトキシバリウム、イソプロポキシバリウム、エチルメルカプトバリウム、t−ブトキシバリウム、フェノキシバリウム、ジエチルアミノバリウム、ステアリン酸バリウム、エチルバリウムなどが挙げられる。また、他の重合開始剤の具体例としては、ネオジム、サマリニウム、ガドリニウムなどを含むランタノイド系列希土類金属化合物/アルキルアルミニウム/アルキルアルミニウムハライド/アルキルアルミニウムハイドライドからなる複合触媒や、チタン、バナジウム、サマリニウム、ガドリニウムなどを含むメタロセン型触媒などの有機溶媒中で均一系となり、リビング重合性を有するものなどが挙げられる。なお、これらの重合開始剤は、1種類を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
重合開始剤の使用量は、目的とする各ブロック共重合体の分子量に応じて決定すればよく、特に限定されないが、使用する全単量体100gあたり、通常、0.01〜20ミリモル、好ましくは、0.05〜15ミリモル、より好ましくは、0.1〜10ミリモルである。
重合に用いる溶媒は、重合開始剤に不活性なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、鎖状炭化水素溶媒、環式炭化水素溶媒またはこれらの混合溶媒が使用される。鎖状炭化水素溶媒としてはn−ブタン、イソブタン、1−ブテン、イソブチレン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、トランス−2−ペンテン、シス−2−ペンテン、n−ペンタン、イソペンタン、neo−ペンタン、n−ヘキサンなどの、炭素数4〜6の鎖状アルカンおよびアルケンを例示することができる。また、環式炭化水素溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素化合物;を挙げることができる。これらの溶媒は、1種類を単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。
重合に用いる溶媒の量は、特に限定されないが、重合反応後の溶液における全ブロック共重合体の濃度が、通常、5〜60重量%、好ましくは10〜55重量%、より好ましくは20〜50重量%になるように設定する。
ブロック共重合体組成物を得る際に、各ブロック共重合体の各重合体ブロックの構造を制御するために、重合に用いる反応器にルイス塩基化合物を添加してもよい。このルイス塩基化合物としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどのエーテル類;テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジンなどの第三級アミン類;カリウム−t−アミルオキシド、カリウム−t−ブチルオキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類;トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類;などが挙げられる。これらのルイス塩基化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられ、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択される。
また、重合反応時にルイス塩基化合物を添加する時期は特に限定されず、目的とする各ブロック共重合体の構造に応じて適宜決定すれば良い。例えば、重合を開始する前に予め添加しても良いし、一部の重合体ブロックを重合してから添加しても良く、さらには、重合を開始する前に予め添加した上で一部の重合体ブロックを重合した後さらに添加しても良い。
重合反応温度は、通常10〜150℃、好ましくは30〜130℃、より好ましくは40〜90℃である。重合に要する時間は条件によって異なるが、通常、48時間以内、好ましくは0.5〜10時間である。重合圧力は、上記重合温度範囲で単量体および溶媒を液相に維持するに充分な圧力の範囲で行えばよく、特に限定されない。
以上のような条件で、溶媒中で重合開始剤を用いて、芳香族ビニル単量体を重合することにより、活性末端を有する芳香族ビニル重合体を含有する溶液を得ることができる。この活性末端を有する芳香族ビニル重合体は、ブロック共重合体組成物を構成する、ブロック共重合体Aの比較的小さい重量平均分子量を有する芳香族ビニル重合体ブロック(Ar1)とブロック共重合体Bのビニル重合体ブロック(Ar)を構成することとなるものである。したがって、この際用いる芳香族ビニル単量体の量は、これらの重合体ブロックの目的とする重量平均分子量に応じて決定される。
次の工程は、以上のようにして得られる活性末端を有する芳香族ビニル重合体を含有する溶液に、共役ジエン単量体を添加する工程である。この共役ジエン単量体の添加により、活性末端から共役ジエン重合体鎖が形成され、活性末端を有する芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体(ジブロック体)を含有する溶液が得られる。この際用いる共役ジエン単量体の量は、得られる共役ジエン重合体鎖が、目的とするブロック共重合体Bの共役ジエン重合体ブロック(D)の重量平均分子量を有するように決定される。
次の工程では、以上のようにして得られる活性末端を有する芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体(ジブロック体)を含有する溶液に、その活性末端に対して官能基が1モル当量未満となる量で、カップリング剤を添加する。
添加されるカップリング剤は、特に限定されず、2官能以上の任意のカップリング剤を用いることができる。2官能のカップリング剤としては、例えば、ジクロロシラン、モノメチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシランなどの2官能性ハロゲン化シラン;ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどの2官能性アルコキシシラン;ジクロロエタン、ジブロモエタン、メチレンクロライド、ジブロモメタンなどの2官能性ハロゲン化アルカン;ジクロロスズ、モノメチルジクロロスズ、ジメチルジクロロスズ、モノエチルジクロロスズ、ジエチルジクロロスズ、モノブチルジクロロスズ、ジブチルジクロロスズなどの2官能性ハロゲン化スズ;ジブロモベンゼン、安息香酸、CO、2―クロロプロペンなどが挙げられる。3官能のカップリング剤としては、例えば、トリクロロエタン、トリクロロプロパンなどの3官能性ハロゲン化アルカン;メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシランなどの3官能性ハロゲン化シラン;メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどの3官能性アルコキシシラン;などが挙げられる。4官能のカップリング剤としては、例えば、四塩化炭素、四臭化炭素、テトラクロロエタンなどの4官能性ハロゲン化アルカン;テトラクロロシラン、テトラブロモシランなどの4官能性ハロゲン化シラン;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどの4官能性アルコキシシラン;テトラクロロスズ、テトラブロモスズなどの4官能性ハロゲン化スズ;などが挙げられる。5官能以上のカップリング剤としては、例えば、1,1,1,2,2−ペンタクロロエタン,パークロロエタン、ペンタクロロベンゼン、パークロロベンゼン、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテルなどが挙げられる。これらのカップリング剤は、1種を単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
添加されるカップリング剤の量は、ブロック共重合体組成物を構成するブロック共重合体Aとブロック共重合体Bとの比に応じて決定され、重合体の活性末端に対してカップリング剤の官能基が1モル当量未満となる量であれば特に限定されないが、通常、重合体の活性末端に対してカップリング剤の官能基が0.10〜0.90モル当量となる範囲であり、0.15〜0.70モル当量となる範囲であることが好ましい。
以上のように、活性末端を有する芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体(ジブロック体)を含有する溶液に、その活性末端に対して官能基が1モル当量未満となる量で、カップリング剤を添加すると、活性末端を有する芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体(ジブロック体)のうちの一部の共重合体において、共役ジエン重合体ブロック同士がカップリング剤の残基を介して結合され、その結果、ブロック共重合体組成物のブロック共重合体Bが形成される。そして、活性末端を有する芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体(ジブロック体)の残り一部は、未反応のまま溶液中に残ることとなる。
次の工程では、以上のようにして得られる溶液に、芳香族ビニル単量体を添加する。溶液に芳香族ビニル単量体を添加すると、カップリング剤と反応せずに残った活性末端を有する芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体(ジブロック体)の末端から、芳香族ビニル重合体鎖が形成される。この芳香族ビニル重合体鎖は、ブロック共重合体組成物を構成する、ブロック共重合体Aの比較的大きい重量平均分子量を有する芳香族ビニル重合体ブロック(Ar2)を構成することとなるものである。したがって、この際用いる芳香族ビニル単量体の量は、芳香族ビニル重合体ブロック(Ar2)の目的とする重量平均分子量に応じて決定される。この芳香族ビニル単量体を添加する工程により、ブロック共重合体Aを構成することとなる、非対称な芳香族ビニル−共役ジエン−芳香族ビニルブロック共重合体が形成され、その結果、ブロック共重合体Aおよびブロック共重合体Bを含有する溶液が得られる。なお、この芳香族ビニル単量体を添加する工程の前に、カップリング剤と反応しなかった活性末端を有する芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体(ジブロック体)を含む溶液に、共役ジエン単量体を添加しても良い。このように共役ジエン単量体を添加すると、添加しない場合に比べて、ブロック共重合体Aの共役ジエン重合体ブロック(D)の重量平均分子量を大きくすることができる。また、カップリング剤と反応しなかった活性末端を有する芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体を含む溶液に、活性末端の当量より少ない量で重合停止剤(水、メタノールなど)を添加してもよい。このように重合停止剤を添加すると、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体(ジブロック体)の活性末端が失活し、それにより得られる芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体(ジブロック体)が、ブロック共重合体組成物に含有されることとなる。
次の工程では、以上のようにして得られるブロック共重合体Aおよびブロック共重合体Bを含有する溶液から、目的とするブロック共重合体組成物を回収する。回収の方法は、常法に従えばよく、特に限定されない。例えば、反応終了後に、必要に応じて、水、メタノール、エタノール、プロパノール、塩酸、クエン酸などの重合停止剤を添加し、さらに必要に応じて、酸化防止剤などの添加剤を添加してから、溶液に直接乾燥法やスチームストリッピングなどの公知の方法を適用することにより、回収することができる。スチームストリッピングなどを適用して、ブロック共重合体組成物がスラリーとして回収される場合は、押出機型スクイザーなどの任意の脱水機を用いて脱水して、所定値以下の含水率を有するクラムとし、さらにそのクラムをバンドドライヤーあるいはエクスパンション押出乾燥機などの任意の乾燥機を用いて乾燥すればよい。以上のようにして得られるブロック共重合体組成物は、常法に従い、ペレット形状などに加工してから使用に供しても良い。
以上のようにブロック共重合体組成物を製造することにより、ブロック共重合体Aおよびブロック共重合体Bを同じ反応容器内で連続して得ることができるので、それぞれのブロック共重合体を個別に製造し混合する場合に比して、極めて優れた生産性で目的のブロック共重合体組成物を得ることができる。しかも、得られるブロック共重合体組成物は、各ブロック共重合体の各重合体ブロックの重量平均分子量が、本発明の伸縮性フィルム用組成物を構成するためのブロック共重合体組成物として、特に望ましいバランスを有するので、高い弾性率と小さい永久伸びとが高度にバランスされた伸縮性フィルム用組成物を得ることができる。
本発明の伸縮性フィルム用組成物は、以上のようなブロック共重合体組成物に加えて、粘着付与樹脂を含有してなるものであり、それにより、良好な成形性で伸縮性フィルムに成形でき、かつ、フィルム製造と不織布とのラミネート工程を同時に行うことが可能で、しかも、不織布などと積層して伸縮性積層体とした場合に、その不織布などと剥離し難いものとなる。本発明で用いる粘着付与樹脂としては従来公知の粘着付与樹脂が使用できる。具体的には、ロジン;不均化ロジン、二量化ロジンなどの変性ロジン類;グリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールとロジンまたは変性ロジン類とのエステル化物;テルペン系樹脂;脂肪族系、芳香族系、脂環族系または脂肪族−芳香族共重合系の炭化水素樹脂またはこれらの水素化物;フェノール樹脂;クマロン−インデン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、脂肪族系、芳香族系、脂環族系または脂肪族−芳香族共重合系や脂環族−芳香族共重合系の炭化水素樹脂またはこれらの水素化物が好ましく、上記のブロック共重合体組成物と相溶性のよい、脂肪族−芳香族共重合系の炭化水素樹脂、脂環族−芳香族共重合系の炭化水素樹脂またはこれらの水素化物が特に好ましい。
粘着付与樹脂として、脂肪族−芳香族共重合系の炭化水素樹脂を用いる場合において、その芳香族単量体単位含有量は特に限定されないが、1〜70重量%であることが好ましく、2〜60重量%であることがより好ましく、5〜50重量%であることがさらにに好ましい。芳香族単量体単位含有量がこの範囲の脂肪族−芳香族共重合系の炭化水素樹脂を用いることで、特に高い弾性率と小さい永久伸びとが高度にバランスされ、さらには成形性に優れた伸縮性フィルム用組成物を得ることができる。粘着付与樹脂の重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、通常300〜6000の範囲であり、好ましくは、500〜5000の範囲である。また、粘着付与樹脂の軟化点も特に限定されるものではないが、通常50〜160℃の範囲であり、好ましくは、60〜120℃の範囲である。
本発明の伸縮性フィルム用組成物における粘着付与樹脂の含有量は、特に限定されないが、ブロック共重合体組成物100重量部に対して、2〜50重量部であることが好ましく、5〜45重量部であることがより好ましく、10〜40重量部であることがさらに好ましい。なお、粘着付与樹脂は1種を単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
また、本発明の伸縮性フィルム用組成物のメルトインデックスは、特に限定されないが、ASTM D−1238(G条件、200℃、5kg)に準拠して測定される値として、通常1〜1000g/10分であり、3〜700g/10分であることが好ましく、5〜500g/10分であることがより好ましい。この範囲であれば、伸縮性フィルム用組成物の成形性が特に良好となる。
本発明の伸縮性フィルム用組成物は、ブロック共重合体組成物および粘着付与樹脂以外の成分を含んでいてもよく、例えば、軟化剤、酸化防止剤、抗菌剤、光安定剤、紫外線吸収剤、染料、滑剤、架橋剤、架橋促進剤などの添加剤を必要に応じて配合しても良い。特に、軟化剤の配合は、ブロック共重合体組成物の成形性をさらに改良するために有益である。軟化剤としては、従来公知の軟化剤が特に制限なく使用でき、その具体例としては、パラフィン系プロセス油、ナフテン系プロセス油、芳香族系プロセス油およびこれらの混合物を挙げることができる。また、軟化剤を配合する場合において、その配合量も特に限定されないが、通常、ブロック共重合体組成物100重量部に対して、0.5〜50重量部の範囲で配合される。
本発明の伸縮性フィルム用組成物を得るにあたり、ブロック共重合体組成物と粘着付与樹脂や各種添加剤を混合する方法は特に限定されず、例えば、各成分を溶剤に溶解し均一に混合した後、溶剤を加熱などにより除去する方法、各成分をニーダーなどで加熱溶融混合する方法を挙げることができる。
以上のような伸縮性フィルム用組成物を材料として用いて、フィルムを成形することにより、本発明の伸縮性フィルムが得られる。本発明の伸縮性フィルム用組成物を伸縮性フィルムとするための成形方法は、特に限定されず、従来公知のフィルム成形法を適用できる。ただし、本発明の伸縮性フィルム用組成物は、特に押出成形を適用した場合に、その優れた成形性を発揮するものであり、なかでもT−ダイを用いた押出成形が特に好適である。T−ダイを用いた押出成形の具体例としては、単軸押出機や二軸押出機に装着したT−ダイから、温度150〜250℃で溶融したブロック共重合体組成物を押出し、引き取りロールで冷却しながら、巻き取る方法が挙げられる。引き取りロールで冷却する際に、フィルムを延伸しても良い。また、本発明の伸縮性フィルムを得るにあたり、不織布などの基材に本発明の伸縮性フィルム用組成物をスプレー塗布する手法を採用することもできる。
本発明の伸縮性フィルムの厚さは、その用途に応じて調整すれば良いが、紙おむつや生理用品などの衛生用品用のフィルムとする場合には、通常0.01〜50mm、好ましくは0.03〜1mm、より好ましくは0.05〜0.5mmである。
本発明の伸縮性フィルムは、単独で各種の用途に用いることができる。ただし、本発明の伸縮性フィルムは、他の部材と積層して積層した場合に、その部材と剥離し難いという特徴を有するものである。したがって、本発明の伸縮性フィルムは、不織布、織布、プラスチックフィルム、またはこれらの積層体などと積層して使用することが好ましい。例えば、本発明の伸縮性フィルムをスリット加工した後、これにホットメルト接着剤などを塗布してテープとし、このテープを縮めた状態で不織布、織布、プラスチックフィルム、またはこれらの積層体に接着し、テープの縮みを緩和することにより、伸縮性のギャザー部材を形成することができる。
本発明の伸縮性フィルムは、特に、不織布として積層して伸縮性積層体するために好適に用いられる。すなわち、本発明の伸縮性積層体は、本発明の伸縮性フィルムの片面または両面に不織布を積層してなるものである。
本発明の伸縮性積層体を構成するために用いられる不織布としては、フリース形成法:乾式法、湿式法、スパンボンド式、メルトブロウン式、フリース接合法:サーマルボンド法、ケミカルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、ステッチボンド法、スチームジェット法などによる不織布が挙げられ、これらのなかでも、乾式法、スパンボンド不織布やスパンレース不織布が、接着性の観点から、特に好ましい。
本発明の伸縮性積層体を得る手法は特に限定されないが、前述のように伸縮性フィルムを押出成形する工程において、不織布上に伸縮性フィルム用組成物を押し出す手法や、押し出された伸縮性フィルム用組成物を不織布により挟み込んで伸縮性積層体とする手法が好ましい。すなわち、本発明の伸縮性積層体の製造方法は、上述の伸縮性フィルム用組成物をフィルム状に押し出し成形する工程と、押し出されたフィルム状の伸縮性フィルム用組成物の片面または両面に不織布を積層させる工程とを連続的に行なう方法である。このように伸縮性積層体を製造することにより、生産性よく伸縮性積層体を得ることが可能となり、しかも、得られる伸縮性積層体が、伸縮性フィルムと不織布とが特に剥離し難いものとなる。
また、本発明の伸縮性積層体を得るにあたり、伸縮性フィルムと不織布とを接着させるために接着剤を使用することができるが、本発明の伸縮性フィルムは、粘着付与樹脂を含んでなることから、それ自体で不織布との接着性を有するものであり、接着剤の使用を必要とするものではない。したがって、本発明の伸縮性積層体を得るにあたっては、製造プロセスを簡単にする観点から、接着剤を使用しないことが好ましい。
本発明の伸縮性積層体は、前述の伸縮性部材として好適に用いられ、特に、紙おむつのメカニカルファスナーの取り付け部(イヤ部)や生理用品などの衛生用品用の伸縮性部材として好適に用いられる。また、弾性包帯の基材、手術着などの固定ベルトなどとしても好適に用いられる。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。なお、各例中の部および%は、特に断りのない限り、重量基準である。
各種の測定については、以下の方法に従って行った。
〔ブロック共重合体およびブロック共重合体組成物の重量平均分子量〕
流速0.35ml/分のテトラヒドロフランをキャリアとする高速液体クロマトグラフィによりポリスチレン換算分子量として求めた。装置は、東ソー社製HLC8220、カラムは昭和電工社製Shodex KF−404HQを3本連結したもの(カラム温度40℃)、検出器は示差屈折計および紫外検出器を用い、分子量の較正はポリマーラボラトリー社製の標準ポリスチレン(500から300万)の12点で実施した。
〔各ブロック共重合体の重量比〕
上記の高速液体クロマトグラフィにより得られたチャートの各ブロック共重合体に対応するピークの面積比から求めた。
〔スチレン重合体ブロックの重量平均分子量〕
Rubber Chem. Technol.,45,1295(1972)に記載された方法に従い、ブロック共重合体をオゾンと反応させ、水素化リチウムアルミニウムで還元することにより、ブロック共重合体のイソプレン重合体ブロックを分解した。具体的には、以下の手順で行なった。すなわち、モレキュラーシーブで処理したジクロロメタン100mlを入れた反応容器に、試料を300mg溶解した。この反応容器を冷却槽に入れ−25℃としてから、反応容器に170ml/minの流量で酸素を流しながら、オゾン発生器により発生させたオゾンを導入した。反応開始から30分経過後、反応容器から流出する気体をヨウ化カリウム水溶液に導入することにより、反応が完了したことを確認した。次いで、窒素置換した別の反応容器に、ジエチルエーテル50mlと水素化リチウムアルミニウム470mgを仕込み、氷水で反応容器を冷却しながら、この反応容器にオゾンと反応させた溶液をゆっくり滴下した。そして、反応容器を水浴に入れ、徐々に昇温して、40℃で30分間還流させた。その後、溶液を撹拌しながら、反応容器に希塩酸を少量ずつ滴下し、水素の発生がほとんど認められなくなるまで滴下を続けた。この反応の後、溶液に生じた固形の生成物をろ別し、固形の生成物は、100mlのジエチルエーテルで10分間抽出した。この抽出液と、ろ別した際のろ液とをあわせ、溶媒を留去することにより、固形の試料を得た。このようにして得られた試料につき、上記の重量平均分子量の測定法に従い、重量平均分子量を測定し、その値をスチレン重合体ブロックの重量平均分子量とした。
〔イソプレン重合体ブロックの重量平均分子量〕
それぞれ上記のようにして求められた、ブロック共重合体の重量平均分子量から、対応するスチレン重合体ブロックの重量平均分子量を引き、その計算値に基づいてイソプレン重合体ブロックの重量平均分子量を求めた。
〔ブロック共重合体のスチレン単位含有量〕
上記の高速液体クロマトグラフィの測定における、示差屈折計と紫外検出器との検出強度比に基づいて求めた。なお、予め、異なるスチレン単位含有量を有する共重合体を用意し、それらを用いて、検量線を作成した。
〔ブロック共重合体組成物のスチレン単位含有量〕
プロトンNMRの測定に基づき求めた。
〔イソプレン重合体ブロックのビニル結合含有量〕
プロトンNMRの測定に基づき求めた。
〔ブロック共重合体組成物および伸縮性フィルム用組成物のメルトインデックス〕
ASTM D‐1238(G条件、200℃、5kg)に準拠して測定した。なお、伸縮性フィルム用組成物のメルトインデックスは、成形した伸縮性フィルムを試料として用いて測定した。
〔伸縮性フィルム用組成物のフィルム成形性〕
伸縮性フィルム用組成物の成形性(成形安定性)の指標として、フィルムの伸張粘度を測定した。測定手順は以下の通りである。測定装置としてTAインスツルメント社製のARESレオメーター、測定治具にARES−EVF伸張粘度測定冶具を用い、測定条件として伸張速度10−1秒、測定時間1.5秒、測定温度200℃で行った。この条件により、フィルムの100%伸張時および350%伸張時の伸張粘度を測定した。100%伸張時の伸張粘度が高すぎると、成形性に劣るといえ、また、350%伸張時の伸張粘度が、100%伸張時の伸張粘度に比べ低下した場合(350%伸張時伸張粘度/100%伸張時伸張粘度の値が1未満の場合)は、成形安定性に劣るといえる。
〔伸縮性フィルムの引張弾性率〕
2枚の伸縮性フィルム(基材を取除いたもの)を用いて、一方を成形時の溶融流れ方向に沿って測定し、他方を成形時の溶融流れ垂直方向に沿って測定した。測定手順は以下の通りである。ORIENTEC社製のテンシロン万能試験機RTC−1210を用いて、引張速度300mm/minで100%まで伸張させ、その過程における50%伸張時の引張応力を測定し、50%伸張時における伸縮性フィルムの引張弾性率を求めた。なお、引張弾性率が高いものほど高い弾性率を有すると言え、(溶融流れ方向の引張弾性率/溶融流れ垂直方向の引張弾性率)の比が1に近いものほど引張弾性率の異方性が小さい。
〔伸縮性フィルムの永久伸び〕
基材を取除いた伸縮性フィルムについて、ASTM 412に準拠して上記のテンシロン万能試験機を用いて測定した。具体的には、サンプル形状はDieAを使用し、伸張前の標線間距離を40mmとして伸縮性フィルムを伸び率100%で伸張させ、そのままの状態で10分間保持した後、はね返させることなく急に収縮させて、10分間放置後、標線間距離を測定し、下式に基づいて永久伸びを求めた。
永久伸び(%)=(L1−L0)/L0×100
L0:伸張前の標線間距離(mm)
L1:収縮させて10分間放置後の標線間距離(mm)
なお、この測定では、2枚の伸縮性フィルムを用いて、一方を成形時の溶融流れ方向に沿って測定し、他方を成形時の溶融流れ垂直方向に沿って測定し、それぞれの値を記録した。
〔伸縮性積層体の耐剥離性〕
伸縮性フィルムと不織布からなる伸縮性積層体から幅25mmの試料を作成し、その試料をテンシロン試験機に無張力でチャック間距離25mmとして固定した。そして、試料を300mm/分の速度で100%まで延伸し、次いで試料を300mm/分の速度で初期のチャック間距離まで戻した。この延伸を20回繰り返し行った後、その試料について、伸縮性フィルムと不織布との剥離が生じているか否か観察し、剥離が確認できた場合は、その剥離した部分に直径1mmの針を挿入した。剥離が確認できなかった場合は耐剥離性を「高」と判定し、剥離が確認されたものの直径1mmの針を挿入できなかった場合は耐剥離性を「中」と判定し、直径1mmの針が挿入できた場合は、耐剥離性を「低」と判定した。
〔製造例1〕
耐圧反応器に、シクロヘキサン23.3kg、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(以下、TMEDAと称する)2.5ミリモルおよびスチレン1.60kgを添加し、40℃で攪拌しているところに、n−ブチルリチウム164.7ミリモルを添加し、50℃に昇温しながら1時間重合した。スチレンの重合転化率は100%であった。引き続き、50〜60℃を保つように温度制御しながら、反応器にイソプレン5.20kgを1時間にわたり連続的に添加した。イソプレンの添加を完了した後、さらに1時間重合した。イソプレンの重合転化率は100%であった。次いで、ジメチルジクロロシラン65.9ミリモルを添加して、2時間カップリング反応を行い、ブロック共重合体Bとなるスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を形成させた。この後、50〜60℃を保つように温度制御しながら、スチレン3.20kgを1時間にわたり連続的に添加した。スチレンの添加を完了した後、さらに1時間重合し、ブロック共重合体Aとなる非対称なスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を形成させた。スチレンの重合転化率は100%であった。この後、重合停止剤としてメタノール329.4ミリモルを添加してよく混合し反応を停止した。なお、反応に用いた各試剤の量は、表1にまとめた。得られた反応液の一部を取り出し、各ブロック共重合体およびブロック共重合体組成物の重量平均分子量、各ブロック共重合体の重量比、各スチレン重合体ブロックの重量平均分子量、各イソプレン重合体ブロックの重量平均分子量、各ブロック共重合体のスチレン単位含有量、ブロック共重合体組成物のスチレン単位含有量ならびにイソプレン重合体ブロックのビニル結合含有量を求めた。これらの値は、表2に示した。以上のようにして得られた反応液100部(重合体成分を30部含有)に、酸化防止剤として、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.3部を加えて混合し、混合溶液を少量ずつ85〜95℃に加熱された温水中に滴下して溶媒を揮発させて析出物を得て、この析出物を粉砕し、85℃で熱風乾燥することにより、製造例1のブロック共重合体組成物を回収した。この製造例1のブロック共重合体組成物については、メルトインデックスを測定した。
Figure 0005494650
Figure 0005494650
〔製造例2〕
スチレン、n−ブチルリチウム、TMEDA、イソプレン、ジメチルジクロロシラン、およびメタノールの量を、それぞれ表1に示すように変更したこと以外は製造例1と同様にして、製造例2のブロック共重合体組成物を回収した。製造例2のブロック共重合体組成物については、製造例1と同様の測定を行った。その結果を表2に示す。
〔比較製造例1〕
耐圧反応器に、シクロヘキサン23.3kg、TMEDA1.4ミリモルおよびスチレン0.90kgを添加し、40℃で攪拌しているところに、n−ブチルリチウム91.0ミリモルを添加し、50℃に昇温しながら1時間重合した。スチレンの重合転化率は100重量%であった。引き続き、50〜60℃を保つように温度制御しながら、反応器にイソプレン8.20kgを1時間にわたり連続的に添加した。イソプレンの添加を完了した後、さらに1時間重合した。イソプレンの重合転化率は100%であった。次いで、50〜60℃を保つように温度制御しながら、スチレン0.90kgを1時間にわたり連続的に添加した。スチレンの添加を完了した後、さらに1時間重合し、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を形成させた。スチレンの重合転化率は100%であった。
この後、重合停止剤としてメタノール182.0ミリモルを添加してよく混合し反応を停止した。得られた反応液の一部を取り出し、製造例1と同様の測定を行なった。これらの値は、表2に示した。以下の操作は、製造例1と同様にして、比較製造例1のブロック共重合体組成物を回収した。
〔比較製造例2〜4〕
スチレン、n−ブチルリチウム、TMEDA、イソプレン、およびメタノールの量を、それぞれ表1に示すように変更したこと以外は比較製造例1と同様にして、比較製造例2〜4のブロック共重合体組成物を回収した。比較製造例2〜4のブロック共重合体組成物については、製造例1と同様の測定を行った。その結果を表2に示す。
〔実施例1〕
製造例1で得られたブロック共重合体組成物を、押出機の先端部に水中ホットカット装置を備えた単軸押出機に供給し、平均直径5mmで平均長さが5mm程度の円筒状のペレットとした。次いで、そのブロック共重合体組成物のペレット100部と粘着付与樹脂(商品名「クイントン DX395」、脂肪族−芳香族共重合系炭化水素樹脂、軟化点94℃、重量平均分子量2100、日本ゼオン社製)10部をT−ダイを装着した二軸押出機を用いて、200℃で加熱溶融、混練し、20分間連続してPET製離型フィルムに挟み込みようにして押し出すことにより、厚さ0.1mmのフィルム状に成形した。このようにして得られた実施例1の伸縮性フィルムについて、引張弾性率および永久伸びを測定し、また、このフィルムを試料として、メルトインデックスを測定し、さらに、フィルム成形性の評価を行なった。この結果は、表2に示す。
なお、フィルムの成形条件の詳細は、以下の通りである。
組成物処理速度 :6kg/hr
フィルム引き取り速度 :8m/min
押出機温度 :投入口100℃、T−ダイ200℃に調整
スクリュー :フルフライト
押出機L/D :30
T−ダイ :幅200mm、リップ0.5mm
Figure 0005494650
さらに、基材をPET製の離型フィルムから、ポリプロピレン製のスパンボンド不織布(商品名「PC−8020」、旭化成社製)に変更したこと以外は、前述の伸縮性フィルムの成形と同様にして、伸縮性フィルムの両面にスパンボンド不織布が積層されてなる、実施例1の伸縮性積層体を得た。この実施例1の伸縮性積層体について、耐剥離性を評価した。この結果は、表3に示す。
〔実施例2〜5、比較例1〜5〕
用いるブロック共重合体組成物の種類と粘着付与樹脂の種類および量とを、それぞれ表3に示すように変更し、さらに、実施例5については、表3に示すような種類および量の軟化剤を粘着付与樹脂とともに配合したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2〜5および比較例1〜5の伸縮性フィルム用組成物、伸縮性フィルム、および伸縮性積層体を得た。これらについては、実施例1と同様の測定を行なった。その結果を表3に示す。なお、表3において、粘着付与樹脂「M100」は、(商品名「アルコンM100」、芳香族系炭化水素樹脂の水素化物、軟化点99℃、重量平均分子量1100、荒川化学工業社製)を表し、粘着付与樹脂「P100」は、(商品名「アルコンP100」、芳香族系炭化水素樹脂の水素化物、軟化点100℃、重量平均分子量1100、荒川化学工業社製)を表し、軟化剤「PW90」は、(商品名「ダイアナプロセスオイルPW90」、パラフィン系プロセス油、出光興産社製)を表す。
表3から、本発明の伸縮性フィルムは、高い弾性率と小さい永久伸びとを兼ね備えるものであり、しかも、フィルム成形性に優れており、不織布との積層体にした場合の耐剥離性にも優れるものであることが分かる。

Claims (7)

  1. 下記の一般式(A)で表されるブロック共重合体Aおよび下記の一般式(B)で表されるブロック共重合体Bからなるブロック共重合体組成物と、粘着付与樹脂とを含有してなる伸縮性フィルム用組成物。
    Ar1−D−Ar2 (A)
    (Ar−D−X (B)
    (一般式(A)および(B)において、Ar1およびArは、それぞれ、重量平均分子量が6000〜20000の芳香族ビニル重合体ブロックであり、Ar2は、重量平均分子量が40000〜400000の芳香族ビニル重合体ブロックであり、DおよびDは、それぞれ、ビニル結合含有量が1〜20モル%の共役ジエン重合体ブロックであり、Xは単結合またはカップリング剤の残基であり、nは2以上の整数である。)
  2. ブロック共重合体組成物におけるブロック共重合体Aとブロック共重合体Bとの重量比(A/B)が10/90〜90/10である請求の範囲第1項に記載の伸縮性フィルム用組成物。
  3. ブロック共重合体組成物の重合体成分の全繰返し単位において、芳香族ビニル単量体単位が占める割合が20〜70重量%である、請求の範囲第1項または第2項に記載の伸縮性フィルム用組成物。
  4. ブロック共重合体組成物100重量部に対して、2〜50重量部の粘着付与樹脂を含有する請求の範囲第1項から第3項までのいずれかに記載の伸縮性フィルム用組成物。
  5. 請求の範囲第1項から第4項までのいずれかに記載の伸縮性フィルム用組成物を用いてなる伸縮性フィルム。
  6. 請求の範囲第5項に記載の伸縮性フィルムの片面または両面に不織布を積層してなる伸縮性積層体。
  7. 請求の範囲第1項から第4項までのいずれかに記載の伸縮性フィルム用組成物をフィルム状に押し出し成形する工程と、押し出されたフィルム状の伸縮性フィルム用組成物の片面または両面に不織布を積層させる工程とを連続的に行なう、伸縮性積層体の製造方法。
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