JP5487108B2 - ガルバニ技術を用いることによる金属合金のめっきシステムおよび方法 - Google Patents

ガルバニ技術を用いることによる金属合金のめっきシステムおよび方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5487108B2
JP5487108B2 JP2010527563A JP2010527563A JP5487108B2 JP 5487108 B2 JP5487108 B2 JP 5487108B2 JP 2010527563 A JP2010527563 A JP 2010527563A JP 2010527563 A JP2010527563 A JP 2010527563A JP 5487108 B2 JP5487108 B2 JP 5487108B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anode
cathode
potential difference
solution
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010527563A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010540780A5 (ja
JP2010540780A (ja
Inventor
ロレンツォ・バッティスティ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CREATE NEW Tech Srl
Original Assignee
CREATE NEW Tech Srl
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CREATE NEW Tech Srl filed Critical CREATE NEW Tech Srl
Publication of JP2010540780A publication Critical patent/JP2010540780A/ja
Publication of JP2010540780A5 publication Critical patent/JP2010540780A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5487108B2 publication Critical patent/JP5487108B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D21/00Processes for servicing or operating cells for electrolytic coating
    • C25D21/12Process control or regulation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D17/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells for electrolytic coating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D17/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells for electrolytic coating
    • C25D17/10Electrodes, e.g. composition, counter electrode
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D5/00Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
    • C25D5/18Electroplating using modulated, pulsed or reversing current
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D5/00Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
    • C25D5/60Electroplating characterised by the structure or texture of the layers
    • C25D5/615Microstructure of the layers, e.g. mixed structure
    • C25D5/617Crystalline layers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/12All metal or with adjacent metals
    • Y10T428/12493Composite; i.e., plural, adjacent, spatially distinct metal components [e.g., layers, joint, etc.]

Description

本発明は、ガルバニ技術を用いることによる金属合金のめっきシステムおよび関連するめっき方法、並びに前記システムおよび方法を用いることによってめっきされる構造物に関する。
本発明の応用分野は、ガルバニ技術、特に電解セルのカソード上への金属合金めっきの応用分野である。より一般的には、本発明は金属合金の製造技術の分野に関する。
カソードめっきガルバニ技術の分野において、異なる二元合金、例えば磁性用途のNi−CrもしくはFe−Ni合金、またはトライボロジー用途のPb−Sn合金等をめっきするいくつかの技術が時間と共に広く知られてきた。
文献には、3種類または4種類の成分からなる金属合金をめっきするガルバニ技術も記載されているが、その技術は産業における実用的用途が見出されなかった。
実際には、一定の重量組成を保持しながらもカソードへ複数の金属成分を同時かつ一定に析出させるためにガルバニ技術を用いる場合、多くの問題が発生する。実際には、種々の金属の全てが類似した電気化学ポテンシャルの値を有することは、必要であるが十分ではない。各成分のポテンシャルは、各々の過電圧(またはスーパーポテンシャル、superpotential)、ガルバニ浴における塩溶液の濃度、活量係数、溶液中の錯化剤の存在、および浴自体の境界における物理的条件にも関係している。
当該技術分野で公知のガルバニ技術は、各金属成分のカソードへの析出を、ガルバニ浴の供給電流を制御することによって行うという原理に基づいている。そのプロセスは通常、電解セルのアノードとカソードの間に適切な起電力または電位差を印加するように構成されている起電手段、およびその起電手段によって供給される電流の電気的特徴、特に電流の強度を制御する手段を用いることによって行われる。そのような手段は通常、ガルバニ浴に流れる電流の強度を調節する電流整流器と関連付けられた発電機で構成される。
知られているように、1種類の金属元素をカソードに析出させるべき場合、電解セルのアノードとカソードの間に印加される電位差は、以下の簡単な式に従って、そこに印加される電流と関連付けられる:
Figure 0005487108
ここで、Ecellはセルに印加される電位差、E0,cellは逆起電力、ηおよびηは各々、金属のアノード過電圧およびカソード過電圧、Rは浴の電気抵抗、Iは電流強度である。逆起電力E0,cellはアノード−溶液−カソード系で構成される電堆(pile)によって加えられる電位差であり、それは還元成分および酸化成分の両方の濃度の関数である。要するに、ガルバニ浴における濃度、電流または電圧の変化のいずれも系の平衡に影響を及ぼし得、正確な平衡則によって互いに関連付けられる。
工業的実施において、めっきプロセスは、めっきプロセスの間に金属塩を適切に追加することによりガルバニ浴における所望の塩濃度を保持することによって調節される。これらの追加において、ガルバニ浴を定期的かつ持続的に確認および調節することが必要とされる。
当該技術分野で公知の方法は、電流が固定され、めっきすべき金属成分の濃度の間の比がある一定の値に保持される場合、電位差はほとんど一定のままであり、カソードめっきプロセスは十分に制御された一定の方法で行われるであろうという事実に基づいている。固定された電流を浴に印加する主な理由は、浴を通って流れる電流を、時間と共にカソード上に析出される金属の厚さおよび量と直接関連付けることができるからである。
前述のように浴の供給電流および塩濃度の制御に基づく公知のガルバニ技術の実用的な実施において、2種類より多くの金属成分をめっきすべき場合、特に金属合金から作製されるアノードを使用する際にめっき析出を制御することは非常に困難である。そのような困難の認識を示すためには、1種類の金属を浴に追加することが他の金属の溶解度に影響を与えるであろう;従って、金属を溶液に加えることによって、予想される影響と全く異なる影響が生じ得るといえば十分である。
実際には、電流をかけて操作する場合、異なる金属成分のポテンシャルおよび濃度の変化が時間と共に起こり、それらを固定値に保持することは実質上不可能である。従って、カソード金属析出は、異なる組成および異なる均一性の度合いを有する層を特徴とする。更に、時間と共に起こる電位差の変化は、他の電気化学反応、例えば、レドックス短絡等の寄生(parasitic)または散逸(dissipative)反応が浴において発生することを許容し、それによって系が全体として制御不能になり得る。
結論として、公知技術は、めっきプロセスにおいて2種類の金属元素が用いられる場合に部分的にのみ有効であり、それらの技術は3種類またはそれより多くの金属元素を用いる場合に有効でないことがわかる。実際には、ガルバニ浴を通って流れる電流に対して密度値を設定することによって、カソードに全体的に放出される電荷の数を制御することが可能であるが、それらの定性的および定量的分布、即ち所望の合金を作製するために必要な各重量比を制御することは不可能である。
全体としては、そのような公知のガルバニ技術において、大きな影響力を有するいくつかの問題が生じ、その中には以下のものが含まれる:
・ 溶液中の各金属成分の溶解度;
・ 分極現象、特にアノード分極;
・ 浴の供給電流のトポロジーおよび電気的特徴
・ 異なる酸化数および電気化学ポテンシャルを有する金属元素の存在。
ガルバニ浴に供給される直流によって、例えば、柱状構造が形成され、その柱状構造は、析出プロセスの間に蓄積される内部張力が大きいことを理由として、僅か数ミクロンが析出した後に剥離するだろう。
種々の酸化数を有する金属元素、FeおよびCr等を考える場合、そのような元素は、めっきするためには、めっきに最も適した酸化数(一般に最も低い酸化数)を溶液中で保持するための錯化剤(通常は有機錯化剤)の存在を必要とする。実際には、溶液中の金属元素に関して異なるレドックス系が同時に存在する場合、時としてめっきを不可能にすることがある望ましくない反応が起こり得る。例えば、Fe3+およびFe2+が同時に存在すると、原子がアノードで酸化され、且つカソードで還元されることが起こり得、それによって、溶液が加熱されながらも、いずれの析出も起こることなくその前の状態に戻るので、電流の散逸が起こり得る。
本発明は、従来技術の上述の制限を克服することを目的とし、それは、上で列挙した問題の影響を最小限にする又は完全に無効にさえする一方で、従来技術の前記制限を取り除くであろう金属合金のめっきシステムおよび方法を提供することによる。
本発明の目的は、特に3種類、4種類またはそれより多くの元素からなる合金を得るべきである場合に、得られる合金の重量パーセントを最適に制御することによって、2種類またはそれより多くの金属成分を用いたカソードめっきプロセスを実施することである。
本発明のもう一つの目的は、金属のカソード析出プロセスを簡単かつ有効な方法で制御することができるめっきプロセスを実施することである。
本発明のもう一つの目的は、一旦開始すると、実質的に自動的な方法で、即ち外部制御または調節(例えば塩浴の化学組成の変)を必要とすることなく行われるめっきプロセスを実施することである。
本発明の更なる目的は、カソードにおいて、低い内部張力および優れた機械的特性を特徴とする、特に実質的に不純物を有しない結晶構造からなる金属構造物を得ることである。
本発明の更なる目的は、カソードにおいて、特に複雑かつ/または不規則な形状および優れた機械的特性を有する構造物を得ることである。
前記目的は、本発明によって、本明細書の不可分な部分であると意図される添付の特許請求の範囲において提示される特徴を有する金属合金のめっきシステムおよび方法を提供することによって達成される。
本発明は、めっきプロセスが、電圧制御下で、特に、予め規定された法則に従って時間と共に変化する値を有する電位差を、電解セルのアノードとカソードの間にかけることによって行われるという基本的概念に基づく。この解決手法は、浴を通って流れる電流の強度を制御する全ての公知のめっきプロセスと異なる。
電位差を時間に関して規定する法則は、めっきすべき合金、およびガルバニ浴の他のパラメータ、例えばpHおよび温度に依存する。このことは、浴に最も適する法則を境界条件に応じて選択することを可能にする。
また、前記法則は、めっき条件および必要とされる性能に応じて、一定の電位差または時間変化する電位差のどちらかを電解セルのアノード及びカソードに印加しなければならないことを規定してもよい。
本発明の更なる目的および利点は、以下の説明および添付の図面から明らかとなるであろう。
図1は、本発明の金属合金めっきシステム、特に電解セルを示す。 図2は、図1のシステムの変形、特に複数のアノードが取り付けられた電解セルを示す。
図1によれば、電解セル1は、塩および/または酸を、得るべきめっきに適した量および組成で含む電解溶液3を含有する槽2を含んでなる。電位差ECellは、直流電圧発生器6を通じて、溶液3に浸漬されている二つの電極、即ちアノード4およびカソード5に印加される。
公知の方法自体において、発生器6は、起電手段および電圧整流器で構成されてよい。本発明の目的のために、発生器6は、好ましくは、アノードとカソードとの間に印加される電位差ECellを調節することができる制御論理を備える。具体的には、アノード4とカソード5との間の電位差ECellを時間と共に変化させるように構成されており、それによって、予め規定された法則に従って時間と共に変化する電位差をアノードとカソードとの間にかけることができる手段が提供される。換言すれば、前記手段は、めっきプロセスの間に前記予め規定された法則を課すという目的に対して有効である。
カソードとアノードとの間にかけられる電位差は、特に、パラメータ、基準および操作モード、例えば以下のもの等に従って選択される:
I) かけられる電位差の値は、所望の合金の各金属元素がアノードから浴に拡散し得、それ自体がカソード上に析出し得るようなものである;
II) 電位差の値は、めっきすべき金属元素が、それらが所望の酸化状態にある場合に浴中に拡散し得るのみであるようなものであり、その所望の酸化状態は通常、最も低い電気化学ポテンシャルに対応する状態である;
III) ガルバニ浴におけるアノードとカソードとの間の物理的距離:この距離が長くなるに従って、浴の電解溶液の抵抗に起因して、アノードとカソードとの間でより大きい電位降下が起こる;
IV) 浴の電解溶液の撹拌、即ち溶液の質量流:撹拌が強くなるに従って、めっきプロセスの成功をもたらす適用可能な電位差の範囲が広くなる;
V) 電解溶液のpH数:数が小さくなるに従って、溶液中の金属イオンをより容易に保持して溶液中の沈殿を防ぐことが可能になる;しかし、この数は、カソードの効率の低下を引き起こすガス状水素の遊離を防ぐために、一定の値より下に減少してはならない;
VI) ガルバニ浴の温度:温度が上昇するに従って、金属イオンが溶液を通って拡散する速度が増加し、一方、それと同時に金属粒子の寸法も増大する;
VII) 溶液中の金属濃度:濃度が高くなるに従って、電流、従ってガルバニ浴に印加することのできる電位差が増大する;
VIII) 電解溶液とカソードとの間の界面における電荷移動過電圧であり、これはいくつかの要素に依存し、その要素として、カソードの組成および構造、拡散して溶液中に移動すべき金属元素およびそれらの各々の重量組成、並びに電解溶液の組成が挙げられる。
プロセスを適切に操作および制御し得る本発明のめっきシステムおよび方法に関して、不溶性アノードの使用によるプロセスの実施がなお可能であるにもかかわらず、採用されるアノードが可溶性アノードであることが好ましい。特に、可溶性アノードは、析出すべき合金と同じ合金から作製することが好都合であり得、即ち、そのアノードは、析出すべき全ての元素かつその元素のみを含み得、その結果、望ましくない金属はカソード上に析出し得ず、スラグは溶液中に沈殿し得ない。その上、以下に更に説明するように、アノードはカソード上で得られる金属合金と正に同じ重量組成を有することが好都合であり得る。
ガルバニ浴の電解溶液は、その電解溶液が、めっきプロセスを実施するのに適した量の酸および錯化剤の組成を含まなければならないことを唯一の限定として、めっきすべき元素の任意の組成を有する溶液からなってよく、その結果、合金を所望の重量パーセントおよび物理的条件でカソード上に析出させるのに必要な、めっきすべき金属種のそれらの濃度比が維持される。その実際の組成は、本発明の態様のいくつかの実施例の説明において後述する。
ガルバニ浴のカソ−ドは、金属材料から作製されるマトリクスであって、めっきされた金属合金の電鋳コーティングが析出しそのコーティングが恒久的に固着するマトリクス、または、電鋳コーティングを取り外すことができ、従って任意の形状を有するコンポーネントが得られる導電性材料のいずれかからなってよい。
本明細書に記載される方法は、たとえ複雑または不規則な形状の場合でも、数ミリメートルの材料の析出を可能にするので、特に複雑かつ/または不規則な形状および優れた強度特性を有する構造物を得ることが可能である。
特に、本発明の方法およびシステムは、微細孔構造、例えば英国特許第2356684号、米国特許第6488238号または米国特許第6682022号に記載されている種類の微細孔構造を得るための微細穿孔マトリクスを、所望の重量組成を有し、ハステロイ(Hastelloy)等の航空用途に特に適している金属合金で被覆することを効果的かつ好都合に可能にする。
電解セルのアノードとカソードとの間の電位差を時間と共に変化させるように構成されている手段は、特に、パルス性を有する法則に従う電位差、即ち、以下に明確に説明および例示するように、少なくともある一定時間、時間変数に関してパルス状またはステップ状の法則に従う電位差を印加するように構成される。好都合なことに、これは、結晶、特に微小粒金属構造のカソード析出をもたらし、これらは内部応力が無く、優れた機械的特性を示す。
好都合なことに、アノードとカソードとの間に印加される電位差変化法則は、いずれの種類の法則であってもよく、即ち、予め規定されるならば、ある一定時間内で一定または可変であってよい。
前記アノード−カソード電位差変化法則は、めっきプロセスの一部または全体の長さと等しい時間Tの間、好都合に周期的に繰り返してよい。
好ましい態様によれば、前記法則は以下のように表現され得る:
Figure 0005487108
ここで、tは、電位差がより低いレベルECell,bに保持される時間間隔の長さであり、tは、電位差がより高いレベルECell,b+ΔECellに保持される時間間隔の長さであり、nは、0〜(T/(t+t))−1の間の整数である。
換言すれば、(1)は、印加すべき電位差ECellが、時間tの間、基本電位差ECell,bのみからなり、継続時間がtである電圧パルスΔECellがそれに続くことを示す。
そのようなパルス状の傾向は、後に続く時間間隔t+t(n≠0)毎に見られる;従って、新たな時間tの間、印加される電位差はECell,bの値に戻り、その後、次の時間間隔tにおいて再びECell,b+ΔECellの値に戻るといったことが、時間Tの全継続時間にわたって続く。
これらの時間tおよびtの値は時間定数τ=t/(t+t)によって互いに関連付けられ、この定数は、各パルスの継続時間とパルス状法則の期間の全体の長さとの間の時間比を規定する。
試験により、定数τの選択が、カソード上にめっきすべき異なる合金に応じて、プロセスの成果、即ち特に優れた機械的特性を備えた結晶粒を有するめっきを得ることによる成果に影響を与え得ることが示された。
要素ECell,bおよびΔECellは、本発明の態様の以下の実施例におけるように、時間に関して一定であってよく、または時間変数に依存する任意の関数であってよい。
本発明の方法において、上述のポイントI)〜VIII)のいずれかに従って選択される基本電位差の値ECell,bがかけられる。
本発明によれば、めっきプロセスは、二つの段階、即ち「トレーニング段階」と呼ばれる初期段階、およびめっき構造製造段階に分けられる。一つ目のトレーニング段階は、化学的に不均衡な状態を特徴とする。
法則(I)によって規定されるようにカソードとアノードとの間に電位差をかけることによって、ガルバニ浴に含まれる金属のイオン種の濃度および活量値が決定され、それらは、初期条件に関して時間と共に可変である。実際には、Fickの拡散則から明らかにし得るように、ガルバニ浴は動的挙動を有する。なぜなら、溶液中の一般的な金属イオンの濃度が増加すると、その金属がアノードから溶解する速度が減少し、一方、その金属のカソード上への析出速度は増加するであろうからである。この段階において、各金属に関してカソード上に析出する電荷量は、溶液中の各金属イオンの瞬間的な濃度条件に依存するであろう。
好ましくは、めっきプロセスのこの初期段階はトレーニングカソードと呼ばれるカソードを用いることによって行われ、そのカソード上に、種々の配位子、即ち析出した金属合金の成分が、一般に所望の比率と異なり且つ時間と共に変化する重量組成に従う比率で析出する。
このトレーニング段階の間、溶液中の各カチオンは次第に定常流状態に達し、その定常流状態は、各元素の濃度間の比が時間に関して一定のままであることを特徴とする。
これは、アノードにおいて生成すると考えられる金属カチオンの溶解速度が、カソード上へのアニオンの析出速度と等しいことを意味する。この状態は、めっきプロセスのカソード析出効率を低下させる付随的反応、例えばガス状水素を放出する反応等が存在しない場合に事実である。しかし、そのような場合において、金属が所望の重量組成でカソード上に析出するであろうことがなお事実である一方で、各金属の濃度は、ガス状水素の放出に起因して時間と共に増大する傾向にある。
ガス状水素の生成は、より高いpHおよび溶液組成の変化を引き起こし、このことは、水および酸を適切な割合で加えることによって、このpHおよび溶液組成を時間と共に確認および補正することを必要とする。補正しない場合、この現象は実質的に溶液を塩飽和に導き、望ましくない金属塩が沈殿し、また、所望のめっきを得るのに適切でない重量比を特徴とする、時間に対して安定な濃度比が種々の金属種の間で固定される。
この問題は、電解溶液の撹拌手段、例えば特に電解浴のカソードへ向かう出口を有する遠心ポンプを含むことによって防ぐことができる。好都合なことに、電解溶液の強い撹拌によって、溶液中の金属イオン濃度全体を、完全なカソードめっきプロセスを確保する適切な値の一定範囲内に保持することが可能となる。
溶液中の金属濃度が時間と共に増加するのを防ぐという目的に対してより一層有効なシステムは、カソード上で放電され、そこでガス状態で放出される水素イオンと同じ数の水素イオンを人為的に生成させることである。この目的のために、適切な手段は補助的アノード(以下、補償(compensating)アノードと呼ぶ)で構成され、これは、浴の化学作用に応じて可溶性または不溶性のいずれであってもよく、浴のアノードと並列接続される。前記補償アノードの機能は、以下に説明する方法により、必要な電流(補償電流と呼ぶ)をアノードから取得することによって、カソード上で放電されてガス状態で放出されるHイオンと同じ数のHイオンを発生させるというものである。このことによって、溶液中のHイオンの濃度を一定に保持することが可能となり、従って、その溶液のpH数を一定に保つことも可能となる。
実用的観点から、補償アノードを通って流れなければならない電流は、電流強度が補償アノードに流れない場合、即ち補償アノードが電解溶液に挿入されていない場合のカソードの効率を測定することによって実験的に決定される。カソードの効率は、特に、アノードおよびカソードの質量を測定して、アノードから溶解するより大きい質量とカソードに析出するより小さい質量との間の差を計算することによる、めっきプロセスの一定の時間間隔での監視によって測定される。この質量差は、Hイオンをカソード上で放電するために溶液において用いられる電流と直接関連付けられ、この電流は金属の析出に変換されない。この電流値を一旦計算すると、補償アノードは、正確な補償電流、即ちHイオンを放電するために浴において用いられ、アノードからの金属の溶解にもはや用いられない電流が浴において発生するように、電気抵抗によって決定される。従って、説明したように補償アノードが一旦決定されると、系は、アノードの金属溶解電流がカソードの金属析出電流と等しい状態となるだろう。
好ましくは、グラファイトまたは石炭(coal)から作製される電極を補償アノードとして採用してよく、この電極は、いずれの種類のガルバニ浴においても好都合に使用することができる。
トレーニング期間の最後において、いずれの寄生反応も無い状態において、各金属のカソード析出速度は、絶対的な意味においてアノード溶解速度と等しく、その上、溶液は平衡状態である。ガス状水素が放出される条件でプロセスが実施される場合、金属のアノード電流は、全ての元素に関して同一である係数に従うそれらの金属のカソード電流より大きいであろう。各金属の析出は、同一の重量比に従ってなお起こるが、水素の放出を伴う。いずれの場合においても、水素放出を伴わない平衡溶液条件が好ましい;特に、この条件は、浴の酸性度を高すぎない値に調節すること、並びに溶液を強く撹拌すること及び/又は補償アノードを用いることによって達成される。
トレーニング段階は定常状態に達するとすぐに終了し、溶液中のめっきすべき金属イオンの濃度比はもはや変化しない;溶液は今や平衡状態であり、実際のめっき段階を実施することができる。
次に、トレーニングカソードを取り出し、所望の金属を析出させなければならないカソードと置き換える。
その後、これもまた所定の法則(好ましくはトレーニング段階において用いられる法則と同じ法則)に従う電位差を、アノードとカソードとの間に印加する。
好ましくは、本発明のめっき方法は、以下の予備工程が完了した後に実施される:
・ 所望の合金組成を、カソード上にめっきすべき金属元素または成分の量および性質に関して、特に、各金属元素の標準電気化学ポテンシャルに注目することによって分析する工程;
・ 基本電位差ECell,b(この電位差でガルバニ浴を操作しなければならない)を決定する工程:この基本電位差は通常、めっきすべき元素の電気化学ポテンシャルの範囲の中で最も負のポテンシャル(例えば、下記の実施例1に関するハステロイめっきにおけるクロムCrのポテンシャル)に対応し、リファレンスとして利用され、最初の試みを実施する際の最小の基本電位差として用いられる。電流が流れない場合、基本電位差の値は、公知の方法を用いることによって所望のアノード元素の全てが溶液中に存在することが確認されるまで、徐々に、特に予め設定された増加量に従って増加させる(この目的のために、金属を除く浴の全ての元素を含む「ブランク溶液」と呼ばれる溶液が用いられる。このように行うことにより、公知の手段を用いてアノードの溶解を確認することが容易となるであろう);
・ 電析反応に加えて、いずれかの並行反応、例えば前述の実施例1におけるFe−Cr間の反応が浴において起こるか否かを確認する工程;
・ 上述の確認に基づいて、ガルバニ浴組成を、酸、錯化剤およびめっきすべき金属の塩の量および種類に関して決定および調製し、それによって電解溶液のpHを予め規定された値に調節する工程;
・ ガルバニ浴槽を公知の手順に従って取り付け、準備する工程;
・ 特に汚染を防ぐために電解液を使用することにより、アノードおよびカソードマトリクスの各々を酸洗操作に供することによって、浴のアノードおよびカソード処理を実施する工程;前記操作は、アノードおよびカソードに対して別の浴において実施する;
・ トレーニングカソードを槽中に挿入する工程。
ガルバニ浴を有する電解セルは、所望の合金に関するカソードめっきプロセスを開始する前にこのような方法で準備され、これは通常、上述の方法に従うことによって実施され、以下の工程を含む:
a) 予め規定された法則、例えば上述の法則(1)に従って、ガルバニ浴中のアノードとカソードとの間に電位差を印加する工程であって、前記法則には、印加される電位差が基本電位差と等しいのみである期間、および予め規定された幅(例えば後述の実施例1において示すように基本電位差の50%)を有するパルスが前記基本電位差に加えられる他の期間が含まれる工程;
b) 溶液中のめっきすべき金属イオンの濃度比が時間と共に変化しない状態に達するのを確認する工程であって、その状態が「平衡溶液」と名付けられる、即ち、所望の金属組成のめっきを開始することが可能である状態である工程;
c) トレーニングカソードをガルバニ浴から抜き出し、そのガルバニ浴の中にカソードマトリクスを挿入し、前の工程と同一の浴の電位差を好都合に保持しながらそのカソードマトリクス上に合金を析出させるべき工程;
d) 合金が完全に及び/又は望み通りにカソード上に析出するまで、予め規定された電位差の法則を保持する工程。
本明細書の記載において、用語「カソードマトリクス」は通常、プロセスにおいて得るべき合金をその上にめっきしなければならない導電性もしくは半導性構造物または要素のいずれかを指す。
補償アノードを使用する好都合な場合において、カソード上で放電されてガス状態で放出されるHイオンと同じ数のHイオンを浴の電解溶液において発生させるために、上で説明したようにアノードから必要な補償電流を取得する追加の工程も実施される。
工程a)に関して、アノードとカソードとの間の電位差を、上述の予備工程に従って設定する。
それらの実用的な実施において、前記予備工程は、上述のように選択される初期電位差の値から開始することによってアノードとカソードとの間に電位差を印加することを必要とし、その値は電流の循環およびアノードから溶解する所望の元素の全てが確認されるまで増加する。そのような状態に達することによって、ガルバニ浴に印加すべき基本電位差の値が決定される。また、時間に関する電位差変化の法則は、析出すべき合金を構成する金属元素のアノードからの最適な溶解およびカソード上への最適な析出の各々を確保するような法則でなければならない。好都合なことに、一般に上述の法則は、この観点からも同様に優れている。
工程d)の間に印加される電位差が時間に関して一定のままである場合、電解溶液は飽和かつ平衡であり、特にアノードが可溶性アノードである場合、カソードにおいて、制御された均一な金属析出が、アノードに存在する重量比と全く同じ重量比で起こるだろう。
好ましくは、工程d)は、トレーニング段階の間に印加される電位差に関して用いられる法則と同じ法則に従って時間と共に変化する電位差の値を、アノードとカソードとの間に印加することによって行われる。しかし、工程a)の法則と異なる他の法則を工程c)の間に適用してもよい。
それにもかかわらず、本方法の工程c)の間に、例えば前にかけられた電位差を測定することにより推定し得る電流値を用いることによって、(従来技術によって本来教示されているように)一定電流の制御下でめっきプロセスを実施することが望まれる場合、時間と共にめっき結果に関してかなりの危険に直面するだろう。実際には、電流は濃度および電位差と関連付けられるので、めっきプロセスに影響を及ぼすいずれのパラメータのいずれの付随的な変形においても、カソードマトリクス上に析出する金属元素を、(公知の技術によって起こるのとちょうど同じように)重量比および析出の均一性に関して制御できなくなる危険性が示されるであろうことは明らかである。この危険性は、析出厚さと共に、即ちめっきプロセスの間に時間が経過するに従って増加する。
上述の理由のため、本発明のめっき方法を実施するためには、予め規定された法則に従ってガルバニ浴のアノードとカソードとの間に電位差をかけること、即ち、この電気的特徴のみを制御して浴の他のパラメータを制御しないことが重要であることが明らかである。
特に、プロセスの有効性に関して最良の結果は、予め設定された電位差をめっきプロセス全体にわたってアノードとカソードとの間に印加するべきであることを規定する法則によって制御が実施される場合に得られ、さもなければ、めっきおよびそこから生じる浴の現象の制御を困難にするであろう過渡電流に見舞われるだろう。
要約すると、電解溶液が平衡状態である場合、ガルバニ浴は、めっきすべき金属を構成する各カチオンの濃度間である比に達し、その比は時間に関して安定であり、かつアノードが完全に溶解するまで合金をめっきするのに用いることが可能であり、アノードは可溶性アノードである。
初期溶液はある一定のpH値において酸および錯化剤のみからなってよいので、即ち、金属塩がイオン状態で溶解していないので、溶液中の金属の初期濃度およびそれらの逆比の選択が、本発明の方法の実施の成功に対する限界要素であることも明らかである。好都合なことに、酸および適切な錯化剤のみを使用することによって、通常は金属塩であるそれらの不純物を有しない析出を得ることが可能である;また、そのことによって金属の溶解度も高くなる。
本発明のもう一つの重要な要旨によれば、めっきプロセスの間の溶液中の金属イオンの濃度に関する制御は、従来技術のシステムと比較してより重要でないことが疑いなくわかる。実際には、ガルバニ浴で発生する電流は、一定の逆比にて、同様に一定の電流強度比を発生させる種々の濃度の発達に従う。
従って、本発明のシステムおよび方法は、自己無撞着であること、即ち、ガルバニ浴は、各カチオンの電流密度の絶対値およびそれらの比に関して自己飽和特性を有し、これらはカソード上に析出する質量パーセントによって互いに関連付けられることがわかる。換言すれば、システムは、アノードとカソードとの間にかけられる電位差によって、関連する各金属に関していずれの時間においてもアノードの溶解速度とカソードの析出速度が等しいことを保証する熱力学的および電気化学的平衡状態に達するまで、電気化学的に発達する。特に、アノードが、析出すべき合金と同じ重量組成を好都合に提供する場合、アノードが完全に溶液中に溶解し、従って最大の質量流供給を与えるので、かなりのめっき厚さを実現することが可能である。
定常状態における本発明のシステムによって、開始からある一定時間の後に、系は、その種々の比の間で平衡に達し(平衡溶液状態)、その比が時間に関して一定のままであるので、めっきすべき金属のイオン濃度の補正はもはや必要でなく、また、めっきプロセスにおいて他の調節を必要としない。
好都合なことに、ガルバニ浴のアノードとカソードとの間に電位差がかけられる本発明のめっきシステムおよび方法により、印加される電位差が、特定の種が横切ることのできない実質上のエネルギー障壁に相当するので、カソード上に析出すべきカチオン種の選択が可能となる。これにより、好都合なことに、さもなければいくつかの方法でガルバニ浴およびめっきプロセスを妨げる高酸化数を有する化合物(例えばクロム酸塩、マンガン酸塩、またはFe3+ベースの化合物等)の形成を防ぐことが可能となる。更に、めっきされた合金の最終的な機械的または電磁気学的特性に不都合な影響を有し得るカソード上の不純物の析出が上手く防止される。
本発明の方法によれば、溶液が平衡であることが一旦判明すると、めっきすべき金属の所望の濃度を含む電解溶液を用いることによってさえ、また、不溶性アノードを用いることによってさえ、金属合金をカソード上にめっきすることができる。しかし、溶液中の金属カチオンの枯渇が進行して溶液の平衡の変化がもたされるので、結果は時間を通じて完全に満足できるものではないだろう。従って、不溶性アノードを用いると、析出される材料の純結晶構造を同時に保持しながら厚い合金層をめっきすることはより一層困難である。
結論として、本発明は、ガルバニ浴のカソードにおいて、特に不純物を含まず、優れた機械的特性を有する結晶金属構造物を得ることに成功し、その機械的特性は、熱成形プロセスによって得られる同様の構造物の特性よりかなり優れている。
本発明により、多くの異なる重量組成を有する多数の金属合金を、熱成形技術によって得ることができないものでさえ得ることも可能となる。従って、本発明により、以前は決して実施されなかった重量パーセントの金属合金で構成される新たな冶金学への道が開かれる。
更に、めっきプロセスは、トレーニング段階の後に実質的に自動的な方法で、即ち、従来技術において公知のガルバニ法とは異なり、浴のパラメータを変化させるためのプロセスの連続的監視を必要とすることなく行われる。
本発明の更なる目的、特徴および利点は、以下のいくつかの好ましいが限定することのない態様の実施例の詳細な説明から明らかとなるだろう。
[実施例1]
ハステロイと呼ばれる、表1に列挙される基本成分を含有する航空用途の金属合金が、ガルバニ浴のカソードにおいて得られるはずである。
Figure 0005487108
ガルバニ浴の初期電解組成ならびにその電気的および物理的パラメータを下記の表2に示す。
Figure 0005487108
ガルバニ浴にかけられる電位差の法則はパルス性を有し、上述のような時間法則(1)、即ち下記式に従う:
Figure 0005487108
溶液のトレーニング期間を含むめっきプロセスの全継続時間に等しい時間Tの間、前記法則を適用した。
この実施例において、ガルバニ浴には、カソード上に析出すべき合金と同じ合金から作製され、かつ正確な重量パーセントで、特に熱成形または鋳造によって得られる溶解すべきアノード電極が採用される。以上のように、特にクロムCrおよび鉄Feの析出を制御する目的のために、このプロセスでは、トリエタノールアミンおよびHCitが各々錯化剤として、ホウ酸がpH緩衝剤として、並びに電解溶液の0.5より小さいpH値を得ることが必要であるので塩酸が用いられる。めっきプロセスは、前述のような方法の工程a)〜d)に従うことによって行われ、カソード金属マトリクスにおいて、高純度および優れた機械的強度挙動を有するハステロイの析出が得られた。
本発明のガルバニ技術に従うことによって、6種類もの多数の異なる金属成分を有する金属合金をめっきすることができた;この結果は、いずれの公知技術を用いることによっても達成することができなかった。
[実施例2]
この実施例は、トライボロジー用途の青銅合金(Cu、Sn)に関し、その青銅合金の正確な組成は簡単のために省略した。ガルバニ浴の成分およびそれに適用される電気的パラメータの値を下記の表3に示す:
Figure 0005487108
上で詳述した浴において、溶液のpHを低下させるため、ならびにスズSnおよび銅Cuの錯化剤として作用させるためにホウフッ化水素酸およびホウ酸が使用される。得るべき青銅合金と同じ青銅合金から作製されるアノード電極が使用される。
浴に適用される電位差実施法則は、前の実施例に関して説明した法則と同一であり、それは、めっき方法の全継続時間Tにわたって同様に適用される。
この浴の特異性の中で、スズと比較して優勢である接着性のない銅の析出を防ぐために、カソードは、電圧下で、即ちいわゆる「ライブモード(または電流が流れている状態)」で浴中に挿入することが必要である。
当業者が、添付の特許請求の範囲に記載される本発明の金属合金めっきシステムおよび方法に対して多数の変更を行ってよいことは明らかである;本発明の実用的な実施において、説明された詳細は、異なる形態を有してよく、または他の技術的に均等な要素と置き換えてよいことも明らかである。
例えば、金属合金は、めっきすべき金属を構成するそれぞれの単一の金属から作製される複数の可溶性アノード、またはその合金から作製される複数の可溶性アノードを含む浴を用いることによって、ガルバニ浴のカソード上に好都合にめっきされ得、カソード上に析出すべき合金のカチオンは別々に溶解する各アノードから得られる。
そのような変形の一例を、ここで、二つのアノード4a、4bおよび一つのカソード5が浸漬される浴3を含む槽2を含んでなるセル1を示す図2を参照して説明する。アノード4a、4bは、適切な起電手段62によって提供される電位差供給を制御する手段61が取り付けられた電気回路60に電気的に並列接続され、その結果、アノード4aおよび4bはガルバニ浴と同じ電位を有する。この並列電気接続は、一つのアノードが他のアノードに対してカソードの様に振る舞って望ましくない析出がアノード自体にもたらされるのを防ぐ。
好都合なことに、この変形は、溶液中のそれぞれの金属毎のアノード溶解プロセスにわたる制御を提供する。なぜなら、それによって、例えば、めっきすべき各金属に対するアノードの数、またはそれぞれのアノードの電気抵抗を変化させることにより、従って、めっきすべき合金の各金属成分に対する所望の電流を発生させることにより、予め規定された浴組成およびカソード合金めっき組成を得ることが可能となるからである。
更に、複数のアノードを用いる解決方法によって、浴のアノード表面とカソード表面との間の比を最大にすることが可能となり、それによって、溶液中のアノードの溶解が改良され、各塩の溶液中の濃度、従ってカソードに向かう各拡散が増加し、めっきプロセス全体の全ての有効性が増大する。
本発明のめっきシステムおよび方法の更なる変形には、例えば、好都合なことに電解溶液の撹拌に関与するポンプ手段と同じものであってよいポンプ手段を含む塩溶液精製手段が含まれ、前記ポンプ手段は、電解セル側(好ましくは電解セルの底部)の壁と流体接続する入口を有し、フィルタリング手段と選択的に関連付けられる。好都合なことに、前記精製手段は、電解セルの底部に析出した不純物を収集および濾取するように構成されており、従って、カソード合金析出プロセスの汚染の危険性が排除される。
本願発明は以下の態様を含む。
(態様1)
アノード(4、4a、4b)およびカソード(5)が浸漬される電解溶液(3)を含む電解セル、
カソード上にめっきすべき合金の複数の金属成分、
前記アノード(4、4a、4b)と前記カソード(5)との間に電位差を印加するように構成されている手段(6、60)と電気的に接続されるアノード(4、4a、4b)およびカソード(5)
を含んでなる金属合金めっきシステムであって、
前記カソード(5)と前記アノード(4、4a、4b)との間に電位差を印加するように構成されている前記手段(6、60)が、予め規定された法則に従って時間と共に変化する値を有する電位差をかけることを特徴とする、金属合金めっきシステム。
(態様2)
前記予め規定された法則が、電位差の値が時間と共に変化する少なくとも一つの段階を含む、態様1に記載のシステム。
(態様3)
前記法則が周期的な法則である、態様2に記載のシステム。
(態様4)
前記予め規定された法則が、電位差が第1の時間間隔(t)の間、第1の値にて一定のままであり、その後、第2の時間間隔(t)の間、第2の値にて一定のままであることを規定する、態様3に記載のシステム。
(態様5)
前記第2の値が前記第1の値より大きい、態様4に記載のシステム。
(態様6)
前記法則が、前記カソード(5)と前記アノード(4、4a、4b)との間の電位差が、定常状態に達するとすぐに除去され、溶液中の前記金属成分のイオンの濃度比がもはや変化しないことを規定する、態様1〜5のいずれか1つに記載のシステム。
(態様7)
前記予め規定された法則が、電位差の値が溶液中の前記金属成分のイオン濃度の変化に応じて時間に対して一定のままであることを規定する、態様1に記載のシステム。
(態様8)
前記予め規定された法則が、カソードとアノードとの間の距離、溶液(3)の撹拌、溶液(3)のpH、溶液(3)の温度、析出すべき材料の溶液(3)における濃度、電解溶液とカソードとの間の界面における電荷移動過電圧を含む群から選択される一つまたはそれより多くのパラメータに依存する、態様1〜7のいずれか1つに記載のシステム。
(態様9)
前記金属成分が、前記溶液中にイオン状態で存在する複数の金属元素または成分を含む、態様1〜8のいずれか1つに記載のシステム。
(態様10)
前記アノード(4)が前記金属成分の少なくとも何種類かを含む、態様1〜9のいずれか1つに記載のシステム。
(態様11)
アノード(4)が可溶性アノードである、態様10に記載のシステム。
(態様12)
アノード(4)が、カソード上に析出すべき金属成分の全てを含むことを特徴とする、態様11に記載のシステム。
(態様13)
アノード(4)が、カソード上で得るべき合金と同じ重量組成を有することを特徴とする、態様1〜12のいずれか1つに記載のシステム。
(態様14)
電解溶液(3)を撹拌する手段を有することを特徴とする、態様1〜13のいずれか1つに記載のシステム。
(態様15)
前記電解溶液(3)が酸および錯化剤のみを含む、態様1〜14のいずれか1つに記載のシステム。
(態様16)
電解セルにおいて析出する不純物を収集および濾取するように構成されている、前記溶液(3)の精製手段を含むことを特徴とする、態様1〜15のいずれか1つに記載のシステム。
(態様17)
前記アノード(4a)と電気的に並列接続される少なくとも第2アノード(4b)を更に含む、態様1〜16のいずれか1つに記載のシステム。
(態様18)
前記アノード(4a、4b)が、めっきすべき金属を構成するそれぞれの単一の金属から作製される複数の可溶性アノード、またはその合金から作製される複数の可溶性アノードを含むことを特徴とする、態様1〜17のいずれか1つに記載のシステム。
(態様19)
第2アノードが前記システムに対する補償アノードであることを特徴とする、態様17または18に記載のシステム。
(態様20)
前記補償アノードが電気抵抗を有し、その結果、前記カソードと前記補償アノードとの間に前記電位差が印加される場合に、前記溶液中に存在するHイオンをカソード上で放電するために用いられる電流と等しい予め設定された電流が補償アノードを横切ることを特徴とする、態様19に記載のシステム。
(態様21)
前記補償アノードがグラファイトまたは石炭を含有する、態様19または20に記載のシステム。
(態様22)
前記補償アノードがグラファイトまたは石炭から作製される、態様19〜21のいずれか1つに記載のシステム。
(態様23)
前記カソードが、電鋳コーティングを取り外すことができる導電性マトリクスを含むことを特徴とする、態様1〜22のいずれか1つに記載のシステム。
(態様24)
前記析出すべき材料が、少なくとも3種類の異なる化学元素を含む、態様1〜23のいずれか1つに記載のシステム。
(態様25)
前記めっきすべき金属成分が、ハステロイ合金を形成するのに適した化学元素を含むことを特徴とする、態様24に記載のシステム。
(態様26)
共に導電性である少なくとも一つのアノード(4、4a、4b)および一つのカソード(5)を電解溶液(3)に浸漬し、カソード上に合金を形成させることを意図して複数の金属を析出させる目的のために、前記アノード(4、4a、4b)と前記カソード(5)との間に電位差を印加する金属合金のめっき方法であって、アノード(4,4a、4b)とカソード(5)との間にかけられる電位差が、時間に関して予め規定された法則に従う値を有することを特徴とする、金属合金のめっき方法。
(態様27)
前記予め規定された法則が、電位差の値が時間と共に変化する少なくとも一つの段階を含む、態様26に記載の方法。
(態様28)
電位差変化法則が周期的な法則である、態様26または27に記載の方法。
(態様29)
前記法則がパルス性を有することを特徴とする、態様26〜28のいずれか1つに記載の方法。
(態様30)
前記パルス性の予め規定された法則が、下記の関係によって規定されており、
Figure 0005487108
は電位差がレベルECell,bに保持される時間間隔の長さであり、tは電位差がレベルECell,b+ΔECellに保持される時間間隔の長さであり、nは0〜(T/(t+t))−1の間の整数であり、Tは前記法則が適用される時間である、態様29に記載の方法。
(態様31)
時間Tが、めっき方法の全継続時間であることを特徴とする、態様30に記載の方法。
(態様32)
Cell,bおよびΔECellが時間に関して一定であることを特徴とする、態様30または31に記載の方法。
(態様33)
比率τ=t/(t+t)が実質的に0.23の値を有することを特徴とする、態様30〜32のいずれか1つに記載の方法。
(態様34)
Cell,bおよびΔECellが、特定の予め規定された法則に従って時間と共に可変であることを特徴とする、態様30または31に記載の方法。
(態様35)
前記予め規定された法則が、電位差が第1の時間間隔(t)の間、第1の値にて一定のままであり、その後、第2の時間間隔(t)の間、第2の値にて一定のままであることを規定する、態様28に記載の方法。
(態様36)
前記第2の値が前記第1の値より大きい、態様35に記載の方法。
(態様37)
前記法則が、溶液中の前記金属成分のイオンの濃度比がもはや変化しない定常状態に達するとすぐに、前記カソード(5)と前記アノード(4、4a、4b)との間の電位差が除去されることを規定する、態様26〜36のいずれか1つに記載の方法。
(態様38)
前記予め規定された法則が、溶液中の前記金属成分のイオン濃度の変化に応じて電位差の値が時間に関して一定のままであることを規定する、態様26に記載の方法。
(態様39)
前記予め規定された法則が、カソードとアノードとの間の距離、溶液(3)の撹拌、溶液(3)のpH、溶液(3)の温度、析出すべき材料の溶液(3)における濃度、電解溶液とカソードとの間の界面における電荷移動過電圧を含む群から選択される一つまたはそれより多くのパラメータに依存する、態様26〜38のいずれか1つに記載の方法。
(態様40)
前記予め規定された法則が、方法のトレーニング段階の全継続時間に対して適用され、トレーニング段階は、溶液中の前記複数の金属のイオンの濃度比がもはや変化しない定常状態に達するとすぐに終了する、態様26〜39のいずれか1つに記載の方法。
(態様41)
前記トレーニング段階の最後に、前記カソードが溶液(3)から抜き出され、導電性構造物を含む新たなカソードと置き換えられる、態様40に記載の方法。
(態様42)
第2の電位差の値を時間に関して設定する第2の予め規定された法則に従って、前記新たなカソードと前記少なくとも一つのアノードとの間に第2の電位差を印加する工程を更に含む、態様41に記載の方法。
(態様43)
前記第2の法則が前記法則と同一である、態様42に記載の方法。
(態様44)
前記第2の法則が前記法則と異なる、態様42に記載の方法。
(態様45)
前記複数の金属が、前記溶液中にイオン状態で存在する複数の金属元素または成分を含む、態様26〜44のいずれか1つに記載の方法。
(態様46)
前記少なくとも一つのアノード(4)が少なくとも数種類の前記金属を含む、態様26〜45のいずれか1つに記載の方法。
(態様47)
アノード(4)が可溶性アノードである、態様26〜46のいずれか1つに記載の方法。
(態様48)
アノード(4)が、カソード上に析出すべき金属の全てを含む、態様26〜47のいずれか1つに記載の方法。
(態様49)
浴の電解溶液において、ガス状態で放出されるHイオンと同じ数のHイオンを発生させる工程を含むことを特徴とする、態様26〜48のいずれか1つに記載の方法。
(態様50)
イオンを発生させる工程が、予め設定された補償電流を補償アノードに供給することによって実施されることを特徴とする、態様26〜49のいずれか1つに記載の方法。
(態様51)
前記析出すべき金属が、少なくとも3種類の異なる化学元素を含むことを特徴とする、態様26〜50のいずれか1つに記載の方法。
(態様52)
前記析出すべき金属が、ハステロイ合金を形成するのに適した化学元素を含むことを特徴とする、態様26〜51のいずれか1つに記載の方法。
(態様53)
以下の予備工程:
・ 所望の合金組成を、カソード上にめっきすべき金属元素または成分の量および性質に関して、特に各金属元素の標準電気化学ポテンシャルに留意して分析する工程;
・ 第1の試みを行うためにガルバニ浴に印加すべき基本電位差を決定する工程;
・ 電析反応と一緒に他の反応が浴において起こるか否かを確認する工程;
・ 上述の確認に基づいて、ガルバニ浴の組成を、酸、錯化剤、およびめっきすべき金属の塩の量および種類に関して決定および調製し、それによって、電解溶液のpHを予め規定された値に調節する工程;
・ ガルバニ浴槽を取り付け、準備する工程
を含むことを特徴とする、態様26〜52のいずれか1つに記載の方法。
(態様54)
予備工程の間に、特に前記電解溶液および別の浴を使用することによって、アノードおよびカソードに酸洗処理を実施する工程を更に含むことを特徴とする、態様53に記載の方法。
(態様55)
態様1〜25のいずれか1つに記載のシステムにおいて得られる金属構造物。
(態様56)
態様26〜54のいずれか1つに記載の方法を実施することによって得られる金属構造物。
(態様57)
少なくとも部分的に微細孔性であることを特徴とする、態様55または56に記載の構造物。

Claims (17)

  1. 少なくとも1つのアノード(4、4a、4b)およびカソード(5)が浸漬される電解溶液(3)を含む電解セルであって、前記少なくとも1つのアノードが、前記カソード上にめっきすべき合金の複数の金属成分を含む電解セル、
    前記少なくとも1つのアノード(4、4a、4b)と前記カソード(5)との間に電位差を印加するように構成されている手段(6、60)、
    前記溶液(3)における前記金属成分のイオンの濃度比を時間と共に確認するように構成されている手段
    を含んでなる金属合金めっきシステムであって、
    前記カソードは、前記イオンの前記濃度比がもはや変化しないと直ちに取り出されて、前記合金を析出させる第2のカソードと置き換えられるように構成されていること、ならびに
    前記少なくとも1つのアノード(4、4a、4b)と前記カソード(5)との間に電位差を印加するように構成されている前記手段(6、60)は、時間に関して予め規定された法則に従う値を有する電位差を印加すること
    を特徴とする、金属合金めっきシステム。
  2. 前記少なくとも1つのアノード(4、4a、4b)と前記カソード(5)との間に電位差を印加するように構成されている前記手段(6、60)は、一定の平均値のままであるように制御された電位差を印加することを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記アノード(4)が前記金属成分の少なくとも何種類かを含む、請求項1または2に記載のシステム。
  4. 前記アノード(4)が可溶性アノードである、請求項に記載のシステム。
  5. 前記溶液(3)を撹拌する手段、ならびに電解セルにおいて析出する不純物を収集および濾取するように構成されている前記溶液(3)の精製手段を更に有する、請求項1〜のいずれか1項に記載のシステム。
  6. 前記アノード(4a)と電気的に並列接続される補償アノード(4b)を少なくとも更に含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のシステム。
  7. 前記補償アノードが電気抵抗を有し、その結果、前記カソードと前記補償アノードとの間に前記電位差が印加される場合に、前記溶液中に存在するHイオンをカソード上で放電するために用いられる電流と等しい予め設定された電流が補償アノードを横切る、請求項に記載のシステム。
  8. 前記補償アノードがグラファイトまたは石炭を含有する、請求項に記載のシステム。
  9. 前記補償アノードが前記溶液において不溶である、請求項に記載のシステム。
  10. 共に導電性である少なくとも一つのアノード(4、4a、4b)および一つのカソード(5)を電解溶液(3)に浸漬し、カソード上に合金を形成させることを意図して複数の金属を析出させる目的のために、前記少なくとも1つのアノード(4、4a、4b)と前記カソード(5)との間に電位差を印加する金属合金のめっき方法であって、
    前記電位差が、時間に関して予め規定された法則に従う値を有し、
    トレーニングカソードが前記電解溶液(3)に挿入されて前記電位差が印加され、前記溶液における前記金属の濃度比が時間と共に変化しない場合、前記トレーニングカソードは前記溶液から抜き出され、前記カソードが挿入され、析出が完了するまで前記電位差が印加されることを特徴とする、金属合金のめっき方法。
  11. 前記前記少なくとも1つのアノードと前記トレーニングカソードとの間の前記電位差が、前記少なくとも1つのアノード(4、4a、4b)と前記合金が析出されるべき前記カソード(5)との間に印加される前記電位差と同じである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記法則がパルス性を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1つのアノード(4)がカソード上に析出すべき金属合金と同じ重量組成を有する、請求項10〜1のいずれか1項に記載の方法。
  14. 浴の電解溶液において、ガス状態で放出されるHイオンと同じ数のHイオンを発生させて溶液におけるHイオン濃度を一定に保持する工程を更に含む、請求項10〜1のいずれか1項に記載の方法。
  15. イオンを発生させる工程が、予め設定された補償電流を補償アノードに供給することによって実施される、請求項1に記載の方法。
  16. 前記析出すべき金属が、少なくとも3種類の異なる化学元素を含むことを特徴とする、請求項1〜1のいずれか1項に記載の方法。
  17. 請求項10〜1のいずれか1項に記載の方法を実施することによって得られる金属構造物。
JP2010527563A 2007-10-05 2008-10-03 ガルバニ技術を用いることによる金属合金のめっきシステムおよび方法 Expired - Fee Related JP5487108B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
ITTO2007A000704 2007-10-05
IT000704A ITTO20070704A1 (it) 2007-10-05 2007-10-05 Sistema e metodo di placcatura di leghe metalliche mediante tecnologia galvanica
PCT/IB2008/002612 WO2009044266A2 (en) 2007-10-05 2008-10-03 System and method of plating metal alloys by using galvanic technology

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010540780A JP2010540780A (ja) 2010-12-24
JP2010540780A5 JP2010540780A5 (ja) 2014-02-20
JP5487108B2 true JP5487108B2 (ja) 2014-05-07

Family

ID=40314127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010527563A Expired - Fee Related JP5487108B2 (ja) 2007-10-05 2008-10-03 ガルバニ技術を用いることによる金属合金のめっきシステムおよび方法

Country Status (12)

Country Link
US (2) US8668817B2 (ja)
EP (1) EP2212451A2 (ja)
JP (1) JP5487108B2 (ja)
KR (1) KR20100089069A (ja)
CN (1) CN101889107B (ja)
AU (1) AU2008306569B2 (ja)
CA (1) CA2701685A1 (ja)
IL (1) IL204627A (ja)
IT (1) ITTO20070704A1 (ja)
MX (1) MX2010003358A (ja)
RU (1) RU2473718C2 (ja)
WO (1) WO2009044266A2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102892775A (zh) * 2010-03-26 2013-01-23 科罗拉多州立大学研究基金会 利用表面电荷的涂层自组装
US9689084B2 (en) * 2014-05-22 2017-06-27 Globalfounries Inc. Electrodeposition systems and methods that minimize anode and/or plating solution degradation
WO2018136637A1 (en) * 2017-01-18 2018-07-26 Arconic Inc. Systems and methods for electrodepositing multi-component alloys, and products made from the same
AU2020240320A1 (en) * 2019-03-20 2021-11-11 The Regents Of The University Of Colorado, A Body Corporate Electrochemical storage devices comprising chelated metals
CN110286608B (zh) * 2019-06-06 2021-09-21 上海蓝箭实业发展有限公司 原煤仓动态补偿处理系统及方法

Family Cites Families (39)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1387425A (en) * 1919-10-13 1921-08-09 Merritt Metals Company Electrolytic process and apparatus
GB469438A (en) 1936-06-20 1937-07-26 Carlo Albin Improvements in or relating to a method of producing a heavy metal galvanizing solution
FR863312A (fr) * 1939-02-20 1941-03-29 Procédé et appareil pour le dépôt électrolytique d'alliages d'étain
US3141837A (en) * 1961-11-28 1964-07-21 Rca Corp Method for electrodepositing nickel-iron alloys
US3296100A (en) * 1962-05-09 1967-01-03 Yawata Iron & Steel Co Process for producing anticorrosive surface treated steel sheets and product thereof
US3349016A (en) * 1965-01-12 1967-10-24 Int Nickel Co Process for employing an auxiliary anode made of high purity nickel
US3634211A (en) * 1969-10-06 1972-01-11 M & T Chemicals Inc Process for electroplating chromium and electrolytes therefor
GB1283024A (en) * 1970-01-22 1972-07-26 B J S Electro Plating Company Electro-depositing silver alloys
DE2121150C3 (de) * 1971-04-24 1980-08-21 Schering Ag, 1000 Berlin Und 4619 Bergkamen Verfahren zur galvanischen Abscheidung von Goldlegierungen
US3764486A (en) * 1972-01-03 1973-10-09 Buckbee Mears Co Method of making memory planes
US3775267A (en) * 1973-01-04 1973-11-27 Bell Telephone Labor Inc Electrodeposition of rhodium
US4189359A (en) * 1975-08-13 1980-02-19 Societe Metallurgique Le Nickel-Sln Process for the electrodeposition of ferro-nickel alloys
DE2605669C3 (de) * 1976-02-13 1982-11-18 E.D. Rode KG, 2000 Hamburg Verfahren und Anlage zur Regelung der kathodischen Stromdichte in galvanischen Bädern
DE3067925D1 (en) * 1979-06-01 1984-06-28 Emi Ltd High-speed plating arrangement and stamper plate formed using such an arrangement
DE3012168A1 (de) 1980-03-27 1981-10-01 Schering Ag Berlin Und Bergkamen, 1000 Berlin Verfahren zur galvanischen abscheidung von kupferniederschlaegen
US4686017A (en) * 1981-11-05 1987-08-11 Union Oil Co. Of California Electrolytic bath and methods of use
US4461680A (en) * 1983-12-30 1984-07-24 The United States Of America As Represented By The Secretary Of Commerce Process and bath for electroplating nickel-chromium alloys
US4725339A (en) * 1984-02-13 1988-02-16 International Business Machines Corporation Method for monitoring metal ion concentrations in plating baths
GB8411063D0 (en) * 1984-05-01 1984-06-06 Mccormick M Chromium electroplating
USRE34191E (en) * 1989-05-31 1993-03-09 Eco-Tec Limited Process for electroplating metals
RU1794111C (ru) * 1990-07-10 1993-02-07 Днепропетровский Институт Инженеров Железнодорожного Транспорта Им.М.И.Калинина Способ нанесени покрытий сплавом золото-никель
JPH05247694A (ja) * 1992-03-03 1993-09-24 Mitsubishi Materials Corp Zn−Ni合金電気メッキ用可溶性Zn−Niアノード
JPH06146087A (ja) * 1992-11-12 1994-05-27 Nobuyasu Doi 電気メッキ法
US5433797A (en) * 1992-11-30 1995-07-18 Queen's University Nanocrystalline metals
JP2000160389A (ja) * 1998-12-01 2000-06-13 Fujitsu Ltd メッキ方法及び磁気ヘッドの製造方法
US6793794B2 (en) * 2000-05-05 2004-09-21 Ebara Corporation Substrate plating apparatus and method
JP2002004094A (ja) * 2000-06-20 2002-01-09 Osaka Prefecture ニッケル・タングステン合金電極及びその製造方法
US6482298B1 (en) * 2000-09-27 2002-11-19 International Business Machines Corporation Apparatus for electroplating alloy films
US6344123B1 (en) * 2000-09-27 2002-02-05 International Business Machines Corporation Method and apparatus for electroplating alloy films
US6776891B2 (en) * 2001-05-18 2004-08-17 Headway Technologies, Inc. Method of manufacturing an ultra high saturation moment soft magnetic thin film
KR100877923B1 (ko) * 2001-06-07 2009-01-12 롬 앤드 하스 일렉트로닉 머트어리얼즈, 엘.엘.씨 전해 구리 도금법
ITMI20011374A1 (it) * 2001-06-29 2002-12-29 De Nora Elettrodi Spa Cella di elettrolisi per il ripristino della concentrazione di ioni metallici in processi di elettrodeposizione
DE10209423A1 (de) * 2002-03-05 2003-09-18 Schwerionenforsch Gmbh Beschichtung aus einer Gettermetall-Legierung sowie Anordnung und Verfahren zur Herstellung derselben
US6805786B2 (en) 2002-09-24 2004-10-19 Northrop Grumman Corporation Precious alloyed metal solder plating process
RU2231578C1 (ru) * 2002-11-12 2004-06-27 Курская государственная сельскохозяйственная академия им. проф. И.И. Иванова Способ электролитического осаждения сплава железо-ванадий
US7442286B2 (en) * 2004-02-26 2008-10-28 Atotech Deutschland Gmbh Articles with electroplated zinc-nickel ternary and higher alloys, electroplating baths, processes and systems for electroplating such alloys
JP4195934B2 (ja) 2004-03-01 2008-12-17 独立行政法人産業技術総合研究所 イオン性液体を用いたグリコール酸およびそのエステルの製造方法
JP2006146087A (ja) 2004-11-24 2006-06-08 Fujitsu Hitachi Plasma Display Ltd 表示パネルを備えた表示装置における電磁波遮蔽方法および表示装置
ES2324169T3 (es) 2005-04-26 2009-07-31 Atotech Deutschland Gmbh Baño galvanico alcalino con una membrana de filtracion.

Also Published As

Publication number Publication date
WO2009044266A2 (en) 2009-04-09
KR20100089069A (ko) 2010-08-11
JP2010540780A (ja) 2010-12-24
MX2010003358A (es) 2010-06-23
WO2009044266A3 (en) 2010-01-21
ITTO20070704A1 (it) 2009-04-06
CA2701685A1 (en) 2009-04-09
RU2010117196A (ru) 2011-11-10
US20100221571A1 (en) 2010-09-02
US8668817B2 (en) 2014-03-11
US20140061035A1 (en) 2014-03-06
IL204627A0 (en) 2010-11-30
IL204627A (en) 2014-05-28
CN101889107B (zh) 2015-09-23
CN101889107A (zh) 2010-11-17
EP2212451A2 (en) 2010-08-04
AU2008306569A1 (en) 2009-04-09
AU2008306569A2 (en) 2010-06-10
AU2008306569B2 (en) 2013-06-13
RU2473718C2 (ru) 2013-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8603315B2 (en) Tin and tin alloy electroplating method with controlled internal stress and grain size of the resulting deposit
US3303111A (en) Electro-electroless plating method
JP5487108B2 (ja) ガルバニ技術を用いることによる金属合金のめっきシステムおよび方法
JP5692400B2 (ja) 電気ニッケルめっき液中の希土類不純物の除去方法
US4140596A (en) Process for the electrolytic refining of copper
EP0162322B1 (en) Production of zn-ni alloy plated steel strips
JP2010540780A5 (ja)
US3799850A (en) Electrolytic process of extracting metallic zinc
US5112447A (en) Process for electroplating
US4416746A (en) Bipolar refining of lead
JP2019178351A (ja) 電解槽、電解装置、電解方法、および金属インジウム
AU2013228013A1 (en) System and method of plating metal alloys by using galvanic technology
JP3370897B2 (ja) Zn−Ni系合金電気メッキ浴へのZnイオンの供給方法および装置
US4786375A (en) Manufacture of self supporting members of copper containing phosphorus
JPH01152294A (ja) 不溶性アノード用材料の製造方法
Kakareka et al. Peculiarities of electroless deposition of Ni-WP alloy on aluminum
JPS5976890A (ja) 鉄−亜鉛合金電気メツキ方法
Azzag et al. Electrodeposition of copper and nickel on InBi alloy electrodes
JPH01225792A (ja) 電析浴の安定化法
JPH0397884A (ja) 亜鉛めっき浴組成制御方法
JPH01152293A (ja) 不溶性アノード用材料の製造方法
JPH01279799A (ja) 電気ZnメッキにおけるZnイオンの供給方法
JPH052757B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110930

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130924

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20131224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5487108

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees