JPH05311499A - めっき液への金属イオン供給方法 - Google Patents

めっき液への金属イオン供給方法

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JPH05311499A
JPH05311499A JP33842391A JP33842391A JPH05311499A JP H05311499 A JPH05311499 A JP H05311499A JP 33842391 A JP33842391 A JP 33842391A JP 33842391 A JP33842391 A JP 33842391A JP H05311499 A JPH05311499 A JP H05311499A
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JP
Japan
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anode
plating
metal
plating solution
current efficiency
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JP33842391A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Fukamachi
一彦 深町
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Nikko Kinzoku KK
Original Assignee
Nikko Kinzoku KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作性、効率、安定性に優れ、低コストで、
かつ適用できるめっき金属が広範なめっき液への金属イ
オン供給方法を提供すること。 【構成】 電気めっきにおいてめっき液中にめっき金属
イオンを供給する方法において、めっき液中で該イオン
を供給する金属を陽極とし、かつ陰極電流効率より陽極
電流効率を高くして電解するめっき液への金属イオン供
給方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気めっき設備或いは方
法においてめっき液中にめっき金属のイオンを供給する
方法に関するものである。特に、不溶性陽極を用いて電
気めっきする場合のめっき金属イオンの供給方法とし
て、或いは自溶性陽極を用いて電気めっきする場合にお
いても、陽極での溶解効率が低くめっき液中のめっき金
属イオンが減少するような場合のめっき金属イオンの供
給方法として、さらにはめっき液建浴時のめっき金属イ
オンの供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気めっきの陽極としてめっき金属を用
いる場合、自溶性陽極を用いる場合とチタンの白金めっ
き材等の不溶性陽極を用いる場合の二通りの方法がある
が、陽極が不溶性の場合はもちろんのこと、自溶性陽極
を用いる場合であってもめっき液中のめっき金属イオン
を系外より補給する場合がある。その場合のめっき液中
のめっき金属イオンの補給方法としては、 (1)めっき金属の塩で補給する。
【0003】例えば、硫酸酸性錫めっき液においては硫
酸第一錫、ワット浴を用いるニッケルめっきの場合は硫
酸ニッケルまたは塩化ニッケルで補給する。
【0004】(2)めっき金属の酸化物で補給する。
【0005】例えば、錫めっきにおける酸化第一錫、ニ
ッケルめっきにおける酸化ニッケルで補給する。
【0006】(3)溶解槽を設けめっき液で金属を直接
化学溶解させる。
【0007】例えば、特公昭53−17979に開示さ
れたように錫めっき液中で錫粒を酸素の存在下で酸化溶
解させる。
【0008】などがある。
【0009】(1)の方法は自溶性陽極を使用し、補給
量が小量の場合は比較的問題は少ない、しかし、不溶性
陽極使用の場合は陰極で析出するめっき金属イオンをす
べて塩により補給すると陰イオンが過剰となりめっき液
の組成バランスが崩れるため、様々な弊害が生じる。
【0010】(2)の方法は大量にイオンを補給しても
めっき液の組成のバランスは崩れないが、酸化物は必ず
しも溶解性が良好ではなく溶解作業に手間取る。
【0011】また、(1)、(2)の両方法ともめっき
金属の塩、或いは酸化物は金属そのもので供給するよ
り、金属の単位重量あたりコストはきわめて高いものと
なる。(3)の方法は、例えばめっき金属が錫の場合は
加圧容器中に酸素を吹き込み、めっき液と粒状錫を流動
させ化学溶解させる方法であるが、加圧容器を用いる設
備であり酸素の連続供給が必要であるなど大がかりな設
備となり、操作性、安全性なども必ずしも高いものでは
ない。また、錫を化学溶解に適した形態に予め造粒する
必要がある。さらに、化学溶解はめっき金属とめっき液
の組成によりすべての金属で適用できない。例えばワッ
ト浴でのニッケルは極めて溶解速度が遅く、実用化でき
ない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のめっ
き金属供給の既存技術における諸問題を解決することを
目的としたものである。すなわち、操作性、効率、安全
性に優れ、低コストで、かつ適用できるめっき金属が広
範なめっき液への金属イオン供給方法を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、めっき金属イオンの金属を陽極として、かつ陽
極電流効率を高くして電解することが有効であることを
知見し、本発明に至った。
【0014】すなわち、本発明は、電気めっきにおいて
めっき液中にめっき金属イオンを供給する方法におい
て、めっき液中で該イオンを供給する金属を陽極とし、
かつ陰極電流効率より陽極電流効率を高くして電解する
めっき液への金属イオン供給方法である。
【0015】本発明のめっき液への金属イオン供給方法
を実施する溶解槽は電気めっき槽と同一の槽内にあって
もよく、電気めっき槽と別槽になっていてもよい。
【0016】本発明において、めっきされる金属を陽極
として電解溶出させめっき金属の濃度を上昇させる一方
で、陰極におけるめっき金属の析出によりイオンの濃度
低下が生じる。その際、陽極の電流効率を出来る限り高
くとり、酸素の発生による電流ロスを最小限に抑える。
陰極においては電流効率を低下させ水素の発生が優勢と
なる電解条件とする。そうすることにより陽極電流効率
(Ea)と陰極電流効率(Ec)の差(Ea−Ec)が
めっき液中へのめっき金属イオン供給の電流効率とな
る。
【0017】陽極電流効率を上げる方法としては、 (1)めっき液の温度を上げる。
【0018】(2)陽極電流密度を低く、活性溶解域に
保持し不動態化を防ぐ。
【0019】(3)陽極表面のめっき液の撹拌を行な
う。
【0020】陰極電流効率を下げる方法としては、 (1)めっき液温度を下げる。
【0021】(2)陰極電流密度を限界電流密度以上に
高く取る。
【0022】(3)陰極表面の液撹拌をできるだけ行わ
ない。
【0023】などである。
【0024】従って、まず両極の電流密度を適正に設定
することにより、所望の効果を上げることが出来るが、
さらにめっき金属からなる陽極と他の電極とを隔膜で隔
て、液温、撹拌状態をそれぞれ個別に制御すると一層イ
オン供給の電流効率を高くすることが出来る。陽極室と
陰極室を分けて電解条件を個別に制御する効果は、電流
効率を上げるためだけではなく、陰極におけるめっき液
中の有機添加剤、有機酸性分の分解反応を制御する上で
も効果がある。例えばフェノールスルホン酸錫めっき液
を用いた場合のフェノールスルホン酸の分解、光沢ワッ
トニッケルめっき浴におけるサッカリンの分解などは陰
極の電解温度を下げることにより軽減することが出来
る。
【0025】陽極の構造は板、棒、ボールなど様々なも
のが使用できる。陽極の材質は、金、銀、錫、銅、ニッ
ケル等あるいはそれらの合金等であり、めっきしようと
する金属を陽極とすることができる。
【0026】陰極の構造、材質は特に制限されないが、
陰極上に析出しためっき金属を効率的に処理する方法と
しては、図1,2に示すように複数の対極を設け、ある
時点ではめっき金属からなる陽極Aと共に不溶性電極B
を陽極とし電極Cを陰極とする。適当時間電解した後対
極の極性を変えて、例えばめっき金属からなる陽極Aと
共に電極Cを陽極として電極Bを陰極とする。こうする
ことにより電極BまたはCに析出しためっき金属はめっ
き液中に溶出する。
【0027】この方法を用いた場合、めっき金属以外で
対極材料としてめっき液中でアノード溶解する金属を用
いる場合は、電極表面にめっき金属がなく露出した状態
で陽極とすると溶出するので注意が必要である。そこ
で、対極には陽極とした場合に不溶性陽極となる白金め
っきしたチタン等を用いるとそのような不具合は生じな
い。対極にめっき金属を用いた場合は、対極の極性を適
宜交換することも可能である。また、常に陰極として電
解してめっき金属が大量に電析した時点で取り外しその
まま陽極として使用することもできる。
【0028】
【実施例】図1,2に示すように、1000mmw×1
000mm1×1000mmhの溶解漕に8001の硫酸
錫めっき液中を満たし、錫を陽極として対極A,Bは2
0φ×1000の白金めっきチタン製の棒をセットし
た。溶解槽は電気めっき槽とめっき液を循環させ溶解
槽、めっき槽共下記条件で連続的に電解した。
【0029】 電解条件: 1)溶解槽 陽極 電極A 99.96%錫 電極B 白金めっきチタン板 陰極 電極C 〃 陽極 電極A 99.96%錫 電極C 白金めっきチタン板 陰極 電極B 〃 2)電解液 組成:硫酸 150g/L 有機添加剤:10g/L 液量:20L 温度:25℃ の2種類の極性を30分毎に切り替え、2Aの電解
電流を通電した。
【0030】この時、電極Aの陽極電流密度は0.5A
/dm2、BおよびCを陰極とした場合の電流密度は
0.5A/dm2、陽極とした場合の電流密度は30A
/dm2である。この条件で電解し硫酸溶液中の錫濃度
を上昇させ、電解開始後11時間で錫濃度は30g/L
に達した。その時の溶解(濃度上昇)速度は1.98g
/L・hであった。また、単位通電量当たりでは、0.
99g/Ahであり、これにより所望のめっきセルで消
費される金属の供給に必要な電解槽が作製される。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は簡易な設
備を用いることができ、操作性、効率、安全性、コスト
の面に優れており、かつ適用できるめっき金属種も広
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための溶解槽の平面説明図。
【図2】図1X−X線による断面説明図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気めっきにおいてめっき液中にめっき
    金属イオンを供給する方法において、めっき液中で該イ
    オンを供給する金属を陽極とし、かつ陰極電流効率より
    陽極電流効率を高くして電解することを特徴とするめっ
    き液への金属イオン供給方法。
  2. 【請求項2】 めっき液中で陽極とした場合に不溶性陽
    極となる部材より形成された複数の電極のうち一ないし
    数個を陰極として、残る不溶性電極とイオン供給用の金
    属を陽極として電解し、適宜不溶性電極の極性を変える
    ことにより不溶性電極上に析出しためっき金属を溶出さ
    せることを特徴とする請求項1記載のめっき液への金属
    イオン供給方法。
JP33842391A 1991-12-20 1991-12-20 めっき液への金属イオン供給方法 Pending JPH05311499A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2606163B1 (en) * 2010-08-18 2022-12-21 MacDermid, Incorporated METHOD FOR THE ADJUSTMENT OF NICKEL CONTENT AND pH OF A PLATING SOLUTION

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2606163B1 (en) * 2010-08-18 2022-12-21 MacDermid, Incorporated METHOD FOR THE ADJUSTMENT OF NICKEL CONTENT AND pH OF A PLATING SOLUTION

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