JPH052757B2 - - Google Patents
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- JPH052757B2 JPH052757B2 JP1230288A JP1230288A JPH052757B2 JP H052757 B2 JPH052757 B2 JP H052757B2 JP 1230288 A JP1230288 A JP 1230288A JP 1230288 A JP1230288 A JP 1230288A JP H052757 B2 JPH052757 B2 JP H052757B2
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- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は鉄系合金電気鍍金方法に関するもので
ある。
ある。
[従来技術]
Fe−Zn等の鉄系合金電気鍍金鋼番は耐食性が
優れているため、自動車用鋼板等の用途に用いら
れて来ている。これらの鉄系合金電気鍍金鋼板は
可溶性陽極が電極交換等の繁雑性を有することか
ら、一般には不溶性陽極が使用されている。しか
し不溶性陽極を使用した場合、鍍金液中のFe2+
がその陽極上で電解酸化、および溶存酸素により
酸化され、不可避的にFe3+が生成する。この
Fe3+が鍍金液中に存在するとカソード電流効率
を低下させ、鍍金析出を招くほか、鍍金被膜中に
Fe(OH)3として巻き込まれて鍍金層の加工性を
劣化させる。さらにFe3+は腐食性の高い金属イ
オンであるので、鍍金設備の腐食損傷を増大す
る。そのためこれらの弊害を除くために種々の試
みが為されてきている。特開昭58−171593号公報
では鋼板に鉄系電気鍍金を行うにあたつて、陽極
として不溶性陽極を用い、鍍金液中で生成される
Fe3+イオンを、鍍金すべき金属を鍍金液中に溶
解することにより還元することが記載されてい
る。
優れているため、自動車用鋼板等の用途に用いら
れて来ている。これらの鉄系合金電気鍍金鋼板は
可溶性陽極が電極交換等の繁雑性を有することか
ら、一般には不溶性陽極が使用されている。しか
し不溶性陽極を使用した場合、鍍金液中のFe2+
がその陽極上で電解酸化、および溶存酸素により
酸化され、不可避的にFe3+が生成する。この
Fe3+が鍍金液中に存在するとカソード電流効率
を低下させ、鍍金析出を招くほか、鍍金被膜中に
Fe(OH)3として巻き込まれて鍍金層の加工性を
劣化させる。さらにFe3+は腐食性の高い金属イ
オンであるので、鍍金設備の腐食損傷を増大す
る。そのためこれらの弊害を除くために種々の試
みが為されてきている。特開昭58−171593号公報
では鋼板に鉄系電気鍍金を行うにあたつて、陽極
として不溶性陽極を用い、鍍金液中で生成される
Fe3+イオンを、鍍金すべき金属を鍍金液中に溶
解することにより還元することが記載されてい
る。
また特開昭58−199888号公報では鍍金ラインの
鍍金液の一部を取り出し、陰イオン交換膜を陰、
陽電極で挟持した隔壁で陰極室と陽極室を構成
し、陰極室にはFe3+イオンを含む鍍金液を導き、
陽極室には電解液を浸し、電解還元する鉄系電気
鍍金液の管理方法が記載されている。
鍍金液の一部を取り出し、陰イオン交換膜を陰、
陽電極で挟持した隔壁で陰極室と陽極室を構成
し、陰極室にはFe3+イオンを含む鍍金液を導き、
陽極室には電解液を浸し、電解還元する鉄系電気
鍍金液の管理方法が記載されている。
ここでは第4図に示すように陰イオン交換膜1
を陰電極2、陽電極3で挟持した隔壁4で、陰極
室5と陽極室6を構成し、陰極室5へ鍍金ライン
から取り出した一部の鍍金液7を導き、陽極室5
には硫酸系電解液8を浸し、鍍金液を電解還元す
るものである。陰極2において鍍金液中のFe3+
イオンがFe2+イオンに還元され、酸素発生は陽
極のみとなり、膜1により陰極室(鍍金液7)中
には流入せず、Fe3+イオンは陽極室5において
は生成しない。
を陰電極2、陽電極3で挟持した隔壁4で、陰極
室5と陽極室6を構成し、陰極室5へ鍍金ライン
から取り出した一部の鍍金液7を導き、陽極室5
には硫酸系電解液8を浸し、鍍金液を電解還元す
るものである。陰極2において鍍金液中のFe3+
イオンがFe2+イオンに還元され、酸素発生は陽
極のみとなり、膜1により陰極室(鍍金液7)中
には流入せず、Fe3+イオンは陽極室5において
は生成しない。
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら特開昭58−171593号公報に示され
るような方法では非常に簡便な設備でFe3+を還
元出来る反面、鍍金金属イオンであるFe2+の供
給装置をも兼ねるのが普通であり、この場合次の
問題がある。
るような方法では非常に簡便な設備でFe3+を還
元出来る反面、鍍金金属イオンであるFe2+の供
給装置をも兼ねるのが普通であり、この場合次の
問題がある。
2Fe3++Fe→3Fe2+ ………(1)
Fe+2H+→Fe2++2H2↑ ………(2)
の化学反応が同時に起こるが、この種の連続鍍金
を行うにはFe3+濃度を増加させずに、鍍金で消
費したFe2+を補給することが必要である。この
場合Fe3+濃度を一定に保つ条件で上記(1)の反応
を進行させると、(1)と(2)の反応で生じたFe2+の
生成量が鍍金で消費されるFe2+量よりも多くな
る。その結果鍍金液中でFe2+濃度が経時的に増
加し、一定組成の合金鍍金被膜の形成が困難とな
る。
を行うにはFe3+濃度を増加させずに、鍍金で消
費したFe2+を補給することが必要である。この
場合Fe3+濃度を一定に保つ条件で上記(1)の反応
を進行させると、(1)と(2)の反応で生じたFe2+の
生成量が鍍金で消費されるFe2+量よりも多くな
る。その結果鍍金液中でFe2+濃度が経時的に増
加し、一定組成の合金鍍金被膜の形成が困難とな
る。
また特開昭58−199888号公報に示されるような
方法ではFe2+イオンの供給装置を兼用しないの
で、鍍金液の成分バランスを保持しながらFe3+
の還元を可能にする長所を有する反面、次の問題
がある。即ち陰極ではFe3+のFe2+への還元反応
が水素発生及び鍍金析出反応と競争反応であり、
鍍金析出を防止するためには低電流密度域で電解
する必要がある。電流密度を高めると陰極上にデ
ントライト状の結晶が成長し、イオン交換膜を破
つたり、或は一度鍍金が付着すると水素過電圧が
上昇し鍍金析出が多くなり、Fe3+の還元効率が
低下する。そのため所定量のFe3+を還元するた
めには低電流密度電解を行なわざるを得ず、大規
模な装置を必要とする。
方法ではFe2+イオンの供給装置を兼用しないの
で、鍍金液の成分バランスを保持しながらFe3+
の還元を可能にする長所を有する反面、次の問題
がある。即ち陰極ではFe3+のFe2+への還元反応
が水素発生及び鍍金析出反応と競争反応であり、
鍍金析出を防止するためには低電流密度域で電解
する必要がある。電流密度を高めると陰極上にデ
ントライト状の結晶が成長し、イオン交換膜を破
つたり、或は一度鍍金が付着すると水素過電圧が
上昇し鍍金析出が多くなり、Fe3+の還元効率が
低下する。そのため所定量のFe3+を還元するた
めには低電流密度電解を行なわざるを得ず、大規
模な装置を必要とする。
本発明はコンパクトな装置を使用して、Fe3+
イオンをFe2+イオンに安定して還元し、循環供
給して電気鍍金する方法を提供することを目的と
する。
イオンをFe2+イオンに安定して還元し、循環供
給して電気鍍金する方法を提供することを目的と
する。
[課題を解決するための手段及び作用]
上記目的を達成するために、本発明の方法では
鍍金液を循環供給しながら鉄系合金電気鍍金する
方法において、前記鍍金で発生するFe3+を含ん
だ鍍金液を、循環工程に設けた、陰イオン交換膜
を備え、導電性の粒子を充填した陰極室を有する
隔膜電解槽の陽極室に通液し、そこでこれらの粒
子と流動接触させて電解し、液中のFe3+をFe2+
に還元し、循環供給して電気鍍金するものであ
る。
鍍金液を循環供給しながら鉄系合金電気鍍金する
方法において、前記鍍金で発生するFe3+を含ん
だ鍍金液を、循環工程に設けた、陰イオン交換膜
を備え、導電性の粒子を充填した陰極室を有する
隔膜電解槽の陽極室に通液し、そこでこれらの粒
子と流動接触させて電解し、液中のFe3+をFe2+
に還元し、循環供給して電気鍍金するものであ
る。
陰イオン交換膜を備えて、陰極室に通液した
Fe3+、Fe2+等の金属イオンを陽極室に通過させ
ることなく、陰極室でFe3+をFe2+に還元する。
この場合陰極室に導電性の粒子を充填し、通液し
た鍍金液でその粒子を流動接触させて電解するの
で、導電性の粒子は陰極として機能し、実質的な
陰極表面積が増大し、結果として大きな電流を流
しても、陰極電流密度は相対的に小さく保持出来
る。上記流動接触は粒子同志、粒子と陰極板との
衝突を起こし液中の濃度による境界層を破壊し、
物質移動の進行を促進する。
Fe3+、Fe2+等の金属イオンを陽極室に通過させ
ることなく、陰極室でFe3+をFe2+に還元する。
この場合陰極室に導電性の粒子を充填し、通液し
た鍍金液でその粒子を流動接触させて電解するの
で、導電性の粒子は陰極として機能し、実質的な
陰極表面積が増大し、結果として大きな電流を流
しても、陰極電流密度は相対的に小さく保持出来
る。上記流動接触は粒子同志、粒子と陰極板との
衝突を起こし液中の濃度による境界層を破壊し、
物質移動の進行を促進する。
粒子が流動しない場合は充填層を形成し、陽極
に一番近い粒子表面に電流が集中し鍍金析出によ
り隔膜の損傷を招く。
に一番近い粒子表面に電流が集中し鍍金析出によ
り隔膜の損傷を招く。
導電性の粒子としては不溶解の粒子を使用する
ことが必要である。これによつて鍍金液中への不
純物の混入を防止し、且つ陰極室に通液する鍍金
液の鉄濃度とそこで還元されて出てくる供給液の
鉄濃度のバランスを的確に把握でき、鍍金液の鉄
濃度を調整することを容易にする。導電性の粒子
としてはグラフアイト粒子、TiC、SiC等の無機
物の粒子、導電性高分子粒子(ポリアセチレン、
ポリフエニリン、ポリピロール、ポリチオフイ
ン、ポリアニリン、ポリチアゾール等)が挙げら
れる。
ことが必要である。これによつて鍍金液中への不
純物の混入を防止し、且つ陰極室に通液する鍍金
液の鉄濃度とそこで還元されて出てくる供給液の
鉄濃度のバランスを的確に把握でき、鍍金液の鉄
濃度を調整することを容易にする。導電性の粒子
としてはグラフアイト粒子、TiC、SiC等の無機
物の粒子、導電性高分子粒子(ポリアセチレン、
ポリフエニリン、ポリピロール、ポリチオフイ
ン、ポリアニリン、ポリチアゾール等)が挙げら
れる。
なお、導電性の粒子径としては、陰極室内で流
動出来るものであればよいが、一般には5mmφ以
下のものが実用的に使用される。
動出来るものであればよいが、一般には5mmφ以
下のものが実用的に使用される。
[発明の実施例]
以下に本発明の実施例を図によつて説明する。
第1図は本発明の方法を使用する装置の模式図で
ある。図において、鍍金液を循環供給しながら鉄
系合金電気鍍金するにあたり、前記鍍金で発生す
るFe3+を含んだ鍍金液21を、循環工程に設け
た、陰イオン交換膜22を備え、導電性の粒子2
3を充填した陰極室24を有する隔膜電解槽25
の陰極室24にポンプ31で圧送して陰極液とし
て通液し、そこでそれらの粒子と流動接触させて
電解し、液中のFe3+をFe2+に還元し、循環して
供給液26として鍍金槽27に供給し、鋼板を連
続的に電気鍍金するものである。28は鍍金液の
濃度調節装置であり、29は流量計である。隔膜
電解槽25では陰イオン交換膜22を備えている
ので、陰極室24に通液した陰極液のFe3+、
Fe2+等の金属イオンは陽極室30を通過するこ
となく、陰極室24でFe3+をFe2+に還元する。
この場合陰極室に導電性の粒子23を充填し、通
液した鍍金液でその粒子を流動接触させて電解す
るので、導電性の粒子23は陰極20として機能
し、実質的に陰極表面積を増大し、結果として大
きな電流を流しても、陰極電流密度は相対的に小
さく保持出来る。この場合陽極室30では、
H2SO4溶液34が陽極タンク32を介してポン
プ31で圧送して陽極室30に陽極液として通液
される。そして陽極33上では電解によつてO2
ガスが発生する。
第1図は本発明の方法を使用する装置の模式図で
ある。図において、鍍金液を循環供給しながら鉄
系合金電気鍍金するにあたり、前記鍍金で発生す
るFe3+を含んだ鍍金液21を、循環工程に設け
た、陰イオン交換膜22を備え、導電性の粒子2
3を充填した陰極室24を有する隔膜電解槽25
の陰極室24にポンプ31で圧送して陰極液とし
て通液し、そこでそれらの粒子と流動接触させて
電解し、液中のFe3+をFe2+に還元し、循環して
供給液26として鍍金槽27に供給し、鋼板を連
続的に電気鍍金するものである。28は鍍金液の
濃度調節装置であり、29は流量計である。隔膜
電解槽25では陰イオン交換膜22を備えている
ので、陰極室24に通液した陰極液のFe3+、
Fe2+等の金属イオンは陽極室30を通過するこ
となく、陰極室24でFe3+をFe2+に還元する。
この場合陰極室に導電性の粒子23を充填し、通
液した鍍金液でその粒子を流動接触させて電解す
るので、導電性の粒子23は陰極20として機能
し、実質的に陰極表面積を増大し、結果として大
きな電流を流しても、陰極電流密度は相対的に小
さく保持出来る。この場合陽極室30では、
H2SO4溶液34が陽極タンク32を介してポン
プ31で圧送して陽極室30に陽極液として通液
される。そして陽極33上では電解によつてO2
ガスが発生する。
上記において隔膜電解槽を第2図に示すような
構造にすることが出来る。図において陽極33の
回りを同心円状にイオン交換膜22で囲んで陽極
室30を形成し、さらに、その回りを陽極20で
囲んで陽極室24を形成し、その中に導電性の粒
子23を充填したものであり、鍍金で発生する
Fe3+を含んだ鍍金液21を、陰極室24にポン
プ29で圧送して陰極液として通液し、そこでそ
れらの粒子と流動接触させて電解し、液中の
Fe3+をFe3+に還元し、前記実施例と同様に循環
して供給液26として鍍金槽27に供給し、鋼板
を連続的に電気鍍金するものである。この場合陽
極室30では、前記実施例と同様に、循環して
H2SO4溶液34が陽タンク32を介してポンプ
29で圧送されて循環して陽極室30に陽極液と
して通液される。そして陽極33上では電解によ
りO2ガスが発生する。この装置では大きな電流
で電解が出来るので、Fe3+の還元速度を一層向
上出来る。
構造にすることが出来る。図において陽極33の
回りを同心円状にイオン交換膜22で囲んで陽極
室30を形成し、さらに、その回りを陽極20で
囲んで陽極室24を形成し、その中に導電性の粒
子23を充填したものであり、鍍金で発生する
Fe3+を含んだ鍍金液21を、陰極室24にポン
プ29で圧送して陰極液として通液し、そこでそ
れらの粒子と流動接触させて電解し、液中の
Fe3+をFe3+に還元し、前記実施例と同様に循環
して供給液26として鍍金槽27に供給し、鋼板
を連続的に電気鍍金するものである。この場合陽
極室30では、前記実施例と同様に、循環して
H2SO4溶液34が陽タンク32を介してポンプ
29で圧送されて循環して陽極室30に陽極液と
して通液される。そして陽極33上では電解によ
りO2ガスが発生する。この装置では大きな電流
で電解が出来るので、Fe3+の還元速度を一層向
上出来る。
次に上記第1図に示す装置を使用して本発明方
法を行つた実験例を詳述する。
法を行つた実験例を詳述する。
実験として隔膜電解槽で陰極液のFe3+の濃度
を0〜10g/lに変化して電解し、Fe3+を還元
するとともに、陰極板上に鍍金金属が析出する限
界電流密度を求めた。
を0〜10g/lに変化して電解し、Fe3+を還元
するとともに、陰極板上に鍍金金属が析出する限
界電流密度を求めた。
(実験例)
陰極液はZn−Fe合金電気鍍金で発生するFe3+
を含んだ鍍金液と同様の組成に調製したもので次
の様である。
を含んだ鍍金液と同様の組成に調製したもので次
の様である。
硫酸第一鉄:350g/l、
硫酸亜鉛:150g/l、PH:1.5。
隔膜電解槽の条件は次のようである。
導電性の粒子としては平均粒径2mmφのグラフ
アイト(20g/l)を、陰極板としてはSUS316
を用いた。また陽極板としては酸化イリジウム板
を、陽極液には10g/lのH2SO4溶液を用いた。
陰極液のFe3+濃度は一定に保ちながら、その陰
極液をポンプ29で圧送して通液し、そこで導電
性の粒子と流動接触させて電解し、液中のFe3+
をFe2+に還元した。
アイト(20g/l)を、陰極板としてはSUS316
を用いた。また陽極板としては酸化イリジウム板
を、陽極液には10g/lのH2SO4溶液を用いた。
陰極液のFe3+濃度は一定に保ちながら、その陰
極液をポンプ29で圧送して通液し、そこで導電
性の粒子と流動接触させて電解し、液中のFe3+
をFe2+に還元した。
(比較例)
陰極液、陽極液は実施例と同じ液を用い、隔膜
電解槽の条件は導電性の粒子を充填しない陰極室
とし、それ以外は実験例と同じくした。
電解槽の条件は導電性の粒子を充填しない陰極室
とし、それ以外は実験例と同じくした。
実験例、比較例による結果を第3図に示す。図
では横軸にFe3+濃度(g/l)、縦軸に電流密度
(A/dm2)をとり、Fe3+濃度を変化して電解し
た場合の陰極への鍍金析出限界電流密度を求めた
ものである。
では横軸にFe3+濃度(g/l)、縦軸に電流密度
(A/dm2)をとり、Fe3+濃度を変化して電解し
た場合の陰極への鍍金析出限界電流密度を求めた
ものである。
その結果、実験例ではFe3+:10g/lの場合、
最大50A/dm2(極板面積当たり)の電流密度ま
で通電しても鍍金析出を生じずにFe3+を100%の
効率で還元出来た。
最大50A/dm2(極板面積当たり)の電流密度ま
で通電しても鍍金析出を生じずにFe3+を100%の
効率で還元出来た。
比較例ではFe3+:10g/lの場合、比較例で
は最大25A/dm2(極板面積当たり)の電流密度
までであつた。
は最大25A/dm2(極板面積当たり)の電流密度
までであつた。
これらのことから本発明方法はFe3+の還元速
度の著しい向上を達成出来る。
度の著しい向上を達成出来る。
[発明の効果]
本発明方法によれば、循環工程に陰イオン交換
膜を備え、導電性の粒子を充填した陰極室を有す
る隔膜電解槽を設けた簡単な構造によつて、鍍金
で発生したFe3+を含んだ鍍金液を陰極室に通液
し、そこでそれらの粒子と流動接触させて電解
し、液中のFe3+をFe2+に安定して還元し、循環
供給して電気鍍金することが出来、実操業におい
て非常に効果の大きい発明である。
膜を備え、導電性の粒子を充填した陰極室を有す
る隔膜電解槽を設けた簡単な構造によつて、鍍金
で発生したFe3+を含んだ鍍金液を陰極室に通液
し、そこでそれらの粒子と流動接触させて電解
し、液中のFe3+をFe2+に安定して還元し、循環
供給して電気鍍金することが出来、実操業におい
て非常に効果の大きい発明である。
第1図は本発明の方法に使用する装置の一実施
例を示す模式図、第2図は本発明の方法に使用す
る装置の他の実施例の隔膜電解槽の一部切り欠き
斜視図、第3図はFe3+の電解還元によるFe3+濃
度(g/l)と陰極への鍍金析出限界電流密度の
関係を示す図、第4図は従来のFe3+の電解還元
方法の説明図である。 20……陰極、21……鍍金液、22……陰イ
オン交換膜、23……導電性の粒子、24……陰
極室、25……隔膜電解層、26……供給液、2
7……鍍金槽、28……濃度調節装置、29……
流量計、30……陽極室、31……ポンプ、32
……陽極タンク、33……陽極、34……
H2SO4。
例を示す模式図、第2図は本発明の方法に使用す
る装置の他の実施例の隔膜電解槽の一部切り欠き
斜視図、第3図はFe3+の電解還元によるFe3+濃
度(g/l)と陰極への鍍金析出限界電流密度の
関係を示す図、第4図は従来のFe3+の電解還元
方法の説明図である。 20……陰極、21……鍍金液、22……陰イ
オン交換膜、23……導電性の粒子、24……陰
極室、25……隔膜電解層、26……供給液、2
7……鍍金槽、28……濃度調節装置、29……
流量計、30……陽極室、31……ポンプ、32
……陽極タンク、33……陽極、34……
H2SO4。
Claims (1)
- 1 鍍金液を循環供給しながら鉄系合金電気鍍金
する方法において、前記鍍金で発生するFe3+を
含んだ鍍金液を、循環工程に設けた、陰イオ交換
膜を備え、導電性の粒子を充填した陰極室を有す
る隔膜電解槽の陰極室に通液し、そこでそれらの
粒子と流動接触させて電解し、液中のFe3+を
Fe2+に還元し、循環供給して電気鍍金すること
を特徴とする鉄系合金電気鍍金方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1230288A JPH01188698A (ja) | 1988-01-22 | 1988-01-22 | 鉄系合金電気鍍金方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1230288A JPH01188698A (ja) | 1988-01-22 | 1988-01-22 | 鉄系合金電気鍍金方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01188698A JPH01188698A (ja) | 1989-07-27 |
JPH052757B2 true JPH052757B2 (ja) | 1993-01-13 |
Family
ID=11801526
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1230288A Granted JPH01188698A (ja) | 1988-01-22 | 1988-01-22 | 鉄系合金電気鍍金方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01188698A (ja) |
-
1988
- 1988-01-22 JP JP1230288A patent/JPH01188698A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01188698A (ja) | 1989-07-27 |
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