JP5428163B2 - アルカリマンガン乾電池用電解二酸化マンガン及びその製造方法並びにその用途 - Google Patents
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Description
従来の電解二酸化マンガンの製造法は、電解中に電解液の硫酸濃度を一定に保つように行われている。本発明の製造法は、電解中に電解液中の硫酸濃度を変えることに特徴があり、従来の方法とは全く異なるものである。本発明の詳細な方法を以下に説明する。
電解二酸化マンガンの電位は、40%KOH水溶液中で次のように測定した。
電解二酸化マンガンの2θが22±1°付近の回折線の半価全幅(FWHM)を、一般的なX線回折装置(マックサイエンス社製MXP−3)を使用して測定した。線源にはCuKα線(λ=1.5405Å)を用い、測定モードはステップスキャン、スキャン条件は毎秒0.04°、計測時間は3秒、および測定範囲は2θとして5°から80°の範囲で測定した。
電解二酸化マンガンの2θが22±1°付近の回折線をガウス処理して、ピークトップの2θを求めた。求めた2θ値からブラッグの式(nλ=2dsinθ,n=1)からdを算出して(110)面の面間隔とした。
2θが22±1°付近の回折線を(110)、37±1°付近の回折線を(021)として、(110)のピーク強度を(021)のピーク強度で除することにより(110)/(021)のピーク強度比を求めた。
電解二酸化マンガンのBET比表面積は、BET1点法の窒素吸着により測定した。なお、BET比表面積の測定に使用した電解二酸化マンガンは、BET比表面積の測定に先立ち、150℃で40分間加熱して脱気処理を行った。
電解二酸化マンガン85.8%、グラファイト7.3%及び40%水酸化カリウム電解液6.9%で構成される混合粉5gを2トンの成形圧でリング状に成形した成形体2個を組み合わせて正極とし、亜鉛を含む負極材を負極にして、単三型の電池を構成した。当該単三型電池を常温で24時間放放置後、放電試験を行った。放電条件は1000mAで10秒放電の後50秒休止するサイクルを1パルスとして、終止電圧0.9Vに達するまでの相対放電時間とした。なお、相対放電時間の基準は比較例1の測定結果を100%とした。
上記のLR6型電池(単三型)を常温で72時間放置後、開回路電圧(OCV)を電圧計で測定した。次に、当該単三型電池を放電試験装置(ナガノ製BTS2305)に接続し、1Watt負荷で放電試験を行った。電池特性は終止電圧0.9Vに達するまでの放電電流の積算量から電池あたりの放電容量(mAh)を求め、電池内の電解二酸化マンガン重量あたりの放電容量(mAh/g)に換算して評価した。尚、OCV測定と1Wattでの電池特性は、各電解二酸化マンガンサンプルに対して5個の電池を作製して評価し、5つの平均値を各電解二酸化マンガンの評価値とした。
電流密度を0.5A/dm2、電解温度を96℃、電解補給液をマンガン濃度50.0g/lの硫酸マンガン液とし、電解初期と電解後半の硫酸濃度を29.2g/l、74.8g/lとなるように16日間電解した。前半の濃度で13日、後半の濃度で3日電解を行った。
電流密度を0.5A/dm2、電解温度を96℃、電解補給液をマンガン濃度40.0g/lの硫酸マンガン液とし、電解初期と電解後半の硫酸濃度を29.2g/l、49.2g/lとなるように14日間電解した。前半の濃度で10日、後半の濃度で4日電解を行った。
電解初期12日間の電解液中の硫酸濃度を29.2g/l、電解後期2日間の電解液中の硫酸濃度が44.7g/lとした以外は実施例2と同様の方法により電解二酸化マンガンを得た。
電解後期4日間の電解液中の硫酸濃度を59.0g/lにした以外は実施例2と同様の方法により電解二酸化マンガンを得た。結果を表1に示す。
電解補給液にマンガン濃度が45.0g/lの硫酸マンガン溶液を用い、電解初期10日間の硫酸濃度を32.9g/l、電解後期の硫酸濃度を48.8g/lとした以外は実施例2と同様の方法により電解二酸化マンガンを得た。
更に、この電解二酸化マンガン85.8%、グラファイト7.3%及び40%水酸化カリウム電解液6.9%を混合した混合粉5gを2トンの成形圧でリング状に成形した成形体2個を組み合わせて正極とした単三型の電池を組み立て、72時間放置後のOCV測定と1Watt負荷での放電試験を行った。その結果、OCVは1.684V、放電容量は76.1mAh/gであった。
電解後期4日間の電解液中の硫酸濃度を66.7g/lにした以外は実施例5と同様の方法により電解二酸化マンガンを得た。
実施例1と同様の条件の電解で得られた塊状物を切り出し、陽極近傍と電解液側に析出した電解二酸化マンガンを切り出した。
電流密度を0.5A/dm2、電解温度を96℃、電解補給液をマンガン濃度42.0g/lの硫酸マンガン液とし、電解初期と電解後半の硫酸濃度を40.0g/l、70.0g/lとなるように17日間電解した。前半の濃度で12日、後半の濃度で5日電解を行った。
次に、この電解二酸化マンガン85.8%、グラファイト7.3%及び40%水酸化カリウム電解液6.9%を混合した混合粉5gを2トンの成形圧でリング状に成形した成形体2個を組み合わせて正極とした単三型の電池を組み立て、72時間放置後のOCV測定と1Watt負荷での放電試験を行った。その結果、OCVは1.682V、放電容量は72.8mAh/gであった。
電解後半の硫酸濃度を72.0g/lとなるように15日間電解し、前半の濃度で9日、後半の濃度で6日電解を行った以外は実施例9と同様の方法により電解二酸化マンガンを得た。
電流密度を0.5A/dm2、電解温度を96℃、電解補給液のマンガン濃度を40.0g/lとし、電解中全期間を通して電解液中の硫酸濃度を32.9g/l一定の条件で電解二酸化マンガンを得た。
電解中全期間に渡り、電解液中の硫酸濃度を48.5g/lと高く一定にした以外は実施例2と同様の方法により電解二酸化マンガンを得た。電析した電解二酸化マンガンの脱落が生じた。
陽極として炭素板を使用した以外は比較例2と同様の方法により電解二酸化マンガンを得た。
電流密度を0.3A/dm2とし、電解中全期間に渡り、電解液中の硫酸濃度を48.5g/lと一定にした以外は実施例2と同様の方法により電解二酸化マンガンを得た。
電流密度を0.3A/dm2とし、電解中全期間に渡り、電解液中の硫酸濃度を53.7g/lと一定にした以外は実施例2と同様の方法により電解二酸化マンガンを得た。
Claims (8)
- アルカリ電位が310mV以上、CuKα線を光源とするXRD測定における(110)面の半価全幅(FWHM)が2.2°以上2.9°以下であり、かつ、X線回折ピーク(110)/(021)のピーク強度比が0.50以上0.80以下であることを特徴とするアルカリマンガン乾電池用電解二酸化マンガン。
- X線回折ピークにおける(110)/(021)のピーク強度比が0.53以上0.80以下であることを特徴とする請求項1に記載のアルカリマンガン乾電池用電解二酸化マンガン。
- X線回折ピークにおける(110)面の面間隔が4.00Å以上4.06Å以下であることを特徴とする請求項1乃至2に記載のアルカリマンガン乾電池用電解二酸化マンガン。
- BET比表面積が22m2/g以上32m2/g以下である請求項1乃至3に記載のアルカリマンガン乾電池用電解二酸化マンガン。
- 硫酸−硫酸マンガン混合水溶液中の電解により二酸化マンガンを製造する方法において、電解終了時の電解液中の硫酸濃度が、電解開始時の電解液中の硫酸濃度より高く、電解開始時の硫酸濃度が25〜40g/L、電解終了時の硫酸濃度が40g/Lを超え75g/Lまでとすることを特徴とするアルカリマンガン乾電池用電解二酸化マンガンの製造方法。
- 請求項1乃至4に記載のアルカリマンガン乾電池用電解二酸化マンガンを含んで成る電池用正極活物質。
- 請求項6に記載の電池用活物質を含んで成る電池。
- JIS−C8511で規定されるLR6型電池において、放電前の開回路電圧(OCV)が1.649Vを越えることを特徴とする請求項7に記載の電池。
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