JP2015189608A - マンガン酸リチウム製造用二酸化マンガン及びその製造方法 - Google Patents

マンガン酸リチウム製造用二酸化マンガン及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 リチウム化合物との反応性が高く、充放電サイクル特性に優れたマンガン酸リチウムを製造可能な二酸化マンガンを提供する。
【解決手段】 ゼータ電位が−19mVより大きく、−5mV未満で、BET比表面積が29m/g以上、40m/g以下であることを特徴とするマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガン、及びその製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明はリチウム二次電池用正極活物質等に使用されるマンガン酸リチウムの製造に用いられる二酸化マンガン及びその製造方法に関するものである。
現在、リチウムイオン二次電池(LIB)の正極活物質として、主に使用されている層状岩塩型コバルト酸リチウムに変わる材料として、マンガンを主として含むスピネル構造マンガン酸リチウムが広く検討されている(非特許文献1)。正極活物質としてのマンガン酸リチウムには、優れた充放電サイクル特性が求められるため、その製造方法に関し多くの検討がなされてきた。特にマンガン酸リチウムの特性は原料として用いられるマンガン酸化物の影響を受けるため、原料のマンガン酸化物に関し各種検討が行われてきた。例えば、マンガン酸化物として化学法で合成した四酸化三マンガンが提案されている(特許文献1)。また、アルカリ電池向けに工業的に製造方法が確立され、低コストで生産されている電解二酸化マンガンが提案されている(特許文献2、3)。また、電解二酸化マンガンを使用した中でも、リチウム原料との反応性を高めるため、比表面積が高くナトリウム化合物で中和した電解二酸化マンガンが提案されている(特許文献4)。
しかし、上記提案のマンガン酸化物は何れも充放電サイクル特性に優れたマンガン酸リチウムを製造するには十分ではなかった。
充放電サイクル特性に優れたマンガン酸リチウムを得るためには、リチウム化合物と反応性の高いマンガン酸化物を使用することが重要である。
一方、原料に使用するマンガン酸化物は比表面積が低い方が、得られるマンガン酸リチウムの密度が高くなり、リチウムイオン電池を構成した際のエネルギー密度が高くなりやすい。そのため、使用するマンガン酸化物の比表面積は低い方が好ましいが、比表面積が低いと高い反応性を確保することは従来困難であった。
特開2004−292264号公報 特開2011−57523号公報 特開2011−57524号公報 特開2002−308625号公報
M. M. Thackeray et al., J. Electrochem. Soc., 139, 363 (1992)
本発明の目的は、これらの課題を解決し、リチウム化合物との反応性が高く、充放電サイクル特性に優れたマンガン酸リチウムを製造可能な、反応性の高い二酸化マンガン及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは反応性の高い二酸化マンガンについて鋭意検討を重ねた。その結果、特定のゼータ電位を有する二酸化マンガンが、比表面積が低いにもかかわらず、リチウム化合物との反応性が高く、優れた充放電サイクル特性を有するマンガン酸リチウムを製造可能なことを見出し、本発明に至ったものである。すなわち、本発明は、ゼータ電位が−19mVより大きく、−5mV未満で、BET比表面積が29m/g以上、40m/g以下であることを特徴とするマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガン、及びその製造方法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンは、−19mVより大きく、−5mV未満のゼータ電位を有する。一般的に粒子がイオンを含む液体中に存在するとき、その表面電荷と溶液中のイオンにより電気二重層が形成される。粒子表面に最も強くイオンが吸着している部分はステルン層と呼ばれ、表面電荷がイオンに影響を及ぼす限界の部分をすべり面と呼ぶ。このすべり面の電位をゼータ電位と呼び、電位基準点は粒子から十分に離れた電気的中性である領域の電位をゼロ点とする。ゼータ電位の測定法は、その測定原理により電気泳動法、電気浸透法、流動電位法、流動電流法、沈降電位法、超音波法(超音波電位法、ESA法)などがあるが、本発明におけるゼータ電位の測定法は、測定の再現性および簡便性の点でESA法である。ESA法では測定粉末を電解質水溶液に分散させた懸濁液にして測定する。その際の電解質水溶液の塩は無機で1価の酸及び塩基の組合せとし、その塩の濃度は10mmol/Lとする。また、懸濁液の濃度は測定装置に適した懸濁液濃度に調整する。この懸濁液に高周波交流電圧をかけると、粒子はその供給周波数で振動しElectro−kinetic Sonic Amplitudeと呼ばれる圧力(超音波)が発生し、このESA値を測定しゼータ電位を求める(JIS R 1638「ファインセラミックス粉末の等電点測定方法」)。ゼータ電位は溶液中での粒子表面の電荷状態を示すが、その値は溶液中に投入される前の粒子の表面状態を反映する。つまり、溶液中のゼータ電位により溶液中に投入する前の粒子の表面状態が異なることを確認することができる。
本発明のゼータ電位は希薄な中性塩水溶液に二酸化マンガンを投入して測定する。これにより測定された二酸化マンガンのゼータ電位が−19mVより大きく、−5mV未満の場合にリチウム化合物との反応性が最も高くなる。この理由については明確ではないが、二酸化マンガンのゼータ電位が上記範囲の場合、二酸化マンガンとリチウム化合物の反応の際に、二酸化マンガン表面の電荷とリチウム化合物表面の電荷による反発が最も小さくなり、リチウム化合物との反応性が高くなると考えられる。また、ゼータ電位が上記範囲から外れると、リチウム化合物との反発が生じ反応性が低下すると考えられる。ゼータ電位は、−10mV以上、−6mV以下が好ましい。
本発明のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンは、29m/g以上、40m/g以下のBET比表面積を有する。BET比表面積が29m/g未満であるとリチウム化合物との反応面積が小さすぎるため、ゼータ電位が本発明の範囲を満たしても、均一な反応が進まず優れた充放電サイクルのマンガン酸リチウムを得ることはできない。また、BET比表面積が40m/gより大きいと、反応面積が大きすぎてリチウム化合物と未反応な部分が生じ、優れた充放電サイクルのマンガン酸リチウムを得ることはできない。また、BET比表面積が大きすぎると得られるマンガン酸リチウムの密度が低下するため好ましくない。BET比表面積は、30m/g以上、35m/g以下が好ましい。
本発明のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンのナトリウム濃度は、1600ppm以上、3100ppm以下が好ましく、2000ppm以上2700ppm以下であることがさらに好ましい。ナトリウム濃度を3100ppm以下とすることで、製造したマンガン酸リチウムに残存するナトリウムが減少し、充放電サイクルがより良好となる。また、ナトリウム濃度を1600ppm以上とすることでマンガン酸化物とリチウム化合物の急激な反応が抑制され、より均一で優れた充放電サイクルのマンガン酸リチウムを得ることができる。
本発明の二酸化マンガンの結晶構造は、特に限定されるものではなく、例えば。β型、ラムズデライト型、γ型、α型、ε型、δ型、或いはそれらの混合相等が例示される。これらのうち、電解法により低コストで製造可能な主結晶相がγ型である二酸化マンガンが好適に用いられる。
本発明のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンの平均粒子径は、目的とするマンガン酸リチウムの粒径により適宜調整されるため特に限定されるものではなく、例えば、体積基準の平均粒子径が1μm以上、40μm以下のものを使用でき、好ましくは2μm以上、35μm以下、さらに好ましくは5μm以上、30μm以下のものを使用できる。平均粒子径が1μ以下であるとマンガン酸リチウムを製造する際の焼結により解砕が必要となるためプロセスが煩雑となり好ましくない。平均粒子径が40μm以下であればリチウム化合物との反応の際に、粒子内部までリチウムがより拡散しやすく、より均一なマンガン酸リチウムを得やすい。
次に本発明のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンの製造方法について詳細に説明する。
本発明のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンは、上記のゼータ電位およびBET比表面積を有していれば、その製造方法は化学法又は電解法のいずれでもよい。
本発明のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンの製造方法としては、硫酸マンガン溶液又は硫酸−硫酸マンガン混合溶液を電解する電解工程を有する製造方法を挙げることができる。これらのうち、電解中の硫酸濃度が一定となり、得られる二酸化マンガンの物性のバラツキがより小さくなりやすいため、硫酸−硫酸マンガン混合溶液を電解液として使用することが好ましい。
電解合成中に電解液へのマンガンイオンの補給液(以下、「補給マンガン溶液」とする)を補給することが好ましい。電解二酸化マンガンの電解析出により電解液中のマンガンイオンは減少する。電解合成中の電解液にマンガンイオンを供給するため、補給マンガン溶液が補給される。マンガンイオン供給の観点から、補給マンガン溶液のマンガンイオン濃度は、30g/L以上、110g/L以下であることが好ましく、30g/L以上、60g/L以下であることがより好ましい。なお、電解液として硫酸マンガン溶液又は硫酸−硫酸マンガン混合溶液を使用した場合は、補給マンガン溶液として硫酸マンガン溶液を使用することが好ましい。
硫酸−硫酸マンガン混合溶液の硫酸濃度は23g/L以上、40g/L以下であることが好ましく、24g/L以上、30g/L以下であることがさらに好ましい。なお、ここでいう硫酸濃度とは、硫酸マンガンの二価の陰イオンは除いた値である。
電解工程における電解電流密度は、0.40A/dm以上、0.82A/dm以下である。電解電流密度が0.40A/dm未満の場合は、得られる二酸化マンガンのBET比表面積が本発明の範囲よりも小さくなりやすく、0.82A/dmを超える電解電流密度による電解は、電解電極を酸化させ、これを劣化させやすく、二酸化マンガンが電解析出する効率(いわゆる電流効率)が低下する傾向にあり、さらに、BET比表面積が大きくなりやすい。得られる二酸化マンガンの物性を本発明の範囲とするためには、0.55A/dm以上、0.80A/dm以下であることが好ましく、0.65A/dm以上、0.75A/dm以下であることがさらに好ましい。
電解工程における電解温度は、例えば、90℃を超え、98℃以下、さらには、93℃以上、97℃以下を挙げることができる。
本発明の電解工程は硫酸−硫酸マンガン混合溶液に懸濁粒子としてマンガン酸化物粒子を添加する、所謂懸濁電解を行ってもよい。
本発明のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンの製造方法では、電解工程の後に、中和工程を行う。
中和工程では、電解工程により得られる二酸化マンガンが酸性を呈している場合があるため、中和処理を行う。中和処理の方法としては、二酸化マンガンがpH5以上、pH6以下となるように、これをアンモニアなどのアルカリ化合物の水溶液で洗浄する方法を例示することができる。アルカリ化合物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物が好適に用いられ、そのなかでも水酸化ナトリウムがさらに好適に用いられる。pH5以上、pH6以下とすることで、二酸化マンガンのゼータ電位を本発明の範囲とすることができ、pH5未満の場合は、中和処理が不十分となり硫酸が不純物として二酸化マンガンに残存しやすくなり、pH6を超える場合は、中和に使用したアルカリ化合物が不純物として二酸化マンガンに残存しやすくなる。
本発明のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンの製造方法では、電解工程の後に、洗浄工程、粉砕工程のいずれか1以上の工程を含んでいてもよい。
洗浄工程では、二酸化マンガンに付着した不純物や含有する不純物を除去するために行う。洗浄方法としては、一定時間攪拌しながら水浴や温浴などの水に二酸化マンガンを浸漬させる方法を例示することができる。
粉砕工程では、電解工程で得られた二酸化マンガンを所望の粒子径とするために粉砕を行う。粉砕方法としては、乾式粉砕や湿式粉砕のいずれでもよく、乳鉢やローラーミルなどの一般的な粉砕機を用いる方法を例示することができる。
本発明のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンは、リチウム化合物と混合、焼成することにより、マンガン酸リチウムを得ることができる。マンガン酸リチウムは負極、電解液、セパレーターと組み合わせることにより、リチウムイオン電池として使用することができる。
本発明により、優れた充放電サイクルのマンガン酸リチウムを製造可能な、反応性の高いマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンを提供することができる。さらに、本発明の製造方法により、上記二酸化マンガンの効率の良い製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<ゼータ電位測定>
二酸化マンガンのゼータ電位は振動電場音響法(ESA法)により測定した。測定装置にはESA9800(Matec Applied Science社製)を用いた。測定は二酸化マンガンを10mmol/LのKNO水溶液に投入し11wt%のスラリーとし、スラリーが均一となるように十分な撹拌を行いながら測定を行った。装置の検定にはLudox TM 50(アルドリッチ社製 コロイダルシリカ)と純水を1:2の体積割合で混合したスラリーを使用し、ゼータ電位を−38mVとなるように検定を行った。
<BET比表面積の測定>
二酸化マンガンのBET比表面積はBET1点法の窒素吸着により測定した。測定装置にはガス吸着式比表面積測定装置(フローソーブIII、島津製作所社製)を用いた。測定に先立ち、150℃で60分間加熱して測定試料の脱気処理を行った。
<粉末X線回折測定>
一般的なX線回折装置(MXP−3、マックサイエンス社製)を使用し、試料の粉末X線回折測定を行った。線源にはCuKα線(λ=1.5405Å)を用い、測定モードはステップスキャン、スキャン条件は毎秒0.04°、計測時間は3秒、および測定範囲は2θとして5°から80°の範囲で測定した。これにより二酸化マンガンの結晶相の同定を行った。
<マンガン酸リチウムの製造>
マンガン酸リチウムの製造は本発明の二酸化マンガンと炭酸リチウムおよびドープ剤として水酸化マグネシウムを所定量混合し、空気流通下で930℃×14時間焼成を行い、20℃/hrの速度で600℃まで降温した後、100℃/hrの速度で室温まで降温した。その後更に酸素流通下で720℃×2時間焼成を行い、マンガン酸リチウムを得た。得られたマンガン酸リチウムは水洗した後、350℃×5時間の乾燥を行った。得られたマンガン酸リチウムは組成分析によりLi/Mn(mol/mol)=0.55、Mg/Mn(mol/mol)=0.02であることを確認し、結晶相は単相のスピネル構造マンガン酸リチウムであることを確認した。
<充放電サイクル特性の測定>
電池特性試験を以下に示した方法で行い、充放電サイクル特性として容量維持率を測定した。マンガン酸リチウムと導電剤のポリテトラフルオロエチレンとアセチレンブラックとの混合物(商品名:TAB−2)とを重量比で4:1の割合で混合し、1ton/cmの圧力でメッシュ(SUS316製)上にペレット状に成型した後、200℃で減圧乾燥し電池用正極を作製した。
得られた電池用正極と、金属リチウム箔(厚さ0.2mm)からなる負極、およびエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒に六フッ化リン酸リチウムを1mol/dmの濃度で溶解した電解液を用いてCR2032コインセルを構成した。作製した電池を用いて、定電流で電池電圧が4.2Vから3.0Vの間、60℃、レート0.5Cで50回、充放電させた。2回目と50回目の放電容量(mAh/g)をそれぞれQ、Q50とし、これらの比を100×Q/Q10(%)で算出したものを容量維持率とした。
実施例1
硫酸および硫酸マンガンを水に溶解し、硫酸濃度25g/L、マンガンイオン濃度34g/Lの硫酸−硫酸マンガン混合溶液を得た。得られた硫酸−硫酸マンガン混合溶液を電解液とし、当該電解液中の硫酸濃度が一定になるように硫酸マンガン溶液を連続的に添加しながら電解を行い、電着物を得た。電解電流密度を0.70A/dm、電解温度を96℃、電解日数を13日とした。得られた電着物を電極から剥離後、粉砕し、水洗して、平均粒子径25μmの二酸化マンガンを得た。得られた二酸化マンガンは水酸化ナトリウム水溶液を使用してpH5.6に中和した後、ろ過乾燥を行い所望の二酸化マンガンを得た。
電解条件を表1に、二酸化マンガンの物性評価結果を表2にそれぞれ示した。その結果、実施例1で得られた、反応性の高い二酸化マンガンを原料として使用したマンガン酸リチウムは、特にサイクル特性に優れるマンガン酸リチウムであった。
Figure 2015189608
Figure 2015189608
実施例2
中和処理をpH5.7で行った以外は実施例1と同様な製造方法で二酸化マンガンを得た。
電解条件を表1に、二酸化マンガンの物性評価結果を表2にそれぞれ示した。その結果、実施例2で得られた、反応性の高い二酸化マンガンを原料として使用したマンガン酸リチウムは、特にサイクル特性に優れるマンガン酸リチウムであった。
比較例1
中和処理をpH4.5で行った以外は実施例1と同様な製造方法で二酸化マンガンを得た。
電解条件を表1に、二酸化マンガンの物性評価結果を表2にそれぞれ示した。その結果、比較例1で得られた、反応性の低い二酸化マンガンを原料として使用したマンガン酸リチウムは、サイクル特性の低いマンガン酸リチウムであった。
比較例2
中和処理をpH6.5で行った以外は実施例1と同様な製造方法で二酸化マンガンを得た。
電解条件を表1に、二酸化マンガンの物性評価結果を表2にそれぞれ示した。その結果、比較例2で得られた、反応性の低い二酸化マンガンを原料として使用したマンガン酸リチウムは、サイクル特性の低いマンガン酸リチウムであった。
比較例3
電解工程については硫酸−硫酸マンガン混合溶液の硫酸濃度を22g/L、マンガンイオン濃度を36g/L、電解電流密度を0.83A/dm、電解温度を93℃で、また中和処理をpH5.6で行った以外は実施例1と同様な製造方法で二酸化マンガンを得た。
電解条件を表1に、二酸化マンガンの物性評価結果を表2にそれぞれ示した。その結果、比較例3で得られた、反応性の低い二酸化マンガンを原料として使用したマンガン酸リチウムは、サイクル特性の低いマンガン酸リチウムであった。
比較例4
電解工程については硫酸−硫酸マンガン混合溶液の硫酸濃度を36g/L、マンガンイオン濃度を28g/L、電解電流密度を0.60A/dmで、また中和処理をpH7.5で行った以外は実施例1と同様な製造方法で二酸化マンガンを得た。
電解条件を表1に、二酸化マンガンの物性評価結果を表2にそれぞれ示した。その結果、比較例4で得られた、反応性の低い二酸化マンガンを原料として使用したマンガン酸リチウムは、サイクル特性の低いマンガン酸リチウムであった。
本発明のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンは、リチウム化合物との反応性が高く、充放電サイクル特性に優れたマンガン酸リチウムを製造可能であるため、マンガン酸リチウム製造用として利用される可能性を有する。

Claims (4)

  1. ゼータ電位が−19mVより大きく、−5mV未満で、BET比表面積が29m/g以上、40m/g以下であることを特徴とするマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガン。
  2. 結晶相がγ型であることを特徴とする請求項1に記載のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガン。
  3. ナトリウム含有量が1600ppm以上、3100ppm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガン。
  4. 電解電流密度が0.40A/dm以上、0.82A/dm以下で、硫酸マンガン溶液又は硫酸−硫酸マンガン混合溶液を電解する電解工程を有し、電解工程後の中和処理がpH5以上、pH6以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載のマンガン酸リチウム製造用二酸化マンガンの製造方法。
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