JP5425294B1 - バリアブルカットオフ折機、及びバリアブルカットオフ折機を備える印刷機 - Google Patents

バリアブルカットオフ折機、及びバリアブルカットオフ折機を備える印刷機 Download PDF

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Abstract

【課題】カットオフの変更にともない、そのカットオフに応じた適切なタイミングでシートから針を抜くことが可能なバリアブルカットオフ折機と、このバリアブルカットオフ折機を備える印刷機を提供する。
【解決手段】上流側から搬送される枚葉状シートFPを順次巻き取る折胴40と、折胴40から枚葉状シートFPを受け取って下流側に搬送する咥え胴50とを備えるバリアブルカットオフ折機であって、折胴40は、枚葉状シートFPの搬送方向の前端縁部を保持可能で、かつ、枚葉状シートFPの搬送方向の長さに応じて、枚葉状シートFPの保持を解除するタイミングを変更可能に構成された紙端保持機構41と、枚葉状シートFPを径方向外側に突き出し可能で、かつ、枚葉状シートFPの搬送方向の長さに応じて、折胴40における周方向の位置を変更可能に構成された差し刃機構43と、を備える。
【選択図】図8

Description

本発明は、連続紙のカットオフ(切断長)の変更に対応可能なバリアブルカットオフ折機、及びバリアブルカットオフ折機を備える印刷機に関するものである。
従来の輪転印刷機では、連続紙の連続方向のカットオフを変更するためには、刷版やこれを装着する版胴などの交換を行わなければならず、現実的には容易にカットオフを変更することはできなかった。
これに対して、下記特許文献1にて開示されるデジタル印刷機が公知となっている。特許文献1にて開示されるデジタル印刷機は、輪転印刷機とは異なり、刷版を必要としない。したがって、連続紙の連続方向のカットオフの変更を容易に行うことが可能である。
また、下記特許文献2にて開示される折機が公知となっている。特許文献2にて開示される折機は、折胴外周面におけるシートの重ね合わせが、所望の数だけ可能であるコレクト折りが可能である。
特許文献2にて開示される折機は、折胴に配設された針装置の針を折胴外周面から突出させ、切断したシートの走行方向先端に針を突き刺し、シートを保持して折胴外周面に巻き付け、折胴と咥え胴との距離が最小となる位置で、予め定めた作動信号に基づいて、折胴に配設した差し刃装置を作動させ、咥え胴に配設された咥え装置にシートの中間部分を咥え込ませると同時に、針装置の針を没入させ、保持していたシートを解放することにより折丁を作成する折機である。
しかしながら、特許文献2にて開示される折機では、連続紙のカットオフを変更すると、折胴の周長は変わらないことから、折胴が一回転する周期と、連続的に送給されてくる切断後の枚葉状のシート間隔とが同期せず、正確な巻き付け位置にて枚葉状のシートを連続的に巻き付けることができなくなるという問題があった。
そこで、下記特許文献3にて開示されるようなカットオフの変更にともない、切断したシートを折胴に巻き付けるときのタイミングを調整する折機(以下、「バリアブルカットオフ折機」と記す。)が登場する。特許文献3にて開示される従来のバリアブルカットオフ折機は、印刷装置と、切断装置と、処理装置とを備え、さらに、切断装置と処理装置との間に、第1の搬送ベルト装置と第2の搬送ベルト装置とを備える。これらの装置を有する従来のバリアブルカットオフ折機は、印刷装置から給送されるウェブの切断長さを変更して切断し、該ウェブの搬送速度を、切断装置により切断されるシートの切断長さに応じた速度に設定するとともに、第1の搬送ベルト装置におけるシート搬送速度を、ウェブ搬送速度と等速になるように設定するように構成されていた。さらに、従来のバリアブルカットオフ折機は、第2の搬送ベルト装置により第1の搬送ベルト装置から該シートを受け取るときに、第1の搬送ベルト装置におけるシート搬送速度と同じ速度でシートを受け取り、その後、シートの搬送中にシート搬送速度を変更して、処理装置へシートを渡す際には処理装置におけるシート搬送速度と同じ速度で受け渡すように構成されていた。
特開2011−157168号公報 特開2012−144370号公報 特許第4191732号明細書
ところで、上掲した特許文献3にて開示されるバリアブルカットオフ折機によれば、カットオフの変更にともない、切断したシートを正確な巻き付け位置にて枚葉状のシートを連続的に折胴に巻き付けることが可能となるが、折胴に巻き付けたシートを咥え胴の咥え装置に咥え込ませる際に、折胴の針装置の針を没入させ、保持していたシートから針を抜くタイミングを変更できないという問題があった。
例えば折胴に巻き付けたシートにおいて、咥え装置に咥え込まれるより早いタイミングでシートから針が抜けてしまえば、シートが折胴からずれてしまい、咥え位置にてシートのカットオフの中間部分ではない所で差し刃が入り、折丁の折れ線の狂い(天地が揃わない、または斜めに折れる)が起こり、作成した折丁の品質を劣化させる問題が起こる。また、咥え装置にシートが咥え込まれる際に、針がまだシートを保持している場合、つまりシートから針を抜くタイミングが遅い場合は、針装置によりシートが引っ張られ、咥え装置からシートが外れ、外れたシートが折機内の胴やローラーに巻き付き、紙詰まりが起こり、機械停止による工程遅れや機械の損傷等の問題が起こる。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、カットオフの変更にともない、そのカットオフに応じた適切なタイミングでシートから針を抜くことが可能なバリアブルカットオフ折機と、このバリアブルカットオフ折機を備える印刷機を提供することにある。
本発明に係るバリアブルカットオフ折機は、上流側から搬送される枚葉状シートを順次巻き取る折胴と、該折胴から前記枚葉状シートを受け取って下流側に搬送する咥え胴とを備えるバリアブルカットオフ折機であって、前記折胴は、前記枚葉状シートの搬送方向の前端縁部を保持可能で、かつ、該枚葉状シートの搬送方向の長さに応じて、該枚葉状シートの保持を解除するタイミングを変更可能に構成された紙端保持機構と、前記枚葉状シートを径方向外側に突き出し可能で、かつ、該枚葉状シートの搬送方向の長さに応じて、前記折胴における周方向の位置を変更可能に構成された差し刃機構と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るバリアブルカットオフ折機において、前記紙端保持機構は、所定の径を有する保持領域と、該保持領域よりも小さい径を有する解除領域とからなるエンドレスカム面を周面に有し、前記折胴の軸心周りに角変位可能な駆動カムと、前記駆動カムを前記折胴の軸心周りに角変位させる駆動カム駆動手段と、前記駆動カムのエンドレスカム面に沿って移動可能に設けられた駆動カム用カムフォロワーと、前記駆動カム用カムフォロワーに接続され、該駆動カム用カムフォロワーが該エンドレスカム面の前記保持領域に沿って移動している際に、先端が前記折胴の周面よりも径方向外側に進出するように構成され、かつ、該駆動カム用カムフォロワーが該エンドレスカム面の前記解除領域に沿って移動している際に、該先端が該折胴の周面よりも径方向内側に後退するように構成された紙保持針と、を備えるとすることができる。
また、本発明に係るバリアブルカットオフ折機において、前記駆動カムは、周面に前記エンドレスカム面を有するカム部と、周面に歯が形成された歯車部と、該カム部及び該歯車部を連結する連結部とを有し、前記駆動カム駆動手段は、電動モーターと、前記電動モーターの回転力を前記駆動カムの前記歯車部に伝達する伝達歯車機構とを含むとすることができる。
さらに、本発明に係るバリアブルカットオフ折機において、前記紙端保持機構は、前記駆動カムの前記エンドレスカム面の前記保持領域と略同一の径を有し、かつ、該エンドレスカム面の前記解除領域の周方向の長さ以上の周方向の長さを有する突出部が径方向外側に向けて突出して形成され、該突出部の周面がマスクカム面を形成するマスキングカムと、前記マスキングカムを前記折胴の軸心周りに角変位させるマスキングカム駆動手段と、前記紙保持針に接続され、前記マスキングカムのマスクカム面上を移動可能に設けられたマスキングカム用カムフォロワーと、を更に備え、前記紙保持針は、前記駆動カム用カムフォロワー及び前記マスキングカム用カムフォロワーの少なくとも一方が、前記駆動カムの前記エンドレスカム面の前記保持領域又は前記マスキングカムの前記マスクカム面に沿って移動している際に、先端が前記折胴の周面よりも径方向外側に進出するように構成されているとすることができる。
またさらに、本発明に係るバリアブルカットオフ折機において、前記マスキングカムは、前記突出部を有するカム部と、周面に歯が形成された歯車部と、該カム部及び該歯車部を連結する連結部とを有し、前記マスキングカム駆動手段は、電動モーターと、前記電動モーターの回転力を前記マスキングカムの前記歯車部に伝達する伝達歯車機構とを含むとすることができる。
また、本発明に係る印刷機は、上記のバリアブルカットオフ折機を備えることを特徴とする。
本発明によれば、カットオフの変更にともない、そのカットオフに応じた適切なタイミングでシートから針を抜くことが可能なバリアブルカットオフ折機と、このバリアブルカットオフ折機を備える印刷機を提供することができる。
本実施形態に係るバリアブルカットオフ折機を含む印刷機の全体構成を、フレームを省略して概略的に示す正面図である。 下部搬送ベルトの概略構成を一部切り欠いて示す平面図である。 本実施形態に係るバリアブルカットオフ折機の各構成の配置関係を一部省略して概略的に示す図である。 本実施形態に係るバリアブルカットオフ折機の内部構造を一部省略して概略的に示す切断側面展開図である。 紙端保持機構及びストッパーの概略構成を拡大して示す図である。 最大カットオフで切断した枚葉状シートを増速搬送機構が搬送する例を概略的に示す図である。 最大カットオフ時に、後行する枚葉状シートを折胴が巻き取る例を概略的に示す図である。 図8(a)は、最大カットオフで切断した枚葉状シートを紙端保持機構により保持した状態を概略的に示す図であり、図8(b)は、紙端保持機構による枚葉状シートの保持を解除した状態を概略的に示す図であり、図8(c)は、枚葉状シートを咥胴に受け渡した状態を概略的に示す図である。 図9(a)は、最大カットオフ時において、マスキングカムにより駆動カムの解除領域がマスクされていない状態の駆動カム及びマスキングカムの位置関係を示す図であり、図9(b)は、最大カットオフ時において、マスキングカムにより駆動カムの解除領域がマスクされた状態の駆動カム及びマスキングカムの位置関係を示す図である。 最小カットオフで切断した枚葉状シートを増速搬送機構が搬送する例を概略的に示す図である。 最小カットオフ時に、後行する枚葉状シートを折胴が巻き取る例を概略的に示す図である。 図12(a)は、最小カットオフで切断した枚葉状シートを紙端保持機構により保持した状態を概略的に示す図であり、図12(b)は、紙端保持機構による枚葉状シートの保持を解除した状態を概略的に示す図であり、図12(c)は、枚葉状シートを咥胴に受け渡した状態を概略的に示す図である。 図13(a)は、最小カットオフ時において、マスキングカムにより駆動カムの解除領域がマスクされていない状態の駆動カム及びマスキングカムの位置関係を示す図であり、図13(b)は、最大カットオフ時において、マスキングカムにより駆動カムの解除領域がマスクされた状態の駆動カム及びマスキングカムの位置関係を示す図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本実施形態に係る印刷機は、図1に示すように、連続紙Wをロール状に巻き取りしたロール紙をセットする連続紙供給ユニット(図示せず)と、連続紙供給ユニットから供給される連続紙Wにデジタル印刷を施すデジタル印刷ユニット(図示せず)と、デジタル印刷後の連続紙Wを断裁して個々の枚葉状シートFP(Flat Paper)を形成する切断機構10と、切断後の枚葉状シートFPを下流側に搬送する増速搬送機構20及び折下搬送機構30と、増速搬送機構20及び折下搬送機構30(上流側)から搬送される枚葉状シートFPを順次巻き取る折胴40、及び折胴40から枚葉状シートFPを受け取って下流側に搬送する咥え胴50を含むバリアブルカットオフ折機1とを備えている。本実施形態に係る印刷機において、連続紙供給ユニット及びデジタル印刷ユニットは、種々の公知のものを用いることができるため、説明を省略する。なお、図1中の矢印Xは、枚葉状シートFPの搬送方向を示し、矢印Yは、折胴40の回転方向を示し、矢印Zは咥え胴50の回転方向を示す。
枚葉状シートFPは、供給される連続紙Wの種類、及び切断機構10によるカットオフ(切断長)の変更に応じて、種々の大きさのものとすることができる。
枚葉状シートFPの幅方向長さは、供給される連続紙Wの幅方向の長さに基づいて決定されている。特に、幅方向長さは、日本国内ブロード判の規格(546mm)と、日本国内タブロイド判の規格(406.5mm)とのいずれかに対応するように構成される。
枚葉状シートFPの走行方向長さは、カットオフの変更に応じて変更可能である。つまり、枚葉状シートFPの走行方向長さは、幅方向長さとは異なり、バリアブルカットオフ折機1の動作設定に応じて変更することが可能である。特に、走行方向長さは、日本国内ブロード判の規格2頁分(813mm)と、日本国内タブロイド判の規格2頁分(546mm)とのいずれかに対応するように構成される。
本実施形態では、日本国内ブロード判の規格2頁分(813mm)のカットオフを「最大カットオフ」とする。そして、印刷機が、枚葉状シートFPを最大カットオフする設定で動作しているときを「最大カットオフ時」とする。一方で、日本国内タブロイド判の規格2頁分(546mm)のカットオフを「最小カットオフ」とする。そして、印刷機が、枚葉状シートFPを最小カットオフとする状態で動作しているときを「最小カットオフ時」とする。
切断機構10は、カッター胴11と、カッター刃11aと、カッター刃受け11bとを含んで構成される。そして、切断機構10は、供給される連続紙Wを枚葉状シートFPに切断する。
カッター胴11は、所定の周長で形成されており、外周面から突出するカッター刃11aを1つ備えている。そして、カッター胴11は、最大カットオフ時のカッター胴11の周速度と同速で供給されてくる連続紙Wを、1回転毎に1回切断する。
カッター胴11の周長は、最大カットオフ時の枚葉状シートFPの走行方向長さと同じ長さに構成される。そして、カッター胴11の周速度を連続紙Wと同速でカッター胴11が回転すると、枚葉状シートFPを最大カットオフとすることができる。
カッター胴11は、周速度を変更するための制御手段を有する。カッター胴11の周速度を変更すると、カッター刃11aが切断位置に到達する間隔は、カッター胴11の周速度の変更にともない変更されることになる。すなわち、バリアブルカットオフ折機1は、カッター胴11の周速度を任意の速度に変更可能に構成され、これにより、連続紙Wのカットオフを「最大カットオフ」から「最小カットオフ」までの任意の切断長に変更するように構成される。
増速搬送機構20は、下部搬送ベルト21と、下部吸引装置22と、上部搬送ベルト23と、上部吸引装置24とを含んで構成される。そして、増速搬送機構20は、切断機構10で切断された枚葉状シートFPを折下搬送機構30に向けて搬送する。また、増速搬送機構20は、切断機構10に供給されてくる連続紙Wの搬送速度よりも速い速度で枚葉状シートFPを搬送する。
増速搬送機構20は、搬送速度を任意の速度に変更することができるように構成される。増速搬送機構20の搬送速度は、最大カットオフ時に最も遅くなり、最小カットオフ時に最も早くなる。増速搬送機構20の搬送速度が最も遅いとき(最大カットオフ時)に、増速搬送機構20は、切断機構10までの連続紙Wの搬送速度よりも、例えば数%早い搬送速度で搬送する。一方で、増速搬送機構20の搬送速度が最も早いとき(最小カットオフ時)に、増速搬送機構20は、例えば最大カットオフ時の1.5倍の搬送速度で搬送する。
図2は、下部搬送ベルトの構成例を示す図である。図2にて示すように、下部搬送ベルト21は、ベルト部21aと、ベルト部吸引孔21bと、天板21cと、天板吸引孔21dとを含む。また、下部搬送ベルト21は、枚葉状シートFPの搬送経路の下部に配設された搬送機構である。下部搬送ベルト21は、上部搬送ベルト23とともに、枚葉状シートFPを上下で挟み込むようにして搬送する。
ベルト部21aは、複数のローラーによって懸架されるベルトである。複数のローラーに懸架されることにより所定の経路を形成し、ローラーの回転駆動力を動力源として周回する。この所定の経路は、枚葉状シートFPの通過経路を含む。下部搬送ベルト21における枚葉状シートFPの通過経路は、切断機構10の直後から、折下搬送機構30の最上流の位置までである。
ベルト部吸引孔21bは、図2にて示すように、ベルト部21aに対して形成される円形状の丸孔である。そして、ベルト部吸引孔21bは、枚葉状シートFPの走行方向と平行に所定のピッチで形成されるとともに、複数列形成される。搬送する枚葉状シートFPの走行方向長さを考慮すると、安定して枚葉状シートFPを搬送するために、ベルト部吸引孔21bの長手方向に対するピッチは、25mm程度であることが好ましい。
天板21cは、下部搬送ベルト21の内側に配設されるとともに、下部搬送ベルト21における枚葉状シートFPが通過する搬送路の直下に配設される。天板21cは、印刷機全体のフレームや、バリアブルカットオフ折機1に配設されているフレームなどに固定されている。そして、天板21cは、下部吸引装置22を固定する。
天板吸引孔21dは、天板21cに対して形成されるスリット孔であるとともに、枚葉状シートFPの走行方向と平行に所定のピッチで形成されるとともに、複数列形成される。
ベルト部吸引孔21bの走行方向と平行に形成される列と、天板吸引孔21dの走行方向と平行に形成される列は、それぞれの列が重なるように形成される。したがって、ベルト部21aが駆動しているときに、ベルト部吸引孔21bは、必ず天板吸引孔21dの上を通過することとなるため、バリアブルカットオフ折機1は、下部吸引装置22からの吸引力をベルト部吸引孔21bを介して枚葉状シートFPに伝達することが可能となり、枚葉状シートFPを拘束して搬送することが可能となる。
下部吸引装置22は、下部搬送ベルト21における枚葉状シートFPの通過経路下に複数配設される。ベルト部21aに対して直接固定されるのではなく、下部搬送ベルト21を形成する天板に対して固定されるため、下部吸引装置22自体は移動しない。そして、下部吸引装置22の吸引力は、吸引孔21bを介して枚葉状シートFPに伝達される。このような構成によれば、切断して枚葉紙となった枚葉状シートFPを、拘束した状態で確実に搬送することが可能となる。
上部搬送ベルト23は、枚葉状シートFPの搬送経路の上部に配設されたベルトである。上部搬送ベルト23は、下部搬送ベルト21とともに枚葉状シートFPを上下で挟み込むようにして搬送する。そして、上部搬送ベルト23は、複数のローラーによって形成された所定の経路を、ローラーの回転駆動力を動力源として周回する。この所定の経路は、切断機構10の直後から、折り返しローラーが折胴40に接しない位置までを含む。すなわち、上部搬送ベルト23は、下部搬送ベルト21よりも下流側まで枚葉状シートFPの搬送経路を有するように構成される。
上部吸引装置24は、増速搬送機構20に係る下部搬送ベルト21の最下流の位置に配設される吸引装置である。下部搬送ベルト21を駆動させるローラーと、折下搬送機構30を駆動させるローラーとの配設関係から、増速搬送機構20に係る下部搬送ベルト21と折下搬送機構30との間において、下部吸引装置22を配設するスペースが確保できない。したがって、増速搬送機構20に係る下部搬送ベルト21と折下搬送機構30との間は、枚葉状シートFPを拘束した状態で搬送を行えないため、搬送不良が起こり得る。そこで、搬送経路の上部に上部吸引装置24を配設し、枚葉状シートFPを吸引する構成とすることにより、搬送不良なく増速搬送機構20と折下搬送機構30との橋渡しを行う。
折下搬送機構30は、増速搬送機構20の下流、かつ、折胴40の上流に配設されるベルトコンベアである。また、折下搬送機構30は、折下搬送ベルト31と、折下吸引装置32と、針受けローラー33とを含んで構成される。折下搬送ベルト31は、針受けローラー33を含む複数のローラーによって形成された所定の経路を、ローラーの回転駆動力を動力源として周回する。この所定の経路は、増速搬送機構20の最下流の位置から折胴40に配設された後述する紙端保持機構41が作動する位置までを含む。
折下搬送機構30の駆動速度は、折胴40の周速度と同一に構成される。このような構成によれば、折胴40が、折下搬送機構30から搬送されてくる枚葉状シートFPを捉えるときに、枚葉状シートFPの移動速度と、折胴40の周速度とを同速にした状態で、枚葉状シートFPを折胴40に巻き付けることが可能となるため、ヨレやつまりなどを発生させることなく、枚葉状シートFPを折胴40に巻き付けることが可能となる。したがって、折胴40が、枚葉状シートFPを確実にコレクト可能になり、作業効率の低下を防ぐことが可能となる。
折下吸引装置32は、枚葉状シートFPの搬送経路の下部から枚葉状シートFPを吸引する吸引装置である。折下吸引装置32は、上部吸引装置24から枚葉状シートFPの拘束を引き継ぐ。このような構成によれば、枚葉状シートFPをフリーな状態にすることなく拘束した状態で搬送することが可能となるため、安定した搬送が可能となる。したがって、搬送不良を防ぐことが可能となる。
針受けローラー33は、溝部(不図示)を含んで構成される。また、針受けローラー33は、折胴40の軸線に対して平行かつ回転可能に支持されている。そして、針受けローラー33は、折胴40との間隙が狭くなるように設定されているので、送り込まれた枚葉状シートFPに紙端保持機構41a、41bの紙保持針52a、52bが突き刺さって貫通したときに、貫通した紙保持針52a、52bの先端側は溝部に進入することとなり、腰の弱いシートに対して確実に紙端保持機構41a、41bの紙保持針52a、52bを刺すことが可能となる。したがって、確実に折胴40が枚葉状シートFPをコレクトすることができるようになり、作業効率の低下を防ぐことが可能となる。
折胴40は、図1及び図3〜図5に示すように、折胴本体40aと、折胴本体40aを周方向に二等分する位置に配設された2つの紙端保持機構(紙装置)41a、41bと、各紙端保持機構41a、41bにそれぞれ近接して設けられたストッパー42、42と、折胴本体40aの周面に沿って移動可能に配設された2つの差し刃機構(差し刃装置)43a、43bとを備えている。折胴40は、折下搬送機構30の下流、かつ、咥え胴50の上流に配設されている。
折胴本体40aは、図4に示すように、円柱状に形成されており、その軸心と同軸となるように回転軸44が貫通して設けられている。折胴本体40aの半周の長さは、「最大カットオフ時の枚葉状シートFPの長さ+ストッパー42の回転方向長さ」よりも長くなるように構成されている。したがって、本実施形態に係る折胴40は、半回転する度に1枚の枚葉状シートFPを巻き付けるように構成されている。
回転軸44は、その一端部44aが、対向する一対のフレームF、F´の一方側(フレームF)に取り付けられた軸受スリーブ45に軸受46を介して回転可能に支持され、かつ、他端部44bが、対向する一対のフレームF、F´の他方側(フレームF´)に取り付けられた軸受スリーブ47に軸受48を介して回転可能に支持されている。この回転軸44は、その一端部44aが図示しない駆動手段と接続されており、この駆動手段が駆動されることにより回転し、折胴本体40aをその軸心を中心として回転させるように構成されている。この折胴本体40aの周速度は、増速搬送機構20及び折下搬送機構30から順次搬送される枚葉状シートFPの先端縁が各ストッパー42に接触する速度となるように、枚葉状シートFPの搬送方向の長さ(カットオフ)に応じて適宜調整可能である。このような折胴本体40aの周速度の調整は、予め手動により設定する構成としても良いし、制御装置を組み込むことにより自動で調整する構成としてもよい。
軸受スリーブ45、47は、それぞれ、円筒状に形成された円筒部45a、47aと、円筒部45a、47aの一端部から径方向外側に突出するフランジ部45b、47bとを有しており、円筒部45a、47aが折胴本体40aに向けて(すなわち、バリアブルカットオフ折機1の装置内部に向けて)突出するように、フランジ部45b、47bがフレームF、F´の取付孔に取り付けられている。この円筒部45a、47aは、それぞれ、折胴40の回転軸44を挿通可能な径を有しており、その内部には、回転軸44を回転可能に支持する軸受46、48が埋設されている。
紙端保持機構41a、41bは、それぞれ、図3〜図5に示すように、複数の紙保持針52a、52bと、駆動カム用カムフォロワー54a、54bと、マスキングカム用カムフォロワー56a、56bと、マスキングカム62a、62bと、マスキングカム駆動手段64a、64bとを備え、また、2つの紙端保持機構41a、41bで共用する構成として、一つの駆動カム58と、一つの駆動カム駆動手段60とを備えている。紙保持針52a、52bは、図3に示すように、折胴本体40aの外周面近傍に内蔵して設けられており、駆動カム用カムフォロワー54a、54b、マスキングカム用カムフォロワー56a、56b、駆動カム58、駆動カム駆動手段60、マスキングカム62a、62b及びマスキングカム駆動手段64a、64bは、図4に示すように、折胴本体40aと一方のフレームFとの間に設けられている。
各紙保持針52a、52bは、枚葉状シートFPを突き刺し可能な針状に形成されており、針ホルダー66に保持されている。針ホルダー66は、折胴本体40aの軸心と平行に設けられた針支軸68に取り付けられており、針支軸68の往復角変位に応じて、針支軸68を中心として折胴本体40aの周面と直交する方向に揺動し、紙保持針52a、52bの先端を折胴本体40aの周面から突出(進出)又は没入(後退)させるように構成されている。針支軸68の一端部は、図4に示すように、折胴本体40aの側面から突出しており、この一端部に、アームを介して駆動カム用カムフォロワー54a(54b)及びマスキングカム用カムフォロワー56a(56b)が取り付けられている。
駆動カム用カムフォロワー54a、54bは、針支軸68の一端部において、駆動カム58の後述するエンドレスカム面に沿って移動可能な位置に設けられている。マスキングカム用カムフォロワー56a、56bは、針支軸68の一端部において、マスキングカム62a、62bの後述するマスクカム面上を移動可能な位置に設けられている。
このように、各紙保持針52a、52bは、針ホルダー66及び針支軸68を介して駆動カム用カムフォロワー54a(54b)及びマスキングカム用カムフォロワー56a(56b)と接続されていることにより、駆動カム用カムフォロワー54a(54b)及びマスキングカム用カムフォロワー56a(56b)の少なくとも一方が、駆動カム58の後述するエンドレスカム面の保持領域A又はマスキングカム62a(62b)の後述するマスクカム面に沿って移動している間は、先端が折胴本体40aの周面よりも径方向外側に進出するように構成されている。一方、各紙保持針52は、駆動カム用カムフォロワー54が駆動カム58の後述するエンドレスカム面の解除領域Bに沿って移動している間は、先端が折胴本体40aの周面よりも径方向内側に後退するように構成されている。
駆動カム58は、図4に示すように、周面にエンドレスカム面を有するカム部70と、周面に歯が形成された歯車部72と、これらカム部70及び歯車部72を連結する連結部74とを有している。カム部70のエンドレスカム面は、所定の径を有する保持領域Aと、この保持領域Aよりも小さい径を有する解除領域(針没入領域)Bとから形成されている(図9等参照)。エンドレスカム面における保持領域A及び解除領域Bの割合は、周方向全域(360°)に対し、例えば、周方向に300°の範囲が保持領域Aで、周方向に60°の範囲が解除領域Bとすることができる(図9等参照)。歯車部72は、駆動カム駆動手段60の後述する伝達歯車78と噛み合う歯が形成されており、伝達歯車78を介した後述する電動モーター76の回転力が伝達されるように構成されている。連結部74は、軸受スリーブ45の円筒部45aが挿通可能な径を有する円筒状に形成されており、カム部70が折胴本体40a側に位置するように、軸受80、81を介して軸受スリーブ45の円筒部45aの周面上に同軸となるように配設されている。駆動カム58は、伝達歯車78を介して電動モーター76の回転力が伝達されることにより、折胴本体40aの軸心周りに角変位可能に構成されている。
駆動カム駆動手段60は、一方のフレームFに取り付けられた電動モーター76と、電動モーター76の出力軸に連結された伝達歯車(伝達歯車機構)78とを備えている。電動モーター76には、エンコーダーが内蔵されており、このエンコーダーの検出値に基づいて、駆動カム58のカム部70の回転位相制御が実行されるように構成されている。このような回転位相制御は、予め定められた枚葉状シートFPのカットオフ(搬送方向の長さ)に適した任意の設定値に基づいて実行されるとしても良いし、搬送対象となる枚葉状シートFPのカットオフ(搬送方向の長さ)に応じて適宜出力される作動信号に基づいて自動で実行されるとしても良い。伝達歯車78は、駆動カム58の歯車部72と噛み合うように配置されており、電動モーター76の回転力を駆動カム58の歯車部72に伝達するように構成されている。このように、駆動カム駆動手段60は、駆動カム58を折胴本体40aの軸心周りに角変位させることが可能に構成されている。
マスキングカム62a(62b)は、周面の一部にマスクカム面を有するカム部82a(82b)と、周面に歯が形成された歯車部84a(84b)と、カム部82a(82b)及び歯車部84a(84b)を連結する連結部86a(86b)とを有している。カム部82a(82b)は、駆動カム58のエンドレスカム面の保持領域Aと略同一の径を有し、かつ、このエンドレスカム面の解除領域Bの周方向の長さ以上の周方向の長さを有する突出部88が、径方向外側に向けて突出して形成されている。この突出部88の周面は、マスクカム面を形成している。歯車部84a(84b)は、対応するマスキングカム駆動手段64a(64b)の後述する第2伝達歯車94a(94b)と噛み合う歯が形成されており、第2伝達歯車94a(94b)を介した後述する電動モーター90a(90b)の回転力が伝達されるように構成されている。
一方のマスキングカム62aの連結部86aは、駆動カム58の連結部74が挿通可能な径を有する円筒状に形成されており、カム部82aが折胴本体40a側に位置するように、軸受96、98を介して駆動カム58の連結部74の周面上に同軸となるように配設されている。一方のマスキングカム62aは、後述する第1伝達歯車92a及び第2伝達歯車94aからなる伝達歯車機構を介して電動モーター90aの回転力が伝達されることにより、折胴本体40aの軸心周りに角変位可能に構成されている。
他方のマスキングカム62bの連結部86bは、一方のマスキングカム62aの連結部86aが挿通可能な径を有する円筒状に形成されており、カム部82bが折胴本体40a側に位置するように、軸受100、102を介して一方のマスキングカム62aの連結部86aの周面上に同軸となるように配設されている。他方のマスキングカム62bは、後述する第1伝達歯車92b及び第2伝達歯車94bからなる伝達歯車機構を介して電動モーター90bの回転力が伝達されることにより、折胴本体40aの軸心周りに角変位可能に構成されている。
マスキングカム駆動手段64a(64b)は、一方のフレームFに直接的又は間接的に取り付けられた電動モーター90a(90b)と、電動モーター90a(90b)の回転力をマスキングカム62a(62b)の歯車部84a(84b)に伝達する伝達歯車機構とを備えている。電動モーター90a(90b)には、エンコーダーが内蔵されており、このエンコーダーの検出値に基づいて、マスキングカム62a(62b)のカム部82a(82b)の回転位相制御がそれぞれ実行されるように構成されている。このような回転位相制御は、適宜に出力される作動信号、例えば、適宜の信号出力手段から出力される予め定められた作動信号、又は、この作動信号と折胴40の回転位相を検出する検出手段の検出値に基づいて出力される検出信号の「AND」成立によって実行されるとしても良い。伝達歯車機構は、電動モーター90a(90b)の出力軸に連結された第1伝達歯車92a(92b)と、第1伝達歯車92a(92b)及びマスキングカム62a(62b)の歯車部84a(84b)の双方と噛み合う第2伝達歯車94a(94b)とを備えている。第2伝達歯車94a(94b)は、一方のフレームFから装置内側に突出して設けられた軸104に軸受を介して取り付けられている。各マスキングカム駆動手段64a、64bは、それぞれ独立して、対応するマスキングカム62a、62bを折胴本体40aの軸心周りに角変位させることが可能に構成されている。
以上のような構成を備える紙端保持機構41a、41bによれば、駆動カム駆動手段60によって駆動カム58を折胴本体40aの軸心周りに角変位させることにより、駆動カム58のカム部70のエンドレスカム面の解除領域(針没入領域)Bの周方向の位置を任意の位置に変更させることができるため、枚葉状シートFPのカットオフ(搬送方向の長さ)に応じて、枚葉状シートFPの保持を解除するタイミングを変更することが可能となる。
また、以上のような構成を備える紙端保持機構41a、41bによれば、マスキングカム駆動手段64a(64b)によってマスキングカム62a(62b)を折胴本体40aの軸心周りに角変位させることにより、マスキングカム62a(62b)のカム部82a(82b)の突出部88の周方向の位置を駆動カム58のカム部70のエンドレスカム面の解除領域(針没入領域)Bの周方向の位置と整合させて解除領域(針没入領域)Bを無効化させることができる。これにより、紙端保持機構41a、41bによる枚葉状シートFPの保持を任意のタイミングまで継続することができるため、2以上の任意の重ね枚数のコレクトランを実行することが可能となる。
ストッパー42は、図5にて示すように、各紙端保持機構41a、41bとペアになって設けられているとともに、紙端保持機構41a、41bの紙保持針52a、52bが折胴本体40aの周面から径方向外側に突出するときの下流側(回転方向でいえば、順方向側)に配設される。このような構成によれば、搬送される枚葉状シートFPの頭位置を決めることができるようになり、紙保持針52a、52bを的確に枚葉状シートFPの搬送方向の前端縁部に刺すことが可能となるため、精度の高い折丁を作成することが可能となる。
差し刃機構43a、43bは、折胴本体40aの外周に等間隔で2つ配設され、差し刃106a、106bを突出させて紙端保持機構41a、41bにより保持されている(コレクトされている)一枚の枚葉状シートFP、又は、2以上の任意の重ね枚数の枚葉状シートFPからなるシート群を咥え胴50に咥え込ませるように構成される。差し刃機構43a、43bは、折胴40と咥え胴50との距離が最小となる位置にて差し刃106a、106bを突出するように構成される。
具体的には、差し刃機構43a、43bは、それぞれ、図3及び図4に示すように、差し刃106a、106bと、駆動カム用カムフォロワー108a、108bと、マスキングカム用カムフォロワー110a、110bと、マスキングカム112a、112bと、マスキングカム駆動手段114a、114bとを備え、また、2つの差し刃機構43a、43bで共用する構成として、一つの駆動カム116を備えている。差し刃106a、106bは、図3に示すように、折胴本体40aの外周面近傍に内蔵して設けられており、駆動カム用カムフォロワー108a、108b、マスキングカム用カムフォロワー110a、110b、マスキングカム112a、112b、マスキングカム駆動手段114a、114b及び駆動カム116は、図4に示すように、折胴本体40aと他方のフレームF´との間に設けられている。
各差し刃106a、106bは、枚葉状シートFP(シート群を含む)を径方向外側に突き出し可能なブレード状に形成されており、折胴本体40aの軸心と平行に設けられた差し刃支軸118に取り付けられている。各差し刃106a、106bは、差し刃支軸118の往復角変位に応じて、差し刃支軸118を中心として折胴本体40aの周面と直交する方向に揺動し、先端を折胴本体40aの周面から突出(進出)又は没入(後退)させるように構成されている。差し刃支軸118の一端部は、図4に示すように、折胴本体40aの側面から突出しており、この一端部に、アームを介して駆動カム用カムフォロワー108a(108b)及びマスキングカム用カムフォロワー110a(110b)が取り付けられている。
駆動カム用カムフォロワー108a、108bは、差し刃支軸118の一端部において、駆動カム116の後述するエンドレスカム面に沿って移動可能な位置に設けられている。マスキングカム用カムフォロワー110a、110bは、差し刃支軸118の一端部において、それぞれ対応するマスキングカム112a、112bの後述するマスクカム面上を移動可能な位置に設けられている。
このように、各差し刃106a、106bは、差し刃支軸118を介して駆動カム用カムフォロワー108a(108b)及びマスキングカム用カムフォロワー110a(110b)と接続されていることにより、駆動カム用カムフォロワー108a(108b)及びマスキングカム用カムフォロワー110a(110b)の少なくとも一方が、駆動カム116の後述するエンドレスカム面の後退領域又はマスキングカム112a(112b)の後述するマスクカム面に沿って移動している間は、先端が折胴本体40aの周面よりも径方向内側に後退するように構成されている。一方、各差し刃106a、106bは、駆動カム用カムフォロワー108a(108b)が駆動カム116の後述するエンドレスカム面の進出領域に沿って移動している間は、先端が折胴本体40aの周面よりも径方向外側に進出するように構成されている。
駆動カム116は、図4に示すように、折胴本体40aの回転軸44が挿通可能な孔を中央に有する円環状に形成されており、その孔の中心が折胴本体40aの軸心と整合するように、ネジ等の締結具によって軸受スリーブ47の円筒部47aの先端縁部に固定されている。また、駆動カム116は、所定の径を有する後退領域と、この後退領域よりも小さい径を有する進出領域(ブレード突出領域)とからなるエンドレスカム面を周面に有している。この駆動カム116のエンドレスカム面は、紙端保持機構41a、41bの駆動カム58のエンドレスカム面と概ね同形に形成することができる。
マスキングカム112a(112b)は、周面の一部にマスクカム面を有するカム部120a(120b)と、周面に歯が形成された歯車部122a(122b)と、カム部120a(120b)及び歯車部122a(122b)を連結する連結部124a(124b)とを有している。カム部120a(120b)は、駆動カム116のエンドレスカム面の後退領域と略同一の径を有し、かつ、このエンドレスカム面の進出領域の周方向の長さ以上の周方向の長さを有する突出部(図示せず)が径方向外側に向けて突出して形成されている。この突出部の周面は、マスクカム面を形成している。歯車部122a(122b)は、対応するマスキングカム駆動手段114a(114b)の後述する第2伝達歯車130a(130b)と噛み合う歯がそれぞれ形成されており、第2伝達歯車130a(130b)を介した後述する電動モーター126a(126b)の回転力が伝達されるように構成されている。
一方のマスキングカム112aの連結部124aは、軸受スリーブ47の円筒部47aが挿通可能な径を有する円筒状に形成されており、カム部120aが折胴本体40a側に位置するように、軸受132、134を介して軸受スリーブ47の円筒部47aの周面上に同軸となるように配設されている。一方のマスキングカム112aは、後述する第1伝達歯車128a及び第2伝達歯車130aからなる伝達歯車機構を介して電動モーター126aの回転力が伝達されることにより、折胴本体40aの軸心周りに角変位可能に構成されている。
他方のマスキングカム112bの連結部124bは、一方のマスキングカム112aの連結部124aが挿通可能な径を有する円筒状に形成されており、カム部120bが折胴本体40a側に位置するように、軸受136、138を介して一方のマスキングカム112aの連結部124aの周面上に同軸となるように配設されている。他方のマスキングカム112bは、後述する第1伝達歯車128b及び第2伝達歯車130bからなる伝達歯車機構を介して電動モーター126bの回転力が伝達されることにより、折胴本体40aの軸心周りに角変位可能に構成されている。
マスキングカム駆動手段114a(114b)は、他方のフレームF´に直接的又は間接的に取り付けられた電動モーター126a(126b)と、電動モーター126a(126b)の回転力をマスキングカム112a(112b)の歯車部122a(122b)に伝達する伝達歯車機構とを備えている。電動モーター126a(126b)には、エンコーダーが内蔵されており、このエンコーダーの検出値に基づいて、マスキングカム112a(112b)のカム部120a(120b)の回転位相制御がそれぞれ実行されるように構成されている。このような回転位相制御は、適宜に出力される作動信号、例えば、適宜の信号出力手段から出力される予め定められた作動信号、又は、この作動信号と折胴40の回転位相を検出する検出手段の検出値に基づいて出力される検出信号の「AND」成立によって実行されるとしても良い。伝達歯車機構は、電動モーター126a(126b)の出力軸に連結された第1伝達歯車128a(128b)と、第1伝達歯車128a(128b)及びマスキングカム112a(112b)の歯車部122a(122b)の双方と噛み合う第2伝達歯車130a(130b)とを備えている。第2伝達歯車130a(130b)は、他方のフレームF´から装置内側に突出して設けられた軸140に軸受を介して取り付けられている。各マスキングカム駆動手段114a、114bは、それぞれ独立して、対応するマスキングカム112a、112bを折胴本体40aの軸心周りに角変位させることが可能に構成されている。
差し刃機構43a、43bは、枚葉状シートFPの搬送方向の長さ(カットオフ)に応じて、折胴本体40aにおける周方向の位置を変更可能に構成されている。具体的には、最大カットオフ時における位置を差し刃機構43a(43b)の基準位置とすると、差し刃機構43a(43b)は、折胴本体40aの軸心を中心にして、基準位置から最大35°回転変位することが可能に構成される。回転変位方向は、カットオフを短くするときは、折胴本体40aの回転方向Yと同一の方向(すなわち、回転方向前方側の紙端保持機構41a(41b)に接近する方向)となり、カットオフを長くするときは、折胴本体40aの回転方向Yと逆の方向(すなわち、回転方向前方側の紙端保持機構41a(41b)と離間する方向)となる。なお、変更手段は、手動で位相を変更する構成としてもよいし、制御装置を組み込むことにより自動で位相変更する構成としてもよい。
以上のような構成を備える差し刃機構43a、43bによれば、枚葉状シートFPのカットオフに応じて、各差し刃機構43a、43bの折胴本体40aにおける周方向の位置を適宜変更させることができる。このため、枚葉状シートFPの搬送方向の中央を的確に突き出すことが可能となり、精度の高い折丁を作成することが可能となる。
また、以上のような構成を備える差し刃機構43a、43bによれば、マスキングカム駆動手段114a(114b)によってマスキングカム112a(112b)を折胴本体40aの軸心周りに角変位させることにより、マスキングカム112a(112b)のカム部120a(120b)の突出部の周方向の位置を駆動カム116のエンドレスカム面の進出領域(ブレード突出領域)の周方向の位置と整合させて進出領域(ブレード突出領域)を無効化させることができる。これにより、差し刃機構43a、43bによる枚葉状シートFPの突き出し動作を任意のタイミングまで実行しないようにすることができるため、2以上の任意の重ね枚数のコレクトランを実行することが可能となる。
咥え胴50は、咥え胴50の周面に沿って移動可能に配設された2つの咥え機構51a、51bを含んで構成される。咥え胴50は、折胴40の下流側に配設され、折胴40の回転軸44と平行な回転軸(図示せず)を有するように構成される。また、咥え胴50の回転方向は、折胴40と逆になるように構成される。
咥え胴50の周速度は、折胴40と同期を取り同速となるように構成される。また、咥え胴50の周長は、折胴本体40aの周長と同じ周長になるように構成される。
咥え胴50は、差し刃機構43a、43bの位相変更に応じて、咥え機構51a、51bの位相を回転変位することが可能に構成される。回転変位方向は、カットオフを短くするときは、咥え胴50の回転方向Zと同一の方向となり、カットオフを長くするときは、咥え胴50の回転方向Zと逆の方向となる。
咥え機構51a、51bは、咥えカム(不図示)と、咥えカムのカムフォロアー(不図示)と、咥え刃(不図示)とを含んで構成される。本実施形態では、咥え機構51a、51bは、咥え胴50の外周に等間隔で2個所配設される。この咥え機構51a(51b)は、折胴40及び咥え胴50が回転し、かつ、折胴40に配設された差し刃機構43a(43b)が作動したとき、差し刃106a(106b)を受けることが可能となるように配置される。すなわち、差し刃機構43a(43b)及び咥え機構51a(51b)は、折胴40と咥え胴50とが回転しているときに、折胴40と咥え胴50とが最も近づく位置において、差し刃機構43a(43b)及び咥え機構51a(51b)が対向するように配置される。
以上、本実施形態に係る印刷機及びバリアブルカットオフ折機1の構成例について説明した。上述したように、本実施形態に係る印刷機は、印刷済みの連続紙Wを切断機構10により切断し、枚葉紙となった枚葉状シートFPを増速搬送機構20により折下搬送機構30へ搬送し、さらに折下搬送機構30により折胴40へ搬送し、折胴40によりストレートラン又は任意の重ね枚数のコレクトランを実行し、折胴40の約半周毎に又は任意の複数回転毎に、一枚の枚葉状シートFP又は任意の重ね枚数からなるシート群を咥え胴50により咥え込むことにより折丁を作成する。特に、本実施形態の印刷機では、切断機構10の切断間隔と、折下搬送機構30の搬送速度と、折胴40及び咥え胴50の周速度とは、枚葉状シートFPの搬送方向の長さに応じて適宜設定乃至調整されるように構成されている。また、本実施形態のバリアブルカットオフ折機1では、紙端保持機構41a、41bが、枚葉状シートFPの搬送方向の前端縁部を保持可能で、かつ、枚葉状シートFPの搬送方向の長さに応じて、枚葉状シートFPの保持を解除するタイミングを変更可能に構成されており、差し刃機構43a、43bが、枚葉状シートFPを径方向外側に突き出し可能で、かつ、枚葉状シートFPの搬送方向の長さに応じて、折胴40における周方向の位置を変更可能に構成されている。
次に、本実施形態に係る印刷機及びバリアブルカットオフ折機1の動作について説明する。なお、以下の説明では、特に、最大カットオフ時と、最小カットオフ時とに分けて説明を行う。
まず初めに、印刷機及びバリアブルカットオフ折機1が、最大カットオフ時に設定された状態で行う動作について説明する。すなわち、増速搬送機構20は、切断機構10により切断された枚葉状シートFPを、わずかに早めて搬送する。
まず、印刷機及びバリアブルカットオフ折機1を使用する作業者は、枚葉状シートFPのカットオフが813mmとなるように設定する。本実施形態では、上述のように、切断機構10の周長が最大カットオフと等しい長さに構成されるため、供給されてくる連続紙Wの供給速度とカッター胴11の周速度とを等しくすることにより、枚葉状シートFPのカットオフは、813mmで一定となる。
また、作業者は、紙端保持機構41a、41bによる枚葉状シートFPの保持を解除するタイミングと、差し刃機構43a、43bにより突き出す枚葉状シートFPの搬送方向の位置とが最適なタイミング及び位置となるように、枚葉状シートFPのカットオフ(813mm)に応じて、紙端保持機構41a、41bの駆動カム58の解除領域(針没入領域)Bの周方向の位置を調整すると共に、差し刃機構43a、43bの折胴40における周方向の位置を調整する。具体的には、差し刃機構43a、43bの折胴40における周方向の位置は、差し刃106a、106bが枚葉状シートFPの搬送方向の中央部に位置することとなる周方向の位置に調整される。また、紙端保持機構41a、41bの駆動カム58の解除領域(針没入領域)Bの周方向の位置は、差し刃機構43a(43b)が作動して差し刃106a(106b)による枚葉状シートFPの突き出しが実行される際に、駆動カム用カムフォロワー54a(54b)が駆動カム58の解除領域(針没入領域)Bに没する(解除領域Bに沿って移動する)こととなる周方向の位置に調整される(図8(b)、図9(a)参照)。
図6は、最大カットオフで切断した枚葉状シートFPを増速搬送機構20が搬送する例を示す図である。図6中の破線αは、「折胴の周長の半周の長さ」を示し、破線β1は、「最大カットオフで切断された枚葉状シートFPの長さ」を示し、破線γは、「増速搬送機構20の作用により生じた間隔」を示す。なお、枚葉状シートFP3の位置は、カッター胴11に切断されたまさにその時の位置であるため、枚葉状シートFP3は、増速搬送機構20の作用を受けていないこととなる。
増速搬送機構20は、図6にて示すように、カットオフ813mmの枚葉状シートFP1,FP2,FP3,・・・,FPNを折下搬送機構30に搬送する。このとき、切断前の搬送速度よりも、切断後の搬送速度を速くして(つまり、切断後に加速させて)枚葉状シートFPを搬送するため、増速搬送機構20は、前後する枚葉状シートFP間に、速度差に応じた間隔を作る。ただし、最大カットオフ時においては速度差が小さいため、増速搬送機構20により作り出される間隔はごくわずかとなる。
増速搬送機構20が先行する枚葉状シートFP1を折下搬送機構30まで搬送すると、折下搬送機構30が折胴40の周速度と同速で枚葉状シートFP1を折胴40のストッパー42に突き当てる(図5、図8(a)参照)。
枚葉状シートFP1をストッパー42に突き当てると同時に、折胴40の紙端保持機構41a(41b)の紙保持針52a(52b)が枚葉状シートFP1の搬送方向の前端縁部に突き刺さり、折胴40は、枚葉状シートFP1を巻き取る。枚葉状シートFP1を保持している状態で、折胴40が半周回転すると(次のストッパー42の突き当て位置まで回転すると)、枚葉状シートFP1と同様に増速搬送機構20、折下搬送機構30を経由して搬送されてきた枚葉状シートFP2がストッパー42に突き当たり、紙端保持機構41b(41a)の紙保持針52b(52a)が突き刺さる。
図7は、最大カットオフ時に、後行する枚葉状シートFP2を折胴40が巻き取る例を示す図である。図7にて示すように、破線β1にて示す「最大カットオフ」と、破線γにて示す「増速搬送機構20の作用により生じた間隔」と、を合わせた長さが、破線αにて示す「折胴40の半周の長さ」と等しいこととなる。したがって、折胴40でコレクトする最大カットオフの枚葉状シートFPは、一度位置決めを行えば、必ずストッパー42に走行方向先端を突き当てた状態で紙端保持機構41a(41b)により保持されることとなり、折胴40における周期的なコレクト動作を正確に行うことが可能となる。つまり高品質な折丁を作成することが可能となる。
そして、図8(b)に示すように、紙端保持機構41aにおいて先行する枚葉状シートFP1を保持し、かつ、紙端保持機構41bにおいて後行する枚葉状シートFP2を保持した状態においてさらに折胴40が回転し、差し刃機構43aの差し刃106aと咥え胴50の咥え機構51aとの距離が最小となった際に、差し刃機構43aによる枚葉状シートFP1の突き出し動作が実行される。また、これと同時に紙端保持機構41aの駆動カム用カムフォロワー54aが解除領域Bに入ることにより、紙保持針52aの先端が折胴本体40aの周面よりも径方向内側に後退し、保持していた枚葉状シートFP1を解放する。
差し刃機構43aにより突き出された枚葉状シートFP1は、図8(c)に示すように、咥え胴50の咥え機構51aにより二つ折り状態で咥え込まれ、折丁とされた上で、下流側に設置された不図示の集積機構(後処理装置)などに向けて搬送される。
なお、図8(a)〜図8(c)では、一枚の枚葉状シートFP1で折丁を形成する、いわゆるストレートランの態様を図示したが、本実施形態に係るバリアブルカットオフ折機1では、これに限定されず、任意の重ね枚数からなるコレクトランを実行することも可能である。このようなコレクトランは、枚葉状シートFPが任意の重ね枚数となるまで、紙端保持機構41a、41bの駆動カム58の解除領域Bを無効化させると共に、差し刃機構43a、43bの駆動カム116の進出領域を無効化させ、その後、枚葉状シートFPが任意の重ね枚数となった際に、紙端保持機構41a、41bの駆動カム58の解除領域Bを有効化させると共に、差し刃機構43a、43bの駆動カム116の進出領域を有効化させることにより、実現することができる。具体的には、紙端保持機構41a(41b)を例に挙げて説明すると、例えば図9(a)に示す、突出部88の周方向の位置が駆動カム58の解除領域Bと重なっていないマスキングカム62a(62b)の周方向の位置(基準位置、すなわちマスキングカム取付基準線62cが真上にある位置)から、図9(b)に示す、突出部88の周方向の位置が駆動カム58の解除領域Bと完全に重なるマスキングカム62a(62b)の周方向の位置(解除領域無効化位置、すなわちマスキングカム取付基準線62dが真上にある位置)まで、マスキングカム駆動手段64a(64b)によってマスキングカム62a(62b)を折胴本体40aの軸心周りに約70°順方向に角変位させる。これにより、紙端保持機構41a、41bの駆動カム58の解除領域Bが無効化される。一方、コレクトランを継続し、枚葉状シートFPが任意の重ね枚数からなるシート群となった際に、マスキングカム62a(62b)を折胴本体40aの軸心周りに約70°逆方向に角変位させる。これにより、駆動カム58の解除領域Bが有効化される。差し刃機構43a、43bのマスキングカム112a、112bの制御は、紙端保持機構41a、41bのマスキングカム62a(62b)と同様に実行する。これにより、任意の重ね枚数のシート群とするためのコレクトランを実行することができる。
以上、最大カットオフ時のバリアブルカットオフ折機1の動作について説明した。次に最小カットオフ時のバリアブルカットオフ折機1の動作を説明する。カットオフを変更するときに問題となることは、折胴40の周長を変更することができない点にある。すなわち、枚葉状シートFPのカットオフが短くなるということは、走行方向長さが短くなるということであり、枚葉状シートFPの到達間隔も必然的に短くなる。したがって、折胴40に搬送されてくる枚葉状シートFPの頭位置が、折胴40が半周回転するよりも速く到達することとなり、適切な針刺し位置にて、枚葉状シートFPの走行方向先端側を刺すことができないこととなる。そこで、本実施形態に係る印刷機では、増速搬送機構20による搬送速度差を用いて、この問題点を解消することとしている。
まず、最小カットオフへの変更に応じて、カッター胴11は、周速度を上げる。具体的には、最大カットオフ(813mm)と最小カットオフ(546mm)との長さ比から、1.5倍の周速度に変更する。すなわち、1.5倍速で切断を行うことにより、カットオフを最小カットオフにする。
また、最小カットオフ(546mm)への変更に応じて、紙端保持機構41a、41bによる枚葉状シートFPの保持を解除するタイミングと、差し刃機構43a、43bにより突き出す枚葉状シートFPの搬送方向の位置とが最適なタイミング及び位置となるように、紙端保持機構41a、41bの駆動カム58の解除領域Bの周方向の位置を調整すると共に、差し刃機構43a、43bの折胴40における周方向の位置を調整する。具体的には、差し刃機構43a、43bが、差し刃106a、106bが枚葉状シートFPの搬送方向の中央部に位置することとなるように、折胴本体40aの回転方向Yと同一の方向(すなわち、回転方向前方側の紙端保持機構41a(41b)に接近する方向)に移動される。また、紙端保持機構41a、41bの駆動カム58が、差し刃機構43a(43b)が作動して差し刃106a(106b)による枚葉状シートFPの突き出しが実行される際に、駆動カム用カムフォロワー54a(54b)が駆動カム58の解除領域(針没入領域)Bに没する(解除領域Bに沿って移動する)こととなるように、折胴本体40aの回転方向Yと反対の方向に、例えば29.5°角変位される(図12(b)、図13(a)参照)。このように、紙端保持機構41a、41bの駆動カム58を折胴本体40aの回転方向Yと反対の方向に角変位させることにより、駆動カム用カムフォロワー54a(54b)が駆動カム58の解除領域Bに入るタイミング、すなわち、紙端保持機構41a、41bによる枚葉状シートFPの保持が解除されるタイミングを最大カットオフ時よりも早めることができる。
図10は、最小カットオフで切断した枚葉状シートFPを増速搬送機構20が搬送する例を示す図である。図10中の破線αは、「折胴の周長の半周の長さ」を示し、破線β2は、「最小カットオフで切断された枚葉状シートFPの長さ」を示し、破線γは、「増速搬送機構20の作用により生じた間隔」を示す。
増速搬送機構20は、図10にて示すように、カットオフ546mmの枚葉状シートFP1,FP2,FP3,FP4,・・・,FPNを折下搬送機構30に搬送する。上述のように、最小カットオフ時の増速搬送機構20は、最大カットオフ時の1.5倍の搬送速度に変更する。すなわち、図10にて示すように、最大カットオフ時に比べて、枚葉状シートFP1,FP2,FP3,FP4は短くなり、また、枚葉状シートFP間の間隔は大きくなる。
増速搬送機構20が先行する枚葉状シートFP1を折下搬送機構30まで搬送すると、折下搬送機構30が、折胴40の周速度と同速で枚葉状シートFP1を折胴40のストッパー42に突き当てる(図11、図12(a)参照)。
枚葉状シートFP1をストッパー42に突き当てると同時に、折胴40の紙端保持機構41a(41b)の紙保持針52a(52b)が枚葉状シートFP1の搬送方向の前端縁部に突き刺さり、折胴40は、枚葉状シートFP1を巻き取る。枚葉状シートFP1を保持している状態で、折胴40が半周回転すると(次のストッパー42の突き当て位置まで回転すると)、枚葉状シートFP1と同様に増速搬送機構20、折下搬送機構30を経由して搬送されてきた枚葉状シートFP2がストッパー42に突き当たり、紙端保持機構41b(41a)の紙保持針52b(52a)が突き刺さる。
図11は、最小カットオフ時に、後行する枚葉状シートFP2を折胴40が巻き取る例を示す図である。図11にて示すように、破線β2にて示す「最小カットオフ」と、破線γにて示す「増速搬送機構20の作用により生じた間隔」と、を合わせた長さが、破線αにて示す「折胴40の半周の長さ」と等しいこととなる。したがって、本実施形態に係るバリアブルカットオフ折機1は、増速搬送機構20により切断後の枚葉状シートFPを増速させることにより速度差に応じた間隔を作る構成としているため、先行する枚葉状シートFPの走行方向先端と、後行する枚葉状シートFPの走行方向先端との距離が、折胴40の周長の半分の長さと等しくなり、カットオフの変更を行っても、適切な枚葉状シートFPの頭位置を決めることが可能となる。
そして、図12(b)に示すように、紙端保持機構41aにおいて先行する枚葉状シートFP1を保持し、かつ、紙端保持機構41bにおいて後行する枚葉状シートFP2を保持した状態においてさらに折胴40が回転し、差し刃機構43aの差し刃106aと咥え胴50の咥え機構51aとの距離が最小となった際に、差し刃機構43aによる枚葉状シートFP1の突き出し動作が実行される。また、これと同時に紙端保持機構41aの駆動カム用カムフォロワー54aが解除領域Bに入ることにより、紙保持針52aの先端が折胴本体40aの周面よりも径方向内側に後退し、保持していた枚葉状シートFP1を解放する。
ここで、折胴40がコレクトする枚葉状シートFPの長さが短くなることにより、咥え機構51a、51bに咥え込ませる枚葉状シートFPの中心位置も変化することとなる。したがって、上述したとおり、最大カットオフ時から最小カットオフ時に変更されたことに応じて、差し刃機構43a、43bは位相を変える。また、差し刃機構43a、43bのみの位相を変えると、差し刃機構43a、43bと咥え機構51a、51bとの同期ずれが生じ、差し刃機構43a、43bの差し刃106a、106bが作動するときに、咥え機構51a、51bは差し刃機構43a、43bと対向する箇所に位置しないこととなる。したがって、咥え機構51a、51bによる枚葉状シートFP1の咥え込みが行えないこととなる。そこで、咥え機構51a、51bを含んで構成される咥え胴50は、差し刃機構43a、43bの位相変更に同期して位相を変える。したがって、位相を変えた差し刃機構43a、43bの差し刃106a、106bが作動し、作動した差し刃106a、106bにより突き出された枚葉状シートFP1を咥え機構51a、51bで咥え込むことができるようになる。
このようにして、差し刃機構43aにより突き出された枚葉状シートFP1は、図12(c)に示すように、咥え胴50の咥え機構51aにより二つ折り状態で咥え込まれ、折丁とされた上で、下流側に設置された不図示の集積機構(後処理装置)などに向けて搬送される。
なお、図12(a)〜図12(c)では、一枚の枚葉状シートFP1で折丁を形成する、いわゆるストレートランの態様を図示したが、本実施形態に係るバリアブルカットオフ折機1では、これに限定されず、上述した最大カットオフ時の場合と同様の方法により、任意の重ね枚数からなるコレクトランを実行することも可能である(図13(a)、図13(b)参照)。この場合において、紙端保持機構41a、41bのマスキングカム62a、62bは、駆動カム58と同調して、基準位置が調整される。これにより、マスキングカム62a、62bの角変位量は、上述した最大カットオフ時の場合と同様に、約70°となる。
以上、最小カットオフ時のバリアブルカットオフ折機1の動作について説明した。
上述のように、本実施形態に係る印刷機及びバリアブルカットオフ折機1は、紙端保持機構41a、41bが、枚葉状シートFPの搬送方向の前端縁部を保持可能で、かつ、枚葉状シートFPの搬送方向の長さに応じて、枚葉状シートFPの保持を解除するタイミングを変更可能に構成されており、差し刃機構43a、43bが、枚葉状シートFPを径方向外側に突き出し可能で、かつ、枚葉状シートFPの搬送方向の長さに応じて、折胴40における周方向の位置を変更可能に構成されていることにより、カットオフに応じた適切なタイミングでシートから紙保持針52a、52bを抜くことが可能となると共に、カットオフに応じた適切な二つ折り位置で差し刃106a、106bを突き出すことが可能となる。このため、カットオフの変更に対応しながら高品質な折丁を作成することが可能である。
また、本実施形態に係る印刷機及びバリアブルカットオフ折機1は、端保持機構41a、41bの駆動カム58及びマスキングカム62a、62b並びに差し刃機構43a、43bのマスキングカム112a、112bの角変位を電動モーター及び伝達歯車機構により実行するように構成されていることにより、特許文献2に記載されたような従来の電動モーター及びリンク機構による角変位では実現することが困難な角変位量であっても、対応することができる。
さらに、本実施形態に係る印刷機は、切断長を変更可能とする切断機構10により、連続紙Wを任意の切断長を有する枚葉状シートFPに切断し、搬送速度を変更可能な増速搬送機構20により、切断長の変更に応じて枚葉状シートFPを増速して搬送し、折胴40に配設した紙端保持機構41a、41bにより、枚葉状シートFPの走行方向先端に紙保持針52a、52bを刺し、折胴40に配設した切断長の変更に応じて変位可能な差し刃機構43a、43bにより、紙端保持機構41a、41bで刺した枚葉状シートFPに対して差し刃106a、106bを差し当て、差し刃機構43a、43bの変位に応じて回転変位可能な咥え胴50に配設した咥え機構51a、51bにより、差し刃106a、106bを咥え込み、折丁を作成する構成としている。したがって、カットオフの変更に対応しながら高品質な折丁を作成することが可能となっている。つまり、本実施形態に係る印刷機によれば、増速搬送機構20に基づく搬送速度の変化によって、カットオフに応じたシート間隔を作り出すことが可能となるため、装置全体の設置スペースを維持したままで、カットオフの変更に対応しながら好適な折丁を提供することが可能となる。
また、本実施形態に係る印刷機によれば、例えば、センサなどの電子機器により枚葉状シートFPの位置関係を検出してタイミング調整を行うようなことをせずとも、折胴40の周長に合わせて折胴40にシートを巻き付けるタイミングを計ることが可能となるため、装置全体のコストを抑えることが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、本実施形態に係るバリアブルカットオフ折機1において、紙端保持機構41a、41b及び差し刃機構43a、43bは、いずれも、マスキングカム、マスキングカム駆動手段及びマスキングカム用カムフォロワーを備えるとしたが、これに限定されず、これらマスキングカム、マスキングカム駆動手段及びマスキングカム用カムフォロワーを備えない構成としても良い。このようなマスキングカム、マスキングカム駆動手段及びマスキングカム用カムフォロワーを備えない構成とした場合には、いわゆるストレートランの実行のみが可能なバリアブルカットオフ折機となる。このようなストレートランの実行のみが可能なバリアブルカットオフ折機では、紙端保持機構41a(41b)の紙保持針52a(52b)は、駆動カム用カムフォロワー54a(54b)が駆動カム58のエンドレスカム面の保持領域Aに沿って移動している際に、先端が折胴本体40aの周面よりも径方向外側に進出するように構成され、かつ、駆動カム用カムフォロワー54a(54b)が駆動カム58のエンドレスカム面の解除領域Bに沿って移動している際に、先端が折胴本体40aの周面よりも径方向内側に後退するように構成されることとなる。また、同様に、差し刃機構43a(43b)の差し刃106a(106b)は、駆動カム用カムフォロワー108a(108b)が駆動カム116のエンドレスカム面の後退領域に沿って移動している際に、先端が折胴本体40aの周面よりも径方向内側に後退するように構成され、かつ、駆動カム用カムフォロワー108a(108b)が駆動カム116のエンドレスカム面の進出領域に沿って移動している際に、先端が折胴本体40aの周面よりも径方向外側に進出するように構成されることとなる。
また、本実施形態に係るバリアブルカットオフ折機において、紙端保持機構41a、41b及び差し刃機構43a、43bは、それぞれ2つずつ設けられるとしたが、これに限定されず、1又は3以上設けられても良い。なお、紙端保持機構及び差し刃機構が1つずつ設けられる場合には、折胴本体の周長が、本実施形態に係る折胴本体40aの周長の半分となり、また、マスキングカム、マスキングカム駆動手段及びマスキングカム用カムフォロワーが、それぞれ1つずつ設けられることとなる。また、紙端保持機構及び差し刃機構がX個(但し、Xは3以上の整数)ずつ設けられる場合には、折胴本体の周長が、本実施形態に係る折胴本体40aの周長のX/2倍となり、また、マスキングカム、マスキングカム駆動手段及びマスキングカム用カムフォロワーが、それぞれX個ずつ設けられることとなる。
さらに、本実施形態に係るバリアブルカットオフ折機において、差し刃機構43a、43bのマスキングカム駆動手段114a、114bは、電動モーター及び伝達歯車機構を備えるものとして説明したが、これに限定されず、電動モーターの代りに例えば油圧シリンダーを用いても良く、また、伝達歯車機構の代りに例えばリンク機構を用いても良い。
また、本実施形態に係る印刷機において、吸引装置22,24,32は、バキュームを用いてシートを吸引する構成を採用しているが、これに限定されず、例えば、ベルトに吸盤を設け、吸盤で直接吸引することによりシートを搬送する構成を用いてもよい。
さらに、本実施形態に係る印刷機において、上述した本実施形態の切断機構10は、回転式のカッター胴を用いる構成としているが、これに限定されず、例えば、一定の速度で切断可能で、かつ、切断間隔を変更可能なピストン式のカッターを用いてもよい。
また、上述した本実施形態では、「最大カットオフ時」の動作と、「最小カットオフ時」の動作とに対応する構成を特に説明したが、カットオフについては、これら2つには限られない。すなわち、「最大カットオフ」と「最小カットオフ」との範囲内でカットオフを任意に変更し、変更したカットオフに応じた折丁を作成することが可能であることは言うまでもない。
上記のような変形例が本発明の範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 バリアブルカットオフ折機、10 切断機構、11 カッター胴、11a カッター刃、11b カッター刃受け、20 増速搬送機構、21 下部ベルト、21a ベルト部、21b ベルト部吸引孔、21c 天板、21d 天板吸引孔、22 下部吸引装置、23 上部ベルト、24 上部吸引装置、30 折下搬送機構、31 折下搬送ベルト、32 折下吸引装置、33 針受けローラー、40 折胴、41a,41b 紙端保持機構、42 ストッパー、43a,43b 差し刃機構、50 咥え胴、51a,51b 咥え機構、52a,52b 紙保持針、54a,54b 駆動カム用カムフォロワー、56a,56b マスキングカム用カムフォロワー、58 駆動カム、60 駆動カム駆動手段、62a,62b マスキングカム、62c,62d マスキングカム取付基準線、64a,64b マスキングカム駆動手段、66 針ホルダー、68 針支軸、70 カム部、72 歯車部、74 連結部、76 電動モーター、78 伝達歯車、80,81,96,98,100,102,132,134,136,138 軸受、82a,82b カム部、84a,84b 歯車部、86a,86b 連結部、88 突出部、90a,90b 電動モーター、92a,92b 第1伝達歯車、94a,94b 第2伝達歯車、104,140 軸、106a,106b 差し刃、108a,108b 駆動カム用カムフォロワー、110a,110b マスキングカム用カムフォロワー、112a,112b マスキングカム、114a,114b マスキングカム駆動手段、116 駆動カム、118 差し刃支軸、120a,120b カム部、122a,122b 歯車部、124a,124b 連結部、126a,126b 電動モーター、128a,128b 第1伝達歯車、130a,130b 第2伝達歯車、W 連続紙、FP,FP1,FP2,FP3 枚葉状シート、X 搬送方向、Y,Z回転方向、α 折胴の周長の半周の長さ、β1 最大カットオフ、β2 最小カットオフ、γ 増速搬送機構20の作用により生じた間隔、A 保持領域、B 解除領域

Claims (6)

  1. 上流側から搬送される枚葉状シートを順次巻き取る折胴と、該折胴から前記枚葉状シートを受け取って下流側に搬送する咥え胴とを備えるバリアブルカットオフ折機であって、
    前記折胴は、
    前記枚葉状シートの搬送方向の前端縁部を保持可能で、かつ、該枚葉状シートの搬送方向の長さに応じて、該枚葉状シートの保持を解除するタイミングを変更可能に構成された紙端保持機構と、
    前記枚葉状シートを径方向外側に突き出し可能で、かつ、該枚葉状シートの搬送方向の長さに応じて、前記折胴における周方向の位置を変更可能に構成された差し刃機構と、
    を備え
    前記紙端保持機構は、
    所定の径を有する保持領域と、該保持領域よりも小さい径を有する解除領域とからなるエンドレスカム面を周面に有し、前記折胴の軸心周りに角変位可能な駆動カムと、
    前記駆動カムを前記折胴の軸心周りに角変位させる駆動カム駆動手段と、
    前記駆動カムのエンドレスカム面に沿って移動可能に設けられた駆動カム用カムフォロワーと、
    前記駆動カムの前記エンドレスカム面の前記保持領域と略同一の径を有し、かつ、該エンドレスカム面の前記解除領域の周方向の長さ以上の周方向の長さを有する突出部が径方向外側に向けて突出して形成され、該突出部の周面がマスクカム面を形成するマスキングカムと、
    前記マスキングカムを前記折胴の軸心周りに角変位させるマスキングカム駆動手段と、
    前記マスキングカムのマスクカム面上を移動可能に設けられたマスキングカム用カムフォロワーと、
    前記駆動カム用カムフォロワー及び前記マスキングカム用カムフォロワーに接続された紙保持針と、
    を備え、
    前記紙保持針は、前記駆動カム用カムフォロワー及び前記マスキングカム用カムフォロワーの少なくとも一方が、前記駆動カムの前記エンドレスカム面の前記保持領域又は前記マスキングカムの前記マスクカム面に沿って移動している際に、先端が前記折胴の周面よりも径方向外側に進出するように構成され、かつ、前記駆動カム用カムフォロワーが前記エンドレスカム面の前記解除領域に沿って移動している際に、先端が該折胴の周面よりも径方向内側に後退するように構成されており、
    前記マスキングカム駆動手段は、前記駆動カムの角変位と同調して、前記マスキングカムの基準位置を調整するよう構成されている
    ことを特徴とするバリアブルカットオフ折機。
  2. 請求項に記載のバリアブルカットオフ折機において、
    前記駆動カムは、周面に前記エンドレスカム面を有するカム部と、周面に歯が形成された歯車部と、該カム部及び該歯車部を連結する連結部とを有し、
    前記駆動カム駆動手段は、電動モーターと、前記電動モーターの回転力を前記駆動カムの前記歯車部に伝達する伝達歯車機構とを含む、
    ことを特徴とするバリアブルカットオフ折機。
  3. 請求項1又は2に記載のバリアブルカットオフ折機において、
    前記マスキングカムは、前記突出部を有するカム部と、周面に歯が形成された歯車部と、該カム部及び該歯車部を連結する連結部とを有し、
    前記マスキングカム駆動手段は、電動モーターと、前記電動モーターの回転力を前記マスキングカムの前記歯車部に伝達する伝達歯車機構とを含む、
    ことを特徴とするバリアブルカットオフ折機。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のバリアブルカットオフ折機を備える印刷機。
  5. 請求項4に記載の印刷機において、
    前記バリアブルカットオフ折機の上流側に配置され、連続紙を個々の枚葉状シートに切断する切断機構と、
    前記切断機構の下流側かつ前記バリアブルカットオフ折機の上流側に配置され、前記切断機構によって切断された前記枚葉状シートを前記連続紙の搬送速度よりも速い速度で搬送する増速搬送機構と、
    を更に備え、
    前記切断機構は、前記枚葉状シートの搬送方向の長さが任意の長さとなるように、前記連続紙の切断間隔を変更可能に構成されており、
    前記増速搬送機構は、前記枚葉状シートの搬送方向の長さに応じて、該枚葉状シートの搬送速度を変更可能に構成されている
    ことを特徴とする印刷機。
  6. 請求項5に記載の印刷機において、
    前記切断機構は、カッター刃を有するカッター胴を備え、
    前記カッター胴は、前記連続紙の切断間隔が変更されるように、周速度を変更可能に構成されている
    ことを特徴とする印刷機。
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