JP5327670B2 - 手術用立体顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、顕微鏡システムの物体平面内に配置可能な物体を結像するための顕微鏡システムに関する。
上記顕微鏡システムは、物体平面の有限の(すなわち、点状でない)結像フィールドを結像するための少なくとも1つの結像光路を形成する少なくとも1つの結像系と、物体平面において結像系の結像フィールドを並進変位させるように適合された変位装置(displacement device)とを含む。
このような顕微鏡システムは、例えば、物体平面内に配置された物体を観察するために、手術用顕微鏡として医用工学において用いられている。
この目的を達成するため、手術用顕微鏡は、通常、天井に取り付けられたスタンド又はフロア上のスタンドによって支持されている。スタンドは、被観察物体の上部の手術用顕微鏡の位置決めを可能にするための変位装置としての機能を果たす。このために、スタンドは、通常、3つまでの自由度(前方/後方、左方向/右方向、上方/下方)での結像系の並進変位、及び、大抵の場合において、少なくとも1つの自由度(水平方向に対する旋回)での手術用顕微鏡の回転運動を可能にする。
このようなスタンドは、固定された状態において、安定性が高くかつ振動を生じないものである必要があると同時に、駆動が容易でなければならないので、比較的高価である。このために、スタンドは、十分に頑丈な構造を有していなければならず、スタンドによって支持される手術用顕微鏡は、ばねやカウンタウェイトを用いることにより、可能であれば、手術用顕微鏡のいかなる位置においても平衡状態にあらねばならない。さらに、手術用顕微鏡の結像フィールド(手術用顕微鏡の結像系によって結像される物体平面の領域)は、特に高倍率の場合においては非常に小さいので、非常に高精度な位置決めが可能でなくてはならない。
手術用顕微鏡と、これを支持するスタンドとで構成される従来技術の顕微鏡システムの上記構成は、以下の欠点を有する。
手術用顕微鏡及びスタンドの質量が大きいため、可能な限り平衡したスタンドの場合であっても、加速及び/又は減速すべき慣性質量(inert masses)のせいで、手術用顕微鏡を変位させることによる被観察物体の細かい動きの追跡や、手術用顕微鏡の位置決めの微細な調整は、困難を伴わずには行うことができない。
また、最適な平衡状態にあったとしても、多くの細かい位置決めが行われなければならない場合には、従来のスタンドの駆動は、多大な物理的労力を要する。これは、原則として、手術用顕微鏡の新たな位置決めは、ユーザが制御装置を介して自身の手で直接的にあるいは間接的に行う必要があり、従って、ユーザは自身の作業を中断しなければならいないということにもよる。
これらの問題を解決するため、機械駆動される変位装置を有する手術用顕微鏡システムが独国特許出願公開第10330581号(特許文献1)から公知であり、同変位装置は、スタンドの接合部において制動機を解除したり、スタンド要素の互いに対する向きを変更したりすることなく、制御可能な駆動装置を用いて手術用顕微鏡を物体平面に対して水平方向に変位させることを可能にするために、手術用顕微鏡とスタンドとの間に挿入されている。
独国特許出願公開第10330581号
しかし、この変位装置は、技術的に複雑であり、また、その静荷重のせいで、比較的より複雑であるという欠点を有し、より安定したスタンドを必要とする。また、手術用顕微鏡を変位させるために、手術用顕微鏡の慣性質量を加速することも必要である。手術用顕微鏡の慣性質量によって急激な変位が防止される一方で、手術用顕微鏡の慣性質量の正又は負の高速な加速を行う場合、振動が発生し、スタンドに伝達される恐れがある。また、手術用顕微鏡の変位後に直接的な目視を行う場合、ユーザは、自身の作業位置を少なくとも若干調整する必要がある。
従来技術の上述の欠点により、例えば、患者の呼吸によって生じる、物体平面における被観察物体の変位に対応するために、手術用顕微鏡を、細かく迅速に、かつ、特に周期的に変位させることは、現在のところ実用上不可能である。
これを踏まえ、本発明は、物体平面の結像フィールドの変位を、特に簡単、迅速かつ確実に、また振動を発生させることなく可能にする顕微鏡システムを提供することを目的とする。
上記目的は、独立請求項1及び6の特徴の組み合わせを備えた顕微鏡システムによって達成される。好ましい実施の形態が従属請求項において規定される。
第1の好ましい実施の形態によれば、顕微鏡システムの物体平面に配置可能な物体を結像するための顕微鏡システムは、結像系と、変位装置と、制御装置とを含む。結像系は、物体平面の結像フィールドを結像するための少なくとも1つの結像光路を形成する。この点に関し、結像フィールドは、結像系の少なくとも1つの結像光路によってある時点において結像され得る物体平面の有限の(すなわち、点状でない)領域であると理解される。多くの場合、結像フィールドは、従来技術においては物体フィールドとも呼ばれる。変位装置は、物体平面において結像系の結像フィールドを並進変位させるように適合されている。制御装置は、物体平面における結像フィールドの所望の変位を決定しかつ変位装置をこれに応じて制御するように適合されている。この目的を達成するため、変位装置は、少なくとも1つの結像光路を偏向させるために少なくとも1つの結像光路に沿って配置された第1のミラー面であって、制御装置によって決定された変位に応じて旋回可能な第1のミラー面を含む。
従って、第1の実施の形態において、制御装置によって決定される、物体平面に対する物体平面の結像フィールドの所望の変位は、結像系の少なくとも1つの結像光路を偏向させる第1のミラー面を旋回させることによって行われる。本明細書において、「ミラー面」という用語は、通常、光学偏向素子の反射面を意味する。
ミラー面は、例えば、自由に旋回可能であるか、あるいは、1つ又はいくつかの予め定められた異なる旋回軸を中心として旋回が可能であり得る。旋回軸は、必要に応じて、ミラー面の外部にあっても、内部にあってもよい。また、ミラー面及び旋回軸は、必要に応じて、同じ平面内にあっても、異なる平面内にあってもよい。一実施の形態によれば、互いに直交する2つの旋回軸が設けられており、その領域は、ミラー面に入射する結像光路の光軸がミラー面に衝突するミラー面の領域において互いに交差する。この領域は、ミラー面の中心にあってもよい。旋回軸は、仮想軸である。このことは、ミラー面がこれらの仮想軸を中心として回転することを意味し、ロッドなどのシャフトを取り付けなければならないということを意味するものではない。
あるいは、結像フィールドの変位は、ミラー面に衝突する、結像系の少なくとも1つの結像光路の光軸に対して実質的に平行に配列された回転軸を中心としてミラー面を回転させることによって行ってもよく、光軸は、結像系の光学素子(特に、光学レンズ)によって規定される。本願において、光軸に対して実質的に平行に向く回転軸とは、回転軸及び/又は光軸がそれぞれ延びる平面と、共通の法線とが、20°未満、好ましくは、5°未満、特に好ましくは、2°未満の角度で互いに交差するということであると理解される。ここで、回転軸及び光軸は、一致していてもよい。換言すれば、ミラー面は、ミラー面に対する法線に対してゼロとは異なる角度を有する回転軸を中心として、回転させてもよい。ミラー面をこのように回転させることにより、結像系からミラー面に入射する少なくとも1つの結像光路の光軸に対してミラー面が旋回し、その結果、物体平面において結像フィールドが変位する。
ミラー面の旋回は、非常に高精度に行うことが可能である。結像系全体の慣性質量ではなく、ミラー面を形成する偏向素子(例えば、光学ミラーやプリズムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない)、並びに、必要に応じて設けられ得る駆動装置及び/又は動力伝達装置の慣性質量のみを加速すればよいので、結像フィールドの細かく高速で、かつ、特に周期的な変位を特に簡単かつ確実に行うことが可能となる。ここで、加速すべき慣性質量が小さいため、加速が高速である場合であっても、変位装置は、ほとんど振動を起こすことなく動作する。
結像フィールドを所望に変位させるためにミラー面のみを旋回させるが、結像系は静止状態のままであるので、直接的な目視観察の場合であって、結像フィールドの変位後であっても、ユーザの作業位置は変化しない。
変位が、例えば、物体平面からの結像系の作動距離の4分の1未満、好ましくは、8分の1未満である場合、結像系を用いることにより、物体平面のほぼ垂直な結像がさらに行われる。しかし、結像系による物体平面の垂直でない観察もまた、ほとんどの場合において不利ではなく、むしろ望ましい場合があることを強調しておく。
一実施の形態によれば、変位装置は、少なくとも1つの結像光路を偏向させるための第2のミラー面を含んでいてもよく、第2のミラー面は、少なくとも1つの結像光路に沿って配置され、かつ、制御装置によって決定される変位に応じて旋回可能である。この場合、第1のミラー面は、第1の旋回軸を中心として旋回可能であり、第2のミラー面は、第1の旋回軸とは異なる第2の旋回軸を中心として旋回可能であり得る。
このように、結像フィールドの変位は、少なくとも1つの結像光路を順次偏向させる2つ又はそれ以上のミラー面を旋回させることによって共同で行ってもよい。このことは有利であり得る。なぜなら、所定の単一の軸を中心としたミラー面の旋回は、多くの場合、ミラー面の自由な回転と比べて、より簡単でかつより高い精度で行うことが可能だからである。
ここで、第1の旋回軸は、第1のミラー面に衝突し、第1のミラー面から出射する、少なくとも1つの結像光路の光軸が延びる第1の偏向平面に対して、実質的に90°の角度を有し得る。ここで、この光軸は、結像系の光学素子(特に、光学レンズ)によって規定される。また、第2の旋回軸は、第2のミラー面に衝突し、第2のミラー面から出射する、少なくとも1つの結像光路の光軸が延びる第2の偏向平面に対して、実質的に90°の角度を有し得ると同時に、第1の偏向平面に対して実質的に平行に配置され得る。
本願において、「実質的に90°」とは、90°から、最大で5°、好ましくは、最大で2°、特に好ましくは、最大で1°のずれがあることであると理解される。また、本願において、偏向平面に対して実質的に平行である旋回軸とは、旋回軸が偏向平面に対して平行であるか、あるいは、旋回軸が偏向平面と交差し、かつ、偏向平面に対して5°未満の角度、好ましくは、2°未満の角度を有するということであると理解される。また、旋回軸及び偏向平面は、一致していてもよい。
一実施の形態によれば、第1及び第2の旋回軸は、第1及び第2のミラー面にそれぞれ入射する光軸が各ミラー面に衝突する領域において、それぞれ延びている。この領域は、それぞれの対応付けられた第1及び第2のミラー面の中心に配置され得る。
物体平面に対して結像フィールドを変位させることに加えて、第1及び第2の旋回軸が少なくとも1つの結像光路及び/又は互いに対してこのような関係にあることは、旋回軸を中心として第1及び第2のミラー面を旋回させることにより、結像系によって生成される結像フィールドの像の回転が生じないか、あるいは、無視できる程度の回転しか生じないという利点を有する。また、従って、物体平面において、結像フィールドを実質的に90°の角度を互いに対して有する2方向に平行移動させることが可能となる。
あるいは、もしくはさらに、顕微鏡システムは、結像系によって生成される結像フィールドの像を回転させる補償装置をさらに含み得る。ここで、制御装置は、ミラー面の旋回によって行われ得る、結像系によって形成される結像フィールドの像の回転も補償装置によって行われる像の回転によって補正されるように、第1及び/又は第2のミラー面の旋回に応じて補償装置を制御する。
ここで、結像系は、画像データを生成するために少なくとも1つの結像光路内に配置された少なくとも1つのカメラを含み得、補償装置は、少なくとも1つのカメラに接続され得る。その場合、補償装置は、ミラー面の旋回によって生じ得る、結像系によって形成される結像フィールドの像の回転を特に容易に補償するために、少なくとも1つのカメラによって生成される画像データを電子画像処理を用いて回転させ得る。
さらに、かつあるいは、補償装置は、少なくとも1つの結像光路内に配置されかつ制御装置によって調整可能な少なくとも1つのプリズム装置を含み得る。ここで、プリズム装置は、プリズムを回転させる場合には、結像系の光学素子によって規定される光軸を回転軸としてこれを中心に像を回転させるように適合されているのが好ましい。
上述の第1の好ましい実施の形態と組み合わせることも可能な第2の好ましい実施の形態によれば、顕微鏡システムの物体平面に配置可能な物体を結像するための顕微鏡システムは、物体平面の結像フィールドを結像するための少なくとも1つの結像光路を形成する結像系と、物体平面において結像系の結像フィールドを並進変位させるように適合された変位装置とを含む。ここで、変位装置は、少なくとも1つの結像光路を偏向するために少なくとも1つの結像光路に沿って配置された少なくとも一対の第1及び第2のミラー面を含む。ここで、少なくとも一対の結像光路は、第1及び第2のミラー面において順次反射される。さらに、第1のミラー面は、第1の旋回軸を中心として旋回可能であり、第1の旋回軸は、第1のミラー面に衝突し、第1のミラー面から出射する、少なくとも1つの結像光路の光軸が延びる第1の偏向平面に対して実質的に90°の角度を有する。ここで、光軸は、結像系の光学素子(特に、光学レンズ)によって規定される。さらに、第2のミラー面は、第2の旋回軸を中心として旋回可能であり、第2の旋回軸は、第2のミラー面に衝突し、第2のミラー面から出射する、少なくとも1つの結像光路の光軸が延びる第2の偏向平面に対して、実質的に90°の角度を有する。さらに、第2の旋回軸は、第1の偏向平面に対して実質的に平行に配置されている。ここで、第2の旋回軸は、第1の偏向平面内に配置されていてもよい。
従って、物体平面における、互いに対して実質的に90°の角度を有する2方向の結像フィールドの並進変位は、第1及び/又は第2のミラー面を第1及び/又は第2の旋回軸を中心として旋回させることによって行うことが可能となる。ここで、第1及び第2の旋回軸が少なくとも1つの結像光路に対して上述のように向いているので、ミラー面の旋回により、結像系によって生成される結像フィールドの像の回転が生じないか、あるいは、無視できる程度の回転しか生じない。
第1の好ましい実施の形態と同様に、顕微鏡システムは、物体平面における結像フィールドの所望の変位を決定し、かつ、決定された変位に応じて第1及び第2のミラー面をそれぞれ第1及び/又は第2の旋回軸を中心として旋回させるように適合された制御装置も含み得る。
一般に、結像系は、画像データを生成するために結像光路内に配置された少なくとも1つのカメラを含み得、制御装置は、少なくとも1つのカメラに接続され得、さらに、画像データにおけるマーカーの位置を自動的に検出し、マーカーの検出された位置に応じて、第1及び/又は第2の駆動装置を自動的に制御するようにさらに適合され得る。
ここで、マーカーは、例えば、物体平面内に特別に配置された別個の要素(特徴的に形成された粘着ラベルなど)であってもよく、あるいは、画像データにおいて自動的に識別される、物体それ自体の1つの特徴的な要素(例えば、手術用素子/器具、又は、画像データに結像される歯や臓器といった患者の体の特定の部分)であってもよい。
ここで、制御装置が、画像データにおけるマーカーの位置が実質的に一定となるように、第1及び/又は第2の駆動装置を自動的に制御するように適合されていれば望ましくあり得る。
その結果、例えば、(同じく自動的な)像の安定化又は(同じく自動的な)被観察物体の動きの追跡が可能となる。像の安定化は、被観察物体の位置が周期的に変化する場合(例えば、患者の呼吸によって)に特に望ましい。物体の動きを追跡する場合、例えば、手術用器具の動きを追跡し、手術用器具を常に結像フィールドの中心に保持することが可能である。
さらに、もしくはあるいは、制御装置は、キーボード、ペダル、ジョイスティック及び音声制御といったユーザインタフェースをも含み得、ユーザインタフェースを介して受け付けた制御コマンドに従って、物体平面における結像フィールドの所望の変位を決定し得る。
絶対変位(例えば、目標座標の形式で)、相対変位(例えば、像の現在の中心から始まる変位ベクトルの形式で)及び/又は時間に関連した一方向のみの変位(例えば、所望の変位が達成されるまで、1つの所望の方向にジョイスティックを保持すること)を、例えば、ユーザがユーザインタフェースを介して入力し得る。
ここで、ユーザインタフェースは、ユーザによる制御コマンドを、ユーザの声及び/又は目の動き及び/又は足の動き及び/又は頭の動き及び/又は手の動きとして受け付け、それらを(デジタル又はアナログ形式で)制御装置に出力するようにさらに適合され得る。
一般に、結像系は、複数の光学レンズを含み得る。一実施の形態によれば、その場合、結像系の少なくとも1つの光学レンズは、第1及び第2のミラー面間に配置されている。
少なくとも1つの結像光路を複数回折り曲げることによって可能な限りコンパクトな顕微鏡システムの構成を実現するために、結像系は、少なくとも1つの結像光路を偏向させるための第3のミラー面及び第4のミラー面をさらに含み得る。その場合、少なくとも1つの結像光路は、第1のミラー面、第2のミラー面、第3のミラー面及び第4のミラー面において順次反射され得る。
ここで、第1のミラー面及び第4のミラー面が、互いに対して、60°〜120°、好ましくは、80°〜100°の角度を有し、第2のミラー面及び第3のミラー面が、互いに対して、60°〜120°、好ましくは、80°〜100°の角度を有していれば有利であり得る。さらに、第3のミラー面及び第4のミラー面は、互いに対して、実質的に60°の角度を有し得る。なぜなら、概して、このような角度で配置されたミラー面は、ポロシステムII型として機能するからである。従って、ミラー面において生じる像の水平方向の反転は、少なくとも1つの結像光路の偏向により、互いに打ち消される。さらに、結像光路の偏向によって生じた像の回転は、全体として僅かであり、及び/又は存在しない。
一実施の形態によれば、第1〜第4のミラー面のこのような構成において、少なくとも1つの結像光路の光軸が互いに対して実質的に平行な少なくとも第1及び第2の平面において延び、かつ、これら2つの第1及び第2の平面に実質的に垂直な少なくとも第3の平面において延びるように、少なくとも1つの結像光路は導かれる。ここで、「実質的に平行な」状態及び「実質的に垂直な」状態とは、第3の平面が、60°〜120°、好ましくは、80〜100°、特に好ましくは、85°〜95°、特に、90°の角度で上記2つの第1及び第2の平面とそれぞれ交差する場合に満たされると考えられる。この場合において、第1の平面には、第1のミラー面に衝突し、そこから出射する、少なくとも1つの結像光路の結像ビーム束の光軸が延び、第2の平面には、第4のミラー面に衝突し、そこから出射する、少なくとも1つの結像光路の結像ビーム束の光軸が延び、第3の平面には、第2(又は第3)のミラー面に衝突し、そこから出射する、少なくとも1つの結像光路の結像ビーム束の光軸が延びている。
ここで、第2のミラー面と第3のミラー面との間の少なくとも1つの結像光路には、光学レンズが存在しなくてもよい。
一実施の形態によれば、少なくとも1つの結像光路は、4つより多いかあるいは少ないミラー面において偏向されてもよく、これらのミラー面は、互いに対して任意の角度を有し得る。その場合に生じる像の横方向の反転、歪曲又は回転は、対応する補正装置によって、光学式又はデジタル式に選択的に補正することができる。
一実施の形態によれば、顕微鏡システムは、第2のミラー面を第2の旋回軸を中心として選択的に旋回させる第2の駆動装置をさらに含む。さらに、もしくはあるいは、顕微鏡システムは、第1のミラー面を第1の旋回軸を中心として選択的に旋回させる第1の駆動装置をさらに含み得る。その場合、制御装置は、第1及び/又は第2の駆動装置を制御するように適合されているのが好ましい。
第1のミラー面が、物体平面と、少なくとも1つの結像光路に沿って配置された、結像系の第1の光学有効面との間に配置されていれば有利であり得る。なぜなら、この場合、偏向された結像光路は、例えば、どの光学レンズ(第1のミラー面を大きく傾斜させる場合には大型の光学レンズが必要であり得る)も通過する必要がないからである。ここで、最大で104mm、好ましくは、最大で5×103mm、特に好ましくは、最大で103mmの曲率半径を有する面が、光学有効面であると理解される。従って、この場合において、本発明の顕微鏡システムにおいて用いられ得る平面フィルタ(planar filters)又はカバーガラス(covering panes)は光学有効面であるとは考えられない。
一実施の形態によれば、第1のミラー面と物体平面との間の結像光路には、光学有効素子が存在しない。ここで、光学有効素子とは、それらを追加するかあるいは取り外すことにより、0.5%よりも大きい、特に、1%よりも大きい、さらに特に、2%よりも大きい、さらに特に、5%よりも大きい変化を顕微鏡システムの作動距離に生じさせる素子であると理解される。この関連において、フィルタ又はカバーガラスは、光学有効素子であるとは考えられない。
上記顕微鏡システムは、通常、立体顕微鏡システムとして設計することができ、同システムにおいて、結像系は、物体平面において立体視角を有する少なくとも一対の結像光路を形成する。その場合、結像系は、共通の光軸に沿って配置されかつ少なくとも一対の結像光路の両方の結像光路によって共通に横切られる複数のレンズを備えた第1の部分システムを含み得る。
さらに、第1及び/又は第2のミラー面は、第1の部分システムの光学レンズ間に第1の部分システムの光軸に沿って配置され得る。第1の部分システムにおけるミラー面のこのような構成により、全ての結像光路に対して比較的大型の共通の光学レンズを用いることができるため、ミラー面の旋回後であってもなお、結像光路が光学レンズを通過する(光学レンズによって導かれる)ことを保証することが容易となる。
ここで、例えば、顕微鏡システムの全ての結像光路に対して作動距離及び/又は倍率を共通に調整するために、第1の部分システムの少なくとも2つのレンズは、光軸に沿って互いに対して変位可能であり得る。
あるいは、もしくはさらに、結像系は、一般に、第2の部分システムを含み得、第2の部分システムの光学素子は、少なくとも一対の結像光路のうちの1つの結像光路のみによってそれぞれ横切られる複数のレンズを含む。ここで、第2の部分システムの少なくとも2つのレンズは、共通の結像光路に沿って互いに対して変位可能であり得る。
一実施の形態によれば、顕微鏡システムは、物体平面を照明するための照明光路を有する照明系をさらに含み得、第1及び/又は第2のミラー面は、照明光路に沿って配置され、照明光路は、少なくとも第1及び/又は第2のミラー面によって偏向される。
照明光路もまた第1及び/又は第2のミラー面によって偏向されるので、物体平面において結像系の結像フィールドを移動させるためにミラー面を旋回させる場合、照明光路は、自動的に追跡される。この目的で、照明光路は、少なくとも1つの結像光路に適切な方法で(例えば、半透明ミラー(semi-transmitting mirror)を用いることによって)結合される。
あるいは、顕微鏡システムは、物体平面を照明するための照明光路を有する照明系をさらに含み得、少なくとも1つの照明ミラーが、照明光路に沿って配置され、照明ミラーは、制御装置によって決定された変位に応じて旋回可能である。その結果、結像系の結像フィールドを少なくとも1つのミラー面をこれに対応して変位させることによって変位させる場合に、照明ミラーをこれに応じて旋回させることにより、照明光路が自動的に追跡されることが保証される。
上記変位装置を用いることによる結像フィールドの迅速かつ正確な位置決めに加えて、結像フィールドの大まかな位置決めをも可能とするために、顕微鏡システムは、結像系を支持しかつ結像系全体を並進変位させるための少なくとも1つの調整装置を含むスタンドをさらに含み得る。ここで、スタンドは、できる限り自由な位置決めを可能にするために、例えば、3つ以上の並進自由度及び2つ以上の回転自由度を備え得る。
上記特性を有する顕微鏡システムは、手術用顕微鏡として好ましく用いることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。図面において、同一又は類似の要素は、可能な限り、同一又は類似の参照符号を付して示す。ここで、
図1Aは、本発明の好ましい第1の実施の形態における顕微鏡システムの結像系の基本的要素の構成を通過する光路を、同構成を1つの平面において展開した状態で概略的に示し、
図1Bは、図1Aの結像系の基本的要素を上から見た上面図を概略的に示し、
図1Cは、図1Aの結像系の基本的要素の側面図を概略的に示し、
図1Dは、図1Aの結像系の基本的要素の空間的構成の斜視図を概略的に示し、
図2は、本発明の第2の実施の形態における顕微鏡システムの結像系の基本的要素の構成を通過する光路を、同構成を1つの平面において展開した状態で概略的に示し、
図3は、本発明の第3の実施の形態における顕微鏡システムの結像系の基本的要素の構成を通過する光路を概略的に示し、
図4Aは、本発明の第2の実施の形態における顕微鏡システムの側面図を概略的に示し、
図4Bは、本発明の第4の実施の形態における顕微鏡システムの側面図を概略的に示す。
以下に、本発明の第1の好ましい実施の形態について、図1A、図1B、図1C及び図1Dを参照しながら、より詳細に説明する。
図1Aは、本発明の第1の実施の形態における顕微鏡システムの結像系26の基本的要素の構成を通過する光路を、同構成を1つの平面において展開した状態で概略的に示す。ここで、図1B、図1C及び図1Dは、この好ましい実施の形態における顕微鏡システムの結像系の基本的要素の様々な図を概略的に示している。図1A及び図1Dに、同顕微鏡システムのさらなる要素をブロック図として概略的に示す。
第1の好ましい実施の形態における顕微鏡システムは、二対の結像光路2a、2b及び2c、2dを形成する光学結像系26を含む。
結像光路2a及び2b並びに結像光路2c及び2dは、物体平面1においてそれぞれ対として一致している。結像光路2a、2b及び2c、2dの主ビームは、それぞれ対として立体視角αを有する。従って、顕微鏡システムは、立体顕微鏡を形成している。ここで、第1の対の結像光路2a、2bが物体平面1において有する立体視角αは、第2の対の結像光路2c、2dが物体平面1において有する立体視角(図示せず)とは異なり得る。但し、結像光路2a、2b及び2c、2dが物体平面1において対として有する立体視角は、同じ大きさであってもよい。図1Aにおいて、立体視角αは、4°〜6°の範囲にある。しかし、本発明は、上記角度範囲に限定されるものではない。むしろ、立体視角がゼロ度とは異なるものであればよい。
図1Dに示すように、結像光路2a、2b、2c及び2dは、対になって物体平面1において結像フィールドFを結像するように設計されている。結像フィールドFは、検査対象であって、物体平面1に配置された物体(図示せず)の有限の(すなわち、点状でない)領域を示し、この領域は、対の結像光路2a、2b及び2c、2dによって、ある1つの時点で(すなわち、同時に)結像される。結像フィールドFのサイズは、結像系26の光学素子のサイズ、及び結像系26によって実現される倍率に依存する。図示の例において、結像フィールドFは、10mm〜100mmの直径を有する。しかし、本発明は、結像フィールドFの1つの特定のサイズに限定されるものではない。対の結像光路2a、2b及び2c、2dが、物体平面1において単なる1つの点ではなく、1つの領域を結像するように設計されていればよい。
結像系26は、第1の光学部分システムT1及び第2の光学部分システムT2によって形成され、部分システムT1及びT2は、それぞれ、複数の光学素子を有する。
第1の部分システムT1は、共通の光軸Kに沿って、第1の光学ミラー面3を有する第1の光学偏向素子と、第1、第2、第3、第4及び第5の光学レンズ4、5、6、7及び8と、第2の光学ミラー面9を有する第2の光学偏向素子と、第3の光学ミラー面10を有する第3の光学偏向素子と、第6の光学レンズ11と、第4の光学ミラー面12を有する第4の光学偏向素子と、第7及び第8の光学レンズ13及び14と、ビームスプリッタ装置15のプリズム部15’、15’’とを含む。
第1の部分システムT1のレンズ4、5、6、7、8、11、13及び14は、4つの結像光路2a、2b、2c及び2dによって共通に横切られる。さらに、第3及び第4の光学レンズ6、7間には、結像光路2a、2b、2c及び2dがそれぞれ無限遠に結像されるアフォーカルな界面AFが配置されている。アフォーカルな界面AFを設けることにより、結像系26をモジュール構造とすることが可能となる。但し、アフォーカルな界面AFは、本発明の実施に必要なものではないことを強調しておく。
結像光路2a、2b、2c及び2dは、第1のミラー面3、第2のミラー面9、第3のミラー面10、及び第4のミラー面12において順次反射され、従って、偏向される。特に図1Dから分かるように、第1のミラー面3及び第4のミラー面12が広がる平面の法線ベクトルは、互いに対して70°〜110°の範囲の可変角度を有する。さらに、第2のミラー面9及び第3のミラー面10がそれぞれ広がる平面の法線ベクトルは、互いに対して70°〜110°の範囲の可変角度を有する。しかし、本発明は、このような角度範囲に限定されるものではない。第3のミラー面10及び第4のミラー面12が広がる平面の法線ベクトルは、互いに対して実質的に60°の一定角度を有する。ここで、本願において「実質的に60°」とは、60°から、最大で5°、好ましくは、最大で2°、特に好ましくは、最大で1°のずれがあることであると理解される。
第1〜第4のミラー面3、9、10及び12のこの構成は、全体として、ポロシステムII型として光学的に作用する。これは、第1〜第4のミラー面3、9、10及び12によって、像の反転及び瞳の交換の両方が生じることを意味する。さらに、ミラー面3、9、10及び12のこの構成により、結像系26の特にコンパクトな構造が実現される。
第1〜第5のレンズ4、5、6、7及び8は、第1のミラー面3を有する第1の偏向素子と第2のミラー面9を有する第2の偏向素子との間に配置されている。第6のレンズ11は、第3のミラー面10を有する第3の偏向素子と第4のミラー面12を有する第4の偏向素子との間に配置されている。第7及び第8のレンズ13及び14は、第4のミラー面12を有する第4の偏向素子とビームスプリッタ装置15との間に配置されている。
このように、第2のミラー面9を有する第2の偏向素子と第3のミラー面10を有する第3の偏向素子との間において、上記光路には光学レンズが存在しない。さらに、第1のミラー面3は、結像光路2a、2b、2c及び2dに沿って、物体平面1と第1のレンズ4との間、従って、物体平面1と結像系26の第1の光学有効面との間に配置されている。ここで、光学有効面とは、曲率半径が最大で104mm、好ましくは、最大で5×103mm、特に好ましくは、最大で103mmである面のことであると理解される。従って、例えば、平面フィルタやカバーガラスは、ここでは、光学有効面とはみなされない。しかし、本発明は、第1のミラー面のこのような構成に限定されるものではない。従って、結像系の第1の有効面は、第1のミラー面と物体平面(図示せず)との間に配置されてもよい。
第1のミラー面3を含む第1の偏向素子は、第1の旋回軸Aを中心として旋回可能である。この目的を達成するため、第1の偏向素子は、第1の駆動装置36に接続されている。図示される好ましい実施の形態において、第1の駆動装置36は、モータ軸が直接第1の旋回軸Aを形成するステッピングモータであり、このモータ軸は、第1のミラー面9を有する第1の偏向素子を支持している。図1Dにおいて最もよく分かるように、第1の駆動装置37を用いて第1のミラー面3を第1の旋回軸Aを中心として旋回させると、物体平面1において結像系26の結像フィールドFがX方向に並進変位する。さらに、第1の旋回軸Aは、図1Dにおいて光軸Kが第1のミラー面3に衝突する領域に配置されている。これは、図1Dにおいて第1のミラー面3の中心にある。
同様に、第2のミラー面9を有する第2の偏向素子は、第1の旋回軸Aとは異なる第2の旋回軸Bを中心として旋回可能である。この目的のため、第2の偏向素子は、図示される実施の形態においては、ステッピングモータによって形成された第2の駆動装置37に接続され、第2の駆動装置37のモータ軸は、第2の偏向素子を支持し、第2の旋回軸Bを規定している。図1Dから分かるように、第2の駆動装置38を用いて第2のミラー面9を旋回させると、物体平面1において結像系26の結像フィールドFがY方向に並進変位する。さらに、第2の旋回軸Bは、図1Dにおいて光軸Kが第2のミラー面9に衝突する領域に配置されている。これは、図1Dにおいて第2のミラー面9の中心にある。
第1の好ましい実施の形態において、第1の旋回軸Aは、第1のミラー面3に衝突し、第1のミラー面3から出射する結像光路2a、2b、2c、2dの光軸Kが延びる第1の偏向平面に対して実質的に90°の角度を有する。ここで、光軸Kは、第1の部分システムT1のレンズ4〜8、11、13、14によって規定される。第1の実施の形態において、光軸Kは、単一の直線に沿って延びるのではなく、ミラー面3、9、10、12によって曲げられることは明らかである。さらに、第2の旋回軸Bもまた、第2のミラー面9に衝突し、第2のミラー面9から出射する結像光路2a、2b、2c、2dの光軸Kが延びる第2の偏向平面に対して実質的に90°の角度を有する。ここで、光軸Kの代わりに、結像光路2a〜2dの主ビームを基準として用いてもよい。このために、結像光路2a、2b、2c及び2dの主ビームは、共通の平面に存在しなくてはならないことは明らかである。さらに、第2の旋回軸Bは、第1の偏向平面に対して実質的に平行に配置されている。これは、第2の旋回軸Bが第1の偏向平面に対して平行であるか、第2の旋回軸Bが第1の偏向平面と交差し、それによって、第1の偏向平面に対して、5°未満、好ましくは、2°未満の角度を有するか、あるいは、第2の旋回軸Bと第1の偏向平面とが一致しているということを意味する。図示される第1の実施の形態において、第2の旋回軸Bは、第1の偏向平面内に配置されている。しかし、本発明は、旋回軸の上記構成に限定されるものではない。
このように、第1及び第2の偏向素子並びに第1及び第2の駆動装置36、37は、第1及び第2の駆動装置36、37を組み合わせた駆動並びにこれに応じた第1及び第2のミラー面3、9の旋回によって物体平面1において結像系26の結像フィールドFを任意の方向に並進変位させるための1つの変位装置を共通に形成している。ここで、結像光路2a、2b、2c、2dは、これらによって横切られる結像系26の光学レンズ4、5、6、7、8の外側に変位されてはならないので、結像系26の光学系による変位には限度が設定されている。
第1及び第2の駆動装置36、37は、それぞれ、制御装置28に接続されている。分かりやすくするために、第1の駆動装置36と制御装置28との間の接続ラインは、図1Aにおいて全く示されていない。制御装置28は、ジョイスティック29及びマイク29’としてのユーザインタフェースに接続されている。
しかし、ユーザからの制御コマンドを、例えばユーザの声及び/又は目の動き及び/又は足の動き及び/又は頭の動き及び/又は手の動きとして受け付け、それらを制御装置に出力(好ましくはデジタル形式もしくはアナログ形式で)する他の任意のユーザインタフェースを用いてもよい。ここで、制御コマンドは、例えば、絶対変位及び/又は相対変位及び/又は単に経時変位の方向を示し得る。
制御装置28は、物体平面1における結像フィールドFの所望の変位を決定し、これに応じて、ジョイスティック29又はマイク29’を介して受け付けるユーザによる命令にしたがって第1及び第2の駆動装置36、37を制御する。
結像フィールドFの所望の変位に必要な第1及び第2のミラー面3、9の角度位置を決定するため、制御装置28は、所望の変位に必要な第1及び第2のミラー面3、9の角度位置が顕微鏡システムの各トータル倍率に応じて格納されているテーブルにアクセスすることができる。あるいは、もしくはさらに、制御装置は、対応する変換式を用いるか、あるいは、受け付けたユーザによる命令に従って第1及び第2の駆動装置36、37を直接制御してもよい。
すでに強調したように、第1の部分システムT1の光学レンズ4〜8は、共通の光軸Kに沿って配置されている。ここで、顕微鏡システムの結像系26からの物体平面1の距離を変更し、それによって、作動距離及び/又は物体平面1内に配置可能な物体の結像倍率を変更するために、第1のレンズ4は第2のレンズ5に対して、第3のレンズ6は第4のレンズ7に対して、光軸Kに沿って移動が可能である。同時に、これら光学レンズ4、5、6及び7のシステムデータを適切に選択することにより、光学レンズ4、5、6、7の変位後であっても、結像光路2a及び2b並びに2c及び2dが物体平面においてゼロとは異なる立体視角αを対として有することが保証される。
結像系26の第2の部分システムT2は、第1の部分システムT1とは異なり、結像光路2a、2b、2c及び2dがそれぞれ別々に導かれる複数の光学素子16’〜22’、16’’〜22’’、16’’’〜22’’’及び16’’’’〜22’’’’も含む。これは、光学レンズ16’〜21’、16’’〜21’’、16’’’〜21’’’及び16’’’’〜21’’’’が、単一の結像光路2a、2b、2c又は2dによってそれぞれ横切られるということを意味する。
第2の部分システムT2の各結像光路2a及び2bは、ユーザが直接的な目視観察を行うための概略的にのみ示される接眼レンズ22’、22’’を有する鏡筒光学系(tube optics)によって形成される立体視を構成する。
第2の部分システムT2の各結像光路2c及び2dには、画像データを生成するためのデジタルカメラ31’’’及び31’’’’用のカメラアアダプタ22’’’及び22’’’’が含まれる。別々のカメラ31’’’及び31’’’’の代わりに、立体カメラを用いてもよい。カメラ31’’’及び31’’’’は、それぞれ制御装置28に接続されている。
制御装置28は、カメラ31’’’、31’’’’によってそれぞれ生成された画像データを受信し、画像データにおけるマーカー(図示せず)の位置を自動的に検出する。用途/被観察物体によっては、このマーカーは、例えば、物体平面に特別に配置された、特徴的に設計された粘着ラベルなどの別個の要素であり得る。あるいは、マーカーは、手術用素子(もしくは器具)、又は画像データにおいて撮像される患者の体の特定の部分といった、画像データにおいて自動的に特定される物体自体の特徴的な要素であってもよい。
図示される実施の形態において、制御装置は、制御装置が、ジョイスティック29及び/又はマイク29’を介して受け付けた命令によって所望の変位を直接決定するのではなく、画像データにおいて検出されたマーカーの位置によって間接的に決定する動作状態に、ジョイスティック29及び/又はマイク29’を用いることによって切り替えられ得る。次いで、制御装置28は、検出されたマーカー位置に応じて第1及び第2の駆動装置36、37を制御する。この好ましい実施の形態において、制御装置28は、検出されたマーカー位置が画像データにおいて実質的に一定となるように、第1及び第2の駆動装置36、37を制御する。これは、制御装置が、物体平面に対してマーカーを変位させた後であっても、例えば画像データの中心において検出されるマーカーが画像データの中央に留まるように、第1及び第2の駆動装置36、37を用いて第1及び第2のミラー面3、9を旋回させることを意味する。ここで、「実質的に一定」とは、画像データにおけるマーカーの相対位置が、結像フィールドFの直径の30%よりも大きく、好ましくは、結像フィールドFの直径の10%よりも大きく変化しないということであると理解される。
さらに、共通の光軸(図示せず)に沿って各結像光路2a、2b、2c及び2d内に配置された4つのレンズ16’〜19’、16’’〜19’’、16’’’〜19’’’及び16’’’’〜19’’’’間の3つの距離は、第2の部分システムT2によって各結像光路2a、2b、2c及び2dにおいてそれぞれ生成される画像の倍率を変更するために、互いに対して変位可能である。
結像光路2a、2b、2c及び2dを対として分離するために物理的なビームスプリッタ15が設けられており、ビームスプリッタ15は、第1の対の結像光路2a及び2bによって横切られ、かつ、第2の対の結像光路2c及び2dが反射される、部分的に透明なミラー面を含む。
さらに、第1の好ましい実施の形態における顕微鏡システムは、第3の偏向素子の第3のミラー面10を中心領域において横切る副光路24を形成する。この中心領域は、好ましくは、結像光路2a、2b、2c及び2dの断面ビーム表面間に配置されている。この目的で、第3のミラー面10は、少なくとも一部の区間において、結像光路2a、2b、2c、2dの放射に対する光透過率よりも大きい光透過率を副光路24の放射に対して有する。あるいは、副光路24の結合/統合は、別の方法で行ってもよい。
図1Aにおいて、副光路24は、照明系の照明光学系30によって形成され、照明系もまた、放射線源23を含む。この照明系は、結像系26の一部ではない。
あるいは、照明光学系30と放射線源23とを含む照明系に加えて又はその代わりに、副光路24を形成する赤外線結像光学系と赤外線カメラとを有する赤外線観察システム(図示せず)を設けてもよい。
また、照明系に加えて又はその代わりに、副光路を形成するビーム誘導システム(図示せず)を有するレーザ(図示せず)を設けてもよい。このようなレーザにより、例えば、癌治療用などの治療上の用途が可能となる。
副光路24は、第2のミラー面9及び第1のミラー面3によって順次反射され、従って、偏光されるので、副光路は、物体平面1において結像フィールドFの並進変位を行う目的で第2のミラー面9及び第1のミラー面3を旋回させる場合に、自動的に追跡される。従って、図1Aに示す顕微鏡システムは、物体平面1内に配置可能な物体のための0°照明をミラー面の各位置に対して含む。第1の部分システムT1の光軸Kと副光路24とは、図1Aにおいて広範囲にわたって互いに重なり合っている。
上記第1の好ましい実施の形態において、第1、第2、第3及び第4の偏向素子は、それぞれ、光学ミラーである。しかし、あるいは、偏向素子は、例えば、それぞれが少なくとも1つのミラー面を有するプリズムであってもよい。さらに、第1、第2、第3及び第4の偏向素子は、結像光路2a、2b、2c及び2dを偏向させるためのいくつかのミラー面をそれぞれ任意に有してもよい。さらに、2つより多いかあるいは少ない対の結像光路を設けてもよい。
前記第1の好ましい実施の形態において、第1、第2、第3及び第4のミラー面は、第1の部分システムT1の共通の光軸Kが、互いに対して実質的に平行な少なくとも1つの第1及び第2の平面内、及び、これら2つの第1及び第2の平面に実質的に垂直な少なくとも1つの第3の平面内に位置するようにミラー面によって折り曲げられるよう、さらに配置されている。ここで、「実質的に平行」及び「実質的に垂直」である状態は、第3の平面が、上記2つの第1及び第2の平面と、それぞれ、60°〜120°、好ましくは、80°〜100°、特に好ましくは、85°〜95°、特に、90°の角度で交差する場合に満足されると考えられる。この場合においては、第1の平面には、第1のミラー面3に入射し、そこから出射する光軸Kが延び、第2の平面には、第4のミラー面12に入射し、そこから出射する光軸Kが延び、第3の平面には、第2(又は第3)のミラー面9(又は10)に入射し、そこから出射する光軸Kが延びている。
第1の好ましい実施の形態における顕微鏡システムは、手術用顕微鏡として用いられるのに特によく適している。なぜなら、ユーザは、制御装置28を用いて第1及び第2のミラー面3、9を旋回させることによって物体平面1における結像フィールドFの変位を、特に簡単、迅速かつ確実に、振動を生じさせることなく行うことができるからである。さらに、制御装置28は、画像データにおいて検出されるマーカーの位置に応じて第1及び第2のミラー面3、9を自動的に制御することにより、像の安定化及び像の追跡を自動的に行うことを可能にし得る。
より分かりやすくするため、図1B〜図1Dのそれぞれにおいて1つのみの結像光路2aが示されている。同様の理由で、結像光路2c及び2dは、図1Aにおいて全く示されていない。さらに、照明系及び第1の部分システムT1の光軸Kの図は、図1B、図1C及び図1Dにおいて省略されている。図1Dは、第1の好ましい実施の形態における顕微鏡システムの結像系26の基本的要素の実際の空間的構成(図1Aにおいて1つの平面内に展開された配置に対する)を説明するための斜視図を概略的に示している。
以下に、本発明に係る顕微鏡システムの第2の実施の形態について、図2を参照しながら説明する。ここで、図2は、顕微鏡システムの結像系の基本的要素の構成を通過する光路を、1つの平面内に展開した状態で概略的に示す。顕微鏡システムのさらなる要素をブロック図として概略的に示す。第2の実施の形態における顕微鏡システムの構成は、上記に詳述した第1の実施の形態における顕微鏡システムの構成に多くの部分において対応しているので、第1及び第2の実施の形態間の違いについてのみ説明する。
第1及び第2のミラー面3、9の第1及び第2の回転軸A、Bが、各ミラー面3、9に入射し、各ミラー面3、9から出射する第1の部分システムT1の結像光路2a〜2dの光軸K及び/又は主ビームが延びる各偏向平面に対してそれぞれ実質的に90°の角度を有しない場合、第1及び第2のミラー面3、9を選択的に旋回させることにより、結像系26によって形成される、顕微鏡システムの物体平面1内に配置可能な物体の像ひいては結像フィールドFの回転が生じる。
旋回可能なミラー面3、9の回転軸の任意の配置を可能にするため、第2の実施の形態における顕微鏡システムは、結像系26によって生成される、結像フィールドFの像の(さらなる)回転を生じさせる補償装置をさらに含む。
この目的を達成するため、調整可能なプリズム装置27’及び27’’としての補償装置が、第1及び第2の結像光路2a、2bにおいてそれぞれ設けられている。調整可能なプリズム装置27’及び27’’は、制御装置28に接続されており、結像系26によって形成される像を光学的に回転させるために互いに対して回転可能な、それぞれ少なくとも1つ、好ましくは、それぞれ少なくとも2つのミラー面を含む。しかし、本発明は、光学補償装置のこのような構造に限定されるものではない。
制御装置28は、第1及び第2のミラー面3、9の旋回によって生じる、結像系26によって形成される物体の像の回転が、調整可能なプリズム装置27’、27’’によって生じる像の逆の回転によって補償されるように、調整可能なプリズム装置27’及び27’’を第1及び第2の駆動装置36、37の制御にしたがって制御する。
さらに、顕微鏡システムは、結像光路2c及び2dにおいて結像系によって形成される物体の像の回転を補償するための、さらなる補償装置を外部グラフィックプロセッサ27*として含む。グラフィックプロセッサ27*は、カメラ31’’’及び31’’’’並びに制御装置28に接続されている。制御装置28は、第1及び第2のミラー面3、9の旋回によって生じる、結像系26によって形成される物体の像の回転が、電子画像処理を用いることによってグラフィックプロセッサ27*によって生じる、ステレオベース(stereoscopic basis)がさらに調整された像の回転によって補償されるように、グラフィックプロセッサ27*を第1及び第2の駆動装置36、37の制御にしたがって制御する。ここで、制御装置28は、各ミラー面3、9の旋回量、及び第1の部分システムT1の光軸Kのそれぞれの偏向された結像光路2a、2b、2c及び2dに対する各旋回軸A、Bの向きの両方を考慮する。あるいは、上記補償は、例えば、上記対のカメラ31’’’、31’’’’の機械的回転を好ましく制御することによって行われてもよい。
さらに、第2の実施の形態における顕微鏡システムの照明光路24’は、旋回可能な第1及び第2のミラー面3、9によっては偏向されない。第1及び第2のミラー面3、9を旋回させることによって物体平面1において結像フィールドFを変位させる場合に、なおも照明光路24’の追跡を可能にするために、顕微鏡システムは、さらなる照明ミラー38を含む。照明ミラー38は、照明光路24’を偏向させ、図示される実施の形態においては、ステッピングモータとしての第3の駆動装置39を用いて、照明ミラー38が広がる平面内にいずれも配置された互いに直交する2つの軸を中心として旋回可能である。照明ミラー38の上記2つの軸は、照明光路24’が照明ミラー38に衝突する領域において好ましくは互いに交差する。ここで、第3の駆動装置39は、制御装置28に接続されている。物体平面1において結像フィールドFを変位させる目的で第1及び第2のミラー面3、9を旋回させる場合に、照明光路24’が結像フィールドFの変位に従うように照明ミラー38が旋回されるよう、制御装置28は、第1及び第2の駆動装置36、37の起動に応じて第3の駆動装置39を制御する。
この第2の実施の形態においても、照明光路24’は、物体平面1内に配置可能な物体を観察し及び/又はこれに影響を及ぼすためのいかなる副光路であってもよい。
以下に、本発明に係る顕微鏡システムの第3の実施の形態について、図3を参照しながら説明する。図3は、顕微鏡システムの基本的要素を通過する光路を概略的に示し、同顕微鏡システムのさらなる要素をブロック図として概略的に示している。
第3の実施の形態における顕微鏡システムもまた、物体平面1内に配置された物体(図示せず)を結像するための結像系26*を含む。結像系26*は、(上記第1及び第2の実施の形態と同様に)結像光路2a*、2b*が共通に導かれる、いくつかの光学レンズ4*、5*及び6*を有する第1の部分システムT1*と、結像光路2a*、2b*が別々に導かれる、いくつかの光学レンズ16’*〜20’*、22’*、16’’*〜20’’*、22’’*を有する第2の部分システムT2*とで構成されている。ここでもまた、第1及び第2の部分システムT1*、T2*のレンズは、作動距離の調整及び/又は結像倍率の変更を行うために互いに対して変位可能である。これらの要素のさらなる詳細な説明は省略する。
前述の実施の形態とは異なり、2つの結像光路2a*、2b*のみが設けられており、結像光路2a*、2b*は、物体平面において立体視角αを有し、接眼レンズ22’*、22’’*を介してユーザの目37’*、37’’*に供給される。
結像系26*と物体平面1*との間に結像光路2a*、2b*に沿って別個のミラー面3*が配置されているが、この別個のミラー面3*は、結像系26*の一部ではない。従って、ミラー面3*と物体平面1*との間の領域には、光学有効面及び/又は光学有効素子は存在しない。
ミラー面3*は、ミラー面3*を、旋回点Pを中心として任意の方向に選択的に旋回させるように適合された駆動装置36*に接続されている。図示される実施の形態において、旋回点Pは、第1の部分システムT1*の光軸K上に配置されており、光軸Kは、光学レンズ4*、5*及び6*によって規定される。図3において、旋回点Pは、ミラー面3*の中心に配置されている。
さらに、図3に示す結像系26*の第2の部分システムT2*は、各結像光路2a*、2b*のための調整可能なプリズム装置としての補償装置27’*、27’’*を含む。
補償装置27’*、27’’*の駆動装置(明示せず)及びミラー面3*の駆動装置3*は、データラインを介して制御装置28に接続されており、制御装置28は、データラインを介してユーザインタフェース29(ここでは、例としてジョイスティックが示されているが、これに限定されるものではない)に接続されている。
物体平面1において結像系26*の結像フィールド(図3には図示せず)を任意の方向に変位させるために、制御装置28は、ユーザインタフェース29を介して受け付けた命令にしたがって駆動装置36*を起動する。同時に、制御装置28は、ミラー面3*の旋回によって生じる像の回転を補償装置27’*、27’’*が自動的に補償するように、補償装置27’*、27’’*の駆動装置を自動的に制御する。
図4Aに、本発明の第2の実施の形態における顕微鏡システムの構成の側面図を概略的に示す。
図示されるように、顕微鏡システムは、手術用顕微鏡33を支持するスタンド32をさらに含み得る。手術用顕微鏡33は、第2の実施の形態に記載された構成をそれぞれ有する結像系26、補償装置27及び変位装置34を含む。スタンド32により、駆動装置32’、32’’、32’’’を介した物体平面1に対する手術用顕微鏡33の並進・回転変位が可能となる。
図4Aにおいて、制御装置28は、物体平面に対する結像フィールドの所望の変位を入力するためのキーボード29’’を含む。
図4Bに、本発明の第4の実施の形態における顕微鏡システムの構成の側面図を概略的に示す。
ここで、図4Bに示す第4の実施の形態は、特に、補償装置27及び変位装置34が、手術用顕微鏡33を構成するのではなく、手術用顕微鏡33と接続可能な別個のモジュールであるという点で図4Aに示す実施の形態と異なる。図4Bにおいて、補償装置27は、グラフィックプロセッサによって形成されており、グラフィックプロセッサは、手術用顕微鏡33によって受信され、制御装置28にしたがって回転され、かつ、そのステレオベースに関して補正された画像を、モニタ35を介して出力する。
物体平面において各結像系の結像フィールドを変位させるために、上記実施の形態において、1つ及び/又は2つの旋回可能なミラー面が任意に設けられているが、本発明は、これに限定されるものではない。むしろ、物体平面において結像系の結像フィールドを変位させるために、任意の数の旋回可能なミラー面が設けられていてもよい。さらに、ミラー面の旋回は、例えば、1つよりも多くの旋回軸を中心として各ミラー面を回転させることによって、あるいは、ミラー面の法線に対してゼロとは異なる角度を有する回転軸を中心として各ミラー面を回転させることによって任意に行われ得る。この回転軸は、各ミラー面に入射する光軸と一致し得る。ミラー面のこのような回転により、ミラー面に入射する光軸に対する当該ミラー面の旋回が同時に行われ、これにより、物体平面において結像フィールドが変位する。
要約すると、本発明は、少なくとも1つのミラー面を旋回させることよって、特に容易かつ確実に、振動を生じさせることなく、物体平面において顕微鏡システムの結像系の結像フィールドを変位させることを可能にする顕微鏡システムを提供する。その結果、本発明の顕微鏡システムを用いることにより、被観察物体の移動(及び、特に、周期的な移動も)を、結像フィールドをこれに応じて変位させることによって補償し、それによって、被観察物体を結像フィールド内に保持することを特に便利な方法で行うことが可能となる。なぜなら、ミラー面のみを旋回させればよく、従って、顕微鏡システムの結像系全体を変位させる必要がなくなるからである。変位は、所望の変位を決定する制御装置によって自動的に制御するか、あるいは、ユーザの入力によって制御することができる。さらに、結像系によって行われる、少なくとも1つのミラー面を旋回させることによって生じ得る物体の像の回転は、補償装置を用いることによって自動的に補正することができる。この目的を達成するため、制御装置は、少なくとも1つのミラー面の旋回の量及び方向に応じて補償装置を制御する。
このような顕微鏡システムは、手術用顕微鏡としての使用に特に適している。
図1Aは、本発明の好ましい第1の実施の形態における顕微鏡システムの結像系の基本的要素の構成を通過する光路を、同構成を1つの平面において展開した状態で概略的に示す。 図1Bは、図1Aの結像系の基本的要素を上から見た上面図を概略的に示す。 図1Cは、図1Aの結像系の基本的要素の側面図を概略的に示す。 図1Dは、図1Aの結像系の基本的要素の空間的構成の斜視図を概略的に示す。 図2は、本発明の第2の実施の形態における顕微鏡システムの結像系の基本的要素の構成を通過する光路を、同構成を1つの平面において展開した状態で概略的に示す。 図3は、本発明の第3の実施の形態における顕微鏡システムの結像系の基本的要素の構成を通過する光路を概略的に示す。 図4Aは、本発明の第2の実施の形態における顕微鏡システムの側面図を概略的に示す。 図4Bは、本発明の第4の実施の形態における顕微鏡システムの側面図を概略的に示す。

Claims (39)

  1. 被観察物体を配置するための物体平面に配置される前記被観察物体を結像するための手術用立体顕微鏡であって、
    前記手術用立体顕微鏡は、
    少なくとも一対の主ビームが前記物体平面においてゼロ度とは異なる立体視角を対として有すると共に、前記物体平面の結像フィールドを結像するための少なくとも一対の結像光路を、形成する結像系と、
    前記物体平面及び前記手術用立体顕微鏡に対して、前記結像系の前記結像フィールドを並進変位させるように適合された変位装置と、
    前記物体平面における前記結像フィールドの所望の変位を決定しかつ前記変位装置をこれに応じて制御するように適合された制御装置とを含み、
    前記変位装置は、前記少なくとも一対の結像光路を偏向させるために前記少なくとも一対の結像光路に沿って配置された第1のミラー面であって、前記制御装置によって決定された変位に応じて旋回可能な第1のミラー面を含み、
    前記変位装置は、前記少なくとも一対の結像光路を偏向させるために前記少なくとも一対の結像光路に沿って配置された第2のミラー面であって、前記制御装置によって決定された変位に応じて旋回可能な第2のミラー面をさらに含み、
    前記第1のミラー面は、第1の旋回軸を中心として旋回可能であり、前記第2のミラー面は、前記第1の旋回軸とは異なる第2の旋回軸を中心として旋回可能である手術用立体顕微鏡。
  2. 前記第1の旋回軸は、前記第1のミラー面に衝突し、前記第1のミラー面から出射する、前記少なくとも一対の結像光路の光軸が延びる第1の偏向平面に対して、実質的に90°の角度を有し、
    前記第2の旋回軸は、前記第2のミラー面に衝突し、前記第2のミラー面から出射する、前記少なくとも一対の結像光路の前記光軸が延びる第2の偏向平面に対して、実質的に90°の角度を有しかつ前記第1の偏向平面に対して実質的に平行に配置されている、請求項1に記載の手術用立体顕微鏡。
  3. 前記手術用立体顕微鏡は、前記結像系によって生成される前記結像フィールドの像を回転させる補償装置をさらに含み、
    前記制御装置は、前記第1及び第2のミラー面のうちの少なくとも1つのミラー面の旋回に応じて前記補償装置を制御する、請求項1に記載の手術用立体顕微鏡。
  4. 前記結像系は、画像データを生成するために前記少なくとも一対の結像光路内に配置された少なくとも1つのカメラを含み、
    前記補償装置は、前記少なくとも1つのカメラに接続されており、前記少なくとも1つのカメラによって生成される画像データを電子画像処理を用いて回転させる、請求項3に記載の手術用立体顕微鏡。
  5. 前記補償装置は、前記少なくとも一対の結像光路内に配置されかつ前記制御装置によって調整可能な少なくとも1つのプリズム装置を含む、請求項3に記載の手術用立体顕微鏡。
  6. 被観察物体を配置するための物体平面に配置される前記被観察物体を結像するための手術用立体顕微鏡であって、
    前記手術用立体顕微鏡は、
    少なくとも一対の主ビームが前記物体平面においてゼロ度とは異なる立体視角を対として有すると共に、前記物体平面の結像フィールドを結像するための少なくとも一対の結像光路を、形成する結像系と、
    前記物体平面及び前記手術用立体顕微鏡に対して、前記結像系の前記結像フィールドを並進変位させるように適合された変位装置と
    前記物体平面における前記結像フィールドの所望の変位を決定しかつ前記変位装置をこれに応じて制御するように適合された制御装置とを含み、
    前記変位装置は、前記少なくとも一対の結像光路を偏向させるために前記少なくとも一対の結像光路に沿って配置された少なくとも一対の第1及び第2のミラー面を含み、前記少なくとも一対の結像光路は、前記第1及び第2のミラー面において順次反射され、
    前記第1のミラー面は、第1の旋回軸を中心として旋回可能であり、前記第1の旋回軸は、前記第1のミラー面に衝突し、前記第1のミラー面から出射する、前記少なくとも一対の結像光路の光軸が延びる第1の偏向平面に対して実質的に90°の角度を有し、
    前記第2のミラー面は、第2の旋回軸を中心として旋回可能であり、前記第2の旋回軸は、前記第2のミラー面に衝突し、前記第2のミラー面から出射する、前記少なくとも一対の結像光路の前記光軸が延びる前記第2の偏向平面に対して、実質的に90°の角度を有し、前記第2の旋回軸は、前記第1の偏向平面に対して実質的に平行に配置されている手術用立体顕微鏡。
  7. 前記手術用立体顕微鏡は、前記物体平面における前記結像フィールドの所望の変位を決定し、かつ、決定された変位に応じて前記第1及び第2のミラー面を前記それぞれの第1及び第2の旋回軸のうちの少なくとも1つの旋回軸を中心として旋回させるように適合された制御装置をさらに含む、請求項6に記載の手術用立体顕微鏡。
  8. 前記結像系は、画像データを生成するために前記少なくとも一対の結像光路内に配置された少なくとも1つのカメラを含み、
    前記制御装置は、前記少なくとも1つのカメラに接続されており、前記画像データにおけるマーカーの位置を検出しかつ前記マーカーの検出された位置に応じて、前記変位装置を制御するようにさらに適合されている、請求項1に記載の手術用立体顕微鏡。
  9. 前記制御装置は、前記画像データにおける前記マーカーの位置が実質的に一定となるように、前記変位装置を自動的に制御する、請求項8に記載の手術用立体顕微鏡。
  10. 前記制御装置は、ユーザインタフェースを含み、前記ユーザインタフェースを介して受け付けた制御コマンドにしたがって、前記物体平面における前記結像フィールドの所望の変位を決定する、請求項1又は7に記載の手術用立体顕微鏡。
  11. 前記ユーザインタフェースは、ユーザによる制御コマンドを、前記ユーザの声及び目の動き及び足の動き及び頭の動き及び手の動きのうちの少なくとも1つとして受け付け、それを前記制御装置に出力するように適合されている、請求項10に記載の手術用立体顕微鏡。
  12. 前記結像系は、複数の光学レンズを含み、
    前記結像系の少なくとも1つの光学レンズは、前記第1及び第2のミラー面間に配置されている、請求項1に記載の手術用立体顕微鏡。
  13. 前記結像系は、前記少なくとも一対の結像光路を偏向させるための第3のミラー面及び第4のミラー面を含み、
    前記少なくとも一対の結像光路は、前記第1のミラー面、前記第2のミラー面、前記第3のミラー面及び前記第4のミラー面において順次反射される、請求項1に記載の手術用立体顕微鏡。
  14. 前記第1のミラー面及び前記第4のミラー面は、互いに対して、60°〜120°の角度を有し、前記第2のミラー面及び前記第3のミラー面は、互いに対して、60°〜120°の角度を有する、請求項13に記載の手術用立体顕微鏡。
  15. 前記第1のミラー面及び前記第4のミラー面は、互いに対して、80°〜100°の角度を有し、前記第2のミラー面及び前記第3のミラー面は、互いに対して、80°〜100°の角度を有する、請求項14に記載の手術用立体顕微鏡。
  16. 前記第3のミラー面及び前記第4のミラー面は、互いに対して、実質的に60°の角度を有する、請求項14又は15に記載の手術用立体顕微鏡。
  17. 前記第2のミラー面と前記第3のミラー面との間の前記少なくとも一対の結像光路には、光学レンズが存在しない、請求項13に記載の手術用立体顕微鏡。
  18. 前記手術用立体顕微鏡は、前記第2のミラー面を前記第2の旋回軸を中心として選択的に旋回させる第2の駆動装置をさらに含む、請求項1又は6に記載の手術用立体顕微鏡。
  19. 前記手術用立体顕微鏡は、前記第1のミラー面を前記第1の旋回軸を中心として選択的に旋回させる第1の駆動装置をさらに含む、請求項18に記載の手術用立体顕微鏡。
  20. 前記制御装置は、前記第1及び第2の駆動装置のうちの少なくとも1つの駆動装置を制御する、請求項19に記載の手術用立体顕微鏡。
  21. 前記第1のミラー面は、前記物体平面と、前記少なくとも一対の結像光路に沿って配置された、前記結像系の第1の光学有効面との間に配置されている、請求項1又は6に記載の手術用立体顕微鏡。
  22. 前記結像系は、共通の光軸に沿って配置されかつ前記少なくとも一対の結像光路の前記2つの結像光路の両方によって横切られる複数のレンズを含む第1の部分システムを含む、請求項1又は6に記載の手術用立体顕微鏡。
  23. 前記第1及び第2のミラー面のうちの少なくとも1つのミラー面は、前記第1の部分システムの光学レンズ間に前記第1の部分システムの前記光軸に沿って配置されている、請求項22に記載の手術用立体顕微鏡。
  24. 前記第1の部分システムの少なくとも2つのレンズは、前記光軸に沿って互いに対して変位可能である、請求項22に記載の手術用立体顕微鏡。
  25. 前記結像系は、第2の部分システムを含み、前記第2の部分システムの光学素子は、前記少なくとも一対の結像光路のうちの1つの結像光路のみによってそれぞれ横切られる複数のレンズを含む、請求項22に記載の手術用立体顕微鏡。
  26. 前記第2の部分システムの少なくとも2つのレンズは、共通の結像光路に沿って互いに対して変位可能である、請求項25に記載の手術用立体顕微鏡。
  27. 前記手術用立体顕微鏡は、前記物体平面を照明するための照明光路を有する照明系をさらに含み、
    前記第1及び第2のミラー面のうちの少なくとも1つのミラー面は、前記照明光路に沿って配置され、
    前記照明光路は、少なくとも前記第1及び第2のミラー面のうちの少なくとも1つのミラー面によって偏向される、請求項1又は6に記載の手術用立体顕微鏡。
  28. 前記手術用立体顕微鏡は、前記物体平面を照明するための照明光路を有する照明系をさらに含み、
    少なくとも1つの照明ミラーが、前記照明光路に沿って配置され、前記照明ミラーは、前記制御装置によって決定された変位に応じて旋回可能である、請求項1又は7に記載の手術用立体顕微鏡。
  29. 前記手術用立体顕微鏡は、前記結像系を支持しかつ前記結像系を並進変位させるための少なくとも1つの変位装置を含むスタンドをさらに含む、請求項1又は6に記載の手術用立体顕微鏡。
  30. 被観察物体を配置するための物体平面に配置される前記被観察物体を結像するための手術用立体顕微鏡であって、
    前記手術用立体顕微鏡は、
    少なくとも一対の主ビームが前記物体平面においてゼロ度とは異なる立体視角を対として有すると共に、前記物体平面の結像フィールドを結像するための少なくとも一対の結像光路を、形成する結像系と、
    前記物体平面及び前記手術用立体顕微鏡に対して、前記結像系の前記結像フィールドを並進変位させるように適合された変位装置と、
    前記物体平面における前記結像フィールドの所望の変位を決定しかつ前記変位装置をこれに応じて制御するように適合された制御装置とを含み、
    前記変位装置は、前記少なくとも一対の結像光路を偏向させるために前記少なくとも一対の結像光路に沿って配置された第1のミラー面であって、前記制御装置によって決定された変位に応じて旋回可能な第1のミラー面を含む手術用立体顕微鏡。
  31. 前記結像系は、前記少なくとも一対の結像光路を偏向させるための第2のミラー面、第3のミラー面及び第4のミラー面を含み、
    前記少なくとも一対の結像光路は、前記第1のミラー面、前記第2のミラー面、前記第3のミラー面及び前記第4のミラー面において順次反射される、請求項30に記載の手術用立体顕微鏡。
  32. 前記第1のミラー面及び前記第4のミラー面は、互いに対して、60°〜120°の角度を有し、前記第2のミラー面及び前記第3のミラー面は、互いに対して、90°の角度を有し、前記第3のミラー面及び前記第4のミラー面は、互いに対して、実質的に60°の角度を有する、請求項31に記載の手術用立体顕微鏡。
  33. 前記第1のミラー面及び前記第4のミラー面は、互いに対して、80°〜100°の角度を有する、請求項32に記載の手術用立体顕微鏡。
  34. 前記手術用立体顕微鏡は、前記物体平面を照明するための照明光路を有する照明系をさらに含み、
    前記第1のミラー面は、前記照明光路に沿って配置され、
    前記照明光路は、少なくとも前記第1のミラー面によって偏向される、請求項30に記載の手術用立体顕微鏡。
  35. 前記手術用立体顕微鏡は、前記物体平面を照明するための照明光路を有する照明系をさらに含み、
    少なくとも1つの照明ミラーが、前記照明光路に沿って配置され、前記照明ミラーは、前記制御装置によって決定された変位に応じて旋回可能である、請求項30に記載の手術用立体顕微鏡。
  36. 前記手術用立体顕微鏡は、前記結像系によって生成される前記結像フィールドの像を回転させる補償装置をさらに含み、
    前記制御装置は、前記第1のミラー面の旋回に応じて前記補償装置を制御し、
    前記結像系は、画像データを生成するために前記少なくとも一対の結像光路内に配置された少なくとも1つのカメラを含み、
    前記補償装置は、前記少なくとも1つのカメラに接続されており、前記少なくとも1つのカメラによって生成される画像データを電子画像処理を用いて回転させる、請求項30に記載の手術用立体顕微鏡。
  37. 前記結像系は、画像データを生成するために前記少なくとも一対の結像光路内に配置された少なくとも1つのカメラを含み、
    前記制御装置は、前記少なくとも1つのカメラに接続されており、前記画像データにおけるマーカーの位置を検出しかつ前記マーカーの検出された位置に応じて、前記変位装置を制御するようにさらに適合されており、
    前記制御装置は、前記画像データにおける前記マーカーの位置が実質的に一定となるように、前記変位装置を自動的に制御する、請求項30に記載の手術用立体顕微鏡。
  38. 前記第1のミラー面は、前記物体平面と、前記少なくとも一対の結像光路に沿って配置された、前記結像システムの第1の光学有効面との間に配置されている、請求項30に記載の手術用立体顕微鏡。
  39. 前記結像フィールドは、10mm〜100mmの直径を有する、請求項1、6及び30のいずれか1項に記載の手術用立体顕微鏡。
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