JP5093979B2 - 観察装置用対物レンズ、顕微鏡ならびに対物レンズの調節方法 - Google Patents

観察装置用対物レンズ、顕微鏡ならびに対物レンズの調節方法 Download PDF

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Description

本発明は、観察装置、特に顕微鏡用の対物レンズ、ならびに顕微鏡および対物レンズの調節方法に関する。
顕微鏡、特に実体顕微鏡は、たとえば術者に被処理部位の像を拡大映像として提供できるために手術で使用される。手術用顕微鏡は、通常、望遠鏡の原理に従って構成されており、本質的に3つの光学的メンバーすなわち各々1つの主対物レンズ、アフォーカル変倍光学系および双眼望遠鏡を含む。これらの光学的メンバーのインターフェースで光束が平行に延びる。すなわち像は無限大に有る。この前提条件のもとに、前記光学的メンバーはモジュールシステムと同様に特に簡単に別のメンバーと交換することができる。たとえば、主対物レンズは別の主対物レンズに置き換えることができる。
たとえば、ある焦点距離の対物レンズが別の焦点距離の対物レンズと置換される前記のような交換は、特に手術用顕微鏡で有利に利用することができる。すなわち、主対物レンズの焦点距離は、対物レンズもしくは顕微鏡の一連のパラメータおよび光学的基本量、中でも作業間隔に影響を及ぼす。作業間隔は物対面と顕微鏡の対物レンズとの間の最小間隔である。従って、作業間隔は術者に提供される物体領野と手術用顕微鏡との間の自由作業空間ならびに術者の接眼レンズ視野と物体領野との間の間隔を決定する。
従って、術者に様々な状況に対して必要な作業間隔を提供するために、ある焦点距離の主対物レンズが別の焦点距離の主対物レンズと置換できる作業間隔を変化させる切換用対物レンズが開発された。切換用対物レンズの場合は、各専門家との関係で、たとえば約f=150mmおよび500mmの間の焦点距離を有する切換用対物レンズが使用される。
切換用対物レンズは、一般的に単純な接合された部材であり、そのため作業間隔はほぼ対物レンズのフォーカルインターセプトに等しい。つまり物対面内の焦点距離に対する物体側レンズ頂点の間隔に等しく、数値的にほぼ対物レンズの焦点距離と等しい。
さらに作業間隔つまり対物レンズのフォーカルインターセプトのほかに、手術用顕微鏡の別の主要な光学的量も術者に重要である。これらは、たとえば全倍率、立体角、物体領野径、物体解像能、合焦深度等々である。もちろん、これらの主要な光学的量は、使用する対物レンズの焦点距離にも依存する。作業間隔を変化させるために別の焦点距離の対物レンズが使用される場合は、変化した焦点距離によって前記光学的量も影響を受ける。
全倍率は、たとえば対物レンズの焦点距離に逆比例する。また立体感を決定する立体角も対物レンズの焦点距離に逆比例する。
対物レンズの切り換えは切換用対物レンズで行う必要があるように、このような対物レンズの切り換えを回避できるようにするために、ただ1つの対物レンズで可変性の作業間隔を実現できる対物レンズが開発された。これはマイクロサージャリーの幾つかの適用分野における実用上の多大な利点であり、初回の使用から数十年を経た今日でも対物レンズの前記形式に新規の使用分野を開拓することができる。これらの対物レンズは、通常、分割型の構造を有し、負の屈折力をもつ光学部材と、正の屈折力をもつ光学部材とを含む。前記両部材の配列に応じて、対物レンズはテレシステム方式の対物レンズまたはレトロフォーカスシステム方式の対物レンズと呼ばれる。
可変性の作業間隔を有する対物レンズは、以下、ヴァリオスコープとも呼ぶ。ヴァリオスコープは、たとえば特許文献1に記載されている。この対物レンズは、間隔をあけて互いに分離されている移動可能の正の部材と、固定式の負の部材とから構成される。光学的構造は原理的にテレシステムの構造である。すなわち負レンズが物体側に取り付けられている。正の部材は、接合された部材と、各個レンズとから構成されており、焦点距離110〜130mmを有し、作業間隔を変化させるため16〜20mmだけ移動させることができる。固定式の負の部材は接合された部材から構成され、作業間隔を拡大するために交換することができる。正の部材の焦点距離が120mmで、正の部材の移動路が16mmの場合、−160mmの焦点距離をもつ負の部材で作業間隔を160mm〜220mm移動させることができる。それ以外は同じ条件で、−200mmの焦点距離をもつ負の部材で作業間隔を197mm〜300mm移動させることができる。
また、特許文献2に、テレシステム方式のヴァリオスコープ型の対物レンズが記載されている。この場合、正面側に、すなわち物対面に対向して、−105mmおよび−135mmの間の焦点距離をもつ負レンズ部材と、その後部に移動可能に接合された部材と、100mmおよび120mmの間の焦点距離をもつ各個レンズとから構成される正レンズ部材とが配置されている。正の部材の移動路は21mmおよび30mmの間にある。前記ヴァリオスコープは、光学部材の切り換えなしに、150mm〜450mmの作業間隔領域を有する。
一般的に1つの各個接合された部材からのみ構成される定焦点距離の主対物レンズに比べて、ヴァリオスコープの場合、主要な光学的量が著しく変化されている。この違いは、焦点距離とフォーカルインターセプトすなわち近似的にヴァリオスコープで生じる作業間隔との間の不一致から生じる論理的帰結である。
定焦点距離の切換用対物レンズの場合、焦点距離がほぼフォーカルインターセプトと等しく、従って作業間隔と等しいのに対し、ヴァリオスコープのテレシステムの場合、焦点距離は明らかに作業間隔よりも大きくなる。従って、全倍率、立体角、物体解像能、合焦深度および物体領野径も定焦点距離の主対物レンズよりも変化されている。
焦点距離がより大きくなると、特に小さい全倍率およびより小さい立体感が得られる。この理由から特許文献3に記載された発明に基づく問題点は、作業間隔よりも小さい焦点距離を対物レンズ系で構築することである。さらに、作業間隔を変更できるようにするべきである。この課題は、前記印刷物により、変更されたテレシステム構造を有する対物レンズ系または、いわゆるレトロフォーカスシステムの、すなわち倒置テレシステムの対物レンズの構造を有する対物レンズ系のいずれかが使用されることによって解決される。特許文献3に記載された変更されたテレシステムの場合は、正の部材の第1面に強固な、凸面状の湾曲面が取り付けられており、この凸面状の湾曲面を通して対物レンズの主平面を移動し、それによって対物レンズの焦点距離を短縮することができる。レトロフォーカスシステムの対物レンズの場合、この効果は、正の部材が物体側に取り付けられることによって得られる。
もちろんレトロフォーカスシステムの場合も、焦点距離とフォーカルインターセプトつまり近似的に作業間隔との間に不一致が有り、レトロフォーカスシステムの場合、焦点距離は明らかに作業間隔よりも小さくなる。従って、主平面は物体面と対物レンズとの間にある。
このようなレトロフォーカスシステム方式のヴァリオスコープは必然的に幾つかの利点をもたらす。つまり、このようなヴァリオスコープによって、特に特許文献3に記載されているように、全倍率および立体感の向上を達成することができる。ところが、このシステムは、テレシステムに比べて該システムがより小さい物体領野径とより小さい合焦深度とを有する欠点がある。これは幾つかのケースにおいて、このような対物レンズを備えた顕微鏡の利用者たとえば術者にとって望ましくなく、あるいは妨げになると感じられることがある。
独国特許公開第2439820号明細書 独国実用新案第9016892.5号 米国特許第5,701,196号
従って、本発明の課題は、様々な瞬間の要求に顕微鏡を適合させる可能性を術者に提供する解決策を示すことである。この解決策は、光学的に簡単な方法で実現可能であり、顕微鏡は単純な構造を有するべきである。
そのため、この課題は、本発明の第1の観点に従って、物体側に第1光学的部分構成要素と、第2光学的部分構成要素と、少なくとも1つの別の第3光学的部分構成要素を含む観察装置用の対物レンズにおいて、第2光学的部分構成要素が第1光学的部分構成要素に対して間隔をあけて対物レンズの光軸上に配置され、第3光学的部分構成要素が対物レンズの光軸上に対物レンズの第2光学的部分構成要素に対して間隔をあけて配置され、光学的部分構成要素の一方が正の屈折力と、他方の光学的部分構成要素が負の屈折力とを有し、対物レンズがズーム装置を含み、該対物レンズによって映像が有限から無限大へ生じるように配置されていることを特徴とする対物レンズによって解決される。
対物レンズの前記態様の利点は、対物レンズの前に有る物体から出射する光線が該対物レンズを離れる際に平行の光線として出射し、利用者の要求に応じて簡単に再処理できることにある。特にこの光学系データの適合によって影響を及ぼすことができる構成によって、顕微鏡のその他の部材にさらなる変更を加える必要なく、従来の顕微鏡の対物レンズを本発明に係る対物レンズに置換することが可能になる。さらに、本発明に係る対物レンズを組み込んだ別の部材も簡単に置換することができる。さらに有限から無限大への対物レンズの結像、すなわち物体からの平行の光線の発生によって前記対物レンズを実体顕微鏡用途に使用する可能性も付与される。特に、本発明に係る対物レンズは立体視の手術用顕微鏡に使用することができる。
正の屈折力をもつ光学的部分構成要素は、以下、正の光学的部分構成要素および負の屈折力をもつ光学的部分構成要素は負の光学的部分構成要素と呼ぶ。
本発明に係る対物レンズにより、正および負の光学的部分構成要素から構成される構造に基づき合焦する可能性すなわち対物レンズのフォーカルインターセプトを設定する可能性が付与されている。さらに、本発明に係る対物レンズの場合、ズーム装置によって対物レンズの焦点距離を設定する可能性が得られる。この両パラメータの変化によって、本対物レンズは従来の対物レンズよりも柔軟に使用でき、利用者の要求により良く適合させることができる。とりわけ対物レンズへのズーム機能の統合によって顕微鏡内の対物レンズと分離されたズーム装置とから構成される従来の組合せに比べ構造上の利点もレイアウト上の改善も得られる。
この課題は、もう1つの観点に従って、物体側の第1光学的部分構成要素と、第2光学的部分構成要素と、少なくとも1つの別の第3光学的部分構成要素を含む観察装置用の対物レンズにおいて、第2光学的部分構成要素が第1光学的部分構成要素に対して間隔をあけて対物レンズの光軸上に配置され、第3光学的部分構成要素が対物レンズの光軸上に対物レンズの第2光学的部分構成要素に対して間隔をあけて配置され、光学的部分構成要素の一方が正の屈折力と、他方の光学的部分構成要素が負の屈折力とを有し、対物レンズの作業間隔が可変的である前記対物レンズによって解決される。この場合、対物レンズは、作業間隔に関係なく焦点距離を変化させることができることを特徴とする。
焦点距離が作業間隔に関係なく変化させることができることによって、本発明に係る対物レンズは特に多面的に使用することができる。従って、このような対物レンズを使用する顕微鏡の利用者、たとえば手術医師は、作業間隔の設定によって該手術医師の所望の量、焦点距離を、該手術医師に切換用対物レンズから知られた光学的量を達成できるように適合することができる。場合により使用する術具の運動自由性は、この場合でも妨げられない。これは、本発明により、特に前記の各部分構成要素が軸線方向に移動できるように、前記対物レンズの中に設けた光学的部分構成要素が配置かつ固定されている対物レンズによって実現することができる。光学的部分構成要素の一方の固定は、合焦およびズーミングのために必要な場合はそれぞれ1つまたは2つの光学的部分構成要素がその位置から移動される場合でも不要である。
対物レンズは、前記の様々な作業間隔対焦点距離比によって設定できる構成にすることができる。対物レンズの焦点距離が作業間隔に関係なく、すなわち不変の作業間隔に設定できる実施形態に従って、対物レンズは、作業間隔対焦点距離比が0.4〜1.5の範囲、好ましくは0.6〜1.3の範囲、特に有利には0.5〜1の範囲に設定できるように構成される。この実施形態の場合は、物体側の光学的部分構成要素が正の屈折力を有する。上記範囲にある比率によって、利用者がレトロフォーカス対物レンズでも評価かつ利用する標準規格を充分に得ることができる。このように、レトロフォーカスシステムの構造による対物レンズから知られている全倍率および立体感の向上を達成することができる。さらに同じ対物レンズによって、設定可能の比率範囲が比率1も含むので、定焦点距離の切換用対物レンズの主要な光学的量も得ることができる。
別の実施形態に従って、対物レンズは、不変の作業間隔で作業間隔対焦点距離比が0.5〜2.0の範囲、好ましくは0.8〜1.5の範囲および特に有利には1〜1.5の範囲に設定できるように設計されている。この実施形態の場合は、物体側の光学的部分構成要素が負の屈折力を有する。この実施形態によって、テレシステムで得られる物体領野径と合焦深度を本発明に係る対物レンズでも達成することができる。この実施形態の場合も焦点距離と作業間隔との間の比は1に設定できるので、この対物レンズによっても定焦点距離の切換用対物レンズの主要な光学的量を得ることができる。

対物レンズは、好ましくは、対物レンズの焦点距離とフォーカルインターセプトとの間の差が値50mm以下、有利には20mm以下、さらに有利には10mm以下および特に有利には0mmに等しく設定できるように設計されている。そのために対物レンズは、本発明により、焦点距離を設定するために互いに相対的に移動される光学的部分構成要素間の間隔が充分大きく選ばれるように構成される。本発明に係る対物レンズにおいて好ましくは一定のフォーカルインターセプトで焦点距離を変化させることによって生じるフォーカルインターセプトへの焦点距離の前記適合によって、従来の切換用対物レンズの主要な光学的量を設定でき、特に全倍率、立体感および物体解像能を最適化することができる。さらにまた本発明の枠内で、フォーカルインターセプトへの焦点距離の適合は、利用者がそれによって生じた作業間隔の変化を受け入れることができる場合は、一定の焦点距離でフォーカルインターセプトを変化させることも可能である。テレ方式の構造を有する本発明に係る対物レンズにおいて、この場合、フォーカルインターセプトは、通常、少量だけ、特に作業間隔よりも大きい少量だけが作業間隔と異なる。それに対し、レトロフォーカスシステムの対物レンズの場合は、作業間隔が、通常、フォーカルインターセプトと等しくなる。しかし、フォーカルインターセプトは、いずれの場合でも、作業間隔が変化するときも作業間隔の変化と同じ範囲で変化するため、作業間隔が可変的である本発明に係る対物レンズの場合は、様々なフォーカルインターセプトを設定し、この設定したフォーカルインターセプトに焦点距離を適合させることができる。
好適な実施形態に従って、対物レンズは、正および負の部分構成要素のほかに、対物レンズの光軸上に対物レンズの第2光学的部分構成要素に対して間隔をあけて配置された少なくとも1つの別の光学的部分構成要素を含み、対物レンズの3つの光学的部分構成要素の少なくとも2つが光軸に沿って移動可能である。通常、物体側の2つの光学的部分構成要素に後置した、すなわち物体面と離間する第2光学的部分構成要素側に配置した第3部分構成要素は、対物レンズの一部であり、対物レンズの別の構成要素と共にハウジングの中に収容することができる。本発明に係る対物レンズの光学的部分構成要素は、第3部分構成要素から観察者の方向へ出射する光束が互いに平行に延びるように設計されている。特に光学系データの適合によって影響を及ぼすことができる前記レイアウトによって、従来の顕微鏡の対物レンズを本発明に係る対物レンズで置換し、または顕微鏡の別の部材を交換することが可能になる。
この実施形態の対物レンズの中に、本発明により対物レンズの焦点距離を一定のフォーカルインターセプトで変化させ、それによってズーム機能を対物レンズの中に構築することを可能にする対物レンズの光学的部分構成要素の間に2つの間隔もしくは中間空間が作られる。
3つの光学的部分構成要素の少なくとも2つが移動可能であるため、個々の光学的部分構成要素間の間隔は互いに独立して設定することができる。これは、対物レンズの一方の間隔の他方の間隔への適合と、それによって対物レンズの個々のパラメータの精密な設定とを可能にする。
一実施形態において、ズーム装置は、対物レンズの光軸に沿って対物レンズの少なくとも1つの光学的部分構成要素を移動するための調整装置を含む。この調整装置は、手動操作またはさらに自動化したモータ駆動式操作用として構成してよく、対応する操作装置を含んでもよい。好ましくは、各光学的部分構成要素を個別的に調整装置によって移動することができる。しかしまた、本発明の枠内で2つの光学的部分構成要素を同時に同量だけ調整装置によって移動することもできる。そのために調整装置には、選択的に1つまたは複数の光学的部分構成要素を調整装置と係合させ、光学的部分構成要素または光学的部分構成要素群の移動を可能にする対応する係合装置を設けてもよい。ズーム装置の調整装置は、このような態様でも対物レンズの合焦に使用することもできる。それによって構造上の簡素化を生じ得る。調整装置は、たとえば主軸構造を含むことができる。
上述のように、物体側の2つの光学的部分構成要素に加えて、別の光学的部分構成要素を設けた実施形態において、光学的部分構成要素の少なくとも2つが移動可能に配置されている。この対物レンズの構造によって、光学的部分構成要素間の間隔の連続的な変化と、それによって精密な別のパラメータに調整した対物レンズの個々のパラメータの設定を達成することができる。
好ましくは、第3光学的部分構成要素を設けた本発明に係る対物レンズにおいて、合焦のために別の2つの光学的部分構成要素を基準に対物レンズの物体側の光学的部分構成要素の相対的位置の変化を実行することができる。第2および第3光学的部分構成要素間の間隔は、この場合、不変の状態にとどまる。第1および第2光学的部分構成要素間の間隔の変化によって、本発明に係る前記実施形態の対物レンズにおいて対物レンズのフォーカルインターセプトを可変的に設定することができる。
それに対し、ズーミングのために、第3光学的部分構成要素を設けた本発明に係る対物レンズにおいて、好ましくは3つの光学的部分構成要素の2つが互いに独立して第3光学的部分構成要素を基準に移動させることができる。この対物レンズの構成によって、第1および第2光学的部分構成要素の間ならびに第2および第3光学的部分構成要素の間の間隔を変化させ、互いに独立して所望の量に設定することができる。それによって焦点距離の設定を行うことができ、他方、フォーカルインターセプトが一定に保持される。
従って、本発明に係る対物レンズにおいて、焦点距離と作業間隔もしくはヴァリオスコープの場合に有るフォーカルインターセプトとの間の不一致を除去することができる。これは、本発明に係る対物レンズにおいて、所望の場合、対物レンズの主要な光学的量を定焦点距離系の基本量に設定することができる。従って、本発明によって、選択的にヴァリオスコープの機能方式から生じる利点または定焦点距離の対物レンズによって達成できる利点を利用することが可能であるズーム−ヴァリオスコープが構築される。とりわけ本発明に係る対物レンズの利用者は、対応するヴァリオスコープの設定と定焦点距離の設定との間だけでなく、前記両設定間の中間段階も利用することができる。
一実施形態において、物体側の第1光学的部分構成要素と隣接する第2光学的部分構成要素との間に少なくとも10mm、好ましくは少なくとも15mmの移動路を設けている。本発明に係る対物レンズにおいて、たとえば307mm(図1)だけフォーカルインターセプトを変化させるために第1および第2光学的部分構成要素間の間隔変化を18.8mmだけ必要となり得ることが判明している。フォーカルインターセプトを302mmだけ変化させる場合は、更なる一実施形態において、第1および第2光学的部分構成要素間に約20mmの間隔変化が必要となり得る。充分なフォーカルインターセプト領域を提供できるように、本発明に係る対物レンズの有利な実施形態において、前記両光学的部分構成要素間に少なくとも10mmの移動路を設けている。この移動路は、両光学的部分構成要素の一方が光軸上で移動できる経路であり、対物レンズの他方の光学的部分構成要素、対物レンズのハウジングまたは対物レンズを設けた顕微鏡のその他の部材に接触することがない。
一実施形態において、物体側の光学的部分構成要素は負の屈折力を有する。この態様においては、物体面から見て負の光学的部分構成要素に正の光学的部分構成要素および別の負の光学的部分構成要素とが接続される。従って、この実施形態によりテレシステムの機能原理の一部が実現される。つまり、特にフォーカルインターセプトに比べて本質的に大きい焦点距離を実現することができる。
従って、本発明に係る前記テレシステム態様の対物レンズの利用者は、それぞれ瞬間の条件に応じてテレシステムの利点と定焦点距離の対物レンズの利点との間で選択することができる。全倍率および立体角はテレシステムで減少しており、これは欠点として受け止められ得る。他方、奥行き鮮明度および物体領野径は、定焦点距離の対物レンズよりも拡大されている。
もう一実施形態において、物体側の光学的部分構成要素は正の屈折力を有する。正の物体側の光学的部分構成要素に負の光学的部分構成要素が別の正の光学的部分構成要素に続いて接続される前記態様において、レトロフォーカスシステムの機能原理が実現される。つまり、この場合、特にフォーカルインターセプトよりも本質的に小さい焦点距離を設定することができる。従って、それによって、全倍率と、前記拡大に適合した立体角は、レトロフォーカスシステムの場合と同様に設定することができる。このレトロフォーカスシステムにより、定焦点距離の対物レンズに比べ低減された奥行き鮮明度と低減された物体領野径とが生じる。これらの性質が一時的に利用者にとって不利である場合は、該利用者が本発明に係る対物レンズにより再び定焦点距離の対物レンズの値を設定することができる。
一実施形態に従って、少なくとも1つの光学的部分構成要素は補正構成要素を含むことができる。この補正構成要素は、光束を収差に関して最適化することに利用することができる。
補正構成要素は、たとえば光学的部分構成要素が補完されるレンズとしてよい。好ましくは、たとえば物体側に正の光学的部分構成要素を設けた実施形態において、負の光学的部分構成要素は、従来のレトロフォーカスシステムに対して負の屈折力のレンズだけ補完される。
本発明に係る対物レンズの光学的部分構成要素は、接合された部材としてよく、必要な場合は付加的に1つまたは複数の各個レンズを含んでよい。これらの各個レンズは、好ましくは接合された部材と接続されており、それによって該各個レンズと接合された部材との間に構造に制約された最小間隔が生じ、このレンズを特に接合された部材と無関係に移動させることができる。
本発明に係る対物レンズは、一実施形態において少なくとも1.1、好ましくは少なくとも1.2の拡大倍率のズーム係数を有することができる。このズーム係数によって、本発明に係る対物レンズが使用される顕微鏡のレイアウト上の利点が生じる。これらの利点は、以下、本発明に係る顕微鏡を参照してより正確に説明する。
本発明の基礎におく課題は、別の観点に従って、本発明に係る構造を備えた対物レンズを有する顕微鏡によって解決される。そのため、特にこの課題は、ズーム装置を有する対物レンズを含む顕微鏡によって解決される。顕微鏡にズーム装置を操作するための操作手段を設けることができる。
本発明に係る顕微鏡は、たとえば実体顕微鏡、特に望遠鏡の原理による実体顕微鏡としてよい。特に有利には、本発明に係る顕微鏡は手術用顕微鏡である。特に手術用顕微鏡の場合は、本発明に係る顕微鏡の利点を理想的に利用することができる。
本発明に係る顕微鏡は、一実施形態に従って、異なる作業モードを設定する制御装置を有することができ、この制御装置は特に制御ループを含むことができる。作業モードの選択によって、次に特に1つまたは複数の光学的部分構成要素を移動する操作装置を駆動することができ、光学的部分構成要素または光学的部分構成要素群は、顕微鏡の利用者の所望の表示が達成されるように移動させることができる。
利用者による選択が可能であり、制御装置によって変更することができる作業モードは、たとえば定焦点距離の切換用対物レンズの光学的量による顕微鏡の対物レンズの駆動およびヴァリオスコープの光学的量による駆動である。とりわけ中間モードを設定することができる。
制御装置が様々なモードの設定に必要な対物レンズの光学的部分構成要素の位置変化を実行することによって、利用者にとり各モード間の切り換えが簡素化される。特に利用者は、個々の構成要素相互の位置の手動調整を行う必要がない。それによって、利用者は簡単な方法で切換用対物レンズから慣例の光学的基本量の標準規格を得ることができ、テレシステムもしくはレトロフォーカスシステムの利点を排除する必要がない。
特に、制御装置は、顕微鏡の対物レンズのフォーカルインターセプトに対して任意に設定可能の焦点距離の機能的依存性を調整する制御ループを含むことができる。この制御を介して任意のフォーカルインターセプトに対して設定可能のモードに対応する焦点距離を設定することができる。たとえば、選択した作業間隔において、差が最小値に、特に50mm以下、好ましくは20mm以下、さらに好適には10mm以下および特に好適には0mmに設定されることによって、切換用対物レンズの主要な光学的量を設定することができる。対物レンズの利用者は、そのために対物レンズで手動による別の設定を行う必要がない。
さらに、本発明の枠内で、制御装置に加えて手動の操作手段を設けてもよく、この操作手段によって利用者が対物レンズで設定を行うことができる。これらの手動操作手段は、好ましくは、一方が対物レンズの作業間隔の設定に、他方が焦点距離の設定に利用されるように構成されている。特に作業間隔の設定用の操作手段によって物体側の光学的部分構成要素とこれに隣接する光学的部分構成要素との間の間隔を設定することができる。それに対して、焦点距離を設定する操作手段によって、物体側および隣接する第2光学的部分構成要素の間の間隔も、第2および第3光学的部分構成要素の間の間隔も設定され、前記両間隔が同時に変化される。
制御装置および操作手段は、上記対物レンズの設定手段と協働することができる。さらに、顕微鏡の操作手段が同時に対物レンズの設定手段とすることも可能である。
この制御装置は、たとえば可能な作業モードがメニューまたはセレクト用キーとして利用者に表示される操作装置を含むことができる。
本発明に係る顕微鏡内の対物レンズの構造によって、アフォーカル変倍光学系を有する顕微鏡の場合、ズーム係数すなわち顕微鏡の全倍率の変化は、今やズーム−ヴァリオスコープの拡大倍率のズーム係数と、対物レンズに後置したアフォーカル変倍光学系の望遠倍率のズーム係数とからなる積である。従って、ズーム係数の前記分割によって、比較的低い余剰費用で全倍率を明らかに慣例の倍率範囲を超えて拡大することが可能になる。他方、さらに従来の顕微鏡で達成しうるズーム係数を維持することもでき、この場合は本発明に係る顕微鏡においてアフォーカル変倍光学系のズーム係数を低減させることができる。アフォーカル変倍光学系によって提供する必要がある前記のより低いズーム係数によって構造長に関する利点が生じる。さらに、輝度、物体解像能等々も改善される。これらの利点は、本質的に、本発明に係る顕微鏡の場合、対物レンズの拡大倍率の変化が見かけ上の物体間隔の変化によって生じ、それに対して望遠倍率が対物レンズによって撮像される像内容の光学的な後拡大と見なされ、それによって別様に解釈する必要があることから生じている。拡大倍率のズーム係数(VL=250/f)が1.6に設定され、アフォーカル変倍光学系のズーム係数が5になるとき、全倍率に対して係数8を達成することができる。それに対して、たとえば顕微鏡のズーム係数6を維持する必要がある場合は、たとえば拡大倍率のズーム係数VLを1.5に設定してよく、これが望遠倍率のズーム係数を4に低減することを可能にし、それによって上記の利点を得ることができる。
本発明に係る対物レンズの場合、対物レンズの中に統合されたズーム装置は、単に設定した作業間隔への焦点距離の適合に利用される。この適合によって、たとえば焦点距離を作業間隔の値に設定することができ、このように定焦点距離の切換用対物レンズの性質を提供することができる。しかし、本発明に係る対物レンズのそれぞれの構造に応じて、適合によりレトロフォーカスシステムもしくはテレシステムの利点を利用できるようにするため、好適な焦点距離対作業間隔比も設定することができる。そのため、設定された作業間隔で対物レンズによってカバーする必要のある焦点距離の領域は、比較的小さくなる。それによって対物レンズの個々の光学的部分構成要素間の間隔も小さく維持することができ、それによって対物レンズの構造長さに関する利点が生じる。
一実施形態において、本発明に係る顕微鏡はディジタル画像処理装置を含む。このような、たとえば手術用途に好適に使用できるディジタル顕微鏡の場合、光学系は視覚的観察つまり規定された視角に対して眼の解像能に適合されず、画像処理装置の仕様に適合される。このように顕微鏡は、たとえば焦点距離、レンズ径、開口数および視野のようなパラメータに関して、たとえば画素サイズおよびチップ対角線のような条件を満たすために設計されている。この理由から、顕微鏡の個別部品はより小さく寸法指定することができる。たとえばディジタル画像処理装置と接続される顕微鏡用の従来のアフォーカル変倍光学系は、構造長およびレンズ径で係数2だけ低減することができる。
ディジタル画像処理装置を有するディジタル顕微鏡として本発明に係る顕微鏡の構成において、対物レンズはレトロフォーカスシステムで構成することができる。この実施形態の場合、本発明に係る対物レンズによって得られる利点は、特に有利に利用することができる。この対物レンズにより、焦点距離はテレシステム方式の対物レンズの焦点距離に比べて半減される。従って、立体角が不変であり、それによって立体感も不変の場合、ディジタル手術用顕微鏡のアフォーカル変倍光学系の小さいレンズ径によって機械的に可能である立体基底部の半減を実行することができる。テレシステムで、たとえば273mmの焦点距離が得られる場合は、対応するレトロフォーカスシステムにより焦点距離を135mmに設定することができる。立体角が4.6゜で不変の場合、ここで22mmの立体基底部を11mmに低減することができる。
それによって、通常、大きい構造体積と、そこから生じる制限とに基づき、テレシステムに比べて手術用顕微鏡に必須の重量−およびコスト最適化のためにあまり使用されていないレトロフォーカスシステムのズーム−ヴァリオスコープの新規の使用が生じる。
本発明に係る顕微鏡においては、従来の顕微鏡と同様に、顕微鏡に使用されるズーム−ヴァリオスコープで該ズーム−ヴァリオスコープから出射する光束が平行に延びるので、個々の部品を交換することができる。たとえばアフォーカル変倍光学系はガリレイ変換器と、またはしかし人間工学的理由から直鏡筒は斜鏡筒または旋回鏡筒と置換することができる。
さらに本発明は、観察装置の対物レンズの調節方法において、対物レンズが共通の光軸上に少なくとも3つの光学的部分構成要素を有し、各光学的部分構成要素が互いに間隔をあけて配置される方法であって、前記方法は、2つの隣接する光学的部分構成要素間の間隔の一方が対物レンズのフォーカルインターセプトを設定するために変化され、他方の間隔が一定に保持されることを特徴とする方法に関する。この方法により、フォーカルインターセプトを対物レンズのズーム位置に関係なく設定することが可能になる。好ましくは、フォーカルインターセプトを設定するために物体側の第1光学的部分構成要素と第2光学的部分構成要素との間の間隔が変化され、第2および第3光学的部分構成要素間の間隔は一定に保持される。
一定のフォーカルインターセプトでの対物レンズの焦点距離の設定、すなわちズーミングのために、本発明により第1および第2光学的部分構成要素の間の間隔と、第2および第3光学的部分構成要素の間の間隔とを互いに独立して変化させることができる。本発明の意味において、それぞれ隣接する2つの光学的部分構成要素間の間隔の独立した設定とは、両間隔が様々な量で変化できることである。しかし、本発明により、この間隔変化は同時に実行することも可能である。
対物レンズに関して記載した利点および特徴は、−適用できる限りにおいて−顕微鏡と方法、およびその逆にも準用される。
それぞれ本発明に係る対物レンズ、顕微鏡および方法のその他の詳細および利点は、以下の説明と付属の図面とから明らかである。
図1a〜図1dは、第1実施形態による本発明に係る対物レンズ内の光路の概略説明図である。
図2a〜図2dは、第2実施形態による本発明に係る対物レンズ内の光路の概略説明図である。
図3a〜図3dは、異なるズーム設定における第1実施形態による本発明に係る対物レンズ内の光路の概略説明図である。
図4は、実体顕微鏡の概略構造である。
図5a〜図5cは、異なる構造の対物レンズでの光路の概略説明図である。
図6a〜図6dは、異なる構造のヴァリオスコープにおけるフォーカルインターセプトの設定を示す説明図である。
図7は、光学的レイアウト用の番号処理による第1および第2実施形態に基づく本発明に係る対物レンズの概略説明図である。
本発明は、以下、一実施例を利用してより正確に説明する。より良く理解するために、まず図4〜6を参照して実体顕微鏡の原理的構造と、先行技術の対物レンズ内の光路とを説明する。
図4に、望遠鏡の原理に従って構成された、本発明に係る対物レンズを使用できる実体顕微鏡10を概略的に示している。
顕微鏡10は、物体側から見て、本質的に次の部材から構成される。主対物レンズ5、アフォーカル変倍光学系2、鏡筒3、ならびに接眼レンズ4。鏡筒3と接眼レンズ4とから構成される双眼望遠鏡の両方の立体チャネルは、それぞれ1つの共通の光軸a1もしくはa2を有する。この両軸間の間隔は立体基底部bと呼び、物体が共通の主対物レンズ5を介して観察される角度は立体角wと呼ぶ。
対物レンズ5の焦点距離への主要な光学的量の依存関係を以下具体的に示すことにする。
顕微鏡10における立体像感は、焦点距離fをもつ対物レンズ5の前部焦点に有る物体が2つの立体部分像に無限大へ結像されることから生じる。この部分像は、変倍光学系2と双眼望遠鏡3および4の両方の同一の光学的チャネルを経て観察者に供給される。立体感を決定する立体角wは、対物レンズの焦点距離fに逆比例する。
図4に示した顕微鏡10の構造を有することができる標準仕様の顕微鏡の場合、立体基底部b=22mmおよび焦点距離f=200mmで立体角w=6.3゜になる。それに対応して立体角と共に立体感は焦点距離f=400mmでw=3.15゜に低減される。
たとえば手術用顕微鏡として6倍のアフォーカルズームと、鏡筒170mmと、接眼レンズ10倍と、主対物レンズf=200mmとを有する標準仕様の顕微鏡10の場合、全倍率はV=3.4〜20.4になる。焦点距離f=400mmをもつ対物レンズ5に対物レンズを切り換える場合、全倍率V=1.7〜10.2になる。
図4に、対物レンズ5として、ただ1つの接合された部材から構成される定焦点距離の対物レンズを示している。このような対物レンズ5の場合、作業間隔AAは対物レンズ5のフォーカルインターセプトsとほぼ等しくなる。主平面Hに対する物体面の間隔を表す焦点距離fは、この場合、数値的にフォーカルインターセプトsとほぼ等しくなる。
図5に、異なる構造の対物レンズを示している。図5aから、ただ1つの接合された部材から構成される標準切換用対物レンズ5で焦点距離f=201mmによるフォーカルインターセプトsと、それによって作業間隔約194mmとを生じることが明らかである。つまり、主平面Hは物体側のレンズ頂点の近傍にある。
図5bに、テレシステム方式のヴァリオスコープと、図5cにレトロフォーカスシステム方式のヴァリオスコープとを示している。
テレシステム方式で構成されたヴァリオスコープ6の場合は、図5bに暗示したように、物体側に観察者の方向に正の光学的部分構成要素62が接続される負の光学的部分構成要素61を設けている。図示した実施形態において、負の光学的部分構成要素61は、ただ1つの接合された部材から構成されており、正の光学的部分構成要素62は接合された部材と、各個レンズとから構成される。両方の光学的部分構成要素61、62は、間隔dでヴァリオスコープ6の光軸に沿って配置されている。この構造の対物レンズ6により、作業間隔AAが約195mmでf=273mmの焦点距離が得られる。従って、切換用対物レンズ5と異なり、テレシステムの場合は、焦点距離fがフォーカルインターセプトsよりも大きくなり、それによってほぼフォーカルインターセプトsに相当する作業間隔AAよりも大きくなり、図示したヴァリオスコープ6で約195mmになる。
図5cに、ヴァリオスコープ6の第2変形例を示している。これはレトロフォーカスシステム方式の構造を有し、物体側の正の光学的部分構成要素62と、これに接続される負の光学的部分構成要素61とから構成される。図示した実施形態において、負の光学的部分構成要素61はただ1つの接合された部材から構成されており、正の部分構成要素62は、各個レンズを備えた接合された部材から構成される。この構造の対物レンズにより、フォーカルインターセプトsと等しい作業間隔200mmで焦点距離はf=135mmになる。
従って、図5から、テレシステムの場合でレトロフォーカスシステムよりも係数2だけ高くなる焦点距離が得られることが明らかである。
ヴァリオスコープの場合、フォーカルインターセプトsと、それより本質的にフォーカルインターセプトsと等しい作業間隔AAは、間隔dの変化によって変化させることができる。これは図6に概略的に暗示している。図6aおよび6bにテレシステムを示しており、これらの場合は異なる2つの作業間隔が200mmと400mmに設定された。作業間隔の増加は、両方の光学的部分構成要素間の間隔をd=17.4mmからd=1.6mmに減らすことによって達成された。この場合、対応して焦点距離がf=273mmからf=448mmに増加する。つまり両方の設定において前記焦点距離は各作業間隔AAよりも大きくなる。
またレトロフォーカスシステム方式のヴァリオスコープの場合も、両方の光学的部分構成要素61、62の間の間隔dの減少でフォーカルインターセプトsと共に数値的に等しい作業間隔AAが200mmから400mmに増加させることができる。この場合、間隔dはテレシステムの場合よりも大きい量だけ変化させる必要がある。図示した実施形態において、この作業間隔AAの変化に対して間隔dをd=32.2mmからd=5.4mmに減少させる必要がある。従って、レトロフォーカスシステムの構造長は、作業間隔範囲が等しい場合、テレシステムの範囲よりも本質的に大きくなる。この場合、レトロフォーカスシステム方式のヴァリオスコープの焦点距離は、両方の合焦位置で、すなわち作業間隔AAの両方の設定で各作業間隔よりも小さくなる。これは、主平面Hが対物レンズ6と物体面との間にあることを意味する。図示した実施形態において、フォーカルインターセプトsおよび作業間隔200mmで焦点距離f=135mmになり、作業間隔400mmでは約f=339mmになる。
以下、図1〜3に、ズーム−ヴァリオスコープとも呼ばれる本発明に係る対物レンズの実施形態をより詳しく説明する。図1および2に、本発明に係る対物レンズの実施形態を示している。図1に、テレシステム方式で構成された本発明に係るズーム−ヴァリオスコープ1を示している。この場合、対物レンズ1は、物体側の負の光学的部分構成要素11と、それに接続される正の光学的部分構成要素12とから構成される。その限りにおいて本発明に係る対物レンズ1の構造は、本質的に、たとえば図5bに示した従来のヴァリオスコープ6の構造に対応する。もちろんこの構造は、観察者側で別の光学的部分構成要素13によって拡大されている。
これは、図示した実施形態において、接合された部材によって構成されている。第1光学的部分構成要素11と第2光学的部分構成要素12との間に間隔d2を設けており、第2光学的部分構成要素12と第3光学的部分構成要素13との間には間隔d1を設けている。これらの間隔d1およびd2は互いに独立して設定することができる。
この構造によって、一方でフォーカルインターセプトsと共に、この実施形態で本質的にフォーカルインターセプトsに相当する作業間隔AAを変化させることができる。しかし他方では、本発明に係る構造によってフォーカルインターセプトsを変化させずに焦点距離fも変化させることができる。一定のフォーカルインターセプトsで焦点距離fを設定することによって本発明に係る対物レンズ1はズーム機能が得られる。
本発明に係る対物レンズ1の前記実施形態の作用および本発明に係る方法は、以下、図1a〜1dを参照してより詳しく説明する。物体側の負の光学的部分構成要素11と隣接する正の光学的部分構成要素12との間の間隔d2を変化させることによって、フォーカルインターセプトsが変化される。この場合、正の光学的部分構成要素12と第3の負の光学的部分構成要素13との間の間隔d1は一定に保持される。従って、図示した実施形態において、間隔d2を43.4mmから24.6mmに変化させたときフォーカルインターセプトsは207mmから514mmに増加させることができる。この場合、間隔d1は1.5mmに一定に保持される。このフォーカルインターセプトsの両方の設定で焦点距離fはフォーカルインターセプトsよりも大きくなる。すなわち、主平面Hは対物レンズ1の後部に位置する。
図1aに示した設定から物体側の第1光学的部分構成要素11と隣接する光学的部分構成要素12との間の間隔d2および第2光学的部分構成要素12と第3光学的部分構成要素13との間の間隔d1を同時に規定どおりに変化させるとき、焦点距離fは一定のフォーカルインターセプトsで変化させることができる。焦点距離fは、これがフォーカルインターセプトsに相当するまで変化させることができる。それによって、切換用対物レンズの主要な光学的量を設定することができる。この設定は、図1cに作業間隔200mmの場合で例示している。この場合、間隔d1=24.0mmおよび間隔d2=19.8mmで焦点距離f=204.1mmおよびフォーカルインターセプトs=207mmになる。
図1cに示した設定から新たに間隔d2が一定の間隔d1で変化、特に減少される場合、新たにフォーカルインターセプトを拡大することができる。図示した実施形態において、d2が19.8mmから1.0mmに変化する際に、フォーカルインターセプトが207.0mmから513.5mmへ拡大する。この場合、間隔d1は一定に24mmに保持される(図1d)。また、このフォーカルインターセプトが513.5mmの場合も、ズーミングによって、つまり間隔d1およびd2の変化の調整によって、焦点距離を定焦点距離の対物レンズと同様に513.5mmに設定することができる。つまり前記フォーカルインターセプトでズーム範囲はf=402mm(図1d)とf=616mm(図1b)との間にあるので、フォーカルインターセプトと等しくすることができる。
従って、本発明に係る対物レンズの前記実施形態により、定焦点距離の切換用対物レンズの焦点距離に相当する焦点距離と、テレシステム方式のヴァリオスコープによって得られる焦点距離との間で連続的に変化させることが可能になる。このズーム範囲は、対物レンズもしくはこのような対物レンズを含む顕微鏡の利用者に両方の対物レンズ方式の利点を選択的に利用することを可能にする。とりわけ利用者は、対物レンズのフォーカルインターセプトsを瞬間の条件に適合させることができる。これは、本発明に係る対物レンズにおいて、ズーム機能と合焦機能が互いに独立しているので可能となる。
図2に、本発明に係るズーム−ヴァリオスコープ1の別の実施形態を示している。この実施形態において、対物レンズ1は、物体側の正の光学的部分構成要素14と、別の正の光学的部分構成要素16がある間隔で接続される隣接する負の光学的部分構成要素15とから構成される。物体側の正の光学的部分構成要素14と、それに対して間隔d2で配置された負の光学的部分構成要素15は、本質的に従来のレトロフォーカスシステム方式のヴァリオスコープの構造に対応する。しかし、図示した実施形態では光学的な補正上の理由から、レトロフォーカスシステムの負の接合された部材が拡張された付加的な負レンズを設けている。
図2aに示した光学的部分構成要素14、15、16相互の位置で対物レンズ1の焦点距離fはフォーカルインターセプトsと等しく、200mmになる。ここで第2光学的部分構成要素15と第3光学的部分構成要素16との間の間隔d1が一定で、第1光学的部分構成要素14と第2光学的部分構成要素15との間の間隔d2が減少するとき、フォーカルインターセプトsが502mmに、焦点距離が629mmに減少する。この設定は図2bに示している。
それに対して、焦点距離fを一定のフォーカルインターセプトsで変化、すなわち変倍させる場合、間隔d1も間隔d2も変化される。間隔d1およびd2の変化量は異なってもよい。しかし、この量は相互に調整されている。標定して間隔を適合させることによって、たとえば図2cに示した設定を得ることができる。フォーカルインターセプトsは、図2aの位置に対して一定に200mmに保持されているが、焦点距離fは133mmに短縮されている。
前記位置で、従来のレトロフォーカスシステムで達成し得た主要な光学的量を達成できる。この設定からフォーカルインターセプトsを変化させる場合は、新たに第2および第3光学的部分構成要素15、16の間の間隔d1が一定に保持され、第1光学的部分構成要素14と第2光学的部分構成要素15との間の間隔d2のみが変化される。それによって、たとえば焦点距離419mmでフォーカルインターセプトを502mmに設定することができる(図2d)。また、このフォーカルインターセプト502mmの場合も、テレシステム(図1)と同様にズーミング(つまり間隔d1およびd2の変化の調整)によって、フォーカルインターセプト502mmの場合のズーム範囲がf=419mm(図2d)とf=629mm(図2b)との間にあるので、焦点距離を定焦点距離系と同様に502mmに設定することができる。
つまり、図1および2から明らかなように、対物レンズ1のズーム機能は対物レンズ1の合焦機能から外される。これは、作業間隔AAが約200mm、正確にはs=207mmのフォーカルインターセプトの場合で、本発明に係るテレシステム方式のズーム−ヴァリオスコープ1の種々のズーム位置を示している図3によってさらに具体的に示している。間隔d1およびd2と、それに対応して得られる焦点距離は表1から明らかである。
Figure 0005093979
すでに図1および2を参照して説明したように、第1および第2光学的部分構成要素間の間隔d2の単独の変化によって異なるズーム位置へのフォーカルインターセプト変化を達成することができる。表2に、d1およびd2の値を記載しており、これらの値は、一定の513.5mmのフォーカルインターセプトsに対応する焦点距離fを得るために、図3の異なるズーム位置に設定する必要がある。表1および2から明らかなように、図示した実施形態において、間隔d2は、各ズーム位置において207.0mmから513.5mmにフォーカルインターセプトが変化する場合に一定に18.8mmだけ減少させる必要がある。これは顕微鏡、特に手術用顕微鏡で必要になる合焦範囲に相当するので、好適には第1光学的部分構成要素と第2光学的部分構成要素との間に少なくとも18.8mmの移動路を設けている。
Figure 0005093979
添付の表3に、本発明によるテレシステム方式の対物レンズ1のレイアウトのために好適であることが証明されている光学系データを示している。添付の表4には、レトロフォーカスシステム方式による本発明に係る対物レンズ1の実施形態に対応する光学系データを示している。番号を割り当てた部分は図7から明らかであり、図7aは表3に関係し、図7bは表4に関係する。
各表に記載した値は、単に本発明に係る対物レンズの例を示すものである。しかし、本発明は、前記光学系データを有する対物レンズに規定されていない。
切換用対物レンズの場合は、作業間隔AAで数値的に実際上等しい焦点距離も指定されており、長年実施されてきた実務経験によって機能的に焦点距離に依存する全倍率、立体角、物体領野径、物体解像能および合焦深度のような主要な光学的量に対して完全に規定された標準規格が整備された。
ヴァリオスコープの使用によって好適な方法で作業間隔変化を対物レンズ切り換えなしに実質的に要求されるそれぞれの全作業領域にわたって提供することができたが、一定の主要な光学的量に対しては、切換用対物レンズから慣例の標準規格は利用者の完全な満足度を満たすとは限らなかった。さらに経験を積んだ利用者は、直接的な比較でも、特に立体感および物体解像能の全倍率に関する前記相違点を明らかに見分けることもできる。この場合、さらに2つの別の重要な光学的映像の品質判定基準、すなわち像輝度や一般的に、理想的な方法で、いわゆる「クリスパー」(crisper)な像感にも物体解像能に関係することが考えられる。他方、経験を積んだ利用者は、ヴァリオスコープによる物体領野径と奥行き鮮明度の拡大を利点とみなし、この利点を好ましいとみなすことが判明している。
以上により、本発明により、先行技術のヴァリオスコープの幾つかの前記欠点を取り除くことができ、同時にそれらの利点を理想的に利用することができる。本発明によるズーム−ヴァリオスコープの特に重要な利点は、利用者が両モード(切換用対物レンズおよびヴァリオスコープ)の間で簡単に切り換えることができることにある。それによって該利用者は再び切換用対物レンズから慣例の光学的基本量の標準規格を得て、テレシステムもしくはレトロフォーカスシステムの利点を排除する必要がない。
さらに、本発明に係る対物レンズは、ヴァリオスコープからズーム−ヴァリオスコープへの移行を最小の余剰費用で実行できる利点を有する。テレシステム方式のズーム−ヴァリオスコープの場合は、通常、従来のヴァリオスコープに比べて単に別の光学的部分構成要素を、たとえば接合された部材の形態で設けており、レトロフォーカスシステム方式によるズーム−ヴァリオスコープの場合は、キット部材と、必要な場合は付加的な補正部材とを設けるだけで充分としてよい。
それぞれ隣接する光学的部分構成要素の両方の間隔d1およびd2を規定どおりに同時に独立して変化させることによって連続的な全倍率の変化を一定のフォーカルインターセプトで達成でき、それによって顕微鏡内のアフォーカル変倍光学系のズーム機能がヴァリオスコープのズーム機能によって拡大できることも有利である。
本発明によって、従来の手術用顕微鏡の適用における改善のための新規のアプローチのほかに、これが新規の技術によって、たとえば手術用顕微鏡の光学的結像システムのディジタル化で可能となるように、利用者指向の技術革新を成功裡に実施するための重要な基礎も構築される。
Figure 0005093979
Figure 0005093979


図1a〜図1dは、第1実施形態による本発明に係る対物レンズ内の光路の概略説明図である。 図2a〜図2dは、第2実施形態による本発明に係る対物レンズ内の光路の概略説明図である。 図3a〜図3dは、異なるズーム設定における第1実施形態による本発明に係る対物レンズ内の光路の概略説明図である。 図4は、実体顕微鏡の概略構造である。 図5a〜図5cは、異なる構造の対物レンズでの光路の概略説明図である。 図6a〜図6dは、異なる構造のヴァリオスコープにおけるフォーカルインターセプトの設定を示す説明図である。 光学的レイアウト用の番号処理による第1および第2実施形態に基づく本発明に係る対物レンズの概略説明図である。
10 顕微鏡
1 ズーム−ヴァリオスコープ
11 負の光学的部分構成要素
12 正の光学的部分構成要素
13 負の光学的部分構成要素
14 正の光学的部分構成要素
15 負の光学的部分構成要素
16 正の光学的部分構成要素
2 アフォーカル変倍光学系
3 鏡筒
4 接眼レンズ
5 主対物レンズ(定焦点距離の)
6 ヴァリオスコープ
61 負の光学的部分構成要素
62 正の光学的部分構成要素
f 焦点距離
フォーカルインターセプト
AA 作業間隔
d1 間隔第2〜第3光学的部分構成要素
d2 間隔第1〜第2光学的部分構成要素
w 立体角
b 立体基礎
a1、a2 光軸(鏡筒)






Claims (21)

  1. 物体側の第1光学的部分構成要素(11、14)と、第2光学的部分構成要素(12、15)と、少なくとも1つの別の第3光学的部分構成要素(13、16)とを含む手術用顕微鏡(10)用の対物レンズ(1)であって、
    第2光学的部分構成要素(12、15)が第1光学的部分構成要素(11、14)に対して間隔(d2)をあけて対物レンズの光軸上に配置され、
    第3光学的部分構成要素が対物レンズ(1)の光軸上に対物レンズの第2光学的部分構成要素に対して間隔(d1)をあけて配置され、
    前記光学的部分構成要素(11、12、13、14、15、16)のうちの少なくとも2つが光軸に沿って移動可能であり、
    合焦のために、対物レンズの物体側の光学的部分構成要素について、別の2つの光学的部分構成要素に対する相対的位置の変化を実行することができ、
    対物レンズ(1)が、該対物レンズによって映像が有限から無限大へ生じるように配置されており、
    対物レンズ(1)は、ズーム機能を有し、ズーミングのために、3つの光学的部分構成要素(11、12、13、14、15、16)のうちの少なくとも2つを、互いに独立して第3光学的部分構成要素に対して移動させることができ、
    第1光学的部分構成要素(11、14)は負の屈折力を有し、第2光学的部分構成要素(12、15)は正の屈折力を有し、かつ、第3光学的部分構成要素(13、16)は負の屈折力を有し、あるいは、
    第1光学的部分構成要素(11、14)は正の屈折力を有し、第2光学的部分構成要素(12、15)は負の屈折力を有し、かつ、第3光学的部分構成要素(13、16)は正の屈折力を有し、
    前記対物レンズの作動距離が可変的であり、作動距離に関係なく焦点距離を変化させることができる、手術用顕微鏡(10)用の対物レンズ(1)。
  2. 対物レンズが、作動距離対焦点距離比を0.4〜1.5の範囲に設定できるように構成されるか、または作動距離対焦点距離比を0.5〜2の範囲に設定できるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の対物レンズ。
  3. 対物レンズが、作動距離対焦点距離比を0.6〜1.3の範囲、または作動距離対焦点距離比を0.8〜1.5の範囲に設定できるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の対物レンズ。
  4. 対物レンズが、作動距離対焦点距離比を0.5〜1の範囲、または作動距離対焦点距離比を1〜1.5の範囲に設定できるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の対物レンズ。
  5. 対物レンズが、焦点距離とフォーカルインターセプトとの間の差を値50mm以下に設定できるように構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  6. 対物レンズが、焦点距離とフォーカルインターセプトとの間の差を値20mm以下に設定できるように構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  7. 対物レンズが、焦点距離とフォーカルインターセプトとの間の差を値10mm以下に設定できるように構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  8. 対物レンズが、焦点距離とフォーカルインターセプトとの間の差を値0mmに設定できるように構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  9. ズーム装置が、対物レンズ(1)の光軸に沿って少なくとも1つの光学的部分構成要素(11、12、13、14、15、16)を移動するための調整装置を含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  10. 物体側の第1光学的部分構成要素(11、14)と隣接する第2光学的部分構成要素(12、15)との間に少なくとも10mmの移動路を設けたことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  11. 物体側の第1光学的部分構成要素(11、14)と隣接する第2光学的部分構成要素(12、15)との間に少なくとも15mmの移動路を設けたことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  12. 少なくとも1つの光学的部分構成要素(15)が、光束を収差に関して最適化する補正構成要素を含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  13. 光学的部分構成要素(11、12、13、14、15、16)が接合された部材であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  14. 対物レンズ(1)が、少なくとも1.1の拡大倍率のズーム係数を有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  15. 対物レンズ(1)が、少なくとも1.2の拡大倍率のズーム係数を有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の対物レンズ。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の構造を備えた対物レンズ(1)を有する顕微鏡(10)。
  17. 顕微鏡が実体顕微鏡であることを特徴とする、請求項16に記載の顕微鏡。
  18. 顕微鏡が手術用顕微鏡であることを特徴とする、請求項16または17のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  19. ディジタル画像処理装置を含むことを特徴とする、請求項1618のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  20. 顕微鏡が、対物レンズの異なる作業モードを設定する制御装置を有し、該作業モードは、定焦点距離の切換用対物レンズの光学的量による顕微鏡の対物レンズの駆動またはヴァリオスコープの光学的量による駆動であることを特徴とする、請求項1619のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  21. 御ループが、顕微鏡の対物レンズの焦点距離とフォーカルインターセプトとの間の差を調節するために使用されることを特徴とする、請求項20に記載の顕微鏡。
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