JP4197915B2 - 実体顕微鏡用撮影装置 - Google Patents

実体顕微鏡用撮影装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4197915B2
JP4197915B2 JP2002272596A JP2002272596A JP4197915B2 JP 4197915 B2 JP4197915 B2 JP 4197915B2 JP 2002272596 A JP2002272596 A JP 2002272596A JP 2002272596 A JP2002272596 A JP 2002272596A JP 4197915 B2 JP4197915 B2 JP 4197915B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
imaging
image
lens
stereomicroscope
optical system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002272596A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004109554A5 (ja
JP2004109554A (ja
Inventor
豊治 榛澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2002272596A priority Critical patent/JP4197915B2/ja
Priority to US10/664,009 priority patent/US6996341B2/en
Publication of JP2004109554A publication Critical patent/JP2004109554A/ja
Publication of JP2004109554A5 publication Critical patent/JP2004109554A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4197915B2 publication Critical patent/JP4197915B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B35/00Stereoscopic photography
    • G03B35/08Stereoscopic photography by simultaneous recording
    • G03B35/10Stereoscopic photography by simultaneous recording having single camera with stereoscopic-base-defining system

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Lenses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、観察物体を観察しながら加工したり、治療を施したりする実体顕微鏡装置に用いて好適な撮影装置、及びその撮影装置を備えた実体顕微鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡で観察する場合には、観察物体を単に観察するだけではなく、その観察像を撮影する必要のある場合があり、特に、半導体などを生産する場合や、手術によって患部を治療する場合などは、その必要性が大きい。そして、その場合には、立体観察の行える実体顕微鏡装置を使用することが多い。また、その実体顕微鏡装置に取り付ける撮影装置は、静止画と動画の2種類で記録できることが望まれているため、少なくとも2つの撮像装置(カメラ)を取り付け可能であることが要求される。そのうち、静止画は高解像でダイナミックレンジの広い高品質の画像記録が望まれるため、フィルムや、大型で画素数の多いCCDが用いられ、動画は、静止画に対するような要求がそれほど高くないため、撮像装置(カメラ)自体は小型のものが使用される。
【0003】
ところで、そのような実体顕微鏡は、物体からの光束をアフォーカル光束にする対物レンズと、その対物レンズからの光束を変倍するアフォーカルズーム系と、そのアフォーカルズーム系から出射した光束を観察系と撮影系に分割する光分割光学系と、その光分割光学系で分割した観察系側の光束を複数の視差のある像に結像して接眼レンズで拡大して観察する鏡筒光学系などで構成されているのが普通であるが、以下においては、それらの光学系又はそれらに類する光学系を一つのブロックとして構成したものを、単に実体顕微鏡といい、その実体顕微鏡が撮影装置と共に架台に取り付けられたものを実体顕微鏡装置ということにする。
【0004】
このような生産用や治療用に用いられる実体顕微鏡装置は、観察物体に近い部分はできるだけ小さく構成するのが好ましく、かつ、実体顕微鏡は、架台に対して自由に動かせることが望まれるが、そのためには、実体顕微鏡と撮影装置とは、架台上において離して配置する必要がある。また、実体顕微鏡は、極力軽くして動かしやすくする必要があるし、撮影装置は、架台上のあまり動かない部分に設置することが必要になる。さらに、実体顕微鏡と撮影装置とを離して配置すためには、撮影装置用の光学系の光路を長くする必要があるし、反射部材などを用いて、複数の撮像装置の取付位置に対応できるようにする必要があるが、そのようにしているな光学系は既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−84263号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1に記載の光学系は、2つの撮像装置用光学系に共通な光路内に中間結像面を設けているので、2つの撮像面積の差がさらに大きくなると、中間結像面からの倍率の差が大きくなって光学系に無理がかかり、光学性能の劣化やレンズ枚数の増加につながることになる。また、中間結像面には、2種類の撮像装置(実際には撮像素子)のいずれにも適するようにバランスした中間結像をさせるため、中間結像倍率が制限され、各撮像装置への倍率も自由度が少なくなる。そのため、光分割後の撮像装置までの距離に制限を受け、撮像装置の配置に自由度がなくなり、観察者が好適に観察及び作業が行えるように、撮像装置を離れた位置へ配置するのが難しくなってしまう。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、観察者が顕微鏡で観察しながら行う作業や顕微鏡の操作の妨げにならず、かつ操作性に優れ良好な像が得られるようにした、実体顕微鏡装置に用いて好適な撮影装置、及びその撮影装置を備えた実体顕微鏡装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の実体顕微鏡用撮影装置は、観察者が視差のある画像を観察して立体観察をする実体顕微鏡の光束から分割した光束を、複数の撮像装置の撮像面に結像させる実体顕微鏡用撮影装置において、実体顕微鏡から各々の撮像面までの間に光束を複数に光分割する撮影系光分割手段を備えていると共に、その撮影系光分割手段の撮像面側の光路中に各々中間結像面を有していて、それらの中間結像面の像を各々の撮像面にリレーするように構成する。
【0009】
従来の実体顕微鏡用撮影装置の光学系は、結像後に光分割をしているため、焦点距離を変えて距離を調節する場合は、中間結像面から撮像面までの光学系の倍率を維持したままで行うことになる。そのため、焦点距離が長い場合には、レンズ径の大きなものを使用しなければならず、光学系が大型化してしまうことになる。それに対して、本発明の場合には、光分割後に結像させるので、その中間結像面から撮像面までの距離をあまり変化させずに中間結像位置を変えることができ、中間結像面以後のレンズ径をあまり変えなくて済むようになる。また、光分割から中間結像面までの距離をとり、その間に反射部材を入れることで、撮像素子を含む撮像装置の位置や像の向きも調整しやすくなる。
【0010】
なお、本発明の光分割手段としては、ビームスプリッタ,ハーフミラー,クイックリターンミラーなどがある。また、撮像素子としては、35mmフィルム,APSフィルム,デジタルカメラ用の大型のCCD,TVカメラ用の小型のCCDなど、最近ではその種類が増えてきている。そして、これらの撮像素子の像の最大は、最小のものの9倍以上になっている。そのため、中間結像面からの倍率で焦点距離を調整しようとすると、レンズの枚数の増加などによって高価になりやすい。
【0011】
これを避けるためには、分割後の中間結像倍率を変えて、レンズ枚数がそれほど変わらないようにするとよいが、その条件は、中間結像面から撮像面への倍率をアダプター結像倍率βとしたとき、それぞれの撮影光路で下記(1)式を満たすようにするのがよい。
−0.45≧β≧−4 …… (1)
この場合、アダプター結像倍率βが上記の上限を超えると、分割したそれぞれの光路で撮像素子の小さい方の光学系のレンズ枚数が増え、下限を超えると、撮像面積の大きな方の光学系のレンズ枚数が増えることになる。
【0012】
一般に、静止画撮影用の撮像装置は、面積の大きな撮像素子を用い、動画撮影用の撮像装置は、小さな光学系を用いるので、この2種類で分割すると上記条件を満たしやすい。特に、結像回数の多いリレー系と組み合せるときは、下記の(2)式の条件を満たすとリレー系の像の劣化をもカバーしやすくなる。
−0.55≧β≧−3 …… (2)
この場合、アダプター結像倍率βが、上限を上回ると分割したそれぞれの光路で撮像素子の小さい光学系の高画質化が難しく、下限を下回ると、撮像面積の大きな光学系の高画質化が難しくなる。特にリレー系のレンズ枚数を減らして構成を簡単にし、中間結像面から撮像面までの光学系で像を改善する場合に有効である。
【0013】
また、撮像装置として、3板光学系など色分解プリズムを使った光学系を有するTVカメラを使用する場合、色の角度特性の影響がでないようにするために、テレセントリック光学系(射出瞳がほぼ無限遠)を用いるのが普通であるが、それには、中間結像面から撮像面の間に瞳リレーレンズ群と結像レンズ群を設け、結像レンズ群の射出瞳が無限遠になるようにするとよい。しかも、その場合、結像レンズ群として、強い凹面を向かいあわせた二つのレンズを有するガウスタイプのレンズ系を用いると、球面収差や非点収差が補正しやすくなる。また、リレー系により色収差も2次スペクトルが増大して目立つので、特に、上記の強い凹面を持った負レンズに接合するか隣接して配置される凸レンズには、異常分散ガラスを用いると、2次スペクトルが補正しやすくなる。ここで隣接とは、接合せずに僅かな空気間隔をあけたもので、空気レンズの効果をねらったものである。
【0014】
ところで、実体顕微鏡装置は、実体顕微鏡を、観察物体に対して鏡体を傾けるようにして動かす(ティルト)ことができるようにすると、観察物体の観察位置を変えて観察するための操作が極めて容易になる。しかしながら、その場合、実体顕微鏡を撮影装置と一緒に動かそうとすると、重量が大きくなって操作性が極めて悪くなる。そのため、動かす部分の軽量化と小型化を図るためには、実体顕微鏡だけをティルトさせるようにすればよいことになるが、そのようにすると、その動きに対応して撮像装置の像が回転してしまうという問題が発生する。
【0015】
このような問題点を解決するには、その像の回転を補正するために、イメージローテータを使い、動かす部分を軽くするのが得策である。特に、撮影部において2つの撮影系に光束を分割される前にアフォーカルの光束を作り、そのアフォーカル光束部にイメージローテータを配置し、実体顕微鏡をθ回転させたとき、それに連動してイメージローテータを同方向にθ/2回転させるようにすると、撮影系で像が回転しないので、実体顕微鏡をティルトしても問題が生じない。また、イメージローテータ部の光束をアフォーカルにすることで、屈折を使ったイメージローテータが使えるため、選択肢が増えるほか、光軸の垂直方向に移動させても像心が動かず調整もしやすい。また、実体顕微鏡のティルト操作を軽くするためには、実体顕微鏡の回転軸に対するモーメントを小さくするのがよく、そのためには、回転軸の延長線上に実体顕微鏡の重心があるようにすればよい。
【0016】
また、イメージローテータは、回転部の強度を強くするために、できるだけ小さいことが好ましい。そのため、イメージローテータ内に、実体顕微鏡の瞳の共役位置があるようにすればよいが、そのためには、実体顕微鏡の瞳をイメージローテータ付近にリレーするために、1回結像のリレー光学系をイメージローテータの物体側に配置するのがよい。そして、特に、実体顕微鏡のアフォーカルズーム系がズーム部と1回結像リレー部からなっている場合は、その1回結像リレー部の一部を、前記の瞳をイメージローテータ付近にリレーする1回結像のリレー光学系と共用させることができ、それによって、光束の引き回しが減らせて小型化ができ、レンズやプリズムの数を減らすことも可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、四つの実施例によって説明するが、添付図面中、図1〜図11は第1実施例を説明するためのものであり、図12〜21は第2実施例を説明するためのものである。また、図22〜図24は第3実施例を説明するためのものであり、図25及び図26は第4実施例を説明するためのものである。
【0018】
[第1実施例]
図1を用いて第1実施例の全体構成を説明する。本実施例は、撮影装置を備えた実体顕微鏡装置として構成されており、立体観察しながら観察物体を加工する工業用顕微鏡や、患部を拡大して手術を施す手術用顕微鏡として使用するのに好適な構成となっている。先ず、鏡体1は、アーム2に取り付けられており、そのアーム2は、図示していない架台に取り付けられている。また、鏡体1は、アーム2に対して回転可能となっていて、観察物体に対して観察方向を自由に変えられるようになっている。
【0019】
鏡体1には、対物レンズ3,アフォーカルズーム光学系4,光分割光学系5,鏡筒光学系6が収容されている。このうち、対物レンズ3は、観察物体からの光束をアフォーカル光束にする光学系である。また、アフォーカルズーム光学系4は、対物レンズ3からの光束を変倍し、アフォーカル光束で射出する光学系であるが、ズームを必要としない場合であって、固定のアフォーカル変倍光学系(切り替えを含む)や倍率の適切なものが得られる場合には、なくすことが可能である。
【0020】
光分割光学系5は、撮影装置や測定装置など顕微鏡の光束を使う場合に設けられるが、本実施例の場合は、鏡体1とアーム2との接続部に配置したイメージローテータ7を介して、後述の二つの撮像装置まで導かれるようになっている。また、鏡筒6は、アフォーカル光束を結像させる結像レンズと、像を正立化する正立光学系と、結像した像を目で観察するための接眼レンズを有するが、それらの光学系は周知であるため、図1では図示を省略している。また、最近は、この鏡筒6に撮像素子を設置し、その像を小型モニターに表示して観察するものや、光電子増倍管(イメージインテンシファイアー)を使って低照度での観察を可能にしたものなどがあるが、本発明は、そのように構成することを妨げるものではない。
【0021】
ところで、既に説明したように、実体顕微鏡で観察物体を観察しながら行う作業状態が、その場で周りの人にもわかるようにするために、それを動画(テレビ画像)としてモニターに表示したり、それとは別に細かい部分までわかるようにするため、静止画像として記録できるようにしたいという要求が多い。そのため、本実施例の場合には、架台に取り付けられているアーム2が、それに必要な光学系を収容し、かつ複数の撮像装置を取り付け可能にしている。なお、上記のイメージローテータ7は、鏡体1とアーム2の接続部に配置されているが、その機能上から明確なように、実際には撮影光学系の構成部品である。
【0022】
本実施例の場合には、動画と静止画での撮影を可能にするために、アーム2の内部に、光分割素子10(ビームスプリッタやクイックリターンミラーなど)が配置されている。しかしながら、動画と静止画とでは撮像面積が異なるため、同じ範囲を撮影するにはかなり倍率が異なる。また、動画の場合には、ハイビジョンカメラと普通のテレビカメラでは、撮像範囲(画枠サイズ:アスペクト比)が異なるし、静止画の場合には、35mmフィルムカメラ,APSフィルムカメラ,デジタルスチルカメラでは、やはり撮像範囲が異なっている。
【0023】
そのため、動画と静止画とでは、それぞれ適切な倍率で結像させ、かつ、アダプターレンズを用いて、取り付ける撮像装置にあわせて、倍率を変更するようにすることが好ましい。そこで、本実施例においては、光分割素子5を反射したアフォーカル光束を、静止画側はレンズ群9とレンズ群11により、動画側はレンズ群9とレンズ群18によって、各々適切な倍率で結像させるようにしている。このように、レンズ群9を共通にすると鏡体1に近い部分を細くできるので全体の軽量化に貢献することができる。また、静止画と動画で倍率の差が小さい場合には、レンズ群11かレンズ群18の一方を省略することが可能な場合もある。
【0024】
静止画系は、本実施例では、光分割素子10の透過側に設置しているが、透過側にすると、観察物体への作業が不自由になる場合は、反射側に設置することになる。静止画系では、レンズ群9とレンズ群11により、静止画中間結像点13に結像する。そして、この中間結像点13の像を、静止画アダプター14により、静止画撮像装置15の撮像面に結像させる。この場合、静止画アダプター14は、静止画結像点13の近くに配置した静止画瞳リレーレンズ16と静止画アダプター結像レンズ17で構成するとレンズ枚数を少なくすることができる。
【0025】
同様に、動画系は、レンズ群9とレンズ群18により動画中間結像点20に倍率を合わせて結像させる。この結像した光束を動画アダプター23で小さくして収差を補正しやすくするために、動画瞳リレーレンズ21を動画中間結像点20の近くに設置する。動画アダプター23は、この光束を動画撮像装置25の撮像面に所定の倍率で結像させるために、動画アダプター結像レンズ24を有している。動画系では、光束の入射角により特性が変わりシェーディングなどの影響がでやすい。特に、3板光学系など色分解プリズムを使った光学系の場合には、テレセントリック光学系を使用するか、少なくとも主光線と撮像素子の法線のなす角度を2°以内にする必要がある。
【0026】
本実施例では、静止画アダプター14に瞳リレーレンズを内蔵したが、動画アダプター23には瞳リレーレンズを内臓しなかった。これは、中間結像点がアダプターに近い場合に内臓し、離れていた場合に内蔵しなかっただけで、場合によっては逆にしなければならないこともある。また、瞳位置の変更の必要がない場合には、いずれのアダプターにも瞳リレーレンズを設けないことがある。なお、イメージローテータ7、反射部材8,12,19,22、光分割素子5,10の反射や結像によって像が回転するので、反射部材の反射の方向を調整して、観察者の観察している像の上下方向と撮影した像の上下方向を合わせるようにするのが好ましい。その点、本実施例の場合には、光分割素子10の撮像面側に反射部材が配置されているので、静止画と動画のそれぞれの撮像装置の形態を考慮して、それらの反射部材の配置と像の向きを変えることが可能である。また、それらの反射部材の配置次第で、アーム2を小型化したり作業に影響を与えない形状にすることも可能になる。
【0027】
また、一般的には、顕微鏡本体から光分割をする撮影装置や他の観察者用の観察装置の光学系は、比較的大きくて重いため、それらをアームの先端に取り付けられている顕微鏡本体に取り付けると、アームの先端部が重くなって安定性が悪くなる。そのため、安定性を得るためには架台の重量を増やす必要があり、顕微鏡装置全体が大型化してしまうという問題がある。そこで、それを防ぐために、上記の撮影装置などの光学系をアームの中に入れてしまうという方法が考案されていて、本実施例もその方法を採用している。このように、アーム2内に、テレビカメラ,銀塩フィルム使用のスチルカメラ,デジタルスチルカメラなどの撮像装置15,25用の光学系を内蔵すると、アーム2の先端部がそれだけ小型・軽量になり、顕微鏡装置全体の大型化を避けることができるほか、観察者が観察物体を直接見る場合、見やすくすることも可能になる。
【0028】
さらに、顕微鏡で観察する場合、観察者は、観察物体に対する観察方向を変えて観察することがある。特に、図2に示した矢印方向へ回転可能とするのが好ましい。そのためには、鏡体1とアーム2の接続部を回転軸にし、アーム2に対して鏡体1を回転させ得るようにすればよい。しかしながら、撮像装置15,25はアーム2に取り付けられているため、鏡体1を単純に回転させると、図3に示すように、その回転方向に対応して像も回転し、観察者が観察している像(実線「A」)の上下方向と撮影した像(破線「A」,二点鎖線「A」)の上下方向が一致しなくなる。そこで、本実施例では、この像の回転を補正するために、鏡体1の回転θに対して、θ/2の回転をするイメージローテータ7を配置している。これにより、撮影する像の回転が起きないほか、アーム2の先端部の軽量化も可能になる。また、このとき、イメージローテータ7の回転軸のほぼ延長上に実体顕微鏡(鏡体1と鏡筒6)の重心があるようにすると、アーム2に対して鏡体1を小さい力で回転させることが可能になる。
【0029】
上記のような本実施例の全体構成において、176mmの結像レンズと視野数17.6対応の接眼レンズを備えた鏡筒6で観察している像を、撮影系の対角に投影する光学系の一例を、以下に示す。なお、各々のレンズデータ表において、rは曲率半径、dは面間隔、nは屈折率、νはアッベ数を示しており、このことは、他の実施例の場合も同じである。
【0030】
先ず、静止画光学系(レンズ群9から反射部材12まで)のレンズデータを表1に示す。なお、この表1においては、1〜3面がレンズ群9、4〜5面が光分割素子10、6〜7面がレンズ群11、8〜9面が反射部材12である。また、9面から静止画中間結像点13までの距離は、11.5mmである。
【0031】
Figure 0004197915
【0032】
このような静止画光学系に、レンズ交換式の35mmスチルカメラ(35mmフィルムを使用するスチルカメラ)を取り付ける場合は、2.41倍に像を拡大する必要がある。そこで、その場合において、静止画アダプター14に設けられている光学系のレンズデータを表2に示す。なお、この表2においては、2〜3面が静止画瞳リレーレンズ群16で、4〜10面が静止画アダプター結像レンズ17である。
【0033】
Figure 0004197915
【0034】
また、この光学系の断面図を図4に示し、レンズ群9から上記レンズまでの収差図を図5に示す。なお、 収差図は、左から球面収差、非点収差、歪曲収差を示しているが、このことは、他の実施例の場合も含めて以後に示す収差図も同じである。
【0035】
静止画撮像装置15として、デジタルスチルカメラを使用することがある。そして、そのデジタルスチルカメラがレンズ交換式である場合は、撮影面積が違うだけであるから、上記の35mmスチルカメラの場合と同様の設計で対応することができる。しかし、レンズ交換式でないデジタルスチルカメラを使いたいこともある。そのときには、そのデジタルスチルカメラが、マクロ機能を使い中間結像面を直接撮影して適切な倍率を得られる機種であれば、使用することが可能である。そして、その場合には、静止画アダプター14に設けられている静止画瞳リレーレンズ16と静止画アダプター結像レンズ17の両方が不要な場合と、静止画アダプター結像レンズ17だけが不要な場合とがあるが、いずれの場合にも、デジタルスチルカメラのレンズが、静止画アダプター結像レンズ17の役目をすることになる。
【0036】
他方、デジタルスチルカメラのレンズだけでは、マクロ機能での拡大が十分でないか、瞳位置が適切でないためにケラレが発生するような場合には、静止画瞳リレーレンズ16だけを付けた静止画アダプター14にデジタルスチルカメラを取り付けることになる。この場合には、静止画瞳リレーレンズ16によってアフォーカル光束にし、デジタルスチルカメラのレンズのフォーカス位置を無限遠とする。このように設定すると、ほとんどの高画質のデジタルスチルカメラに対応することが可能になる。そこで、その場合における静止画瞳リレーレンズ16のレンズデータの一例を表3に示す。
【0037】
Figure 0004197915
【0038】
この場合における静止画瞳リレーレンズ16の断面図を図6に示し、レンズ群9から静止画瞳リレーレンズ16までの光学系の収差図を図7に示す。なお、こ図7に示された歪曲収差図をみると、約10%と大きくなっているが、この画像はデジタルデータで得られるので、画像処理によって簡単に補正することができる。また、そのようにできることから、レンズ枚数を削減することも可能であって、周辺光量不足が生じても、デジタル画像処理によって充分に改善することができる。
【0039】
また、図6に示した静止画瞳リレーレンズ16は、デジタルスチルカメラのレンズの焦点距離が、35mmスチルカメラ換算で100mm程度のとき、撮影範囲が対角になるようにしている。デジタルスチルカメラのレンズの焦点距離は、このくらいの画角でレンズを小さくすることができ、枚数も比較的少なくすることができる。1/2インチのCCDを用いたデジタルスチルカメラの場合には、35mmスチルカメラ換算100mmのレンズでのアダプター結像倍率は、0.56倍程度になる。そのため、高画質を得るためには、デジタルスチルカメラのレンズの他に、多くのレンズが必要になる。
【0040】
次に、動画の撮影系としては、光分割素子10の反射側にあって動画中間結像点20に像を結像させるレンズ群(低倍変倍レンズ)18と、動画アダプター結像レンズ24の光束を小さくするための動画瞳リレーレンズ21がある。また、動画撮像装置25が好適な位置に取り付けられるようにするために、反射部材19,22が配置されている。そこで、この動画光学系(光分割素子10から反射部材22まで)のレンズデータの一例を表4に示す。なお、この表4においては、1〜2面が光分割素子10、3〜4面がレンズ群18、5面が反射部材8、6面が中間結像点(中間結像面)、7〜8面が動画瞳リレーレンズ21、9面が反射部材22である。そして、この光学系においては、静止画中間結像倍率と動画結像倍率の差をつけることにより中間結像点から最終結像点までの光学系の光学性能の劣化を小さくしている。
【0041】
Figure 0004197915
【0042】
動画アダプター結像レンズ24は、動画アダプター23の中に設置されているが、この動画アダプター23を交換することによって撮像サイズの異なる複数の動画撮像装置25に対応できるようになっている。そこで、以下においては、1/4インチのCCDに対応した動画アダプター結像レンズ24のデータの一例を表5に示すと共に、その動画アダプター結像レンズの断面図を図8に示し、レンズ群9からその動画アダプター結像レンズまでの光学系の収差図を図9に示す。また、1/3インチのCCDに対応した動画アダプター結像レンズ24のデータの一例を表6に示すと共に、その動画アダプター結像レンズの断面図を図10に示し、レンズ群9からその動画アダプター結像レンズまでの光学系の収差図を図11に示す。
【0043】
Figure 0004197915
【0044】
Figure 0004197915
【0045】
図8と図10から分かるように、これらの二つの動画アダプター結像レンズには、ガウスタイプのレンズ系を採用した。この光学系により、非点収差の補正とテレセントリックにすることが容易になる。しかも、このテレセントリック化により、3板式の動画撮像装置にも対応できるようになる。ガウスタイプが有効に使える範囲は、アダプター結像倍率βが、下記の(3)式の範囲である。
−0.55≧β≧−1.3 … (3)
この範囲の上限を上回ると、非点収差が大きくなり、周辺像が劣化する。また下限を越えてテレセントリックにすると、バックフォーカスが長くなって、動画撮像装置25を動画アダプター結合レンズ24より、かなり離して配置しなければならないため、アーム2からの突出量が大きくなって、バランスの点で好ましくないものとなってしまう。
【0046】
[第2実施例]
第1実施例では、実体顕微鏡の瞳とイメージローテータが離れているため、光束が広がり、イメージローテータを大きくせざるを得ないという問題がある。ところが、上記したように、イメージローテータは、鏡体とアームとの接続部に設けられた回転機構の中に配置されるので、イメージローテータが大きくなるとその回転機構も大きくなり、装置全体の大型化につながってしまう。そのため、第2実施例においては、この点を改善するために、実体顕微鏡の瞳をイメージローテータにリレーするために、瞳リレー光学系をイメージローテータの物体側に配置するようにした。
【0047】
そこで、本実施例の構成を、図12及び図13を用いて説明する。なお、図12は本実施例の正面図であり、図13は図12の上面図である。第1実施例における実体顕微鏡は、鏡体1と鏡筒6で構成されていたが、本実施例では、鏡体26と、光分割部27と、鏡筒28とで構成されている。そして、鏡体26には、第1実施例における対物レンズやアフォーカルズーム光学系が配置されている。また、鏡筒28には、第1実施例と同様に、アフォーカル光束を結像させる結像レンズや正立光学系や接眼レンズが配置されている。そして、本実施例の実体顕微鏡は、光分割部27でアーム29に接続されている。なお、本実施例において、鏡体26と光分割部27とが分離可能であり、また、光分割部27と鏡筒28が分離可能になっている。このようにすると、生産上でもメンテナンス上でも都合がよいし、例えば、異なる構成の鏡体との交換も可能になる。このことは、第3実施例の場合も同じである。
【0048】
鏡体26とアーム29との接続部には、イメージローテータ36が配置されており、第1実施例の場合と同様に、鏡体26のθ回転に対してイメージローテータ36がθ/2回転するようになっている。なお、図示を省略してあるが、アーム29には、第1実施例のアーム2に収容された光学系と全く同じ光学系が収容されている。また、アーム29に取り付けられる2種類のアダプター光学系も同じである。従って、以下の説明においては、それらの光学系には、第1実施例の符号をそのまま採用する。
【0049】
次に、光分割部27に収容されている光分割光学系を説明する。光分割素子30と光合成素子31とは、観察物体からの光束を左右に分割している。アーム29に光束を導くのは、アーム29から離れている左側に配置された光分割素子30である。この左側光路では、実体顕微鏡の瞳をアフォーカルリレー系33でイメージローテータ36付近にリレーする。そのため、アフォーカルリレー系33は、内部で結像させている。しかも、リレー距離が長い方が光学性能を向上しやすいので、結像を1回にし、リレー系結像点35のみにしている。また、リレー距離の長い割にコンパクトにまとめるため、反射部材32、34を使って光束を引き回している。そこで、以下に、光分割素子30と撮像装置15,25との間に配置されている光学系の具体例を示す。
【0050】
先ず、イメージローテータ36の物体側のアフォーカルリレー系33から静止画光学系の静止画中間結像点13までの光学系のレンズデータの一例を表7に示す。この例は、鏡筒28の結像レンズの焦点距離が210mmで視野数21の接眼レンズで観察する像を、撮影範囲が内接するように撮影する場合のものである。なお、この表7においては、1〜11面がアフォーカルリレー系33、12〜13面がイメージローテータ36、14〜15面が反射部材8、16〜18面がレンズ群9、19〜20面が光分割素子10、21〜22面がレンズ群11、23〜24が反射部材12である。また、実体顕微鏡の眼視光学系の入射瞳位置は第1面より物体側に120mm前後の位置にある。このレンズ系の合成の焦点距離は164.1mmである
【0051】
Figure 0004197915
【0052】
次に、静止画アダプター14に設けられる2種類の光学系について説明するが、先ず、静止画撮像装置15が35mmフィルムを使用するスチルカメラである場合における光学系のレンズデータの一例を表8に示す。この表8において、2〜3面が静止画瞳リレーレンズ16で、4〜10面が静止画アダプター結像レンズ17である。また、この光学系の断面図を図14に示し、アフォーカルリレー系33からこの光学系までの収差図を図15に示す。一般には、リレー回数を増やすと収差が劣化するが、この場合には、リレー間隔の長いリレー系により、第1実施例と同等の光学性能を維持している。
【0053】
Figure 0004197915
【0054】
次に、静止画撮像装置15がデジタルスチルカメラの場合を説明する。本実施例においても第1実施例と同様に、静止画アダプター結像レンズ17は、デジタルカメラの撮影レンズである。そこで、デジタルスチルカメラ用の静止画瞳リレーレンズ16のレンズデータを下記の表9に示す。そして、このレンズ16の断面図を図16に示す。また、このレンズ16は、デジタルカメラのレンズの焦点距離が35mmスチルカメラ換算で100mm程度のとき撮影範囲が対角になるようにしている。この焦点距離のレンズを想定して、収差図を図17に示す。また、1/2インチ前後のCCDを使ったデジタルスチルカメラを用いた場合、アダプター結像倍率は、0.55倍となる。そのため、収差を良好に補正するためには、デジタルスチルカメラのレンズとあわせて多数のレンズが必要になる。
【0055】
Figure 0004197915
【0056】
次に、本実施例の動画光学系のレンズデータを下記の表10に示す。1〜2面が光分割素子10、3〜4面がレンズ群18、5面が反射部材8、6面が中間結像点、7〜8面が動画瞳リレーレンズ21、9面が反射部材22である。本実施例の場合も第1実施例の場合と同様に、静止画中間結像倍率と動画結像倍率の差をつけることにより、中間結像点から最終結像点までの光学系の光学性能の劣化を小さくしている。
【0057】
Figure 0004197915
【0058】
そこで、この動画光学系に取り付ける動画アダプター結合レンズ24の例を2つ示すことにする。先ず、1/4インチのCCDに対応したレンズデータの一例を下記の表11に示すと共に、そのレンズの断面図を図18に示し、アフォーカルリレー系33からそのレンズまでの光学系の収差図を図19に示す。なお、4面と8面のガラスが異常分散ガラスである。また、1/3インチのCCDに対応したレンズデータの一例を下記の表12に示すと共に、そのレンズの断面図を図20に示し、アフォーカルリレー系33からそのレンズまでの光学系の収差図を図21に示す。この場合にも、4面と8面のガラスが異常分散ガラスである。
【0059】
Figure 0004197915
【0060】
Figure 0004197915
【0061】
本実施例の場合は、第1実施例の場合よりもリレー回数が1回多いにもかかわらず、球面収差や非点収差は同等である。さらに、アダプターレンズ内の凹面を向かい合わせている二つの接合レンズには、それぞれ異常分散ガラスを用いているので、紫の色にじみが目立たないようになっている。この異常分散ガラスは、部分分散比θgFが、一般のガラスと異なるガラスである。なお、アッベ数νd、部分分散比θgF、部分分散比の平均からの差ΔθgFを、以下の式(4)〜(6)のように定義したとき、ΔθgF≧0.01 で効果が表れ始め、ΔθgF≧0.025で効果が顕著になる。
νd=(nd−1)/(nF−nC) … (4)
θgF=(ng−nF)/(nF−nC) … (5)
ΔθgF=θgF+0.00162νd−0.6416 … (6)
ここで、ndはd線での屈折率、nCはC線での屈折率、nFはF線での屈折率、ngはg線での屈折率である。
【0062】
次に、図12及び図13における光合成素子31の右側光路について説明する。ここには、モニター40の画像を重ねる光学系が設置されている。モニター40からの光束は、コリメーターレンズ39によりアフォーカル光束にし、反射部材38、39で光路を引き回したうえ、光合成素子31で合成する。これにより、モニター40に、測定データや、前記撮影系で撮影したデジタル静止画や、動画を表示するようにすれば、それを接眼レンズでの観察で確認することができる。また、手術用顕微鏡の場合、事前に撮影したCTやMRIのデータから作成した3次元画像を重ねると、術者が正確な状態を把握でき失敗を減らすことができる。また、直接の物体像が明るく見づらい場合には、光合成素子31の物体側に絞りを配置し、その絞りの径によりモニター40の像の明るさと観察像の明るさを調整するようにするとよい。さらに、観察像と重ねる必要がない場合には、その絞りの代わりにシャッターを配置し、観察像の光束を完全に遮断するとよい。
【0063】
なお、鏡筒28は、2人の観察者が向かいあって観察できるものなど、目的が異なる他の機能を有するものであってもよいし、異なる種類の鏡筒を交換できるように構成されていてもよい。また、光分割部27を収容している鏡体部と対物レンズやズーム光学系を収容している鏡体部とを分離可能にしておくと、後者の鏡体部の光学系を、ズームやドラム変倍など使用目的や価格に対応して選択することができ、顕微鏡のシステム化が可能になる。
【0064】
[第3実施例]
次に、第3実施例を図22〜図24を用いて説明する。先ず、図22及び図23に示された構成を説明する。なお、図22は本実施例の正面図であり、図23は図22の上面図である。上記の第2実施例で説明した顕微鏡光学系の構成は、一人で観察するか、対向して2人で観察するのに適しているが、本実施例は、一人の観察者の向いている方向とは直角方向に向いて、もう一人の観察者が観察できるようにしたものである。なお、第2実施例と実質的に変わらないものには、同じ符号を用いている。
【0065】
図22において、観察物体からの光束は、鏡体26内において対物レンズや変倍レンズによってアフォーカル光束にされ、光分割部41に射出される。光分割部41では、光束を3方に分割する。先ず、左側光分割素子42と右側光分割素子43を透過した光束は、鏡筒28に入射し、結像や像回転をして接眼レンズで観察される。また、左側光分割素子42で反射された二番目の光束は、リレー系結像点35で結像するアフォーカルリレー系33に入射し、第2実施例の場合と同様に実体顕微鏡の瞳をイメージローテータ45付近にリレーする。なお、本実施例においては、第2実施例における反射部材32,34の代わりとして、光路中に反射部材44が配置されている。
【0066】
図23に示されたイメージローテータ45は、アーム29との接続部に配置されている。そして、このイメージローテータ45は、第2実施例のイメージローテータ36と同様に、入射光軸を回転軸にして、顕微鏡のθの回転に対してθ/2回転し、撮影系の像回転を補正する。ただし、本実施例のイメージローテータ45には、ドーブプリズムを使っている。このプリズムは、第2実施例のイメージローテータ36に比べ、プリズムの光軸に対する垂直方向の面積を小さくすることができる。しかしながら、その反面、プリズム自体の光軸方向の長さが長くなるという欠点がある。光軸方向の長さを短くするために、プリズムの屈折率を高くすればよいが、そのようにするとると、多少は短くなるが、着色が発生してしまう。従って、使用条件に応じて、異なるイメージローテータを選択することになる。また、第2実施例のイメージローテータ36を採用しても構わない。
【0067】
他方、右側光分割素子43によって反射された三番目の光束は、図23に示されているように、観察者から離れる方向に反射し、二番目の光束の光軸と直交した後、側視鏡46に入射する。側視鏡としては、単眼のものやハーフミラーにより両眼で見るようにしたものもあるが、本実施例では、瞳分割による弱い立体画像が観察できるものを設置している。そこで、その側視鏡を、図24を用いて説明する。先ず、結像レンズ47が、右側光分割素子43を射出したアフォーカル光束を結像点49に結像させる。
【0068】
結像点49で結像した光束は、コリメータレンズ52で再びアフォーカル光束にされ、イメージローテータ53を通過する。このイメージローテータ53は、観察者が回転させることによって、観察像の向きを自由に変えるためのものである。イメージローテータ53を射出した光束は、瞳分割部54で分割され、鏡筒55の左右の光学系に入射する。このように、結像レンズ47とコリメータレンズ52でアフォーカルリレー系になっており、鏡体26,光分割部41,鏡筒28からなる実体顕微鏡内の観察系の瞳を、瞳分割部53の光束を左右に分割する位置付近にリレーする。
【0069】
また、右側光分割素子43からコリメータレンズ52までの間に、反射部材48、50、51を設けている。そして、各々の反射部材48、50、51の入射光軸を回転軸にして、それよりも像側となる光学系を一体にして回転できるようにしてある。そのため、先ず、反射部材48以後の光学系を一体にして回転させると、鏡筒55による観察者の位置を、鏡筒28による観察者の右側にしたり左側にしたりすることができる。図23は左側にした場合を、図24は右側にした場合で示してある。
【0070】
次に、反射部材50、51以後の光学系を回転させると、観察方向や位置を変えられる。また、瞳分割部54の入射光軸を回転軸に対し、それ以後の光学系を一体で回転させると、左右の瞳位置の調整ができて観察しやすくなる。その場合、鏡筒55を傾斜角可変の鏡筒にしておくと、観察者が代わったときに観察者の体型の差による観察位置の差を補正しやすい。上記の各回転による観察像の回転は、観察者がイメージローテータ53を回転させて適宜調整する。なお、鏡体26から側視鏡46(鏡筒55が必要な場合これを含む)までの全体の反射回数が偶数回になるように反射部材48,50,52の反射回数を調整することが必要になる。(これにより、鏡像になることを防ぐ。)
【0071】
本実施例は、このような配置構成をしているため、側視鏡を鏡体の側面に取り付けた場合よりも側視鏡が邪魔にならず、鏡筒28の観察者が、観察しながら作業しやすくなっている。また、側方観察者の位置を左右に変更することも容易になる。
【0072】
[第4実施例]
実体顕微鏡の場合には、ズーム比を大きくしたり、鏡体を動かさずに焦点調節が行えたりすることなどへの要求が大きい。しかしながら、このような要求をかなえようとすると、ズーム系や対物レンズが長くなり、観察者の覗く位置と、観察物体との距離が長くなり、観察しながら観察物体に作業を加えることがやりにくくなる。実施例4は、その点を改善をしたものである。図25は、観察状態における観察者の右側から見た本実施例の光学系の構成図であり、図26は図25の上面図である。
【0073】
本実施例の鏡体56は、対物レンズ59、反射部材60、アフォーカルズーム光学系61L,61R、リレー系結像レンズ62L,62R、反射部材63L,63R、64L,64R、光分割素子65L,65R、観察系コリメータレンズ66L,66R、反射部材67L,67Rとを備え、かつ、反射部材65Lで分割された光路には撮影系コリメータレンズ69と反射部材70,71とを備えているほか、照明系の光源72、照明レンズ73、照明系反射部材74を備えている。なお、上記のうち、アフォーカルズーム光学系61L、リレー系結像レンズ62Lの一部、反射部材63Lは、図示されていない。
【0074】
そして、この鏡体56には、反射部材67L,67Rからの光束出射位置に鏡筒57を取り付けて観察可能としている。また、この鏡体56に接続されているアーム58には、上記の各実施例の場合と同様に、図1のアーム2に収容されている光学系や取り付けられる光学系(本発明における撮影部)が備えられている。しかも、鏡体56とアーム58との接続部には、イメージローテータ75が配置され、鏡体56のθ回転に対して、イメージローテータがθ/2回転し、像の回転を補正するするようになっている。
【0075】
対物レンズ59は、構成するレンズの一部(グリノー式実体顕微鏡の場合は、対物レンズ全体を動かしても可)を動かして焦点位置を変える。この対物レンズ59は、観察物体面からの光束をアフォーカル光束として射出する。その光束を反射部材60で反射し、アフォーカルズーム光学系61L、61Rに入射し、変倍した後アフォーカル光束で射出する。反射部材60を設けない場合には、対物レンズ59から鏡筒57の接眼レンズまでの光路が図25の上下方向に長くなりすぎてしまうが、本実施例の場合には、そのような不都合がないようになっている。
【0076】
しかし、反射部材60を設けると、アフォーカルズーム光学系61L、61Rの射出位置が離れ、反射部材63L,63R、64L,64R、67L,67Rを入れただけでは、アフォーカル光束が広がってケラレが生じ、鏡筒57部に光束を取り入れることができなくなる(鏡筒57は、左右一対の光学系のためレンズの直径に制限がある)。そこで、これをなくすために、内部にリレー系結像点76L,76Rをもつアフォーカルリレー系を、リレー系結像レンズ62L,62Rと観察系コリメータレンズ66L,66Rで構成し、アフォーカルズーム光学系61L,61Rにより決まる瞳または瞳想定位置を、鏡筒57の瞳または瞳想定位置にリレーする。これにより、観察者の目の位置と観察物体の距離を近付けることができる。また、鏡体56は、観察者の前方に突き出た形状になるだけなので、観察物体に対する作業性には問題ない。
【0077】
このような観察光学系は、1回結像により像が反転(180度回転)しているため、鏡筒57に正立光学系がいらなくなる。しかし、鏡筒57を他の実体顕微鏡と共用できるようにしたいときは、鏡体56内で像を反転させるようにする必要があるが、その場合には、鏡体57内の反射系で正立光学系を構成するようにするか、結像回数を偶数回にするなどの方法が考えられる。
【0078】
鏡体57内の観察光学系にリレー系がある場合、理論的には、そのリレー系を、第2実施例や第3実施例で説明したような、イメージローテータを小型化するための瞳リレー光学系と共用にできる可能性がある。しかしながら、実際には、鏡筒57とイメージローテータ75との光路の差から共通化は難しい。そこで、リレー系結像点76L、76R後の光束をアフォーカルにするコリメータレンズを、他のコリメータレンズに変えることで対応するのが現実的である。そのため、本実施例では、リレー系結像点76Lと観察系コリメータレンズ66Lの間に光分割素子65Lを配置し、その光分割素子65の反射側に撮影系コリメータレンズ69を配置して、観察系の瞳をイメージローテータ75付近にリレーしている。また、反射部材70、71により、イメージローテータ75の回転軸(入射光軸と一致)の延長上に実体顕微鏡(鏡体56と鏡筒57)の重心があるように調整している。
【0079】
このように、本実施例では、リレー系結像点76L、76Rは、第2実施例のようにアフォーカルリレー系の中ではなく、その外部近辺にある。このことは、リレー系の周辺の収差補正に有効であり、特にリレー系の長さが短いときに効果がある。また、撮影系コリメータレンズ69は、分離した2群からなっているが、このように2群にすることによって、一方のレンズ群を光軸方向に動かして焦点位置の調整を可能にし、他方のレンズ群を光軸に垂直な平面内で動かして像の中心を調整可能にしている。
【0080】
また、本実施例では照明系を内臓している。この照明系は、光源72からの光を照明レンズ73で観察物体付近に集め、できるだけ観察物体に、照明光による影ができないようにすると共に、照明系反射部材74によって、観察系の光束に近付けるようにしている。また、手術用顕微鏡などのようにドレープで顕微鏡を覆う場合には熱がこもってしまうので、熱の発生の少ないファイバー製のライトガイドを使い、光源位置に、そのライトガイドの端面を置くようにすると好適である。
【0081】
さらに、本実施例の場合には、光分割素子65Rの反射側に、第3実施例で示した側視鏡を取り付けることが可能である。また、光分割素子65Rを逆向きに付けると、第2実施例で示したようなスーパーインポーズ装置(図13の反射部材37〜モニター40)を取付けることも可能である。また、 観察系コリメータレンズ66L、66Rと反射部材67L、67Rとの間隔を空けてそれらの間にビームスプリッタを配置し、そこで分割された光路上にもう一つの鏡筒を取り付けると、鏡筒57の観察物体から観察者の目までの直線距離を大きくせずに、2人の観察者が対向して観察できるようになる。
【0082】
以上説明したように、本発明は、特許請求の範囲に記載した特徴のほかに下記の特徴を有している。
(1)中間結像面での像に対する撮像面での倍率が、アダプター結像倍率をβとしたとき、それぞれの撮影光路で、下記の条件式(1)を満たしていることを特徴とする請求項1に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
−0.45≧β≧−4 ・・・ (1)
(2)中間結像面での像に対する撮像面での倍率が、アダプター結像倍率をβとしたとき、それぞれの撮影光路で、下記の条件式(2)を満たしていることを特徴とする請求項1に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
−0.55≧β≧−3 ・・・ (2)
【0083】
(3)各々の中間結像面から撮像面までの光路中に、それぞれ瞳リレーレンズ群と結像レンズ群とが配置されていて、それらの結像レンズ群の射出瞳がほぼ無限遠となるように構成されており、かつ各々の結像レンズ群は、強い凹面を向かいあわせた二つのレンズを有しているガウスタイプのレンズ系で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
(4)前記ガウスタイプのレンズ系は、前記の強い凹面を持った負レンズに、異常分散ガラスを用いている凸レンズを、接合させているか隣接させていることを特徴とする上記(3)に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
【0084】
(5)イメージローテータの回転軸の延長線上に実体顕微鏡の重心があることを特徴とする請求項2に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
【0085】
(6)実体顕微鏡には、該実体顕微鏡の瞳を撮像装置へリレーする1回結像のリレー光学系が配置され、該リレー光学系によって投影される瞳の像位置付近にイメージローテータが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
【0086】
(7)中間結像面での像に対する撮像面での倍率が、アダプター結像倍率をβとしたとき、それぞれの撮影光路で、下記の条件式(1)を満たしていることを特徴とする請求項3に記載の実体顕微鏡装置。
−0.45≧β≧−4 ・・・ (1)
【0087】
(8)各々の中間結像面から撮像面までの光路中に、それぞれ瞳リレーレンズ群と結像レンズ群とが配置されていて、それらの結像レンズ群の射出瞳がほぼ無限遠となるように構成されており、各々の結像レンズ群は、強い凹面を向かいあわせた二つのレンズを有するガウスタイプのレンズ系で構成されていて、その強い凹面を持った負レンズには、異常分散ガラスを用いている凸レンズを、接合させているか隣接させていることを特徴とする請求項3に記載の実体顕微鏡装置。
【0088】
(9)撮影部の内部に撮影像を回転させるイメージローテータを配置しており、該イメージローテータの物体側には、実体顕微鏡の瞳を該イメージローテータ付近にリレーする1回結像のリレー光学系を配置したことを特徴とする請求項3に記載の実体顕微鏡装置。
【0089】
(10)実体顕微鏡のアフォーカルズーム系が、ズーム部と1回結像リレー部からなり、実体顕微鏡の瞳をイメージローテータ付近にリレーする1回結像のリレー光学系と前記1回結像リレー部の一部を共用することを特徴とする上記(8)に記載の実体顕微鏡装置。
【0090】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、実体顕微鏡(顕微鏡本体)と撮影装置を離して配置することができ、しかも、実体顕微鏡を大型化せず、かつ鏡体まわりの形状を複雑にしなくて済むので、観察者が実体顕微鏡で観察しながら行う作業や顕微鏡の操作が好適に行えるという特徴がある。また、実体顕微鏡と撮影装置とを接続する光路中にイメージローテータを配置した場合には、実体顕微鏡の観察方向を変えても撮影される像の回転が自動的に補正され、観察者が観察している状態と同じ影像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の光学系の全体を示した構成説明図である。
【図2】第1実施例の実体顕微鏡装置の側面図である。
【図3】第1実施例で得られる影像を説明するための図である。
【図4】第1実施例の静止画撮像装置15が35mmフィルムを使用するスチルカメラの場合における静止画アダプター14内のレンズ構成の一例を示す断面図である。
【図5】図4に示したレンズを採用したときにおけるレンズ群9以降の収差図である。
【図6】第1実施例の静止画撮像装置15がデジタルスチルカメラの場合における静止画アダプター14内のレンズ構成の一例を示す断面図である。
【図7】図6に示したレンズを採用したときにおけるレンズ群9以降の収差図である。
【図8】第1実施例の動画撮像装置25が1/4インチCCDを備えている場合における動画アダプター結像レンズ23のレンズ構成の一例を示す断面図である。
【図9】図8に示したレンズを採用したときにおけるレンズ群9以降の収差図である。
【図10】第1実施例の動画撮像装置25が1/3インチCCDを備えている場合における動画アダプター結像レンズ23のレンズ構成の一例を示す断面図である。
【図11】図10に示したレンズを採用したときにおけるレンズ群9以降の収差図である。
【図12】第2実施例における光学系の構成説明図であって、主として撮影装置への光分割部を示したものである。
【図13】図12の上面図である。
【図14】第2実施例において、静止画撮像装置15が35mmフィルムを使用するスチルカメラの場合における静止画アダプター14内のレンズ構成の一例を示す断面図である。
【図15】図14に示したレンズを採用したときにおけるアフォーカルリレー系33以降の収差図である。
【図16】第2実施例において、静止画撮像装置15がデジタルスチルカメラの場合における静止画アダプター14内のレンズ構成の一例を示す断面図である。
【図17】図16に示したレンズを採用したときにおけるアフォーカルリレー系33以降の収差図である。
【図18】第2実施例において、動画撮像装置25が1/4インチCCDを備えている場合における動画アダプター結像レンズ23のレンズ構成の一例を示す断面図である。
【図19】図8に示したレンズを採用したときにおけるアフォーカルリレー系33以降の収差図である。
【図20】第2実施例において、動画撮像装置25が1/3インチCCDを備えている場合における動画アダプター結像レンズ23のレンズ構成の一例を示す断面図である。
【図21】図20に示したレンズを採用したときにおけるアフォーカルリレー系33以降の収差図である。
【図22】第3実施例における光学系の構成説明図であって、主として撮影装置への光分割部を示したものである。
【図23】図22の上面図である。
【図24】第3実施例に備えられている側視鏡の光学系の構成説明図である。
【図25】第4実施例における光学系の構成説明図であって、主として実体顕微鏡の鏡体内の光学系を示したものである。
【図26】図25の上面図である。
【符号の説明】
1,26,56 鏡体
2,29,58 アーム
3,59 対物レンズ
4,61R アフォーカルズーム光学系
5 光分割光学系
6,28,55,57 鏡筒
7,36,45,53,75 イメージローテータ
8,12,19,22,32,34,37,38,44,48,50,51,60,63R,64L,64R,67L,67R,70,71 反射部材
9,11,18 レンズ群
10,30,65L,65R 光分割素子
13 静止画中間結像点
14 静止画アダプター
15 静止画撮像装置
16 静止画瞳リレーレンズ
17 静止画アダプター結像レンズ
20 動画中間結像点
21 動画瞳リレーレンズ
23 動画アダプター
24 動画アダプター結像レンズ
25 動画撮像装置
27,41 光分割部
31 光合成素子
33 アフォーカルリレー系
35 リレー系結像点
39,52 コリメータレンズ
40 モニター
42 左側光分割素子
43 右側光分割素子
46 側視鏡
47 結像レンズ
49 結像点
54 瞳分割部
62L,62R リレー系結像レンズ
66L,66R 観察系コリメータレンズ
69 撮影系コリメータレンズ
72 光源
73 照明レンズ
74 照明系反射部材

Claims (13)

  1. 観察者が視差のある画像を観察して立体観察をする実体顕微鏡の光束から分割した光束を、複数の撮像装置の撮像面に結像させる実体顕微鏡用撮影装置において、実体顕微鏡との接続部から各々の撮像面までの間に光束を複数に光分割する撮影系光分割手段を備えていると共に、その撮影系光分割手段の撮像面側の光路中に各々中間結像面を有していて、それらの中間結像面の像を各々の撮像面にリレーするように構成したことを特徴とする実体顕微鏡用撮影装置。
  2. 実体顕微鏡と撮影装置を接続する光路中の光束をアフォーカル光束にし、そのアフォーカル光束中にイメージローテータを配置し、撮影装置に対して実体顕微鏡をθ回転させたとき、前記イメージローテータが実体顕微鏡と同方向にθ/2回転するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
  3. 物体からの光束をアフォーカル光束にする対物レンズと、その対物レンズからの光束を変倍するアフォーカルズーム系と、そのアフォーカルズーム系から出射した光束を観察系と撮影系に分割する光分割光学系と、その光分割光学系で分割した観察系側の光束を複数の視差のある像に結像して接眼レンズで拡大して観察する鏡筒光学系と、を備えている実体顕微鏡と、
    前記光分割光学系で分割された撮影系側の光束をさらに分割する光分割手段を備えていると共に、複数の撮像装置を取り付けることが可能な撮影装置と、
    によって構成されている実体顕微鏡装置において、
    前記光分割手段と、前記複数の撮像装置の撮像面との間に各々中間結像面を有していて、それらの中間結像面の像を各々の撮像面にリレーするように構成したことを特徴とする実体顕微鏡装置。
  4. 中間結像面での像に対する撮像面での倍率が、アダプター結像倍率をβとしたとき、それぞれの撮影光路で、下記の条件式(1)を満たしていることを特徴とする請求項1に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
    −0.45≧β≧−4 ・・・ (1)
  5. 中間結像面での像に対する撮像面での倍率が、アダプター結像倍率をβとしたとき、それぞれの撮影光路で、下記の条件式(2)を満たしていることを特徴とする請求項1に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
    −0.55≧β≧−3 ・・・ (2)
  6. 各々の中間結像面から撮像面までの光路中に、それぞれ瞳リレーレンズ群と結像レンズ群とが配置されていて、それらの結像レンズ群の射出瞳がほぼ無限遠となるように構成されており、かつ各々の結像レンズ群は、強い凹面を向かいあわせた二つのレンズを有しているガウスタイプのレンズ系で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
  7. 前記ガウスタイプのレンズ系は、前記の強い凹面を持った負レンズに、異常分散ガラスを用いている凸レンズを、接合させているか隣接させていることを特徴とする請求項6に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
  8. イメージローテータの回転軸の延長線上に実体顕微鏡の重心があることを特徴とする請求項2に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
  9. 実体顕微鏡には、該実体顕微鏡の瞳を撮像装置へリレーする1回結像のリレー光学系が配置され、該リレー光学系によって投影される瞳の像位置付近にイメージローテータが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の実体顕微鏡用撮影装置。
  10. 中間結像面での像に対する撮像面での倍率が、アダプター結像倍率をβとしたとき、それぞれの撮影光路で、下記の条件式(1)を満たしていることを特徴とする請求項3に記載の実体顕微鏡装置。
    −0.45≧β≧−4 ・・・ (1)
  11. 各々の中間結像面から撮像面までの光路中に、それぞれ瞳リレーレンズ群と結像レンズ群とが配置されていて、それらの結像レンズ群の射出瞳がほぼ無限遠 となるように構成されており、各々の結像レンズ群は、強い凹面を向かいあわせた二つのレンズを有するガウスタイプのレンズ系で構成されていて、その強い凹面を持った負レンズには、異常分散ガラスを用いている凸レンズを、接合させているか隣接させていることを特徴とする請求項3に記載の実体顕微鏡装置。
  12. 撮影部の内部に撮影像を回転させるイメージローテータを配置しており、該イメージローテータの物体側には、実体顕微鏡の瞳を該イメージローテータ付近にリレーする1回結像のリレー光学系を配置したことを特徴とする請求項3に記載の実体顕微鏡装置。
  13. 実体顕微鏡のアフォーカルズーム系が、ズーム部と1回結像リレー部からなり、実体顕微鏡の瞳をイメージローテータ付近にリレーする1回結像のリレー光学系と前記1回結像リレー部の一部を共用することを特徴とする請求項11に記載の実体顕微鏡装置。
JP2002272596A 2002-09-19 2002-09-19 実体顕微鏡用撮影装置 Expired - Fee Related JP4197915B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002272596A JP4197915B2 (ja) 2002-09-19 2002-09-19 実体顕微鏡用撮影装置
US10/664,009 US6996341B2 (en) 2002-09-19 2003-09-17 Photographic apparatus for stereoscopic microscope

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002272596A JP4197915B2 (ja) 2002-09-19 2002-09-19 実体顕微鏡用撮影装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004109554A JP2004109554A (ja) 2004-04-08
JP2004109554A5 JP2004109554A5 (ja) 2005-10-27
JP4197915B2 true JP4197915B2 (ja) 2008-12-17

Family

ID=32211509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002272596A Expired - Fee Related JP4197915B2 (ja) 2002-09-19 2002-09-19 実体顕微鏡用撮影装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6996341B2 (ja)
JP (1) JP4197915B2 (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1250081B1 (en) * 2000-01-14 2015-04-29 Intuitive Surgical Operations, Inc. Endoscope
JP2006078672A (ja) * 2004-09-08 2006-03-23 Olympus Corp 複数の光学素子を有する光学系及びそれを備えた撮像装置
DE102004044626B4 (de) * 2004-09-13 2008-11-20 Leica Microsystems Cms Gmbh Verfahren zur Untersuchung von Transportprozessen
JP4754832B2 (ja) * 2005-01-06 2011-08-24 株式会社 ニコンビジョン 実体顕微鏡
DE102006036768B4 (de) * 2005-08-26 2007-11-29 Leica Microsystems (Schweiz) Ag Stereomikroskop nach Greenough
DE102005040473B4 (de) * 2005-08-26 2007-05-24 Leica Microsystems (Schweiz) Ag Stereomikroskop
DE102006036300B4 (de) * 2005-08-26 2007-11-29 Leica Microsystems (Schweiz) Ag Hochleistungs-Stereomikroskop
DE102006009452B4 (de) 2005-10-20 2010-07-01 Carl Zeiss Surgical Gmbh Stereomikroskop
DE102006012388A1 (de) * 2005-10-20 2007-04-26 Carl Zeiss Surgical Gmbh Mikroskopiesystem
DE102006010767B4 (de) * 2006-03-08 2008-04-17 Carl Zeiss Surgical Gmbh Mikroskopiesystem
DE102007019335C5 (de) 2007-04-24 2010-08-26 Leica Microsystems (Schweiz) Ag Mikroskop
JP5052378B2 (ja) * 2008-03-25 2012-10-17 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 顕微鏡
DE102010003640A1 (de) * 2009-08-07 2011-02-17 Leica Microsystems (Schweiz) Ag Video-Stereomikroskop
DE102009041994A1 (de) * 2009-09-18 2011-03-24 Carl Zeiss Microlmaging Gmbh Variables Mikroskopsystem
US9438773B2 (en) 2011-10-21 2016-09-06 Transamerican Technologies International Universal dual camera adapter
JP6131568B2 (ja) * 2012-10-30 2017-05-24 株式会社ニコン 顕微鏡装置及び画像形成方法
CN105579881B (zh) 2013-06-28 2019-09-10 探索回声公司 直立倒置显微镜
US9989748B1 (en) 2013-06-28 2018-06-05 Discover Echo Inc. Upright and inverted microscope
JP2017045124A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 株式会社日本自動車部品総合研究所 視差検出装置
KR20170076517A (ko) 2015-12-24 2017-07-04 주식회사 연시스템즈 단안식 입체 카메라
KR101608404B1 (ko) * 2015-12-24 2016-04-01 주식회사 연시스템즈 입체 이미지를 촬영하기 위한 단안식 현미경
US10823950B2 (en) * 2016-01-07 2020-11-03 Digital Surigcals PTE. LTD. Camera system with balanced monocular cues for use in digital stereo microscopes
US11693224B2 (en) 2017-03-21 2023-07-04 Zumax Medical Co., Ltd. Optical adapter for microscope and method for adjusting direction of optical image
JP2019159272A (ja) * 2018-03-16 2019-09-19 学校法人自治医科大学 光学装置
CN109745124B (zh) * 2019-01-25 2021-02-19 佳木斯大学附属第一医院 一种神经外科手术显微镜装置
US11782254B2 (en) * 2020-07-24 2023-10-10 United Scope LLC Digital microscopy system and graphical user interface

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4143938A (en) * 1977-02-23 1979-03-13 Designs For Vision, Inc. Microscope apparatus with television and film cameras
JP2596926B2 (ja) * 1987-02-16 1997-04-02 オリンパス光学工業株式会社 手術用顕微鏡のアダプター
US5264928A (en) * 1992-06-29 1993-11-23 Transamerican Technologies International Universal adapter for mounting cameras to microscopes
JPH1184263A (ja) 1997-09-05 1999-03-26 Olympus Optical Co Ltd 立体視顕微鏡の撮影光学系

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004109554A (ja) 2004-04-08
US6996341B2 (en) 2006-02-07
US20040091259A1 (en) 2004-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4197915B2 (ja) 実体顕微鏡用撮影装置
US10310283B2 (en) Stereoscopic optics
WO2011049195A1 (ja) 立体撮影用対物光学系および内視鏡
JP5775418B2 (ja) 接眼レンズ系およびビューファインダおよび画像観察装置および画像撮影装置
JPH10286217A (ja) 硬性鏡の視野変換システム
US8487987B2 (en) Camera adaptor for a medical-optical observation instrument and camera-adaptor combination
JP3290824B2 (ja) 立体視硬性内視鏡
EP3620844B1 (en) Eyepiece optical system, medical viewer, and medical viewer system
JPH0558527B2 (ja)
JP3897457B2 (ja) 立体画像撮影用光学系およびそれに用いるズームレンズ
JP3540351B2 (ja) 立体視硬性内視鏡
JP7178126B1 (ja) 頭部装着型ルーペ
JPH0836134A (ja) 立体撮像装置
JP2001066513A5 (ja)
US20180045945A1 (en) Monocular microscope for producing 3d image
JPH075377A (ja) 変倍光学系およびこれを持った内視鏡システム
JP3554398B2 (ja) 内視鏡用立体視アダプター
JP2004184825A (ja) ズーム結像レンズ及びそれを用いた顕微鏡
JP4217405B2 (ja) 実体顕微鏡
JP3577107B2 (ja) 実体顕微鏡
WO2022196187A1 (ja) ファインダー及び撮像装置
JP6807264B2 (ja) ズームレンズ及び撮像装置
JPH0921962A (ja) 立体視内視鏡
WO2021186139A1 (en) Apparatus for the optical manipulation of a pair of landscape stereoscopic images
JPH1184263A (ja) 立体視顕微鏡の撮影光学系

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050831

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080916

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080930

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131010

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees