JP3897457B2 - 立体画像撮影用光学系およびそれに用いるズームレンズ - Google Patents

立体画像撮影用光学系およびそれに用いるズームレンズ Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、立体画像撮影用光学系及びそれに用いるズームレンズに関するものであり、特に光学系全体の小型化及び簡素化を図りつつ変倍を必要とする立体画像観察用の視差画像を得る際に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
立体画像を観察する為には複数の視差画像が必要となる。従来より、複数の視差画像を得る為の立体画像撮影用の光学装置や撮影光学系が、例えば特開平8−251624号公報や特開平8−307904号公報等で種々と提案されている。
【0003】
特開平8−251624号公報の図1においては、立体画像撮影光学系を左右2つの反射角度可変ミラーと、左右2つのミラーと、左右2つの2組みの偏光フィルターと、左右2つのレンズ系と、ひとつの撮像素子より構成している。そして、偏光フィルターを回転させることにより左右の視差画像に基づく光量を変化させ、左右の視差画像に対する光路を通過した光を交互に撮像素子に導いて視差画像を得ている。
【0004】
また、特開平8−251624号公報の図2の実施例においては、立体画像撮影光学系を左右2つの反射角度可変ミラーと、左右2つのミラーと、偏光ビームスプリッターと、偏光フィルターと、レンズ系と、撮像素子より構成している。そして図1と同様に、偏光フィルターを回転させることにより左右の視差画像に基づく光量を変化させ、左右の視差画像に対する光路を通過した光を交互に撮像素子に導いて視差画像を得ている。
【0005】
特開平8−307904号公報においては、立体画像撮影光学系を左右2つの対物レンズと、左右2つのシャッタと、左右2つの像を結合するためのハーフミラーと、左右2つの対物レンズの1次結像面を撮像素子に再結像する変倍光学系より構成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−251624号公報の図1の実施例に開示されている立体画像撮影光学系は、ひとつの撮像素子に対し2つの撮影レンズが用いられているので、撮像素子に対し撮影レンズの光軸が傾いてしまい、画面周辺部がボケてしまう欠点があった。
【0007】
又、特開平8−251624号公報の図2の実施例で開示されている立体画像撮影光学系では2つの光路を合成する為の光路合成素子に多層膜より構成される偏光ビームスプリッターを用いている。この為、光束の入射角の変化によって分光反射率の特性が変化してしまう欠点があり画面内で色ムラが生じてしまうといった欠点があった。
【0008】
また、特開平8−307904号公報においては左右2つの対物レンズの空中像をリレーレンズで再結像させるため光学系全体のレンズ構成枚数が多くなり、装置全体の構成が複雑になるという欠点を有していた。
【0009】
本発明は、複数の視差画像を撮影する為の光学系を適切に設定することにより、光学性能が良好で色ムラが生じず、良好なる立体画像(視差画像)を容易に得ることができる立体画像撮影光学系及びそれに用いるズームレンズの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の立体画像撮影用光学系は、被写体からの光束を制御する一対のシャッター被写体からの光束を反射する一対のミラー被写体からの光束を屈折するレンズ群とを有する一対の前方レンズ系と、該一対の前方レンズ系光軸交差する位置又はその近傍に配置され、該一対の前方レンズ系の各々の光軸を重ね合わせる光学素子と、該重ね合わされた光軸と光軸が一致するように配置された後方レンズ系とを有し、該一対のシャッターを交互に開閉して該前方レンズ系と該後方レンズ系とを介し、結像面に設けた撮像素子に時系列的に左眼用と右眼用の視差画像を形成する立体画像撮影用光学系であって、該一対の前方レンズ系の光軸が交差する位置又はその近傍に開口絞りを有することを特徴としている。
【0011】
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記光学素子は斜角を反射面とする3角柱プリズムより成り、該3角柱プリズムの頂角を含む稜線上で、前記1対の前方レンズ系の光軸及び後方レンズ系の光軸が交差していることを特徴としている。
【0012】
請求項3の発明は請求項1又は2の発明において、前記後方レンズ系は変倍部及び合焦部を有していることを特徴としている。
【0013】
請求項4の発明は請求項1から3のいずれか1項の発明において、前記シャッターは最も物体側に配置されることを特徴としている。
【0014】
請求項5の発明は請求項1から3のいずれか1項の発明において、前記シャッターは前記ミラーと前記レンズ群との間に配置されることを特徴としている。
【0015】
請求項6の発明は請求項1から5のいずれか1項の発明において、前記シャッターは液晶シャッターであることを特徴としている。
【0016】
請求項7の発明は請求項2の発明において、前記三角柱プリズムの反射面を挟む頂角Qは、
65°<Q<85°
を満足することを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態1の立体画像撮影光学系の光学断面図である。図1の立体画像撮影光学系(撮影光学系)は2つの視差画像を時系列に得る場合を示している。
【0026】
図1の撮影光学系は、人間の眼幅の幅にほぼ等しい間隔で略平行に配置される左右の光軸AXL,AXR上に配置される左右2つのシャッターSL、SRと、左右の光軸をそれぞれ内向きに偏向させる左右2つの反射ミラーML,MRと、左右2つの同じ構成の負の屈折力の第1レンズ群1GL、1GRと、撮影光学系の絞り位置近傍に配置される左右の光軸AXL,AXRを重ね合わせるため面PL,PRに反射コートが施された三角プリズム(合成光学素子)Pと、光量調節のための絞りSPと、像面FPに対し常時固定の全体として弱い負屈折力の第2レンズ群2Gと、広角端から望遠端への変倍時に像側から物体側へ光軸上を移動可能な、全体として正屈折力の第3レンズ群3Gと、広角端から望遠端への変倍に伴う像面位置の補正のために光軸上を移動可能な、全体として正屈折力の第4レンズ群4Gと、物体距離の変化に応じて光軸上を移動可能な全体として正屈折力の第5レンズ群5Gと、光学ローパスフィルターLPFと、色分解プリズムPGより構成している。色分解プリズムPGは、物体からの光をRGB3つの色光に分解する役割を担っている。したがって、像面FPは各色光の光路に応じて3つの撮像素子が配されることになるが、図1では簡単化のため省略している。
【0027】
図1において広角端から望遠端の変倍時に第3レンズ群3G、第4レンズ群4Gは図1に示す軌跡3A、4Aのように光軸上を物体側へ移動して変倍と変倍に伴う像面補正を行っている。第5レンズ群5Gは物体距離が無限遠のときは軌跡5Aのごとく像面に対し固定であるが、物体距離の変動に応じて、例えば至近距離物体のときは点線の軌跡5Bのように物体側に繰り出しを行って物体距離の変動に対する像面位置の補正(フォーカス)を行っている。
【0028】
矢印5Cは望遠端において無限遠物体から至近物体へのフォーカス(合焦)を行うときの第5群5Gの絞り出しを示している。第1レンズ群1GL(1GR)から第5レンズ群5Gにより左眼(右眼)用の撮影光学系を構成している。シャッターSL(SR)から第1レンズ群1GL(1GR)で前方レンズ系を構成し、第2レンズ群2Gから第5レンズ群5Gで後方レンズ系を構成している。
【0029】
図1に示すように、撮影光学系の内部の物体側に撮影光学系の入射瞳(絞り)SPを設け、入射瞳SPにおいて左右の画像(視差画像)を第2レンズ群L2側へ導光するよう三角プリズムPを設けている。
【0030】
本実施形態では絞りSPに設けた3角プリズム(合成光学素子)で絞り開口を2分している。3角柱プリズムPの頂角を含む稜線上で1対の前方レンズ系の光軸と後方レンズ系の光軸が交差するようにしている。そして左右のシャッターSL,SRを交互に切り換えて、左右の視差画像を時系列的に像面FPに配置した撮像素子で得ている。
【0031】
本実施形態は以上のような構成により撮影光学系の前玉径を小さくし、物体側の軸外光束の広がりを押さえている。これによって、左右2つの反射ミラーML,MRや左右2つのシャッターSL,SRを小型化でき、全体として小型な立体撮影用光学系を実現している。
【0032】
尚、さらにシャッターSL,SRを小型化したい場合にはシャッターを反射ミラーML,MRと第1レンズ群1GL,1GRの間に配置するのが良い。シャッターSL,SRには、機械的なシャッターを用いてもいいし、液晶シャッターを用いてもよい。
【0033】
また、三角プリズムPの2つの反射面PL,PRを挟む角度(頂角)は絞りSPによる有効光束のケラレや反射ミラーの小型化を考慮して、図1の実施例では75度に設定している。
【0034】
また、本実施形態の構成では変倍光学系がひとつなので、変倍時の左右の倍率誤差や光軸のずれが発生しない利点がある。
【0035】
図1の実施形態では、物体距離の変動に対する像面位置の補正(フォーカス)を第5レンズ群で行っているが、第1群以外のレンズ群であれば他のレンズ群でも物体距離の変動に対する像面位置の補正が可能である。
【0036】
また、さらなる光量調節のために、絞りSPの開口を変化させる方法の他に光量減衰フィルターを第1レンズ群と反射ミラーの間や、第1レンズ群と合成プリズムPの間に、被写体の明るさに応じて、出し入れ可能としてもよい。
【0037】
さらに、反射ミラーML,MRを回転可動とし、左右の光軸,AXLとAXRの物体側で交差する距離を、不図示の測距装置から得られた距離情報に応じて可変にすることにより、視差画像を得ても良い。これによれば、より見やすい立体画像を得ることができる。
【0038】
図2は、本発明の立体画像撮影用の撮影光学系に用いられるズームレンズの数値実施例1のレンズ断面図である。
【0039】
図2の数値実施例1のレンズ断面図は第1レンズ群がひとつで示している以外は図1の実施形態の光路を展開したときと同じである。尚、図2では図1のシャッターSL,SR、ミラーML,MR、プリズムPは省略している。実際には第1レンズ群1Gは左右2つ用いている。
【0040】
図3は、本発明の立体画像撮影用の撮影光学系に用いられるズームレンズの数値実施例2のレンズ断面図である。
【0041】
図3では、負屈折力の第1レンズ群1Gおよび弱い負屈折力の第2レンズ群2Gはいずれも像面FPに対し常時固定で、第1レンズ群1Gと第2レンズ群2Gの間に絞りSPを配置している。
【0042】
正屈折力の第3レンズ群3Gは変倍のために広角端から望遠端への変倍に際し、軌跡3Aに示すよう像面側から物体側へ光軸上を移動し、正屈折力の第4レンズ群4Gは第3レンズ群3Gの変倍に伴う像面位置の補正のため軌跡4Aに示すよう光軸上を移動する。物体距離の変動に対する像面の位置補正(フォーカス)は軌跡4A,4B,4Cに示すよう第4レンズ群4Gを繰り出して行っている。軌跡4Aは無限遠物体において広角端から望遠端へ変倍するときの曲線、軌跡4Bは至近物体において広角端から望遠端へ変倍するときの曲線、軌跡4Cは望遠端において無限遠物体から至近物体へフォーカスするときの軌跡である。CGはズームレンズ内へのほこりやゴミの進入を防ぐためのカバーガラスを示す。LPFはローパスフィルター等の光学フィルター、PGは色分解プリズムである。
【0043】
図5は、本発明の立体画像撮影用の撮影光学系に用いられるズームレンズの数値実施例3のレンズ断面図である。本実施例では第4レンズ群4Gのレンズ構成が異なる以外は、図3の数値実施例2と同様である。
【0044】
図5は、本発明の立体画像撮影用の撮影光学系に用いられるズームレンズの数値実施例4のレンズ断面図を示す。
【0045】
図4では負屈折力の第1レンズ群1Gは像面FPに対し常時固定、弱い負屈折力の第2レンズ群2Gは広角端から望遠端への変倍に際し、光軸上を像面側から物体側へ移動し、正屈折力の第3レンズ群3Gは広角端から望遠端への変倍に際し、光軸上を像面側から物体側へ移動し、正屈折力の第4レンズ群4Gは広角端から望遠端への変倍に際し、変倍に伴う像面位置の補正のため光軸上を像面側から物体側へ移動し、負屈折力の第5レンズ群5Gは広角端から望遠端への変倍に際し、光軸上を像面側から物体側へ移動している。
【0046】
変倍の際に第2レンズ群2Gも可動とすることで、第3群以降のレンズ群の移動量をかせぐとともに、移動群の増加による設計の自由度の増加によってレンズ枚数の削減を実現している。
【0047】
軌跡4Aは無限遠物体において広角端から望遠端へ変倍するときの曲線、軌跡4Bは至近物体において広角端から望遠端へ変倍するときの曲線、軌跡4Cは望遠端において無限遠物体から至近物体へフォーカスするときの軌跡である。
【0048】
上記各実施例で説明した撮影光学系に用いられるズームレンズは、物体側から順に、負屈折力の第1レンズ群、絞り、弱い屈折力の第2レンズ群、少なくても2つの正屈折力のレンズ群を備え、該少なくても2つの正屈折力のレンズ群は広角端から望遠端への変倍に際し、像面側から物体側へ移動するとともに、最も物体側に像面側に凸のメニスカス負レンズを有し、これによって、少なくとも2つの正屈折力のレンズ群の像面側主点を像面側に移動させ、広角端のバックフォーカスを確保している。
【0049】
また、本発明の撮影光学系に用いられるズームレンズは、物体側から順に、負屈折力の第1レンズ群、絞り、弱い屈折力の第2レンズ群、少なくても2つの正屈折力のレンズ群を備え、該第1レンズ群および該絞りは像面に対し常時固定であり、該少なくても2つの正屈折力のレンズ群は広角端から望遠端への変倍に際し、像面側から物体側へ移動することを特徴としている。このように、第1群を常時固定とし、他のレンズ群で変倍や変倍に伴う像面補正や物体距離の変動に対する像面補正を行うことにより、変倍およびフォーカス作動時の左右の視差画像を得るときの倍率変動や光軸ずれの発生を抑えている。
【0050】
以下、前述の条件式の技術的意味について説明を行う。
条件式(1)は合成光学素子を構成している3角柱プリズムの反射面を挟む頂角について限定したもので、該3角柱プリズムの反射面を挟む頂角は、絞りSPによる撮影光学系のケラレを防ぐため、条件式(1)の上限値より小さい範囲に定めるのが良く、条件式(1)の下限値を超えると反射ミラーが大きくなってしまうため好ましくない。
【0051】
尚、条件式(1)の数値範囲は、更に
70<Q<80 単位(deg)・・・(1a)
とするのが良い。
【0052】
条件式(2)は本発明の立体撮影用光学系に用いられるズームレンズの入射瞳位置について限定したもので、条件式(2)の下限値を超える領域では、絞りと第1レンズ群の間隔が小さくなり過ぎるため、第1レンズ群の軸外光線の高さが小さくなり軸外収差の補正が困難となり、条件式(2)の上限値を超える領域では、第1レンズ群の有効径が大きくなってしまうため、全体が大型化してくるので好ましくない。
【0053】
尚、条件式(2)の数値範囲は、更に
7<Linp<13 (単位mm)
とするのが良い。
【0054】
条件式(3)は本発明のズームレンズの広角端の全系の焦点距離と広角端の物体距離が無限大のときのバックフォーカスの比について限定したものである。条件式(3)の下限値を超える領域では、バックフォーカスが小さくなり過ぎるため、色分解プリズム等を配置する空間が確保できなくなるため好ましくない。
【0055】
尚、条件式(3)の数値範囲は、更に
2.1<bfw/fw
とするのが良い。
【0056】
条件式(4)は本発明のズームレンズの第2レンズ群の焦点距離と広角端の全系の焦点距離の比について限定したもので、条件式(4)の下限値を超える領域では、第2レンズ群の負のパワーが強くなり過ぎるため、第1レンズ群と第2レンズ群の合成パワーが強くなり過ぎ、像面湾曲がオーバーになり、条件式(4)の上限値を超える領域では、第2レンズ群の正のパワーが強くなり過ぎるため、第1レンズ群と第2レンズ群の合成パワーが弱くなり、広角端の全系の焦点距離を小さくすることが困難となるため好ましくない。
【0057】
尚、条件式(4)の数値範囲は、更に
−0.2<fw/f2<0.2
とするのが良い。
【0058】
さらに、本発明のズームレンズにおいては、絞りを第1レンズ群と第2レンズ群の間に配置しているので、第2レンズ群以降のレンズ群で発生する軸外収差を良好に補正するために、第1レンズ群を少なくとも1枚の正レンズと1枚の負レンズで構成することが望ましい。なぜなら、第1レンズ群は負屈折力で、第2レンズ群以降は全体として正屈折力であるので全体の構成としてはレトロフォーカス型となっており、軸外光線においては同じ方向の歪曲収差や非点収差が発生しやすく、その歪曲収差や非点収差を補正するために、第1レンズ群の物体側に正レンズを配置することが望ましい。
【0059】
また第2レンズ群は第1レンズ群で発生する球面収差を補正するために、物体側から順に、物体側に凹面を向けた屈折率の高い正メニスカスレンズと物体側に凹面を向けた屈折率の低い負メニスカスレンズを接合した接合レンズより構成されることが望ましい。この接合面により収斂系の球面収差が大きく発生し、第1レンズ群で発生する発散系の球面収差を良好に補正している。
【0060】
また、第2レンズ群より像面側に配置される少なくても2つの正レンズ群の少なくてもひとつのレンズ群には、発散系の収差を発生する凸(正)の空気レンズを構成するのが望ましい。この空気レンズの効果により、第2レンズ群より像面側に配置される少なくても2つの正レンズ群内の正レンズで発生する収斂系収差を良好に補正することができる。
【0061】
また高次の倍率色収差の発生を小さく抑えるためには、軸外光線の高さの低いレンズ群で色収差補正を行うのが良い。
【0062】
次に本発明の数値実施例を示す。
【0063】
数値実施例においてRiは物体側より順に第i番目の曲率半径、Diは物体側より順に第i番目のレンズ厚及び空気間隔、Niとνiはそれぞれ物体側より順に第i番目のレンズのガラスの屈折率とアッベ数である。数値実施例における最後の3つのレンズ面は色分解プリズムやフィルター等のガラスブロックである。又、前述の各条件式と数値実施例における諸数値との関係は、表1に示す。
【0064】
【外1】
Figure 0003897457
【0065】
【外2】
Figure 0003897457
【0066】
【外3】
Figure 0003897457
【0067】
【外4】
Figure 0003897457
以下に、本発明のズームレンズの数値実施例の各条件式の値を示す。
【0068】
【表1】
Figure 0003897457
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば以上のように、複数の視差画像を撮影する為の光学系を適切に設定することにより、光学性能が良好で色ムラが生じず、良好なる立体画像(視差画像)を容易に得ることができる立体画像撮影光学系及びそれに用いるズームレンズを達成することができる。
【0070】
特に、本発明によれば、小型で、ズーム作動時やフォーカス作動時における左右の倍率変動や光軸ずれの発生がなく、また、光軸合成系による色ムラの発生のない、簡単な構成の立体撮影用光学系が実現できる。また、本発明のズームレンズは変倍光学系であるにも関わらず、変倍時の入射瞳位置の変動がなく、前玉径が小さいので、監視カメラなど他の用途にも応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の立体撮影用の光学系の要部断面図
【図2】 本発明の数値実施例1のズームレンズの断面図
【図3】 本発明の数値実施例2のズームレンズの断面図
【図4】 本発明の数値実施例3のズームレンズの断面図
【図5】 本発明の数値実施例4のズームレンズの断面図
【図6】 本発明の数値実施例1の広角端の収差図
【図7】 本発明の数値実施例1の中間の収差図
【図8】 本発明の数値実施例1の望遠端の収差図
【図9】 本発明の数値実施例2の広角端の収差図
【図10】 本発明の数値実施例2の中間の収差図
【図11】 本発明の数値実施例2の望遠端の収差図
【図12】 本発明の数値実施例3の広角端の収差図
【図13】 本発明の数値実施例3の中間の収差図
【図14】 本発明の数値実施例3の望遠端の収差図
【図15】 本発明の数値実施例4の広角端の収差図
【図16】 本発明の数値実施例4の中間の収差図
【図17】 本発明の数値実施例4の望遠端の収差図
【符号の説明】
SR、SL:シャッター
MR、ML:反射ミラー
1GL、1GR、1G:第1レンズ群
2G:第2レンズ群
3G:第3レンズ群
4G:第4レンズ群
5G:第5レンズ群
LPF:ローパスフィルター
PG:色分解プリズム
FP:像面
AXR:右側光軸
AXL:左側光軸
AX:撮影系光軸
P:三角プリズム

Claims (7)

  1. 被写体からの光束を制御する一対のシャッター被写体からの光束を反射する一対のミラー被写体からの光束を屈折するレンズ群とを有する一対の前方レンズ系と、該一対の前方レンズ系光軸交差する位置又はその近傍に配置され、該一対の前方レンズ系の各々の光軸を重ね合わせる光学素子と、該重ね合わされた光軸と光軸が一致するように配置された後方レンズ系とを有し、該一対のシャッターを交互に開閉して該前方レンズ系と該後方レンズ系とを介し、結像面に設けた撮像素子に時系列的に左眼用と右眼用の視差画像を形成する立体画像撮影用光学系であって、該一対の前方レンズ系の光軸が交差する位置又はその近傍に開口絞りを有することを特徴とする立体画像撮影用光学系。
  2. 前記光学素子は斜角を反射面とする3角柱プリズムより成り、該3角柱プリズムの頂角を含む稜線上で、前記1対の前方レンズ系の光軸及び後方レンズ系の光軸が交差していることを特徴とする請求項1の立体画像撮影用光学系。
  3. 前記後方レンズ系は変倍部及び合焦部を有していることを特徴とする請求項1又は2の立体画像撮影用光学系。
  4. 前記シャッターは最も物体側に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項の立体画像撮影用光学系。
  5. 前記シャッターは前記ミラーと前記レンズ群との間に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項の立体画像撮影用光学系。
  6. 前記シャッターは液晶シャッターであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項の立体画像撮影用光学系。
  7. 前記三角柱プリズムの反射面を挟む頂角Qは、
    65°<Q<85°
    を満足することを特徴とする請求項2の立体画像撮影用光学系。
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