JP3478242B2 - Cdma移動通信システムの移動機 - Google Patents

Cdma移動通信システムの移動機

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JP3478242B2
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/02Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
    • H04B7/04Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
    • H04B7/06Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the transmitting station
    • H04B7/0602Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the transmitting station using antenna switching
    • H04B7/0608Antenna selection according to transmission parameters
    • H04B7/061Antenna selection according to transmission parameters using feedback from receiving side

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル自動車
電話・携帯電話等による移動通信での符号分割多元接続
および送受信周波数分割二重化(CDMA/FDD)方
式をとる移動体通信装置の移動機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、無線通信において、異なる経路
を通って伝搬される成分波の干渉などによって、受信波
レベルに変動を起こすいわゆるフェージング現象を克服
する技術として、ダイバーシチ技術が知られている。
【0003】このダイバーシチ技術としては、従来、受
信側で複数のアンテナによって信号を受信して、最も強
い信号を選択して受信したり、複数のアンテナによる受
信信号を何等かの比率で加算合成して強い信号を得る受
信ダイバーシチが多用されている。
【0004】また、送信側で複数のアンテナに対してど
のアンテナからどのぐらいの比率で送信すればよいかを
決定する方法で、送信波の指向性を変え、送信側ダイバ
ーシチを実現する方法も知られている。
【0005】ところで、同一周波数の信号を使用して送
信と受信との分離を、時間的に行うTDD(Time Divis
ion Duplex)通信方式においては、まず無線信号を複数
のアンテナで受信し、受信レベルの大きなアンテナを決
定し、そのアンテナから送信することによって送信ダイ
バーシチを実現する方法がある。
【0006】しかし、上りリンクと下りリンクで違う周
波数を使用するFDD(FrequencyDivision Duplex)通
信方式においては、上りリンクと下りリンクでフェージ
ングの状態が異なるため、まず無線信号を複数のアンテ
ナで受信し、受信レベルの大きなアンテナを決定し、そ
のアンテナから送信することによって送信ダイバーシチ
を実現する方法は適用できない。
【0007】そのため、基地局からは2以上の各アンテ
ナから、アンテナが区別できるように違う送信系列(違
う情報シンボルもしくは違う拡散符号を使用)になって
いる信号を送信し、移動機では、基地局の各々のアンテ
ナから送信された信号を受信して、受信した下りリンク
の受信状態に応じて移動機から基地局に制御コマンドを
送り、基地局が送信するアンテナの送信レベルの比率や
位相差を制御するクローズドループコントロールが必要
である。
【0008】具体的には、クローズドループコントロー
ルは、0.625ms(ミリ秒)のタイムスロットを単
位として、移動機が基地局の各アンテナとの伝送路状態
を測定し、基地局のいずれのアンテナで送信したらよい
か、もしくは基地局の各アンテナでどのような比率で送
信したらよいか、もしくは基地局の各アンテナでどのよ
うな位相差で送信したらよいか判断する。そして、例え
ば、基地局のいずれかのアンテナだけで送信する時に
は、移動機は上りリンクで、基地局のアンテナ1で送信
して欲しいと判断した場合には、基地局のアンテナ1で
送信するように指示を出し、逆にアンテナ2で送信して
欲しいと判断した場合には、基地局のアンテナ2で送信
するように指示を出す。基地局は、移動機から受けた送
信アンテナの指示に従って、指示を受けた次のスロット
から送信アンテナを変更することになる。
【0009】なお、基地局の各アンテナで指示された送
信レベルの比率で送信するときや、基地局の各アンテナ
で指示された位相差で送信するときも、移動機から指示
を出すことによって同様に実現できる。
【0010】また、例えば4スロット周期で制御する場
合には、基地局は送信用4スロットと受信用4スロット
中、制御コマンドは送信用4スロット中の1スロット内
で4ビット分使用できるので、1ビットを送信比率、3
ビットを8種類の位相差の指示に使用すれば、細かい精
度で制御することもできる。
【0011】ここで、送信ダイーバーシチが可能な無線
通信装置に関し、特開平8−195703号公報に、通
信の初期段階や不特定多数に対する通信でも、親局が複
数の全ての子局に向けた情報を送信する場合に、送信局
は送信情報をWALSH関数等の複数の直交符号により拡散
する拡散手段と、該拡散手段が拡散した拡散後の信号を
それぞれ変調する変調手段と、前記変調手段が変調した
変調後の信号を異なった複数の送信アンテナから送信す
る送信手段とを備えており、受信局では複数の無線信号
を受信して逆拡散し、そのうちの1つから或いは複数の
信号の合成信号から送信情報を再生するので、親局から
複数の子局に向けて無線通信を行う場合でも送信ダイバ
ーシチが可能となり、必要な送信電力を削減できるとし
ている。
【0012】また、特開平11−275035号公報に
は、TDMA構造を有するCDMA/TDD方式の通信
方法において、送信電力制御及び基地局送信ダイバーシ
チの性能を劣化させないため、複数スロットからなるサ
ブフレームを単位として使用し、基地局装置とTDMA
構造のCDMA/TDD方式による通信を実行する通信
制御手段を設け、報知チャネル16をモニタし、上り回
線の通信チャネル11の信号送信直前に受信した下り回
線の報知チャネル16の信号を品質測定する受信品質測
定手段であるSIR測定器104を具備し、SIR測定
器104の測定結果に基づいて上り回線11の送信電力
を制御する上り送信電力制御部109を具備することが
記載されている。ここで、TDMA構造のCDMA/T
DD方式は、例えば、1フレームを4つのサブフレーム
とし、各サブフレームを4つのタイムスロットとし、1
サブフレームの各スロットは、上り1スロット、下り3
スロット構成で、非対称伝送を行い、通信はCDMA/
TDD方式で行い、各々のサブフレームは各ユーザーに
割り当て、全てのフレームはTDMA構造で時分割多重
した方式を採用している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術では、上りリンクの通信品質が悪い場合に
は、基地局は、移動機から受けた制御コマンドを間違え
てしまうことがある。具体的には、移動機がアンテナ1
で送信するように指示を出しても、上りリンクの伝送路
状態が悪いと、基地局ではアンテナ2で送信するように
指示されたと認識してアンテナ2で送信するようにして
しまうことがある。この場合には、基地局から移動機へ
の伝送路状態が悪化し、通品品質が劣化してしまい、誤
り訂正符号のミスマッチングである可能性が高い。
【0014】このため、移動機では基地局がどのような
状態で送信しているか推定する必要があるが、移動機が
受信する下りリンクの受信状態だけで判断すると、下り
リンクの伝送路状態が悪いと、基地局が制御コマンド通
りの送信状態で送信していても、それが認識できない場
合がある。具体的には、基地局がアンテナ1で送信して
いても、移動機で基地局がアンテナ2で送信していると
認識してしまうと、送信アンテナごとに違う送信系列
(違う情報シンボルもしくは違う拡散符号の使用)にな
っているため、伝送路推定がうまく行われず、結果的に
正しく復調できないことになってしまう。
【0015】[発明の目的]本発明の目的は、上記の問
題点を鑑みなされたもので、上りリンクの状態と下りリ
ンクの状態を監視することにより、最適な状態で送信ダ
イバーシチ制御方式を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、移動機における下りリンクの受信状態が
良好となるように2以上の送信アンテナを持つ基地局の
送信状態を制御する制御コマンドを上りリンクで送信す
る移動機において、前記基地局からの下りリンクの信号
を受信する受信部と、上記受信した信号から前記基地局
の各々の送信アンテナから放射される下りリンクの伝送
路状態を推定する伝送路推定部と、上記伝送路推定値か
ら前記基地局で制御が行われる時点での前記基地局の各
々の送信アンテナとの下りリンクの伝送路状態を予測す
る伝送路予測部と、上記予測された伝送路推定値から基
地局の送信状態を制御する制御コマンドを作成する制御
コマンド作成部と、上記制御コマンドと送信情報データ
とを混合する混合部と、上記混合されたデータを送信す
る送信部とを有する。この制御コマンドと送信情報デー
タに対応した移動機からの上りリンク情報に対応した制
御を実行するので、クローズドループにおける制御遅延
の影響が緩和される。
【0017】また、本発明は、移動機における下りリン
クの受信状態が良好となるように、2以上の送信アンテ
ナを持つ基地局の送信状態を制御する制御コマンドを移
動機から上りリンクで送信し、上記制御コマンドに従っ
て前記基地局は送信状態を制御し、その状態で送信され
た信号を受信する移動機において、前記下りリンクの信
号を受信する受信部と、上記受信した信号から前記基地
局の各々の送信アンテナとの前記下りリンクの伝送路状
態を推定する下りリンク伝送路状態推定部と、上記受信
した信号から前記上りリンクの伝送路状態を予測する上
りリンク伝送路状態予測部と、上記下りリンクの伝送路
状態と上記予測された上りリンク伝送路状態から前記基
地局の送信状態を予測する基地局送信状態予測部と、上
記予測された基地局送信状態を基に上記受信した信号を
復調処理する復調部とを有する。このことにより、上り
リンクの伝送路状態や下りリンクの状態伝送路に関わら
ず正常に送信ダイバーシチ機能が動作するようになる。
【0018】また、本発明は、上記移動機において、前
記下りリンク伝送路状態推定部は、受信した信号のレベ
ルもしくは復調後のデータのSIR(Signal Interfere
nceRatio)もしくは復調後のデータのBER(Bit Erro
r Rate)もしくは伝送路推定値のレベルから下りリンク
の伝送路状態を予測する。このことにより、下りリンク
の伝送路状態を推定することができる。
【0019】また、上記移動機において、前記上りリン
ク伝送路状態予測部は、送信電力制御コマンド列から上
りリンクの伝送路状態を予測する。このことにより、上
りリンクの伝送路状態を推定することができる。
【0020】また、上記移動機において、前記基地局送
信状態予測部は、下りリンクの伝送路状態が良く、上り
リンクの伝送路状態が悪い場合には、下りリンクの伝送
路推定値から基地局送信状態を予測し、下りリンクの伝
送路状態が悪く、上りリンクの伝送路状態が良い場合に
は、上りリンクで送信した基地局の送信状態を制御する
制御コマンド通りに基地局が送信していると予測する。
このことにより、上りリンクの伝送路状態や下りリンク
の伝送路状態が悪い場合にも送信ダイバーシチ機能が劣
化してしまうことがなくなる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について、図面
を参照しつつ詳細に説明する。
【0022】(1)構成の説明 図1は本発明の一実施形態の移動通信システムのブロッ
ク図を表す。左側が基地局100、右側が移動機200
である。
【0023】図1において、基地局100は、端子5か
ら入力される送信情報データを後述のスロット毎に直交
変調してCDMA方式として拡散する送信部(Tx)6
と、送信部6で電力増幅された搬送波を空間放射する複
数の送信アンテナ7と、複数の移動機から電波を受信す
る受信用アンテナ1と、受信用アンテナからの受信信号
を高周波増幅器と帯域フィルタと中間周波数増幅器と復
調器等によって受信情報データを端子3に出力すると共
に、信号干渉波比SIR(Signal Interference Rati
o)の測定データ等から受信制御信号の受信制御コマン
ドを生成して送信部6を制御する受信部(Rx)2とか
ら構成される。
【0024】また、移動機200は、送信アンテナ7か
ら空間伝搬した電波を受信する受信用アンテナ8と、受
信用アンテナ8からの受信信号を高周波増幅器と帯域フ
ィルタと中間周波数増幅器等で出力された高周波信号を
逆拡散してベースバンド信号として復調器20に出力す
る受信部(Rx)9と、受信部(Rx)9で検出した受
信レベルやS/N、データ誤り率等を入力して上りリン
クの伝送路状態推定する上りリンク伝送路状態推定部1
7と、受信部(Rx)9で検出した受信レベルやS/
N、データ誤り率等を入力して下りリンクの伝送路状態
推定する下りリンク伝送路状態推定部18と、上りリン
ク伝送路状態推定部17と下りリンク伝送路状態推定部
18との各推定値を入力して基地局の送信状態を予測す
る基地局送信状態予測部19と、基地局送信状態予測部
19からの予測値に従ってレイク受信等により伝送路に
応じた復調係数に従って受信部(Rx)9からのベース
バンド信号を復調して端子21に受信復調データを出力
する復調部20と、を備えている。復調部20の出力
は、基地局100から送信された送信情報データであ
り、復調されたデータを活用すると共に、デジタルデー
タのデータ誤り率を検出して、基地局100のアンテナ
7の出力電力を増減することも可能である。
【0025】さらに、移動機200は、受信部(Rx)
9で検出した受信レベルやS/N、データ誤り率等から
最適な伝送路を推定する伝送路推定部10と、伝送路推
定部10からの推定結果から次のスロットの最適な伝送
路を予測する伝送路予測部11と、伝送路予測部11か
らの予測結果から基地局100の送信ダイバーシチ方式
に対する制御指示を作成する制御コマンド作成部19
と、端子13からの送信情報データと制御コマンド作成
部19で作成した制御コマンドとを時分割信号或いは符
号化信号として混合する混合部14と、混合部14の出
力を直交変換して高周波に拡散してCDMA方式信号と
して後高周波電力増幅する送信部(Tx)15と、送信
部(Tx)15の出力を空間放射する送信用アンテナ1
6とから構成されている。
【0026】(2)動作の説明 ここでは、基地局100の送信アンテナ7は2本である
とする。基地局100の各送信アンテナ7は、移動機2
00側で送信アンテナが区別できるように、違う送信系
列(違う情報シンボルもしくは違う拡散符号を使用)に
なっている信号を送信する。この信号は送信情報データ
を含んだ信号であるデータチャネルとは別の物であり、
コントロールチャネルと呼ばれるものである。コントロ
ールチャネルは、常に送信レベル比率や位相差は一定で
あり、例えば、コントロールチャネルの送信シンボル系
列がアンテナ1は”0011”、アンテナ2は”010
1”で、2つのアンテナで拡散符号(所定のパターン符
号)は同一であるとする。
【0027】移動機200では、基地局100の各々の
送信アンテナ7から送信された下りリンクのコントロー
ルチャネル信号を受信アンテナ8で受信して、受信部
(Rx)9で逆拡散を行う。逆拡散された信号は、伝送
路推定部10で送信系列で逆変調後加算平均される。例
えば、加算平均時間は1スロット時間(0.625ms
ec)である。伝送路推定部10で求められた伝送路推
定値から伝送路予測部11で、基地局100で送信状態
の制御が行われる時点での基地局100の各々の送信ア
ンテナとの下りリンクの伝送路状態を予測する。
【0028】例として、図3について説明する伝送路状
態を測定してから、それが反映されるまでの制御遅延が
1スロットの場合、図2のように1スロット前の伝送路
推定値と現スロットの伝送路推定値から1スロット後の
伝送路推定値を外挿1次補間して予測する。図2には、
この場合の直交変調のI,Q成分の1スロット前の伝送
路推定値、現スロットの伝送路推定値、及び1スロット
前と現スロットとから予測した送信状態制御時の予測値
を示している。
【0029】このことにより、クローズドループにおけ
る制御遅延の影響が緩和される。なお、1スロット以上
の伝送路推定値も使用して数次補間しても良い。
【0030】伝送路予測部11で予測された基地局10
0で送信状態の制御が行われる時点での基地局100の
各々の送信アンテナとの下りリンクの伝送路状態から制
御コマンド作成部12で基地局100の送信状態を制御
する制御コマンドを作成する。例えば、片方のアンテナ
からデータチャネルを送信する場合には、予測された基
地局100で送信状態の制御が行われる時点での基地局
100の各々の送信アンテナとの下りリンクの伝送路状
態が良い方のアンテナを選択するように指示を出せばよ
い。また、例えば、位相差を制御する場合には、予測さ
れた基地局100で送信状態の制御が行われる時点での
基地局100の各々の送信アンテナとの下りリンクの伝
送路推定値を設定できる全ての位相差で合成し、最も合
成レベルが高くなる位相差になるように指示を出せばよ
い。
【0031】制御コマンド作成部12で作成された制御
コマンドは混合部14を通して端子13から供給される
情報データと共に送信部(Tx)15に供給される。送
信部15は情報データ及び制御コマンドによる変調を行
い、更に拡散変調を行ってアンテナ15より上りリンク
の信号を送信する。
【0032】基地局100では上りリンクの信号を受信
アンテナ1で受信し、受信部2で逆拡散を行い、更に復
調を行う。これによって得られた受信情報データは端子
3から出力され、また受信制御コマンドは送信状態制御
部4に供給される。送信状態制御部4は受信部2より定
期的に供給される制御コマンドにより送信部6の各々の
アンテナの送信レベルや位相差を制御する指示を出す。
送信部6は、送信状態制御部4で指示された送信状態
で、データチャネルを送信アンテナ7から送信する。
【0033】移動機200では、基地局100の各々の
送信アンテナ7から送信された下りリンクのデータチャ
ネル信号を受信アンテナ8で受信して、受信部(Rx)
9で逆拡散を行う。逆拡散された信号は、上りリンク伝
送路状態推定部17、下りリンク伝送路状態推定部18
へ送られる。
【0034】上りリンク伝送路状態推定部17では、下
りリンクで送られてきた基地局からの送信電力制御コマ
ンドを使用する。一般に、基地局100での上りリンク
の受信状態が良い場合には、移動機200の送信電力を
下げようとする基地局から付加された送信電力制御コマ
ンドが送られて来て、逆に基地局100での上りリンク
の受信状態が悪い場合には、移動機200の送信電力を
上げようとする送信電力制御コマンドが送られて来る。
この場合のコマンドは、送信出力レベルを上げよ、維持
せよ、下げろという2ビット表現でも、或いは3ビット
表現など所定のコマンドで指示することができる。
【0035】このコマンドに対して、安定している場合
には、送信電力を下げようとする送信電力制御コマンド
と、移動機200の送信電力を上げようとする送信電力
制御コマンドがほぼ交互に送られてくるが、上りリンク
の受信状態が非常に良い場合には、移動機200の送信
電力を下げようとする送信電力制御コマンドが連続して
送られて来る。逆に基地局100での上りリンクの受信
状態が非常に悪い場合には、移動機200の送信電力を
上げようとする送信電力制御コマンドが連続して送られ
て来る。
【0036】例として、図4のフローチャートに示すよ
うに、まず、送信電力制御ビットが送信電力を下げる指
示か否かを判断し(S41)、送信電力を下げる指示の
場合、移動機200の送信電力を下げようとする送信電
力制御コマンドの送信電力制御ビットが、3回以上連続
して送られて来たか否かを判断し(S42)、3回以上
連続して送られて来た時には、上りリンクの伝送路状態
が良いとし(S44)、3回以上連続して送られて来な
かった場合、また、ステップS41で送信電力を下げる
場合でなく、移動機200の送信電力を上げようとする
送信電力制御コマンドの送信電力制御ビットが3回以上
連続して送られて来たか否かを判断して(S43)、3
回以上連続して送られて来た場合には、上りリンクの伝
送路状態が悪いとし(S46)、いずれでもない場合に
は、上りリンクの伝送路状態は普通であるとする(S4
5)。もちろん、もっと状態を細かく分けても良い。例
えば上りリンクの伝送路状態の表現を3ビットとして7
段階のレベルで表現して、3回の平均値から判断しても
良い。
【0037】下りリンク伝送路状態推定部18では、下
りリンクで送られてきたデータチャネルもしくはコント
ロールチャネルのレベルもしくは復調後のデータのSI
Rもしくは復調後のデータのBERもしくは伝送路推定
値のレベルから下りリンクの伝送路状態を予測する。
【0038】例えば、図5のフローチャートに示すよう
に、閾値Aと閾値B(>A)を設け、まず、データチャ
ネルのSIRレベルを測定し(S51)、そのデータチ
ャネルのSIRレベルが閾値B以上の時には(S5
2)、下りリンクの伝送路状態が良いとし(S52)、
データチャネルのSIRレベルが閾値A未満の時には
(S54)、下りリンクの伝送路状態が悪いとし、いず
れでもない場合には(S53)、下りリンクの伝送路状
態は普通であるとする。もちろん、もっと閾値の値を細
かく分けても良い。
【0039】推定した上りリンクの伝送路状態と下りリ
ンクの伝送路状態から、基地局100の送信状態予測部
19は基地局100の送信状態を予測する。具体的に
は、下りリンクの伝送路状態が良く、上りリンクの伝送
路状態が悪い場合には、下りリンクの伝送路推定値から
基地局100送信状態を予測し、下りリンクの伝送路状
態が悪く、上りリンクの伝送路状態が良い場合には、上
りリンクで送信した基地局100の送信状態を制御する
制御コマンド通りに、基地局100が送信していると予
測する。例えば、図6のフローチャートに示すように、
下りリンクの伝送路状態が良い又は普通か否かを判断し
(S61)、下りリンクの伝送路状態が良いまたは普通
の場合には、下りリンクの伝送路推定値レベルの大きい
方のアンテナで基地局100は送信したと予測し(S6
3)、そうでなく下りリンクの伝送路状態が良いまたは
普通ではない場合には、次に、上りリンクの伝送路状態
が良い又は普通か否かを判断し(S62)、上りリンク
の伝送路状態がよいまたは普通の時には、上りリンクで
送信した基地局100の送信状態を制御する制御コマン
ド通りに基地局100が送信していると予測する(S6
4)。下りリンクの伝送路状態も、上りリンクの伝送路
状態も悪い場合には、下りリンクの伝送路推定値レベル
の大きい方のアンテナで基地局100は送信したと予測
する(S63)。
【0040】もちろん、アンテナ切替送信ダイバーシチ
以外の、送信比率の制御や位相差制御の場合にも同様に
適用できる。
【0041】また、図1において、復調部20は、基地
局100の送信状態予測部19からの基地局100の送
信状態に応じて、復調処理を行う。例えば、図のように
送信アンテナ切替送信ダイバーシチの場合には、基地局
100が送ったと思われるアンテナからのコントロール
チャネルおよびデータチャネルを使用して、伝送路推定
を行い、基地局100が送ったと思われるアンテナから
のデータチャネルを復調する。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、上りリンクの伝送路状
態や、下りリンクの伝送路状態が悪い場合でも、基地局
の送信状態が正確に把握できるようになり、移動機の受
信性能が劣化してしまうことがなくなり、本ダイバーシ
チ効果を緻密に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のCDMA移動通信システムのブロック
図である。
【図2】本発明のCDMA移動通信システムの伝送路予
測部の処理説明図である。
【図3】本発明による上りリンク/下りリンクの動作タ
イミング例図である。
【図4】本発明による上りリンク伝送路状態推定の例を
示すフローチャートである。
【図5】本発明による下りリンク伝送路状態推定の例を
示すフローチャートである。
【図6】本発明による基地局送信状態予測の例を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 受信アンテナ 2 受信部 3 受信情報データ出力端 4 送信状態制御部 5 送信情報データ入力端 6 送信部 7 送信アンテナ 8 受信アンテナ 9 受信部 10 伝送路推定部 11 伝送路予測部 12 制御コマンド作成部 13 送信情報データ入力端 14 混合部 15 送信部 16 送信アンテナ 17 上りリンク伝送路状態推定部 18 下りリンク伝送路状態推定部 19 基地局送信状態予測部 20 復調部 21 受信情報データ出力端 100 基地局 200 移動機
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/02 - 7/12 H04B 7/24 - 7/26 H04L 1/02 - 1/06 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動機における下りリンクの受信状態が
    良好となるように、2以上の送信アンテナを持つ基地局
    の送信状態を制御する制御コマンドを前記移動機から上
    りリンクで送信し、上記制御コマンドに従って前記基地
    局の送信状態を制御し、その状態で送信された信号を受
    信するCDMA移動通信システムの移動機において、 前記下りリンクの信号を受信する受信部と、 上記受信した信号から前記基地局の各々の前記送信アン
    テナとの前記下りリンクの伝送路状態を推定する下りリ
    ンク伝送路状態推定部と、 上記受信した信号から前記上りリンクの伝送路状態を予
    測する上りリンク伝送路状態予測部と、 上記下りリンクの伝送路状態と上記予測された上りリン
    ク伝送路状態から前記基地局の送信状態を予測する基地
    局送信状態予測部と、 上記予測された基地局の送信状態を基に上記受信した信
    号を復調処理する復調部とを有し、 前記基地局送信状態予測部は、前記下りリンクの伝送路
    状態が良く、前記上りリンクの伝送路状態が悪い場合に
    は、前記下りリンクの伝送路推定値から基地局送信状態
    を予測し、前記下りリンクの伝送路状態が悪く、前記上
    りリンクの伝送路状態が良い場合には、前記上りリンク
    で送信した基地局の送信状態を制御する制御コマンド通
    りに前記基地局が送信していると予測することを特徴と
    するCDMA移動通信システムの移動機
  2. 【請求項2】 前記基地局送信状態予測部は、前記下り
    リンクの伝送路状態が悪く、前記上りリンクの伝送路状
    態も悪い場合には、前記下りリンクの伝送路推定値から
    基地局送信状態を予測することを特徴とする請求項1記
    載のCDMA移動通信システムの移動機
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