JP5255369B2 - 光硬化性コーティング組成物、オーバープリント及びその製造方法 - Google Patents
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Description
特に、電子写真法のようなトナーベースの画像は、画像表面にフェザーオイル(フューザーオイル、fuser oil)層が存在する場合には、所望の性能を得ることが一層難しい。
電子写真法のような、トナーベースの画像を発生させる通常の方法においては、潜像保持体表面、例えば感光体(photoreceptor)に均一に帯電させることによって、静電荷を潜像保持体表面に形成させる。次いで、その均一帯電させた領域を、原稿の画像に対応する活性化照射のパターンにより選択的に電荷を逃がす。その表面に残る潜像電荷パターンは、照射に暴露されなかった領域に対応する。次いで、その感光体を、トナーを含む1つ又は複数の現像ハウジングに通すことにより、トナーが、静電引力によって電荷パターンで付着するので、その潜像電荷パターンが可視化される。次いでその現像された画像を、画像形成表面に定着させるか、又は、印刷基材、例えば紙に転写させ、適切な定着技術によりそれに定着させて、電子写真印刷物、すなわちトナーベースの印刷物が得られる。
また、特許文献3には、紫外線などによって硬化させることが可能な液膜コーティングを施し、光によってコーティング成分を重合(架橋)させることにより、オーバープリントコーティングを施す方法が提案されている。
<1>(A)下記式(I)で示される化合物、(B)光重合開始剤、及び、(C)エチレン性不飽和結合を有する化合物を含有することを特徴とする光硬化性コーティング組成物、
<3>前記(B)光重合開始剤が、α−アミノケトン系化合物及びアシルフォスフィンオキシド系化合物である上記<1>又は<2>に記載の光硬化性コーティング組成物、
<4>可視域に実質的に吸収を有しない上記<1>〜<3>いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物、
<5>オーバープリント用である上記<1>〜<4>いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物、
<6>電子写真印刷物のオーバープリント用である上記<1>〜<5>いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物、
<7>印刷物上に上記<1>〜<6>いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物を光硬化したオーバープリント層を有するオーバープリント、
<8>前記オーバープリント層の厚さが1〜10μmである上記<7>に記載のオーバープリント、
<9>印刷基材上に印刷して印刷物を得る工程、前記印刷物上に上記<1>〜<6>いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物を塗布する工程、及び、前記光硬化性コーティング組成物を光硬化する工程、を含むオーバープリントの製造方法、
<10>前記印刷物上で硬化した光硬化性コーティング組成物の厚さが1〜10μmである上記<9>に記載のオーバープリントの製造方法。
本発明のオーバープリントの製造方法は、印刷基材上に印刷して印刷物を得る工程、前記印刷物上に上記の光硬化性コーティング組成物を塗布する工程、及び、前記光硬化性コーティング組成物を光硬化する工程、を含む。また、本発明のオーバープリントの製造方法は、前記印刷基材上に印刷して印刷物を得る工程は、前記印刷基材上に電子写真印刷して電子写真印刷物を得る工程、前記電子写真印刷物上に上記の光硬化性コーティング組成物を塗布する工程、及び、前記光硬化性コーティング組成物を光硬化する工程、を含むことが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光硬化性コーティング組成物は、(A)前記式(I)で示される化合物、(B)光重合開始剤、及び、(C)エチレン性不飽和結合を有する化合物を含有することを特徴とする。
本発明の光硬化性コーティング組成物は、オーバープリント用として好適に使用することができ、電子写真印刷物のオーバープリント用として特に好適に使用することができる。
本発明の光硬化性コーティング組成物は、画像部がトナー分の厚みを有する電子写真印刷物に対してオーバープリント層を形成する場合においても、非タック性及び透明性に優れ、艶や光沢のあるオーバープリントを与え、視覚的に従来からの銀塩写真プリントに近い印象を与えることができる。
また、本発明の光硬化性コーティング組成物は、画像表面にフェザーオイル層が存在するトナー画像であっても、非タック性及び透明性に優れ、艶や光沢があり、反りの少ない柔軟性に富む画像印刷物を与え、視覚的に銀塩写真プリントに近いオーバープリントを得ることができる。
本発明の光硬化性コーティング組成物は、活性放射線照射による光重合開始剤の分解を促進させるために、下記式(I)で示される化合物を含有することを特徴とする。
式(I)で示される化合物は、本発明の光硬化性コーティング組成物において、増感剤として作用する。
Xとしては、O又はSであることが好ましく、Sであることがより好ましい。
ここで、nが0の場合、R7及びR8が結合した炭素原子は存在せず、ヘテロ原子を含むXと、R5及びR6が結合した炭素原子とが直接結合して、Xを含む5員のヘテロ環を構成することになる。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8が一価の置換基を表す場合の、一価の置換基としては、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基、モノ若しくはジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホリル基、アシル基、カルボキシル基又はスルホ基などが挙げられ、中でも、好ましくは、アルキル基、ハロゲン原子である。
同様に、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4個のものが好ましく挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができる。
これらが環を形成する場合の環構造としては、5又は6員環の脂肪族環、芳香族環などが挙げられ、炭素原子以外の元素を含む複素環であってもよく、また、形成された環同士がさらに組み合わさって多環縮合環やスピロ環を形成していてもよい。さらにこれらの環構造は、前記式(I)において、R1乃至R8が1価の置換基を表す場合に例示した置換基をさらに有していてもよい。形成された環構造が複素環である場合のヘテロ原子の例としては、N、O、及びSを挙げることができる。
R1A、R2A、R3A、及び、R4Aのうち、それぞれ隣接する2つが互いに連結(縮合)する場合、5又は6員環の脂肪族環、芳香族環を形成していてもよく、これらの環は、炭素原子以外の元素を含む複素環であってもよく、また、形成された環同士がさらに組み合わさって多環縮合環やスピロ環を形成していてもよい。さらにこれらの環構造は、前記式(I)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8が1価の置換基を表す場合に例示した各置換基をさらに有していてもよい。環構造が複素環の場合、ヘテロ原子の例としては、N、O、及びSを挙げることができる。
R1B、R2B、R3B、及び、R4Bのうち、それぞれ隣接する2つが互いに連結(縮合)する場合、5又は6員環の脂肪族環、芳香族環を形成していてもよく、これらの環は、炭素原子以外の元素を含む複素環であってもよく、また、形成された環同士がさらに組み合わさって多環縮合環やスピロ環を形成していてもよい。さらにこれらの環構造は、前記式(I)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8が1価の置換基を表す場合に例示した各置換基をさらに有していてもよい。環構造が複素環の場合、ヘテロ原子の例としては、N、O、及びSを挙げることができる。
R1C、R2C、R3C、及び、R4Cのうち、それぞれ隣接する2つが互いに縮合して5又は6員環の脂肪族環、芳香族環を形成していてもよく、これらの環は、炭素原子以外の元素を含む複素環であってもよく、また、形成された環同士がさらに組み合わさって多環縮合環やスピロ環を形成していてもよい。さらにこれらの環構造は、前記式(I)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8が1価の置換基を表す場合に例示した各置換基をさらに有していてもよい。環構造が複素環の場合、ヘテロ原子の例としては、N、O、及びSを挙げることができる。
なお、この式(I)で示される化合物は、可視光領域における吸収が殆どないため、効果を発現しうる量を添加してもコーティング組成物の色相に影響を与える懸念がないという利点をも有するものである。
本発明のコーティング組成物における含有量について、後述する光重合開始剤との関連において述べれば、光重合開始剤:式(I)で示される化合物の重量比で、好ましくは200:1〜1:200、より好ましくは50:1〜1:50、さらに好ましくは20:1〜1:5の量である。
また、透明性の観点から、式(I)で示される化合物としては、式(I)で示される化合物を1g/cm2の厚みで製膜した際に、400nmの波長の吸光度が0.3以下の化合物であることが好ましく、0.2以下の化合物であることがより好ましく、0.1以下の化合物であることがさらに好ましい。
本発明においては、前記した式(I)で示される化合物に加え、公知の増感剤を本発明の効果を損なわない限りにおいて併用することができる。
その他の増感剤を使用する場合、その他の増感剤の使用量は、式(I)で示される化合物に対して、式(I)で示される化合物:他の増感剤の重量比で、好ましくは1:5〜100:1、より好ましくは1:1〜100:1、さらに好ましくは2:1〜100:1の量である。
併用可能な増感剤のさらなる例は、下記のとおりである。
チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ドデシルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、1−メトキシカルボニルチオキサントン、2−エトキシカルボニルチオキサントン、3−(2−メトキシエトキシカルボニル)チオキサントン、4−ブトキシカルボニルチオキサントン、3−ブトキシカルボニル−7−メチルチオキサントン、1−シアノ−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−エトキシチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−アミノチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−フェニルスルフリルチオキサントン、3,4−ジ−〔2−(2−メトキシエトキシ)エトキシカルボニル〕チオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−(1−メチル−1−モルホリノエチル)チオキサントン、2−メチル−6−ジメトキシメチルチオキサントン、2−メチル−6−(1,1−ジメトキシベンジル)チオキサントン、2−モルホリノメチルチオキサントン、2−メチル−6−モルホリノメチルチオキサントン、n−アリルチオキサントン−3,4−ジカルボキシミド、n−オクチルチオキサントン−3,4−ジカルボキシミド、N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)チオキサントン−3,4−ジカルボキシミド、1−フェノキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メトキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メチルチオキサントン、チオキサントン−2−ポリエチレングリコールエステル、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イルオキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミニウムクロリド;
ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジメチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−(4−メチルチオフェニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾイルベンゾアート、4−(2−ヒドロキシエチルチオ)ベンゾフェノン、4−(4−トリルチオ)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N,N−トリメチルベンゼンメタンアミニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルフェノキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミニウムクロリド一水和物、4−(13−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキサトリデシル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−〔2−(1−オキソ−2−プロペニル)オキシ〕エチルベンゼンメタンアミニウムクロリド;
3−ベンゾイルクマリン、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジ(プロポキシ)クマリン、3−ベンゾイル−6,8−ジクロロクマリン、3−ベンゾイル−6−クロロクマリン、3,3’−カルボニルビス〔5,7−ジ(プロポキシ)クマリン〕、3,3’−カルボニルビス(7−メトキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−イソブチロイルクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジエトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジブトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジ(メトキシエトキシ)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジ(アリルオキシ)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−イソブチロイル−7−ジメチルアミノクマリン、5,7−ジメトキシ−3−(1−ナフトイル)クマリン、5,7−ジメトキシ−3−(1−ナフトイル)クマリン、3−ベンゾイルベンゾ〔f〕クマリン、7−ジエチルアミノ−3−チエノイルクマリン、3−(4−シアノベンゾイル)−5,7−ジメトキシクマリン;
3−メチル−2−ベンゾイルメチレン−β−ナフトチアゾリン、3−メチル−2−ベンゾイルメチレンベンゾチアゾリン、3−エチル−2−プロピオニルメチレン−β−ナフトチアゾリン;
9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジメトキシ−2−エチルアントラセン;
アセトフェノン、3−メトキシアセトフェノン、4−フェニルアセトフェノン、ベンジル、2−アセチルナフタレン、2−ナフトアルデヒド、9,10−ナフトキノン、9−フルオレノン、ジベンゾスベロン、キサントン、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン、α−(パラ−ジメチルアミノベンジリデン)ケトン、例えば、2−(4−ジメチルアミノベンジリデン)インダン−1−オン又は3−(4−ジメチルアミノフェニル)−1−インダン−5−イルプロペノン、3−フェニルチオフタルイミド、N−メチル−3,5−ジ(エチルチオ)フタルイミド。
本発明のコーティング組成物は、光重合開始剤を含有する。
光重合開始剤としては、公知の重合開始剤を使用することができる。本発明においては、ラジカル光重合開始剤を使用することが好ましい。
本発明のコーティング組成物に使用する光重合開始剤は、活性放射線を吸収して重合開始種を生成する化合物である。重合を開始するために使用される活性放射線には、γ線、β線、電子線、紫外線、可視光線、赤外線が例示できる。使用する波長は特に限定されないが、好ましくは200〜500nmの波長領域であり、より好ましくは200〜450nmの波長領域である。
本発明で使用され得る好ましいラジカル光重合開始剤としては、(a)芳香族ケトン類、(b)アシルフォスフィン化合物、(c)芳香族オニウム塩化合物、(d)有機過酸化物、(e)チオ化合物、(f)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(g)ケトオキシムエステル化合物、(h)ボレート化合物、(i)アジニウム化合物、(j)メタロセン化合物、(k)活性エステル化合物、(l)炭素ハロゲン結合を有する化合物、並びに(m)アルキルアミン化合物等が挙げられる。
上述したラジカル光重合開始剤の例としては、例えば、特開2006−085049号公報の明細書の段落番号0135〜0208に記載されたラジカル光重合開始剤を挙げることができる。
透明性の観点から好ましい光重合開始剤としては、光重合開始剤を3g/cm2の厚みで製膜した際に、400nmの波長の吸光度が0.3以下の化合物が好ましく、より好ましくは、0.2以下の化合物がより好ましく、0.1以下の化合物がさらに好ましい。
ラジカル光重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記の中で、本発明で用いる式(I)で示される化合物との関係、及び、透明性の観点から、光重合開始剤としては、α−アミノケトン系化合物及び/又はアシルフォスフィンオキシド系化合物を用いることが好ましく、α−アミノケトン系化合物及びアシルフォスフィンオキシド系化合物を併用することが特に好ましい。
R1及びR2はそれぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基である。R1とR2は互いに結合して炭素数2〜9のアルキレン基を構成してもよい。
R3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ置換された炭素数2〜4のアルキル基、又は、炭素数3〜5のアルケニル基を表す。ここで、R3とR4とは互いに結合して炭素数3〜7のアルキレン基を形成してもよく、そのアルキレン基は、アルキレン鎖中に、−O−又は−N(R12)−を含むものであってもよく、ここでR12は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
R7及びR8はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ置換された炭素数2〜4のアルキル基、又は、炭素数3〜5のアルケニル基を表す。ここで、R7とR8とは互いに結合して炭素数3〜7のアルキレン基を形成してもよく、そのアルキレン基は、アルキレン鎖中に、−O−又は−N(R12)−を含むものであってもよい。ここで、R12は前記したものと同義である。
前記R5、R6又はR7における脂肪族基は、例えば、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アラルキル基、又は置換アラルキル基等が挙げられ、中でも、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アラルキル基、又は置換アラルキル基が好ましく、アルキル基、置換アルキル基が特に好ましい。また、前記脂肪族基は、環状脂肪族基でも鎖状脂肪族基でもよい。鎖状脂肪族基は分岐を有していてもよい。
前記式(3)におけるアルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基及びアリールオキシ基としては、前記式(2)における場合と同義である。
また、式(3)で表される化合物は、R8、R9又はR10において、他の式(3)で表される化合物と結合して、アシルフォスフィン構造を2以上有する多量体を形成してもよい。
併用可能な公知の重合開始剤としては、例えば、カンファーキノン、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン誘導体、アセトフェノン、アセトフェノン誘導体、例えば、α−ヒドロキシシクロアルキルフェニルケトン類又は2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパノン、ジアルコキシアセトフェノン類、α−ヒドロキシ−又は4−アロイル−1,3−ジオキソラン類、ベンゾインアルキルエーテル類及びベンジルケタール類、例えば、ベンジルジメチルケタール、グリオキサル酸フェニル及びその誘導体、二量体グリオキサル酸フェニル、ペルエステル類、例えば、ベンゾフェノンテトラカルボン酸ペルエステル類(例えば、欧州特許第126,541号明細書に記載されるような)、ハロメチルトリアジン類、例えば、2−〔2−(4−メトキシフェニル)ビニル〕−4,6−ビストリクロロメチル−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビストリクロロメチル−1,3,5−トリアジン、2−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−1,3,5−トリアジン、2−メチル−4,6−ビストリクロロメチル−1,3,5−トリアジン、ヘキサアリールビスイミダゾール/共同開始剤系、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾールと組み合わせたオルト−クロロヘキサフェニル−ビスイミダゾール;フェロセニウム化合物又はチタノセン類(titanocenes)、例えば、ジシクロペンタジエニルビス(2,6−ジフルオロ−3−ピロロ−フェニル)チタン;例えば、英国特許第2,339,571号明細書に記載されるようなO−アシルオキシムエステル化合物との混合物を使用することもできる。共同開始剤として、ホウ酸化合物を使用することもできる。
本発明に好適なカチオン重合開始剤の例を以下に挙げる。
すなわち、第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C6F5)4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができる。第3に、ハロゲン化水素を光により発生するハロゲン化物も用いることができる。第4に、鉄アレーン錯体を挙げることができる。
カチオン重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のコーティング組成物は、(C)エチレン性不飽和結合を有する化合物を含有する。
本発明に用いることができるエチレン性不飽和結合を有する化合物は、ラジカル重合又はカチオン重合可能な化合物であれば、特に限定されない。
ラジカル重合性化合物は、1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。反応性、物性などの性能を制御する点から、2種以上のラジカル重合性化合物を併用することが好ましい。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度の観点から、ジビニルエーテル化合物又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、ジビニルエーテル化合物が特に好ましい。ビニルエーテル化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
また、多官能エチレン性不飽和化合物を使用する場合、多官能エチレン性不飽和化合物の含有量としては、コーティング組成物の全重量に対し、5〜80重量%であることが好ましく、40〜70重量%であることがより好ましい。上記範囲であると、非タック性に優れる。
なお、本発明において、種々の目的に応じて、ラジカル重合性化合物とラジカル光重合開始剤との組み合わせの他、これらと共に、下記に示すようなカチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤とを併用した、ラジカル・カチオンのハイブリッド型コーティング組成物としてもよい。
使用するカチオン重合性化合物が、エチレン性不飽和結合を有しない場合は、エチレン性不飽和結合を有する化合物とエチレン性不飽和結合を有しないカチオン重合性化合物とを併用する。
カチオン重合性モノマーとしては、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、同2001−40068号、同2001−55507号、同2001−310938号、同2001−310937号、同2001−220526号などの各公報に記載されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
また、(C)エチレン性不飽和結合を有する化合物は、1種で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のコーティング組成物は、共増感剤を含有することもできる。
本発明において共増感剤は、増感剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、又は、酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
このような共増感剤の例としては、アミン類、例えばM.R.Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられる。
具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が例示できる。
具体的には、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン等が例示できる。
本発明のコーティング組成物は、界面活性剤を含有していてもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。また、前記界面活性剤として有機フルオロ化合物やポリシロキサン化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。これらの中でも、界面活性剤としては、ポリジメチルシロキサンが好ましく例示できる。
これらの界面活性剤は、単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
本発明のコーティング組成物には、必要に応じて、他の成分を添加することができる。その他の成分としては、例えば、重合禁止剤、溶剤、無機粒子、有機粒子等が挙げられる。
重合禁止剤は、保存性を高める観点から添加され得る。重合禁止剤は、本発明のコーティング組成物全量に対し、200〜20,000ppm添加することが好ましい。
重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ベンゾキノン、p−メトキシフェノール、TEMPO、TEMPOL、クペロンAl等が挙げられる。
アエロジルのような無機粒子や、架橋したポリメチルメタクリレート(PMMA)のような有機粒子を本発明のコーティング組成物に添加して、意図的に表面光沢を下げたオーバープリント層又はオーバープリントを形成することができる。
本発明において、溶剤としては、有機溶剤が使用でき、硬化速度の観点から水は実質的に添加しないことが好ましい。有機溶剤は、印刷基材(紙などの受像基材)との密着性を改良するために添加され得る。
有機溶剤を使用する場合も、その量は少ないほど好ましく、本発明のコーティング組成物全体の重量に対し、0.1〜5重量%であることが好ましく、0.1〜3重量%であることがより好ましい。
例えば、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類等を適宜選択して添加することができる。
本発明の光硬化性コーティング組成物における好ましい物性について説明する。
光硬化性コーティング組成物として使用する場合には、塗布性を考慮し、25〜30℃における粘度が、5〜100mPa・sであることが好ましく、7〜75mPa・sであることがより好ましい。
本発明の光硬化性コーティング組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。
25〜30℃における粘度を上記の値に設定することにより、非タック性に優れ(表面ベトツキがなく)、表面平滑性に優れたオーバープリント層を有するオーバープリントが得られる。
本発明の光硬化性コーティング組成物の表面張力は、16〜40mN/mであることが好ましく、18〜35mN/mであることがより好ましい。
本発明のオーバープリントは、印刷物上に本発明のコーティング組成物を光硬化したオーバープリント層を有する。
前記オーバープリントとは、電子写真印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、平版印刷、凹版印刷又は凸版印刷等の印刷方法により得られた印刷物の表面上に、少なくとも1層のオーバープリント層を形成したものである。
本発明のオーバープリントにおけるオーバープリント層は、印刷物の一部に形成しても、印刷物の表面全体に形成してもよく、また、両面印刷物の場合には印刷基材の両方側全面に形成することが好ましい。また、前記オーバープリント層は、印刷物における印刷されていない部分に形成してもよいことは言うまでもない。
本発明のオーバープリントに使用する印刷物は、電子写真印刷物であることが好ましい。電子写真印刷物上に本発明のコーティング組成物の硬化層であるオーバープリント層を形成することにより、非タック性、表面平滑性、光沢性に優れ、視覚的に銀塩写真プリントに類似したオーバープリントを得ることができる。
本発明のオーバープリントにおけるオーバープリント層の厚みは、1〜10μmであることが好ましく、3〜6μmであることがより好ましい。
オーバープリント層の厚みの測定方法としては、特に制限はないが、オーバープリントの断面を光学顕微鏡などにて観察し測定する方法が好ましく例示できる。
また、本発明のオーバープリントの製造方法は、潜像担持体の上に静電潜像を発生させる工程と、前記静電潜像をトナーにより現像する工程と、現像された静電画像を印刷基材へ転写させ電子写真印刷物を得る工程と、該電子写真印刷物上に本発明の光硬化性コーティング組成物を塗布する工程、及び、該コーティング組成物を光硬化する工程とを含むことがより好ましい。
前記印刷基材としては、特に制限はなく、公知のものを使用することができるが、受像用紙であることが好ましく、普通紙又はコート紙であることがより好ましく、コート紙であることがさらに好ましい。コート紙としては、両面コート紙が、フルカラー画像を美しく両面印刷できるので好ましい。印刷基材が紙又は両面コート紙である場合、好ましい坪量は20〜200g/m2であり、より好ましい坪量は40〜160g/m2である。
また、現像された画像を被記録媒体に転写させるための方法としては、コロトロン又はバイアスロールを使用する方法が例示できる。
電子写真法における画像を定着させるための定着工程(fixing step)は、各種適切な方法により実施することができる。例えば、フラッシュ定着、加熱定着、加圧定着、蒸気定着(vapor fusing)などが挙げられる。
電子写真法による画像形成方法、装置及びシステムとしては、特に制限はないが、公知のものを使用することができる。具体的には、以下の米国特許に記載されているようなものである。
米国特許第4,585,884号明細書、米国特許第4,584,253号明細書、米国特許第4,563,408号明細書、米国特許第4,265,990号明細書、米国特許第6,180,308号明細書、米国特許第6,212,347号明細書、米国特許第6,187,499号明細書、米国特許第5,966,570号明細書、米国特許第5,627,002号明細書、米国特許第5,366,840号明細書、米国特許第5,346,795号明細書、米国特許第5,223,368号明細書、及び、米国特許第5,826,147号明細書。
また、本発明のコーティング組成物の塗設時や硬化時においては、必要に応じ、加熱を行ってもよい。
本発明のコーティング組成物の塗布量は、単位面積当たりの重量で表して、1〜10g/m2の範囲であることが好ましく、3〜6g/m2であることがより好ましい。
また、本発明のオーバープリントにおけるオーバープリント層の形成量は、単位面積当たり、1〜10g/m2の範囲であることが好ましく、3〜6g/m2であることがより好ましい。
好適な活性放射線照射源としては、例えば、水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、タングステンフィラメントランプ、レーザー、太陽光などが挙げられる。
以下の成分を撹拌機により撹拌し、光硬化性コーティング組成物を得た。
・Ebecryl 605(ビスフェノールAエポキシジアクリレート、CYTEC SURFACE SPECIALTIES社製) 40重量%
・トリプロピレングリコールジアクリレート(アルドリッチ社製) 20重量%
・アクリル酸ドデシル 20重量%
・IRGACURE 907(チバスペシャルティケミカルズ社製) 5重量%
・DAROCUR TPO(チバスペシャルティケミカルズ社製) 5重量%
・式(I)で示される化合物(前記化合物(I−1)) 8重量%
・ポリジメチルシロキサン(アルドリッチ社製) 2重量%
富士ゼロックス(株)製デジタルプリンター(DC8000)で両面コート紙に出力した電子写真印刷物に対して、コーティング組成物が膜厚5g/m2となるよう片面にバーコートで塗布を行い、得られた塗布膜に対して、浜松ホトニクス社製UVランプ(LC8)を用いて、1.0W/cm2の照度で120mJ/cm2露光を行い、オーバープリントのサンプルを作製した。露光後の非タック性を触感で評価した。評価基準を以下に示す。
◎:ベトツキなし
○:ほぼベトツキなし
×:ベトツキあり
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの上に、膜厚5g/m2となるようにバーコートで塗布を行い、得られた塗布膜に対して、浜松ホトニクス社製UVランプ(LC8)を用いて、1.0W/cm2の照度で500mJ/cm2露光を行い、オーバープリントのサンプルを作製した。得られたPETフィルムを目視評価し、色相(透明性)の感覚評価を行い、コニカミノルタ社製色彩色差計CR−100を使用して、知覚色度指数a及びbを測定結果と合わせて、下記基準により評価した。結果を下記表1に示す。
○:良好な透明であった(−2.0≦a≦0、かつ、−6≦b≦−2の範囲であった。)。
△:白色紙の上にPETを置くことによって始めて黄色が識別できるレベルであった(−4.0≦a<−2.0、かつ、−4<b≦0の範囲であった。)。
×:黄味の強い透明であった(a、bの値が上記の範囲外であった。)。
式(I)で示される化合物の代わりにIRGACURE 907及びDAROCUR TPOをそれぞれ4重量%(全体としては、それぞれ9重量%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で光硬化性コーティング組成物の作製した。また、実施例1と同様に性能評価を行った。
式(I)で示される化合物を表1に記載の化合物に変更した以外は、実施例1と同様の方法で光硬化性コーティング組成物の作製した。また、実施例1と同様に性能評価を行った。
式(I)で示される化合物の代わりにアクリル酸ドデシルを8重量%さらに使用した以外は、実施例1と同様の方法で光硬化性コーティング組成物の作製した。また、実施例1と同様に性能評価を行った。
A4サイズの両面コート紙(坪量100g/m2)上の両面に各数コマずつのフルカラー画像を電子写真印刷した20枚の印刷物を作製し、その印刷物の両面に、前記の実施例1〜4にて作製した光硬化性コーティング組成物をそれぞれ、実施例1と同様の方法で、5g/m2の塗布量になるように塗布した後、紫外線を照射してオーバープリントを作製した。これらを製本して写真アルバムとしたところ、銀塩写真プリントと同様の視認性が得られる写真アルバムが得られた。
ほぼB4サイズの両面コート紙(坪量100g/m2)の両面に献立写真を含むフルカラー画像とテキストを電子写真印刷した10枚の印刷物を作製し、その印刷物の両面に、前記の実施例1〜4にて作製した光硬化性コーティング組成物をそれぞれ、実施例1と同様の方法で、片面5g/m2の塗布量になるように塗布した後、紫外線を照射して両面オーバープリントを作製した。これらを綴じてレストランメニューとしたところ、銀塩写真プリントと同様の視認性が得られるレストランメニューが得られた。
また、前記形成したオーバープリント層の厚みは、それぞれ約5μmであった。なお、前記形成したオーバープリント層の厚みは、オーバープリントの断面を光学顕微鏡により観察し測定した。
Claims (12)
- (A)下記式(I)で示される化合物、
(B)光重合開始剤、及び、
(C)エチレン性不飽和結合を有する化合物を含有し、
前記(B)光重合開始剤が、α−アミノケトン系化合物及びアシルフォスフィンオキシド系化合物であり、
前記(C)エチレン性不飽和結合を有する化合物が、多官能アクリレート化合物を含み、
前記多官能アクリレート化合物の含有量が、コーティング組成物の全重量に対し、40〜70重量%であり、
前記(A)式(I)で示される化合物の含有量が、コーティング組成物の固形分に対して、0.2〜25重量%であり、
前記(B)光重合開始剤の含有量が、コーティング組成物の固形分に対して、0.2〜20重量%であり、
前記(C)エチレン性不飽和結合を有する化合物の含有量が、コーティング組成物の全重量に対して、50〜90重量%であることを特徴とする
光硬化性コーティング組成物。
- 前記式(I)で示される化合物におけるXがSであり、nが1であり、R 1 〜R 8 がそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子であり、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 及びR 8 のうちの少なくとも1つが、水素原子以外の基である請求項1に記載の光硬化性コーティング組成物。
- 前記α−アミノケトン系化合物が、下記式(1)で表される化合物であり、
前記アシルフォスフィンオキシド系化合物が、下記式(2)又は式(3)で表される化合物である請求項1又は2に記載の光硬化性コーティング組成物。
- 前記α−アミノケトン系化合物が、2−メチル−1−フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−ヘキシルフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−エチル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ジメチルアミノフェニル)ブタン−1−オン、及び、2−ジメチルアミノ−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォルニル)フェニル]ブタン−1−オンよりなる群から選ばれた化合物であり、
前記アシルフォスフィンオキシド系化合物が、下記化合物(P−1)〜(P−26)よりなる群から選ばれた化合物である請求項1〜3いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物。
- 前記アシルフォスフィンオキシド系化合物が、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、及び、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキシドよりなる群から選ばれた化合物である請求項1〜4いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物。
- 前記α−アミノケトン系化合物が、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オンである請求項1〜5いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物。
- オーバープリント用である請求項1〜6いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物。
- 電子写真印刷物のオーバープリント用である請求項1〜7いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物。
- 印刷物上に請求項1〜8いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物を光硬化したオーバープリント層を有するオーバープリント。
- 前記オーバープリント層の厚さが1〜10μmである請求項9に記載のオーバープリント。
- 印刷基材上に印刷して印刷物を得る工程、
前記印刷物上に請求項1〜8いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物を塗布する工程、及び、
前記光硬化性コーティング組成物を光硬化する工程、を含む
オーバープリントの製造方法。 - 前記印刷物上で硬化した光硬化性コーティング組成物の厚さが1〜10μmである請求項11に記載のオーバープリントの製造方法。
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