JPS61210365A - トナ−画像の保護方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、電子写真複写機、同ファクシミリ、同プリン
ター等トナーを用いた画像記録方式に関し、特にこの方
式により得られた記録シートの改良に関するものである
。

［従来の技術］ 電子写真方式等トナーを用いた画像記録方式とは、例え
ば電子写真複写機を例に挙げて説明すると、第２図に示
すように矢印Ｙ方向へ回動する感光ドラム（ａ）の表面
を帯電器（ｂ）により帯電し、この表面に光学系（Ｃ）
を用いて静電潜像を形成し、この潜像を現像器（ｄ）に
よりトナー現像してトナー画像（ｅ）とした後、このト
ナー画像（ｅ）を転写器（ｆ）にて普通紙あるいはトレ
ーシングペーパー等の複写シート（ｑ）へ転写すると共
に、このシート（ｇ）を剥離器（ｈ）にて上記感光ドラ
ム（ａ＞から剥がし、かつ定着器（ｉ）によりトナー画
像（ｅ）を定着して複写物を得る方式である。

［発明が解決しようとする問題点］ ところでこの電子写真等画像記録方式に使用する上記ト
ナーは、通常カーボン等の着色剤と、ポリエステル系樹
脂、エポキシ系樹脂、スチレンーアクリル系樹脂等の結
着樹脂より主に構成されているため、耐熱性が弱かった
り、有機物に侵され易いという欠点があり、複写シート
（ｌ上に形成されたトナー画像は通常の印刷物に較べて
開削性に劣るという欠点があった。

例えば第３図に示すように、上記トナー画像の形成され
た複写シート（Ｇ）を原稿としてジアゾタイプの複写機
にかけたとき、複写シート（ｇ）の画像をジアゾ感光紙
（ｊ）上に焼付けるためのガラスシリンダー（ｋ）が１
００℃程度の高温になっていると、このガラスシリンダ
ー（ｋ）表面に接する複写シート（９）上のトナーが軟
化してしまい、上記シリンダー（ｋ）に融着する場合が
あり、複写シート（Ｑ）のトナー画像が破損されたり、
上記ガラスシリンダー（ｋ）が汚されて、コピー画像が
不鮮明になってしまう欠点があり、特に結２着樹脂とし
てポリエステル系やエポキシ系樹脂を使用する低融点ト
ナーにおいて著しかった。

また第４図に示すように、トナー画像の形成された複写
シート（ｇ）を塩化ビニル樹脂製のファイル（１）に収
容し、長期開閉じた状態で保管したときに、ファイル（
１）の表面から上記塩化ビニル樹脂の可塑剤、例えばフ
タル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等の有機物が侵出し
、この有機物が上記ファイル（１）と接するトナーの結
着樹脂に作用してこの樹脂を溶解してしまう場合があり
、複写シート（ＣＪ）上のトナー画像が破損されてしま
ったり、トナーがファイル（１）に溶着してしまう等の
欠点があり、特に結着樹脂としてスチレン−アクリル系
樹脂を使用するトナーにおいて著しかった。

［問題点を解決するための手段及び作用］本発明は以上
の問題点に着目して成されたもので、その課題とすると
ころは、電子写真方式等トナーを用いた画像記録方式に
より形成されたトナー画像が、加熱あるいは有機物の作
用等により破損されることのないトナー画像の保護方法
を提供することにある。

すなわち本発明は、トナーを用いた画像記録方式により
、トナー画像を形成したシートの画像形成面上に、透明
な保護膜層を形成することにより、この記録シートの表
面に熱が加わったり、有機物が作用しても上記トナー画
像が破損されることのないようにしたものである。

ここで本発明において、上記透明な保護膜層に使用でき
る樹脂としては、以下のものが挙げられる。すなわちシ
リコーン樹脂、パラフィンワックス、フッ素樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチ
レン樹脂等がある。

また上記樹脂中、耐熱性を有するものとしては、シリコ
ーン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂等が、また可塑剤
等の有機物に侵されない樹脂としては、親水性を有する
ものが好ましく、具体的にはアクリル樹脂、ポリエステ
ル樹脂等を使用することができる。

一方、上記透明な保護ＨＮの形成方法としては、スプレ
ー塗布方式、刷毛塗り方式、バーコータ一方式、プレス
方式、ロールコート方式等が利用でき、使用する樹脂の
特性に応じて任意選択すれば良い。

［実施例］ 以下本発明の実施例について説明すると、以下に示す３
種類のトナーを各々使用し、電子写真方式によりトレー
シング用紙上に、まず各トナー画像を形成した。

（使用トナー） Ａ、ポリエステル系トナー： 富士ゼロックス社製商品名２５４２　（融点１５℃）Ｂ
、スチレン−アクリル系トナー： 富士ゼロックス社製商品名１８００　（融点１００℃）
Ｃ，エポキシ系トナー： 束しく株）社製商品名Ｔ−５０１（融点８５℃）次に上
記３種のトナー画像を形成した用紙の表面上に、以下の
表１に示す４種類の樹脂、すなわち水性型樹脂（１〜３
）、油性型樹脂（４〜８）、紫外線硬化型樹脂（９〜１
１）、及びホットメルト型樹脂（１２）を塗布してそれ
ぞれ保護膜層を形成した。

尚上記樹脂を塗布する際、水性型樹脂（１〜３）につい
ては、以下に示すグラビアロール塗布装置を使用して行
った。

すなわちこの装置は、第１図に示すように上面側が開放
され、上記水性型樹脂溶液を収容するバス（１）と、こ
のバス（１）内に矢印方向に回動可能に軸受されて配設
され、その外周面に、ト記樹脂を詰込むための凹溝（図
示せず）が形成されたグラビアロール（２）と、このロ
ール（２）の上方側に回動可能に設けられた加圧ロール
（３）とから構成されており、上記各ロール（２）（３
）間には、弾性材（４）の作用により一定の圧力が印加
されている。

また上記ロール（２）（３）の用紙排出側には温風機（
５）が設けられており、かつその上面側には塗布した未
硬化の樹脂が削り取られないようにするため、用紙搬送
方向に沿って複数の針金から成るガイド（６）が配設さ
れている。

尚第・１図中（７）（８）は、上記各ロール（２）（３
）への用紙（９）の巻き付きを防止する剥離爪、（１０
）は上記グラビアロール（２）の長さ方向に沿って、か
つ一定寸法で近接して設けられ、上記凹溝に保持される
樹脂溶液の聞を一定にするためのブレード、また（１１
）は上記用紙（９）の案内台をそれぞれ示す。

そしてこの装置の上記各ロール（２＞（３）間に、トナ
ー画像面を下側に向けて各々用紙（９）を挿通させ、各
トナー画像面に水性型樹脂（１〜３）を塗布し、かつ温
風機（５）により乾燥硬化させて、上記保ｒ！ｔＩｌＩ
層を形成した。

また油性型樹脂（４〜８）については通常のスプレー塗
布装置により、紫外線硬化型樹脂（９〜１１）について
は上記グラビアロール塗布装置により、又ホットメルト
型樹脂（１２）については通常のロールコート、又は押
出コート方式の塗布装置により行った。

そしてこれら保護膜層の形成された各用紙と、これら保
護膜層の形成していない用紙について、耐熱性並びに耐
可塑剤溶解性の比較実験を行った。

比較実験１゜ ずなわちジアゾ複写１（株式会社リコー社製商品名５Ｍ
−１５００＞を使用し、ガラスシリンダーｉ度を９５〜
１００℃に調整して、上記保護膜層の形成された各用紙
を、ジアゾ感光紙と共に上記複写機に挿入し、各用紙を
１０回挿入させた後の上記シリンダー表面への保ｍｍｍ
の付着、あるいはこれに伴ったトナーの付着の有無を調
べた。

その結果を表２に示す。尚表２中、○はシリンダー表面
にトナー等が付着していないことを、△はわずかに付着
することを、又×は付着することをそれぞれ示している
。

一方、上記保護膜層を形成していない用紙についても、
同様の実験を行った。

但し上記シリンダ一温度については、６４℃以下、７０
〜７２℃、８０〜８２℃、及び９５〜１００℃の４種を
設定した。

その結果を同様に表２の「比較例」の欄に示す。

この結果から明らかなように、上記保：ａ膜層を形成し
た場合、スチレン−アクリル系トナー（Ｂ）に対しては
、（１）〜（１２）の全ての樹脂が有効であることが、
またポリエステル系トナー（Ａ）並びにエポキシ系トナ
ー（Ｃ）に対しては、（１）、（２）、（５）、（８）
、並びに（１２）の各樹脂が有効であることが確認され
た。

比較実験２ 次に水性型アクリル樹脂を保護膜層とした用紙（１〜３
）と、保１Ｎ１１１を形成していない用紙について、そ
れぞれ塩化ビニル樹脂製のスライドクリップファイル（
株式会社コクヨ社製商品名）に収納し、このファイルを
閉じかつ一定の圧力をかけて室温下２０日間放置した後
、上記ファイルの可塑剤に因るトナー画像への影響を調
べた。

この結果を表３に示す。尚表３中○は、塩化ビニル製フ
ァイルにトナーが溶着してないことを、Δはわずかに溶
着することを、又×は上記ファイルに溶着することをそ
れぞれ示している。

この結果から明らかなように、上記保護１層を形成した
場合に、トナー画像の形成された用紙を塩化ビニル製フ
ァイルに収納して長期間保管しても、上記トナー画像が
塩化ビニル用の可塑剤により侵され無いことが確認され
た。

尚上記各比較実験は、電子写真方式によりトナー画像を
形成した用紙についてなされているが、本発明のトナー
画像の保護方法は、上記電子写真方式により形成された
トナー画像にのみ適用されるものではなく、トナーを使
用した他の画像記録方式、例えばマルチスタイラスを用
いた静電プリンターや、直接静電記録方式等により形成
されたトナー画像にも、当然のことながら適用すること
ができる。

表　　　　　３ 評価：○・・・トナーがファイルに溶着しないΔ・・・
　　　　　　　わずかに溶着する×・・・　　　　　　
　　　溶着する ［発明の効果］ 本発明は以上のように、記録シートのトナー画像形成面
上に、このトナー画像を保護するための透明な保護膜層
を形成して成るため、このシートの表面に熱が加わった
り、あるいは可塑剤等の有機物が作用しても上記トナー
画像が破損されない効果を有している。

又更に、記録シートの表面の光沢が増したり、耐摩耗性
が向上する等の効果も有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例において使用したグラビアロ
ール塗布装置の構成説明図、第２図は従来の電子写真複
写機の構成説明図、第３図は従来のジアゾタイプの複写
機の部分断面図、又第４図は塩化ビニル製のファイルの
斜視図をそれぞれ示す。 符号説明 （１）・・・バス　　（２）・・・グラビアロール（３
）・・・加圧ロール　　（４）・・・弾性材（５）・・
・温風機　　（６）・・・ガイド（７）（８）・・・剥
離爪　　（９）・・・用紙（１０）・・・ブレード　　
（１１）・・・案内台時　許　出　願　人　富士ゼロッ
クス株式会社代　　理　　人　　弁理士　　中　　村　
　智　　廣　（外２名）第１図 第２図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）トナー画像を形成したシートの画像形成面上に、
   透明な保護膜層を形成したことを特徴とするトナー画像
   の保護方法。
2. （２）上記透明な保護膜層が、耐熱性樹脂にて構成され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のト
   ナー画像の保護方法。
3. （３）上記透明な保護膜層が、水溶性樹脂にて構成され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のト
   ナー画像の保護方法。
4. （４）上記水溶性樹脂が、アクリル樹脂であることを特
   徴とする特許請求の範囲第３項記載のトナー画像の保護
   方法。