JP4022325B2 - カラーppc用フィルム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特にOHP(オーバー・ヘッド・プロジェクト)モードで使用した場合に擬似輪郭の発生が効果的に抑制される上、優れた搬送性及び画像鮮明性をもたらすPPC(Plain Paper Copier:普通紙使用複写)用フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータにより作成したカラー画像を電子写真法によってそのまま記録することが行われている。そして、この電子写真法は、記録用受像シートとして、透明フィルムや不透明フィルムを用いることにより、屋内はもちろん屋外でのディスプレイ用として利用されたり、画像が用紙を用いて得られるものとは異なる斬新さを有するために、フルカラー画像形成に多用されている。
【0003】
ところで、電子写真法により受像シートに良好なトナー画像を付着定着させることがむずかしいが、その原因の1つとして、デジタルでカラー画像を形成する場合、各色の濃度を微細なドットやラインの面積を変化させて行っているため、画像を形成している高濃度部のトナー画像表面はヒートロール定着機により十分に平滑化できるが、中間調部はドットやラインの画像構造に起因する凹凸が大きく、十分に平滑化できず、入射光が屈折して投影画像の中間調部が彩度の低い黒ずんだ画像になるため、写真のような自然画像を再現すると、中間調部に原稿にない陰影(以下、擬似輪郭という)が発生しやすくなることが挙げられる。
【0004】
その他の原因としては、電子写真法による静電像にトナーを転写する際、高圧で被転写フィルムを帯電させるなどの放電部分があるためにフィルム表面の電気抵抗が高いと複写機内で放電マークが発生することが挙げられる。この放電マークの防止方法として、フィルム表面の電気抵抗を一定領域に制御することが提案されているが、この方法では特にフルカラー画像の場合、4色のトナー転写を行うため表面抵抗が低すぎると最初に転写したトナーが被転写フィルム上で電荷を漏洩し、その後の被転写フィルムへのトナーの転写性が低下し、また、トナー転写時に静電潜像保持体上に再転写し、色抜け、画質濃度の低下などの問題が起る。
【0005】
これらの問題は、受像シートをプラスチックフィルムとした場合に多く見られ、このため現在ではいろいろ工夫を凝らした電子写真用受像シート、例えば、プラスチックフィルムの一方の表面に特定の導電性樹脂を含有してなる下塗り層を介して、結着性樹脂を含有し、かつ表面抵抗が特定なトナー受容層を設けたもの(特公昭59−42864号公報)、支持体上にトナー又はトナー用樹脂より実質的に流動化しうる温度が低い樹脂の被覆層を設けたもの(特開平4−212168号公報)などが提案されている。
【0006】
しかしながら、これら従来の受像シートは、前記の問題解決には不十分で必ずしも満足しうる結果が得られていないのが実状である。例えば、従来のカラー電子写真用受像シートでは、トナー密着性及び擬似輪郭の発生防止が十分に改善されておらず、かつ、トナーを効率よくトナー受容層に定着させるために、結着性樹脂のガラス転移温度を通常の作業環境温度よりも下げたり、トナー受容層に用いる結着剤の流動化しうる温度をトナー又はトナー用樹脂の流動化しうる温度よりも低くしているため、結着剤が流動化状態で複写機やプリンター内部の搬送工程に進む場合が多く、その結果、流動化した結着剤が支持体から剥がれ、ローラなどに巻き付き、搬送性や得られる画像が質的に低くなるのを免れない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、電子写真法でカラー画像を形成する場合に擬似輪郭が発生しにくく、しかも優れた搬送性及び画像鮮明性をもたらすカラーPPC用フィルムを提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、優れた性能を有するカラーPPC用フィルムを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、基材フィルムの表面に、貯蔵弾性率が特定の範囲にある樹脂を含有するクッション層と、特定の溶融粘度及びガラス転移温度を有するポリエステル樹脂を含有するトナー受容層を順次積層することにより、電子写真法でカラー画像を形成する場合に疑似輪郭を発生することなく、しかも搬送性及び画像鮮明性が良好なカラーPPC用フィルムが得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、基材フィルムの表面に、直接又は下引き層を介して、クッション層とトナー受容層とが順次積層された構造を有し、かつ該クッション層が100℃での貯蔵弾性率1.0×102〜1.0×109Paを有する樹脂を含有し、該トナー受容層が100℃での溶融粘度100Pa・s以下及びガラス転移温度40℃以上のポリエステル樹脂を含有することを特徴とするカラーPPC用フィルムを提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のカラーPPC用フィルムにおける基材フィルムとしては、従来使用されている画像受け取りに適したものであればよく、特に制限されない。このようなものとしては、例えばポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル、ナイロンのようなポリアミド、ポリメタクリレートのようなアクリル樹脂、ポリイミド、ポリプロピレン、セルロースアセテート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、及びこれらを構成するモノマー同士の共重合体からなるフィルムが挙げられる。これらの中で、特にポリエステルフィルムが好ましく、このポリエステルフィルムとしては、透明ポリエチレンテレフタレートフィルム、発泡ポリエチレンテレフタレートフィルム、白練り込みポリエチレンテレフタレートフィルムなどを用いることができる。
この基材フィルムの厚さについては特に制限はなく、得られるカラーPPC用フィルムの使用目的や利用分野などに応じて適宜選定されるが、一般的には50〜180μm、好ましくは75〜125μmの範囲で選ばれる。
【0011】
本発明のカラーPPC用フィルムにおいては、前記基材フィルムの表面に、まずクッション層が設けられるが、このクッション層は基材フィルム表面に直接設けてもよいし、基材フィルムとクッション層との密着性を向上させるために、下引き層を介して設けてもよい。この下引き層としては、例えばポリエステル、ポリアミド、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂などが用いられるが、これらの中で、飽和ポリエステルなどの熱可塑性ポリエステルが好ましい。このものは水分散型であってもよいし、溶剤可溶型であってもよい。この下引き層の厚さは、通常0.1〜3.0μm、好ましくは0.5〜1.5μmの範囲で選ばれる。
【0012】
基材フィルム表面に直接又は前記下引き層を介して設けられるクッション層は、トナーを受容する際、トナー受容層表面にトナーが残らないようにし、かつ搬送時にトナー受容層が剥がれるのを防ぐためのものである。
受容層表面に付着したトナーは、平滑ローラなどの平滑化手段により受容層中に押し込まれるが、この際、トナーが溶融していない場合、粒状のトナーが受容層中に押し込まれることになる。しかし、トナーの量が多いとトナー受容層中だけでは受容しきれないため、クッション層をこのトナーを受容しうる程度に溶融させるか、あるいはトナーの大きさを吸収しうるだけの柔軟性をもたせて、トナー受容層表面のトナーの残留を防止する。
【0013】
本発明においては、このようなクッション層として、100℃での貯蔵弾性率1.0×102〜1.0×109Paを有する樹脂を用いることが必要である。このような樹脂としては、例えばポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂などがあるが、特に、トナーの受容性の面から、ポリエステル樹脂が好ましい。
【0014】
また、このクッション層には、帯電防止剤を含有させて、搬送性を向上させたり、放電マークの発生を防止することができる。この帯電防止剤としては、例えば第四級アンモニウム塩類、複素環式アミン類、スルホニウム塩類、ベタイン系両性塩類、ホスホニウム塩類等が挙げられ、中でも画像適性に優れたカチオン型第四級アンモニウム塩類が好ましい。このカチオン型第四級アンモニウム塩類としては、例えばポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、さらにはポリ‐2‐アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、メタクリル酸ブチル・2‐メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドコポリマー、メタクリル酸メチル・2‐メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドコポリマーのような第四級アンモニウム塩系のカチオン型アクリル樹脂などが挙げられるが、これらの中でも特にメタクリル酸メチル・2‐メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドコポリマーが好ましい。
この帯電防止剤は、受容層形成後、表面固有抵抗が109〜1013Ω/□の範囲になるような量で配合するのが好ましい。
【0015】
本発明においては、クッション層の厚さは、通常2〜10μmの範囲で選ばれる。
このクッション層の上に設けられるトナー受容層には、100℃での溶融粘度が100Pa・s以下で、かつガラス転移温度が40℃以上のポリエステル樹脂を用いることが必要である。100℃での溶融粘度が100Pa・sを超えると、トナーを受容層表面に付着しないように受容することが困難となる上、擬似輪郭の発生の原因ともなる。また、ポリエステル樹脂のガラス転移温度が40℃未満であると、カラーPPC用フィルム保管時にトナー受容層が軟化しやすく、フィルムを重ねて保管した場合、トナー受容層にフィルムが貼り付いて使用する際に受容層が剥がれたり、搬送工程での搬送ローラーに受容層が付着するなど、好ましくない事態を招来する。
【0016】
本発明においては、このトナー受容層には、搬送性を向上させるために、所望により、粗面化形成剤を含有させてもよい。この粗面化形成剤としては、例えば合成シリカ、天然シリカ、カオリン、タルク、クレー、炭酸カルシウム、チタニア、アルミナ、ジルコニア、ゼオライト、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、ガラスなどの粉末からなる無機系のものや、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン/メラミン/ホルムアルデヒド縮合物などの合成樹脂の粉末からなる有機系のものが挙げられる。この粗面化形成剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】
上記粗面化形成剤の粒径は、重量平均粒径で2〜15μmの範囲が好ましい。この重量平均粒径が2μm未満ではトナー受容層表面に十分な凹凸が形成されず、粗面化の効果が発揮されにくいし、15μmを超えるとトナー受容層表面の凹凸が過度になり、トナー像の転写にムラが発生したり、転写トナー像を定着する際、ロールによる定着が不十分となるおそれがある。粗面化効果、転写ムラ防止及び定着性などを考慮すると、この粗面化形成剤の重量平均粒径は4〜12μmの範囲にあるのが好ましい。
【0018】
本発明においては、トナー受容層中の前記粗面化形成剤の含有量としては特に制限はなく、所望の条件に応じて適宜選定することができる。例えば、OHPモードでの使用など透明性を必要とする場合、粗面化形成剤の含有量は0.1〜10重量%の範囲が好ましい。この含有量が0.1重量%未満では搬送性の向上効果が十分に発揮されないし、10重量%を超えると透明性がそこなわれるおそれがある。また、透明性を必要としない場合には、粗面化形成剤の含有量は0.1〜70重量%の範囲が好ましい。この含有量が0.1重量%未満では前記と同様に搬送性の向上効果が十分に発揮されないし、70重量%を超えるとトナー受容層が劣化する原因となる。
本発明においては、このトナー受容層の厚さは、通常2〜15μm、好ましくは3〜10μmの範囲で選ばれる。
【0019】
本発明のカラーPPC用フィルムにおいて、前記クッション層及びトナー受容層を形成するには、まず、クッション層は、樹脂成分及び所望により用いる帯電防止剤成分を、それぞれ所定の割合で水性媒体に溶解又は分散させて、固形分濃度5〜50重量%程度の塗工液を調製したのち、基材フィルム又は所望により設けられる下引き層上に、常法に従って塗布、乾燥することにより設ける。
【0020】
一方、トナー受容層は、前記ポリエステル樹脂及び所望により用いる粗面化形成剤を、それぞれ所定の割合で水性媒体に溶解又は分散させて、固形分濃度5〜50重量%程度の塗工液を調製したのち、前記クッション層上に、常法に従って塗布、乾燥することにより設ける。この際、クッション層及びトナー受容層形成用各塗工液には、従来慣用されている各種添加剤、例えば界面活性剤、潤滑剤、安定剤、着色剤などを添加することができる。
【0021】
本発明のカラーPPC用フィルムにおいては、クッション層及びトナー受容層が基材フィルムの片面に設けられる場合、基材フィルムの裏面(トナー受容層とは反対側の面)に、所望によりケミカルマット層を設けることができる。このケミカルマット層はバインダー及び所望により用いられるマット化剤により形成される。該バインダーとしては、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などがあり、具体的にはアクリル系、メラミン系、ウレタン系、ポリエステル系、塩化ビニル系の各樹脂が挙げられる。また、マット化剤としては、例えばシリカ、ジルコニア、クレー、カオリン、アルミナ、チタニア、ゼオライト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、ガラスなどの無機粉体、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン/メラミン/ホルムアルデヒド縮合物などの合成樹脂粉体が挙げられる。このマット化剤の平均粒子径は0.1〜20μm、好ましくは2〜10μmの範囲が望ましい。
【0022】
このケミカルマット層の厚さは、良好な搬送性を得るため、0.1〜10μm、好ましくは1〜5μmの範囲が有利である。さらに、該ケミカルマット層には、従来添加剤として慣用されているもの、例えば界面活性剤、潤滑剤、安定剤、着色剤などを含有させることができる。
【0023】
次に、本発明のカラーPPC用フィルムを用いて画像を形成するには、まず、転写する画像をコンピュータで作成し、コンピュータから直接プリンターにデータを送信するか、又は光学式の画像読取装置により読み取り、そのデータを基に転写する画像を複写機やプリンター内に設けられたトナー像形成手段で感光体上にトナー像を形成させる。次いで、搬送手段により送り込まれたカラーPPC用フィルムのトナー受容層面に、前記トナー像を転写したのち、転写した画像をカラーPPC用フィルムに熱ローラなどの熱供給装置により定着することによりカラー画像を形成する。
【0024】
図1は、本発明のカラーPPC用フィルムのトナー受容時における状態の1例を示す断面図であって、この図1で示されるように、本発明のカラーPPC用フィルムを用いて前記トナー像を転写した場合、トナー1はトナー受容層2表面に突出せず、トナー受容層2中にあり、かつトナー1の一部がクッション層3に入り込んでいる。クッション層3にトナー1が入り込むことによりトナー受容層2表面にトナー1が突出することがなく、その結果擬似輪郭の発生を防止することができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明のカラーPPC用フィルムは、疑似輪郭の発生が防止されるため、特にOHPモードの使用で鮮明な画像が得られ、搬送時に受容層が付着することがないので、搬送性及び得られる画像の質の低下が抑えられる上に、トナー、例えばマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックなどのトナーとの密着性に優れ、しかも、放電マークの発生を防止するという効果を奏する。
【0026】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
【0027】
なお、カラーPPC用フィルムの物性は次に示す方法に従って評価した。
(1)トナー受容層に用いられる樹脂の100℃での溶融粘度及びクッション層に用いられる樹脂の貯蔵弾性率;
それぞれの塗工液を蒸発させて不揮発分を採取し、約1mm厚、25mmφの試料を作製する。これを用いてBOHLIN INSTRUMENTS製レオメータCVO50にて測定した(周波数1Hz、昇温5℃/min)。
(2)表面抵抗率;
20℃、65%RHの環境下で三菱油化製抵抗率計ハイレスタIPを用いて測定した。
(3)搬送性;
試料フィルムをA−4サイズのシートにし、RICOH製カラーコピー機「PRETER650」にて手差しコピーし、この際の状態を以下の基準で評価した。
(引っ掻き):コピー後、画像を目視にて観察し、下記の基準で評価した。
○:搬送によるトナー受容層の欠落や歪みがない。
×:搬送によるトナー受容層の欠落部分や歪みが生じる。
(送り込み):手差しトレイにカラーPPC用フィルムを10枚重ね、連続コピーした際の送り込み状態を観察し、下記の基準で評価した。
○:一度も詰まらずにコピーができる。
△:10枚中、2〜3枚程度詰まる。
×:頻繁に詰まる。
(4)投影画像;
カラーコピー機(RICOH製 PRETER650)にて普通紙モード設定でコピーをし、透過形オーバーヘッドプロジェクターで投影した画像を目視にて観察し、下記の基準で評価した。
○:擬似輪郭の発生なし。
×:擬似輪郭の発生あり。
【0028】
実施例1
ポリエステルエマルション[不揮発分30重量%、樹脂成分のガラス転移温度(Tg)55℃、軟化点約70℃]を、厚さ100μmの透明ポリエステルフィルム上にワイヤーバーコーティング法により塗工し、80℃で3分間乾燥処理して、厚さ5μmのクッション層を形成した。
一方、ポリエステル樹脂(Tg49℃、軟化点98℃)23重量部、可塑剤のクレジルフェニルホスフェート7重量部、トルエン35重量部及びメチルエチルケトン35重量部を混合溶解してトナー受容層形成塗工液を調製した。
このトナー受容層形成塗工液を、上記の透明ポリエステルフィルム上に設けられたクッション層上に、ワイヤーバーコーティング法により塗工し、80℃で3分間乾燥して、厚さ3μmのトナー受容層を形成することにより、カラーPPC用フィルムを作製した。このものの物性を表1に示す。
【0029】
実施例2
実施例1におけるクッション層形成塗工液として、ポリエステルエマルションの代わりに、ポリビニルピロリドン(重量平均分子量630,000)0.5重量部、帯電防止剤の第四級アンモニウム塩アクリルポリマー4.5重量部、イソプロパノール変性エタノール10重量部及び水85重量部を混合溶解したものを用い、かつクッション層の厚さを3μmに、トナー受容層の厚さを5μmに変えた以外は、実施例1と同様にしてカラーPPC用フィルムを作製した。このものの物性を表1に示す。
【0030】
実施例3
実施例2において、透明ポリエステルフィルムのトナー受容層とは反対側の面に、以下のようにして調製したケミカルマット層形成塗工液を塗布、乾燥して、厚さ2μmのケミカルマット層を設けた以外は、実施例2と同様にしてカラーPPC用フィルムを作製した。このものの物性を表1に示す。
【0031】
[ケミカルマット層形成塗工液の調製]
メラミン樹脂1.5重量部、帯電防止剤の第四級アンモニウム塩アクリルポリマー1.5重量部、潤滑剤の高結晶ポリエチレンワックス0.15重量部、塩化アンモニウム0.15重量部、イソプロパノール変性エタノール10重量部及び水85重量部を混合溶解して、ケミカルマット層形成塗工液を調製した。
【0032】
比較例1
実施例1において、クッション層を設けずに、かつトナー受容層の厚さを7μmに変えた以外は、実施例1と同様にしてカラーPPC用フィルムを作製した。このものの物性を表1に示す。
【0033】
比較例2
実施例1におけるクッション層形成塗工液として、ポリエステルエマルションの代わりに、ポリエステル樹脂(Tg49℃、軟化点98℃)30重量部、メチルエチルケトン35重量部及びトルエン35重量部を混合溶解したものを用い、かつクッション層及びトナー受容層の厚さを、それぞれ4μmに変えた以外は、実施例1と同様にしてカラーPPC用フィルムを作製した。このものの物性を表1に示す。
【0034】
比較例3
実施例1におけるトナー受容層形成塗工液として、ポリエステル樹脂(Tg49℃、軟化点98℃)15重量部、ウレタン変性ポリエステル樹脂(Tg83℃)15重量部、トルエン35重量部及びメチルエチルケトン35重量部を混合溶解したものを用い、かつクッション層及びトナー受容層の厚さを、それぞれ4μmに変えた以外は、実施例1と同様にしてカラーPPC用フィルムを作製した。このものの物性を表1に示す。
【0035】
【表1】
Figure 0004022325

【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカラーPPC用フィルムのトナー受容時における状態の1例を示す断面図。
【符号の説明】
1 トナー
2 トナー受容層
3 クッション層

Claims (3)

  1. 基材フィルムの表面に、直接又は下引き層を介して、クッション層とトナー受容層とが順次積層された構造を有し、かつ該クッション層が100℃での貯蔵弾性率1.0×102〜1.0×109Paを有する樹脂を含有し、該トナー受容層が100℃での溶融粘度100Pa・s以下及びガラス転移温度40℃以上のポリエステル樹脂を含有することを特徴とするカラーPPC用フィルム。
  2. クッション層が帯電防止剤を含有する請求項1記載のカラーPPC用フィルム。
  3. 基材フィルムのトナー受容層とは反対側の面にケミカルマット層を設けた請求項1又は2記載のカラーPPC用フィルム。
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