JP2009096988A - 光硬化性コーティング組成物、オーバープリント及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面平滑性に優れる光硬化性コーティング組成物、並びに、前記光硬化性コーティング組成物を塗布・硬化して、非タック性及び表面平滑性に優れたオーバープリント、及び、その製造方法を提供すること。
【解決手段】脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物、及び、光重合開始剤を含有することを特徴とする光硬化性コーティング組成物、並びに、前記光硬化性コーティング組成物を使用したオーバープリント、及び、その製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、光硬化性コーティング組成物、オーバープリント及びその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、電子線、紫外線等の活性放射線の照射により硬化可能な光硬化性コーティング組成物に関する。特に、平版、凸版、凹版、スクリーン印刷、インクジェット、電子写真等の方法でインク及び/又はトナーを印刷基材(受像基材)上に配置して作成した画像に対してコーティングを行うための光硬化性コーティング組成物に関する。さらに詳しくは、電子写真法により印刷されたトナーベースの印刷物をコーティングするために特に好適に用いることができる光硬化性オーバープリント組成物(overprint compositions)に関する。
近年、紫外線硬化型の印刷用インキ、塗料、コーティングに利用できる、活性放射線硬化型組成物が多数開発され、現在それらの普及が図られている。しかし、硬化性、表面平滑性、強度、保存安定性等の全てにおいて満足する光硬化性組成物を得ることは難しい現状にある。
特に、電子写真法のようなトナーベースの画像は、画像表面にフェザーオイル(フューザーオイル、fuser oil)層が存在する場合には、所望の性能を得ることが一層難しい。
電子写真法のような、トナーベースの画像を発生させる通常の方法においては、潜像保持体表面、例えば感光体(photoreceptor)に均一に帯電させることによって、静電荷を潜像保持体表面に形成させる。次いで、その均一帯電させた領域を、原稿の画像に対応する活性化照射のパターンにより選択的に電荷を逃がす。その表面に残る潜像電荷パターンは、照射に暴露されなかった領域に対応する。次いで、その感光体を、トナーを含む1つ又は複数の現像ハウジングに通すことにより、トナーが、静電引力によって電荷パターンで付着するので、その潜像電荷パターンが可視化される。次いでその現像された画像を、画像形成表面に定着させるか、又は、印刷基材、例えば紙に転写させ、適切な定着技術によりそれに定着させて、電子写真印刷物、すなわちトナーベースの印刷物が得られる。
印刷物を保護するための公知の方法としては、印刷物にオーバープリントコーティングを施すことが提案されている。例えば、特許文献1及び2には、電子写真法のような、トナーベースの画像の上に、透明トナーを転写した後に定着を行い、表面を被覆する方法が提案されている。
また、特許文献3には、紫外線などによって硬化させることが可能な液膜コーティングを施し、光によってコーティング成分を重合(架橋)させることにより、オーバープリントコーティングを施す方法が提案されている。
さらに、特許文献4には、三官能不飽和アクリル樹脂からなる群より選択される放射線硬化性オリゴマーと、1種又は複数のジ−アクリレート又はトリ−アクリレートを含む、多官能アルコキシル化アクリルモノマー又はポリアルコキシル化アクリルモノマー、からなる群より選択される放射線硬化性モノマーと、少なくとも1種の光重合開始剤と、少なくとも1種の界面活性剤と、を含むオーバープリント組成物が開示されている。
特開平11−70647号公報 特開2003−241414号公報 特開昭61−210365号公報 特開2005−321782号公報
本発明が解決しようとする課題は、表面平滑性に優れる光硬化性コーティング組成物、並びに、前記光硬化性コーティング組成物を塗布・硬化して、非タック性及び表面平滑性に優れたオーバープリント及びその製造方法を提供することである。
上記目的は、下記に記載の<1>、<8>又は<9>により達成された。好ましい実施態様である<2>〜<7>及び<10>とともに以下に記す。
<1>脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物、及び、光重合開始剤を含有することを特徴とする光硬化性コーティング組成物、
<2>前記脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物が、単官能(メタ)アクリレート化合物である上記<1>に記載の光硬化性コーティング組成物、
<3>多官能エチレン性不飽和化合物を含有する上記<1>又は<2>に記載の光硬化性コーティング組成物、
<4>前記脂環炭化水素基が、橋かけ環炭化水素基である上記<1>〜<3>いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物、
<5>可視域に実質的に吸収を有しない上記<1>〜<4>いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物、
<6>オーバープリント用である上記<1>〜<5>いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物、
<7>電子写真印刷物のオーバープリント用である上記<1>〜<6>いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物、
<8>電子写真印刷物上に上記<1>〜<7>いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物を光硬化したオーバープリント層を有するオーバープリント、
<9>印刷基材上に印刷して印刷物を得る工程、前記印刷物上に上記<1>〜<7>いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物を塗設する工程、及び、前記光硬化性コーティング組成物を光硬化する工程、を含むオーバープリントの製造方法、
<10>前記印刷物上で硬化した光硬化性コーティング組成物の形成量が1〜10g/m2である上記<9>に記載のオーバープリントの製造方法。
本発明によれば、表面平滑性に優れる光硬化性コーティング組成物、並びに、前記光硬化性コーティング組成物を塗布・硬化して、非タック性及び表面平滑性に優れたオーバープリント及びその製造方法を提供することができた。
本発明の光硬化性コーティング組成物は、脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物、及び、光重合開始剤を含有することを特徴とする。
本発明のオーバープリントは、印刷物上に上記の光硬化性コーティング組成物を光硬化したオーバープリント層を有する。また、前記印刷物は、電子写真印刷物であることが好ましい。
本発明のオーバープリントの製造方法は、印刷基材上に印刷して印刷物を得る工程、前記印刷物上に上記の光硬化性コーティング組成物を塗布する工程、及び、前記光硬化性コーティング組成物を光硬化する工程、を含む。また、本発明のオーバープリントの製造方法は、前記印刷基材上に印刷して印刷物を得る工程は、前記印刷基材上に電子写真印刷して電子写真印刷物を得る工程、前記電子写真印刷物上に上記の光硬化性コーティング組成物を塗布する工程、及び、前記光硬化性コーティング組成物を光硬化する工程、を含むことが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
(光硬化性コーティング組成物)
本発明の光硬化性コーティング組成物は、脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物、及び、光重合開始剤を含有することを特徴とする。
本発明の光硬化性コーティング組成物は、可視域に実質的に吸収を有しないことが好ましい。「可視域に実質的に吸収を有しない」とは、400〜700nmの可視域に吸収を有しないか、又は、光硬化性コーティング組成物として支障のない程度の吸収しか可視域に吸収を有しないことを意味する。具体的には、コーティング組成物の5μm光路長の透過率が、400〜700nmの波長範囲において、70%以上、好ましくは80%以上であることを意味する。
本発明の光硬化性コーティング組成物は、オーバープリント用として好適に使用することができ、電子写真印刷物のオーバープリント用として特に好適に使用することができる。
本発明の光硬化性コーティング組成物は、画像部がトナー分の厚みを有する電子写真印刷物に対してオーバープリント層を形成する場合においても、非タック性及び表面平滑性に優れ、艶や光沢のあるオーバープリントを与え、視覚的に従来からの銀塩写真プリントに近い印象を与えることができる。
また、本発明の光硬化性コーティング組成物は、画像表面にフェザーオイル層が存在するトナー画像であっても、非タック性と表面平滑性に優れ、艶や光沢があり、反りの少ない柔軟性に富む画像印刷物を与え、視覚的に銀塩写真プリントに近いオーバープリントを得ることができる。
<脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物>
本発明の光硬化性コーティング組成物(以下、単に「コーティング組成物」ともいう。)は、脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物(以下、「特定脂環モノマー」ともいう。)を必須成分として含有する。
以下、この「脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物(特定脂環モノマー)」について詳細に説明する。
本発明に用いる脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物としては、分子内に、1つ以上のエチレン性不飽和結合、及び、1つ以上の脂環炭化水素基を有する化合物であれば、特に制限はなく、すなわち、単官能でも多官能でもよい。
前記脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物におけるエチレン性不飽和結合は、(メタ)アクリロイル基、アリル基、スチリル基、及び、ビニルオキシ基よりなる群から選ばれた基が好ましく例示でき、コーティング組成物の硬化感度の観点から(メタ)アクリロイル基であることがより好ましく、アクリロイル基であることがさらに好ましい。
また、表面平滑性の観点から、前記脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物の粘度が低いことが好ましく、前記脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物が有するエチレン性不飽和結合の数は、1分子当たり1〜3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
すなわち、前記脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物は、1〜3官能のエチレン性不飽和化合物であることが好ましく、単官能又は2官能エチレン性不飽和化合物であることがより好ましく、単官能エチレン性不飽和化合物であることがさらに好ましい。
脂環炭化水素基としては、脂肪族環状炭化水素構造(「脂環炭化水素構造」、又は、「脂環構造」ともいう。)から1以上の水素原子を除いた基であればよい。
また、前記脂肪族環状炭化水素構造内の環骨格を形成する原子は、炭素原子のみである。
また、脂環炭化水素構造は、その中に1以上の不飽和結合を有してもよい。
前記脂環炭化水素構造は、導入可能な炭素に置換基を有していてもよい。
導入しうる置換基としては、アルキル基、ヒドロキシ基、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アミノ基、カルボキシル基、アシル基、アルコキシ基、ニトロ基等が例示でき、炭素数1〜4の短鎖のアルキル基であることが好ましく、メチル基又はエチル基であることがより好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
また、脂環炭化水素基が有する環構造の炭素数は、6〜18であることが好ましく、6〜12であることがより好ましい。
脂環炭化水素基としては、複数の環が縮環した脂肪族縮合多環炭化水素基、又は、橋状の炭素鎖を有する橋かけ環炭化水素基であることが好ましく、橋かけ環炭化水素基であることがより好ましい。
また、前記橋かけ環炭化水素基は、ビシクロ環炭化水素基、又は、トリシクロ環炭化水素基であることがさらに好ましく、前記ビシクロ環又はトリシクロ環の環内に二重結合を有するものが特に好ましい。
なお、本発明におけるビシクロ環又はトリシクロ環とは、鎖式構造まで開くのに必要な環原子間結合の切断の数が3回の場合をトリシクロ環、2回の場合をビシクロ環という。
また、脂環炭化水素基において、その環構造を構成する環は、3〜7員環であることが好ましく、4〜7員環であることがより好ましく、5又は6員環であることが最も好ましい。なお、橋かけ環の場合は、橋によって環の内部が区切られていない環を、前記環構造を構成する環とする。
前記の脂環炭化水素構造としては、以下に示す(R−1)〜(R−8)の構造であることが好ましい。なお、本発明において、化合物やその部分構造の炭化水素鎖を炭素(C)及び水素(H)の記号を省略した簡略構造式で記載することもある。
Figure 2009096988
これらの中でも、(R−4)〜(R−8)の構造が好ましく、(R−6)の構造が特に好ましい。
本発明に用いることができる脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物において、脂環構造は連結基を介してエチレン性不飽和結合と連結していてもよく、脂環構造の任意の部位においてエチレン性不飽和結合と直接結合していてもよく、脂環構造内にエチレン性不飽和結合を有していてもよい。
脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物は、脂環炭化水素基を有する(メタ)アクリレート化合物、又は、脂環炭化水素基を有する(メタ)アクリルアミド化合物であることが好ましく、脂環炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物、又は、脂環炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリルアミド化合物であることがより好ましく、脂環炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物であることがさらに好ましい。
なお、前記(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを表し、(メタ)アクリルアミドとは、アクリルアミド又はメタアクリルアミドを表す。また、本発明において、例えば、単官能(メタ)アクリレート化合物とは、(メタ)アクリロキシ基を1つのみ有する化合物を表し、(メタ)アクリロキシ基以外のエチレン性不飽和結合をさらに有していてもよい。また、(メタ)アクリロキシ基以外のエチレン性不飽和結合は、脂環炭化水素構造の骨格内にあるエチレン性不飽和結合であることが好ましい。
本発明に用いることができる脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物は、より具体的には、式(1)で表される化合物、すなわち脂環炭化水素基に、所定の連結基を介してエチレン性二重結合が結合している化合物であることが好ましい。
Figure 2009096988
式(1)におけるR1は、炭素(C)数1〜4の炭化水素基又は水素原子を表し、メチル基又は水素原子であることが好ましい。
式(1)におけるZは、二価の連結基又は単結合を表し、酸素原子、NR2、アルキレン基、又は、これらの2以上組み合わせた基であることが好ましい。
また、式(1)におけるZは、反応性の面から、酸素原子、NR2、又は、式(1)におけるカルボニル基と酸素原子若しくはNR2により連結する二価の連結基であることが好ましい。
前記R2は、水素原子、又は、炭素数1以上のアルキル基を表し、炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜12のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることが特に好ましい。前記アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基及びn−ノニル基などが好ましく例示でき、メチル基、エチル基及びブチル基がより好ましく例示できる。
式(1)のZにおけるアルキレン基は、メチレン基(−CH2−)からなるメチレン鎖中に、−CO−、−O−、−S−又は−NR3−から選択される二価の基を有していてもよく、メチレン基からなるアルキレン鎖中にエーテル結合(−O−)を有するものが好ましい。中でも、式(1)のZにおける少なくとも1つのアルキレン基の両末端にエーテル結合(−O−)を有するものが特に好ましい。
また、式(1)のZにおけるアルキレン基は、直鎖状であっても、分岐を有していてもよい。
なお、ここでR3は、前記R2と同義であり、好ましい範囲も同様である。
式(1)のZにおけるアルキレン基は、炭素数3〜12のアルキレン基が特に好ましく、具体的には例えば、プロピレン基、ブチレン基、オクチレン基、ノニレン基等が挙げられる。これらアルキレン基中のメチレン基からなる鎖状構造中には、上述の−CO−、−O−、−S−又は−NR3−から選択される2価の基を有していてもよい。また、これらの二価の連結基は2種以上を組み合わせて構成される二価の連結基であってもよい。
式(1)におけるLは、脂環炭化水素基を表し、好ましい範囲は前述した脂環炭化水素基と同様である。
本発明において、好適に用いることのできる脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物の具体例〔例示化合物(B−1)〜(B−31)、(b−1)〜(b−38)、及び、(C−1)〜(C−16)〕を以下に示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。また、各例示化合物において立体異性体が存在する場合は、それらのいずれを用いてもよく、また、立体異性体の混合物を用いてもよい。なお、下記具体例中、Meはメチル基を表す。
Figure 2009096988
Figure 2009096988
Figure 2009096988
Figure 2009096988
Figure 2009096988
Figure 2009096988
Figure 2009096988
これらの中でも、(B−29)、(B−30)又は(B−31)が特に好ましい。
脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物は、例えば、米国特許3,087,962号公報、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,14巻,1073〜1074頁(1986年)、米国特許4,097,677号公報、New Journal of Chemistry,17巻,12号835〜841頁(1993年)等に記載されている公知の合成方法より製造することができる。また、SR423(サートマー・ジャパン社製)、SR506(サートマー・ジャパン社製)、SR535(サートマー・ジャパン社製)、SR833(サートマー・ジャパン社製)、CD406(サートマー・ジャパン社製)、A−IB(新中村化学工業(株)製)、IB(新中村化学工業(株)製)、ファンクリルFA−511A(日立化成工業(株)製)、ファンクリルFA−512A(日立化成工業(株)製)、ファンクリルFA−513A(日立化成工業(株)製)、ファンクリルFA−512M(日立化成工業(株)製)等の市販品としても入手可能である。
本発明のコーティング組成物における脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物の含有量は、非タック性(表面ベトツキ抑制)、及び、表面平滑性の観点から、光硬化性コーティング組成物全体の重量に対して、10重量%以上であることが好ましく、10〜90重量%の範囲であることがより好ましく、10〜60重量%の範囲であることがさらに好ましく、30〜60重量%の範囲であることが特に好ましく、40〜60重量%の範囲であることが最も好ましい。
さらに、本発明のコーティング組成物における脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物は、使用する重合性単量体全体において、25重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましい。
また、脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物は、前記脂環炭化水素基を1つ有していても、2つ以上有していてもよいが、1つのみ有していることが好ましい。
<その他の重合性化合物>
本発明の光硬化性コーティング組成物は、脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物以外に、その他の重合性化合物を含有してもよい。
本発明に用いることができる他の重合性化合物としては、脂環炭化水素基を有しないラジカル重合性化合物や、カチオン重合性化合物が挙げられる。
本発明に用いることができる他のラジカル重合性化合物としては、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物と共重合可能であることが好ましく、また、脂環炭化水素基を有さず、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどのようなものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等が含まれる。
脂環炭化水素基を有しないラジカル重合性化合物は、1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。好ましくは2種以上併用して用いることが、反応性、物性などの性能を制御する上で好ましい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エチレン性不飽和基を有する酸無水物、アクリロニトリル、スチレン、さらに種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。
具体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート、ラウリルアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のN−ビニル化合物類、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられ、さらに具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年、大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー社);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品若しくは業界で公知のラジカル重合性又は架橋性のモノマー、オリゴマー、及び、ポリマーを用いることができる。
これらの中でも、トリプロピレングリコールジアクリレート、N−ビニルカプロラクタム、ラウリルアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレートを用いることが好ましい。
また、ラジカル重合性化合物としては、例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号、特開平9−134011号等の各公報に記載されている光重合性組成物に用いられる光硬化型の重合性化合物材料が知られており、これらも本発明のコーティング組成物に適用することができる。
さらに、併用するラジカル重合性化合物として、ビニルエーテル化合物を用いることも好ましい。好適に用いられるビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物;エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、ヒドロキシエチルモノビニルエーテル、ヒドロキシノニルモノビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度の観点から、ジビニルエーテル化合物、トリビニルエーテル化合物が好ましく、特に、ジビニルエーテル化合物が好ましい。ビニルエーテル化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
本発明に用いることができる他の重合性化合物としては、(メタ)アクリル系モノマー若しくはプレポリマー、エポキシ系モノマー若しくはプレポリマー、又は、ウレタン系モノマー若しくはプレポリマー等の(メタ)アクリル酸エステル(以下、適宜、「アクリレート化合物」もいう。)であって、脂環炭化水素基を有しない化合物が好ましく用いられる。さらに好ましくは、下記化合物である。
すなわち、2−エチルヘキシルジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、ノニルフェノールエチレンオキサイド(EO)付加物アクリレート、変性グリセリントリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、変性ビスフェノールAジアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド(PO)付加物ジアクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートトリレンジイソシアナートウレタンプレポリマー、ラクトン変性可撓性アクリレート、ブトキシエチルアクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアナートウレタンプレポリマー、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ヘキサメチレンジイソシアナートウレタンプレポリマー、ステアリルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ラクトン変性アクリレート等のアクリレート化合物、及び、これらのアクリレート化合物のアクリロキシ基をメタクリロキシ基に変更したメタクリレート化合物が挙げられる。
また、ここに列挙されているモノマーは、反応性が高く、粘度が低く、印刷基材との密着性に優れるため、好ましい。
本発明のコーティング組成物は、必須の脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物又は任意に併用できる他の重合性化合物として、多官能のエチレン性不飽和化合物を含有することが好ましい。
また、多官能エチレン性不飽和化合物を使用する場合、多官能エチレン性不飽和化合物の含有量としては、コーティング組成物の全重量に対し、5〜40重量%であることが好ましく、10〜30重量%であることがより好ましい。上記範囲であると、非タック性に優れ、また、コーティング組成物の粘度が適切であるために、良好な表面平滑性が得られる。
本発明において、非タック性(表面ベトツキ抑止)、及び、表面平滑性を改善するためには、脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物と、脂環炭化水素基を有しない多官能エチレン性不飽和化合物とを併用することが好ましく、脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物と、脂環炭化水素基を有しない多官能(メタ)アクリレートモノマーとを併用することがより好ましく、脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物と、脂環炭化水素基を有しない多官能アクリレートモノマーとを併用することがさらに好ましい。
また、脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物と、脂環炭化水素基を有しない多官能エチレン性不飽和化合物とを併用する場合、脂環炭化水素基を有しない多官能エチレン性不飽和化合物の含有量は、コーティング組成物の全重量に対し5〜40重量%であることが好ましく、10〜30重量%であることがより好ましい。上記範囲であると、非タック性に優れ、また、コーティング組成物として適切な粘度が得られる。
なお、本発明においては、種々の目的に応じて、ラジカル重合性化合物とラジカル重合開始剤との組み合わせの他、これらと共に、下記に示すようなカチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤とを併用した、ラジカル・カチオンのハイブリッド型コーティング組成物としてもよい。
本発明に用いることができるカチオン重合性化合物としては、光酸発生剤から発生する酸により重合反応を開始し、硬化する化合物であれば特に制限はなく、光カチオン重合性モノマーとして知られる各種公知のカチオン重合性のモノマーを使用することができる。
カチオン重合性モノマーとしては、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、同2001−40068号、同2001−55507号、同2001−310938号、同2001−310937号、同2001−220526号などの各公報に記載されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
また、カチオン重合性化合物としては、例えば、カチオン重合系の光硬化性樹脂に適用される重合性化合物が知られており、最近では400nm以上の可視光波長域に増感された光カチオン重合系の光硬化性樹脂に適用される重合性化合物として、例えば、特開平6−43633号、特開平8−324137号の各公報等に公開されている。これらも本発明のコーティング組成物に適用することができる。
<光重合開始剤>
本発明のコーティング組成物は、光重合開始剤を含有する。
光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤を使用することができる。本発明において、ラジカル光重合開始剤を使用することが好ましい。
本発明のコーティング組成物に使用する光重合開始剤は、活性放射線による外部エネルギーを吸収して重合開始種を生成する化合物である。活性放射線には、γ線、β線、電子線、紫外線、可視光線、赤外線が例示できる。使用する波長は特に限定されないが、好ましくは200〜500nmの波長領域であり、より好ましくは200〜450nmの波長領域である。
本発明で好ましく使用できるラジカル光重合開始剤としては、(a)芳香族ケトン類、(b)アシルホスフィン化合物、(c)芳香族オニウム塩化合物、(d)有機過酸化物、(e)チオ化合物、(f)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(g)ケトオキシムエステル化合物、(h)ボレート化合物、(i)アジニウム化合物、(j)メタロセン化合物、(k)活性エステル化合物、(l)炭素ハロゲン結合を有する化合物、並びに、(m)アルキルアミン化合物等が挙げられる。
透明性の観点から好ましい光重合開始剤としては、光重合開始剤を3g/cm2の厚みで製膜した際に、400nmの波長の吸光度が0.3以下の化合物であることが好ましく、0.2以下の化合物であることがより好ましく、0.1以下の化合物であることがさらに好ましい。
上記の中でも、好ましい光重合開始剤としては、(a)芳香族ケトン類、(b)アシルホスフィン化合物、(c)芳香族オニウム塩化合物が挙げられる。
本発明における光重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明における光重合開始剤の含有量は、前述の脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物及び併用する他の重合性化合物の総量に対して、0.01〜35重量%であることが好ましく、0.1〜30重量%であることがより好ましく、0.5〜30重量%であることがさらに好ましい。
また、光重合開始剤は、後述する増感剤を用いる場合、増感剤に対して、光重合開始剤:増感剤の重量比で、200:1〜1:200であることが好ましく、50:1〜1:50であることがより好ましく、20:1〜1:5であることがさらに好ましい。
本発明において、上記のカチオン重合性化合物と併用するカチオン重合開始剤(光酸発生剤)としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(例えば、有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページを参照することができる。)。
本発明に好適なカチオン重合開始剤の例を以下に挙げる。
すなわち、第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができる。第3に、ハロゲン化水素を光により発生するハロゲン化物も用いることができる。第4に、鉄アレーン錯体を挙げることができる。
上記如きカチオン重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<増感剤>
本発明のコーティング組成物には、前記光重合開始剤の活性放射線の照射による分解を促進させるために増感剤を添加することができる。
増感剤は、特定の活性放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感剤は、光重合開始剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用を生じ、これにより光重合開始剤の化学変化、すなわち、分解、ラジカル、酸又は塩基の生成を促進させるものである。
また、本発明に用いることのできる増感剤は、本発明のコーティング組成物をオーバープリントに使用した際に、着色等の影響が小さい化合物又は量を使用することが好ましい。
本発明における増感剤の含有量は、コーティング組成物の全重量に対して、0.001〜5重量%であることが好ましく、0.01〜3重量%であることがさらに好ましい。この添加量であると、硬化性が向上し、着色の影響が少ない。
増感剤は、使用する光重合開始剤に開始種を発生させる活性放射線の波長に応じた化合物を使用すればよいが、一般的なコーティング組成物の硬化反応に使用されることを考慮すれば、好ましい増感剤の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)、ベンゾフェノン類(例えば、ベンゾフェノン)等が挙げられる。
より好ましい増感剤の例としては、下記式(II)〜(VI)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2009096988
式(II)中、A1は硫黄原子又はNR50を表し、R50はアルキル基又はアリール基を表し、L2は隣接するA1及び隣接炭素原子と共同して塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R51、R52はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表し、R51、R52は互いに結合して、酸性核を形成してもよい。Wは酸素原子又は硫黄原子を表す。
Figure 2009096988
式(III)中、Ar1及びAr2はそれぞれ独立にアリール基を表し、−L3−による結合を介して連結している。ここでL3は−O−又は−S−を表す。また、Wは式(II)に示したものと同義である。
Figure 2009096988
式(IV)中、A2は硫黄原子又はNR59を表し、L4は隣接するA2及び炭素原子と共同して塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R53、R54、R55、R56、R57及びR58はそれぞれ独立に一価の非金属原子団の基を表し、R59はアルキル基又はアリール基を表す。
Figure 2009096988
式(V)中、A3、A4はそれぞれ独立に−S−又は−NR62−又は−NR63−を表し、R62、R63はそれぞれ独立に置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基を表し、L5、L6はそれぞれ独立に、隣接するA3、A4及び隣接炭素原子と共同して塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R60、R61はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団であるか又は互いに結合して脂肪族性又は芳香族性の環を形成することができる。
Figure 2009096988
式(VI)中、R66は置換基を有してもよい芳香族環又はヘテロ環を表し、A5は酸素原子、硫黄原子又はNR67を表す。R64、R65及びR67はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表し、R67とR64、及び、R65とR67はそれぞれ互いに脂肪族性又は芳香族性の環を形成するため結合することができる。
式(II)〜(VI)で表される化合物の好ましい具体例としては、以下に示すものが挙げられる。
Figure 2009096988
Figure 2009096988
<共増感剤>
本発明のコーティング組成物は、共増感剤を含有することもできる。
本発明において共増感剤は、増感剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、又は、酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
このような共増感剤の例としては、アミン類、例えばM.R.Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられる。
具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が例示できる。
共増感剤の別の例としてはチオール及びスルフィド類、例えば、特開昭53−702号公報、特表昭55−500806号公報、特開平5−142772号公報記載のチオール化合物、特開昭56−75643号公報のジスルフィド化合物等が挙げられる。
具体的には、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン等が例示できる。
また別の例としては、アミノ酸化合物(例えば、N−フェニルグリシン等)、特公昭48−42965号公報記載の有機金属化合物(例えば、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34414号公報記載の水素供与体、特開平6−308727号公報記載のイオウ化合物(例えば、トリチアン等)、特開平6−250387号公報記載のリン化合物(例えば、ジエチルホスファイト等)、特開平8−54735号公報記載のSi−H、Ge−H化合物等が挙げられる。
<界面活性剤>
本発明のコーティング組成物は、界面活性剤を含有していてもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。また、前記界面活性剤として有機フルオロ化合物やポリシロキサン化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。これらの中でも、界面活性剤としては、ポリジメチルシロキサンが好ましく例示できる。
これらの界面活性剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
<その他の成分>
本発明のコーティング組成物には、必要に応じて、他の成分を添加することができる。その他の成分としては、例えば、重合禁止剤、溶剤、無機粒子、有機粒子等が挙げられる。
重合禁止剤は、保存性を高める観点から添加され得る。重合禁止剤は、本発明のコーティング組成物全量に対し、200〜20,000ppm添加することが好ましい。
重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ベンゾキノン、p−メトキシフェノール、TEMPO、TEMPOL、クペロンAl等が挙げられる。
アエロジル(デグサ社製二酸化ケイ素粒子)のような無機粒子や、架橋したポリメチルメタクリレート(PMMA)のような有機粒子を本発明のコーティング組成物に添加して、意図的に表面光沢を下げたオーバープリント層又はオーバープリントを形成することができる。
本発明のコーティング組成物が放射線硬化性コーティング組成物であることに鑑み、塗布後に速やかに反応しかつ硬化し得るよう、本発明のコーティング組成物は溶剤を含まないことが好ましい。しかし、コーティング組成物の硬化速度等に大きな影響がない限り、所定の溶剤を含めることができる。
本発明において、溶剤としては、有機溶剤が使用でき、硬化速度の観点から水は実質的に添加しないことが好ましい。有機溶剤は、印刷基材(紙などの受像基材)との密着性を改良するために添加され得る。
有機溶剤を使用する場合も、その量は少ないほど好ましく、本発明のコーティング組成物全体の重量に対し、0.1〜5重量%であることが好ましく、0.1〜3重量%であることがより好ましい。
この他に、必要に応じて公知の化合物を本発明のコーティング組成物に添加することができる。
例えば、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類等を適宜選択して添加することができる。
また、ポリオレフィンやポリエチレンテレフタレート(PET)等の印刷基材への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤー(粘着付与剤)を含有させることも好ましい。具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6頁に記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環族アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香族アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などが挙げられる。
<光硬化性コーティング組成物の性質>
本発明の光硬化性コーティング組成物における好ましい物性について説明する。
光硬化性コーティング組成物として使用する場合には、塗布性を考慮し、25〜30℃における粘度が、5〜100mPa・sであることが好ましく、7〜75mPa・sであることがより好ましい。
本発明の光硬化性コーティング組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。
25〜30℃における粘度を上記の値に設定することにより、非タック性に優れ(表面ベトツキがなく)、表面平滑性に優れたオーバープリント層を有するオーバープリントが得られる。
本発明の光硬化性コーティング組成物の表面張力は、16〜40mN/mであることが好ましく、18〜35mN/mであることがより好ましい。
(オーバープリント及びその製造方法)
本発明のオーバープリントは、印刷物上に本発明のコーティング組成物を光硬化したオーバープリント層を有する。
前記オーバープリントとは、電子写真印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、平版印刷、凹版印刷又は凸版印刷等の印刷方法により得られた印刷物の表面上に、少なくとも1層のオーバープリント層を形成したものである。
本発明のオーバープリントにおけるオーバープリント層は、印刷物の一部に形成しても、印刷物の表面全体に形成してもよく、また、両面印刷物の場合には印刷基材の両方側全面に形成することが好ましい。また、前記オーバープリント層は、印刷物における印刷されていない部分に形成してもよいことは言うまでもない。
本発明のオーバープリントに使用する印刷物は、電子写真印刷物であることが好ましい。電子写真印刷物上に本発明のコーティング組成物の硬化層であるオーバープリント層を形成することにより、非タック性、表面平滑性、光沢性に優れ、視覚的に銀塩写真プリントに類似したオーバープリントを得ることができる。
本発明のオーバープリントにおけるオーバープリント層の厚みは、1〜10μmであることが好ましく、3〜6μmであることがより好ましい。
オーバープリント層の厚みの測定方法としては、特に制限はないが、オーバープリントの断面を光学顕微鏡などにて観察し測定する方法が好ましく例示できる。
本発明のオーバープリントの製造方法は、印刷基材上に印刷して印刷物を得る工程、前記印刷物上に本発明の光硬化性コーティング組成物を塗布する工程、及び、前記光硬化性コーティング組成物を光硬化する工程、を含むことが好ましい。
また、本発明のオーバープリントの製造方法は、潜像担持体の上に静電潜像を発生させる工程と、前記静電潜像をトナーにより現像する工程と、現像された静電画像を印刷基材へ転写させ電子写真印刷物を得る工程と、前記電子写真印刷物上に本発明の光硬化性コーティング組成物を塗布する工程、及び、前記光硬化性コーティング組成物を光硬化する工程とを含むことがより好ましい。
前記印刷基材としては、特に制限はなく、公知のものを使用することができるが、受像用紙であることが好ましく、普通紙又はコート紙であることがより好ましく、コート紙であることがさらに好ましい。コート紙としては、両面コート紙が、フルカラー画像を美しく両面印刷できるので好ましい。印刷基材が紙又は両面コート紙である場合、好ましい坪量は20〜200g/m2であり、より好ましい坪量は40〜160g/m2である。
電子写真法における画像を現像させるための方法に特に制限はなく、当業者には公知の方法から任意に選択することができる。例えば、カスケード法、タッチダウン法、パウダー・クラウド(powder cloud)法、磁気ブラシ法などが挙げられる。
また、現像された画像を印刷基材に転写させるための方法としては、コロトロン又はバイアスロールを使用する方法が例示できる。
電子写真法における画像を定着させるための定着工程(fixing step)は、各種適切な方法により実施することができる。例えば、フラッシュ定着、加熱定着、加圧定着、蒸気定着(vapor fusing)などが挙げられる。
電子写真法による画像形成方法、装置及びシステムとしては、特に制限はないが、公知のものを使用することができる。具体的には、以下の米国特許に記載されているようなものである。
米国特許第4,585,884号明細書、米国特許第4,584,253号明細書、米国特許第4,563,408号明細書、米国特許第4,265,990号明細書、米国特許第6,180,308号明細書、米国特許第6,212,347号明細書、米国特許第6,187,499号明細書、米国特許第5,966,570号明細書、米国特許第5,627,002号明細書、米国特許第5,366,840号明細書、米国特許第5,346,795号明細書、米国特許第5,223,368号明細書、及び、米国特許第5,826,147号明細書。
光硬化性コーティング組成物を塗布するためには、通常使用される液膜コーティング装置(liquid film coating device)を使用することができる。具体的には、ロールコーター、ロッドコーター、ブレード、ワイヤバー、浸漬(dips)、エアナイフ、カーテンコーター、スライドコーター、ドクターナイフ、スクリーンコーター、グラビアコーター、オフセットグラビアコーター、スロットコーター、及び、押出しコーターなどが例示できる。それらの装置は、通常と同じようにして使用することができるが、例えば、ダイレクトロールコーティング及びリバースロールコーティング(direct and reverse roll coating)、ブランケットコーティング(blanket coating)、ダンプナーコーティング(dampner coating)、カーテンコーティング、平版コーティング、スクリーンコーティング、及び、グラビアコーティングなどがある。好ましい実施の態様においては、本発明のコーティング組成物の塗布及び硬化は、2台又は3台のロールコーターとUV硬化ステーションを使用して実施する。
また、本発明のコーティング組成物の塗設時や硬化時においては、必要に応じ、加熱を行ってもよい。
本発明のコーティング組成物の塗布量は、単位面積当たりの重量で表して、1〜10g/m2の範囲であることが好ましく、3〜6g/m2であることがより好ましい。
また、本発明のオーバープリントにおけるオーバープリント層の形成量は、単位面積当たり、1〜10g/m2の範囲であることが好ましく、3〜6g/m2であることがより好ましい。
本発明のコーティング組成物に含まれる重合性化合物の重合を開始させるために使用するエネルギー源としては、例えば、スペクトルの紫外線又は可視光線の波長を有する放射線のような、化学線作用のある(actinic)もの(活性放射線)が挙げられる。活性放射線の照射による重合は、重合の開始及び重合速度の調節に優れる。
好適な活性放射線照射源としては、例えば、水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、タングステンフィラメントランプ、レーザー、太陽光などが挙げられる。
紫外線照射(UV光照射)の下で、高速コンベヤ(好ましくは、15〜70m/分)を用いた中圧(medium pressure)水銀ランプによる照射が好ましく、その場合UV光照射は、波長200〜500nmで、1秒未満の間与えることが好ましい。高速コンベヤの速度を15〜35m/分とし、波長200〜450nmのUV光を10〜50ミリ秒(ms)間照射するのがより好ましい。UV光源の発光スペクトルは通常、UV重合開始剤の吸収スペクトルと重なっている。場合によっては使用される硬化装置(curing equipment)としては、UV光を焦点に集めたり拡散させたりする反射板や、UV光源により発生する熱を除去するための冷却システムなどがあるが、これらに限定される訳ではない。
以下に示す実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例における形態に限定されるものではない。
(実施例1)
以下の成分を撹拌機により撹拌し、光硬化性コーティング組成物を得た。
・表1に示す脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物 50重量%
・トリプロピレングリコールジアクリレート(アルドリッチ社製) 20重量%
・N−ビニルカプロラクタム(アルドリッチ社製) 10重量%
・IRGACURE 907(チバスペシャルティーケミカルズ社製) 15重量%
・ベンゾフェノン(東京化成工業(株)製) 3重量%
・ポリジメチルシロキサン(アルドリッチ社製) 2重量%
Figure 2009096988
得られた実施例1の無溶剤型の光硬化性コーティング組成物を、以下の方法により性能評価を行った。
<表面平滑性(レベリング性)評価>
富士ゼロックス(株)製デジタルプリンター(DC8000)で両面コート紙に出力した電子写真印刷物に対して、シナノケンシ(株)製UVニスコーター(SG610V)を用いて5g/m2の膜厚で片面にコーティングを行い、次いで、1.0W/cm2の照度で120mJ/cm2露光を行い、オーバープリントのサンプルを作製し、コーティングされた印刷物表面のタテスジ発生状態を目視にて評価した。評価基準を以下に示す。
◎:タテスジなし
○:微かにタテスジが見られる
×:タテスジが見られる
<非タック性(表面ベトツキ抑制)評価>
富士ゼロックス(株)製デジタルプリンター(DC8000)で両面コート紙に出力した電子写真印刷物に対して、コーティング組成物が膜厚5g/m2となるように片面にバーコートで塗布を行い、得られた塗布膜に対して、浜松ホトニクス(株)製UVランプ(LC8)を用いて、1.0W/cm2の照度で120mJ/cm2露光を行い、オーバープリントのサンプルを作製した。露光後の非タック性を触感で評価した。評価基準を以下に示す。
◎:ベトツキなし
○:ほぼベトツキなし
△:若干のベトツキあり
×:表面が未硬化
上記の方法にて評価した結果、実施例1の光硬化性コーティング組成物は、表面平滑性は○、オーバープリントの非タック性は○であった。
(実施例2〜19、及び、比較例1〜9)
特定脂環モノマーを表1に記載のモノマーに変更した以外は、実施例1と同様の方法で光硬化性コーティング組成物を作製し、次いでこれを使用してオーバープリントを作製して、これらの性能評価を行った。評価結果を表1にまとめて示した。
Figure 2009096988
なお、表中におけるOTA−480、及び、ブレンマーPDT−800は、以下に示す構造の化合物である。
Figure 2009096988
Figure 2009096988
(実施例20)
以下の成分を撹拌機により撹拌し、光硬化性コーティング組成物を得た。
・表2に示す脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物 30重量%
・トリプロピレングリコールジアクリレート(アルドリッチ社製) 20重量%
・アクリル酸ラウリル 20重量%
・ヘキサンジオールジアクリレート(アルドリッチ社製) 10重量%
・IRGACURE 907(チバスペシャルティーケミカルズ社製) 15重量%
・ベンゾフェノン(東京化成工業(株)製) 3重量%
・ポリジメチルシロキサン(アルドリッチ社製) 2重量%
得られた実施例20の光硬化性コーティング組成物及びこれを使用して得られるオーバープリントを製作し、実施例1と同様の方法により性能評価を行った。評価結果を表2に示した。
(実施例21〜38、及び、比較例10〜18)
本発明の特定脂環モノマーを表2に記載のモノマーに変更した以外は、実施例20と同様の方法で、光硬化性コーティング組成物及びこれを使用したオーバープリントの作製を行い、これらの性能評価を行った。評価結果を表2に示す。
Figure 2009096988
(実施例39)
A4サイズの両面コート紙(坪量100g/m2)の両面に各数コマずつのフルカラー画像を電子写真印刷した20枚の印刷物を作製し、その印刷物の両面に、前記の実施例29〜31にて作製した光硬化性コーティング組成物をそれぞれ、実施例1と同様の方法で、片面5g/m2の塗布量になるように塗布した後、紫外線を照射して両面オーバープリントを作製した。これらを製本して表紙と共に写真アルバムとしたところ、銀塩写真プリントと同様の視認性が得られる写真アルバムが得られた。
(実施例40)
ほぼB4サイズの両面コート紙(坪量100g/m2)の両面に献立写真を含むフルカラー画像とテキストを電子写真印刷した10枚の印刷物を作製し、その印刷物の両面に、前記の実施例29〜31にて作製した光硬化性コーティング組成物をそれぞれ、実施例1と同様の方法で、片面5g/m2の塗布量になるように塗布した後、紫外線を照射して両面オーバープリントを作製した。これらを綴じてレストランメニューとしたところ、銀塩写真プリントと同様の視認性が得られるレストランメニューが得られた。
また、前記実施例1〜38のそれぞれにおいて、印刷基材の一方の面上に光硬化性コーティング組成物を5g/m2の塗布量で塗布して硬化し形成したオーバープリント層の形成量は、それぞれ5g/m2であった。
また、前記形成したオーバープリント層の厚みは、それぞれ約5μmであった。なお、前記形成したオーバープリント層の厚みは、オーバープリントの断面を光学顕微鏡により観察し測定した。

Claims (10)

  1. 脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物、及び、
    光重合開始剤を含有することを特徴とする
    光硬化性コーティング組成物。
  2. 前記脂環炭化水素基を有するエチレン性不飽和化合物が、単官能(メタ)アクリレート化合物である請求項1に記載の光硬化性コーティング組成物。
  3. 多官能エチレン性不飽和化合物を含有する請求項1又は2に記載の光硬化性コーティング組成物。
  4. 前記脂環炭化水素基が、橋かけ環炭化水素基である請求項1〜3いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物。
  5. 可視域に実質的に吸収を有しない請求項1〜4いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物。
  6. オーバープリント用である請求項1〜5いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物。
  7. 電子写真印刷物のオーバープリント用である請求項1〜6いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物。
  8. 印刷物上に請求項1〜7いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物を光硬化したオーバープリント層を有するオーバープリント。
  9. 印刷基材上に印刷して印刷物を得る工程、
    前記印刷物上に請求項1〜7いずれか1つに記載の光硬化性コーティング組成物を塗布する工程、及び、
    前記光硬化性コーティング組成物を光硬化する工程、を含む
    オーバープリントの製造方法。
  10. 前記印刷物上で硬化した光硬化性コーティング組成物の形成量が1〜10g/m2である請求項9に記載のオーバープリントの製造方法。
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