JP3283329B2 - 化学増幅型レジスト組成物 - Google Patents

化学増幅型レジスト組成物

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JP3283329B2
JP3283329B2 JP09617393A JP9617393A JP3283329B2 JP 3283329 B2 JP3283329 B2 JP 3283329B2 JP 09617393 A JP09617393 A JP 09617393A JP 9617393 A JP9617393 A JP 9617393A JP 3283329 B2 JP3283329 B2 JP 3283329B2
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亜夫 山岡
健一 小関
光晴 小原
幾夫 清水
幸良 伊藤
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協和醗酵工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、可視から近赤外
線領域の光線に対し高感度でポジ型レジストまたはネガ
型レジストを与える化学増幅型レジスト組成物に関す
る。化学増幅型レジスト組成物はレーザーダイレクト製
版用PS版、ドライフィルムレジスト、デジタルプルー
フ、ホログラム等の材料として有用である。
【0002】
【従来の技術】感光剤として光酸発生剤を用い、露光に
よって生じた酸の触媒作用により二次的な化学反応を起
こさせ、現像液に対する溶解速度の変化を引き起こしパ
ターンを形成させる化学増幅型レジスト組成物が知られ
ている〔有機合成化学、49, 437(1991) 、繊維と工業、
47, 358(1991)〕。
【0003】また、スクアリリウム化合物の用途として
は、エチレン性不飽和化合物との共存下におけるレジス
ト材料(特開昭63-142346 号公報、特開平2-306247号公
報)、光不安定性ブロックト界面活性剤との共存下にお
ける像形成システム (特開昭60-243653 号公報) 、電子
写真用感光体の電荷発生剤( Dyes and Pigments,9 ,85
(1988)、特開昭52-55643号公報、特開昭60-224674 号公
報) 、光メモリディスク用メディア材料 (特開平3-1492
63号公報) 、集光用樹脂板材料 (特開昭63-235370 号公
報) 、LB(Langmuir-Brodget)膜用材料 (日経ニューマ
テリアル、1987年10月26日) 等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に、可視
から近赤外線領域の光線に対し高感度でポジ型レジスト
またはネガ型レジストを与える化学増幅型レジスト組成
物を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は式(I)
【0006】
【化3】
【0007】〔式中、R1 およびR2 はそれぞれ同一も
しくは異なって置換もしくは非置換のアミノフェニル、
9−ジュロリジル、Y=CH−(式中、Yは置換もしく
は非置換の含窒素複素環基を表わす)または
【0008】
【化4】
【0009】(式中、Z1 およびZ2 は同一もしくは異
なって置換もしくは非置換のフェニルを表わす)を表わ
す〕で表わされるスクアリリウム化合物と光酸発生剤と
バインダーとを含有する化学増幅型レジスト組成物に関
する。式(I)のYの含窒素複素環基としてはインドリ
ン−2−イリデン、ベンズ〔e〕インドリン−2−イリ
デン、2−ベンゾチアゾリニリデン、ナフト〔2,1−
d〕チアゾール−2(3H)−イリデン、ナフト〔1,
2−d〕チアゾール−2(1H)−イリデン、1,4−
ジヒドロキノリン−4−イリデン、1,2−ジヒドロキ
ノリン−2−イリデン、2,3−ジヒドロ−1H−イミ
ダゾ〔4,5−b〕キノキサリン−2−イリデン、2−
ベンゾセレナゾリニリデン等があげられる。
【0010】アミノフェニル、フェニル、9−ジュロリ
ジルおよび含窒素複素環基の置換基としては同一または
異なって置換数1〜3の例えば、アルキル、アルコキ
シ、アリール、アラルキル、ハロゲン、ニトロ、ヒドロ
キシ、アミノ等があげられる。アルキルとしては炭素数
1〜6のアルキル、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、アミル、ヘキシル等があげ
られる。
【0011】アルコキシとしては炭素数1〜6のアルコ
キシ、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等があげられる。
アリールとしては、炭素数6〜10の例えば、フェニ
ル、ナフチル等があげられ、アラルキルとしては、炭素
数7〜10の例えば、ベンジル、フェニルエチル、フェ
ニルプロピル等があげられ、ハロゲンとしては、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素等があげられる。
【0012】式(I)で表わされるスクアリリウム化合
〔化合物(I)〕は公知化合物(例えば、特開昭63-1
42346 号公報、特開平2-306247号公報) および新規化合
物であり、例えば次の方法により製造される。製法1
【0013】
【化5】
【0014】(式中、R1 およびR2 は前記と同意義で
あり、Xは塩素、臭素、ヨウ素または
【0015】
【化6】
【0016】を表わす)この反応は、R1 H(またはR
1 2 + ・X- )と等モルのR2 H(またはR 2 2 +
・X- )と等モルのスクアリン酸および要すれば等モル
〜2倍モルの塩基性化合物を用いて、溶媒中、90〜1
10℃で反応させ1〜24時間で完了する。溶媒として
は、炭素数4〜6のアルコール系溶媒のみ、またはベン
ゼンもしくはトルエンとの混合溶媒(アルコール系溶媒
50%以上)、または酢酸が用いられる。
【0017】塩基性化合物としては、トリエチルアミ
ン、キノリン、ピリジン等があげられる。反応混合物
ら溶媒を留去、または生成物をろ過することにより化合
物(I)を得る。製法2
【0018】
【化7】
【0019】〔式中、R1 、R2 およびXは前記と同意
義であり、R0 は塩素またはOR3 (式中、R3 は炭素
数1〜4のアルキルを表わす)を表わす〕炭素数1〜4
のアルキルとしてはメチル、エチル、プロピル、ブチル
等があげられる。化合物(III)はR1 H(またはR1
2 + ・X- )と等モルの化合物(II) 、および要すれば
等モルの塩基性化合物または金属ナトリウムとを溶媒
中、10〜35℃で5分間〜5時間反応させることによ
り得られる。
【0020】塩基性化合物としては前記と同様なものが
用いられる。溶媒としては、クロロホルム、ジクロロメ
タン、1,2−ジクロロエタン、ジエチルエーテル、ジ
イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエ
ン、ベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド等があげられる。化合物(III)の単離は反応混合
物から溶媒を留去するか、または生成物をろ過すること
により行われる。
【0021】化合物(IV)は化合物(III) を50〜90重
量%の酢酸水溶液中、90〜110℃で1〜24時間反
応させることにより得られる。化合物(IV)の単離は前記
と同様に行われる。化合物(I)は化合物(IV)と等モル
のR2H(またはR22 +・X-)、および要すれば等モ
ルの塩基性化合物を溶媒中、90〜110℃で1〜24
時間反応させることにより得られる。塩基性化合物とし
ては前記と同様なものが用いられる。溶媒としては、炭
素数4〜6のアルコール系溶媒のみ、またはベンゼンも
しくはトルエンとの混合溶媒(アルコール系溶媒50%
以上) が用いられる。
【0022】化合物(I)の単離は前記と同様に行わ
、さらに、化合物(I)を再結晶法、強制沈殿法、カ
ラムクロマトグラフィー等の方法により精製することが
できる。つぎに、化合物(I)の代表例を第1表に示
す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】光酸発生剤としては、少なくとも1個のト
リハロメチル基で置換されたs−トリアジン化合物類
〔2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メ
トキシ−1−ナフタレニル)−4,6−ビス(トリクロ
ロメチル)−s−トリアジン等〕、鉄−アレーン化合物
類〔(η6-イソプロピルベンゼン)(η5-シクロペンタ
ジエニル)鉄(II)の
【0026】
【化8】
【0027】塩等〕、オニウム塩類{ジアリールヨード
ニウム塩類〔8−アニリンナフタレン−1−スルホン酸
ジフェニルヨードニウム塩等〕、トリアリールスルホニ
ウム塩類、トリアリールセレノニウム塩類、ジアルキル
フェナシルスルホニウム塩類、ジアルキル−4−ヒドロ
キシフェニルスルホニウム塩類、イオドニウム塩類
等}、アリールジアゾニウム塩類、ジアゾケトン類、o
−ニトロベンジルエステル類〔9,10−ジエトキシアン
トラセン−2−スルホン酸−p−ニトロベンジルエステ
ル等〕、スルホン酸エステル類〔α−ヒドロキシメチル
ベンゾインスルホン酸エステル、N−ヒドロキシイミド
スルホネート等〕、シラノール−アルミニウム錯体類等
があげられる。これらの中で、少なくとも1個のトリハ
ロメチル基で置換されたs−トリアジン化合物類が好ま
しく、これらは、例えば特開平2-306247号公報記載の手
法により得ることができる。
【0028】バインダーとしては、アクリル酸、そのエ
ステル化物、メタクリル酸、そのエステル化物、(無
水)マレイン酸、そのエステル化物、アクリロニトリ
ル、スチレン、α−アルキルスチレン、α−アセトキシ
スチレン、ヒドロキシスチレン、α−アルキルヒドロキ
シスチレン、α−アセトキシヒドロキシスチレンまたは
これらの水酸基が酸処理により容易に解離される保護基
(例えば、トリアルキルシリル基、テトラヒドロピラニ
ル基、t−ブトキシカルボニル基等)で置換された化合
物またはこれらの環状類似体、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、ブタジエン、クロトン酸、イタコ
ン酸、N−置換マレイミド、ビニル安息香酸、これらの
エステル化物の単独もしくは共重合体、ポリエチレンオ
キサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ポリウ
レタン、ポリエチレンテレフタレート、アセチルセルロ
ース、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニ
ルブチラール、塩素化ポリオレフィン、ポリアルキレ
ン、ポリアルデヒド、ポリカーボネート、エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック樹脂、メラミン樹脂、アルキ
ド樹脂、変性ポリビニルアルコールの単独もしくは組合
せによるブロックまたはグラフト共重合体または変性体
等があげられる。
【0029】また、現像時の耐プラズマ性を向上させる
ために、これらのバインダー中に露光前または露光後に
ケイ素含有置換基を導入してもよい。化合物(I)の割
合は光酸発生剤100重量部 (以下、部は重量部を意味
する)に対して1〜60部であり、バインダーの量は光
酸発生剤1部に対して2〜100部、好ましくは5〜5
0部である。
【0030】また、特に、酸存在下で熱架橋反応により
ネガ型レジストを得る場合は、架橋剤を含有することが
できる。架橋剤としては、官能基としてアルコキシメチ
ル基、メチロール基、アセトキシメチル基等を少なくと
も二個有するアミノ化合物、例えば、メラミン誘導体
〔ヘキサメトキシメチル化メラミン(三井サイアナミッ
ド(株)製サイメル300シリーズ(1))等〕、ベン
ゾグアナミン誘導体〔メチル/エチル混合アルキル化ベ
ンゾグアナミン樹脂(三井サイアナミッド(株)製サイ
メル1100シリーズ(2))等〕、グリコールウリル
誘導体〔テトラメチロールグリコールウリル(三井サイ
アナミッド(株)製サイメル1100シリーズ(3))
等〕、また、官能基としてアルコキシメチル基、メチロ
ール基、アセトキシメチル基等を有する少なくとも二置
換の芳香族化合物、例えば、1,3,5−トリヒドロキ
シメチルベンゼン、1,3,5−トリアセトキシメチル
ベンゼン、1,2,4,5−テトラアセトキシメチルベ
ンゼン等があげられ、これらはPolym. Mater. Sci. En
g., 64 ,241(1991) に記載の手法により合成すること
ができる。
【0031】架橋剤の量は光酸発生剤1部に対して0.1
〜100部、好ましくは0.2 〜50部である。さらに、
化学増幅型レジストの使用目的に応じて、溶媒(エチル
セロソルブ等)、溶解抑制剤(シリルエーテル等)、可
塑剤(ジオクチルフタレート等)、感度改善剤(三級ア
ミン等)、暗反応防止剤、有機もしくは無機の染顔料か
らなる着色剤等を含有してもよい。
【0032】本発明の化学増幅型レジスト組成物は、例
えば、化合物(I)と光酸発生剤とバインダーおよび必
要により架橋剤等を混合することにより得られる。さら
に、本発明の化学増幅型レジスト組成物を例えば溶媒
(エチルセロソルブ等)に溶解した溶液を、表面処理さ
れたアルミニウム板、シリコンウエハー、ガラス板等に
塗布し乾燥させることにより、特に可視光から近赤外線
領域の光線に対して高い感度を有する感光性試料とする
ことができる。
【0033】可視光から近赤外線領域の光線の光源とし
ては、例えば、水銀灯、カーボンアーク、キセノンラン
プ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステン
ランプ、ハロゲンランプ、発光ダイオード、レーザー光
線等の化合物(I)に吸収可能な光線の光源を用いるこ
とができる。また、光照射後、引き続き行う熱処理の温
度としては、室温から得られた感光性試料の融点(分解
点)以下で、特に50〜120 ℃の温度範囲が好ましい。最
終的な画像を形成するための現像に際しては、組成に応
じて溶媒 (例えば、希アルカリ水溶液等) を用いる湿式
現像、加熱、プラズマ、加速イオン等を用いる乾式エッ
チングを用いることができる。
【0034】
【実施例】以下に実施例および参考例を示す。 実施例1 ポリ−p−ヒドロキシスチレン〔丸善石油(株)製レジ
ンM〕 100部、ヘキサメトキシメチル化メラミン〔三井
サイアナミッド(株)製サイメル301 〕40部、2,4,
6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン8部
および化合物11部をエチルセロソルブ 900mlに溶解し
て化学増幅型レジスト組成物の溶液を得た。この溶液を
砂目立ておよび陽極酸化処理を施したアルミニウム板に
回転塗布器を用い乾燥膜厚が1μm となるように塗布
し、温風ドライヤーで乾燥した。得られた感光性試料に
光学濃度段差0.15のステップタブレットを重ね、3KW超
高圧水銀灯より熱線吸収フィルターHA-30 (HOYA
製)、色ガラスフィルターR−61および干渉フィルタ
ーKL−63〔いずれも東芝ガラス(株)製〕を通して
得られる630nm前後の光(I0 =80.5μJ /cm2 ・s)
を照射した。引き続き100 ℃のオーブン中で5分間熱処
理を行い、さらに2wt%メタケイ酸ナトリウム水溶液で
現像後、PS版現像インキPI−2〔富士写真フィルム
(株)製〕を用いインキを着け、インキの付着した硬化
段数から硬化に必要なエネルギー量を求めたところ0.7
mJ/cm2 と高い感度を示した。
【0035】実施例2 実施例1において、化合物1 1部および熱処理条件
(100℃、5分間)を化合物4 1部および熱処理条
件(90℃、10分間)とする以外は実施例1と同様に
行ったところ1.4mJ/cm2 の感度が得られた。
【0036】実施例3 実施例1において熱処理条件(100℃、5分間)を9
0℃、10分間とする以外は実施例1と同様に行ったと
ころ0.24mJ/cm2 の非常に高い感度が得られた。
【0037】実施例4 実施例1において、2,4,6−トリス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン8部の代わりに(η6 −イソプ
ロピルベンゼン)(η5 −シクロペンタジエニル)鉄
(II) の
【0038】
【化9】
【0039】塩8部を用いる以外は実施例1と同様に行
ったところ3.4mJ/ cm2 の感度が得られた。
【0040】実施例5 実施例1において、化合物1 1部および熱処理条件
(100℃、5分間)を化合物3 1部および熱処理条
件(90℃、10分間)とする以外は実施例1と同様に
行ったところ4mJ/cm2 の感度が得られた。
【0041】実施例6 実施例1において、化合物1 1部および熱処理条件
(100℃、5分間)を化合物2 1部および熱処理条
件(90℃、10分間)とする以外は実施例1と同様に
行ったところ4.5mJ/cm2 の感度が得られた。
【0042】実施例7 実施例1において、ポリ−p−ヒドロキシスチレン〔丸
善石油(株)製レジンM〕100部をポリ−p−ヒドロ
キシスチレン〔丸善石油化学(株)製PHSマルカリン
カーH3F〕100部へ、化合物1 1部を参考例1で
得られた化合物6 1部へ、熱処理条件を100℃、5
分間から90℃、10分間へ変更し、さらに干渉フィル
ターKL−63〔東芝ガラス(株)製〕を用いずに 600
〜800nm前後の光(I0 =2.46mJ/cm2 ・ s )を露光し
た以外は実施例1と同様に行ったところ5mJ/cm2 の感
度が得られた。
【0043】実施例8 実施例7において参考例1で得られた化合物6 1部を
参考例2で得られた化合物7 1部に代える以外は実施
例7と同様に行ったところ5mJ/cm2 の感度が得られ
た。
【0044】実施例9 実施例7において、参考例1で得られた化合物6 1部
を化合物5 1部に代える以外は実施例7と同様に行っ
たところ18mJ/cm2 の感度が得られた。
【0045】実施例10 実施例1において、ポリ−p−ヒドロキシスチレン〔丸
善石油(株)製レジンM〕100部をポリメタクリル酸
エステルポリマー100部へ、また、露光後の熱処理条
件を100℃、5分間から90℃、6分間とする以外は
実施例1と同様に行ったところ感度0.9mJ/cm2 の感度
が得られた。
【0046】実施例11 実施例1において、ポリ−p−ヒドロキシスチレン〔丸
善石油(株)製レジンM〕100部をポリ−p−ヒドロ
キシスチレン〔丸善石油化学(株)製PHSマルカリン
カーH3F〕100部へ、ヘキサメトキシメチル化メラ
ミン〔三井サイアナミッド(株)製サイメル301〕4
0部をヘキサメトキシメチル化メラミン〔三井サイアナ
ミッド(株)製サイメル300〕40部へ変更する以外
は実施例1と同様の手法により調製した化学増幅型レジ
スト組成物の溶液を表面処理したガラスに回転塗布し、
乾燥することにより膜厚1μm の感光性試料を得た。こ
れにHe−Neレーザーの光をビームスプリッターで2
光束に分け、感光性試料に対して同じ面から角度θ=7
4゜で入射させた。露光終了後、90℃のオーブン中で
15分間熱処理を行い、引き続き2ωt %メタケイ酸ナ
トリウム水溶液で現像し、水洗後乾燥することで明るい
表面ホログラムを得た。
【0047】実施例12 実施例1において、ポリ−p−ヒドロキシスチレン〔丸
善石油(株)製レジンM〕100部をメタクレゾール型
ノボラック樹脂 (m/p =6/4)100部へ、また、
露光後の熱処理条件を100℃、5分間から90℃、1
0分間へ変更する以外は実施例1と同様に行ったところ
0.7mJ/cm2 の感度が得られた。
【0048】実施例13 実施例1において、ポリ−p−ヒドロキシスチレン〔丸
善石油(株)製レジンM〕100部をスチレン−マレイ
ン酸モノイソブチル共重合体100部へ、また、露光後
の熱処理条件を100℃、5分間から90℃、1分間へ
変更する以外は実施例1と同様に行ったところ6mJ/cm
2 の感度が得られた。
【0049】実施例14 実施例7において、ヘキサメトキシメチル化メラミン
〔三井サイアナミッド(株)製サイメル301〕40部
をヘキサメトキシメチル化メラミン〔三井サイアナミッ
ド(株)製サイメル300〕42部へ、2,4,6−ト
リス(トリクロロメチル)−s−トリアジン8部を8−
アニリンナフタレン−1−スルホン酸ジフェニルヨード
ニウム塩9部へ、参考例1で得られた化合物6 1部を
化合物11部へ、さらに露光後の熱処理条件を90℃、
10分間から90℃、6分間へ変更する以外は実施例7
と同様に行ったところ43mJ/cm2 の感度が得られた。
【0050】実施例15 実施例1において、2,4,6−トリス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン8部を2−(4−メトキシフェ
ニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン8部へ、また、露光後の熱処理条件を100℃、
5分間から90℃、12分間とする以外は実施例1と同
様に行ったところ感度3mJ/cm2 が得られた。
【0051】実施例16 ヒドロキシ基をテトラヒドロピラニル基で保護したアル
カリ不溶性の含フッ素ポリイミド100部、2,4,6
−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン8.4部
および化合物1 0.9部をエチルセロソルブ900mlに
溶解して化学増幅型レジスト組成物の溶液を得た。この
溶液を砂目立ておよび陽極酸化処理を施したアルミニウ
ム板に、回転塗布器を用いて乾燥膜厚が1μmとなるよ
うに塗布し、温風ドライヤーで乾燥した。得られた感光
性試料に光学濃度段差0.15のステップタブレットを重
ね、3KW超高圧水銀灯より熱線吸収フィルターHA−3
0(HOYA製)、色ガラスフィルターR−61〔東芝
ガラス(株)製〕を通して得られる610nm前後の光を
照射した。引き続き120℃のオーブン中で15分間熱
処理後、PS版現像液DN3C〔富士写真フィルム
(株)製〕で現像を行ったところ光照射部分が溶解しポ
ジ画像が得られた。
【0052】実施例17 実施例1において、ポリ−p−ヒドロキシスチレン〔丸
善石油(株)製レジンM〕100部をポリ−p−ヒドロ
キシスチレン〔丸善石油化学(株)製PHSマルカリン
カーH3F〕100部へ、ヘキサメトキシメチル化メラ
ミン〔三井サイアナミッド(株)製サイメル301〕4
0部をヘキサメトキシメチル化メラミン〔K&K製〕4
0.8部へ、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−
s−トリアジン8部を7.6部へ、化合物1 1部を参考
例1で得られた化合物6 1.02部へ、3KW超高圧水
銀灯より熱線吸収フィルターHA−30(HOYA
製)、色ガラスフィルターR−61および干渉フィルタ
ーKL−63〔いずれも東芝ガラス(株)製〕を通して
得られる630nm前後の光(I0=80.5μJ /cm2・s)
を3KW超高圧水銀灯よりKL−78〔東芝ガラス
(株)製〕を通して得られる780nm前後の光(I0
162μJ /cm2・s)へさらに熱処理条件を100℃、
5分間から90℃、10分間とする以外は実施例1と同
様に行ったところ2.0mJ/cm2の感度が得られた。
【0053】実施例18 実施例17において参考例1で得られた化合物6 1.0
2部を参考例2で得られた化合物7 1.25部へ、さら
に熱処理条件を90℃、10分間から90℃、11分間
とする以外は実施例17と同様に行ったところ、1.36
mJ/cm2 の感度が得られた。
【0054】実施例19 実施例17において、参考例1で得られた化合物6 1.
02部を参考例3で得られた化合物8 1.1部へ、さら
に熱処理条件を90℃、10分間から90℃、13分間
とする以外は実施例17と同様に行ったところ、3.1mJ
/cm2 の感度が得られた。
【0055】実施例20 実施例1において、ポリ−p−ヒドロキシスチレン〔丸
善石油(株)製レジンM〕100部をポリ−p−ヒドロ
キシスチレン〔丸善石油(株)製PHSマルカリンカー
H3F〕100部へ、ヘキサメトキシメチル化メラミン
〔三井サイアナミッド(株)製サイメル301〕40部
をヘキサメトキシメチル化メラミン(K&K製)48部
へ、化合物1 1部を参考例4で得られた化合物9 1.
1部へ、さらに熱処理条件を100℃、5分間から90
℃、8分間とする以外は実施例1と同様に行ったところ
3.4mJ/cm2の感度が得られた。
【0056】実施例21 実施例20において、参考例4で得られた化合物9 1.
1部を下記構造を有する化合物10(特開平2−306
247に記載の化合物)1.1部へとする以外は実施例2
0と同様に行ったところ1.9mJ/cm2 の感度が得られ
た。
【0057】
【化10】
【0058】実施例22 実施例20において、ヘキサメトキシメチル化メラミン
(K&K製)48部を40部へ、化合物9 1.1部を化
合物11 1.0部へ、3KW超高圧水銀灯より熱線吸収
フィルターHA−30(HOYA製)、色ガラスフィル
ターR−61および干渉フィルターKL−63〔いずれ
も東芝ガラス(株)製〕を通して得られる630nm前後
の光(I0=80.5μJ /cm2・s)3KW超高圧水銀
灯より熱線吸収フィルターHA−30(HOYA製)お
よび色ガラスフィルターR−66〔東芝ガラス(株)
製〕を通して得られる660nm以上の光(I0=2.55mJ
/cm2・s)、さらに熱処理条件を90℃、8分間か
ら90℃、18分間とした以外は実施例20と同様に行
ったところ4.9mJ/cm2の感度が得られた。
【0059】実施例23 実施例20において、ヘキサメトキシメチル化メラミン
(K&K製)48部を40部へ、化合物9 1.1部を化
合物12(特開平3−149263に記載の化合物)1.
0部へ、3KW超高圧水銀灯より熱線吸収フィルターH
A−30(HOYA製)、色ガラスフィルターR−61
および干渉フィルターKL−63〔いずれも東芝ガラス
(株)製〕を通して得られる630nm前後の光(I0=8
0.5μJ/cm2・s)3KW超高圧水銀灯より熱線吸収
フィルターHA−30(HOYA製)、色ガラスフィル
ターR−66および干渉フィルターKL−68〔いずれ
も東芝ガラス(株)製〕を通して得られる680nm前後
の光(I0=112μJ /cm2・s)、さらに熱処理条
件を90℃、8分間から90℃、5分間とした以外は実
施例20と同様に行ったところ3.3mJ/cm2の感度が得
られた。
【0060】
【化11】
【0061】参考例1 3,4−ジクロロ−3−シクロブテン−1,2−ジオン
〔Tetrahedron Lett.No.10 , P.781(1970) 記載の化合
物〕0.3gにジクロロメタン15mlを加えた後、室温
で、1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチ
レン0.54gを加えて攪拌した。1時間後に、反応混合
物からロータリーエバポレータによりジクロロメタンを
留去した。残渣に、酢酸7.6mlと水10mlを加え、10
0℃のオイルバス上で加熱した。1時間加熱後に、ロー
タリーエバポレータにより、酢酸および水を留去した。
残渣にn−ブタノール20mlおよびベンゼン20ml、
1,3−ジ−n−ヘキシル−2−メチルイミダゾ〔4,
5−b〕キノキサリニウムトシレイト1.05gおよびキ
ノリン0.27gを加え、2時間加熱した。その後、ロー
タリーエバポレータにより濃縮した後、カラムクロマト
グラフィーにより精製し化合物6 0.45gを得た。 融点:147℃(分解) 元素分析値: 計算値(%) : C 75.83 H 7.52 N 12.06 実測値(%) : C 76.13 H 7.54 N 12.26
【0062】参考例2 3,4−ジイソプロポキシ−3−シクロブテン−1,2
−ジオン 1.98g、N−エチルレピジニウムアイオダ
イド 2.99gおよびイソプロパノール20mlの混合物
を室温で攪拌した後、その中にナトリウム0.23gを加
え、4時間攪拌した。その後、不溶物をろ別し、ろ液を
濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し
た。この精製物に酢酸30mlと水10mlを加えた後、9
5℃で1.5時間加熱した。反応終了後、揮発分を濃縮し
乾燥した。その後、その乾燥物にn−ブタノール13ml
および1,3−ジ−n−ブチル−2−メチルイミダゾ
〔4,5−b〕キノキサリニウムクロライド0.92gと
キノリン0.27gを加え、4時間加熱還流した。その
後、ロータリーエバポレーターにより、溶媒および生成
した水を留去した。この残渣を、カラムクロマトグラフ
ィーにより精製し、化合物7 0.31gを得た。 融点:237〜238℃(分解) 元素分析値: 計算値(%) : C 74.84 H 6.47 N 12.83 実測値(%) : C 75.13 H 6.52 N 12.94
【0063】参考例3 3,4−ジイソプロポキシ−3−シクロブテン−1,2
−ジオン 1.98g、N−エチルレピジニウムアイオダ
イド 2.99gおよびイソプロパノール20mlの混合物
を室温で攪拌した後、その中にナトリウム0.23gを加
え、4時間攪拌した。その後、不溶物をろ別し、ろ液を
濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し
た。この精製物に酢酸30mlと水10mlを加えた後、9
0〜100℃で1.5時間加熱した。反応終了後、揮発分
を濃縮し乾燥した。その後、その乾燥物に1,3,3−
トリメチル−2−メチレンインドリン0.37g、n−ブ
タノール21mlおよびベンゼン21mlを加え、5時間加
熱還流した。その後、揮発分を濃縮し、残渣をカラムク
ロマトグラフィーにより精製し、下記構造式で示される
化合物8 0.24gを得た。
【0064】
【化12】
【0065】化合物8の融点および元素分析値は下記の
通りであった。 融点:260〜263℃(分解) 元素分析値: 計算値(%) : C 79.59 H 6.20 N 6.63 実測値(%) : C 79.90 H 6.15 N 6.80
【0066】参考例4 3,4−ジクロロ−3−シクロブテン−1,2−ジオン
1.5gにジクロロメタン20mlを加えた後、氷水冷却
下1,3,3−トリメチル−2−メチレンインドリン1.
7gを滴下し、2時間後に析出物をろ過、乾燥させた。
この乾燥物に酢酸35mlと水50mlを加え、100℃の
オイルバス上で1時間加熱し、ロータリーエバポレータ
により、酢酸および水を留去した。残渣にn−ブタノー
ル100ml、1,3−ジ−n−ヘキシル−2−メチルイ
ミダゾ〔4,5−b〕キノキサリニウムトシレート5.2
5gおよびトリエチルアミン1.01gを加え、3時間加
熱還流した。その後、揮発分を濃縮し、残渣をカラムク
ロマトグラフィーにより精製し、下記構造式で示される
化合物9 3.57gを得た。
【0067】
【化13】
【0068】化合物9の融点および元素分析値は下記の
通りであった。 融点:173.5〜174.9℃ 元素分析値: 計算値(%) : C 75.59 H 7.51 N 11.60 実測値(%) : C 73.99 H 7.47 N 11.17
【0069】参考例5 参考例3において、1,3,3−トリメチル−2−メチ
レンインドリンの代わりに1,1,2,3−テトラメチ
ル−1H−ベンズ〔e〕インドリウムアイオダイド0.7
2gおよびキノリン0.28gを加える以外は同様にして
下記構造式で示される化合物11 0.17gを得た。
【0070】
【化14】
【0071】化合物11の融点および元素分析値は下記
の通りであった。 融点:266〜267.6℃(分解) 元素分析値: 計算値(%) : C 81.33 H 5.97 N 5.93 実測値(%) : C 81.52 H 6.06 N 5.97
【0072】
【発明の効果】本発明の化学増幅型レジスト組成物は優
れた感光性を有する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/027 H01L 21/30 502R (56)参考文献 特開 昭63−138345(JP,A) 特開 昭63−142346(JP,A) 特開 昭63−143537(JP,A) 特開 平2−306247(JP,A) 特開 平3−113449(JP,A) 特開 平3−278059(JP,A) 欧州特許出願公開437259(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/004 503 G03F 7/038 601 G03F 7/039 601

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 〔式中、R1およびR2はそれぞれ同一もしくは異なって
    置換もしくは非置換のアミノフェニル、9−ジュロリジ
    ル、Y=CH−(式中、Yは置換もしくは非置換の含窒
    素複素環基を表わす)または 【化2】 (式中、Z1およびZ2は同一もしくは異なって置換もし
    くは非置換のフェニルを表わす)を表わす〕で表わされ
    るスクアリリウム化合物と光酸発生剤とバインダーとを
    含有する化学増幅型レジスト組成物。
  2. 【請求項2】 R 1 およびR 2 がそれぞれ同一もしくは異
    なってY=CH−(式中、Yは前記と同意義である)で
    ある請求項1記載の化学増幅型レジスト組成物。
  3. 【請求項3】 光酸発生剤が少なくとも1個のトリハロ
    メチル基で置換されたs−トリアジン化合物類である請
    求項1または2記載の化学増幅型レジスト組成物。
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