JP5252757B2 - 親水性材料 - Google Patents

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Description

本発明は、可視光で光触媒反応を生起して親水性を発揮する親水性材料に関する。
従来より、光触媒材料として、TiO2(酸化チタン:チタニア)、CdS(硫化カドミニウム)、WO3(三酸化タングステン)、ZnO(酸化亜鉛)等、数多くのものが知られている。これらの光触媒材料は、光を吸収して電子と正孔を生成する。従って、それらの酸化・還元反応により表面に、抗菌性、防汚性、防曇性等を付与できる。ここで、現在まで、光触媒として実用化されているものは、TiO2のみである。これは、TiO2が、毒性および材料自体の安定性(耐酸性、耐アルカリ性等)の観点で他の材料に比べ優れているからである。また、酸化チタンの中では、アナターゼ構造の方がより光触媒活性が高いということで多く使用されている。例えば、特許2756474号公報、2865065号公報等においては、基本的に、このアナターゼ型チタニアと蓄水性(親水性)のシリカ(SiO2)とを複合したり、積層したりして、親水性を実現している。
発明が解決しようとする課題
しかし、チタニアは、吸収できる光が紫外光に限られており、太陽光や蛍光灯光などを効率的に利用することができないという問題があった。すなわち、アナターゼ型酸化チタンのバンドギャップが約3.2eVで、380nm以下の波長の紫外線でのみ光触媒活性を呈する。このため、太陽光の下では若干は活性があるものの、約400nm〜800nmの可視光では活性がなく、蛍光灯やランプが利用されている室内や車内では十分な親水の効果を得ることは全く困難であった。
この欠点を改良した酸化チタンとしては、特開平9−262482号公報に記載されたものが知られている。この公報では、チタニアに、Cr(クロム)、V(バナジウム)などの金属をイオン注入して、可視域でも光吸収し光触媒動作を可能にしている。しかし、Cr,V等のドーピングについては、1970年代前半から数多くの報告があるが、これらの報告では可視光での動作が可能になったとはしていなく、特開平9−262482号公報は、Cr,V等のドーピングの手法をイオン注入という特別なものとすることで、可視光における動作を可能としたものである。
そして、イオン注入法は半導体産業において一般化された方法ではあるが、装置が大がかりで運転コストも非常に高く、汎用性の光触媒の製造にそのまま適用することは難しい。
また、特開平10−310653号公報では、WO3やFe23等の光半導体材料を用いて、可視域でも光吸収し光触媒動作を可能にした親水性部材が提案されている。しかし、ここで提案されている材料は、化学的な安定性がなく、酸性またはアルカリ性の溶液によって溶出し、実用性に乏しい。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、可視光で機能する光触媒性の親水材料であって、実用的なものを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
【課題を解決するための手段】
本発明は、結晶性酸化チタンに対しプラズマ処理を除く熱処理によって窒素を導入することで形成され、酸化チタン結晶の酸素サイトの一部を窒素原子で置換してなりチタンと窒素の直接の化学結合を有する物質であって窒素の組成比が0<N≦2%である可視光において光触媒活性を発現する光触媒物質と、SiOを含み蓄水性を有する蓄水性物質と、を含み、基板上に層を形成し得ること、または、窒素雰囲気下でスパッタリングを行うことで酸化チタンに窒素を導入し、その後窒素雰囲気下で熱処理することで結晶化され、酸化チタン結晶の酸素サイトの一部を窒素原子で置換してなりチタンと窒素の直接の化学結合を有する物質であって窒素の組成比が0<N≦2%である可視光において光触媒活性を発現する光触媒物質と、SiO を含み蓄水性を有する蓄水性物質と、を含み、基板上に層を形成し得ることを特徴とする。
酸化チタンに窒素をドープすることにより、酸素が支配する半導体の価電子帯が影響を受け、TiO2酸化物のバンドギャップの内側に新しいエネルギー準位が形成され、バンドギャップが狭くなる。その結果、紫外線より長波長の可視光をも吸収して、電子と正孔を生成することが可能となる。これらの生成した電子と正孔は、蓄水性物質に含まれる水と反応して、水酸イオン等を生成する。この生成した水酸基は、光触媒性物質および蓄水性物質の表面に水に対して非常に濡れやすい状態を形成し、親水性を発現する。さらに、生成した電子と正孔は、表面に付着した有機物等を分解する。また、本発明の光触媒性物質は、化学的に安定なTiO2をベースに使用しているので、耐環境性を有している。
また、前記蓄水性物質は、少なくとも酸化シリコンを含むことが好適である。酸化シリコンは、蓄水性物質であり、親水性を改善できるだけでなく、硬度的にも硬く、層自体の耐摩耗性等の機械的強度も向上する。
また、前記光触媒物質と蓄水性物質とは複合されて1つの複合層に形成されてもよいし、それぞれ層状に形成されこれらが積層されていてもよい。いずれの構成においても、光触媒物質と蓄水性物質の相乗作用により十分な親水性能を得ることができる。
また、前記複合層の表面近傍に、Pt助触媒物質を担持させたり、光触媒物質層と蓄水性物質層との境界領域に、Pt助触媒物質を担持させることが好適である。
これら助触媒は、電子または正孔を捕捉する機能を有する。従って、これを配置することによって、電子と正孔の再結合を防止することができ、光触媒機能の劣化を防止することができる。
前記光触媒物質層と、蓄水性物質層との間に酸化チタンからなる層を有することが好適である。酸化チタンは親水性を発揮するのに非常に好適な物質であり、酸化チタンの層を含むことによって、親水性の向上を図ることができる。
光触媒物質としては、チタニア利用これに素おびCrをドープすることにより半導体の伝導帯ならびに価電子帯が影響を受け、金属酸化物のバンドギャップの内側に新しいエネルギー準位が形成され、バンドギャップが狭くなる。従って、吸収する光を長波長側にシフトすることができ、可視光を動作光としてより好適な親水性能を発揮することができる。
「実施形態1」
図1は実施形態1の構成を示す図である。基材11の表面に、光触媒物質と蓄水物質の複合層12が形成されている。この複合層12は、酸化チタン結晶の酸素のサイトの一部を窒素またはイオウで置換したTi−O−NまたはTi−O−S構成を有し、可視光域において光触媒作用を発現する光触媒物質と、SiO2、SiO等の蓄水物質とを複合した複合層であり、親水性を示す。
基材11には、板ガラス、セラミックス基板等が使用できる。また、複合層12を構成する光触媒物質は、酸化チタン(TiO2)結晶の酸素サイトの一部が窒素またはイオウで置換された構造を基本的に有している。なお、酸化チタン結晶の格子間に窒素またはイオウがドーピングされた構造や多結晶集合体の粒界に窒素原子またはイオウが配された構成でもよく、これらが混在していてもよい。
しかし、Tiと、NまたはSとは、直接の化学結合を有している。例えば、Ti−O−Nにおいては、Mg−KαX線を用いたXPS(X-ray Photoemission Spectroscopy)による窒素Nの1s殻の測定結果において窒素原子は、396〜397eV付近にTi−N結合に由来するピークを示す。
また、Ti−O−NまたはTi−O−Sの組成比は、0<(NまたはS)<13%である。酸化チタン結晶はルチルでもアナターゼでもよい。また、蓄水物質は、SiO2、SiO、Ta25等の水が吸着しやすい材料であり、構造は結晶性でも無定型でもかまわない。
これらの光触媒物質および蓄水物質を複合して基材11の表面に複合層12を形成する。ここで、複合する比率は、光触媒物質および蓄水物質がともに含まれていればよく、さらには光触媒物質が、5〜95%含まれていればよい。なお、複合層12を形成するとき、光触媒物質の結晶性が保持される必要がある。
特に、本実施形態の親水材料をミラーや窓ガラス等可視光の透過する用途に適用する場合、光触媒物質は可視光を一部吸収するので、蓄水物質にSiO2等の透明な材料を使用し、層厚および複合比率によって、透明性および着色性を調整することが好ましい。
次に、実施形態1の製造方法の一例であるTi−O−NとSiO2の複合層12の場合について説明する。
まず、結晶性TiO2微粒子をアンモニア雰囲気下での700℃熱処理によって、窒素をドーピングする。その微粒子と無機バインダーのコロイダルシリカを混合し、溶媒として水とエタノールを用いて塗布液を作製する。この溶液を基材11の表面に、塗布、スプレーまたはディッピングすることによって複合層12を形成する。その後室温乾燥後、150℃の熱処理を行い安定化させる。
また、Ti−O−N微粒子は、ゾルゲル法その他微粒子作製法において、酸化チタン結晶の酸素サイトの一部が窒素原子で置換されるような方法であれば、どのような方法で作製してもよい。
イオウ導入の場合も同様である。ただし、窒素やイオウが酸素と結合した状態、例えばNO3、SO3のような結合状態だけで酸化チタンに混入しても本発明のような可視光応答性は発現できない。
上記のようにして作製される本実施形態の複合層12は、紫外光だけでなく400nm以上の波長の可視光入射によっても光触媒機能が発現し、表面が親水化する。さらに、その結果、汚れ防止および防曇性を安定に維持することができる。しかも、イオン注入のような高価な方法ではないので、安価に製造することができる。
したがって、本発明の可視光応答親水材料は、建築用のガラス板材、ミラー、車両用の板ガラス、ミラー等、特に室内、車内の紫外線があたらない環境でも、可視光照射によって親水性を発揮できる用途に利用できる。
「実施形態2」
図2は、実施形態2の構成を示す図である。この実施形態2では、実施形態1の構成に、Pt、Pd、Ni、RuOx、NiOx、SnOxのいずれか一種類以上の助触媒13を坦持した構成を有する。助触媒13により、紫外光だけでなく可視光に対する光触媒活性が向上する。これは、基本的に、これらの助触媒が電子または正孔を捕捉する機能を有しており、光触媒反応によって生成された電子、正孔の再結合が防止されることによる。
「実施形態3」
図3は実施形態3の構成を示す図である。基材11の表面には、光触媒物質層14が形成されている。この光触媒物質層14は、酸化チタン結晶に、酸素のサイトの一部を窒素またはイオウで置換したTi−O−NまたはTi−O−S構成を有し、可視光域において光触媒作用を発現する。この光触媒物質層14の上には、SiO2等の光を透過しかつ蓄水性の蓄水物質層15が形成されている。
光触媒物質層14は、実施形態1の光触媒物質で構成されており、酸化チタン結晶の酸素サイトの一部が窒素またはイオウで置換された構造を基本的に有している。なお、酸化チタン(TiO2)結晶の格子間に窒素またはイオウがドーピングされた構造や多結晶集合体の粒界に窒素原子またはイオウが配された構成でもよく、これらが混在していてもよい。
また、Ti−O−NまたはTi−O−Sの組成比は、0<(NまたはS)<13%である。酸化チタン結晶はルチルでもアナターゼでもよい。また、透光性かつ蓄水物質層15は、SiO2、SiO、Ta25等の可視光を透過し(紫外線は透過してもしないでもよい)、かつ、水が吸着しやすい材料である。構造は結晶性でも無定型でもかまわない。また、図3に示されるような均質な層でなくてもよく、凹凸があってもかまわない。なお、可視に対し透光性である必要は、光触媒物質層14において光触媒反応をおこすためである。この透光性かつ蓄水物質層15の層厚は、光触媒物質層14において生成した電子と正孔が移動できる距離と関係する。すなわち、2nm以上かつ100nm以下が好適である。
次に、実施形態3の製造方法の一例について説明する。ここでは、スパッタリング法を用いた方法について示す。ガラス板等の用意した基材11表面を洗浄し、スパッタリング装置の真空チェンバー内にTiO2ターゲットおよびSiO2ターゲットとともにセットし、真空排気する。所定の真空度まで排気した後、Ar等の不活性ガスおよび窒素ガスを導入し、(Ar+N2)プラズマ中でTiO2ターゲットをスパッタし、基材表面にTi−O−N層を形成する。その後、真空チェンバー内もしくは一旦空気中に取り出した後、窒素雰囲気中において、例えば550℃で熱処理する。この熱処理によって、光触媒物質層14を結晶化させる。そして、結晶化した光触媒物質層14が形成された基材11上に、スパッタリング装置内において、(Ar+O2)プラズマ中で、SiO2ターゲットをスパッタし、透光性かつ蓄水物質層15であるSiO2層等を形成する。
また、この積層構造である実施形態3を、ゾルゲル法等別の手法によって作製してもよい。イオウ導入の場合も同様である。ただし、窒素やイオウが酸素と結合した状態、例えばNO3、SO3のような結合状態だけで酸化チタンに混入しても本発明のような可視光応答性は発現できない。
上記のようにして作製される本発明は、紫外光だけでなく400nm以上の波長の可視光入射によっても光触媒機能が光触媒物質層14において発現し、透光性かつ蓄水物質層15の表面が親水化する。さらに、その結果、汚れ防止および防曇性を安定に維持することができる。また、表面が透光性かつ蓄水物質層15であるので、材料としてSiO2、SiOのようなかたい材料を選べば、耐摩耗性等がさらに向上する。
「実施形態4」
図4は、実施形態4の構成を示す図である。この実施形態4では、実施形態3の構成において、Pt、Pd、Ni、RuOx、NiOx、SnOxのいずれか一種類以上の助触媒13を光触媒物質層14上に坦持した構成を示す図である。助触媒13により、紫外光だけでなく可視光に対する光触媒活性が向上する。
「実施形態5」
図5は実施形態5の構成を示す図である。基材11の表面には、光触媒物質層14が形成されている。この光触媒物質層14の上に酸化チタン(TiO2)結晶層16を形成し、さらにその上にSiO2等の可視光を透過しかつ蓄水性の物質層15を形成する。
光触媒物質層14は、酸化チタン結晶の酸素サイトの一部が窒素またはイオウで置換したTi−O−NまたはTi−O−S構成を有し、可視光域において光触媒作用を発現する。なお、TiO2結晶の格子間に窒素またはイオウがドーピングされた構造や多結晶集合体の粒界に窒素原子またはイオウが配された構成でもよく、これらが混在していてもよい。また、Ti−O−NまたはTi−O−Sの組成比は、0<(NまたはS)<13%である。酸化チタン結晶はルチルでもアナターゼでもよい。
酸化チタン結晶層16は、アナターゼまたはルチル型結晶構造である。また、光触媒物質層14と酸化チタン結晶層16は図5では積層構造を図示しているが、両者の界面は明確でなくてもよい。つまり、基材11に近いほど窒素またはイオウが増加していく構造でもよい。透光性かつ蓄水物質層15は、SiO2、SiO、Ta25等の可視光または紫外光が一部透過し、水の吸着性材料である。構造は結晶性でも無定型でもかまわない。また、禁制帯幅がチタニアの3.2eVより小さくても大きくてもかまわない。ただし、透光性である必要はある。これは、光触媒物質層14において可視光を吸収し、TiO2結晶層16で触媒反応をおこすためである。また、この透光性かつ蓄水物質層15の層厚は、光触媒物質層14において生成した電子と正孔が移動できる距離と関係する。すなわち、2nm以上かつ100nm以下が好適である。
「実施形態6」
図6は、実施形態6の構成を示す図である。この実施形態6では、実施形態5の構成において、Pt、Pd、Ni、RuOx、NiOx、SnOxのいずれか一種類以上の助触媒13を光触媒物質層14上に坦持した構成を示す図である。助触媒13により、紫外光だけでなく可視光に対する光触媒活性が向上する。
「実施形態7」
実施形態7は、実施形態1〜6の構成において、可視光域において光触媒作用を発現する光触媒物質をM1−M2−O−NまたはM1−M2−O−S(M1=Ti,Zn,Sn;M2=V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ru,Rh,Re,Os,Ir,Pt,Pd)結晶層とすることによって、さらに、可視光吸収領域を長波長化し、光触媒特性を向上させた親水性材料である。
ここで、M1−M2−O−NまたはM1−M2−O−S構造は、基本的にM1−Oの結晶構造において、M1のサイトの一部がM2原子に、また酸素原子サイトの一部が窒素またはイオウで置換された構造である。このように、カチオンの一部がM2に、また酸素格子の一部が窒素原子またはイオウに置換されることにより、両者の複合相互作用により、結晶構造が安定化し、さらに600nm程度の波長までの可視光が吸収できるバンド構造となる。
2の添加量は、0<M2<5%である。また、NまたはSの添加量は、0<(NまたはS)<13%である。
「実施例1」
実施例1は実施形態1に対応する親水性材料である。ソーダ石灰ガラス基板上に、光触媒物質と、蓄水性のSiO2とを複合した複合層を形成する。ここで、光触媒物質は、酸化チタン結晶の酸素のサイトの一部を窒素で置換したTi−O−N構成を有し、可視光域において光触媒作用を発現する。
以下にその製造方法の一例を示す。ソーダ石灰ガラス板を基材として用意し、通常の水洗浄、有機洗浄を行った。一方、市販品のアナターゼ型結晶性酸化チタン粉末をアンモニア雰囲気700℃で熱処理し、窒素を含有させた酸化チタン粉末を作製した。この粉末を例えば無機バインダとしてコロイダルシリカを用い、溶媒として水とエタノールを用いて塗布溶液とした。この塗布溶液を、前記基材に塗布し、乾燥させ150℃の空気中熱処理を実施した。塗布方法としてスプレー法またはディッピングコート法を用いた。膜厚として、200〜400nm塗布した。
次に、本実施例の親水性能および耐摩耗性の特性について、比較例とともに評価した。すなわち、実施例1−1〜1−3として光触媒物質であるTi−O−N(TiON)と蓄水物質であるSiO2(SiO2)の割合を変更したものを試験し、実施例1−4(実施形態2に対応する)では、助触媒Ptを加え可視光の照射量を他の1/2にした。また、比較例1−Aは、TiO2とSiO2の複合層であり、その他の条件は実施例1−1〜1−3と同一とした。
表1には、それぞれの実施例の親水性能(接触角)および耐摩耗性を示す。ここで、親水性能は、親水性材料を作製後、室内にて蛍光灯(ただし、波長400nm以下の光をカット)にあてながら20日経過した後の水の接触角値で評価した。また、耐摩耗性は200g荷重のテーバー摩耗試験1000回を行い、その後の曇化値が5%以下かつ、親水の劣化がない場合を○とし、それ以外を×とした。
Figure 0005252757
この表1からも明らかなように、実施例1−1〜1−3においては、十分な親水性能が可視光照射のもとで維持され、かつ耐摩耗性も有している。これに対し、比較例の従来のアナターゼチタニア(TiO2)とSiO2の組み合わせでは親水性能が維持されず、耐摩耗性についても、満足しなかった。
さらに、Pt膜厚にして0.2nm坦持し、Ti−O−Nが50%、SiO2が50%とした実施例1−4の親水性材料では、可視光の照射光量が実施例1−1の1/2でも、実施例1−1〜1−3と同様の親水および耐摩耗性能を示した。
「実施例2」
実施例2は実施形態3に対応する親水性材料である。SiO2ガラスまたはホウケイ酸ガラス基材上に、Ti−O−N構成を有し、可視光域において光触媒作用を発現する光触媒物質層を形成し、さらにその上に透光性でかつ蓄水性のSiO2またはSiO層を形成した親水性材料である。
以下に、その製造方法の一例について説明する。本例では、マルチターゲットスパッタリング装置を用いて作製した例を示す。
図7には、スパッタリング装置の概略図を示す。21はチェンバ本体、22は基板ホルダ、23は基材、24はTiO2ターゲット、25はSiO2ターゲット、26および27はターゲットシャッタ、28、29および30はAr等の不活性ガス、窒素ガスおよび酸素ガスのバリアブルリークバルブ、31はArなどの不活性ガスボンベ、32は窒素ガスボンベ、33は酸素ガスボンベ、36は真空排気口、34および35はマッチングボックス、RF電源である。
SiO2ガラスまたはホウケイ酸ガラス基板を表面洗浄し、基材とした。まず、基板ホルダ22に基材をセットし、10-5Pa台までチェンバ本体21を36の真空排気口を通して真空排気した。ボンベ31、32からバリアブルリークバルブ28および29を介してチェンバ本体21にArと窒素ガスを導入した。この時の窒素の比率は40%で、5x10-1Paの圧力まで導入した。そこで、TiO2ターゲット24にマッチングボックス34を介してRF電源35からRF電力を供給し、RF放電させた。規定の時間シャッタ26を開けてTi−O−N層をスパッタ成膜し、放電を止め、Arと窒素の混合ガスを排気した。
その後、基材を550℃の温度で熱処理し、Ti−O−N層を結晶化させた。次に、31および33のボンベからバリアブルリークバルブ28および30を介してチェンバ本体21にArと酸素を導入した。この時の酸素の比率は5%で、5x10-1Paの圧力まで導入した。そこで、SiO2ターゲット25にマッチングボックス34を介してRF電源35からRF電力を供給し、RF放電させた。規定の時間シャッタ27を開けてSiO2層をスパッタ成膜し、放電を止め、Arと酸素の混合ガスを排気した。
Ti−O−N層の組成はTi31672、膜厚100nmで、SiO2層の膜厚は20nmとした。なお、SiO層を形成する場合は、SiO2ターゲットの代わりにSiOターゲットを設置して行った。
次に、本実施例2−1〜2−4の親水性能および耐摩耗性の特性について、比較例とともに評価した。なお、実施例2−1〜2−3では蓄水物質層であるSiO2(SiO2)層の厚みを変更したものを試験し、実施例1−4(実施形態2に対応する)では、助触媒Ptを加え可視光の照射量を他の1/2にした。また、比較例2−AではTi−O−N層に代えTiO2層を採用した。
表2には、親水性能(接触角)および耐摩耗性を示す。ここで、親水性能は、親水材料を作製後、室内にて蛍光灯(ただし、波長400nm以下をカット)にあてながら20日経過した後の水の接触角値で評価した。また、耐摩耗性は200g荷重のテーバー摩耗試験1000回を行い、その後の曇化値が5%以下かつ、親水の劣化がない場合を○とし、それ以外を×とした。
Figure 0005252757
表2からも明らかなように、実施例2−1〜2−4においては、十分な親水性能が、可視光照射のもとでは維持されるのに対し、比較例の従来のアナターゼチタニアとSiO2の組み合わせでは親水性能が維持されない。耐摩耗性については、試験を満足した。
また、Ti−O−N層上に、Pt膜厚にして0.2nm坦持し、さらにSiO層20nm形成した実施例2−4の親水性材料では、可視光の照射光量が実施例2−1の1/2でも、同様の親水性能を示した。
本実施例では酸素過剰のTi31672の組成比を挙げたが組成比はこれに限らない。すなわちTi37672のように還元組成であっても本発明の可視光動作が実現できる。
「実施例3」
実施例3は、図5に示した実施形態5に対応する親水材料である。セラミックス基板上に、Ti−O−S層、酸化チタン層を順次を形成し、さらにその上に透光性でかつ蓄水性のSiO2層を形成した親水性材料である。層の厚さはそれぞれ、200nm、50nm、20nmである。実施例3では、400nm以上の可視光を1時間照射し、その後、暗所に10日以上放置しても、水の接触角5度以下の親水性を保持した。一方、従来の酸化チタン、SiO2の積層体では20度以上となった。
「実施例4」
実施例4は、実施形態7に対応するものであり、シリカガラス板上に、Ti−Cr−O−N層を形成し、さらにその上にSiO2層を形成した。層の厚さは、それぞれ200nm、20nmである。また、Ti−Cr−O−N層の組成は、Cr3at%、N1.5at%である。本実施例では、450nm以上の可視光によっても接触角5度以下の親水性を維持した。
発明の効果
以上説明したように、本発明の親水性材料は、可視光によっても応答し、光触媒機能を呈し、表面を親水化する。したがって、屋外だけでなく、紫外光の少ないまたはない室内や車内においても、蛍光灯やランプ等の可視光によって親水性を発現する。その結果、汚れ防止および防曇性を安定に呈することができる。また、Ti−O−NまたはTi−O−S系はTiO2ベースであるので、化学的に安定であり、他の光触媒半導体材料(CdS,WO3,Fe23,ZnO等)のように、酸アルカリによって溶出することもなく、長期間安定に使用できる。
また、蓄水性の材料SiO2やSiO等は硬度的にも硬く、層自体の耐摩耗性等の機械的強度も向上する。
実施形態1の構成を示す図である。 実施形態2の構成を示す図である。 実施形態3の構成を示す図である。 実施形態4の構成を示す図である。 実施形態5の構成を示す図である。 実施形態6の構成を示す図である。 スパッタリング装置の構成を示す図である。
11 基材、12 複合層、13 助触媒、14 光触媒物質層、15 蓄水物質層、16 TiO2結晶層。

Claims (8)

  1. 結晶性酸化チタンに対しプラズマ処理を除く熱処理によって窒素を導入することで形成され、酸化チタン結晶の酸素サイトの一部を窒素原子で置換してなりチタンと窒素の直接の化学結合を有する物質であって窒素の組成比が0<N≦2%である可視光において光触媒活性を発現する光触媒物質と、
    SiOを含み蓄水性を有する蓄水性物質と、
    を含み、
    基板上に層を形成し得る親水性材料。
  2. 窒素雰囲気下でスパッタリングを行うことで酸化チタンに窒素を導入し、その後窒素雰囲気下で熱処理することで結晶化され、酸化チタン結晶の酸素サイトの一部を窒素原子で置換してなりチタンと窒素の直接の化学結合を有する物質であって窒素の組成比が0<N≦2%である可視光において光触媒活性を発現する光触媒物質と、
    SiO を含み蓄水性を有する蓄水性物質と、
    を含み、
    基板上に層を形成し得る親水性材料。
  3. 請求項1または2に記載の親水性材料において、
    前記蓄水性物質は、少なくとも酸化シリコンを含む親水性材料。
  4. 請求項1または2に記載の親水性材料において、前記光触媒物質と蓄水性物質とは複合されて1つの複合層に形成されている親水性材料。
  5. 請求項に記載の親水性材料において、
    前記複合層の表面近傍に、Ptの助触媒物質を担持させた親水性材料。
  6. 請求項1または2に記載の親水性材料において、
    光触媒物質と蓄水性物質とは、それぞれ層状に形成され、これらが積層されている親水性材料。
  7. 請求項に記載の親水性材料において、
    光触媒物質層と蓄水性物質層との境界領域に、Ptの助触媒物質を担持させた親水性材料。
  8. 請求項に記載の親水性材料において、
    前記光触媒物質層と、蓄水性物質層との間に酸化チタンからなる層を有する親水性材料。
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