JP2004255332A - 可視光線応答型光触媒 - Google Patents

可視光線応答型光触媒 Download PDF

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Minoru Enomoto
實 榎本
Tsutomu Ubukata
勉 生方
Kiyoshi Miyashita
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Abstract

【課題】本発明は、可視光線領域の光も利用できる優れた光触媒性を有する可視光線応答型光触媒を得ることを目的とする。また、この可視光線応答型光触媒層を基材表面に設けることによって、セルフクリーニング性を有するとともに、長期間親水性を保ち続けることができる透明性の高い被膜を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の可視光線応答型光触媒は、蒸着法あるいはスパッタリング法により形成した酸化チタン薄膜であり、図に示すように、アナターゼ型酸化チタンとルチル型酸化チタンとの混晶構造を有する酸化チタンを主成分とするものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可視光線応答型光触媒に関する。また、本発明は、基材表面に可視光線応答型光触媒層を形成することにより、可視光領域の光により光触媒性を示し、これによりセルフクリーニング性と長期間親水性が保持できる性質とを基材に付与できる被膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光触媒としては、アナターゼ型の酸化チタンが注目されており、このものに390nmよりも波長の短い紫外線を照射すると、例えば水の分解反応などの酸化還元反応を起こすことは「本多−藤嶋効果」として知られている。また、この効果に基づき、基材表面に酸化チタン被膜あるいは薄膜を設けた種々の応用製品も試みられ、一部は実用化されている。
【0003】
しかしながら、この酸化チタンの光触媒性は、太陽光などの自然光に含まれる僅かな紫外線を吸収して酸化分解反応を誘起できるものではあるが、利用できる光の波長は酸化チタンのバンドギャップ(約3.2eV)に基づく約390nm以下の波長の紫外線に限られる。
【0004】
従って、この利用できる光の波長を可視光域にも広げることができれば、紫外線を含まない光線(例えば、紫外線カットガラスが設置された室内や蛍光灯下)でも光触媒機能を有し、肉眼で明るい場所であれば利用可能となることから、可視光線応答型光触媒の作製が試みられている。
【0005】
このようなものとしては、酸化チタンにクロムや鉄などのイオンをドーピングした光触媒がある(特開平9−192496号公報、特開平11−333300号公報)が、その性能は充分なものとはいえない。また、そのほかにも、TiOへのCuイオンドーピング法やイオン注入法などが研究され、発表されているが、現在のところ技術的に確立されているものではない(例えば、表面化学、20巻、2号、60〜65頁(1999)など)。
【0006】
さらに、酸化チタンなどの酸化物半導体に水素イオンやアルカリ金属イオンをイオン注入し、酸化チタンの酸素を欠損させた可視光線応答型の光触媒がある(特開2000−103647号公報、特開2000−157841号公報)が、この可視光線応答型は酸化チタンを成膜後イオン注入して作製するため透明性が低く、透明性が必要なガラスやミラーに適用するには不向きである。
【0007】
また、金属イオンをドープしたもの以外の可視光線応答型光触媒としては、TiOにX線照射処理を施したもの(工業材料、48巻、6号、42〜44頁(2000))や、酸化チタン上に酸化チタンと酸化ケイ素との混合層を設けたもの(特開2002−28495号公報)などが知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−192496号公報(特許請求の範囲など)
【0009】
【特許文献2】
特開平11−333300号公報(特許請求の範囲など)
【0010】
【特許文献3】
特開2000−103647号公報(特許請求の範囲など)
【0011】
【特許文献4】
特開2000−157841号公報(特許請求の範囲など)
【0012】
【特許文献5】
特開2002−28495号公報(特許請求の範囲など)
【0013】
【非特許文献1】
安保正一ら、表面化学、20巻、2号、60〜65頁(1999年)
【0014】
【非特許文献2】
工業材料、48巻、6号、42〜44頁(2000年)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、可視光線領域の光も利用できる優れた光触媒性を有する新規な可視光線応答型光触媒を提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、この可視光線応答型光触媒層を基材表面に設けることによって、基材に、可視光線により光分解性を発揮し、セルフクリーニング性を有するとともに、長期間親水性を保ち続けることができる特性を付与する、可視光に対する透明性が高い被膜を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者は酸化チタンの光吸収領域を可視光線領域まで広げることについて鋭意研究を重ねた結果、蒸着法あるいはスパッタリング法により形成した酸化チタン薄膜を形成する際に、アナターゼ型とルチル型との混晶構造を有する酸化チタンとすることで、形成された酸化チタンが可視光線を吸収して光触媒作用を発揮することを見いだし、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0018】
すなわち、本発明の可視光線応答型光触媒は蒸着法あるいはスパッタリング法により形成した酸化チタン薄膜であり、アナターゼ型酸化チタンとルチル型酸化チタンとの混晶構造を有する酸化チタンを主成分とするものである。
【0019】
また、本発明の可視光線応答型光触媒は、酸化チタン薄膜のX線回折パターンにおいて、少なくとも、アナターゼ型酸化チタンの(101)面の回折ピークと、ルチル型酸化チタンの(110)面の回折ピークとを有する酸化チタンを主成分とするものであり、このとき、ルチル型酸化チタンの(110)面の回折ピークに対するアナターゼ型酸化チタンの(101)面の回折ピークの強度の比が1.4〜7.0であることを特徴とするものである。
【0020】
さらに、本発明は可視光線応答型光触媒の製造方法にも関するものであり、蒸着法あるいはスパッタリング法により酸化チタン薄膜を形成する際において、基板上への酸化チタンの堆積を1.5〜4.0Å/secの堆積速度で行うことにより得られ、さらに、基板上への酸化チタンの堆積の際に、基板温度を250〜450℃、酸素分圧を3×10−5〜1.0×10−4Torrの条件下で行うことを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明は上記の可視光線応答型光触媒を基材状に積層してなるセルフクリーニング性を有する親水性被膜をも包含し、該セルフクリーニング性を有する親水性被膜は、蒸着法あるいはスパッタリング法により形成した酸化チタン薄膜であり、アナターゼ型酸化チタンとルチル型酸化チタンとの混晶構造を有する可視光線応答型光触媒の酸化チタンを基材上に積層してなるものであり、この酸化チタン薄膜のX線回折パターンにおいて、少なくとも、アナターゼ型酸化チタンの(101)面の回折ピークと、ルチル型酸化チタンの(110)面の回折ピークとを有することを特徴とし、ルチル型酸化チタンの(110)面の回折ピークに対するアナターゼ型酸化チタンの(101)面の回折ピークの強度の比が1.4〜7.0であることをさらなる特徴とするものである。
【0022】
さらに、本発明はセルフクリーニング性を有する親水性被膜の製造方法に関するものであり、該製造方法は、蒸着法あるいはスパッタリング法により酸化チタン薄膜を形成する際において、基板上への酸化チタンの堆積を1.5〜4.0Å/secの堆積速度で行い、可視光線応答型光触媒の酸化チタンを基材上に積層することを特徴とし、さらに、酸化チタン薄膜を形成する際に、基板温度を250〜450℃、酸素分圧を3×10−5〜1.0×10−4Torrの条件下で行うことを特徴とするものである。
【0023】
本発明の可視光線応答型光触媒あるいはセルフクリーニング性を有する親水性被膜の主成分となる酸化チタンは、X線回折法により測定したX線回折パターンにおいて、少なくとも、アナターゼ型酸化チタンの(101)面の回折ピーク(本願明細書記載の測定条件では2θ=25.3°、以下2θについては同様である)と、ルチル型酸化チタンの(110)面の回折ピーク(2θ=27.4°)とが観測されるアナターゼ型とルチル型が混在した混晶構造を有するもので、他のX線回折ピークとしては、アナターゼ型酸化チタンとして、(004)面(2θ=37.8°)、(112)面(2θ=38.6°)、(200)面(2=48.0°)、(105)面(2θ=53.9°)、(211)面(2θ=55.1°)、(204)面(2θ=62.7°)などの回折ピークと、ルチル型酸化チタンとして、(101)面(2θ=36.1°)、(200)面(2θ=39.2°)、(111)面(2θ=41.2°)、(210)面(2θ=44.1°)、(211)面(2θ=54.3°)、(220)面(2θ=56.6°)などの回折ピークとを有するものである。しかしながら、本発明の酸化チタンは単なるアナターゼ型とルチル型との酸化チタンの混合物ではなく、アナターゼ型とルチル型の酸化チタンとが相互に混晶した構造を有するものである。これは単なるアナターゼ型とルチル型の酸化チタンとの混合物では、可視光線応答を示さないことから理解されるが、明確な結晶構造は現在のところ定かではない。しかし、薄膜形成時に、酸化チタンの堆積速度を制御することで、成長するアナターゼ型とルチル型の酸化チタンとが相互に影響しあった混晶結晶構造を有しているものではないかと推定される。これは本発明の酸化チタンでは、アナターゼ型の(112)面のピークとルチル型の(200)面のピークが、単なる混合物の場合に比べて、ピーク強度が小さく、場合によりほとんど認められなくなることからも、上記のように推察される。
【0024】
なお、「主成分とする」とは、本発明の可視光線応答性が損なわれない限り、多少の結晶形の異なる酸化チタンやその他の不純物を含むことを許容することを意味するものである。
【0025】
また、上記の可視光線応答型光触媒あるいはセルフクリーニング性を有する親水性被膜は、蒸着法あるいはスパッタリング法などにより酸化チタン薄膜を形成することにより製造することができ、蒸着等により酸素ガス存在下で成膜をする際に、酸化チタンの堆積速度を1.5〜4.0Å/secの範囲に調整して蒸着等を行うことにより得ることができ、このような堆積速度とすることで、基板上への酸化チタンの堆積において、アナターゼ型とルチル型との酸化チタンは不規則的な多結晶体となり、上述のような混晶型の結晶構造を有する酸化チタンが得られたものと推定される。
【0026】
このようなアナターゼ型とルチル型のが混在する混晶型の結晶構造を有する酸化チタンは可視光領域の波長の光(400〜450nm程度)を吸収することができ、これにより光触媒作用(例えば、水や有機物の分解反応など)を示すものとなることがわかった。これは、アナターゼ型とルチル型のが混在する混晶型の結晶構造の多結晶体が、相互に影響しあうためバンドギャップに歪みや格子欠陥などが生じ可視光線で励起可能なトラップ準位が形成されたものと考えられる。
【0027】
以上のようなメカニズムにより空間電位が生じた結果、可視光線領域の光を吸収し、励起された酸化チタンにより発生した正孔(h)が酸化チタン層中を拡散し、最表面の水と反応することによりヒドロキシルラジカル(OH・)を生じ、このヒドロキシルラジカル(OH・)が最表面に付着した有機物などを酸化分解することになる。
【0028】
本発明のアナターゼ型とルチル型との混晶構造を有する酸化チタンを含む多結晶体から構成される酸化チタン層の厚みは特に制限はないが、オイルや油脂などの有機物の分解性など触媒性能を考慮すると100nm以上の膜厚であることが好ましく、被膜を形成する場合の実用性の面からいえば、一般に150nm〜1000nm程度であることが好ましい。
【0029】
また、被膜を形成する基材としては、特に制限はなくガラス、セラミックス、磁器、金属、樹脂(耐熱性有するものが好ましい)などがあり、これらの基材表面に本発明の酸化チタン層(薄膜)を積層することにより、可視光線による光触媒活性を付与することができ、セルフクリーニング性を有し、親水性の透明性が高い被膜が形成されたものが得られる。
【0030】
なお、このような被膜においては、被膜表面に酸化チタンが露出していると、耐摩耗性、耐汚染性、耐水性、耐薬品性に問題があることがあり、実用的見地からみて表面に酸化ケイ素層を設けることができる。また、このような表面の酸化ケイ素層では、正孔による水の酸化で生じたヒドロキシルラジカルによりTiやSiがヒドロキシ化された「Ti−OH」と「Si−OH」とにおいて、「Si−OH」の安定性が「Ti−OH」に比べ格段に高いため、「Si−OH」が残存し、これによる被膜表面の親水性を長期間にわたって維持できるという点からも好ましいものである。
【0031】
このような酸化ケイ素層を酸化チタン上に設ける場合、酸化ケイ素のバンドギャップは5eV以上であり、可視光ないし紫外光に対して透明であり、本発明の可視光線応答型光触媒の光吸収性には影響を与えることはないが、酸化チタンから生じる正孔の拡散性を考慮すると、この酸化ケイ素層はあまり厚くない方が好ましく、一般に、5〜60nm程度、好ましくは5〜50nm程度、さらに好ましくは10〜30nm程度の膜厚である。
【0032】
本発明の被膜が適用される製品としては、例えば車両関連製品としては、車両用バックミラーやヘッドランプのレンズやリフレクター、光源(バルブ)などがあり、その他エアコンフィルター、空気清浄機、蛍光灯室内、照明器具を始め建材用ガラス、外壁など種々のものがあるが、これらには限定されない。
【0033】
なお、基材として一般のガラス(ソーダライムガラス)を用いる場合には、約400℃以上の成膜中にガラス中のナトリウムイオンが酸化チタン膜中に拡散して、NaTi層を形成し、この層が電子−正孔対の再結合中心として作用し、光触媒活性が損なわれる場合がある。これを防止するには、特に、基材となるガラスと酸化チタン層の間に酸化ケイ素層などのバリヤー層を介在させることが好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の可視光線応答型光触媒として、あるいは親水性被膜として用いる酸化チタンは、これを本願明細書記載のとおりのX線回折法により結晶構造を測定した際、結晶構造を示すX線回折パターンにおいて、ほぼ2θが25.3°(101)面、37.8°(004)面、38.6°(112)面、48.0°(200)面、53.9°(105)面、55.1°(211)面、62.7°(204)面などにアナターゼ型酸化チタンの回折ピークと、ほぼ2θが 27.4°(110)面、36.1°(101)面、39.2°(200)面、41.2°(111)面、44.1°(210)面、54.3°(211)面、56.6°(220)面などにルチル型酸化チタンの回折ピークとを有し、例えば、ルチル型酸化チタンの(110)面の回折ピークに対するアナターゼ型酸化チタンの(101)面の回折ピークの強度の比が1.4〜7.0程度のものである。
【0035】
なお、本発明の酸化チタンのX線回折パターンにおいて、アナターゼ型の2θが38.6°である(112)面と、ルチル型の2θが39.2°である(200)面の回折ピークの強度がほとんど認められないものであることが多く、このことが結果として可視光線応答型触媒として機能するための結晶構造を示唆している可能性がある。
【0036】
このような酸化チタンは、真空蒸着あるいはスパッタリング法のようないわゆるPVD法により調製することができ、これらの方法により酸化チタン薄膜を形成する際に、蒸着装置やスパッタリング装置などの真空槽内に、酸素ガスを導入し、基板上への酸化チタンの堆積速度を1.5〜4.0Å/secに調整して行うことにより得ることができる。このとき、基板の温度は250〜450℃、好ましくは、280〜350℃、また、導入酸素ガス分圧3×10−5〜1.0×10−4Torrの成膜条件で行うことが好ましい。
【0037】
次に、上記の各製造方法の具体例として真空蒸着法の場合について示す。
【0038】
まず、蒸発源を備える真空蒸着装置の真空槽内に、蒸着材料である、酸化チタンを形成するための金属チタンあるいは酸化チタンをセットするとともにガラス基板をセットし、真空槽内の圧力を真空ポンプで1×10−5Torr程度まで排気し、それと同時にガラス基板を所定の設定温度にヒーターで330℃以上になるように加熱(一般に、250℃以上450℃以下)し、真空環境を作る。ついで、酸素ガス(純度99.9%程度)を真空圧力計を確認しながら所定の圧力(5×10−5Torr程度)まで導入する。圧力と温度条件が整った後、金属チタンあるいは酸化チタンにエレクトロンビームを照射し、金属チタンあるいは酸化チタンを加熱し、シャッターを開け蒸着を開始する。蒸着膜厚は光学式膜厚計または水晶式膜厚計などにより監視し、酸化チタン薄膜の堆積速度を1.5〜4.0Å/secとなるように金属チタンあるいは酸化チタンの蒸発速度を制御して蒸着を続け、設定膜厚となったところでシャッターを閉じ蒸着を終了し、基材上に形成された酸化チタン層を得る。
【0039】
堆積速度が1.5Å/sec未満となると、主にアナターゼ型の酸化チタンが生ずる傾向がみられ、このものは紫外線を吸収して光触媒機能を示したが、可視光線によって光触媒作用を示すものではなかった。一方、堆積速度が4.0Å/secを越えるとルチル型が主となる傾向がみられ、紫外光および可視光に対して光触媒機能を示すものではなかった。また、堆積速度が3.5Å/secを越えると若干のルチル型の酸化チタンの生成が認められる場合があり、したがって、可視光線応答型の酸化チタンを得るには、酸化チタンの堆積速度は、上記の範囲内、好ましくは、1.5〜3.5Å/secであることが必要である。
【0040】
本発明の可視光線応答型光触媒または親水性被膜は上述のようにして得られるが、これを種々の基材に適用することにより、各種の応用製品が得られる。その一例として、車両搭載用のミラーの場合について説明する。
【0041】
車両搭載用のミラーは、ミラー表面に本発明の親水性被膜を形成することにより得られるもので、まず、ガラス表面にCrなどの金属を蒸着あるいはスパッタリングし反射面を形成し、次いで、このCr層の上に本発明の親水性被膜を設けるか、あるいは、Cr層を形成した面とは逆のガラス表面上に本発明の親水性被膜を設けることにより製造することができる。なお、後者の場合、ガラス基材として、一般のガラス(ソーダライムガラス)を用いる場合には、ガラス基板上に酸化ケイ素などのバリヤー層を設け、その上に本発明の親水性被膜を設けることが、ソーダライムガラス中のNaによる光触媒活性の失活を防止する上で好ましい。
【0042】
なお、他の製品、例えば、車両用のヘッドランプのレンズやリフレクター、光源(バルブ)をはじめとする種々の製品、エアコンフィルター、空気清浄機、蛍光灯室内、照明器具を始め建材用ガラス、外壁などの場合も同様に基材表面に本発明の親水性被膜を形成することにより製造することができる。
【0043】
次に、本発明を実施例によってさらに詳しく説明する。
【0044】
【実施例】
まず、本発明の可視光線応答型光触媒をガラス基板上に形成し、得られた触媒被膜について、可視光線による光触媒活性を、被膜と水との接触角を測定することにより評価した。
【0045】
実施例1
以下の手順に従い、可視光線応答型光触媒を作製した。
【0046】
(1) 真空蒸着装置内に、蒸着材料となるTi(商品名、OS50:オプトロン社製)をセットするとともに、ガラス基板をセットした。
【0047】
(2) 真空蒸着装置の扉を閉じ、真空槽内を真空ポンプで1×10−6Torrまで排気するとともに、ガラス基板をヒーターで約330℃に加熱した。
【0048】
(3) 圧力と温度条件が整った後、マスフローコントローラー(FCS)を用いて、真空槽内に酸素(O)ガスを5×10−5Torrまで導入した。
【0049】
(4) Tiにエレクトロンビーム(EB)を照射し、加熱した後、シャッターを開き蒸着を開始し、TiOの堆積速度は水晶式膜厚計(XTC)で1.97Å/secとなるように蒸発量を制御し、全体の膜厚は光学式膜厚計(OPM)で監視しながら薄膜の形成を行い、300nmに達した時点でシャッターを閉じ、TiOの蒸着を終了させ、ガラス基板上の膜厚約300nmの酸化チタン薄膜を得た。
【0050】
実施例2〜5、比較例1〜2
上記の工程(4)において、TiOの堆積速度を、それぞれ、1.75Å/sec(実施例2)、2.38Å/sec(実施例3)、2.79Å/sec(実施例4)、3.06Å/sec(実施例5)、0.97Å/sec(比較例1)、5.73Å/sec(比較例2)として薄膜の形成を行った以外、(1)〜(4)と同様にして、ガラス基板上の膜厚約300nmの酸化チタン薄膜を得た。
【0051】
(2)X線回折による評価
上記の実施例1〜5および比較例1〜2により得られた酸化チタン薄膜をX線回折法により結晶構造を評価した。測定は、試料ホルダーにガラス基板上に蒸着した酸化チタンをセットし、X線回折装置(RINT2000縦型ゴニオメータ、理学電機社製)を用い、次の条件でX線回折測定を行った。
【0052】
X線:Cu−Kα
管電圧/管電流:40kV/200mA
スキャンスピード:4.0°/分
スキャンステップ:0.02°
測定範囲:5°〜80°
得られたX線回折パターンの一例を図1の(a)〜(d)に示した。図1において(a)は、堆積速度が、1.97Å/sec(実施例1)および1.75Å/sec(実施例2)のときのX線回折パターンを、(b)は、堆積速度が、2.38Å/sec(実施例3)、2.79Å/sec(実施例4)および3.06Å/sec(実施例5)のときのX線回折パターンを、そして(c)および(d)は、それぞれ堆積速度が、0.97Å/sec(比較例1)および5.73Å/sec(比較例2)のときのX線回折パターンを示したものである。横軸は回折角2θであり、縦軸はX線の回折強度を示している。
【0053】
図1によれば、堆積速度が1.5Å/sec以下ではアナターゼ型の結晶構造となっているが、堆積速度1.75Å/secとなるとルチル型の結晶も成長し、アナターゼ型とルチル型とが共存した混晶型の薄膜となっていることがわかる。また、堆積速度が4.0Å/secとなると主にルチル型の結晶が成長してくることがわかる。
【0054】
次いで、得られたX線回折パターンより、アナターゼ型酸化チタンの各面に対する回折ピークと、ルチル型酸化チタンの各面に対する回折ピークとの強度を求め、ルチル型酸化チタンの(110)面(2θ=27.4°)の回折ピークに対するアナターゼ型酸化チタンの(101)面(2θ=25.3°)の回折ピークの強度の比(表中に「A(101)/R(110)」として表示した)を求め、成膜条件と共に表1に示した。
【0055】
なお、比較例1および2の測定結果は、それぞれアナターゼ型酸化チタンおよびルチル型酸化チタンに相当するものであり、これらの酸化チタンは、アナターゼ型では、2θが、25.3°(101)、37.8°(004)、38.6°(112)、48.0°(200)、53.9°(105)、55.1°(211)、62.7°(204)などにそれぞれ回折ピークを有し、また、ルチル型酸化チタンでは、2θが、27.4°(110)、36.1°(101)、39.2°(200)、41.2°(111)、44.1°(210)、54.3°(211)、56.6°(220)などにそれぞれ回折ピークを有するものであった。
【0056】
【表1】
Figure 2004255332
【0057】
(3)可視光線応答型光触媒能の評価
次に、得られた可視光線応答型光触媒の活性および得られた被膜の親水性を、エンジンオイルを塗布した可視光線応答型光触媒膜上で水滴が形成する接触角により、評価した。接触角は固体と液体の濡れ性の程度を示す指標であり、接触角が小さいほど、固体表面は濡れやすく、親水性を有していることになる。そして、光照射により触媒膜上に塗布したエンジンオイルが分解されれば、エンジンオイルに起因する触媒膜上の撥水性が消失することになり接触角は減少することから、光触媒活性を評価することができる。
【0058】
1.紫外線照射での光触媒能の検証
まず、上記実施例および比較例で得られた可視光線応答型光触媒が、通常のTiO触媒と同様に紫外線照射により光触媒性を有することを確かめるため、以下の実験を行った。
【0059】
すなわち、実施例1〜5および比較例1〜2で得られた各試料(光触媒被膜)の表面にエンジンオイル(キャッスルモーターオイル)0.025wt%ジクロルメタン溶液を塗布した後、ブラックライト(フナコシ社製、UVL−56)を用いて8時間照射(紫外線量、1mW/cm)し、エンジンオイル塗布時(初期値)と、照射後との接触角を接触角計(協和界面科学社製、CA−X)を用いて、純水による液滴についてそれぞれ測定し、紫外線に対する触媒活性を評価した。得られた結果を図2に示す。
【0060】
図2は紫外線照射に対する接触角の変化を経時的に示したものであり、(a)は実施例で得た試料を、(b)は比較例の試料をそれぞれ示したものである。図2によれば、実施例1〜5および比較例1(アナターゼ型酸化チタン)においては、初期値として50°〜65°程度であったものが、紫外線照射2時間経過後には6〜13°程度に低下し、得られた酸化チタンが光触媒として機能するものであることが確認された。
【0061】
なお、比較例2(ルチル型酸化チタン)では、初期値が82°であり8時間経過後もほぼ同様の接触角(82°)であり、紫外線に対する光触媒活性が認められなかった。
【0062】
すなわち、堆積速度が4.0Å/secより大きくなるとほぼ完全なルチル型酸化チタンとなり紫外線に対しても全く光触媒活性が認められなくなってしまう。しかしながら、このような堆積速度による酸化チタンの構造の変化は、堆積速度が3.5Å/secを越えると混晶構造を有する酸化チタン成長と共に、ルチル型の酸化チタンも成長しやすくなり、ルチル型の酸化チタンが併存する結果、それに伴い若干の光触媒活性が低下が認められる場合があった。これは、ルチル型の酸化チタンが、ルチル型酸化チタン結晶のバンドギャップは3.0eVであるものの、励起された電子あるいは正孔がすぐに再結合してしてしまうことによるためと考えらる。
【0063】
以上のことから、所定の堆積速度で形成した本発明の混晶型構造を有する酸化チタンの紫外線に対する光触媒活性は、堆積速度を小さくして形成したアナターゼ型酸化チタンとほぼ同様の光触媒活性を有するものであり、堆積速度を大きくして形成したルチル型酸化チタンは光触媒活性が認められないことがわかった。
【0064】
2.可視光線照射での光触媒能の検証
次に、可視光線照射による光触媒能を、以下のようにして評価した。
【0065】
(1) 紫外線照射による光触媒活性を検証した上記試料のうち、実施例1〜5および比較例1の各試料に高圧水銀灯を用いて紫外線を照射し、水との接触角を5°以下の接触角計の測定限界以下まで低下させ、各試料表面の汚れを分解除去した。なお、比較例2の試料については、新たに調製した表面の汚れのない試料を用いて以下の評価を行った。
【0066】
(2) 上記処理した各試料に、再度エンジンオイル(キャッスルモーターオイル)0.025wt%ジクロルメタン溶液を塗布した。
【0067】
(3) 可視光線照射は、光源として、蛍光灯(ナショナルパルック 18W、昼光色)の光を紫外線カットガラス(ラミレックスUV FL3+FL3、セントラルガラス社製)を介して3cmの距離をおいて、各試料に照射した。照射光の分光特性を図3に示した。
【0068】
(4) 蛍光灯の光を照射を開始してから、経時的に接触角を測定した。なお、各試料表面における紫外線量を、紫外線線量計UVR−1(受光部UVR−36、トプコン社製)を用いて測定し、紫外線量が0mW/cmであることを確認した。
【0069】
得られた接触角の測定結果を図4に示した。図4は可視光線照射に対する接触角の変化を経時的に示したものであり、(a)は実施例で得た試料を、(b)は比較例の試料をそれぞれ示したものである。
【0070】
照射した光は図3に示すように400nm以下の紫外線がカットされたものである。そして、図4(a)によると、いずれの実施例1〜5においても、可視光線の照射に対して、初期値が32°〜52°程度であったものが、96時間後には19°〜21°と水の接触角が低下し、可視光線に対する光触媒活性を有していることがわかる。
【0071】
また、図4(b)によると、比較例1(アナターゼ型酸化チタン)の場合、当初の接触角は47°であり可視光線照射後は33°と接触角の低下は認められが、その程度は本願実施例の場合に比べて小さいことがわかる。これは、比較例1のように堆積速度を小さくして形成した場合であっても、主生成物のアナターゼ型酸化チタン中に若干、混晶型構造を有する酸化チタンが生成しており、これが可視光線に対する光触媒活性に寄与しているものと思われる。
【0072】
一方、比較例2(ルチル型の酸化チタン)は、当初から水の接触角が92°と大きく、しかも可視光線の照射による接触角の低下は全く認められず(むしろ上昇し100°となっている)、可視光線に対する光触媒活性を有していないことがわかる。
【0073】
以上のことから、所定の堆積速度で形成した本発明の混晶型構造を有する酸化チタンの可視光線に対する光触媒活性は、堆積速度を小さくして形成したアナターゼ型酸化チタンに比べて高い光触媒活性を有するものであり、これに対して堆積速度を大きくして形成したルチル型酸化チタンでは光触媒活性が認められないことがわかった。
【0074】
本発明の酸化チタン薄膜が可視光線を吸収し光触媒作用を奏する理由は、現在のところ定かではないが、酸化チタンをアナターゼ型の酸化チタンとルチル型の酸化チタンとの混晶構造を有する多結晶体とすることにより、バンドギャップに歪みや格子欠陥などが生じ、可視光線で励起可能なトラップ準位が形成された結果であると推測される。
【0075】
加えて、本実験で使用したように、汚染後再生した触媒であっても、何等問題なく使用できるものであることもわかる。
【0076】
また、本発明の可視光線応答型光触媒(薄膜)は若干スモーク色(黒色)を帯びたものであるが、可視光に対する透過率を測定したところ、いずれも75%以上のもので透明性を有するものであった。なお、可視光の透過率は、吸収スペクトルを測定し、薄膜のみの可視光域の全波長に対する平均透過率として求めたものである。測定結果の一例(実施例1)を図5に、得られた平均透過率を表2に示した。
【0077】
【表2】
Figure 2004255332
【0078】
【発明の効果】
通常の酸化チタン光触媒が約380nm以下の紫外光しか利用出来なかったのに対し、本発明の光触媒はアナターゼ型の酸化チタンとルチル型の酸化チタンとの混晶構造を有する多結晶体であり、バンドギャップに歪みや格子欠陥などが生じ、可視光線で励起可能なトラップ準位が形成されているために、吸収域が可視光域にまで拡がった可視光線応答型光触媒が得られた。
【0079】
また、本発明の可視光線応答型光触媒で形成した被膜は、セルフクリーニング性を有し、長期間親水性を維持できるという優れた効果を奏するものであった。
【0080】
すなわち、本発明の可視光線応答型光触媒を利用すると、紫外線が無い所(例えば、紫外線カットガラス付きの車両室内や、室内の蛍光灯下)でも光触媒機能を発現できるため、肉眼で明るい場所であれば利用可能となる。また、本発明の可視光線応答型光触媒は、本来の紫外線での光触媒機能も併せ持つので、その応用範囲は極めて広いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可視光線応答型光触媒のX線回折パターンを示した図であり、図中、(a)および(b)は実施例のX線回折パターンを、(c)および(d)は比較例のX線回折パターンをそれぞれ示したものである。
【図2】本発明の可視光線応答型光触媒の紫外線照射によるエンジンオイルの酸化分解および触媒(被膜)表面の親水性の程度を、水に対する接触角を指標として示すグラフである。図中、(a)は実施例で得た試料を、(b)は比較例の試料をそれぞれ示したものである。
【図3】本発明の可視光線応答型光触媒の可視光線照射による光触媒活性を評価するために照射した照射光の分光特性を示す図である。
【図4】本発明の可視光線応答型光触媒の可視光線によるエンジンオイルの酸化分解および触媒(被膜)表面の親水性の程度を、水に対する接触角を指標として示すグラフである。図中、(a)は実施例で得た試料を、(b)は比較例の試料をそれぞれ示したものである。
【図5】図5は、本発明の可視光線応答型光触媒の光透過性を示す吸収スペクトルを示す図である。

Claims (12)

  1. 蒸着法あるいはスパッタリング法により形成した酸化チタン薄膜であり、アナターゼ型酸化チタンとルチル型酸化チタンとの混晶構造を有する酸化チタンを主成分とする可視光線応答型光触媒。
  2. 蒸着法あるいはスパッタリング法により形成した酸化チタン薄膜であり、該酸化チタン薄膜のX線回折パターンにおいて、少なくとも、アナターゼ型酸化チタンの(101)面の回折ピークと、ルチル型酸化チタンの(110)面の回折ピークとを有する酸化チタンを主成分とする可視光線応答型光触媒。
  3. ルチル型酸化チタンの(110)面の回折ピークに対するアナターゼ型酸化チタンの(101)面の回折ピークの強度の比が1.4〜7.0である請求項2記載の可視光線応答型光触媒。
  4. 蒸着法あるいはスパッタリング法により酸化チタン薄膜を形成する際において、基板上への酸化チタンの堆積を1.5〜4.0Å/secの堆積速度で行うことを特徴とする可視光線応答型光触媒の製造方法。
  5. 蒸着法あるいはスパッタリング法により酸化チタン薄膜を形成する際に、基板温度を250〜450℃、酸素分圧を3×10−5〜1.0×10−4Torrの条件下で行うことを特徴とする請求項4記載の可視光線応答型光触媒の製造方法。
  6. 請求項4または請求項5記載の製造方法で得られる可視光線応答型光触媒。
  7. 蒸着法あるいはスパッタリング法により形成した酸化チタン薄膜であり、アナターゼ型酸化チタンとルチル型酸化チタンとの混晶構造を有する可視光線応答型光触媒の酸化チタンを基材上に積層してなるセルフクリーニング性を有する親水性被膜。
  8. 蒸着法あるいはスパッタリング法により形成した酸化チタン薄膜であり、該酸化チタン薄膜のX線回折パターンにおいて、少なくとも、アナターゼ型酸化チタンの(101)面の回折ピークと、ルチル型酸化チタンの(110)面の回折ピークとを有する可視光線応答型光触媒の酸化チタンを基材上に積層してなるセルフクリーニング性を有する親水性被膜。
  9. ルチル型酸化チタンの(110)面の回折ピークに対するアナターゼ型酸化チタンの(101)面の回折ピークの強度の比が1.4〜7.0である請求項8記載のセルフクリーニング性を有する親水性被膜。
  10. 蒸着法あるいはスパッタリング法により酸化チタン薄膜を形成する際において、基板上への酸化チタンの堆積を1.5〜4.0Å/secの堆積速度で行い、可視光線応答型光触媒の酸化チタンを基材上に積層することを特徴とするセルフクリーニング性を有する親水性被膜の製造方法。
  11. 蒸着法あるいはスパッタリング法により酸化チタン薄膜を形成する際に、基板温度を250〜450℃、酸素分圧を3×10−5〜1.0×10−4Torrの条件下で行うことを特徴とする請求項10記載のセルフクリーニング性を有する親水性被膜の製造方法。
  12. 請求項10または請求項11記載の製造方法で得られるセルフクリーニング性を有する親水性被膜。
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