JP2006177017A - 窓ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】防汚、防曇、抗菌、親水、結露防止、マイナスイオンの発生、有機物の分解等の機能を有する、ガラスの内側表面に光触媒膜が設けられた窓ガラスを提供すること。
【解決手段】330nmより短い波長の紫外線の透過率が50%以下のガラスと、該ガラスの内側表面に設けられた光触媒膜と、該光触媒膜に実質上紫外線がカットされていない太陽光を照射する機構を有することを特徴とする窓ガラスである。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築用、自動車用及び電子情報機器用の窓ガラスに関する。さらに詳しくは、ガラスの内側表面に光触媒膜が積層された窓ガラスであり、かつ該光触媒膜に実質上紫外線がカットされていない太陽光を照射する機構を有する窓ガラスに関するものである。
光触媒は、そのバンドギャップ以上のエネルギーの光を照射すると、励起されて伝導体に電子が生じ、かつ価電子帯に正孔が生じる。そして、生成した電子は表面酸素を還元してスーパーオキサイドアニオン(・O2 -)を生成させると共に、正孔は表面水酸基を酸化して水酸ラジカル(・OH)を生成する。これらの反応活性酸素種は強い酸化分解機能を発揮し、光触媒の表面に付着している有機物質を高効率で分解することが知られている。
このような光触媒の機能を応用して、例えば脱臭、防汚、抗菌、殺菌、さらには廃水中や廃ガス中の環境汚染上の問題となっている各種物質の分解・除去などが検討されている。
また光触媒のもう一つの機能として、該光触媒が光励起されると、光触媒表面は水との接触角が10度以下となる超親水化を発現することも知られている(例えば特許文献1参照)。このような光触媒の超親水化機能を応用して、例えば高速道路の防音壁やトンネル内照明、街路灯などに対する自動車の排ガスに含まれる煤などによる汚染防止用に、あるいは自動車のボディーコートやサイドミラー用フィルム、防曇性、セルフクリーニング性窓ガラス用などに光触媒を用いることが検討されている。
このような光触媒としては、これまで種々の半導体的特性を有する化合物、例えば二酸化チタン、酸化鉄、酸化タングステン、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫化カドミウムや硫化亜鉛等の金属硫化物等が知られているが、これらの中で、二酸化チタン、特にアナターゼ型二酸化チタンは実用的な光触媒として有用である。この二酸化チタンは、太陽光等の日常光に含まれる紫外線領域の特定波長の光を吸収することによって優れた光触媒活性を示す。
建築用、自動車用及び電子情報機器用の窓部材においても、その表面に光触媒膜を配して防汚、防曇、抗菌、親水、結露防止、マイナスイオンの発生、有機物の分解等を行う試みがなされている。ここで用いられる光触媒膜は上述のように、通常紫外線が照射されることによって触媒が活性化され、触媒能を発揮するものであり、太陽光中の紫外線が利用される。従って、前記光触媒膜は窓部材において、ガラス表面の屋外側に形成されるのが通常であった。
一方、防汚や防曇、マイナスイオンの発生等は屋外側のみではなく、屋内側でもそのニーズが高いが、光触媒膜をガラスの内面側に配しても、光触媒を活性化するための十分な紫外線がガラスの内面まで届かないために効果を奏することができない。例えば、コストや品質の優位性から通常使用されるソーダライムガラスを窓材として使用する場合には、太陽光中の紫外線は50%以上がカットされるため、該ガラスの内面側に形成された光触媒膜は十分活性化されないという問題点がある。特に、紫外線の遮蔽能を持たせたUVカットガラスを用いる場合には、ほとんどその効果を示さない。
また、光触媒を可視光にて活性化する試みもなされているが、現状では実質的な触媒活性は得られていず、さらには可視光に応答させるためには着色せざるを得ず、透明部材である窓ガラスとしては使用できない場合があった。
国際特許公報96/29375号公報
本発明は、このような状況下で、防汚、防曇、抗菌、親水、結露防止、マイナスイオンの発生、有機物の分解等の機能を有する、ガラスの内側表面に光触媒膜が設けられた窓ガラスを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ガラスの内側表面に設けられた光触媒膜に実質上紫外線がカットされていない太陽光を照射する機構を持たせることで、防汚、防曇、抗菌、親水、結露防止、マイナスイオンの発生、有機物の分解等の機能を有する、ガラスの内側表面に光触媒膜が設けられた窓ガラスが得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)330nmより短い波長の紫外線透過率が50%以下のガラスと、該ガラスの内側表面に設けられた光触媒膜と、該光触媒膜に実質上紫外線がカットされていない太陽光を照射する機構を有することを特徴とする窓ガラス、
(2)光触媒膜に実質上紫外線がカットされていない太陽光を照射する機構が紫外線を透過する部材と、透過した紫外線を光触媒膜に照射するように配された紫外線反射部材から構成される上記(1)の窓ガラス、
(3)紫外線を透過する部材が紫外線透過ガラスである上記(2)の窓ガラス、
(4)紫外線透過ガラスが波長330nmより短い波長の紫外線の透過率が50%以下のガラスと一体化されている上記(3)の窓ガラス、
(5)紫外線を透過する部材が集光レンズ機能を有する上記(2)、(3)又は(4)の窓ガラス、
(6)紫外線反射部材の少なくとも一部が金属膜又は金属部材である上記(2)〜(5)のいずれかの窓ガラス、
(7)紫外線反射部材の少なくとも一部が紫外線散乱型微粒子を含む上記(2)〜(5)のいずれかの窓ガラス、
(8)建築用又は自動車用である上記(1)〜(7)のいずれかの窓ガラス、
を提供するものである。
本発明の窓ガラスは室内側において、防汚、防曇、抗菌、親水、結露防止、マイナスイオンの発生、有機物の分解等の機能を有し、自動車用、建築用、電子情報機器用の窓ガラスとして好適である。
本発明の窓ガラスは、波長が330nmより短い波長の紫外線透過率が50%以下のガラスと、該ガラスの内側表面に設けられた光触媒膜と、該光触媒膜に実質上紫外線がカットされていない太陽光を照射する機構を有する。
波長が330nmより短い波長の紫外線透過率が50%以下のガラスとしては、種々のものがあるが、通常ソーダライムガラス等が用いられる。これらのガラスは、その用途によって、種々に加工され、例えば自動車のフロントガラスであれば、2枚以上のソーダライムガラスを合わせた合わせガラス、特にポリビニルブチラール(PVB)膜等の中間膜を2枚のソーダライムガラスで挟み込んだ合わせガラス等が好適に用いられる。
また建築用ガラスであれば、2枚のソーダライムガラスとスペーサーを用いて2枚のガラスの間に乾燥空気、アルゴン等の不活性ガス等を封入した複層ガラスや2枚のソーダライムガラスの間を真空状態とした真空複層ガラス等が好適に用いられる。
次に光触媒膜に用いられる光触媒材料としては特に制限はなく、従来公知のもの、例えば、二酸化チタン、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、チタン酸バリウム(BaTi49)、チタン酸ナトリウム(Na2Ti613)、二酸化ジルコニウム、α型三酸化二鉄(α−Fe23)、酸化タングステン、ニオブ酸カリウム(K4Nb617)、ニオブ酸ルビジウム(Rb4Nb617)、ニオブ酸カリウムルビジウム(K2Rb2Nb617)、硫化カドミウム、硫化亜鉛、酸化亜鉛等を挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、二酸化チタン、特にアナターゼ型の二酸化チタンは実用的な光触媒材料として有用である。この二酸化チタンは太陽光等の日常光に含まれる紫外線領域の特定波長の光を吸収することによって優れた光触媒活性を示す。
本発明における光触媒膜には、光触媒活性を促進させる目的で、上記光触媒材料とともに、所望により従来公知の光触媒促進剤を含有させることができる。この光触媒促進剤としては、例えば白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム等の白金族金属が好ましく挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。この光触媒促進剤の添加量は、光触媒活性の点から、通常、光触媒材料と光触媒促進剤との合計量に基づき、1〜20質量%の範囲で選択される。
上記光触媒膜を形成させる方法としては、特に制限はなく、様々な方法を用いることができるが、例えば真空蒸着法、スパッタリング法等の物理気相蒸着法(PVD法)、化学気相蒸着法(CVD法)、金属溶射法等の乾式法、塗工液を用いる湿式法等を好ましく挙げることができる。
乾式法の一つである真空蒸着法では10-2〜10-5Pa程度の真空中で抵抗加熱、電子ビーム加熱、レーザー加熱、アーク放電等の方法で光触媒材料を加熱蒸発させ、ガラス表面に薄膜層を形成させる。
スパッタリング法では、アルゴン−酸素や窒素ガスの存在下、1〜10-1Pa程度の減圧下で、グロー放電等により加速されたAr+等の陽イオンを光触媒材料からなるターゲットに撃突させて光触媒材料をスパッタ蒸発させ、ガラス表面に薄膜層を形成させる。蒸発の方法としてはDC(直流)スパッタリング、RF(高周波)スパッタリング、マグネトロンスパッタリング、反応性スパッタリング、バイアススパッタリング等がある。
化学気相蒸着法(CVD法)とは、反応系分子の気体,あるいはこれと不活性のキャリヤーとの混合気体を加熱した基板上に流し,加水分解,自己分解,光分解,酸化還元,置換などの反応による生成物を基板上に蒸着させる方法をいい、例えば通常の真空蒸着装置でできる限り真空度を高くし,精密に制御した反応気体を外部から導入する方法が用いられる。
金属溶射法とは、光触媒材料をガス燃焼炎によって溶融し、微粒子状にしてガラス表面に吹き付け、光触媒膜を形成させる方法である。
これらの方法において、光触媒材料と共に光触媒促進剤を用いる場合には、ガラス表面に光触媒材料と光触媒促進剤との混合物からなる層を設けてもよいし、また、まず光触媒層を設け、その上に光触媒促進剤層を設けてもよい。
次に、湿式法では、まず適当な溶媒中に、光触媒材料及び必要に応じて用いられる光触媒促進剤や無機系バインダー等の微粒子を含む分散液からなる塗工液を調製する。この塗工液をガラス上に、公知の方法、例えばスピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、グラビアコート法等により塗布し、自然乾燥又は加熱乾燥することにより、光触媒膜を形成することができる。
前記塗工液の調製において、必要により用いられる無機系バインダーとしては、バインダーとしての機能を発揮し得るものであれば特に制限されず、従来公知のもの、例えばケイ素、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、マグネシウム、ニオビウム、タングステン、スズ、タンタル等の金属の酸化物や水酸化物、あるいは上記金属の中から選ばれた2種以上の金属の複合酸化物や複合水酸化物等を挙げることができる。この無機系バインダーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、該塗工液には光触媒膜形成用の塗工液に使用される従来公知の他の添加成分、例えばシリコーン樹脂や変性シリコーン樹脂、シランカップリング剤等を含有させることができる。
光触媒膜の膜厚は通常2nm〜1000nmの範囲で選定される。この厚みが2nm以上であると光触媒機能が十分に発揮され、1000nm以下であれば経済的にも有利である。これらの観点から好ましい膜厚は5nm〜500nmであり、特には20nm〜100nmの範囲である。
本発明では前記光触媒膜に実質上紫外線がカットされていない太陽光を照射する機構を有することを特徴とする。実質上紫外線がカットされていない太陽光とは、光触媒が十分に効果を発揮する程度の紫外線を含んでいることを意味し、通常は太陽光中の紫外線の透過率(光触媒に照射される紫外線の線量/窓ガラスの外表面に到達する紫外線の線量)が50%以上であり、60%以上が好ましく、70%以上であることがさらに好ましい。
次に、光触媒膜に実質上紫外線がカットされていない太陽光を照射する機構は紫外線を透過する部材と、透過した紫外線を反射する紫外線反射部材からなることが好ましく、紫外線反射部材は透過した紫外線が光触媒膜に照射するように配される。
以下、図1に基づいて具体的に説明する。図1は窓材であるガラス1と、このガラスの内側表面に設けられた光触媒膜2と紫外線透過部材3及び紫外線反射部材4とからなる窓ガラスを自動車のフロントガラスに適用した場合の模式図である。車外から照射される太陽光はガラス1によって、その紫外線が50%以下にカットされるため、ガラス1を透過した紫外線量では、光触媒膜2を構成する光触媒が十分に機能することはできない。本発明の窓ガラスでは、このフロントガラスの下部を支える部材3が紫外線を透過する部材であり、この紫外線透過部材3を透過した紫外線が紫外線反射部材4で反射して光触媒膜2に照射される。すなわち、実質上紫外線がカットされていない太陽光が光触媒膜に照射されるため、光触媒が機能するに十分な紫外線量が光触媒膜に供給される。ここで紫外線反射部材は、実質上紫外線がカットされていない太陽光が光触媒膜に照射されるようにその角度を調整することが好ましい。
上記紫外線透過部材としては、紫外線を透過するものであれば特に限定されず、ガラスやポリマー等を用いることができる。ガラスにおいては、不純物として含まれる酸化鉄が0.01%以下に抑えられ、紫外線透過率を高めた紫外線透過ガラスが好ましく、特に石英ガラスが好ましい。この紫外線透過ガラスは窓材であるガラス1と一体化されていることが好ましく、例えばガラス1の下辺に紫外線透過ガラスが接着されていることが好ましい。
紫外線透過部材として用いられるポリマーとしては、ポリメタクリル酸メチル,ポリアクリル酸メチル等の(メタ)アクリル系ポリマー、ポリカーボネート、ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリフッ化エチレン,ポリフッ化ビニリデン等のフッ素含有ポリマー、ポリメチルペンテン等が好ましい。
また紫外線透過部材は集光レンズ機能を有することが好ましい。集光レンズ機能を有することで、光触媒膜に照射される紫外線量を増大させることができ、より効率的に光触媒の機能を発揮させることができる。
紫外線反射部材としては、紫外線を効率的に反射し得る機能を有するものであれば特に限定されないが、金属から構成される膜又は金属部材を好適に用いることができる。金属から構成される膜は紫外線透過部材の下部及び/又は屋内側の側面部分に塗布することができ、あるいは該金属から構成される膜をL字型の部材に塗布し、この部材を紫外線透過部材に貼付することもできる。金属部材を用いる場合には通常アルミニウムが好適に用いられ、特に鏡面仕上げを施したアルミニウムを用いることが好ましい。
また、紫外線反射部材としては、紫外線散乱型微粒子を含むものも用いることができる。紫外線散乱型微粒子としては特に制限されないが、両性金属の酸化物、例えばアルミニウム、亜鉛、ホウ素、インジウム、ケイ素、チタン、ゲルマニウム、すず、アンチモン、ビスマス等の酸化物が好適に用いられる。これらの酸化物は1種を単独でまたは2種以上を混合して用いることができ、また2種以上の両性金属の複合酸化物を用いることもできる。
また、回折板などを用いて光を分散させてもよい。
さらに、紫外線ランプやハロゲンランプなどの人工光を太陽光と併用して、または太陽光の代わりに用いる機構を有していてもよい。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
中間膜としてのポリビニルブチラール(PVB)と2枚のソーダライムガラスからなる合わせガラスを用い、自動車用フロントガラスを製造した。図1に示すように、この合わせガラス1の車内側である内側表面に、酸化珪素からなる厚さ5nmの保護膜、酸化ジルコニウムからなる厚さ5nmの結晶化促進膜、アナターゼ型の酸化チタンからなる厚さ5nmの光触媒膜2を、この順でスパッタリング法にて形成した。次に、紫外線透過部材3として石英ガラスからなる紫外線透過ガラスを、前記合わせガラスの下辺に接着した。石英ガラスの下部及び車内側の側壁に紫外線散乱型の酸化亜鉛微粒子を塗布し、L字型の紫外線反射部材4とした。
紫外線検出器によって光触媒膜に照射される紫外線量を測定し、太陽光中の330nmより短い波長の紫外線の透過率(光触媒に照射される紫外線の線量/窓ガラスの外表面に到達する紫外線の線量)を計算したところ、透過率は約50%であった。
本実施例の自動車フロントガラス用窓ガラスは光触媒膜の超親水化現象により、車内側の自己防曇、防汚を可能とするとともに、有機物分解を可能とした。またL字型の紫外線反射部材とすることで、運転手又は同乗者への紫外線の照射を防ぐことができ、自動車フロントガラスの紫外線カット機能を阻害することもなかった。
実施例2
2枚のソーダライムガラスとスペーサーを用い、ガラス間に乾燥空気が挿入された建築用複層ガラスを製造した。図2に示すように、この複層ガラス1の屋内側である内側表面に、アナターゼ型の酸化チタンからなる厚さ50nmの光触媒膜2をゾルゲル法にて形成した。次に、石英ガラスからなる紫外線透過ガラスを紫外線透過部材3として、前記建築用複層ガラスの下辺に接着した。石英ガラスの下部にはアルミ鏡面仕上げの板材による紫外線の反射板を配し、石英ガラスの室内側側面には、紫外線散乱型の酸化チタン微粒子を塗布して、反射部材4を得た。
紫外線検出器によって光触媒膜に照射される330nmより短い波長の紫外線量を測定し、太陽光中の紫外線の透過率(光触媒に照射される紫外線の線量/窓ガラスの外表面に到達する紫外線の線量)を計算したところ、透過率は65%であった。
本実施例の建築用複層ガラスは光触媒膜の超親水化現象により、屋内側の自己防曇、防汚を可能とするとともに、有機物分解を可能とした。またL字型の紫外線反射部材とすることで、屋内にいる者への紫外線の照射を防ぐことができ、建築用複層ガラスの紫外線カット機能を阻害することもなかった。
実施例3
図3に示すように、太陽光を集光する集光レンズ5を設け、また紫外線反射部材4として、紫外線を拡散する湾曲した部材を用いたこと以外は、実施例2と同様にして建築用複層ガラスを製造した。
紫外線検出器によって光触媒膜に照射される330nmより短い波長紫外線量を測定し、太陽光中の紫外線の透過率(光触媒に照射される紫外線の線量/窓ガラスの外表面に到達する紫外線の線量)を計算したところ、透過率は55%であった。
本実施例の建築用複層ガラスは、太陽光を集光することで、屋内側の自己防曇、防汚がより一層効果的に行われ、また紫外線反射部材として紫外線を拡散する部材を用いたことにより、ガラス全体に均等に紫外線が照射され、全面にわたって防曇、防汚の効果を得ることができた。
本発明の窓ガラスによれば、室内側において、防汚、防曇、抗菌、親水、結露防止、マイナスイオンの発生、有機物の分解等の機能を有し、自動車用、建築用、電子情報機器用の窓ガラスとして好適である。
実施例1で得られた自動車用フロントガラスの模式図である。 実施例2で得られた建築用窓ガラスの模式図である。 実施例3で得られた建築用窓ガラスの模式図である。
符合の説明
1.ガラス
2.光触媒膜
3.紫外線透過部材
4.紫外線反射部材
5.集光レンズ


Claims (8)

  1. 330nmより短い波長の紫外線の透過率が50%以下のガラスと、該ガラスの内側表面に設けられた光触媒膜と、該光触媒膜に実質上紫外線がカットされていない太陽光を照射する機構を有することを特徴とする窓ガラス。
  2. 光触媒膜に実質上紫外線がカットされていない太陽光を照射する機構が紫外線を透過する部材と、透過した紫外線を光触媒膜に照射するように配された紫外線反射部材から構成される請求項1記載の窓ガラス。
  3. 紫外線を透過する部材が紫外線透過ガラスである請求項2記載の窓ガラス。
  4. 紫外線透過ガラスが、330nmより短い波長の紫外線の透過率が50%以下のガラスと一体化されている請求項3記載の窓ガラス。
  5. 紫外線を透過する部材が集光レンズ機能を有する請求項2、3又は4に記載の窓ガラス。
  6. 紫外線反射部材の少なくとも一部が金属膜又は金属部材である請求項2〜5のいずれかに記載の窓ガラス。
  7. 紫外線反射部材の少なくとも一部が紫外線散乱型微粒子を含む請求項2〜5のいずれかに記載の窓ガラス。
  8. 建築用又は自動車用である請求項1〜7のいずれかに記載の窓ガラス。


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