JP2002028998A - 防汚材およびタッチパネル - Google Patents

防汚材およびタッチパネル

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JP2002028998A
JP2002028998A JP2000213337A JP2000213337A JP2002028998A JP 2002028998 A JP2002028998 A JP 2002028998A JP 2000213337 A JP2000213337 A JP 2000213337A JP 2000213337 A JP2000213337 A JP 2000213337A JP 2002028998 A JP2002028998 A JP 2002028998A
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JP2000213337A
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Takeshi Owaki
健史 大脇
Kenji Morikawa
健志 森川
Takahiro Shiga
孝広 志賀
Ryoji Asahi
良司 旭
Yasunori Taga
康訓 多賀
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Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材表面に付着する汚れを効果的に除去す
る。 【解決手段】 基材10の表面には、シリカなどの中間
層12を介し、酸素サイトにNが置換した構造を有する
Ti−O−Nなどの光触媒層14が形成されている。T
i−O−Nは、可視光動作が可能であり、可視光のみの
照射を受ける条件下においても、触媒動作し、基材表面
の汚れを除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可視光動作の光触
媒体を用いた防汚材、特に基材上に形成したものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種の基材特にタッチパネル
の表面に指紋、垢、有機汚染物などが付着し、表面が汚
くなった場合には、何らかのクリーニングは必要であ
る。特に、ディスプレイなど表示装置の表面等が汚れる
と表示が見にくくなったりするため、汚れにくくしたり
付着してしまった汚れをクリーニングしたいという要求
がある。
【0003】一方、光触媒体が各種知られており、これ
ら光触媒体を用いた防汚材は、紫外線の照射により触媒
機能を発揮し、有機物などを酸化分解する。例えば、ア
ナターゼ型酸化チタン粉末などを含む層を基材表面にコ
ーティングし、ここに紫外線を照射することによって、
光触媒機能を発現させ汚れを除去して、表面を清浄化す
ることが知られている。このような防汚材は、特公昭6
2−1922号公報、特開平10−45435号公報、
特開2000−6303号公報などに示されている。
【0004】なお、光触媒機能を発揮する材料として
は、酸化チタンの他にも、酸化亜鉛、酸化タングステ
ン、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄などの単一酸化
物、SiC、CdS、GaPなどの半導体などが知られ
ている。これらの中には、酸化鉄、CdSなどのように
可視光照射によっても光触媒機能を発揮する材料もある
が、これら材料は、耐酸性、安全性等に問題があり、実
用化されておらず、実用化されているのは近紫外線に対
し光機能を発現する酸化チタンだけである。
【0005】また、国際公開番号WO96/29375
号公報には、酸化チタンをベースにシリカ材料を複合化
し、親水性を向上させて、自己清浄化作用を発揮させる
ものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の酸化チ
タンは、光触媒活性を呈するための光の波長は380n
m以下の近紫外線であり、可視光では光触媒活性を呈さ
ない。そこで、太陽光またはブラックライトの光源が必
要であった。また、蛍光灯を利用する場合、含まれる近
紫外線がごくわずかであるため、光触媒活性を呈さなか
った。
【0007】従って、室内や、車内において使用する表
示装置の表面などの基材表面に、酸化チタンまたは酸化
チタンを含む層をコーティングしても、自己清浄化作用
を得られないという問題があった。
【0008】本発明は、耐酸性等の耐環境性がありかつ
安全な材料であり、基材の表面において可視光でも光触
媒機能を発現する光触媒体を用いた防汚材を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材にMOa
Xb(a=1.5〜2.0,b=0.01〜0.5)か
らなる可視光動作光触媒を形成したことを特徴とする。
可視光動作光触媒を形成することで、その上に生じた有
機物による汚染は、光触媒作用によって除去される。従
って、蛍光灯の下など紫外線がなく、可視光のみが照射
される条件下において、表面の清浄化を図ることができ
る。
【0010】また、前記MはTi,Sn,Znの中の少
なくとも1つであり、前記XはN,S,B,C,P,C
l,As,Se,Br,Sb,Te,Iの中の少なくと
も1つであることが好適である。また、V,Cr,M
n,Co,Ni,Cu,Zn,Ru,Pd,Re,O
s,Ir,Pt,Mo,Nbの中の少なくとも1つをド
ープしたものが好適である。このような材料によって、
可視光動作光触媒が得られる。
【0011】特に、可視光動作光触媒としては、酸化チ
タンの酸素のサイトの一部に窒素や、イオウを置換し
た、または酸化チタン結晶の格子間にドーピングした、
または酸化チタンの結晶粒界にドーピングしたTi−O
−NやTi−O−Sが好適であり、これを基本として他
の金属などをコドープすることで可視光動作能力をさら
に強化することができる。なお、カチオンMとアニオン
X間の化学的結合が存在することが好適である。
【0012】また、前記基材と前記可視光動作光触媒の
間に中間層を設けることが好適である。この中間層は、
基材に対し安定な材料からなり基材の劣化に対する保護
膜や、光触媒に対する不純物の拡散防止膜として機能す
る。
【0013】さらに、上述のような光触媒体がタッチパ
ネルの表面に形成されていることが好適であり、これに
よって指などによる操作による汚れを効果的に除去する
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0015】「第1実施形態」図1は、第1実施形態に
係る防汚材を示している。この防汚材は、基本構成とし
て、基材10上に形成された光触媒層14を有してい
る。ここで、本実施形態では、光触媒層14として、酸
化チタン結晶の酸素サイトの一部を窒素(N)またはイ
オウ(S)で置換したTi−O−NまたはTi−O−S
構成を有する可視光動作光触媒を含有するものが採用さ
れている。そして、この可視光動作光触媒は、可視光照
射によって光触媒作用を発現する。
【0016】ここで、基材10は、ガラス、プラスチッ
ク、セラミックスなどである。その中で、プラスチック
のように光触媒作用によって劣化する可能性がある材料
が基材10に採用された場合には、図に示すように、基
材10と可視光動作光触媒層14との間に中間層12を
形成することが好適である。この中間層12を形成する
ことで、この中間層12が基材10の劣化を防止する保
護層として機能する。さらに、中間層12は、基材10
から不純物が光触媒層14に拡散し、光触媒層14の光
触媒機能が劣化することを防止するバリア層としても機
能する。
【0017】可視光動作光触媒物質は、上述のように、
基本的に酸化チタン結晶の酸素サイトの一部を窒素
(N)またはイオウ(S)で置換したTi−O−Nまた
はTi−O−S構成を有している。しかし、酸化チタン
結晶の格子間に窒素またはイオウがドーピングされた構
造でもよく、また両者が混在していてもよい。このよう
な可視光動作光触媒物質における窒素またはイオウの組
成比(原子数%)は、0<(NまたはS)<13%であ
り、0.5<(NまたはS)<2%の範囲が特に好まし
い。また、酸化チタン結晶はルチルでもアナターゼでも
ブルッカイトでもよい。
【0018】このような光触媒物質層14は、可視光動
作光触媒物質を10%以上含有していることが光触媒活
性を発現する上で必要であり、50%以上含有すること
が好適である。
【0019】また、光触媒層14は、可視光光触媒物質
を他の物質と混合して形成することが好適であり、その
場合可視光動作光触媒物質と混合する材料は、可視光ま
たは紫外光に対し透過性があり、かつ光触媒によって劣
化しない材料がよい。例えば酸化シリコン等の無機酸化
物や、有機シリコンなどである。光触媒層14の厚さ
は、光触媒作用の発現および密着性の観点から、100
nm以上1μm以下が好適である。また、基材10が表
示装置などの場合には、可視光の透過率が50%以上で
あるように、層厚などを設定するとよい。
【0020】また、光触媒層14の光触媒活性を向上す
るために、光触媒層14にPt、Pd、Ni、RuO
x、NiOx、SnOxのいずれか1種類以上を助触媒
として5%以下の範囲で担持させることも好適である。
これによって、可視光での触媒活性をさらに向上するこ
とができる。
【0021】次に、本実施形態に係る防汚材の製造方法
について説明する。基材10の表面に光触媒層14を形
成するが、この光触媒層14は塗布法または真空成膜法
によって形成する。ここで、塗布法は、光触媒物質を粒
子として含む光触媒層14を、スプレー、浸漬、スピン
コードなどの方法で、基材10上に形成する方法であ
る。また、真空成膜法は、基材10を真空装置内に設置
し、スパッタ、イオンプレーティングなどによって、基
材10表面に光触媒層14を作製する方法である。ま
た、ソルゲル法などによっても光触媒層14を形成する
ことができる。
【0022】「第2実施形態」第2実施形態の防汚材
は、基材10上に形成されたM1−M2−O−Nまたは
M1−M2−O−S(M1=Ti,Zn,Sn;M2=
V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,R
u,Rh,Re、Os、Pt、Pd)構成の結晶からな
る可視光動作光触媒物質を含有する光触媒層14を有し
ている。
【0023】このように、可視光動作光触媒物質をM1
−M2−O−NまたはM1−M2−O−S構成とするこ
とによって、可視光動作光触媒の可視光吸収領域を長波
長化し、光触媒特性を向上させることができる。ここ
で、M1−M2−O−NまたはM1−M2−O−S構造
は、基本的にM1−Oの結晶構造において、M1のサイ
トの一部がM2原子に、また酸素原子サイトに一部が窒
素またはイオウで置換された構造である。このように、
両者置換した原子の複合相互作用により、結晶構造が安
定化し、さらに600nm程度の波長までの可視光が吸
収できるバンド構造となる。M2の添加量は、0<M2
<5%である。また、NまたはSの添加量は、0<(N
またはS)<13%である。さらに、0.5<(Nまた
はS)<2%の範囲が特に好ましい。
【0024】その他の構成は、基本的に上述の第1実施
形態と同様であり、基材10は、ガラス、プラスチッ
ク、セラミックスなどである。その中で、プラスチック
のように光触媒作用によって劣化する可能性がある材料
が基材10に採用された場合には、基材10と可視光動
作光触媒層14との間に中間層12を形成することが好
適である。この中間層12を形成することで、この中間
層12が基材10の劣化を防止する保護層として機能す
る。さらに、中間層12は、基材10から不純物が光触
媒層14に拡散し、光触媒層14の光触媒機能が劣化す
ることを防止するバリア層としても機能する。
【0025】また、光触媒物質層14は、可視光動作光
触媒物質を10%以上含有していることが光触媒活性を
発現する上で必要であり、50%以上含有することが好
適である。
【0026】さらに、光触媒層14は、可視光光触媒物
質を他の物質と混合して形成することが好適であり、そ
の場合可視光動作光触媒物質と混合する材料は、可視光
または紫外光に対し透過性があり、かつ光触媒によって
劣化しない材料がよい。例えばシリカ(SiO)等の
無機酸化物や、有機シリコンなどが好適である。光触媒
層14の厚さは、光触媒作用の発現および密着性の観点
から、100nm以上1μm以下が好適である。また、
基材10が表示装置などの場合には、可視光の透過率が
50%以上であるように、層厚などを設定するとよい。
【0027】また、光触媒層14の光触媒活性を向上す
るために、ここにPt、Pd、Ni、RuOx、NiO
x、SnOxのいずれか1種類以上を助触媒として5%
以下の範囲で担持させることも好適である。
【0028】次に、本実施形態に係る防汚材の製造方法
について説明する。基材10の表面に光触媒層14を形
成するが、この光触媒層14は塗布法または真空成膜法
によって形成する。
【0029】「第1・2実施形態の防汚材の適用例」第
1・2実施形態の防汚材は、可視光動作が可能な光触媒
体を用いており、紫外線が全くまたはほとんどない室内
や車内の物品に好適に使用でき、可視光により長期間に
渡り良好な光触媒機能を発揮する。とくに、付着した指
紋、手垢、有機物等の汚れを効果的に分解除去し自己清
浄化機能(防汚性)を発揮する。また、このような防汚
性と同時に、抗菌、防臭、空気浄化等の効果も発現す
る。
【0030】そこで、室内で使用するパーソナルコンピ
ュータの画面や、キーボードなどに利用できる。また、
情報端末や情報案内装置の中には、画面が操作タッチパ
ネルになっており、指で操作するものが多くある。この
ようなものでは、画面が指で汚染されるが、本光触媒体
を画面の表面に配置することで、指紋などを効果的に除
去できる。各種電化製品、特に人がさわるものについて
は、指紋、手垢などの除去に本防汚材が好適である。ま
た、UVカットガラスなどが配設された自動車の操作盤
やナビゲーションシステムなどのタッチパネル、ディス
プレイについても、本防汚材が汚染防止に好適に利用で
きる。特にディスプレイやタッチパネル等可視光の発光
体が装備されている場合では、その可視光によって防汚
性等の効果が発現する。
【0031】ここで、本防汚材が好適と考えられる用途
について、まとめて列記する。
【0032】(自動車車内)ディスプレイ表面(特に、
タッチパネル)、自動車用ガラスの内面、スイッチ、ル
ームミラー、ハンドル、ルームライト、シート。
【0033】(住宅ビルなど建材)ドアガラス、仕切り
ガラス、内壁、床、タイル、障子、ふすま、ブライン
ド、バス、トイレ、洗面台。
【0034】(家電製品)電球、蛍光灯、各種照明、蛍
光ランプ、LED、コンピュータディスプレイ、各種表
示パネル、光反射板、光センサ、コピー機、ファック
ス、スイッチ、換気扇、電話、キーボード。
【0035】(その他)めがね、サングラス、文房具、
玩具、カード類、公共施設(公衆電話、ATM、吊革、
公衆トイレ)。
【0036】例えば、図2,3に示すように、表示装置
20の表面にタッチパネルとして機能させるために操作
装置22を設ける。この場合、表示装置20は、TFT
液晶表示装置であり、操作装置は、表示装置20の表面
ガラス基板の周囲に赤外線式検出素子を設けたものであ
る。そして、この操作装置22で操作が検出されるエリ
アの表面ガラス基板を基材10として、その表面側に光
触媒層14が形成される。なお、中間層12は必要に応
じて設ければよい。
【0037】このような装置において、通常指で表示装
置20表面をタッチすることによって、操作が行われ
る。そこで、指紋などが表面に付着するが、そこに光触
媒層14が形成されており、光触媒作用によって指紋な
どの汚れが分解除去される。特に、本実施形態の光触媒
は可視光で動作するため、紫外光が照射されないような
条件下でも、好適な汚れ除去が行われる。
【0038】
【実施例】「実施例1」実施例1では、本発明に係る防
汚材を自動車のフロントパネルに適用した。また、光触
媒層14として、Ti−O−N膜を利用した。自動車の
フロントパネルは、スピードメータ、タコメータ、フュ
ーエルゲージ、時計などの情報表示を行うもので、フロ
ントパネルの表面保護カバーには、通常ポリアクリルな
どの透明高分子板が利用されている。
【0039】そこで、透明高分子板からなる保護カバー
の上に、シリカ(SiO)からなる中間層12を介し
光触媒層14であるTi−O−N膜を形成した。このT
i−O−N膜は、酸化チタン結晶の酸素サイトの一部を
窒素で置換したものである。また、Ti−O−N膜の厚
さは、300nm、組成はTi3266とした。
【0040】このTi−O−N膜は、次のようにして形
成した。まず、透明高分子板を用意し、シリカ系のコー
ティング剤によって透明高分子板の表面に厚さ500n
mのシリカ層を形成した。その後、Ti−O−N粒子を
含有するコーティング剤を塗布し、100℃で熱処理し
て、Ti−O−N膜を安定化させた。
【0041】XPS(X線光電子分光法)で調べたNの
状態解析からTiとNに化学結合があり、かつX回折分
析からTiN結晶がないことが確認された。このTi−
O−N膜は、500nm以下の波長の光を10%以下吸
収し、光触媒作用を発現する。一方、500nm以上の
光に対してはほとんど透過する特性を有するため、フロ
ントパネルの表示視認性には、何ら問題は生じなかっ
た。
【0042】ここで、可視光により光触媒活性を調べる
ため、UVカットガラスが装備された車室内に本実施例
1のフロントパネルを設置し、防汚状況を調べた。ま
た、比較例として光触媒層を形成していないもの、およ
びTiO膜がコーティングされているものを用意し、
同様の試験を行った。
【0043】2ヶ月後の表面の汚染状況について評価し
た結果、本適用例1の防汚材によれば、防汚効果が大き
くフロントパネルは清浄に保たれることがわかった。一
方、光触媒層がない場合や、TiO膜がコーティング
されている場合には、曇が生じ防汚効果がほとんどない
ことが確認された。また、透明高分子板について、劣化
は生じず、またTi−O−N膜の光触媒機能も落ちなか
った。これより、中間層としてのシリカ層が、透明高分
子板の劣化を防止する保護膜および高分子板からの不純
物の拡散防止膜として機能していることが確認された。
【0044】「実施例2」実施例2では、本発明に係る
防汚材をキーボードへ適用した。ABS樹脂からなるキ
ーボードの表面に中間層としてのシリカ層を介し、光触
媒層14としてのTi−O−N膜を形成した。Ti−O
−N膜は、厚さ400nm、組成はTi 66
とした。その他は、適用例1と同様とした。また、比較
例についても上述の適用例1と同様に光触媒層が存在し
ないものと、TiO膜をコーティングしたものを採用
した。
【0045】ここで、室内における防汚効果を調べるた
め、蛍光灯下で3ヶ月間使用し、汚染状況を調べた。T
i−O−N膜がない場合、およびTiO膜がコーディ
ングされている場合には、キーやキー周辺に手垢等によ
る汚れが生じるのに対し、本実施例2では、清浄な状態
が保たれることが確認された。
【0046】「実施例3」実施例3では、防汚材を自動
車用の操作タッチパネルに適用した。この操作タッチパ
ネルは、TFT液晶ディスプレイに超音波方式の操作タ
ッチパネルを組み合わせたものである。そして、この操
作タッチパネルを構成するガラス基板上にTi−O−N
膜をコーディングした。
【0047】ガラス基板上にTi−O−N膜をスパッタ
リングにより形成した。このために、まずガラス基板を
洗浄後、スパッタ装置にセットし真空排気した。その
後、ボンベからバリアブルリークバルブを介して、スパ
ッタ装置内にアルゴンガスと窒素ガスを導入した。この
ときの窒素の比率は40%で、5×10−1Paの圧力
となるように気体を導入した。次に、TiOターゲッ
トにRF電力を供給し、RF放電させた。そして、規定
の時間シャッタをあけてTi−O−N層をガラス基板上
にスパッタ成膜した。その後、ガラス基板を550℃の
温度で熱処理し、Ti−O−N層を結晶化させた。膜厚
は300nm、組成はTi3366とした。
【0048】XPS(X線光電子分光法)で調べたNの
状態解析からTiとNに化学結合があり、かつX回折分
析からTiN結晶がないことを確かめた。このTi−O
−N膜は、500nm以下の波長の光を10%以下吸収
し、光触媒作用を発現する。一方、500nm以上の光
に対してはほとんど透過する特性を有するため、フロン
トパネルの表示視認性には、何ら問題は生じなかった。
【0049】Ti−O−N膜を作成したガラス基板の周
囲にタッチ検出用素子を取付操作タッチパネルとした。
さらに、TFT液晶表示装置の表示部と組み合わせタッ
チパネルとした。
【0050】ここで、可視光により光触媒活性を調べる
ため、UVカットガラスが装備された車室内に実施例3
の操作タッチパネルを設置し、太陽光が注ぐ場所に車両
をおき、その状態で指による操作を繰り返し指紋の除去
効果および表示される内容の視認性について調べた。ま
た、比較例として、光触媒膜がないものおよびTiO
膜を用意し、同様の試験を行った。
【0051】表面の汚染度および視認性について人間工
学的に評価した。表1に、通常のソーダ石灰ガラスが装
備された車内における評価も含めて結果を示す。
【0052】
【表1】 汚染度については、指紋の除去効果が大きく清浄度が保
たれている場合が○、指紋がそのまま残存する場合が
×、一部除去されているが△とした。また、視認性につ
いては、ディスプレイをタッチパネルを介して観察し、
良好な場合を○、不良である場合を×、その中間を△と
した。表1からも明らかなように、本適用例は、指紋除
去効果が大きく、視認性も良好であることが確認され
た。
【0053】「実施例4」実施例4では、本発明の防汚
材をCRTディスプレイと赤外線方式の操作タッチパネ
ルを組み合わせた情報案内装置に適用した。操作タッチ
パネルを構成するガラス基板上にTi−Cr−O−N膜
をコーティングした。Ti−Cr−O−N膜の組成はT
30Cr65、膜厚は300nmとした。
【0054】実施例4では、ガラス基板上にスパッタリ
ング法によりTi−Cr−O−N膜を作成し、その後熱
処理により結晶化させた。
【0055】XPS(X線光電子分光法)で調べたNの
状態解析からTiとNに化学結合があり、かつCrとN
に化学結合があり、X回折分析からTiN結晶がないこ
とを確かめた。このTi−Cr−O−N膜は、550n
m以下の波長の光を一部吸収し、光触媒作用を発現す
る。一方、550nm以上の光に対してはほとんど透過
する特性を有する。一部可視光吸収はあるが、CRTデ
ィスプレイの色調調整と組み合わせると、表示の視認性
に対し何ら問題は生じなかった。
【0056】また、Ti−Cr−O−N膜を作成したガ
ラス基板にタッチ検出用の赤外線操作機能を取付け、操
作タッチパネルとした。そして、CRTディスプレイの
表示部と組み合わせてタッチパネル式の情報案内装置と
した。
【0057】ここで、情報案内装置の汚染除去機能およ
び視認性を調べるため、室内における蛍光灯照射下で指
による操作を繰り返し、10日間実施例1と同様の試験
を行い、評価を行った。比較例として光触媒層を形成し
ていないもの、およびTiO 膜がコーティングされて
いるものを採用し、これについても同様の試験を行っ
た。その結果を表2に示す。
【0058】
【表2】 表2から明らかなように、本実施例4では、指紋除去効
果が大きく、視認性も良好であることが確認された。一
方、光触媒層がないものでは汚染が除去されず、またT
iO膜がコーティングされているものでは汚染除去機
能はあるものの十分ではなかった。
【0059】その他、Ti−Cr−O−N膜の代わり
に、Ti−V−O−S、Sn−Cr−O−N、Zn−C
r−O−N等の薄膜をコーティングした場合でも、Ti
−Cr−O−N膜と同様の可視光による指紋除去効果が
あることが確認された。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基材表面上に可視光動作光触媒を形成することで、その
上に生じた有機物による汚染は、光触媒作用によって除
去される。従って、蛍光灯の下など紫外線がなく、可視
光のみの照射を受ける条件下において、表面の清浄化を
図ることができる。
【0061】また、前記基材と前記可視光動作光触媒の
間に中間層を設けることで、基材の劣化や、光触媒に対
する不純物の拡散防止を防止することができる。
【0062】さらに、上述のような光触媒体がタッチパ
ネルの表面に形成することで、指などによる操作による
汚れを効果的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 防汚材の構成を示す図である。
【図2】 操作パネルに適用した例を示す図である。
【図3】 操作パネルに適用した例を示す図である。
【符号の説明】
10 基材、12 中間層、14 光触媒層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/00 112 C09K 3/00 112Z G06F 3/03 310 G06F 3/03 310D 3/033 360 3/033 360A (72)発明者 志賀 孝広 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 旭 良司 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 多賀 康訓 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4F100 AA12B AA17B AA20B AA20C AA21B AA25B AD04B AK01 AK74 AR00C AT00A BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B EH46 EH66 GB07 GB08 GB33 GB48 GB71 JD02C JL06 JL08B 4G047 CA01 CA03 CA05 CB04 CB05 CC03 CD02 CD07 4G069 AA03 BA14A BA22A BA22B BA48A BB20A BB20B BC22A BC26A BC27A BC35A BC50A BC50B BC54A BC55A BC58A BC58B BC59A BC62A BC64A BC67A BC68A BC70A BC72A BC73A BC74A BC75A BD02A BD02B BD03A BD04A BD06A BD06B BD07A BD08A BD09A BD10A BD12A BD13A BD14A CA01 CA11 EA11 EC28 EE01 EE06 5B068 AA01 AA33 5B087 AC15 CC14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材にMOaXb(a=1.5〜2.
    0,b=0.01〜0.5)からなる可視光動作光触媒
    を形成した防汚材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記MはTi,Sn,Znの中の少なくとも1つであ
    り、 前記XはN,S,B,C,P,Cl,As,Se,B
    r,Sb,Te,Iのうち少なくとも1つからなる可視
    光動作光触媒を形成した防汚材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の防汚材であっ
    て、 カチオンMとアニオンX間の化学的結合が存在すること
    を特徴とする防汚材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つに記載の防
    汚材であって、 さらに、V,Cr,Mn,Co,Ni,Cu,Zn,R
    u,Pd,Re,Os,Ir,Pt,Mo,Nbの中の
    少なくとも1つをドープした防汚材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載の防
    汚材であって、 前記基板と前記可視光動作触媒の間に中間層を設けた防
    汚材。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の防汚材であって、 前記中間層は基材に対し安定な材料からなり基材の劣化
    に対する保護膜として機能する防汚材。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の防汚材であっ
    て、前記中間層が光触媒層に対する不純物の拡散防止膜
    として機能する防汚材。
  8. 【請求項8】 表示装置の表面に形成されたタッチパネ
    ルであって、請求項1〜7のいずれか1つに記載の防汚
    材がタッチパネルの表面に形成されているタッチパネ
    ル。
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