JP2006238725A - 灌漑装置及び灌漑用部材、並びに、灌漑システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 灌漑装置は、心材101と、該心材101の外側に形成されている表面層であって、少なくとも最表面が、Ti−C結合の状態で炭素がドープされている酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む表面層102とを含む。
【選択図】 図20
Description
図1は、本発明の一実施形態に係る灌漑システムの構成を示す模式図である。この灌漑システムは、ポンプシステム10と、複数の制御弁20〜22と、スプリンクラー等の複数の散水機30と、灌漑システム全体を遠隔操作により制御する制御部100とを含んでいる。また、各灌漑装置10、20〜22、及び、散水機30は、水路40を介して繋がっている。後で詳しく説明するように、これらの灌漑装置は、光触媒機能を有する材料によって作製されている。そのため、図1に示す灌漑システムの内で、太陽光が当たり難い箇所に設置される灌漑装置については、光触媒機能を発現させるために、その近傍に光源をさらに設けても良い。
複数の制御弁20〜22は、制御部100の制御の下で動作し、用水の流量制御、水路の水位制御、タンクの圧力制御、安全制御等を行う。また、複数の散水機30は、制御弁22を経て供給された用水を農地に散布する。
第2の多機能材は、表面の少なくとも一部に、酸化チタン又はチタン合金酸化物からなり、炭素ドープされている多数の突起部を有している。この突起部は、例えば、微細柱(微細な柱状構造物)が林立している層であっても良いし、薄膜上に露出している多数の連続した狭幅突起部及び該突起部上に林立している微細柱であっても良い。
また、チタン合金としては、公知の種々のチタン合金を用いることができ、特に制限されることはなく、第1の多機能材におけるのと同様のものが用いられる。
実施例1〜3
アセチレンの燃焼炎を用い、厚さ0.3mmのチタン板をその表面温度が約1100℃となるように加熱処理することにより、表面層として炭素がTi−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化チタン層を有するチタン板を形成した。1100℃での加熱処理時間をそれぞれ5秒(実施例1)、3秒(実施例2)、1秒(実施例3)に調整することにより炭素ドープ量及び炭素ドープ酸化チタン層の厚さが異なる炭素ドープ酸化チタン層を有するチタン板を形成した。
市販されている酸化チタンゾル(石原産業製STS−01)を厚さ0.3mmのチタン板にスピンコートした後、加熱して密着性を高めた酸化チタン被膜を有するチタン板を形成した。
比較例2
SUS板上に酸化チタンがスプレーコートされている市販品を比較例2の酸化チタン被膜を有する基体とした。
実施例1の炭素がTi−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化チタン層及び比較例1の酸化チタン被膜について、ナノハードネステスター(NHT)(スイスのCSM Instruments製)により、圧子:ベルコビッチタイプ、試験荷重:2mN、負荷除荷速度:4mN/minの条件下で被膜硬度を測定したところ、実施例1の炭素がTi−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化チタン層はビッカース硬度が1340と高い値であった。一方、比較例1の酸化チタン被膜のビッカース硬度は160であった。
実施例1の炭素がTi−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化チタン層及び比較例1の酸化チタン被膜について、マイクロスクラッチテスター(MST)(スイスのCSM Instruments製)により、圧子:ロックウェル(ダイヤモンド)、先端半径200μm、初期荷重:0N、最終荷重:30N、負荷速度:50N/min、スクラッチ長:6mm、ステージ速度:10.5mm/minの条件下で耐スクラッチ性試験を実施した。スクラッチ痕内に小さな膜の剥離が起こる「剥離開始」荷重及びスクラッチ痕全体に膜の剥離が起こる「全面剥離」荷重を求めた。その結果は第1表に示す通りであった。
実施例1の炭素がTi−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化チタン層及び比較例1の酸化チタン被膜について、高温トライボメーター(HT−TRM)(スイスのCSM Instruments製)により、試験温度:室温及び470℃、ボール:直径12.4mmのSiC球、荷重:1N、摺動速度:20mm/sec、回転半径:1mm、試験回転数:1000回転の条件下で摩耗試験を実施した。
実施例1の炭素がTi−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化チタン層を有するチタン板を1M硫酸水溶液及び1M水酸化ナトリウム水溶液にそれぞれ室温で1週間浸漬した後、上記の被膜硬度、耐摩耗性、及び後記する光電流密度を測定したところ、浸漬の前後で、結果に有意な差は認められなかった。即ち、実施例1の炭素がTi−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化チタン層は高い耐薬品性を有することが認められた。
実施例1の炭素がTi−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化チタン層について、X線光電子分光分析装置(XPS)で、加速電圧:10kV、ターゲット:Alとし、2700秒間Arイオンスパッタリングを行い、分析を開始した。このスパッタ速度がSiO2膜相当の0.64Å/sとすると、深度は約173nmとなる。そのXPS分析の結果を図3に示す。結合エネルギーが284.6eVである時に最も高いピークが現れる。これはCls分析に一般的に見られるC−H(C)結合であると判断される。次に高いピークが結合エネルギー281.7eVである時に見られる。Ti−C結合の結合エネルギーが281.6eVであるので、実施例1の炭素ドープ酸化チタン層中ではCがTi−C結合としてドープされていると判断される。なお、炭素ドープ酸化チタン層の深さ方向の異なる位置の11点でXPS分析を行った結果、全ての点で281.6eV近傍に同様なピークが現れた。
実施例1〜3の炭素がTi−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化チタン層及び比較例1、2の酸化チタン被膜の波長応答性をOriel社のモノクロメーターを用いて測定した。具体的には、それぞれの層、被膜に対し、0.05M硫酸ナトリウム水溶液中で対極との間に電圧を0.3V印加し、光電流密度を測定した。
実施例1〜3の炭素がTi−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化チタン層及び比較例1、2の酸化チタン被膜について、次式によって定義される光エネルギー変換効率ηを求めた。
η=jp(Ews−Eapp)/I
ここで、Ewsは水の理論分解電圧(=1.23V)、Eappは印加電圧(=0.3V)、Iは照射光強度である。この結果を図5に示す。図5は光エネルギー変換効率ηを照射光波長に対して示してある。
実施例1及び2の炭素がTi−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化チタン層及び比較例1の酸化チタン被膜について、消臭試験を実施した。具体的には、消臭試験に一般的に用いられるアセトアルデヒドを炭素ドープ酸化チタン層を有する基体と共に1000mlのガラス容器に封入し、初期の吸着による濃度減少の影響が無視できるようになってから、UVカットフィルタ付き蛍光灯にて可視光を照射し、所定の照射時間毎にアセトアルデヒド濃度をガスクロマトグラフィーで測定した。なお、各被膜の表面積は8.0cm2とした。
実施例1の炭素ドープ酸化チタン層及び比較例1の酸化チタン被膜について、防汚試験を実施した。各被膜を(財)電力中央研究所内の喫煙室内に設置し、145日後の表面の汚れを観察した。なお、この喫煙室内には太陽光の直接の入射はない。
この結果を示す写真を図7に示す。比較例1の酸化チタン被膜の表面には脂が付着し、薄い黄色を呈していたが、実施例1の炭素ドープ酸化チタン層の表面は特に変化がみられず、清浄に保たれており、防汚効果が十分に発揮されたことが認められた。
実施例1〜3と同様にアセチレンの燃焼炎を用い、厚さ0.3mmのチタン板を、第2表に示す表面温度で第2表に示す時間の間加熱処理することにより、表面層として炭素ドープ酸化チタン層を有するチタン板を形成した。
天然ガスの燃焼炎を用い、厚さ0.3mmのチタン板を、第2表に示す表面温度で第2表に示す時間の間加熱処理した。
試験例10
実施例4〜7の炭素ドープ酸化チタン層及び比較例3の被膜について、上記の試験例1と同様にしてビッカース硬度(HV)を測定した。それらの結果を第2表に示す。また、実施例4〜7で形成された炭素ドープ酸化チタン層は、水滴との接触角が2°程度の超親水性であった。
実施例4〜7の炭素ドープ酸化チタン層及び比較例1及び3の酸化チタン被膜について、試験例6と同様に、0.05M硫酸ナトリウム水溶液中で対極との間に電圧を0.3V印加し、300nm〜520nmの光を照射して光電流密度を測定した。その結果を図8に示す。図8には、得られた光電流密度jpを電位ECP(V vs. SSE)に対して示してある。
アセチレンの燃焼炎を用い、厚さ0.3mmのTi−6Al−4V合金板をその表面温度が約1100℃となるように加熱処理することにより、表面層が炭素ドープ酸化チタンを含有するチタン合金からなる合金板を形成した。1100℃での加熱処理時間を60秒とした。このようにして形成された炭素ドープ酸化チタンを含有する層は水滴との接触角が2°程度の超親水性であり、また実施例4で得られた炭素ドープ酸化チタン層と同様な光触媒活性を示した。
厚さ0.3mmのステンレス鋼板(SUS316)の表面にスパッタリングによって膜厚が約500nmのチタン薄膜を形成した。アセチレンの燃焼炎を用い、その表面温度が約900℃となるように加熱処理することにより、表面層として炭素ドープ酸化チタン層を有するステンレス鋼板を形成した。900℃での加熱処理時間を15秒とした。このようにして形成された炭素ドープ酸化チタン層は水滴との接触角が2°程度の超親水性であり、また、実施例4で得られた炭素ドープ酸化チタン層と同様な光触媒活性を示した。
粒径20μmの酸化チタン粉末をアセチレンの燃焼炎中に供給し、燃焼炎中に所定時間滞留させてその表面温度が約1000℃となるように加熱処理することにより、表面層として炭素ドープ酸化チタン層を有するチタン粉末を形成した。1000℃での加熱処理時間を4秒とした。このようにして形成された炭素ドープ酸化チタン層を有するチタン粉末、実施例4で得られた炭素ドープ酸化チタン層と同様な光触媒活性を示した。
厚さ1mmのガラス板(パイレックス(登録商標))の表面にスパッタリングによって膜厚が約100nmのチタン薄膜を形成した。アセチレンの燃焼炎を用い、その表面温度が1100℃(実施例11)、又は1500℃(実施例12)となるように加熱処理することにより、表面層として炭素ドープ酸化チタン層を有するガラス板を形成した。1100℃、又は1500℃での加熱処理時間を10秒とした。このようにして形成された炭素ドープ酸化チタン層は表面温度が1100℃の場合には図9(a)に写真で示すように透明であったが、表面温度が1500℃の場合には図10に示すように海に浮かぶ多数の小島状の起伏が表面に生じており、図9(b)に示すように半透明となった。
厚さ0.3mmのチタン板の表面を、アセチレンの燃焼炎により、第3表に示す表面層温度で第3表に示す時間加熱処理した。その後その燃焼炎を当てた表面を厚さ30mmのステンレスブロックの平らな面と接触させて冷却すると、チタン板表面の大部分に白色の酸化チタンからなる微細柱が林立している層が露出している部材と、薄膜上に白色の酸化チタンからなる多数の連続した狭幅突起部及び該突起部上に林立している微細柱が露出している小片部材とに分離した。即ち、加熱処理で表面層内部に形成された酸化チタンからなる微細柱が林立している層がその後の冷却で該微細柱が林立している層が該表面層に沿う方向で切断された。このようにして実施例13〜16の多機能材を得た。
厚さ0.3mmのTi−6Al−4V合金板の表面を、アセチレンの燃焼炎により、第3表に示す表面層温度で第3表に示す時間加熱処理した。その後その燃焼炎を当てた表面を厚さ30mmのステンレスブロックの平らな面と接触させて冷却すると、チタン合金板表面の大部分にチタン合金酸化物からなる微細柱が林立している層が露出している部材と、薄膜上にチタン合金酸化物からなる多数の連続した狭幅突起部及び該突起部上に林立している微細柱が露出している小片部材とに分離した。
厚さ0.3mmのステンレス鋼板(SUS316)の表面に電子ビーム蒸着によって膜厚が約3μmのチタン薄膜を形成した。その薄膜表面を、アセチレンの燃焼炎により、第3表に示す表面層温度で第3表に示す時間加熱処理した。その後その燃焼炎を当てた表面を厚さ30mmのステンレスブロックの平らな面と接触させて冷却すると、ステンレス鋼板表面の大部分に白色の酸化チタンからなる微細柱が林立している層が露出している部材と、薄膜上に白色の酸化チタンからなる多数の連続した狭幅突起部及び該突起部上に林立している微細柱が露出している小片部材とに分離した。
市販されている酸化チタンゾル(石原産業製STS−01)を厚さ0.3mmのチタン板にスピンコートした後、加熱して密着性を高めた酸化チタン被膜を有するチタン板を形成した。
実施例13〜18で得られた基板表面に微細柱が林立している層が露出している部材の微細柱側表面について、JIS K 5600−5−4(1999)に基づき、三菱鉛筆株式会社製ユニ1H〜9H鉛筆を用いて鉛筆引っかき硬度試験を実施した。その結果は第3表に示す通りであった。即ち、全ての試験片について9Hの鉛筆を用いた場合にも損傷は認められなかった。
実施例13〜18で得られた基板表面に微細柱が林立している層が露出している部材を1M硫酸水溶液及び1M水酸化ナトリウム水溶液にそれぞれ室温で1週間浸漬し、水洗し、乾燥させた後、上記の引っかき硬度試験:鉛筆法を実施した。その結果は第3表に示す通りであった。即ち、全ての試験片について9Hの鉛筆を用いた場合にも損傷は認められず、高い耐薬品性を有することが認められた。
実施例13〜18で得られた基板表面に微細柱が林立している層が露出している部材を管状炉内に入れ、大気雰囲気下で室温から1時間かけて500℃まで昇温させ、500℃の恒温で2時間保持し、更に1時間かけて室温まで静置冷却した後、上記の引っかき硬度試験:鉛筆法を実施した。その結果は第3表に示す通りであった。即ち、全ての試験片について9Hの鉛筆を用いた場合にも損傷は認められず、高い耐熱性を有することが認められた。
試料として、実施例16で得られた基板表面に微細柱が林立している層が露出している表面積8cm2の部材及び比較例4で得られた酸化チタン皮膜を有する表面積8cm2のチタン板を用いて防汚試験を実施した。具体的には、それらの試料をそれぞれ、約10μmol/Lの濃度に調整したメチレンブルー水溶液80mL中に浸漬し、初期の吸着による濃度減少の影響が無視できるようになってから、松下電器産業株式会社製のUVカットフィルター付き蛍光灯により可視光を照射し、所定の照射時間毎に波長660nmにおけるメチレンブルー水溶液の吸光度をHACH社製水質検査装置DR/2400で測定した。その結果は図15に示す通りであった。
実施例15で得られた基板表面に微細柱が林立している層が露出している部材の微細柱から得た試料についてX線解析(XRD)を行った結果、ルチル型の結晶構造を有することが判明した。
試験片として直径32mm、厚さ0.3mmの円板を用い、その表面を表面温度が約1150℃に維持されるようにアセチレンの燃焼炎により加熱した。第一の試験片については加熱時間120秒の時点で加熱を止めて放冷した。第二の試験片については180秒の時点で加熱を止めて放冷した。第三の試験片については480秒間加熱し、直ちにその燃焼炎を当てた表面を厚さ30mmのステンレスブロックの平らな面と接触させて冷却した。この冷却によりチタン板表面から薄膜が剥離し、その下から白色の酸化チタンからなる微細柱が林立している層が露出している部材が得られた。これらの3枚の試験片について、セイコーインスツルメンツ社製FIB−SEM装置SMI8400SEを用いて試験片表面に3μm×12μmで深さ10μmの穴を掘り、その側面及び底面をキーエンス社製SEM装置VE7800により観察を行った。120秒後の試験片のSEM写真は図17であり、180秒後の試験片のSEM写真は図18であり、480秒後の試験片のSEM写真は図19である。180秒後の図18では皮膜下部に微細柱構造の兆候が現れ始めており、更に火炎処理を続けることで微細柱長く伸びて本発明で目的とするような微細柱構造が形成されると考えられる。
図20に示すように、この構造材は、金属又は合金(例えば、ステンレス)によって形成されている心材101と、心材101の外側に形成されている表面層102とを含んでいる。表面層102は、チタン、チタン合金、酸化チタン、又は、チタン合金酸化物によって形成されており、少なくともその最表面には、先に説明した第1又は第2の多機能材における炭素ドープ酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む層が形成されている。なお、図20においては、表面層102の全体が炭素ドープ酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む層となっている。
なお、図20に示す構造材においては、心材層101の両面に表面層102が形成されているが、一方の面のみに表面層102を形成するようにしても良い。
図21に示すように、この構造材は、チタン、チタン合金、酸化チタン、又は、チタン合金酸化物によって形成されている心材層201と、心材層201の表面を覆っている表面層202とを含んでいる。表面層202は、先に説明した第1又は第2の多機能材における炭素ドープ酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む層によって形成されている。
なお、炭素ドープ酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む表面層102及び202は高い剛性及び耐スクラッチ性を有しているので、灌漑装置の通常の製造工程において、表面層が剥離したり削れることはない。
図22に示す水路用ブロックは、コンクリートやセラミックス等の非金属によって形成されている心材301と、心材の外側に形成されている表面層302とを含んでいる。表面層302は、チタン、チタン合金、酸化チタン、又は、チタン合金酸化物によって形成されており、少なくともその最表面には、先に説明した第1又は第2の多機能材における炭素ドープ酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む層が形成されている。なお、図22においては、表面層302の全体が炭素ドープ酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む層となっている。
さらに、熱処理後の表面層302に対して必要に応じて後処理を施し、自然冷却させることにより、図22に示す水路用ブロックが完成する。
2 微細柱が林立している層
3 狭幅突起部が露出している小片部材
10 ポンプシステム
11 揚水ポンプ
12 タンク
20〜22 制御弁
23 散水機
40 水路
100 制御部
101、301 心材
102、202、302 表面層
201 心材層
Claims (17)
- 金属又は合金によって形成されている心材と、
前記心材の外側に形成されている表面層であって、少なくとも最表面が、Ti−C結合の状態で炭素がドープされている酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む前記表面層と、
を具備する灌漑装置。 - 金属又は合金によって形成されている心材と、
前記心材の外側に形成されている表面層であって、少なくとも一部に、炭素ドープされている酸化チタン又はチタン合金酸化物によって形成されている複数の突起部、微細柱が林立している層、又は、複数の連続した狭幅突起部及び該突起部上に林立している微細柱を含む前記表面層と、
を具備する灌漑装置。 - 前記表面層が、Ti−C結合の状態で炭素がドープされている酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む、請求項2記載の灌漑装置。
- 前記表面層が、前記心材の表面にチタン、チタン合金、酸化チタン、又は、チタン合金酸化物を含む被膜を形成し、該被膜を所定の条件の下で熱処理することによって形成されたものである、請求項1〜3のいずれか1項記載の灌漑装置。
- チタン、チタン合金、酸化チタン、又は、チタン合金酸化物によって形成されている心材と、
前記心材の表面に形成されている表面層であって、Ti−C結合の状態で炭素がドープされている酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む前記表面層と、
を具備する灌漑装置。 - チタン、チタン合金、酸化チタン、又は、チタン合金酸化物によって形成されている心材と、
前記心材の表面に形成されている表面層であって、少なくとも一部に、炭素ドープされている酸化チタン又はチタン合金酸化物によって形成されている複数の突起部、微細柱が林立している層、又は、複数の連続した狭幅突起部及び該突起部上に林立している微細柱を含む前記表面層と、
を具備する灌漑装置。 - 前記表面層が、Ti−C結合の状態で炭素がドープされている酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む、請求項6記載の灌漑装置。
- 前記表面層が、前記心材を所定の条件の下で熱処理することによって形成されたものである、請求項5〜7のいずれか1項記載の灌漑装置。
- 非金属によって形成されている心材と、
前記心材の外側に形成されている表面層であって、少なくとも最表面が、Ti−C結合の状態で炭素がドープされている酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む前記表面層と、
を具備する灌漑用部材。 - 非金属によって形成されている心材と、
前記心材の外側に形成されている表面層であって、少なくとも一部に、炭素ドープされている酸化チタン又はチタン合金酸化物によって形成されている複数の突起部、微細柱が林立している層、又は、複数の連続した狭幅突起部及び該突起部上に林立している微細柱を含む前記表面層と、
を具備する灌漑用部材。 - 前記表面層が、Ti−C結合の状態で炭素がドープされている酸化チタン又はチタン合金酸化物を含む、請求項10記載の灌漑用部材。
- 前記表面層が、前記心材の表面に配置されたチタン、チタン合金、酸化チタン、又は、チタン合金酸化物の膜を所定の条件の下で熱処理することによって形成されたものである、請求項9〜11のいずれか1項記載の灌漑用部材。
- 前記表面層のビッカース硬度が300以上である、請求項1、5、又は、9記載の灌漑装置又は灌漑用部材。
- 前記表面層のビッカース硬度が1000以上である、請求項13記載の灌漑装置又は灌漑用部材。
- 前記表面層が、炭素を0.3at%〜15at%含有している、請求項1〜14のいずれか1項記載の灌漑装置又は灌漑用部材。
- 前記チタン合金が、Ti−6Al−4V、Ti−6Al−6V−2Sn、Ti−6Al−2Sn−4Zr−6Mo、Ti−10V−2Fe−3Al、Ti−7Al−4Mo、Ti−5Al−2.5Sn、Ti−6Al−5Zr−0.5Mo−0.2Si、Ti−5.5Al−3.5Sn−3Zr−0.3Mo−1Nb−0.3Si、Ti−8Al−1Mo−1V、Ti−6Al−2Sn−4Zr−2Mo、Ti−5Al−2Sn−2Zr−4Mo−4Cr、Ti−11.5Mo−6Zr−4.5Sn、Ti−15V−3Cr−3Al−3Sn、Ti−15Mo−5Zr−3Al、Ti−15Mo−5Zr、又は、Ti−13V−11Cr−3Alを含む、請求項1〜15のいずれか1項記載の灌漑装置又は灌漑用部材。
- 請求項1〜16のいずれか1項記載の灌漑装置と、
前記灌漑装置を遠隔操作により制御する制御手段と、
を具備する灌漑システム。
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